JPH09199051A - カラー陰極線管用電子銃 - Google Patents

カラー陰極線管用電子銃

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JPH09199051A
JPH09199051A JP736196A JP736196A JPH09199051A JP H09199051 A JPH09199051 A JP H09199051A JP 736196 A JP736196 A JP 736196A JP 736196 A JP736196 A JP 736196A JP H09199051 A JPH09199051 A JP H09199051A
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JP
Japan
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electrode
focusing electrode
electric field
anode electrode
field correction
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JP736196A
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English (en)
Inventor
Hisakazu Yamane
久和 山根
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第2の集束電極および陽極電極の口径が小さ
かったため、第2の集束電極と陽極電極との間に形成さ
れる主電子レンズの口径が小さかった。 【解決手段】 水平同一面に配置された3つのカソード
1a、1b、1c、制御電極2、加速電極3、第1の集
束電極4、内部に第1の電界補正部材6を有する第2の
集束電極5および内部に第2の電界補正部材8を有する
陽極電極7をこの順序で配列し、第2の集束電極5の陽
極電極7側の先端部5bを第2の集束電極5の内側に折
り曲げて第2の集束電極5の内面に接触させ、陽極電極
7の第2の集束電極5側の先端部7bを陽極電極7の内
側に折り曲げて陽極電極7の内面に接触させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極線管に用い
る電子銃に関するものであり、特に電子レンズを形成さ
せるための電極の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来のカラー陰極線管用電子
銃を示す断面図である。図10において、100a、1
00b、100cは、水平同一面に配置された、カラー
表示の3原色赤、緑、青に対応する電子ビームを放出す
るカソードである。1000aはカソード100aから
放出する赤色用電子ビームである。1000bはカソー
ド100bから放出する緑色用電子ビームである。10
00cはカソード100cから放出する青色用電子ビー
ムである。
【0003】200は、赤色用電子ビーム1000aを
通過させるための孔200a、緑色用電子ビーム100
0bを通過させるための孔200bおよび青色用電子ビ
ーム1000cを通過させるための孔200cを有する
制御電極である。300は、赤色用電子ビーム1000
aを通過させるための孔300a、緑色用電子ビーム1
000bを通過させるための孔300bおよび青色用電
子ビーム1000cを通過させるための孔300cを有
する加速電極である。400は、赤色用電子ビーム10
00aを通過させるための孔400a、緑色用電子ビー
ム1000bを通過させるための孔400bおよび青色
用電子ビーム1000cを通過させるための孔400c
を有する第1の集束電極である。
【0004】500は長円形形状の孔500aを有する
第2の集束電極である。600は第2の集束電極500
の内部に位置し、3つの非円形の孔600a、600
b、600cを有する第1の電界補正部材である。第1
の集束電極400、第2の集束電極500、第1の電界
補正板600は、同一電圧が与えられ1つの集束電極を
構成している。700は第2の集束電極500側に長円
形形状の孔700aを有する陽極電極である。800は
陽極電極700の内部に位置し、3つの非円形の孔80
0a、800b、800cを有する第2の電界補正部材
である。900は陽極電極700に取り付けられたシー
ルドカップである。シールドカップ900は赤色用電子
ビーム1000aを通過させるための孔900a、緑色
用電子ビーム1000bを通過させるための孔900b
および青色用電子ビーム1000cを通過させるための
孔900cを有する
【0005】次に動作について説明する。カソード10
0a、100bおよび100cにより発生した、赤色用
電子ビーム1000a、緑色用電子ビーム1000bお
よび青色用電子ビーム1000cは、蛍光面(図示せ
ず)に向かって放出される。蛍光面(図示せず)には、
20〜30〔kV〕と高い電圧が印加されている。制御
電極200では、赤色用電子ビーム1000a、緑色用
電子ビーム1000bおよび青色用電子ビーム1000
cの量が制御され、加速電極300で加速された後、加
速電極300と第1の集束電極400の間に発生するプ
リフォーカスレンズ(図示せず)により予備集束された
のち、第2の集束電極500と陽極電極700との間に
形成される主電子レンズ(図示せず)により、集束さ
れ、蛍光面(図示せず)上に形成された赤、緑、青のそ
れぞれの蛍光体(図示せず)上で集束し、それぞれ対応
する色が発光する。
【0006】このとき、各電極には、およそ、次の様な
電圧が印加される。カソード100a、100bおよび
100cは100〜200〔V〕の直流電圧および電子
ビーム量を制御するドライブ電圧として0〜200
〔V〕が印加される。制御電極200には、−100〜
0〔V〕、加速電極300には400〜1000〔V〕
が印加される。第1の集束電極400および第2の集束
電極500には、陽極電極700に加えられる電圧の2
0〜30〔%〕の電圧が印加される。陽極電極700に
は、蛍光面(図示せず)に加えられる電圧20〜30
〔kV〕と同じ程度の電圧が印加される。
【0007】また、主電子レンズ(図示せず)の口径が
大きいほど、球面収差が小さくなるため赤色用電子ビー
ム1000a、緑色用電子ビーム1000bおよび青色
用電子ビーム1000cの蛍光面(図示せず)上の集束
径(またはスポット径とよぶ)が小さくなるため、良好
な解像度が得られる。このため、主電子レンズ(図示せ
ず)を構成するために必要な第2の集束電極500、第
1の電界補正部材600、第2の電界補正部材800お
よび陽極電極700は次のような構成を有している。
【0008】図11は第2の集束電極500、第1の電
界補正部材600の構成を説明するための図である。図
11(a)は第2の集束電極500、第1の電界補正板
600の断面図、図11(b)は第2の集束電極500
を図11(a)の矢印Aの方向から見たときの正面図で
ある。図11(c)は第1の電界補正部材600の正面
図である。図12は第2の電界補正部材800および陽
極電極700の構成を説明するための図である。図12
(a)は陽極電極700、第2の電界補正部材800の
断面図、図12(b)は陽極電極700を図12(a)
の矢印Bの方向から見たときの正面図、図12(c)は
第2の電界補正部材800の正面図である。
【0009】図11(a)において、tは第2の集束電
極500の厚さ(mm)、hは第2の集束電極500の
内側に折り曲げた第2の集束電極500の先端部と第2
の集束電極500の内面との間の距離(mm)である。
また、S=2t+hとおく。図11(b)において、L
Iは第2の集束電極500の内輪の上端と下端との間の
最大距離(mm)、HIは第2の集束電極500の内輪
の左端と右端との間の最大距離(mm)、L0は第2の
集束電極500の外輪の上端と下端との間の最大距離
(mm)、H0は第2の集束電極500の左端と右端と
の間の最大距離(mm)である。図11(c)におい
て、Mは第1の電界補正部材600の左端と右端との間
の最大距離(mm)、Nは第1の電界補正部材600の
上端と下端との間の最大距離(mm)である。Pは孔6
00bの中心軸と孔600cの中心軸との間の距離(m
m)であり、この距離Pは孔600bの中心軸と孔60
0aの中心軸との間の距離に等しい。非円形の孔600
bの形状は例えば楕円などの形状を有している。非円形
の孔600aおよび600cの形状は例えば半円と楕円
を軸方向に沿って分断した一半とを組み合わせた形状を
有している。Rは孔600cの半円部分の径の大きさ
(mm)であり、この大きさは孔600aの半円部分の
径の大きさに等しい。Gは孔600cと第1の電界補正
部材600の外輪との間の距離(mm)であり、この距
離は孔600bと第1の電界補正部材600の外輪との
間の距離および孔600aと第1の電界補正部材600
外輪との間の距離に等しい。Vは孔600bの上端と下
端との間の距離(mm)である。また、2R+2G=V
+2G=Nなる関係を有する。
【0010】図12(a)において、tは陽極電極70
0の厚さ(mm)、hは陽極電極700の内側に折り曲
げた陽極電極700の先端部と陽極電極700の内面と
の間の距離(mm)である。また、S=2t+hとお
く。図12(b)において、LIは陽極電極700の内
輪の上端と下端との間の最大距離(mm)、HIは第2
の陽極電極700の内輪の左端と右端との間の最大距離
(mm)、L0は陽極電極700の外輪の上端と下端と
の間の最大距離(mm)、H0は陽極電極700の左端
と右端との間の最大距離(mm)である。図12(c)
において、Mは第2の電界補正部材800の左端と右端
との間の最大距離(mm)、Nは第2の電界補正部材8
00の上端と下端との間の最大距離(mm)である。P
は孔800bの中心軸と孔800cの中心軸との間の距
離(mm)であり、この距離Pは孔800bの中心軸と
孔800aの中心軸との間の距離に等しい。非円形の孔
800bの形状は例えば楕円などの形状を有している。
非円形の孔800aおよび800cの形状は例えば半円
と楕円を軸方向に沿って分断した一半とを組み合わせた
形状を有している。Rは孔800cの半円部分の径の大
きさ(mm)であり、この大きさは孔800aの半円部
分の径の大きさに等しい。Gは孔800cと第2の電界
補正部材800の外輪との間の距離(mm)であり、こ
の距離は孔800bと第2の電界補正部材800の外輪
との間の距離および孔800aと第2の電界補正部材8
00の外輪との間の距離に等しい。Vは孔800bの上
端と下端との間の距離(mm)である。また、2R+2
G=V+2G=Nなる関係を有する。
【0011】以下図について説明すると、第2の集束電
極500、陽極電極700は、図11(a)および図1
2(a)に示す様に、厚さtの板状の材料を絞り、絞っ
た部分の先端部付近を更に内側に幅hをもたせて絞った
形状をしており、その開口部500a、700aは図1
1(b)および図12(b)に示す様な長円形形状をし
ている。
【0012】第2集束電極500の内部には、図11
(c)示す様に、電子ビームを通過させるための非円形
の孔600a、600bおよび600cを有する第1の
電界補正部材600が挿入されるとともに、第1の電界
補正部材600は第2の集束電極500と溶接などによ
り固着している。また、陽極電極700の内部には、図
12(c)に示すように、電子ビームを通過させるため
の非円形の孔800a、800bおよび800cを有す
る第2の電界補正部材800が挿入されるとともに、第
2の電界補正部材800は陽極電極700と溶接などに
より固着している。
【0013】以上の様な構成にすることにより、第2の
集束電極500と陽極電極700との間に形成される主
電子レンズ(図示せず)の口径の大きさは、第2の集束
電極500の陽極電極700との対向面、陽極電極70
0の第2集束電極500との対向面にそれぞれ3本の赤
色用電子ビーム1000a、緑色用電子ビーム1000
bおよび青色用電子ビーム1000cのそれぞれに対応
した単一の孔を設けることにより形成される電子レンズ
の口径よりも大きくすることができるため、形成される
電子レンズの球面収差を小さく、良好な解像度を得るこ
とが可能になる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上の説明の主電子レ
ンズの口径は、当然の事ながら図11および図12に示
すように第2の集束電極500、陽極電極700および
第1の電界補正部材600および第2の電界補正部材8
00の寸法LI、HI、V、Rが大きいほど大きくな
り、主電子レンズの球面収差も軽減される。ところが、
LI、HIは前述の説明および図11(b)および図1
2(b)における第2の集束電極500、陽極電極70
0の外径寸法H0、L0が耐電圧の関係上および電子銃を
挿入する陰極線管のネック径により、決定されるため、 HI=H0−2×S=H0−2×(2t+h) ・・・(1) LI=L0−2×S=L0−2×(2t+h) ・・・(2) という関係があり、これ以上大きくする事は、不可能で
あった。また、R、Vは、第2の集束電極500、陽極
電極700の形状に依存するため、HI、LIが前述の
様に決まれば、図11(c)および図12(c)にそれ
ぞれ示す様に寸法M、Nが決まる。また図11および図
12に示す距離Gが、部品の強度、および製作精度の関
係上0.5(mm)以上必要なため、 R=0.5×N−G≦0.5×(N−1) (mm) ・・・(3) V = N−2×G ≦ N−1 (mm) ・・・(4) となり、R、Vはそれぞれ上限値を有する。R、Vの値
をこれらの上限値以下にすることは可能であるが、これ
らの上限値よりも大きくすることは部品の強度および製
作精度の関係上できなかった。
【0015】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、主電子レンズの口径を更に大きくする
とともに、十分な強度および精度のある主電子レンズを
形成するための構成部品を得るとともに、信頼性も十分
に考慮に入れたカラー陰極線管用電子銃を提供する事を
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明におけるカラー
陰極線管用電子銃は、水平同一面に配置された3つのカ
ソード、制御電極、加速電極、第1の集束電極、内部に
第1の電界補正部材を有する第2の集束電極および内部
に第2の電界補正部材を有する陽極電極をこの順序で配
列し、第2の集束電極の陽極電極側の先端部を第2の集
束電極の内側に折り曲げて第2の集束電極の内面に接触
させ、陽極電極の第2の集束電極側の先端部を陽極電極
の内側に折り曲げて陽極電極の内面に接触させたもので
ある。
【0017】この発明におけるカラー陰極線管用電子銃
は、第2の集束電極の先端部の長さC1(mm)を 0.5(mm) ≦ C1 ≦1.0(mm) とし、陽極電極の先端部の長さC2(mm)を0.5
(mm) ≦ C2 ≦1.0(mm) としたものである。
【0018】この発明におけるカラー陰極線管用電子銃
は、第2の集束電極の先端部が第2の集束電極の内面と
接触する接触面に第2の集束電極の先端部の端面に向か
い、その一端を端面に形成した溝を設けたものである。
【0019】この発明におけるカラー陰極線管用電子銃
は、陽極電極の先端部が陽極電極の内面と接触する接触
面に陽極電極の先端部の端面に向かい、その一端を端面
に形成した溝を設けたものである。
【0020】この発明におけるカラー陰極線管用電子銃
は、第1の電界補正部材または第2の電界補正部材の少
なくともいずれか一方の外周を絞ったものである。
【0021】この発明におけるカラー陰極線管用電子銃
は、第1の電界補正部材の絞る深さα1(mm)を 1.5(mm) ≦ α1 ≦ 2.5(mm) としたものである。
【0022】この発明におけるカラー陰極線管用電子銃
は、第2の電界補正部材の絞る深さα2(mm)を 1.5(mm) ≦ α2 ≦ 2.5(mm) としたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は実施の形態1のカラー陰極線管用
電子銃を説明するための図である。図1において、1
a、1b、1cは、水平同一面に配置された、カラー表
示の3原色赤、緑、青に対応する電子ビームを放出する
カソードである。10aはカソード1aから放出する赤
色用電子ビームである。10bはカソード1bから放出
する緑色用電子ビームである。10cはカソード1cか
ら放出する青色用電子ビームである。
【0024】2は、赤色用電子ビーム10aを通過させ
るための孔2a、緑色用電子ビーム10bを通過させる
ための孔2bおよび青色用電子ビーム10cを通過させ
るための孔2cを有する制御電極である。3は、赤色用
電子ビーム10aを通過させるための孔3a、緑色用電
子ビーム10bを通過させるための孔3bおよび青色用
電子ビーム10cを通過させるための孔3cを有する加
速電極である。4は、赤色用電子ビーム10aを通過さ
せるための孔4a、緑色用電子ビーム10bを通過させ
るための孔4bおよび青色用電子ビーム10cを通過さ
せるための孔4cを有する第1の集束電極である。
【0025】5は第2の集束電極であり、第2の集束電
極5は長円形形状の孔5aを有し、第2の集束電極5の
先端部5bは第2の集束電極5の内側に向けて折り曲げ
られ、第2の集束電極5の内面に接触している。6は第
2の集束電極5の内部に位置し、3つの非円形の孔6
a、6b、6cを有する電界補正部材であり、第1の電
界補正部材6は例えば板状の部材であって、その外周を
浅く絞った形状を有する。また、第1の集束電極4、第
2の集束電極5、第1の電界補正部材6は、同一電圧が
与えられ1つの集束電極を構成している。7は陽極電極
であり、陽極電極7は長円形形状の孔7aを有し、陽極
電極7の先端部7bは陽極電極7の内側に向けて折り曲
げられ、陽極電極7の内面に接触している。8は陽極電
極7の内部に位置し、3つの非円形の孔8a、8b、8
cを有する第2の電界補正部材であり、第2の電界補正
部材8は例えば板状の部材であってその外周を浅く絞っ
た形状を有する。9は陽極電極7に取り付けられたシー
ルドカップである。シールドカップ9は赤色用電子ビー
ム10aを通過させるための孔9a、緑色用電子ビーム
10bを通過させるための孔9bおよび青色用電子ビー
ム10cを通過させるための孔9cを有する
【0026】次に動作について説明する。カソード1
a、1bおよび1cにより発生した、赤色用電子ビーム
10a、緑色用電子ビーム10bおよび青色用電子ビー
ム10cは、蛍光面(図示せず)に向かって放出され
る。蛍光面(図示せず)には、20〜30〔kV〕と高
い電圧が印加されている。制御電極2では、赤色用電子
ビーム10a、緑色用電子ビーム10bおよび青色用電
子ビーム10cの量が制御され、加速電極3で加速され
た後、加速電極3と第1の集束電極4の間に発生するプ
リフォーカスレンズ(図示せず)により予備集束された
のち、第2の集束電極5と陽極電極7との間に形成され
る主電子レンズ(図示せず)により、集束され、蛍光面
(図示せず)上に形成された赤、緑、青のそれぞれの蛍
光体(図示せず)上で集束し、それぞれ対応する色が発
光する。
【0027】このとき、各電極には、およそ、次の様な
電圧が印加される。カソード1a、1bおよび1cは1
00〜200〔V〕の直流電圧および電子ビーム量を制
御するドライブ電圧として0〜200〔V〕が印加され
る。制御電極2には、−100〜0〔V〕、加速電極3
には400〜1000〔V〕が印加される。第1の集束
電極4および第2の集束電極5には、陽極電極7に加え
られる電圧の20〜30〔%〕の電圧が印加される。陽
極電極7には、蛍光面(図示せず)に加えられる電圧2
0〜30〔kV〕と同じ程度の電圧が印加される。
【0028】また、主電子レンズ(図示せず)の口径が
大きいほど、球面収差が小さくなるため赤色用電子ビー
ム10a、緑色用電子ビーム10bおよび青色用電子ビ
ーム10cの蛍光面(図示せず)上の集束径(またはス
ポット径)が小さくなるため、良好な解像度が得られ
る。このため、主電子レンズ(図示せず)を構成するた
めに必要な第2の集束電極5、第1の電界補正部材6、
第2の電界補正部材8および陽極電極7は次のような構
成を有している。
【0029】図2(a)は第2の集束電極5および第1
の電界補正部材6の断面図、図2(b)は第2の集束電
極5を図2(a)の矢印Aの方向から見たときの図であ
る。図2において、5bは第2の集束電極5の先端部で
あり、先端部5bは第2の集束電極5の内側に折り曲げ
られるとともに第2の集束電極5の内面に接触してい
る。第1の電界補正部材6はその外周を絞り、絞った部
分は第2の集束電極5に溶接などにより固着している。
【0030】図2において、t1は第2の集束電極5の
厚さ(mm)、LI1は第2の集束電極5の内輪の上端
と下端との間の最大距離(mm)、HI1は第2の集束
電極5の内輪の左端と右端との間の最大距離(mm)、
0は第2の集束電極5の外輪の上端と下端との間の最
大距離(mm)、H0は第2の集束電極5の外輪の左端
と右端との間の最大距離(mm)である。H0およびL0
の寸法は図11に示したH0およびL0の寸法に等しい。
【0031】図3(a)は陽極電極7および第2の電界
補正部材8の断面図、図3(b)は陽極電極7を図3
(a)に示す矢印Bの方向から見たときの図である。図
3において、7bは陽極電極7の先端部であり、先端部
7bは陽極電極7の内側に折り曲げられるとともに陽極
電極7の内面に接触している。第2の電界補正部材8は
その外周を絞り、絞った部分は陽極電極7に溶接などに
より固着している。
【0032】図3において、t2は陽極電極7の厚さ
(mm)、LI2は陽極電極7の内輪の上端と下端との
間の最大距離(mm)、HI2は陽極電極7の内輪の左
端と右端との間の最大距離(mm)、L0は陽極電極7
の外輪の上端と下端との間の最大距離(mm)、H0
陽極電極7の外輪の左端と右端との間の最大距離(m
m)である。H0およびL0の寸法は図12に示したH0
およびL0の寸法に等しい。
【0033】H0値、L0値は、従来の場合と同じであ
る。しかし、HI1、LI1、HI2およびLI2はそれぞ
れ HI1=H0−4t1 ・・・(5) LI1=L0−4t1 ・・・(6) HI2=H0−4t2 ・・・(7) LI2=L0−4t2 ・・・(8) となり、ここで、t1は第2の集束電極の厚さ、t2は陽
極電極7の厚さであり、実施の形態1ではt1=t2=t
(ただし、tは図11および図12のそれぞれに示した
第2の集束電極500および陽極電極700の厚さ)と
している。よって従来の場合に比べ、図11および図1
2に示した幅hを0にすることができるため、HI1
LI1、HI2およびLI2の大きさを2h分大きくする
ことができる。従来において、幅hは最低でも0.3
(mm)必要としていたので、上述のような構成にする
と最低でも0.3(mm)×2=0.6(mm)だけH
1、LI1、HI2およびLI2の寸法を大きくすること
が可能になる。
【0034】第2の集束電極5と陽極電極7との間に形
成される主電子レンズ(図示せず)の口径の大きさは第
2の集束電極5の寸法HI1、LI1および陽極電極7の
寸法HI2、LI2が大きくなると大きくなる。実施の形
態1のカラー陰極線管用電子銃は上述のような構成をし
ているため、主電子レンズ(図示せず)の口径が従来よ
りも大きくなる。よって、主電子レンズ(図示せず)の
口径が大きいほど、球面収差が小さくなるため赤色用電
子ビーム10a、緑色用電子ビーム10bおよび青色用
電子ビーム10cの蛍光面(図示せず)上の集束径(ま
たはスポット径)が小さくなるため、良好な解像度が得
られる。また、実施の形態1では第2の集束電極5の厚
さと陽極電極7の厚さとを同じ厚さtとしたがt1およ
びt2の大きさはHI1、LI1、HI2およびLI2の寸
法を大きくすることができればいくらであってもよい。
【0035】実施の形態2.図4は実施の形態2のカラ
ー陰極線管用電子銃の要部を説明するための図である。
図4において、C1は先端部5bの長さ、C2は先端部7
bの長さである。実施の形態1の様に第2の集束電極5
の先端部5bおよび陽極電極7の先端部7bをそれぞれ
の電極の内面に折り曲げ、これらの電極の内面に接触さ
せるような構成にした場合、プレスの加工が難かしくな
る。すなわち、折り曲げる長さC1およびC2を適切な値
にする必要がある。C1およびC2が大きすぎると、折り
曲げ量が大きくなり、LI1、LI2、HI1およびHI2
の寸法が出にくくなるとともに、焼なまし等の後処理に
よる寸法変化が大きくなってしまう。つまり特性上重要
な、図2(b)および図3(b)に示すLI1、HI1
LI2、HI2の寸法のばらつきが大きくなる。C1およ
びC2が小さすぎると、先端部5bおよび先端部7bの
端部が第2の集束電極5および陽極電極7のそれぞれの
アールに近づくためLI1、HI1、LI2およびHI2
寸法が小さくなる恐れがある。また、破断面つまり先端
部5bの端部が電位差の有する陽極電極7に近づきかつ
先端部7bの端部が電位差の有する第2の集束電極5に
近づくため、耐圧上の面からも問題である。
【0036】そこで上述の問題が起こらないような長さ
1およびC2の値を求めると、 0.5(mm) ≦ C1 ≦ 1.0(mm) ・・・(9) 0.5(mm) ≦ C2 ≦ 1.0(mm) ・・・(10) となった。したがって、C1およびC2の値を(9)、
(10)式を同時に満足するような範囲に選べば、上述
のような問題が起こらないため、第2の集束電極5およ
び陽極電極7の寸法、特にLI1、HI1、LI2および
HI2の個々の製品ごとのばらつきを抑え、かつ耐圧上
問題のない第2の集束電極5および陽極電極7を得るこ
とが可能となる。よってカラー陰極線管用電子銃の製作
精度および信頼性を維持することが可能となる。
【0037】実施の形態3.図5は実施の形態1のカラ
ー陰極線管用電子銃において、第2の集束電極5の先端
部5bを第2の集束電極5の内側に折り曲げる加工を行
うときの説明図である。図5(a)は先端部5bを第2
の集束電極5の内側に折り曲げる加工を行う前の第2の
集束電極5を示す図、図5(b)は先端部5bを第2の
集束電極5の内側に折り曲げる加工を行った後の第2の
集束電極5を示す図である。図5において、5cは先端
部5bを折り曲げたときに第2の集束電極5の内面と接
触する接触面であり、接触面5cは平坦な面である。実
施の形態1では、先端部5cを第2の集束電極5の内側
に折り曲げる加工を行うことにより図5(b)に示すよ
うに接触面と第2の集束電極5の内面とが接触する。
【0038】実施の形態1では、第2の集束電極5を形
成する方法として、第2の集束電極5の材料となる板状
の部材に対し、絞り加工を行った後、開口部5eを形成
し、次いでプレス加工などの方法を用いて先端部5bを
第2の集束電極5の内側に折り曲げ、図5(b)に示す
ように接触面5cと第2の集束電極5の内面とを接触さ
せる。
【0039】実施の形態1では、先端部5bを第2の集
束電極5の内側に折り曲げる加工を行うとき、接触面5
cと第2の集束電極5の内面との間にプレス時の油(図
示せず)が溜まり、それが陰極線管内で不純物となりカ
ソード1a、1bおよび1cを汚染する恐れがある。
【0040】実施の形態3のカラー陰極線管用電子銃
は、上述のような問題を解決するためになされたもので
あり、接触面5cに溝を形成することにより先端部5b
を折り曲げる加工を行うときに溜まる油を抜くための溝
を設けたことを特徴とする。図6は、実施の形態3のカ
ラー陰極線管用電子銃の要部を説明するための図であ
る。図6(a)は先端部5bを第2の集束電極5の内側
に折り曲げる加工を行う前の第2の集束電極5を示す
図、図6(b)は先端部5bを第2の集束電極5の内側
に折り曲げる加工を行った後の第2の集束電極5を示す
図、図6(c)は図6(a)のA−A断面図および図6
(d)は図6(b)のB−B断面図である。図6におい
て接触面5cは波形の形状をしている。5dは接触面5
cを波形に形成することによりできた溝であり、溝5d
の一端は先端部5bの端面に形成されている。また溝5
dは先端部5bの端面に向かう方向に形成される。
【0041】実施の形態3のカラー陰極線管用電子銃は
第2の集束電極5の接触面5cを波形に加工しているた
め、先端部5bを折り曲げる加工を行ったとき溝5dが
第2の集束電極5の内面と接触しないため、洗浄、水素
処理を実施することにより、先端部5bを折り曲げる加
工を行ったときに接触面5cと第2の集束電極5の内面
との間に溜まる油は溝5dを通り先端部5bの端面に形
成された溝5dの一端から抜くことが可能となる。よっ
て、カソード1a、1bおよび1cの汚染をなくし、カ
ラー陰極線管用電子銃の信頼性を維持することが可能と
なる。
【0042】また、図6では、接触面5cの形状は、波
形であるとしたが、これに限定されるものではない。図
7は実施の形態3のカラー陰極線管用電子銃の他の一例
を示す図である。図7(a)は図6(a)のA−A断面
図および図7(b)は図6(b)のB−B断面図であ
る。図7において、接触面5cに形成される溝5dを個
々の溝5dが互いに交差するようなモザイク状に形成し
ても上述のような効果を得られることは、言うまでもな
い。また、溝5dは、あらかじめ先端部5bを折り曲げ
る加工を行ったときに接触面5cと第2の集束電極5の
内面との間に溜まる油を抜ける様な構造、つまり溝5d
の一部が外部に現れ、かつ溝5dの外部に現れた部分か
ら折り曲げる加工を行ったときに溜まる油を取り除ける
ような構成をしていれば、その形状はどの様なものであ
っても構わない。また、溝5dは接触面5cと接触する
第2の集束電極5の内面に形成してもよい。この場合、
第2の集束電極5の内面に形成する溝5dの一端は先端
部5bの端面の位置よりも第1の電界補正部材6側に位
置し、他端は先端部5bの端面の位置よりも陽極電極7
側に位置するような構成にする必要がある。
【0043】本実施の形態では第2の集束電極5につい
て言及したが、陽極電極7を上述のような構成にすれば
同じ効果を得ることが可能となる。すなわち、陽極電極
7の先端部7bが陽極電極7の内面と接触する接触面に
陽極電極の先端部の端面に向い、その一端をこの端面に
形成した溝を設けることにより上述の効果と同じ効果を
得ることが可能となる。
【0044】実施の形態4.図8は実施の形態4のカラ
ー陰極線管用電子銃における第1の電界補正部材6の正
面図(図8(a))および断面図(図8(b))であ
る。第1の電界補正部材6は図8(b)に示す様に、外
周を絞った形状にしている。図8において、Mは第1の
電界補正部材6の左端と右端との間の最大距離(m
m)、Nは第1の電界補正部材6の上端と下端との間の
最大距離(mm)である。Pは孔6bの中心軸と孔6c
の中心軸との間の距離(mm)であり、この距離Pは孔
6bの中心軸と孔6aの中心軸との間の距離に等しい。
非円形の孔6bの形状は例えば楕円などの形状を有して
いる。非円形の孔6aおよび6cの形状は例えば半円と
楕円を軸方向に沿って分断した一半とを組み合わせた形
状を有している。R1は孔6cの半円部分の径の大きさ
(mm)であり、この大きさは孔6aの半円部分の径の
大きさに等しい。G1は孔6cと第1の電界補正部材6
の外輪との間の距離(mm)であり、この距離は孔6b
と第1の電界補正部材6の外輪との間の距離および孔6
aと第1の電界補正部材6の外輪との間の距離に等し
い。V1は孔6bの上端と下端との間の距離(mm)で
あり、この距離V1はR1の2倍の距離に等しい。R11
第1の電界補正部材6を絞ったときに形成される第1の
電界補正部材6の内面のアールの径の大きさ(mm)で
ある。α1は第1の電界補正部材6の絞りの深さ(m
m)である。t3は第1の電界補正部材6の厚さ(m
m)である。また、G1は第1の電界補正部材6の外面
のアールの径の大きさ(mm)に等しく、G1=R11
3なる関係を有する。またM、Nの寸法は図11に示
したM、Nの寸法に等しい。
【0045】図9は実施の形態4のカラー陰極線管用電
子銃における第2の電界補正部材8の正面図(図9
(a))および断面図(図9(b))である。第2の電
界補正部材8は、図9(b)に示すように、外周を絞っ
た形状にしている。図9において、Mは第2の電界補正
部材8の左端と右端との間の最大距離(mm)、Nは第
2の電界補正部材8の上端と下端との間の最大距離(m
m)である。Pは孔8bの中心軸と孔8cの中心軸との
間の距離(mm)であり、この距離Pは孔8bの中心軸
と孔8aの中心軸との間の距離に等しい。非円形の孔8
bの形状は例えば楕円などの形状を有している。非円形
の孔8aおよび8cの形状は例えば半円と楕円を軸方向
に沿って分断した一半とを組み合わせた形状を有してい
る。R2は孔8cの半円部分の径の大きさ(mm)であ
り、この大きさは孔8aの半円部分の径の大きさに等し
い。G2は8cと第2の電界補正部材8の外輪との間の
距離(mm)であり、この距離は孔8bと第2の電界補
正部材8の外輪との間の距離および孔8aと第2の電界
補正部材8の外輪との間の距離に等しい。V2は孔8b
の上端と下端との間の距離(mm)であり、この距離V
2はR2の2倍の距離に等しい。R22は第2の電界補正部
材8を絞ったときに形成される第2の電界補正部材8の
内面のアールの径の大きさ(mm)である。α2は第2
の電界補正部材8の絞りの深さ(mm)である。t4
第2の電界補正部材8の厚さ(mm)である。また、G
2は第2の電界補正部材8の外面のアールの径の大きさ
(mm)に等しく、G2=R22+t4なる関係を有する。
またM、Nの寸法は図12に示したM、Nの寸法に等し
い。
【0046】この時、絞った部分のアールの径を図8お
よび図9の様にR11=0.1(mm)、R22=0.1
(mm)にすれば、図8(a)、図9(a)に示すNの
値は従来のものと同じであるので、 V1=N−2×t3−0.2 (mm) ・・・(11) R1=0.5×N−t3−0.1 (mm) ・・・(12) V2=N−2×t4−0.2 (mm) ・・・(13) R2=0.5×N−t4−0.1 (mm) ・・・(14) となる。ここで、t3は第1の電界補正部材6の厚さ、
4は第2の電界補正部材8の厚さである。通常第1の
電界補正部材6の厚さt3および第2の電界補正部材8
の厚さt4は0.25(mm)または0.3(mm)で
ある。したがって、t3=0.3(mm)の場合、(1
1)、(12)式より V1=N−0.8 (mm) ・・・(15) R1=0.5×N−0.4 (mm) ・・・(16) また、t4=0.3(mm)の場合、(13)、(1
4)式より V2=N−0.8 (mm) ・・・(17) R2=0.5×N−0.4 (mm) ・・・(18) となり、(3)、(4)式と比較するとV1およびV2
値で0.2(mm)、R1およびR2の値で0.1(m
m)従来に比べその上限値を大きくすることが可能とな
る。
【0047】また、t3=0.25(mm)の場合、
(11)、(12)式より V1=N−0.7 (mm) ・・・(19) R1=0.5×N−0.35 (mm) ・・・(20) また、t4=0.3(mm)の場合、(13)、(1
4)式より V2=N−0.8 (mm) ・・・(21) R2=0.5×N−0.4 (mm) ・・・(22) となり、(3)、(4)式と比較するとV1およびV2
値を0.3(mm)、R1およびR2の値を0.15(m
m)従来に比べその上限値を大きくすることが可能とな
る。
【0048】また、第1の電界補正部材6および第2の
電界補正部材8はその外周部分に対し絞り加工を行って
いるため、これらの部材が第2の集束電極5および陽極
電極7に接触する部分の面積が従来よりも大きくなるた
め、部品の剛性が更に大きくなり、強度が更に高くな
る。したがって、第1の電界補正部材6の外周および第
2の電界補正部材8の外周を絞り、かつ絞り加工により
形成されるアールを適切に加工すること(本実施の形態
ではR11=R22=0.1(mm)とした)により強度を
弱めず寸法R1、R2、V1およびV2を大きくすることが
できる。
【0049】また、第2の集束電極5と陽極電極7との
間に形成される主電子レンズ(図示せず)の口径の大き
さは図8および図9のそれぞれに示した寸法R1、R2
1およびV2の値が大きくなると大きくなる。実施の形
態4のカラー陰極線管用電子銃は図8および図9のそれ
ぞれに示した寸法R1、R2、V1およびV2の値を従来よ
りも大きくしたため、主電子レンズ(図示せず)の口径
を従来よりも大きくすることが可能となり、球面収差が
小さく、かつ高解像度のカラー陰極線管用電子銃を得る
ことが可能となる。よって、実施の形態4のカラー陰極
線管用電子銃は第1の電界補正部材6の外周および第2
の電界補正部材8の外周を絞ることによりこれらの部材
の強度を高くするとともに、寸法R1、R2、V1および
2の値を大きくすることにより、球面収差が小さく、
かつ高解像度のカラー陰極線管用電子銃を得ることが可
能となる。
【0050】実施の形態4ではR11=R22=0.1(m
m)としたが、必ずしもこの値に限定する必要はなく、
(3)、(4)式に示した従来の上限値よりも大きくで
きる値であればよい。
【0051】また、実施の形態4のカラー陰極線管用電
子銃と実施の形態1から3のカラー陰極線管用電子銃と
を組み合わせることにより、主電子レンズ(図示せず)
の口径が更に大きくでき、球面収差が小さく、高解像度
のカラー陰極線管用電子銃を得ることが可能となる。
【0052】実施の形態5.第1の電界補正部材6の絞
りの深さα1(mm)および第2の電界補正部材8の絞
りの深さα2(mm)値を大きくしすぎると、プレス加
工により成形される第1の電界補正部材6および第2の
電界補正部材8の寸法のばらつきが大きくなる。特に、
図8(a)および図9(a)中の寸法MおよびNの精度
が劣化してしまい、最悪の場合、これらの部材を第2の
集束電極5もしくは陽極電極7に挿入できなくなる。ま
た、絞りの深さα1およびα2の値を小さくしすぎると、
第2の集束電極5または陽極電極7に溶接などにより固
着する面積が小さくなるため剛性が低下してしまい、第
1の電界補正部材6または第2の電界補正部材8の強度
が低下してしまう。
【0053】以上の問題が起こらないようα1およびα2
の値を調べると、 1.5(mm) ≦ α1 ≦ 2.5(mm) (23) 1.5(mm) ≦ α2 ≦ 2.5(mm) (24) となった。したがって、α1およびα2の値を(23)、
(24)式を満足するような値に設定することにより、
第1の電界補正部材6および第2の電界補正部材8の寸
法のばらつきを抑えることができるため、高い精度で加
工できるとともに、これらの部材の剛性を高くすること
が可能となる。
【0054】
【発明の効果】この発明におけるカラー陰極線管用電子
銃は、水平同一面に配置された3つのカソード、制御電
極、加速電極、第1の集束電極、内部に第1の電界補正
部材を有する第2の集束電極および内部に第2の電界補
正部材を有する陽極電極をこの順序で配列し、第2の集
束電極の陽極電極側の先端部を第2の集束電極の内側に
折り曲げて第2の集束電極の内面に接触させ、陽極電極
の第2の集束電極側の先端部を陽極電極の内側に折り曲
げて陽極電極の内面に接触させたことにより、第2の集
束電極と陽極電極との間に形成される主電子レンズの口
径が大きくなるため、主電子レンズの収差が小さくな
る。
【0055】この発明におけるカラー陰極線管用電子銃
は、第2の集束電極の先端部の長さC1(mm)を 0.5(mm) ≦ C1 ≦1.0(mm) とすることにより、第2の集束電極の製作精度および信
頼性を維持し、陽極電極の先端部の長さC2(mm)を 0.5(mm) ≦ C2 ≦1.0(mm) としたことにより陽極電極の製作精度および信頼性を維
持することが可能となる。
【0056】この発明におけるカラー陰極線管用電子銃
は、第2の集束電極の先端部が第2の集束電極の内面と
接触する接触面に第2の集束電極の先端部の端面に向か
い、その一端を端面に形成した溝を設けたことにより、
プレス加工時に溜まる油を除去することが可能となる。
【0057】この発明におけるカラー陰極線管用電子銃
は、陽極電極の先端部が陽極電極の内面と接触する接触
面に陽極電極の先端部の端面に向かい、その一端を端面
に形成した溝を設けたことにより、プレス加工時に溜ま
る油を除去することが可能となる。
【0058】この発明におけるカラー陰極線管用電子銃
は、第1の電界補正部材または第2の電界補正部材の少
なくともいずれか一方の外周を絞ったことにより、外周
を絞った部材の強度を高くすることが可能となる。
【0059】この発明におけるカラー陰極線管用電子銃
は、第1の電界補正部材の絞る深さα1(mm)を 1.5(mm) ≦ α1 ≦ 2.5(mm) としたことにより、第1の電界補正部材を高い精度で加
工できるとともに、第1の電界補正部材の強度を高くす
ることが可能となる。
【0060】この発明におけるカラー陰極線管用電子銃
は、第2の電界補正部材の絞る深さα2(mm)を 1.5(mm) ≦ α2 ≦ 2.5(mm) としたことにより、第2の電界補正部材を高い精度で加
工できるとともに、第2の電界補正部材の強度を高くす
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1のカラー陰極線管用電子銃の断
面図である。
【図2】 実施の形態1のカラー陰極線管用電子銃にお
ける第2の集束電極を説明するための図である。
【図3】 実施の形態1のカラー陰極線管用電子銃にお
ける陽極電極を説明するための図である。
【図4】 実施の形態2のカラー陰極線管用電子銃の要
部を説明するための図である。
【図5】 実施の形態1のカラー陰極線管用電子銃にお
いて、第2の集束電極の先端部を第2の集束電極の内側
に折り曲げる加工を説明するための図である。
【図6】 実施の形態3のカラー陰極線管用電子銃にお
ける第2の集束電極の一例を説明するための図である。
【図7】 実施の形態3のカラー陰極線管用電子銃にお
ける第2の集束電極の他の一例を説明するための図であ
る。
【図8】 実施の形態4のカラー陰極線管用電子銃にお
ける第1の電界補正部材を説明するための図である
【図9】 実施の形態4のカラー陰極線管用電子銃にお
ける第2の電界補正部材を説明するための図である
【図10】 従来のカラー陰極線管用電子銃を説明する
ための断面図である
【図11】 従来のカラー陰極線管用電子銃における第
2の集束電極および第1の電界補正部材を説明するため
の断面図である。
【図12】 従来のカラー陰極線管用電子銃における陽
極電極および第2の電界補正部材を説明するための断面
図である。
【符号の説明】
1a:カソード 1b:カソード 1c:カソード 2:制御電極 2a、2b、2c:孔 3:加速電極 3a、3b、3c:孔 4:第1の集束電極 4a、4b、4c:孔 5:第2の集束電極 5a:孔 5b:先端部 5c:接触面 5d:溝
5e:開口部 6:第1の電界補正部材 6a、6b、6c:孔 7:陽極電極 7a:孔 7b: 先端
部 8:第2の電界補正部材 8a、8b、8c:孔 9:シールドカップ 9a、9b、9c:孔 10a:赤色用電子ビーム 10b:緑色用電子ビーム 10c:青色用電子ビーム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平同一面に配置された3つのカソー
    ド、制御電極、加速電極、第1の集束電極、内部に第1
    の電界補正部材を有する第2の集束電極および内部に第
    2の電界補正部材を有する陽極電極をこの順序で配列
    し、 上記第2の集束電極の上記陽極電極側の先端部を上記第
    2の集束電極の内側に折り曲げて上記第2の集束電極の
    内面に接触させ、 上記陽極電極の上記第2の集束電極側の先端部を上記陽
    極電極の内側に折り曲げて上記陽極電極の内面に接触さ
    せたことを特徴とするカラー陰極線管用電子銃。
  2. 【請求項2】 第2の集束電極の先端部の長さC1(m
    m)を 0.5(mm) ≦ C1 ≦1.0(mm) とし、陽極電極の先端部の長さC2(mm)を 0.5(mm) ≦ C2 ≦1.0(mm) としたことを特徴とする請求項1に記載のカラー陰極線
    管用電子銃。
  3. 【請求項3】 第2の集束電極の先端部が第2の集束電
    極の内面と接触する接触面に上記第2の集束電極の先端
    部の端面に向かい、その一端を該端面に形成した溝を設
    けたことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項
    に記載のカラー陰極線管用電子銃。
  4. 【請求項4】 陽極電極の先端部が該陽極電極の内面と
    接触する接触面に上記陽極電極の先端部の端面に向か
    い、その一端を該端面に形成した溝を設けたことを特徴
    とする請求項1または2のいずれか1項に記載のカラー
    陰極線管用電子銃。
  5. 【請求項5】 第1の電界補正部材または第2の電界補
    正部材の少なくともいずれか一方の外周を絞ったことを
    特徴とする請求項1から4のいずれか1項にに記載のカ
    ラー陰極線管用電子銃。
  6. 【請求項6】 第1の電界補正部材の絞る深さα1(m
    m)を 1.5(mm) ≦ α1 ≦ 2.5(mm) としたことを特徴とする請求項5に記載のカラー陰極線
    管用電子銃。
  7. 【請求項7】 第2の電界補正部材の絞る深さα2(m
    m)を 1.5(mm) ≦ α2 ≦ 2.5(mm) としたことを特徴とする請求項5に記載のカラー陰極線
    管用電子銃。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6111350A (en) * 1997-09-05 2000-08-29 Hitachi, Ltd. Color cathode ray tube having an improved electron gun

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US6111350A (en) * 1997-09-05 2000-08-29 Hitachi, Ltd. Color cathode ray tube having an improved electron gun
US6445116B1 (en) 1997-09-05 2002-09-03 Hitachi, Ltd. Color cathode ray tube having an improved electron gun
US6624562B2 (en) 1997-09-05 2003-09-23 Hitachi, Ltd. Color cathode ray tube having an improved electron gun

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