JPH09197868A - 高速立ち上がり定着器及びそれを用いた印刷機 - Google Patents

高速立ち上がり定着器及びそれを用いた印刷機

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JPH09197868A
JPH09197868A JP9000148A JP14897A JPH09197868A JP H09197868 A JPH09197868 A JP H09197868A JP 9000148 A JP9000148 A JP 9000148A JP 14897 A JP14897 A JP 14897A JP H09197868 A JPH09197868 A JP H09197868A
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JP
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roll
heat
fuser
heating
nip
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JP9000148A
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English (en)
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Gerald A Domoto
ジェラルド・エイ・ドーモト
B Lewis Richard
リチャード・ビー・ルイス
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Original Assignee
Xerox Corp
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートへの画像定着に高効率を提供する、高
速立ち上がり定着部材を提供する。 【解決手段】 サブストレート48に画像を定着するた
めの装置において、加圧部材74と、圧力部材74に隣
接し、それと共にニップを形成し、ニップと隣接する比
較的せまい領域に熱エネルギーが集束されるように加熱
される、加熱透過定着部材72と、定着部材72と接触
状態にあって、定着部材72の縦軸方向に熱を伝達して
該軸に沿って温度を均等化するように適合された熱均一
化部材77とを備えた定着装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は概括的には定着シス
テムに関するものであり、更に詳しくは、その軸に沿っ
て極めて均一な定着温度を提供し、且つシートへの画像
定着に高効率を提供する、高速立ち上がり(wake up)
定着部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在使用されている定着器のほとんど
は、トナーを用紙に溶着する主加熱転写機構として伝導
を利用している。そのようなシステムは、定着ニップを
介して種々の用紙厚が送られる際の軸方向の不均一な温
度分布という難点がある。これらの問題のいくつかは、
加熱ランプの軸方向の輪郭を成形することにより、ある
いは、軸方向の加熱輪郭をコントロールできるように複
数の加熱ランプを利用することによって対処されてい
る。
【0003】軸方向の伝熱は伝導によって制御されるの
で、大部分の定着器は軸方向のエネルギー伝達が困難で
ある。これにより、定着器の寿命を短くする主原因とな
るゴム層の過熱が必然的に生じる。
【0004】トナー材を熱で支持面に永久定着するため
には、通常は、トナー材の成分が融合して粘着性が生じ
るまでトナー材の温度を上昇させる必要がある。この加
熱により、トナーがある程度、支持部材の繊維または細
孔に流れ込む。その後、トナー材が冷えると、トナー材
の凝固により、トナー材が支持部材に確実に結着され
る。
【0005】トナー画像を支持部材に定着するために熱
エネルギーを利用することはよく知られている。検電器
によるトナー画像の熱定着に関する方法のいくつかは先
行技術で説明されている。これらの方法は、例えば、圧
力接触状態に保たれる一対のロール、ロールと圧力接触
状態の平坦または湾曲したプレート部材、ならびにロー
ルと圧力接触状態のベルト部材といった種々の手段によ
って、実質的に同時に熱と圧力を加えることに関わる。
【0006】先行定着システムは比較的大型の高速複写
機で多数のコピーを定着するのに効果的である。高速複
写機では、使用温度またはその付近に機械を保つために
予備加熱素子の利用が是認されうる。しかしながら、周
囲を上回る温度に定着器装置を維持するための予備電源
を要しない瞬間オン定着器の需要は引き続き存在してい
る。加熱ローラのヒータのように自己温度制御特性を備
えた能動的特性を示すサーミスタを使用することが知ら
れている。加熱制御温度検出素子により、ローラは所定
の温度に調整される。より速い加温時間を実現するため
に、且つ、ハウジングから熱的に隔離された小型反射体
を利用するために、定着器ロール構造に放射熱吸収材料
を採用することも知られおり、ハウジングと反射体が共
に内部に冷却空気流の管路を形成している。放射エネル
ギーを伝達するためのエラストマ材料から成る第1層
と、放射エネルギーを吸収するための第2層と、定着器
ロール表面に良好な剥離特性をもたらすために第2層を
覆う第3層を備えた円筒部材を利用することも知られて
いる。定着器ロール層は比較的薄く、瞬間始動特性を備
えている。定着器ローラを支持する金属またはセラミッ
クの芯を有し、且つ、芯の外周に形成される断熱層と電
気絶縁層と保護層とを含む、瞬間オン定着器を利用する
ことも知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ランプからのエネルギ
ーがトナー層に直接に当たって、用紙への定着に必要な
温度に上げるので、放熱定着器は急速ターンオンが可能
なのである。しかしながら、放熱定着器は、溶融状態の
トナーを紙の繊維に押し込むための圧力が加えられず、
また、光沢のコントロールが不可能であるという難点を
抱えている。加えて、放熱定着器は、紙詰まりが発生し
た場合、あるいは、定着器が高温になり過ぎた場合の潜
在的な火災危険という欠点がある。加圧ニップを備えた
ロール定着器では、より良好な定着と光沢調整が実現さ
れる。しかしながら、用紙に適切にトナーを付着させる
のに要する温度の約二倍に表面温度が達するように定着
器ロール全体を加熱するのにかかる経費のために、ロー
ル定着器を高速始動することは困難である。高温定着器
ロールの表面が冷たい紙に接触するとき、境界面(トナ
ー)は両者の温度のほぼ中間の温度となる。
【0008】以下の開示資料は、本発明の種々の側面に
関連したものである。
【0009】米国特許第5,390,013号は、サブ
ストレートにトナー画像を固定するための超音波定着器
を記述している。この定着器は、超音波溶接ホーンと粘
弾性部材の形態の音響変成器または共振器を利用する。
サブストレート上に担持されたトナー画像は、共振器と
粘弾性部材の間で移動される。熱エネルギーは、画像を
形成するトナー粒子と、粘弾性部材の両方に生成され
る。粘弾性部材で生じた熱エネルギーは、それとの緊密
接触によりトナー画像に伝達され、この生成熱はトナー
をその溶融温度に上昇させるのを助ける。
【0010】米国特許第5,087,946号は、伝導
性繊維充填材で補強されたプラスチック組成物で、壁が
比較的薄い中空シリンダを備えた定着器ロールを開示し
ている。このプラスチック組成物は0.5〜0.05Ω
cmの抵抗を備えており、シリンダは外面と内面を有し
周囲空気を密封し、中空シリンダの外面と嵌合関係に配
置されている支持ロールはニップの輪郭を定める。加熱
素子は中空シリンダの機械的補強ともなる伝導性繊維充
填材であり、比較的薄い壁の中に配設されている。添加
物はプラスチック組成物の一部をなし、シリンダ外面の
剥離層を生成する。
【0011】米国特許第4,724,303号は、高温
接着剤によってシリンダの内面に固定された抵抗加熱ホ
イルまたはプリント回路を支える円筒形の比較的うすい
金属シリンダを有する瞬間オン定着器を開示している。
円筒管の内部は空気で満たされている。加熱ホイルまた
はプリント回路は、ガラス繊維サブストレートに担持さ
れ、加熱素子は円筒状支持体の両端にあるキャップに延
びる電気リードに接続されている。比較的厚みが少な小
型定着器と高温材料とにより、比較的高速な瞬間オン定
着器が可能となる。
【0012】米国特許第4,563,073号は、トナ
ー接触面を形成する薄い可撓性ベルト上の別々の場所で
加熱と加圧が施される、加熱および加圧機能を分離した
加熱加圧定着装置を記述している。加圧ロールは静止マ
ンドレルと協働して、ベルトとコピーサブストレートを
同時に通過させるニップを形成する。ベルトは、ベルト
がニップを通過するときまでに、圧力が加えられた状態
で、ニップ間を通過するトナー画像を定着するに十分で
あるような温度に加熱される。
【0013】米国特許第4,355,225号は、印刷
機内でトナー画像を定着するための瞬間オン放熱定着器
装置を開示している。放熱定着器は、ハウジングから熱
的に隔離された小型の反射体から作成されており、ハウ
ジングと反射体が共にその内部に冷却空気流の管路を形
成している。予備加熱装置を全く使用せずに数秒で動作
温度状態を実現するように制作された小型プラテンが設
けられている。
【0014】米国特許第3,948,214号は、速や
かに加熱される定着器ロールと、エラストマ表面を有す
る加圧支持ロールとを備えた、加熱と加圧によって支持
材料にトナー画像を定着する定着器装置を開示してい
る。定着器ロールは、円筒部材の内部に設けられたソー
スからの放射エネルギーを伝達する石英または他の物質
から作成される円筒部材を有する。円筒部材は、放射エ
ネルギーを伝達するエラストマ材から作成される第1層
を有する。第1層は、放射エネルギーを吸収する材料か
らなる第2層で覆われている。定着器ロール表面で良好
なトナー剥離特性をもたらす物質から成る第3層が、熱
吸収物質から成る第2層を覆っている。これら定着器ロ
ール層は比較的うすく、紙などの支持材にトナー画像を
定着する瞬間始動特性を有している。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様により、
サブストレートに画像を定着するための装置が提供され
る。この装置は、加圧部材と、加圧部材に隣接して加圧
部材とニップを形成する加熱透過定着部材とを具備して
おり、定着部材は、ニップと隣接する比較的狭い領域に
熱エネルギーが集束されるように加熱される。
【0016】本発明の別の態様により、サブストレート
に画像が定着される電子写真印刷機が提供される。この
機械は、加圧部材と、加圧部材に隣接して加圧部材とニ
ップを形成する加熱透過定着部材とを具備しており、定
着部材は、ニップと隣接する比較的狭い領域に熱エネル
ギーが集束されるように加熱される。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の定着システムを内部に組込
んだ電子写真印刷機の概略正面図である。図2は、定着
器の選択接続点の温度対時間を示すグラフである。図3
は、時間に対する定着器電力要件を示すグラフである。
図4は、本明細書に記述されている定着装置の端面図で
ある。図5は、本明細書に記述されている定着装置の第
2実施態様の端面図である。図6は、更に加熱調整部材
を含んだ、本明細書に記述されている定着装置の端面図
である。
【0018】図1に、一般的に光導電ベルト10を採用
する電子写真印刷機を概略図示する。好ましくは、光導
電ベルト10は、下地層にコーティングされた後にカー
ル防止裏当て層にコーティングされる光導電材から作成
される。ベルト10は矢印13の方向に移動して、連続
部を、その移動経路周辺に配設された各種処理ステーシ
ョンに順々に進める。ベルト10は、剥離ローラ14、
テンションローラ16、駆動ローラ20に掛けられてい
る。ローラ20が回転すると、ローラ20はベルト10
を矢印13の方向に進める。
【0019】図面の図1を参照すると、原稿は、参照数
字28によって概略的に示されるラスタ入力スキャナ
(RIS)の文書処理機27に配置される。RISは文
書照射ランプ、光学機器、機械的走査駆動装置、および
電荷結合素子(CCD)配列を備えている。RISは原
紙全体を捕捉し、それを一連のラスタ走査線に変換す
る。この情報は、以下に説明されるラスタ出力スキャナ
(ROS)を制御する電子サブシステム(ESS)に転
送される。
【0020】最初に、光導電面の一部が帯電部Aを通過
する。帯電部Aでは、参照数字22によって概略的に示
されるコロナ放電発生装置が、光導電ベルト10を、か
なり高い、実質的に均一な電位に荷電する。
【0021】露光部Bで、参照数字29で概略的に示さ
れる制御装置すなわち電子サブシステム(ESS)は、
所望の出力画像を表す画像信号を受信し、これらの信号
を処理して、それらを、例えば数字30で概略的に示さ
れるラスタ出力スキャナ(ROS)のような被変調出力
ジェネレータに転送される連続階調またはグレースケー
ル表現に変換する。ESS29は、自蔵式専用ミニコン
ピュータであることが好ましい。ESS29に送られる
画像信号は前述のRISまたはコンピュータから出力さ
れるものであってもよく、これにより電子写真印刷機
を、1台以上のコンピュータ用の遠隔設置印刷機として
使用できる。あるいは、印刷機は、一台の高速コンピュ
ータの専用印刷機として使用することもできる。印刷機
によって再現されることが望まれる連続階調画像に対応
するESS29からの信号は、ROS30に送られる。
ROS30は、回転ポリゴンミラーブロック付きレーザ
を具備する。9面ポリゴンが利用されることが好まし
い。ROSは、1インチ当たり画素数約300個以上と
いう解像度で光導電ベルト10の帯電部を照射する。R
OSは光導電ベルトを露光して、ESS29から受信さ
れた連続階調画像に対応する静電潜像ををその上に記録
する。他に採りうる方法として、ROS30は、ラスタ
1個ずつという方式で光導電ベルト10の帯電部を照射
するように配置された線形配列の発光ダイオード(LE
D)を採用することもできる。
【0022】光導電面12に静電潜像が記録された後、
ベルト10は潜像を現像部Cに進める。現像部Cにおい
て、液体または乾燥粒子の形態のトナーが、一般に知ら
れている技術を利用して、潜像に対して静電気に付着さ
れる。潜像は、トナー粉像を形成するキャリヤ粒子から
トナー粒子を引き付ける。連続的な静電潜像が現像され
ると、現像剤のトナー粒子が使い果たされる。参照数字
44で概略的に示されるトナー粒子ディスペンサは、現
像剤ユニット38の現像剤ハウジング46にトナー粒子
を配剤する。
【0023】引続き図1を参照するが、静電潜像が現像
された後、ベルト10上に存在するトナー粉像は転写部
Dに進む。印刷シート48は、シート送り装置50によ
って転写部Dに進められる。シート送り装置50は、ス
タック54の一番上のシートと接触する送りロール52
を具備することが好ましい。送りロール52は回転して
一番上のシートをスタック54から垂直搬送部56へ進
める。垂直搬送部56は支持材料から成る前進してくる
シート48を、光導電ベルト10の画像を順々に受け取
るように、画像転写ス部から調整搬送部57に向かわ
せ、光導電面12の上に形成されたトナー粉像が転写部
Dにて前進してくるシートに接触するようになす。転写
部Dは、シート48の裏側にイオンを吹き付けるコロナ
放電発生装置58を具備する。これにより光導電面12
からシート48にトナー粉像が吸引される。転写後、シ
ート48は、シート48を定着部Fに進めるベルト式搬
送部62によって、矢印60の方向に移動し続ける。
【0024】定着部Fは、転写された粉像をコピーシー
ト48に永続的に固着させる、参照数字70で概略的に
示される定着器アセンブリを具備する。定着器アセンブ
リ70は、加熱定着器ローラ72と、コピーシート上の
粉像を定着器ローラ72に接触させる加圧ローラ74を
具備することが好ましい。定着器システムについて、関
連図2ー8を参照して詳しく説明する。
【0025】次に、シート用紙は、定着器70を通過し
て、そこでシートに画像が永続的に固定または定着され
る。定着器70を通過した後、ゲート80によって、シ
ートは、アウトプット16を介して仕上装置またはスタ
ッカに直接に移動されるか、両面印刷路100、具体的
に述べるとここでは単一シート反転装置82、に偏向さ
れる。即ち、シートが片面印刷シートであるか、あるい
は、表面と裏面の両方に画像が形成されている両面印刷
済みシートの場合、シートはゲート80を介して、アウ
トプット16に直接に搬送される。しかし、両面印刷を
しようとするシートであって、片面にしか画像が印刷さ
れていない場合は、ゲート80は、シートを反転装置8
2と両面印刷用ループ路100に偏向すべく配置され
る。ここでシートは、裏返された後に加速ニップ102
とベルト搬送部110に送られ、転写部Dと定着器70
を介して再循環するように戻されて、それが出口通路1
6を介して出て行く前に、両面印刷シートの裏側に裏面
画像を受け取って永続的に定着される。
【0026】印刷シートがベルト10の光導電面12か
ら分離されると、清掃部Eにて光導電面12に付着して
いる残留トナー/現像剤と紙繊維粒子が光導電面から除
去される。清掃部Eは、紙の繊維を乱して取り除くため
の、光導電面12と接触した状態に回転可能に取り付け
られた繊維状ブラシと、転写されなかったトナー粒子を
取り除くための清掃ブレードを具備する。このブレード
は、用途に応じてワイパ位置またはドクター位置に構成
される。清掃後、除電ランプ(図示せず)が光導電面1
2を光で照射し、次の連続する印写サイクルのための光
導電面12の帯電の前に、そこに残っている残留静電電
荷を全て消散させる。
【0027】種々の機械機能は、コントローラ29によ
って調整される。コントローラは、前述の全ての機械機
能を制御するプログラム可能マイクロプロセッサである
ことが好ましい。コントローラは、コピーシートの照合
カウント、再循環される文書の枚数、オペレータの指定
したコピーシートの枚数、時間遅延、紙詰まり修正など
を提供する。前述の例示システムのすべての制御は、オ
ペレータによって選択選択される印刷機のコンソールか
らの従来の制御スイッチ入力によってなされうる。従来
のシート経路センサまたはスイッチを利用して、文書な
らびにコピーシートの位置を追跡し続けるようにするこ
ともできる。
【0028】放熱定着器の高速始動機能とロール定着器
の加圧ニップを組み込んだシステムをシミュレートした
ところ、第二加温に0.2秒かかることが判明し、温度
下降は認められなかった。これは、従来のロール定着器
の特性である。基礎をなす考えは、ランプの放熱に透過
性のある定着器ロール芯を利用し、ランプの放熱を、ニ
ップ内の狭いビーム及び定着器ロールと用紙の間の境界
面付近に集束させる、というものである。これにより、
ニップ内のトナー層を加熱させる。すべて室温で開始し
た場合、エネルギーの約半分がトナー紙に与えられ、残
り半分は伝熱によって移動透過ロールの表面に吸収され
る。ロールが熱くなると、エネルギーの多くはトナーに
与えられ、ロールに与えられるのは少なくなるので、所
定のトナー境界面温度を達成するためにランプから要す
る熱は少なくなる。
【0029】10インチ/秒(25.4cm/秒)とい
う処理速度について本発明システムのシミュレーション
を実施し、直径0.5インチ(12.7mm)の孔を備
えた、直径1インチ(25.4mm)の赤外透過ガラス
ロールを仮定した。このロールは、良好な剥離を保証す
る油に対するなじみ性と補給のため、透過性のある低伝
熱性シリコンゴムである、薄い吸収テフロンまたはビト
ンコーティングが必要な場合もある。ランプの熱は、ニ
ップに隣接するロールの薄い吸収表面層の幅約0.5セ
ンチメートルの狭いストリップに、赤外透過ガラスまた
はシリコン層を介して集束されるものと想定される。ニ
ップの入口と出口で、トナー用紙境界面の温度を計算し
た。加温は、定着器ロールが加圧ロールと接触した状態
で発生すると想定し、すべてが室温のコールドスタート
から0.2秒を要した。複写間隔がある一連の5枚のシ
ートについて、温度対時間を図2に示す。ニップの上の
定着器ロール表面に取り付けられたセンサと一緒に比例
コントローラを使用した。時間に対する所要電力を図3
に示す。
【0030】末端ベアリングは必要な場合もあるので、
中央のガラスロール定着器ロール72と2本の支持ロー
ル79から成る3本のロール構成は、末端のモーメント
を低減する必要があるかも知れない(図6)。一次応力
解析により、0.5インチの孔を備えた直径1インチの
ロールの場合、最大引張応力は、1インチ当たり30ポ
ンド(1cm当たり5.36Kg)のロールの上部と下
部にかかる対称的な荷重についてロール表面の円周で1
00psi(7Kg/cm2)という値であることが判
明した。この応力値は、2000psi(140Kg/
cm2)というガラスの公称引張応力をはるかに下回る
ものである。
【0031】図4に、透過性定着器ロール72と、定着
器ロール72内の加熱ランプ75と、加熱ランプから透
過性定着器ロール72の定義加熱領域78に熱を集束す
る楕円形集束反射体73、とを記載した、本発明の基本
構成を示す。ロールを空けるために切り払わなくてはな
らなかった楕円部分に対応して少量の熱損失がある。加
圧ロール74は、透過性定着器ロール72に隣接し、未
定着トナーが付いた用紙48を通すニップ71を、ロー
ル72との間に形成する。
【0032】本発明の定着器アセンブリの第2実施例に
おいて、加圧ロールの外面に、サーマルマスが低く熱拡
散率が高い光学的吸収層が設けられている。例示石英ヨ
ードランプの焦点ゾーンは、定着ニップからの、又は定
着ニップ内のジャストアッププロセスである。このコー
ティングの長所は、画像の色によってランプからの放射
熱の吸収が影響を受けることがなく、どのような色の画
像でもうまく定着されることである。この装置は高速加
温特性を保持しうるものである。
【0033】この提案構成の不都合は、石英ヨードラン
プがこの領域で大量のエネルギーを放出するので、透過
性ロール材が可視光だけでなく、相当量の赤外線を通さ
なくてはならないことである。外面付近に適合層をを設
けることが望ましい場合、この材料も、赤外線を効率的
に透過させなければならない。石英は、最も硬い芯材料
であるが、高価過ぎて有効ではないだろう。パイレック
スが適当な代用品である。未充填シリコンゴム、架橋ポ
リジメチルシリコンは、可視光ならびに赤外線に高い透
過性があり、定着器コアに適合材料を設けるのに利用さ
れうる。しかしながら、別の機械的および経年特性を有
する他のゴムは、赤外線に対して透過性がない場合があ
る。
【0034】上述の問題を解決するには、透過性を目指
した定着器ロール部品が吸収する赤外線スペクトル部分
について、それを加熱ミラーすなわち反射体にするよう
な組成物から成る酸化すずまたはインジウムすず酸化物
層により、石英ランプの内側をコーティングすべきであ
る。
【0035】前述実施態様に関する他の改善点は、定着
器ロールの軸方向温度をかなり均一に維持する側面平滑
装置である。これは、幅の狭い用紙、例えば11または
14インチを通す、例えば17インチの幅広の定着器ロ
ールで、用紙と接触しない定着器ロール両端の過熱を防
止するのに特に有用である。
【0036】図5に、定着器ロール72に外側と接触し
た状態の、伝熱温度均一化ロール77を記載した構成を
示す。均一化ロール77のサーマルマスは高くてもよ
い。立ち上がり直後、石英ランプ75によって定着エネ
ルギーが供給され、稼働が進むと、均一化ロール77と
定着器ロール芯の温度が上昇し、長時間稼働電力要件が
短縮される。この論述により、本明細書に提案される本
発明は、定着器ロール72に沿って軸方向にかなり一定
した熱を維持し、なおも加圧ロール接触定着装置が所望
する特性を与えることのできる、高速立ち上がり瞬間オ
ン定着器を提供することが分かるであろう。本明細書の
発明者の一人により1995年10月31日付けで出願
され、本明細書の譲受人に同一譲渡された「印刷機の等
温化部材(I」sothermalizing Member For a Printing M
achine)と題された米国特許出願第08/
号明細書、代理人ドケット番号D/95362に記述
された位相偏向圧力ロールも、定着器部材に沿った軸方
向の温度の均一化を図るのに適した装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の定着システムを内部に組込んだ電子
写真印刷機の概略正面図である。
【図2】 定着器の選択接続点の温度対時間を示すグラ
フである。
【図3】 時間に対する定着器電力要件を示すグラフで
ある。
【図4】 本明細書に記述されている定着装置の端面図
である。
【図5】 本明細書に記述されている定着装置の第2実
施態様の端面図である。
【図6】 加熱調整部材を含んだ、本明細書に記述され
ている定着装置の端面図である。
【符号の説明】
10 光導電ベルト、14 剥離ローラ、16 テンシ
ョンローラ、20 駆動ローラ、22 コロナ放電発生
装置、27 文書処理機、28 ラスタ入力スキャナ
(RIS)、29 電子サブシステム(ESS)、30
ラスタ出力スキャナ(ROS)、38 現像剤ユニッ
ト、44 トナー粒子ディスペンサ、46現像剤ハウジ
ング、48 印刷シート、50 シート送り装置、52
送りロール、54 スタック、56 垂直搬送部、5
7 調整搬送部、58 コロナ放電発生装置、62 ベ
ルト式搬送部、70 定着器アセンブリ、71 ニッ
プ、72 定着器ローラ、73 反射体、74 加圧ロ
ーラ、75 加熱ランプ、77伝熱温度均一化ロール、
79 支持ロール、80 ゲート、82 単一シート反
転装置、100 両面印刷路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチャード・ビー・ルイス アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14589 ウイリアムソン サーモンクリークロー ド 7089

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サブストレートに画像を定着するための装
    置において、 加圧部材と、 前記圧力部材に隣接し、それと共にニップを形成し、ニ
    ップと隣接する比較的せまい領域に熱エネルギーが集束
    されるように加熱される、加熱透過定着部材と、 前記定着部材と接触状態にあって、前記定着部材の縦軸
    方向に熱を伝達して該軸に沿って温度を均等化するよう
    に適合された、熱均一化部材、とを備えた前記装置。
  2. 【請求項2】サブストレートに画像を定着する印刷機に
    おいて、 加圧部材と、 前記圧力部材に隣接し、それと共にニップを形成し、ニ
    ップと隣接する比較的せまい領域に熱エネルギーが集束
    されるように加熱される、加熱透過定着部材と、 前記定着部材と接触状態にあって、前記定着部材の縦軸
    方向に熱を伝達して軸に沿って温度を均等化するように
    適合された、熱均一化部材、とを備えた前記印刷機。
  3. 【請求項3】前記加圧部材は熱均一化部材を備え、前記
    熱均一化部材は前記定着部材の縦軸方向に熱を伝達して
    軸に沿って温度を均等化するように適合されたことを特
    徴とする、請求項2に記載の印刷機。
JP9000148A 1996-01-11 1997-01-06 高速立ち上がり定着器及びそれを用いた印刷機 Pending JPH09197868A (ja)

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