JPH09200489A - ファクシミリ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プッシュボタンによる遠隔操作でファクシミ
リ／電話モードの切換えができるファクシミリ装置にお
いて、電話モードによる通話中に電話回線からの雑音で
モードが切換えられ、通話が中断されてしまうのを防止
できるファクシミリ装置を提供する。 【解決手段】 電話モードで使用可能なハンドセットを
備えたファクシミリ装置において、電話回線を介して受
信した切換え信号によりファクシミリモードと電話モー
ドとを切換えるモード切換え部１と、ハンドセット４の
フック状態を検出するフック状態検出部２とを備え、ハ
ンドセットがオフフック状態である場合は、モード切換
えを禁止するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はファクシミリモード
と電話モードとを電話回線を介して遠隔操作によって切
換え可能なファクシミリ装置に関し、特に電話モードで
通話中に電話回線から混入する雑音などによってモード
が切換るような誤動作を防止したファクシミリ装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、相手側ファクシミリ装置の動
作モード、例えばファクシミリモードと電話モードとを
電話回線を介して遠隔操作によって切換え可能にしたフ
ァクシミリ装置が提供されている。このようなファクシ
ミリ装置では、例えば電話モードに設定されていると
き、ＣＮＧ信号などファクシミリ装置特有の信号などを
の受信を検出することによってファクシミリモードに切
換えたり、あるいは遠隔の電話機などからプッシュボタ
ン（ＰＢ）操作により送られてきたＰＢ信号を検出して
モード切換えを行っている。このＰＢ信号はＤＴＭＦ信
号（DUAL TONE MLUT FREQUENCY ）と呼ばれる、複数
の異なる周波数信号を組合わせることにより０から９ま
での数値や特殊記号などを表現するもので、その数値を
検出することによりモード切換え要求の内容を知り、要
求されたモードに切換える。このような遠隔操作機能を
もったファクシミリ装置によれば、例えば、共にハンド
セットを備えた一組のファクシミリ装置間において、最
初にハンドセットを使用して利用者が音声会話による通
話を行った後、回線を切ることなく一方のハンドセット
のプッシュボタン操作により他方のファクシミリ装置を
ファクシミリモードに切換え、引き続きファクシミリ通
信を行うことができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようにＰＢ信号によってファクシミリ／電話モードを
切換える従来の方法では、音声通話中などにＰＢ信号の
周波数に相当する雑音が電話回線を介してファクシミリ
装置に入力し、その雑音の周波数の組合わせが偶然に他
のモードへの切換えを要求するＰＢ信号と一致した場
合、意に反して他のモードに切替わると云う誤動作が発
生することがある。例えば電話モードで通話中に、音声
や雑音によって突然ファクシミリモードに切換ってしま
い、通話が中断されるというような問題が発生する。本
発明は、このような従来のプッシュボタンを利用した遠
隔操作によってファクシミリ／電話モードの切換え機能
を行うファクシミリ装置における問題を解決するために
なされたものであって、電話モードによる通話中に電話
回線を介して混入する音声や雑音によってモードが切換
えられ、通話が中断されてしまうような不具合を防止す
ることが可能なファクシミリ装置を提供することを目的
としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のファクシミリ装置においては、第１の手段と
して、電話モードで使用可能なハンドセットを備えたフ
ァクシミリ装置において、電話回線を介して受信した切
換え信号によりファクシミリモードと電話モードとを切
換えるモード切換え部と、上記ハンドセットのフック状
態を検出するフック状態検出部とを備え、上記モード切
換え部は、上記ハンドセットがオフフック状態であると
きはモード切換えを禁止するように構成したことを特徴
とする。第２の手段では、上記第１の手段において、モ
ード切換え禁止状態を強制的に解除する強制スイッチを
備え、この強制スイッチをオン状態にした場合は、上記
ハンドセットがオフフック状態であってもモード切替え
を禁止することなく、電話回線を介して受信した上記切
換え信号に従ってモードを設定するように構成にしたこ
とを特徴とする。第３の手段においては、上記第１また
は第２の手段において、モード切換え禁止状態において
切換え信号を受信した場合、モード切替え禁止状態であ
ることを示すメッセージを出力する切換え禁止状態通知
部を備えたことを特徴とする。

【０００５】

【作用】本発明では上記のように、第１の手段ではハン
ドセットがオフフック状態においてはモード切替えを禁
止するように構成したので、ハンドセットを使用した電
話モードでの通話中には、電話回線を介して混入する音
声信号や雑音によってファクシミリモードに切換えられ
ることがない。第２の手段では、強制的に上記モード切
替え禁止を解除する手段を備えたので、必要に応じて電
話モードによる通話中であっても、対話者が遠隔操作に
よって強制的にファクシミリモードに切換え可能とな
る。第３の手段では、遠隔制御によってモード切替えを
行った際、相手側ファクシミリ装置が切換え禁止状態に
なっていることを利用者が容易に知ることができる。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施の形態に
基づいて本発明を詳細に説明する。図１は本発明の一実
施例を示すファクシミリ装置の構成ブロック図である。
図示したように、このファクシミリ装置は、電話モード
時に通話を行うためのハンドセット４と、モード切換え
禁止状態時に強制的に禁止状態を解く強制スイッチ５
と、内蔵されたプログラムに従って装置全体を管理また
は制御する制御部11と、操作者がファクシミリ装置に指
示を与えるためのキーボード及びファクシミリ装置から
操作者にメッセージなど伝達するための表示手段などか
ら成る操作表示部12と、画情報などを一時的に格納して
おくＲＡＭ13と、原稿上の画像を読み取るスキャナ14
と、ＤＣＲ18によって復号化された受信画情報をＲＡＭ
13を介して出力するプロッタ15と、公衆電話網を介して
遠隔のファクシミリ装置との間に呼を設定するための網
制御装置（ＮＣＵ）16と、Ｇ３伝送制御手順に従ってフ
ァクシミリ送受信を行う通信制御部17と、低速モデムお
よび高速モデムから成るモデム19と、画情報を蓄積して
おく画像メモリ20などを備えている。

【０００７】更に、上記ＮＣＵ16内には、電話回線を介
して受信した切換え信号（ＰＢ信号）によりファクシミ
リモードと電話モードとを切換えるモード切換え部１
と、ハンドセット４のフック状態を検出するフック状態
検出部２と、電話回線を介して受信した信号から切換え
信号（ＰＢ信号）を検出するＰＢ信号検出部３などを備
え、また制御部11内には切換え禁止状態通知部６を備え
ており、上記モード切換え部１により電話モードに設定
され電話回線がハンドセット４に接続された状態では、
相手先電話機との間で音声による通話を行うことができ
るように構成されている。このように構成されたファク
シミリ装置において、ファクシミリを送信する場合の動
作を説明すれば、まず制御部11の制御に従ってスキャナ
14により画情報をＲＡＭ13に読み込み、その画情報をＤ
ＣＲ18によって符号化し、ＲＡＭ13または画像メモリ20
に格納する。また、操作表示部12により指定された宛先
などの発呼時指定情報が制御部11によって取得され、宛
先情報を取得したＮＣＵ16は指定された宛先との間に呼
を設定する。続いて、通信制御部17により低速モデムを
介してフェーズＢが実行された後、フェーズＣに移行
し、ＲＡＭ13または画像メモリ20内の符号化された画情
報データがモデム19内の高速モデムにより変調され、Ｎ
ＣＵ16を介して送出される。一方受信時の動作は、相手
方からの発呼に応答しＮＣＵ16により呼が設定された
後、フェーズＢに移行した後、低速モデムを介して所定
の交信を経て、フェーズＣに移行し、符号化された画情
報データを受信する。受信された画情報データはＮＣＵ
16および通信制御部17を介してＲＡＭ13に格納され、さ
らにＤＣＲ18により復号化された後、ＲＡＭ13を介して
プロッタ15に出力されるか、あるいは、画像メモリ20に
蓄積される。

【０００８】図２は上記実施例の動作フロー例を示す図
であり、以下、図１および図２により、本実施例の動作
フローを説明する。なお、この動作フローではハンドセ
ット４がオフフックされている場合の動作について説明
する。図２に示すように、まず、発呼または着呼に伴っ
て双方のハンドセット４がオフフックされ通話が開始さ
れるが、モード切換え部１はフック状態検出部２によっ
てハンドセットがオフフック状態であることを認知する
と、モード切換え禁止状態にする（Ｓ１）。この状態に
おいてＮＣＵ16内のＰＢ信号検出部３は、電話回線を介
して入力する信号中のＰＢ信号（切換え信号）の監視と
（Ｓ２）、ハンドセットのオンフックとの監視を行い
（Ｓ２→Ｓ３→Ｓ２）、ＰＢ信号が検出されないまま
（Ｓ２でＮｏ）、ハンドセット４がオンフックされたこ
とをフック状態検出部２が検出すると（Ｓ３でＹｅ
ｓ）、この動作フローを終了する。一方、オフフック中
にＰＢ信号が検出されると（Ｓ２でＹｅｓ）、モード切
換え部１は強制スイッチ５がオンであるかオフであるか
を判定し（Ｓ４）、オンであれば（Ｓ４でＹｅｓ）モー
ド切換え禁止状態であってもモード切換えを許可し、Ｐ
Ｂ信号（切換え信号）の指示内容を判定する（Ｓ５）。
そして、指示内容がファクシミリモードへの切換え要求
であれば（Ｓ５でＹｅｓ）、回線の接続をハンドセット
４からファクシミリ本体側への切換え、即ち、ファクシ
ミリモードへの切換えを行う（Ｓ６）。電話モードによ
る通話中に、上記のようにファクシミリモードへの切換
えを要求するのは、通常通話者が所要の通話を行った
後、回線を切断することなくファクシミリ通信を行う場
合であり、モード切換えに続いてハンドセット４はオン
フックされる（Ｓ７でＹｅｓ）のが一般的であるから、
ハンドセットがオンフックされたことを検出すると（Ｓ
７）、モード切換え禁止状態を解除して（Ｓ９）この動
作フローを終了する。

【０００９】なお、ＰＢ信号（切換え信号）と同一成分
が電話回線からの雑音に含まれることがあり、その際誤
ってモード切替えが発生することは上述した通りである
が、本実施例のように切替え禁止を解除するスイッチで
ある強制スイッチ５がオン状態（Ｓ４）において、雑音
により擬似的にＰＢ信号が検出され、その指示内容がフ
ァクシミリモードへの切換の場合は、従来と同様にファ
クシミリモードへ切換えられ（Ｓ６）、一時的に通話が
中断されるが、このときハンドセット４をオフフック状
態で保持すれば（Ｓ７でＮｏ）、上述したＰＢ信号検出
ステップ（Ｓ２）に戻る。そこで、遠隔の電話機から電
話モードへの切換えの指示を行えば、Ｓ２→Ｓ４→Ｓ５
のステップがくり返されることになり、ステップＳ５に
おいてファクシミリモードへの切換要求を行わない限り
（Ｓ５でＮｏ）、モード切換え部１の制御によって電話
モードに切換えられる（Ｓ８）。従って、モード切替え
禁止が解除された状態において、ハンドセットによる通
話中に雑音などによる誤動作にため、ファクシミリモー
ドに切替えられた場合であっても、一時的に通話が途切
れるのみで、容易に電話モードに復帰することができ
る。

【００１０】また、同様に切替え禁止が解除された状態
において、雑音による擬似的ＰＢ信号が電話モードへの
切換要求である場合は、ステップＳ５での判定がNoとな
りステップＳ８へ進むが、そのとき電話モードになって
いれば通話が途切れることなく電話モードが持続される
から、何等の不具合も発生しない。一方、上記ステップ
Ｓ４において強制スイッチ５がオフである場合は（Ｓ４
でＮｏ）、モード切換え禁止状態が有効であるので、モ
ード切換え部１はＰＢ信号を検出したとしてもモード切
換えを行うことなく、代わりに、切換え禁止状態である
旨を制御部11内の切換え禁止状態通知部６に通知すると
共に、切換え禁止状態通知部６は、例えば図３に示すよ
うに「リモートキリカエ キンシモードデスＦＡＸニキ
リカエタイカタハ キョウセイSWヲオシテクダサイ」な
るメッセージを操作表示部12に表示すれば（Ｓ10）、モ
ード切替え禁止状態においても、必要に応じて相手ファ
クシミリ装置のモードを強制的に変換する操作が容易に
実施可能となる。

【００１１】なお、本発明によれば通話中に雑音などに
よる誤動作によって、意に反してファクシミリモードに
切換えられ、通話不能になることを防止できるが、同時
に、利用者が通話中にリモート操作により指示したモー
ド切換え指示も禁止されてしまう。これに対しては、電
話モードによる通話に続いて回路を切らずにファクシミ
リ通信をしたい場合は、通話終了時に、ファクシミリ受
信側の利用者が強制スイッチ５をオンにすればよい。仮
に、強制スイッチ５をオンにせずにリモート操作による
モード切換えを指示すると上述したように、図３に示す
メッセージが表示されるので、利用者は容易に強制スイ
ッチ５がオンになっていないことに気が付き、必要な操
作を行うことができる。従って、メッセージ表示（Ｓ1
0）に続き、回線を切ることなく利用者が強制スイッチ
をオンにすると共に、リモート操作によりモード切換え
（ファクシミリモードへの切換え）を指示すると、Ｓ２
→Ｓ４→Ｓ５→Ｓ６のステップが実行され、ファクシミ
リ通信が可能になる。なお、オンフック中はモード切換
え禁止状態とならないので、ファクシミリ通信を希望す
る場合に相手先ファクシミリ装置が電話モードにセット
されていても、ファクシミリ送信側のハンドセットを使
用してリモート操作により相手先ファクシミリ装置をフ
ァクシミリモードに変更することができる。また、通話
を希望したい場合に、相手先がファクシミリモードにな
っているときは、リモート操作により電話モードに変更
することができる。

【００１２】以上の説明においては、強制スイッチ５を
備えた場合を説明したが、本発明の実施に当たっては、
この例に限らず、種々変形や組み合わせの変更が可能で
ある。なお、例えば強制スイッチを備えない場合、ハン
ドセットがオフフックの状態ではモード切替えを禁止
し、電話モードによる通話中に雑音などによってモード
が切換わる問題は解決できるものの、通話後引き続いて
ファクシミリ通信を行うことが困難となる。この場合
は、ファクシミリ装置内にもモード切換えスイッチ（図
示していない）を備えればよい。即ち、通話後、ファク
シミリ受信側の利用者が上記モード切換えスイッチを操
作することによって、電話モードからファクシミリモー
ドに切換えれば、回線を切断することなく、引き続いて
ファクシミリ送信を行うことが可能となる。また、切換
え禁止状態通知部６を備えない実施例では、強制スイッ
チ５がオフのときは、オフフック中にリモート操作によ
って相手側ファクシミリのモード切換えを指示したとし
ても、切換えが禁止されている旨の表示がなされない
が、利用者が状況から判断して、強制スイッチをオンに
したり、モード切換えスイッチを操作すればよい。更
に、強制スイッチを具備しない場合であっても、同様に
利用者が状況を判断して、モード切替えスイッチを操作
すれば、希望するモード切替えが可能である。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第１に、ハンドセットがオフフック状態においては、モ
ード切替えを禁止するように構成したので、電話モード
で通話中に電話回線を介して混入する雑音などによって
擬似的にＰＢ信号が検出された場合であっても、ファク
シミリモードに切換えられることがなくなり、通話が中
断され、あるいは通話不能になるという問題を防止でき
る。第２に、必要に応じて上記モード切替え禁止を解除
する強制スイッチ手段を備えたので、相手装置のハンド
セットがオフフック状態であっても、電話モードで通話
中に対話者が遠隔操作によってファクシミリモードに切
換えることが可能となり、通話後、回線を切ることなく
ファクシミリ通信を行うことができる。第３に、切換え
禁止状態になっていることを利用者に報知する手段を備
えたので、必要に応じて、直ちに切換え禁止状態を解除
することが可能となり、モード切替え禁止機能を備えた
ことによる不具合を回避する上で効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すファクシミリ装置の構
成ブロック図である。

【図２】本発明の一実施例を示すファクシミリ装置要部
の動作フロー図である。

【図３】本発明の実施例において使用するメッセージの
例を示す図である。

【符号の説明】 １ モード切換え部、２ フック状態検出部、３ ＰＢ信
号検出部、４ ハンドセット、５ 強制スイッチ、６ 切
換え禁止状態通知部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電話モードで使用可能なハンドセットを
   備えたファクシミリ装置において、電話回線を介して受
   信した切換え信号によりファクシミリモードと電話モー
   ドとを切換えるモード切換え部と、上記ハンドセットの
   フック状態を検出するフック状態検出部とを備え、上記
   モード切換え部は、上記ハンドセットがオフフック状態
   であるときはモード切換えを禁止するように構成したこ
   とを特徴とするファクシミリ装置。
2. 【請求項２】 請求項１のファクシミリ装置において、
   モード切換え禁止状態を強制的に解除する強制スイッチ
   を備え、この強制スイッチをオン状態にした場合は、上
   記ハンドセットがオフフック状態であってもモード切替
   えを禁止することなく、電話回線を介して受信した上記
   切換え信号に従ってモードを設定するように構成したこ
   とを特徴とするファクシミリ装置。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２のファクシミリ
   装置において、モード切換え禁止状態において切換え信
   号を受信した場合、モード切替え禁止状態であることを
   示すメッセージを出力する切換え禁止状態通知部を備え
   たことを特徴とするファクシミリ装置。