JPH09198145A - ポンプ場流入予測支援装置 - Google Patents

ポンプ場流入予測支援装置

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JPH09198145A
JPH09198145A JP8004814A JP481496A JPH09198145A JP H09198145 A JPH09198145 A JP H09198145A JP 8004814 A JP8004814 A JP 8004814A JP 481496 A JP481496 A JP 481496A JP H09198145 A JPH09198145 A JP H09198145A
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outflow
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JP8004814A
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English (en)
Inventor
Yousuke Tonami
並 洋 介 渡
Seiji Niina
名 誠 司 新
Hidekazu Takashima
嶋 英 和 高
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A10/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
    • Y02A10/40Controlling or monitoring, e.g. of flood or hurricane; Forecasting, e.g. risk assessment or mapping

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  • Feedback Control In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ポンプ場への流入量を予測し、雨水の排水処
理を適正に行うためにポンプ運転を支援するためのシス
テム構成を提案し、ポンプ場流入予測支援装置を提供す
る。 【解決手段】 流域の降雨量を降雨量予測式に従い予測
する降雨量予測装置1と、部分流域の汚水量を予測する
汚水量予測装置4と、降雨量予測装置1で予測した降雨
量と汚水量予測装置4で予測した汚水量とが入力され所
定流出解析手法により枝線および水路から前記幹線へ流
入する横流入量を演算する流出量演算装置2と、ポンプ
場の水位と幹線内の水位とが等しくなる位置をつなぎ位
置とし、幹線内におけるつなぎ位置より上流部分と下流
部分とで異なるモデル式を用い幹線内の流量および水位
を演算する幹線内流量・水位演算装置3と、を備えるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプ場流入予測
支援装置に係り、特に、降雨時の雨水排水や浸水災害防
除などのために下水道ポンプ場や処理場などのポンプ施
設におけるポンプ運転の制御に必要なポンプ場流入予測
支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における都市への人口集中による住
宅の密集化や舗装道路の普及につれて降雨が大地に浸透
せずに直接下水管路に集まる量が増加してきている。こ
れに伴い、降雨流出、すなわち降雨が下水管内を流れる
までに要する時間が短縮され、また、降雨量が多い場合
には、市街地の浸水も発生するようになってきている。
【0003】このような浸水を未然に防止するには雨水
ポンプを活用することが有効である。降雨は地表から地
下の下水管を経てポンプ場内のポンプ井にたまり、この
ポンプによって主に河川に排出されるようになってい
る。
【0004】従って、雨水ポンプの運転は、降雨流出時
間の短縮化や降雨地域の集中現象に応じて、迅速かつ適
切に行う必要がある。このため、ポンプ井に流入する雨
水の流量(流入量)を的確に把握する必要がある。
【0005】従来において、雨水ポンプの運転は、将来
の降雨量を予測しないで行われていた。すなわち、ポン
プ運転者が制御場の窓から外の天候を観察し、出現した
黒雲(雨雲)を見て経験により得られた勘に従って行っ
ていたり、現在の降雨量を複数個設置した地上雨量計
や、レーダ雨量計を用いて測定し、現在までの降雨量か
ら相関法等で降雨の移動方向を求め、その移動方向を外
挿して将来の降雨量を予測し、RRL法等の流出解析法
でその降雨量を入力としてポンプ場への流入量を演算
し、その結果をもとに、雨水ポンプの運転を行ってい
た。
【0006】RRL法で使用する式を以下に示す。
【0007】まず、対象流域の管渠の長さ、直径、勾配
等の水力学的特徴を記入した管渠図を作成する。管渠図
全体を一つの流域(単一流域)とみて、流域の最下流点
を流量算定点pとして選択する。主要しゃ集管路、開水
路等における流量速度を算出し、地点pまでの雨水流達
時間が流量計算時間間隔と等しくなるような等到達時間
曲線を作成する。
【0008】等到達時間曲線で区分される面積を時間域
別面積Ai[m2 ]として算出し、時間面積図を作成す
る。ここまでは手作業で行う。
【0009】次に流量計算時刻iでの流域に降る降雨強
度Ii[mm/s]から降雨量曲線を作成する。作成し
た降雨量曲線と時間面積図から雨水流入量Piを仮に
(1)式にて算出する。
【0010】
【数1】 一般に降った雨はすぐには流出せず一度管渠に貯えられ
てから流出するため、仮に求めた雨水流入量Piを雨水
貯留量‐流出流量の関係にあてはめ流出量を算定する。
以下に使用式を示す。
【0011】運動方程式 S(t)=KQ(t)n (K,n:流域による定数) ……(2) 連続方程式
【0012】
【数2】 S:貯留量[m3 ] P:仮想流入量[m3 /s] Q:流出量[m3 /s] (3)式を差分化した以下の式を利用して流出量の算出
を行う。
【0013】
【数3】 Δt:刻み時間[s] このようにして算出した流出量を流量算定地点pの雨水
流入量Qiとして最終的に決定する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】流入量の予測方法(流
出解析法)には、RRL法が提案されているが、RRL
法では水路からの堰を介して幹線へ流れる横越流を考慮
したものでないため、流入量を正確に演算できないとい
う問題がある。
【0015】そこで本発明の目的は、上記従来技術の有
する問題を解消し、水路からの横越流がある場合でも、
流出量演算装置で精度良く、流出量を演算すること、す
なわち、ポンプ場への流入量を予測し、雨水の排水処理
を適正に行うためにポンプ運転を支援するためのシステ
ム構成を提案し、ポンプ場流入予測支援装置を提供する
ことである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のポンプ場流入予測支援装置は、ポンプ場へ
至る幹線から分岐し流域内の部分流域に分布する枝線を
介し前記流域内の雨水等の水を収集し、収集した水を前
記幹線を介して前記ポンプ場へ導き前記ポンプ場への流
入量を予測するポンプ場流入予測支援装置において、前
記流域には水路があり、前記水路はこの水路から分岐し
流域内の部分流域に分布する枝線を介し前記流域内の雨
水等の水を収集するとともに前記幹線へ横越流を提供す
るものであり、前記流域の降雨量を所定降雨量予測式に
従い予測する降雨量予測装置と、前記部分流域の汚水量
を予測する汚水量予測装置と、前記降雨量予測装置で予
測した降雨量と前記汚水量予測装置で予測した汚水量と
が入力され所定流出解析手法により前記枝線および前記
水路から前記幹線へ流入する横流入量を演算する流出量
演算装置と、前記ポンプ場の水位と前記幹線内の水位と
が等しくなる位置をつなぎ位置とし、幹線内における前
記つなぎ位置より上流部分と下流部分とで異なるモデル
式を用い前記幹線内の流量および水位を演算する幹線内
流量・水位演算装置と、を備えることを特徴とする。ま
た、前記幹線内流量・水位演算装置において、前記上流
部分では前記モデル式として移送モデルが用いられ、前
記下流部分では貯留モデルが用いられることを特徴とす
る。また、前記流出量演算装置は水位計によって予め知
られた前記幹線における水位を初期水位として採用する
ことを特徴とする。
【0017】上述の本発明においては、幹線と枝線とは
木の幹と枝との関係にあり、通常複数個の枝線が幹線か
ら分岐している。幹線から直接分岐する枝線にはより細
かい多数の枝線が分岐している。ここでは、幹線から直
接分岐する1個の枝線とこの枝線から分岐するより細か
い多数の枝線とを1個の枝線とみなし、このような枝線
が1個以上、幹線から分岐しているとする。
【0018】また、流域には水路があり、水路も多数の
枝線が分岐しており、水路と枝線との関係は幹線と枝線
との関係と同等である。水路には、いくつかの堰が設け
られており、それらの堰を介して水路から幹線のそれぞ
れの分岐位置へ横越流が供給される。幹線に供給される
横越流を見積もるためには、水路に存在する堰の存在を
考慮し、部分領域の枝線を介して水路へ収集された汚水
量等が水路をどのように流れるかを把握しなければなら
ない。
【0019】このために、流出量演算装置では、所定流
出解析手法、例えば移流モデルと流出モデルと越流
(堰)モデルによる解析手法により、枝線および水路か
ら幹線へ流入する横流入量を演算する。
【0020】従来は、幹線と枝線とを区別せずに、幹線
と枝線とからなる全体に対して流出解析手法を適用して
いた。本願では、幹線と枝線とを同等には扱わないで区
別する。
【0021】まず部分領域毎に対応する枝線を流れる汚
水量を予測する。流出量演算装置では、降雨量予測装置
で予測した降雨量のデータと汚水量予測装置で予測した
汚水量のデータとが入力され、所定流出解析手法を用い
て枝線および水路から幹線へ流入する流入量として横流
入量を演算する。
【0022】幹線内流量・水位演算装置では、まず、ポ
ンプ場の水位と幹線内の水位とが等しくなる位置を求め
る。この位置をつなぎ位置とする。つなぎ位置は、移送
水位(移送モデルで計算した水位)とタンク水位(貯留
モデルで計算した水位)が一致した地点として求められ
る。幹線内の流量と水位を計算する際に、つなぎの点よ
り上流では移送モデルを用い、つなぎの点より下流では
貯留モデルを用いる。
【0023】移送モデルが適用される幹線の上流部分で
はポンプ場の貯留水の水圧の影響を考慮する必要がない
として、幹線管内だけで幹線内の流量と水位を演算して
よいとする。貯留モデルが適用される幹線の下流部分で
はポンプ場の貯留水の水圧の影響を考慮する必要がある
として、ポンプ場の貯留水を含めて幹線内の流量と水位
を演算する。
【0024】上述のように、本発明では、対象流域を幹
線と幹線を含まない流域に分割する。幹線以外の枝線を
含む流域に対して、例えばRRL法等を使用し、対象流
域の降雨による幹線への流出量を演算する。幹線に対し
ては時刻変化に伴う流下を演算するための流量・水位演
算には幹線内移送モデルと貯留モデルを使い分ける。流
出量演算では、流出量から得られた流速により、流出時
間を変える。
【0025】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例を示す
構成ブロック図である。本実施例のポンプ場流入予測支
援装置は、降雨量予測装置1と流出量演算装置2と幹線
内流量・水位演算装置3と汚水量予測装置4と初期値演
算装置5と表示装置7とを備えている。
【0026】降雨量予測装置1の入力がレーダ雨量計8
による場合は、レーダ雨量計8で得られた降雨量データ
はデータ伝送装置10で伝送される。地上雨量計11に
よる場合は、地上雨量計11で得られた降雨量データは
テレメータ装置12を用いて伝送される。データ処理装
置10とテレメータ装置12から得られたデータをもと
にして降雨量予測装置1において、降雨量を予測する。
ここで、降雨量予測装置1による予測結果は、所定の観
測周期毎に、流出量演算装置2へ送られるとともに表示
装置7に表示される。
【0027】汚水量予測装置4は、流域内の幹線へ流入
する汚水量を予測する装置である。演算された汚水量は
所定の観測周期毎に表示装置7に表示される。
【0028】流出量演算装置2においては、降雨量予測
装置1から得られた降雨量と汚水予測装置4から得られ
た汚水量とが入力され、都市流域内における管渠や面積
や地域特性のデータを参照しRRL法と改良RRL法
(後述する)かのいずれかの流出解析手法が選択され、
流域内の幹線へ接続された枝線からの流出量すなわち横
流入量が演算される。また、演算された流出量は所定の
観測周期毎に表示装置7に表示される。
【0029】初期値演算装置5は、ポンプ場に設置され
た水位計から得られた実績水位値を使って各計算点ごと
の流量、水位の初期値を演算し、演算した結果を幹線内
流量・水位演算装置3に与える。
【0030】幹線内流量・水位演算装置3は、流出量演
算装置2から得られた流出量と初期値演算装置5から得
られた計算点ごとの初期値とをもとに、幹線内の流下過
程を演算する装置である。幹線内の流下過程を演算する
場合、指定箇所の幹線内の流量、水位等を演算する。ま
た、演算された流量、水位等は所定の観測周期毎に表示
装置7に表示される。
【0031】以下、図1を参照して本実施例の作用につ
いて説明する。本実施例では、降雨量予測装置1の入力
値である降雨量のデータを得るために、レーダ雨量計8
からの降雨量データまたは、地上雨量計11の降雨量デ
ータを使用するのかを、対象流域により選択することが
できる。
【0032】降雨量予測装置1では、現在までの降雨デ
ータから将来の降雨量を予測する。
【0033】レーダ雨量計8の場合、現在から過去の降
雨データに基づいて相関法等で、移動速度を算出し、算
出された移動速度から降雨量分布の移動軌跡を求める。
【0034】この移動軌跡を外挿し、将来のある時刻に
おける移動速度予測値を得る。
【0035】次に、予測対象領域の移動軌跡上を予測対
象領域から移動速度予測値分だけさかのぼった地点の領
域における降雨量分布から降雨量分布予測値を算出す
る。
【0036】地上雨量計11の場合、以下のようにトレ
ンドを外挿する。
【0037】1)これから降る雨は、現在の雨量がその
まま続くとする 2)これから降る雨は、過去の降雨量の変化量がそのま
ま続くとする また、地上雨量計データの場合には、各々の地上雨量計
11は点データを与えるので、ティーセン法等を用いて
点データを面データにする必要がある。
【0038】流出量演算装置2では、以下の処理を行
う。ここでは、図2に示すように、幹線と相並んで水路
があり、水路を流れる流水の一部は堰を介して幹線へ横
越流が供給される。幹線および水路には、枝線を介して
部分流域で収集された雨水や汚水等の流出水が入力され
る。
【0039】流出量演算装置2では、幹線に接続されて
いる枝線から幹線へ流出してくる流出量(横流入量)を
枝線毎に演算する。ポンプ場への流入量を演算するため
に対象流域に応じた流出解析を行う必要がある。本実施
例では、流出量演算装置2により、降雨量予測装置1か
ら得られた降雨データと、都市流域内における地域特性
とから、流出解析の手法としてRRL法またはRRL法
を改良した改良RRL法のいずれかを選択する。選択さ
れた手法に従って流域内の流出量を演算する。
【0040】また、演算された流出量を所定の観測周期
毎に表示装置7に表示する。なお、この表示装置7は印
字装置または記録装置に置き換える事も可能であり、印
字、記録等により出力表示しても良い。
【0041】改良RRL法では、以下のような予測処理
をする(図2)。
【0042】上流からの移流を移流モデル13で、部分
流域の流出を流出モデル14で予測を行う。
【0043】また、堰がある場合は横越(堰)モデルで
越流量を予測する。流出点への入力量は、以下の合計
量、 ・上流からの移流量 ・部分流域の流出量 ・汚水量 とし、流出点からの出力量は、以下の合計量、 ・堰からの越流量(横越流) ・下流への移流量 とする。
【0044】移流モデル13では、上流(移流点)から
の移流量を計算する。移流量は、上流移流量が移流時間
遅れとして計算する。移流量は、一次遅れで時間変化す
るとする。移流時間は、移流での流速と半満管と仮定し
たときの流速との比から計算する。半満管流速ではRR
L法での到達時間とする。移流での流速は、移流での水
位と得る点の管形状、管勾配、管の粗度係数からマニン
グの式を用いて計算する。
【0045】水位は、流量と管形状、管勾配、管の粗度
係数からマニングの式を用いて計算する。流積は、水位
と管形状とから計算する。 移流時間(時刻)=半満管移流時間×半満管移流流速/
移流流速(時刻−刻み時間) 移流流量(時刻)=遅れ(上流移流量(時刻−移流時間
(時刻)) ただし、移流時間(時刻)>移流時間(時刻−刻み時
間)+刻み時間の場合、移流時間(時刻)=移流時間
(時刻−刻み時間)+刻み時間とする。
【0046】tが刻み時間の整数倍でない場合(刻み時
間内補間) 水位(時刻)=マニング(移流流量(時刻)、上流管) 流積(時刻)=流積(水位(時刻),上流管) 移流流速(時刻)=移流流量(時刻)/流積(時刻)と
する。
【0047】流出モデル14では、有効降雨量の計算、
仮想流入量の計算(流出時間の遅れ)、流出量の計算
(貯留効果を考慮)の手順で計算を行う。
【0048】有効降雨量は、降雨のうち土地への浸透分
を除くように、降雨量と不浸透係数とから計算する。
【0049】仮想流入量は、各等到達時間曲線での有効
降雨量(流出時間分遅れたもの)を足し合わせて計算す
る。仮想流入量は、一次遅れで時間変化するとする。
【0050】流出時間は、仮想流出での流速と半満管と
仮定したときの流速との比から計算する。流速比は、部
分流域内では同値とする。
【0051】仮想流出での流速は、仮想流出での水位と
管形状、仮想流出点の管勾配、管の粗度係数からマニン
グの式を用いて計算する。水位は、流量(雨水と汚水)
と管形状、管勾配、管の粗度係数からマニングの式を用
いて計算する。流積は、水位と管形状とから計算する。
【0052】仮想流出点の管形状は矩形とし、仮想管幅
は仮想半満管流量(=流出点の半満管流量−移流点の半
満管流量)となる管幅とする。
【0053】また、管内の貯留を考慮する場合、流出量
は、以下のように、貯留量−流出量関数を用いて計算す
る。
【0054】 有効降雨量(時刻)=不浸透係数×降雨量(時刻) 流出時間(時刻)=刻み時間×半満管流出流速/流出流
速(時刻)=刻み時間) 雨水量(時刻)=遅れ(流出量(有効降雨量,流出時間
(時刻),等到達面積)) 仮流入流量(時刻)=雨水量(時刻)+汚水量(時刻) 水位(時刻)=マニング(仮流入流量(時刻),仮管) 流積(時刻)=流積(水位(時刻),仮管) 流速(時刻)=仮流入流量(時刻)/流速(時刻) 流出流量=貯留量−流出量関数(仮流入流量) 全流入流量(時刻)=流出流量(時刻)+移流流量(時
刻)+汚水量 仮想管幅(管形状は矩形とする)は、以下のようにす
る。 仮想半満管流量=流出点半満管流量−移流点半満管流量 流積=仮想管幅×(仮想管幅/2) 潤辺=仮想管幅+2・(仮想管幅/2) 径深=流積/潤辺 流速=管勾配1/2 ×径深2/3 /粗度係数 流量=流積×流速 (2分法等を用いて、仮想半満管流量となる仮想管幅を
求める。) 流出量は、以下の式で計算する。
【0055】
【数4】 A(k):等到達時間地図の面積(k部分) I時刻,k):有効降雨量(k部分) ただし、流出時間(時刻)>流出時間(時刻−刻み時
間)+刻み時間の場合、 流出時間(時刻)=流出時間(時刻−刻み時間)+刻み
時間 tが刻み時間の整数倍でない場合(刻み時間内補間) I(t,k)=I(n・刻み時間,k)+(I((n+1)
・刻み時間,k)−I(n・刻み時間,k))・(t/
刻み時間−n) n:(t/刻み時間)の整数部分 遅れ(一次遅れの後進差分近似)は、以下の式で計算す
る。
【0056】雨水量(時刻)=雨水量(時刻−刻み時
間)×時定数/(時定数+刻み時間)×流出量(時刻)
×刻み時間/(時定数+刻み時間) (時定数=0の場合は、雨水量(時刻)=流出量(時
刻)) マニングの式は、以下の式である。
【0057】 流積=管幅×水位 (矩形の場合) 潤辺=管幅+2・水位 (矩形の場合) 流積=(底幅+(満幅−底幅)×水位/(2・管高))×水位 (台形の場合) 潤辺=底幅 +2・水位×((1+(満幅−底幅)2 /(2・管高)2 ))1/2 (台形の場合) 角度=2・cos -1((半径−水位)/半径) (円形の場合) 流積((1/2)・半径2 ×(角度−sin (角度)) (円形の場合) 潤辺=角度×半径 (円形の場合) 径深=流積/潤辺 流速=管勾配1/2 ×径深2/3 /粗度係数 流量=流積×流速 堰からの越流量は、越流点の水位と堰幅、堰高からたと
えば次のような堰のモデルを用いて計算する。
【0058】Q=C×L×h3/2 ここで、Q:越流量[m3 /s] C:流量係数(1.0〜1.8) L:堰幅[m] h:堰高からの水位[m] 幹線内流量・水位演算装置3では、以下の処理を行う。
【0059】対象流域に降った雨は、幹線に集まりポン
プ場へ流入していく。ポンプ場に流入してくる雨水はポ
ンプ場まで接続されている幹線の構造、形態に応じてそ
の流量の増減速度、水位が異なってくるため、使用され
ている幹線毎に応じて流量、水位を演算する。
【0060】演算された流量、水位等を所定の観測周期
毎に表示装置7に表示する。なお、この表示装置7は印
字装置または記憶装置に置き換えることも可能であり、
印字、記録等により出力表示してもよい。
【0061】幹線内流量・水位演算装置3により、初期
値演算装置5から得られた初期値を使用し、流入量演算
装置2から得られた流入量を入力として幹線内の流量・
水位を演算する。幹線内の流量・水位を演算をする場
合、幹線移送モデル16、貯留モデル17を使い分け
る。
【0062】移送モデル16は、幹線の上流部分のモデ
ルで、上流から下流への流下量はある時間(移送時間)
遅れて移送するとして計算する。
【0063】貯留モデル17は、幹線の下流部分のモデ
ルで、上流からの流下量で貯留量が増減する(水位が上
下する)として計算する。
【0064】合流式の下水道では流入量には、雨水分と
汚水分があり、汚水分を予測する必要がある。
【0065】図5に流下モデルを示す。移送水位(移送
モデルで計算した水位)とタンク水位(貯留モデルで計
算した水位)が一致した地点をつなぎの点とし、つなぎ
の点より上流では移送モデル、下流では貯留モデルを用
いる。
【0066】移送モデルは、幹線の上流部分に適用する
モデルで、上流から下流への流下量はある時間(移送時
間)遅れて移送するとして、幹線内の流量・水位を計算
する。移送モデルが適用される幹線の上流部分ではポン
プ場の貯留水の水圧の影響を考慮する必要がないとし
て、幹線管内だけで幹線内の流量・水位を演算してよい
とするものである。
【0067】貯留モデルは、幹線の下流部分に適用する
モデルで、上流からの流下量で貯留量が増減する(タン
ク水位が上下する)として、幹線内の流量・水位を計算
する。貯留モデルが適用される幹線の下流部分ではポン
プ場の貯留水の水圧の影響を考慮する必要があるとし
て、ポンプ場の貯留水を含めて幹線内の流量・水位を演
算するものである。
【0068】図6に流下演算のフローチャートを示す。
【0069】演算フローは、上流から下流に演算し、つ
なぎより下流であれば、貯留モデルを用い、そうでなけ
れば、つなぎの点であるかどうかを調べ、つなぎの点で
あれば、つなぎの処理をし、そうでなければ、移送モデ
ルを用いる。
【0070】幹線移送モデルでは、以下の式を用いる。
【0071】a)移送モデル式
【0072】
【数5】 Q(n,k):時刻n、計算点kの流入量[m3 /s] yQ(n,k):時刻n、計算点kの横流入量[m3
s] n0:計算点k−1の水が計算点kを越える1つ前の時
間(相対的な時間) k:計算点 h(n,k):時刻n、計算点kの水位[m] yQ(n,k):時刻n、計算点kの横流入量[m3
s] hk(k):ポンプ井の底面から計算点kの管底までの
高さ[m] l(k):計算点k〜k+1までの間隔[m] hp(n):時刻nのポンプ井水位[m] Qp(n):時刻nのポンプの流出量[m3 /s] A:ポンプ井断面積[m2 ] n:時刻
【0073】
【数6】 マニングの式 管が円形の場合 theta=2.0*cos-1(1−h/r) A=1.0/2.0*r2 *(theta−sin(t
heta)) R=A/(r*theta) v=1.0/n*i1/2 *R2/3 Q=A*v theta:角度[rad] h:水深[m] r:管半径[m] A:流積[m2 ] R:径深[m] v:流速[m/s] n:粗度係数[−] i:管勾配[−] Q:流量[m3 /s] 管が矩形の場合 A=b*h R=A/(b+2*h) v=1.0/n*i1/2 *R2/3 Q=A*v b:管の幅[m] 貯留モデルでは、以下の式を用いる。
【0074】b)貯留モデル Q(n,k)=Q(n,k−1)+yQ(n,k) ……(6)
【0075】
【数7】 m:最下流の計算点 B(j):計算点jの管幅[m](管が円形等の場合は
平均管幅) Qin:流入量[m3 /s] Qout:吐出量[m3 /s] hp:ポンプ井水位[m] A:ポンプ井断面積[m2 ] n:時間[s] h(n,k)=hp(n)−hk(k) ……(8) 汚水量予測装置4では、幹線に接続されている細い公共
下水管から流入してくる汚水量を予測する。
【0076】ポンプ場流入予測支援装置の全体の概略フ
ローを図3に示す。
【0077】降雨量をレーダ雨量計または地上雨量計か
ら得る。ここで必要に応じて両方の雨量計から得られた
データを使用してもよい。
【0078】次に、降雨量予測装置1で降雨量を予測
し、その結果を表示装置7で表示後、流域の特徴に合わ
せた流出解析手段で流出量を演算し、表示装置7で表示
する。
【0079】次に、幹線内流量・水位演算装置3にて幹
線内移送モデル16と貯留モデル17を使い分け、計算
点における流量、水位を演算し、表示装置7で表示す
る。
【0080】以上説明したように、本実施例の構成によ
れば、 (1)水路からの流出を、横越流と下流移流とに分けて
演算する手段を有しているため、幹線への流入量(横越
流)を精度良く演算することができる。 (2)移流量から得られた流速により、移流時間を変え
るようにしたため、流入量を精度良く演算することがで
きる。
【0081】また、レーダ雨水計と地上雨水計から数時
間先までの短時間間隔降雨量曲線を出力するまで、この
曲線データを入力とする予測流入量を精度良く演算する
ことができる。
【0082】すなわち、流入量に応じてポンプを運転す
るアルゴリズムを構成できることであり、ポンプ井水位
と合わせ、2変量を用い、さらに種々の側面を考慮した
多種の運転アルゴリズムを用意できることになり、対処
すべき問題に適した運転方式の採用が実現する。その一
例としてポンプ台数制御において、ポンプの運転台数を
極めて少なくした安全な方法が実現できる。
【0083】なお、幹線や水路に水位計が設置されてい
る場合は、その測定データを用い汚水量と次のように計
算する。汚水量は予測時間では一定と仮定するので、初
期の汚水量が知ることにより以後の汚水量も既知とな
る。汚水量は、水位計の測定データを用い、 実測水位(予測時刻)=マニング(全流入流量(予測時
刻),流出管) の等式が成立するような値汚水量の値として求められ
る。
【0084】なお、幹線や水路に水位計が設置されてい
ない場合には、初期水位を適当に仮定して手入力データ
で与えられる。
【0085】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の構成によれ
ば、幹線内流量・水位演算装置を設けたので、水路から
横越流が幹線へ供給される場合においても、幹線内の流
量、水位を精度良く演算することができる。
【0086】また、流出量演算装置で流出量から得られ
た流速により、流出時間を変えるようにしたため、精度
良く、流出量(横流入量)を演算することができる。
【0087】これらの結果、ポンプ場への流入量を予測
し、雨水の排水処理を適正に行うためにポンプ運転を支
援するためのシステム構成を提案し、ポンプ場流入予測
支援装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体構成ブロック図。
【図2】幹線と水路の関係を示す図。
【図3】流入予測機能の概略を示す図。
【図4】流入予測流域を示す図。
【図5】流下モデルを示す図。
【図6】流下フローを示す図。
【符号の説明】
1 降雨量予測装置 2 流出量演算装置 3 幹線内流量・水位演算装置 4 汚水量演算装置 5 初期値演算装置 7 表示装置 8 レーダ雨量計 11 地上雨量計 13 移流モデル 14 流出モデル 16 移送モデル 17 貯留モデル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 13/04 G05B 13/04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポンプ場へ至る幹線から分岐し流域内の部
    分流域に分布する枝線を介し前記流域内の雨水等の水を
    収集し、収集した水を前記幹線を介して前記ポンプ場へ
    導き前記ポンプ場への流入量を予測するポンプ場流入予
    測支援装置において、 前記流域には水路があり、前記水路はこの水路から分岐
    し流域内の部分流域に分布する枝線を介し前記流域内の
    雨水等の水を収集するとともに前記幹線へ横越流を提供
    するものであり、 前記流域の降雨量を所定降雨量予測式に従い予測する降
    雨量予測装置と、 前記部分流域の汚水量を予測する汚水量予測装置と、 前記降雨量予測装置で予測した降雨量と前記汚水量予測
    装置で予測した汚水量とが入力され所定流出解析手法に
    より前記枝線および前記水路から前記幹線へ流入する横
    流入量を演算する流出量演算装置と、 前記ポンプ場の水位と前記幹線内の水位とが等しくなる
    位置をつなぎ位置とし、幹線内における前記つなぎ位置
    より上流部分と下流部分とで異なるモデル式を用い前記
    幹線内の流量および水位を演算する幹線内流量・水位演
    算装置と、を備えることを特徴とするポンプ場流入予測
    支援装置。
  2. 【請求項2】前記幹線内流量・水位演算装置において、
    前記上流部分では前記モデル式として移送モデルが用い
    られ、前記下流部分では貯留モデルが用いられることを
    特徴とする請求項1に記載のポンプ場流入予測支援装
    置。
  3. 【請求項3】前記流出量演算装置は水位計によって予め
    知られた前記幹線における水位を初期水位として採用す
    ることを特徴とする請求項1に記載のポンプ場流入予測
    支援装置。
JP8004814A 1996-01-16 1996-01-16 ポンプ場流入予測支援装置 Withdrawn JPH09198145A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003066161A (ja) * 2001-08-21 2003-03-05 Foundation Of River & Basin Integrated Communications Japan 流域情報生成システム
JP2007046918A (ja) * 2005-08-05 2007-02-22 Toshiba Corp 河川情報管理システム
JP2015004245A (ja) * 2013-06-21 2015-01-08 株式会社東芝 浸水予測システム、浸水予測方法およびプログラム
JP2020122326A (ja) * 2019-01-30 2020-08-13 株式会社日圧機販 排水路監視システムおよび排水路監視方法並びに排水路監視プログラム

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