JPH09197251A - オートフォーカス装置 - Google Patents

オートフォーカス装置

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JPH09197251A
JPH09197251A JP8008928A JP892896A JPH09197251A JP H09197251 A JPH09197251 A JP H09197251A JP 8008928 A JP8008928 A JP 8008928A JP 892896 A JP892896 A JP 892896A JP H09197251 A JPH09197251 A JP H09197251A
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optical path
optical
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Kenji Karaki
賢司 唐木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、合焦位置を任意の位置に設定するこ
とができ、さらにコスト的にも有利にできるオートフォ
ーカス装置を提供する 【解決手段】AFユニット22の光路25に挿入される
平行平面板26をくさび形プリズム261、262を上
下に重ねることで構成し、この内上部のくさび形プリズ
ム261を操作桿269の摘み2691を回すことで、
移動させ、平行平面板26の光路方向の厚さ寸法を変化
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料からの光束を
利用して焦点面を検出するオートフォーカス装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、オートフォーカス(以下、AFと
称する。)装置として、例えば試料から反射される光束
を2分割するとともに、これら2つの光束に対して、そ
れぞれの光学系によって光路差を与え、これをCCDラ
インセンサーのような受光素子により受光することで、
これら2つのコントラスト値によって焦点位置を算出す
るような、いわゆる光路差光学系によるコントラスト法
が知られている。
【0003】図12は、このようなAF装置を採用した
写真撮影装置付顕微鏡の一例を示すもので、顕微鏡本体
1には、ステージ4を設け、このステージ4の上方に対
物レンズ5、接眼レンズ6を配置している。また、顕微
鏡本体1の上部に観察光学系2を配置し、この観察光学
系2にカメラユニット17とAFユニット7を設けてい
る。
【0004】そして、ステージ4上の載置された試料3
に対しステージ4下部からの照明光を試料3を透過さ
せ、対物レンズ5からの観察光を観察光学系2を通して
最終的に接眼レンズ6により使用者に観察される。
【0005】この場合、観察光学系2は、光路18に沿
っていくつかのビームスプリッターや焦点板などを配し
ていて、これらを電動によって移動制御するようにして
いる。これにより、例えば、ビームスプリッター8を光
路18中に挿入すると、対物レンズ5からの観察光は、
AFユニット7に一定の割合で導かれ、また、ビームス
プッリター16を光路18中に挿入すると、対物レンズ
5からの観察光は、カメラユニット17に導かれるよう
になっている。
【0006】AFユニット7は、リレー光学系9、ビー
ムスプリッター10、反射ミラー11、リレーレンズ1
21、122、ラインセンサー13、ラインセンサー固
定ブロック15、このブロック15を取り付けたベース
14およびこのベース14上に取り付けられた図示しな
い制御回路基板によって構成している。そして、このよ
うなAFユニット7に導かれた観察光は、リレー光学系
9を通ってビームスプッリター10で2分割され、一方
は90°反射してリレ−レンズ121を通ってラインセ
ンサー13へ入射され、他方は、そのまま透過した後に
反射ミラ−11で90°方向を変え、リレーレンズ12
2を通ってラインセンサー13に入射される。
【0007】この場合、ラインセンサー13で受光した
2つの光には光路差が与えられており、これら2つの信
号がベース14上の制御回路基板に送られることで、コ
ントラスト値合焦位置が検出されるとともに、ステージ
移動方向と移動量を制御するための信号が生成されて、
顕微鏡本体1の図示しないステージ駆動回路に送られ、
ステージ4が合焦位置に移動される。
【0008】このような一連の合焦動作は、ビームスプ
リッター8が観察光学系2の光路18に入っていればリ
アルタイムで行うことができ、ステージ4を移動させて
試料3の位置を変化させたような場合でも、常に合焦点
を保ち続けることができるようになる。
【0009】ところで、このようなAF装置では、正確
なAFの機能を発揮させるために、製造する過程で光学
的な調整が必要となる。このためには、予めステージ4
を試料3の合焦位置に合わせておき、この状態でライン
センサー13から出力される信号が合焦となるようにラ
インセンサー13を2つの光束に対して前後に移動させ
るようにしている。この作業を行うことで、AFの初期
微調整が完了し、この後は何度でもAF操作により合焦
を得ることが可能になる。
【0010】ところで、このような調整作業は、ライン
センサー13の固定ブロック15を取り付けたベース1
4(AFユニット)を上下に移動させ、ビームスプリッ
ター8、9の間の光路長を可変させることでも代用でき
る。
【0011】このような調整作業を採用したAF装置で
は、試料3の厚さが、対物レンズ5の焦点深度と同じく
らいか、それよりも厚い場合、ラインセンサー13が受
光する範囲の平均の合焦位置を検出するため、試料3の
厚みの中心付近で合焦とする可能性が高くなる。つま
り、観察者が厚み中心からずれた所望の位置を観察しよ
うとしても、この観察ポイントから若干ずれた位置をA
Fのベストピントと判断するようになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者のAF
装置では、ラインセンサー13から出力される信号が合
焦となるようにラインセンサー13を2つの光束に対し
て前後に移動させたり、ラインセンサー13を有するA
Fユニット7を上下動させて光路長を可変するようにな
るため、合焦位置の微調整に非常に手間がかかり、また
バラツキを生じ易くなる。なぜなら、製造時の調整で
は、各種試料の平均的な同焦位置にAF装置の合焦位置
がくるように、数多くの試料を使用して合焦位置調整を
行うために多大な時間を要し、また、基準となる合焦位
置は人間の目で判断されるために観察者によるバラツキ
が大きくなるからである。さらに、製品完成後に、AF
装置の合焦位置を使用者が全く変更できないとなれば、
製造時の初期調整を、さらに高い精度で行う必要もあ
る。つまり、バラツキを少なく精度を上げるためには、
工数が多くかかり、コストもアップするという問題点が
あった。
【0013】また、後者のAF装置では、使用者が特殊
な試料、たとえば比較的厚い試料のある一定の厚さ部分
にある場所を観察し、この観察像を撮影したい場合など
には、AF装置の合焦位置は、常に厚みの中心付近に設
定されるため、実際に使用者が見たい部分が試料の厚さ
中心より上下にずれた位置にある場合は、AFでは、見
たい部分にベストピントが合わないことがある。このた
めAF動作後に、観察像を見ながら微少に同焦位置をず
らしながら所望の観察位置にベストピントを合わせる必
要が生じ、検鏡時の作業性が極端に悪化してしまうとい
う問題点があった。
【0014】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、合焦位置を任意の位置に決定することができ、さら
にコスト的にも有利にできるオートフォーカス装置を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
光学系の光路差を利用して焦点面を検出するオートフォ
ーカス装置において、前記光学系中に平行平面状の光学
素子を設け、該光学素子の光路方向の厚さ寸法を変化可
能にしている。
【0016】請求項2記載の発明は、光学系の光路差を
利用して焦点面を検出するオートフォーカス装置におい
て、前記光学系中に複数の群レンズからなるリレー光学
系を設け、該リレー光学系の群レンズの光路方向の間隔
を変化可能にしている。
【0017】請求項3記載の発明は、光学系の光路差を
利用して焦点面を検出するオートフォーカス装置におい
て、前記光学系を通った光束を受光する受光素子の光路
方向の位置を変化可能にしている。
【0018】この結果、請求項1乃至3記載の発明によ
れば、AF装置の合焦位置を微調整できることから、合
焦位置を所望する任意の位置に設定できるので、実際
に、使用者は、検鏡する標本に対して、観察したい位置
にAF装置の合焦位置を微調整することができ、検鏡の
作業性が向上する。また、AF装置の合焦位置を微調整
できることは、初期の合焦位置の調整に、さほどの精度
が要求されなくなるので、初期調整工数を少なくでき、
コストを下げることもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従い説明する。
【0020】(第一の実施の形態)図1は、本発明が適
用されるAF装置の概略構成を示している。図におい
て、21は観察光学系、22はAFユニットで、これら
観察光学系21およびAFユニット22は、上述した図
11で述べた観察光学系2およびAFユニット7にそれ
ぞれ相当している。
【0021】観察光学系21は、いくつかのビームスプ
リッターや焦点板などとともに、図示しない対物レンズ
からの観察光23をAFユニット22に導くためのビー
ムスプリッター24を有している。
【0022】また、AFユニット22は、観察光学系2
1より導かれた光路25に沿って、平行平面板26、リ
レーレンズ系27、ビームスプリッター28を配置し、
このビームスプリッター28で2分割された光路のうち
90°反射した光路251に沿ってリレ−レンズ29、
そのまま直進する光路252に沿って反射ミラ−30、
リレーレンズ31をそれぞれ配置し、これらリレ−レン
ズ29、31からの光路差が与えられた観察光をライン
センサー32に導くようにしている。この場合、ライン
センサー32は、ラインセンサー固定ブロック33に固
定し、この固定ブロック33をベース34に支持してい
る。このベース34には、図示しない制御回路基板を設
けている。
【0023】しかして、観察光学系21のビームスプリ
ッター24によりAFユニット22に導かれた光は、光
路25に沿って平行平面板26、リレーレンズ系27よ
りビームスプリッター28に導かれ、このビームスプリ
ッター28で、2分割され、90°反射した光は、光路
251に沿ってリレ−レンズ29よりラインセンサー3
2に、そのまま直進する光は、光路252に沿って反射
ミラ−30で全反射し、90°向きを変え、リレーレン
ズ31よりラインセンサー32の別の位置に入射される
ようになる。
【0024】図2は、光路25に挿入される平行平面板
26の概略構成を示している。
【0025】この場合、平行平面板26は、2種類のく
さび形プリズム261、262を上下に重ねることで平
行平面を作り出しており、これらの重なり面を図示左右
方向に移動することで、厚さ寸法を可変できるようにな
っている。
【0026】このような平行平面板26は、支持枠26
3により支持される。この場合、支持枠263は、枠本
体2631の周囲に突壁2632を有するもので、枠本
体2631の底面に上述したビームスプリッター24か
ら導かれる観察光を通す穴部263aを形成するととも
に、穴部263a周囲に溝部263bを形成し、この溝
部263bに平行平面板26の下側のくさび形プリズム
262を収容している。また、支持枠263の突壁26
32上には、押さえ板264を皿バネ265を介してネ
ジ部材266で取り付け、ネジ部材266の捩じ込み力
で押さえ板264により平行平面板26の上側のくさび
形プリズム261の周縁を下方向に押さえ付けること
で、上側のくさび形プリズム261が図示左右に移動し
ても、平行平面状態が崩れることなく、芯ズレによるA
Fの悪影響を防止できるようにしている。
【0027】支持枠263の突壁2632には、穴部2
633を形成し、この穴部2633に一端部を平行平面
板26の上側のくさび形プリズム261の肉厚部に固定
した操作軸267を貫通して設けている。この操作軸2
67は、穴部2633との間に形成したガイド2671
によりその軸方向に進退移動できるようにしている。操
作軸267の他方端面には、ネジ穴2672を設けてい
る。
【0028】また、突壁2632の外側には、穴部26
33に連通する案内筒268を設け、この案内筒268
に摘み2691を有する操作桿269を挿通している。
この操作桿269は、案内筒268に対して回転可能に
なっているものの、その軸方向の移動を図示しないスト
ッパにより禁止されるようになっている。また、この操
作桿269の先端には、ネジ部2692を設け、このネ
ジ部2692を前記操作軸267のネジ穴2672に捩
じ込んでいて、摘み2691を回して操作桿269先端
のネジ部2692を回転させることにより、操作軸26
7をガイド2671に沿って直進動作させ、平行平面板
26の上側くさび形プリズム261を左右方向に平行移
動できるようにしている。
【0029】これにより、摘み2691の回転量に応じ
て平行平面板26の平行平面を保ちながら厚さだけを増
減可能にしている。
【0030】しかして、このように構成したAF装置で
は、観察光学系21のビームスプリッター24によりA
Fユニット22に導かれた光は、平行平面板26よりリ
レー光学系27を通ってビームスプッリター28で2分
割され、一方は90°反射してリレ−レンズ29を通っ
てラインセンサー32へ入射され、他方は、そのまま透
過した後に反射ミラ−30で90°方向を変えられ、リ
レーレンズ31を通ってラインセンサー32に入射され
る。そして、光路差を有する2つの光は、ラインセンサ
ー32で受光され、各信号はベース34上の図示しない
制御回路基板に送られ、コントラスト法に基づいて値合
焦位置が検出され、さらにステージ移動方向と移動量を
制御するための信号が生成されて、顕微鏡本体のステー
ジ駆動回路に送られ、ステージが合焦位置に移動され
る。
【0031】この場合、AFユニット22に設けられる
平行平面板26は、その厚さが初期調整時のものになっ
ているものとし、この状態から、AF装置の合焦位置を
微調整したい場合は、使用者が平行平面板26の摘み2
691を回すようになる。
【0032】すると、操作桿269とともにネジ部26
92が回転し、ネジ穴2672を有する操作軸267が
ガイド2671に沿って直進動作されるので、平行平面
板26の上側くさび形プリズム261が平行移動され、
平行平面板26の厚さ寸法が調整される。
【0033】このようにして、平行平面板26の厚さ寸
法を調整して、ガラスと空気の換算光路長を可変するこ
とで、ラインセンサー32の上での合焦位置を補正でき
るので、変化が生じ、所望する観察位置に合焦位置を合
わせることができる。
【0034】従って、使用者は、AFをリアルタイムで
行いながら、さらに観察を行いながら、平行平面板26
の摘み2691を調整することにより、自分の思い通り
に合焦位置を設定することができるようになる。
【0035】また、例えば、生物標本を顕微鏡観察する
ような場合、標本の厚さがまちまちであり、選択された
対物レンズの焦点深度よりも厚い標本の場合には、特に
見たい部分にAF装置の合焦が得られないことがある。
しかし、この場合も、上述したように観察しながらAF
装置の合焦位置を微調整できるので、標本の位置を移動
したり、自分の見たい部分を見ながら、そこに合焦する
ように平行平面板26の摘み2691を調整するように
すればよい。
【0036】また、顕微鏡の対物レンズでは焦点深度が
浅いため凹凸(光軸方向に高低差のある)試料の例えば
一番高い部分にピントを合わせるとその他の部分はボケ
て見えなくなることもある。この場合も、AF装置の合
焦後に、手動により光軸方向に合焦位置を、例えば高所
から低所に向けて微調整をすることにより、所望の深さ
位置にピントを合わせることができる。この場合、合焦
位置を変化させる平行平面板26は、観察光学系21の
ビームスプリッター24からの観察光が導入されるAF
ユニット22に設けられているので,AF装置の合焦位
置を変化させても観察光学系の光路長に影響を与えるこ
とはない。
【0037】従って、このようにすれば、AFユニット
22の光路25に挿入される平行平面板26を、くさび
形プリズム261、262を上下に重ねることで構成
し、この内上部のくさび形プリズム261を移動させ
て、平行平面板26の光路方向の厚さ寸法を変化させる
ことで、空気とガラスの光路長の差により、AF時の合
焦位置から所望する観察位置へ合焦位置をずらすことが
できる。
【0038】これにより、使用者によるAF装置の合焦
位置を微調整することが可能になり、AF装置の合焦位
置を所望する任意の位置に設定できるので、例えば、A
Fの基準位置がずれるような標本でもAF装置の合焦位
置を補正することができるようになるなど、実際に、使
用者が検鏡する標本に対して、適切な位置に合焦位置の
微調整を行うことができるようになり、検鏡の作業性が
向上する。また、合焦位置を微調整できることから、初
期の合焦位置の調整に、さほどの精度が要求されなくな
るので、初期調整工数を少なくでき、その分コストを下
げることもできるようになる。
【0039】(第2の実施の形態)図3は、第2の実施
の形態の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、
同符号を付している。
【0040】この場合、AFユニット22のベース34
上に回転軸41を設け、この回転軸41にターレット4
2を回転可能に設けている。このターレット42は、そ
の回転動作により複数種類の平行平面板26を切り替え
可能にしたもので、ここでは、図4に示すようにターレ
ット42面の6等分の角度位置に厚さの異なる平行平面
板26を6個設けている。また、ターレット42は、各
平行平面板26に対応する周縁部分に溝部421を形成
していて、この溝部421をバネ431と球体432を
有するクリック機構43により係止することで、AF光
学系の光路252上に各平行平面板26を停止できるよ
うにしている。さらに、ターレット42は、周縁部の一
部をAFユニット22の穴部221から外部に露出さ
せ、この露出部分より溝部421に指を掛けるなどして
ターレット42を外部から回せるようになっていて、任
意の平行平面板26をAF光学系の光路252に位置さ
せるようになっている。
【0041】従って、このようにすれば、使用者がター
レット42を直接回して、所望する平行平面板26を光
路252上に位置させることで、段階的にAF装置の合
焦位置を変えることができるようになる。これにより、
予め標本によって、ターレット42の位置を調べておけ
ば、ワンタッチで適正な合焦位置を呼び出すことができ
る。また、ターレット42の回転を電動化することによ
り、他の機器の電動操作と同じようにコントロールボッ
クスなどで集中的な一括操作が可能になる。
【0042】(第3の実施の形態)図5は、第3の実施
の形態の概略構成を示すものである。
【0043】この第3の実施の形態では、図3で述べた
ターレット42に代えて、スライダー51を使用するよ
うにしている。その他の構成は、図3を援用するものと
する。
【0044】この場合、スライダー51は、複数(図示
例では3個)の穴部511を直列に配置し、これら穴部
511に厚さ寸法の異なる複数の平行平面板26を設け
ている。
【0045】そして、このようなスライダー51は、図
3に示すAFユニット22の穴部221から図しないガ
イドに沿ってAFユニット22内部に挿入するようにな
る。この場合、スライダー51には、平行平面板26と
同数の図示しないクリック溝を有していて、AFユニッ
ト21の穴部211から挿入した時、クリック機構によ
ってそれぞれの平行平面板26がAF光学系の光路25
2上に停止できるようになっている。
【0046】このようにしても、使用者が任意にAF装
置の合焦位置を変化させることができて、第2の実施の
形態で述べたと同様な効果を期待でき、さらにコスト的
にはターレットを用いた場合より安価にでき、またAF
ユニット21内でのスペースもコンパクトにできる。
【0047】(第4の実施の形態)図6は、第4の実施
の形態の概略構成を示すものである。
【0048】この第4の実施の形態では、図3で述べた
ターレット42に代えて、他のスライダー61を使用す
るようにしている。その他の構成は、図3を援用するも
のとする。
【0049】この場合、スライダー61は、透明な樹脂
で作られ、その上面を段階状にし、低面からの厚さ寸法
をそれぞれの部分で異なるようにして複数の平行平面板
26を形成している。
【0050】そして、このようなスライダー61につい
ても、図3に示すAFユニット22の穴部221から図
しないガイドに沿ってAFユニット22内部に挿入する
ようになる。この場合、スライダー61には、平行平面
板26と同数の図示しないクリック溝を有していて、A
Fユニット21の穴部211から挿入した時、クリック
機構によってそれぞれの平行平面板26がAF光学系の
光路252上に停止できるようになっている。
【0051】このようにしても、使用者が任意にAF装
置の合焦位置を変化させることができて、第2の実施の
形態で述べたと同様な効果を期待でき、さらに、スライ
ダー61が一体の透明樹脂のため、モールド成形だけで
スライダーを作ることができ、コスト的にさらに安価に
できる。
【0052】(第5の実施の形態)図7は、第5の実施
の形態の概略構成を示すものである。
【0053】この第5の実施の形態では、図3で述べた
ターレット42に代えて、さらに他のスライダー71を
使用するようにしている。その他の構成は、図3を援用
するものとする。
【0054】この場合、スライダー71は、先端部に1
個の穴部711を形成している。この穴部711は、フ
ィルター枠72を嵌合可能にしている。このフィルター
枠72は、平行平面板26を設けたもので、ここでは厚
さ寸法の異なる平行平面板26を設けた複数個のフィル
ター枠72が用意され、これらのうちの一つが穴部71
1に嵌合されるようになっている。
【0055】そして、このようなスライダー71につい
ても、先端部の穴部711に所望の平行平面板26を有
するフィルター枠72を嵌合したものを、図3に示すA
Fユニット21の穴部211から図しないガイドに沿っ
てAFユニット21内部に挿入するようになる。
【0056】このようにして、使用者は、スライダー7
1のフィルター枠72を交換しながらAF装置の合焦位
置を調整するようになる。
【0057】このようにすれば、さらに、コスト的に安
価にでき、スペース的にも第3および第4の実施の形態
のものよりコンパクトにできる。またフィルター枠72
について厚さの異なる平行平面板26を無数に用意でき
るので、厚みの差をさらに少なくすることで、無段階に
近い状態で合焦調整が可能となる。
【0058】(第6の実施の形態)図8(a)(b)
は、第6の実施の形態の概略構成を示すものである。
【0059】この第6の実施の形態では、第1の実施の
形態で述べたAFユニット21のリレー光学系27の構
成を工夫して合焦位置の調整を可能にしたものである。
その他の構成は、図1を援用するものとする。
【0060】この場合、リレー光学系27は、レンズ筒
270内の光軸方向に沿って第1群レンズ271と第2
群レンズ272を設けている。そして、第1群レンズ2
71は、レンズ筒270内に固定している。また、第2
群レンズ272は、レンズ筒270内で光軸方向に移動
可能な移動レンズ枠273内に設けられ、この移動レン
ズ枠273とともに光軸方向に移動することで、AF光
学系の合焦位置を変えられるようにしている。
【0061】移動レンズ枠273には、ピン274を突
設し、このピン274をレンズ筒270の穴部2711
を介して外部に突出している。この場合のレンズ筒27
0の穴部2711は、光軸方向に延びる長穴からなって
いる。
【0062】レンズ筒270の外周には、カム筒275
を回転可能に設けている。このカム筒275外周面に
は、所定角度傾いた長穴2751を形成している。この
場合、長穴2751の傾きは、第2群レンズ271の光
軸方向の移動量とカム筒275の操作回転角度により決
定されている。
【0063】そして、このカム筒275の長穴2751
に移動レンズ枠273のピン274を嵌合させて、カム
筒275を回転操作することにより、長穴2751に沿
ってピン274が上下移動することで、移動レンズ枠2
73を光軸方向に移動できるようにしている。
【0064】カム筒275の外周上部にはレバー276
をねじ込みにより取り付けている。このレバー276
は、カム筒275の回転を操作するものである。また、
このレバー276は、カム筒275へのねじ込み側の端
部をカム筒275を貫通してレンズ筒270の外周面に
達していて、レバー276のねじ込みによりカム筒27
5とレンズ筒270を固定できるようにもしている。
【0065】そして、このようなレバー276は、AF
ユニット21外部に突出していて、る外部からレバー操
作ができるようにしている。
【0066】しかして、外部に突出しているレバー27
6を使用者が操作すると、カム筒275の回転により、
このカム筒275の長穴2751に沿ってピン274が
上下方向移動され、これにともない移動レンズ枠273
がレンズ筒270内を光軸方向に移動され、第2群レン
ズ272が光軸に沿って移動されて、第1群レンズ27
1との間隔が変化されることで、合焦位置を変化させる
ことができるようになる。そして、位置が決まったらレ
バー276をねじ込んでカム筒275をレンズ筒270
に固定する。
【0067】このようにすれば、カム筒275の長穴2
751の傾き角度を任意に設定することで、AF装置の
合焦位置の変化量をレバー移動量に対して自由に設定で
きるようになり、合焦調整をスムーズにかつ無段階に行
うことができる。また、移動レンズ枠273の移動は、
レンズ筒270内に沿って行われるので、AF光学系I
芯ズレなどを生じることも防止できる。
【0068】(第7の実施の形態)図9は、第7の実施
の形態の概略構成を示すものである。
【0069】この第7の実施の形態では、第1の実施の
形態で述べたラインセンサー固定ブロック33とベース
34の構成を工夫してAF装置の合焦位置の調整を可能
にしたものである。その他の構成は、図1を援用するも
のとする。
【0070】AFユニット22のラインセンサー32
は、ラインセンサー固定ブロック33に固定され、この
固定ブロック33をベース34に支持している。この場
合、固定ブロック33の下部はアリ形状(図示せず)と
なっており、ベース34に加工されたメスアリ部(図示
せず)に嵌め込まれ、固定ブロック33をスムーズに直
線移動できるようになっている。
【0071】また、ベース34には、固定ブロック33
と対峙する突壁341を有し、この突壁341には、ネ
ジ部353を有する操作桿35を設けている。
【0072】この操作桿35は、一方端に摘み351を
有し、この摘み351頭部の切り欠きを、AFユニット
22外部からドライバーなどで回すことで、操作桿35
の直線移動を可能にしている。また、操作桿35の他方
端には、鍔部352を有し、この鍔部352を、固定ブ
ロック33に形成した溝部331に嵌合している。この
場合、固定ブロック33の溝部331は、図10に示す
ように操作桿35をガタ付きなく挿通する幅寸法を有す
るとともに、鍔部352の厚さ寸法がガタなく嵌まり込
むうな奥行きを有している。
【0073】しかして、使用者が、AFユニット22外
部からドライバーなどで操作桿35の摘み351を回す
と、ネジ部353により操作桿35は回転しながら直線
移動するので、鍔部352を介して固定ブロック33と
ともに、ラインセンサー32が光軸方向に移動され、合
焦位置を変化させることができるようになる。
【0074】この場合、固定ブロック33の移動は、ア
リ形状部が嵌め込まれたベース34のメスアリ部に沿っ
て光軸方向に行われるので、AF光学系の芯ズレは起こ
らない。
【0075】なお、固定ブロック33の移動ガイドとし
ては、アリではなく、直動ガイドなどを利用することも
できる。
【0076】(第8の実施の形態)図11(a)(b)
(c)(d)は、第8の実施の形態の概略構成を示すも
のである。
【0077】図において、81、82は、くさび角度を
同一に形成したくさび形プリズムで、これらくさび形プ
リズムは、一定間隔をおいて配置されている。そして、
一方のくさび形プリズム82を枠本体83に取り付けて
いる。この枠本体83には、くさび形プリズム82を平
行保持するための溝部831を有するとともに、後述す
るオスアリ84に対応するメスアリ832を有し、ま
た、溝部831底面には、光束を通す楕円状の穴833
を設けている。
【0078】枠本体83のメスアリ832には、オスア
リ84が嵌め込まれ、メスアリ832に沿って摺動可能
になっている。このオスアリ84にも、他方のくさび形
プリズム81を平行保持するための溝部841を有する
とともに、この溝部841底面には、光束を通す長穴8
42を設けている。
【0079】また、オスアリ84には、ベアリング85
が外周を圧入する形で埋め込まれており、このベアリン
グ85の内径に摘み86の回転軸862先端を回転可能
に圧入している。この回転軸862は、その途中に枠本
体83側に形成したメネジ部834に対応するオネジ部
861が捩じ込まれており、摘み86を使用者が摘んで
正転または逆転すると、メネジ部834に噛み合ったオ
ネジ部861が出し入れされ、これにともなってベアリ
ング85によって回転は自由だが、出し入れ方向は一体
になっているオスアリ84が、オネジ部861の出し入
れ方向、つまり、楕円状の穴833の長径方向に移動す
ることになる。
【0080】このオスアリ84の移動は、枠本体83に
捩じ込まれ固定されたストッパ87により規制されるよ
うになっている。
【0081】しかして、摘み86を回して、図の位置か
らオスアリ84を移動させると、オスアリ84に保持さ
れたくさび形プリズム81も移動する。この場合、くさ
び形プリズム81を保持するオスアリ84の溝部841
底面と、他のくさび形プリズム82を保持する枠本体8
3の溝部831底面は互いに平行で、かつオスアリ84
の移動方向に対して平行であるため、2つのくさび形プ
リズム81、82により平行平面板が構成された状態
で、その厚さを変化する動作が得られ、図2で述べたと
同様な効果を期待できる。
【0082】特に、この実施の形態によれば、くさび形
プリズム81、82の角度面が非接触で、しかもオスア
リ84、枠本体83に形成したメスアリ832と、それ
ぞれの溝部831、841の面精度さえ出ていれば、オ
スアリ84の移動によって平行がくずれ光束の芯がずれ
るような危険性はまったくなく、繰り返し精度が高めら
れ、プリズムの耐久性も向上する。また、摺動部分は、
アリ機構を用いるため摺動力量やフィーリングも自由に
変えることもできる。
【0083】なお、摘み86の操作軸862とオスアリ
84との連結はベアリング85を使わなくても良く、回
転軸862の軸方向の出入りを規制するいかなる機構で
あっても良い。またくさび形プリズム81、82の移動
機構も、アリとは限らず市販の直動ガイド、コロやボー
ルによる直動機構などでも良い。
【0084】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、AF
装置の合焦位置を段階的または無段階に微調整でき、合
焦位置を所望する任意の位置に設定できるので、実際
に、使用者は、検鏡する標本に対して、適切な位置にA
F装置の合焦位置の微調整を行うことができ、検鏡の作
業性が向上する。
【0085】また、合焦位置を微調整できることは、A
F装置の合焦位置調整に、さほどの精度が要求されなく
なるので、初期調整工数を少なくでき、コストを下げる
こともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のAF装置の概略構
成を示す図。
【図2】第1の実施の形態に用いられる平行平面板の概
略構成を示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の概略構成を示す
図。
【図4】第2の実施の形態に用いられるターレットの概
略構成を示す図。
【図5】本発明の第3の実施の形態に用いられるスライ
ダーの概略構成を示す図。
【図6】本発明の第4の実施の形態に用いられるスライ
ダーの概略構成を示す図。
【図7】本発明の第5の実施の形態に用いられるスライ
ダーの概略構成を示す図。
【図8】本発明の第6の実施の形態の概略構成を示す
図。
【図9】本発明の第7の実施の形態の概略構成を示す
図。
【図10】第7の実施の形態に用いられる固定ブロック
の概略構成を示す図。
【図11】本発明の第8の実施の形態の概略構成を示す
図。
【図12】従来のAF装置を用いて写真撮影装置付顕微
鏡の一例の概略構成を示す図。
【符号の説明】
21…観察光学系、22…AFユニット、221…穴
部、23…観察光、24…ビームスプリッター、25、
251、252…光路、26…平行平面板、27…リレ
ーレンズ系、28…ビームスプリッター、29…リレ−
レンズ、30…反射ミラ−、31…リレーレンズ、32
…ラインセンサー、33…固定ブロック、34…ベー
ス、261、262…くさび形プリズム、263…支持
枠、2631…枠本体、2632…突壁、2633…穴
部、263a…穴部、263b…溝部、264…押さえ
板、265…皿バネ、266…ネジ部材、267…操作
軸、2671…ガイド、2672…ネジ穴、268…案
内筒、269…操作桿、2691…摘み、2692…ネ
ジ部、41…回転軸、42…ターレット、421…溝
部、43…クリック機構、431…バネ、432…球
体、51、61、71…スライダー、72…フィルター
枠、270…レンズ筒、2711…穴部、271…第1
群レンズ、272…第2群レンズ、273…移動レンズ
枠、274…ピン、275…カム筒、2751…穴部、
276…レバー、331…溝部、341…突壁、35…
操作桿、351…摘み、352…鍔部、353…ネジ
部、81、82…くさび形プリズム、83…枠本体、8
31…溝部、832…メスアリ、833…穴、84…オ
スアリ、841…溝部、842…長穴、85…ベアリン
グ、86…摘み、861…オネジ部、862…回転軸、
87…ストッパ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系の光路差を利用して焦点面を検出
    するオートフォーカス装置において、 前記光学系中に平行平面状の光学素子を設け、該光学素
    子の光路方向の厚さ寸法を変化可能にしたことを特徴と
    するオートフォーカス装置。
  2. 【請求項2】 光学系の光路差を利用して焦点面を検出
    するオートフォーカス装置において、 前記光学系中に複数の群レンズからなるリレー光学系を
    設け、該リレー光学系の群レンズの光路方向の間隔を変
    化可能にしたことを特徴とするオートフォーカス装置。
  3. 【請求項3】 光学系の光路差を利用して焦点面を検出
    するオートフォーカス装置において、 前記光学系を通った光束を受光する受光素子の光路方向
    の位置を変化可能にしたことを特徴とするオートフォー
    カス装置。
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