JPH09196657A - 周波数解析システム - Google Patents

周波数解析システム

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JPH09196657A
JPH09196657A JP436596A JP436596A JPH09196657A JP H09196657 A JPH09196657 A JP H09196657A JP 436596 A JP436596 A JP 436596A JP 436596 A JP436596 A JP 436596A JP H09196657 A JPH09196657 A JP H09196657A
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JP
Japan
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frequency
analysis
frequency analysis
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shape data
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JP436596A
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Inventor
Takeshi Tada
武 多田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対象となる被検物の加工条件や仕様などの加
工情報を参照して,精度良く最終的な周波数解析を行え
るようにすると共に,形状データの測定後,すぐに周波
数解析システムによる周波数解析を開始できるようにす
る。 【解決手段】 周波数解析システム101は,形状測定
機104から形状データを直接入力するための第1の通
信手段および加工情報データベース103から加工情報
を直接入力するための第2の通信手段としてのネットワ
ークI/F(インターフェイス)106と,ネットワー
クI/F106を介して入力した形状データの周波数解
析を行う周波数解析手段としての周波数解析装置107
と,周波数解析装置107の解析結果およびネットワー
クI/F106を介して入力した加工情報を表示する表
示手段としての表示装置108とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,形状測定機で測定
した被検物の形状データを入力し,該形状データの周波
数解析を行って,解析結果を出力する周波数解析システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の周波数解析システムでは,記憶媒
体から形状データを入力し,該形状データの周波数解析
を行って,周波数解析後のデータ(解析結果である周波
数スペクトル)をディスプレイ等に表示している。な
お,記憶媒体には,あらかじめ形状測定機によって測定
された被検物の形状データがデータファイルとして記憶
されている。
【0003】また,一般的には,このようにして得た周
波数解析後のデータ(周波数スペクトル)に対して,さ
らにオペレータが所定の方法や経験等に基づいて,粗さ
の成分(周波数)を解釈することにより最終的な周波数
解析が行われる。
【0004】また,関連する技術として,例えば,特開
平4−7463号『データ収集システム』に開示された
ものがある。このシステムでは,周波数解析手段を用い
てデータの周波数解析を行ってデータ(形状データ)の
信号周波数を得て,さらに信号周波数よりデータの信号
周期を割り出すことにより,データを加算平均し,デー
タ中の雑音成分を除去するものである。これによって,
周波数解析後のデータとして雑音成分を除去したデータ
を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記従
来の技術によれば,以下の問題点があった。
【0006】第1に,オペレータが所定の方法や経験等
に基づいて解釈することにより最終的な周波数解析を行
っているが,この際に周波数解析後の周波数スペクトル
から粗さの成分をみるだけで解釈を行っているため,オ
ペレータによっては必ずしも精度良く最終的な周波数解
析を行うことができないという問題点があった。
【0007】換言すれば,対象となる被検物の加工条件
や仕様などの加工情報を考慮した上で解析を行うことが
望ましいが,従来の周波数解析システムとして,周波数
解析後の周波数スペクトルと一緒にこれらの加工情報を
提供するものがなかったため,オペレータが加工情報を
考慮して解析を行うことは困難であった。
【0008】第2に,形状測定機で測定した被検物の形
状データを記憶媒体に一旦記憶させた後,周波数解析シ
ステムに記憶媒体をセットして,該記憶媒体から形状デ
ータを読み込んで周波数解析を行うシステム構成である
ため,記憶媒体を用いた形状データの移動に時間がかか
り,また,形状測定機による形状データの測定から周波
数解析システムによる周波数解析の開始までの作業が煩
雑になるという問題点があった。
【0009】第3に,被検物を形状測定機にセットした
際にセット誤差から傾きが生じるため,形状データ中に
傾き成分が存在することがある。この状態でFFT(高
速フーリエ変換)などで周波数解析を行うとこの傾き成
分によって周波数スペクトルに誤差を生じるため,オペ
レータが最終的に周波数解析を行う際に,誤った解析を
行う虞があるという問題点があった。
【0010】特に,セット誤差による傾き量が微小な場
合,これに気付かずに解析を行ってしまう虞があった。
【0011】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て,対象となる被検物の加工条件や仕様などの加工情報
を参照して,精度良く最終的な周波数解析を行えるよう
にすると共に,形状測定機による形状データの測定後,
すぐに周波数解析システムによる周波数解析を開始でき
るようにすることを目的とする。
【0012】また,本発明は上記に鑑みてなされたもの
であって,被検物を形状測定機にセットした際のセット
誤差によって生じる傾き成分を補正することにより,傾
き成分に起因する誤った解析を防止することを目的とす
る。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,請求項1に係る周波数解析システムは,形状測定機
で測定した被検物の形状データを入力し,該形状データ
の周波数解析を行って,解析結果を出力する周波数解析
システムにおいて,前記形状測定機から前記形状データ
を直接入力するための第1の通信手段と,前記第1の通
信手段を介して入力した前記形状データの周波数解析を
行う周波数解析手段と,前記被検物の加工条件・仕様
や,被検物を加工した加工機の特性等の加工情報を記憶
した加工情報データベースから前記加工情報を直接入力
するための第2の通信手段と,前記周波数解析手段の解
析結果および前記第2の通信手段を介して入力した前記
加工情報を表示する表示手段と,を備えたものである。
【0013】すなわち,周波数解析システムと加工情報
データベースおよび形状測定機とを第1の通信手段およ
び第2の通信手段を介して接続し,互いの情報をアクセ
ス可能な状態にすることで解析スピードを向上させると
共に,誤った解析をすることを防止するものである。
【0014】また,請求項2に係る周波数解析システム
は,前記請求項1記載の周波数解析システムに加えて,
前記第2の通信手段を介して入力した前記加工情報に基
づいて,前記周波数解析手段の解析結果から特定の周波
数成分を抽出する特定周波数抽出手段と,前記特定周波
数抽出手段で抽出した特定の周波数の周期計算を行う周
期計算手段と,を備え,前記表示手段が,前記周波数解
析手段の解析結果および前記第2の通信手段を介して入
力した前記加工情報に加えて,前記周期計算手段で求め
た前記特定の周波数の周期を表示するものである。
【0015】すなわち,周波数解析手段で周波数解析を
行った場合,いくつかの周波数成分が生じることがあ
る。より詳しい解析を行うためには得られた周波数スペ
クトルのうち加工に関係のある特定の周波数成分に着目
し,それがどのくらいの周期を持っているのかを明らか
にする必要がある。そこで,前記加工情報データベース
の加工条件を参照して,特定の周波数成分に着目し,そ
の周期計算を行って,実際に生じると考えられる周期成
分との関連付けを行うものである。
【0016】また,請求項3に係る周波数解析システム
は,前記請求項1記載の周波数解析システムに加えて,
前記第2の通信手段を介して入力した前記加工情報に基
づいて,加工に関連する周波数の候補を決定する候補周
波数決定手段を備え,前記表示手段が,前記周波数解析
手段の解析結果および前記第2の通信手段を介して入力
した前記加工情報に加えて,前記候補周波数決定手段で
決定した候補周波数を表示するものである。
【0017】すなわち,周波数解析手段で周波数解析を
行った後,オペレータが得られた周波数スペクトルから
特定の周波数成分に着目して,さらに詳しい解析を行う
必要がある。ところが周波数スペクトルだけではどの成
分が加工に関連のあるデータかどうかはわからない。そ
こで加工情報データベースからのデータを基に問題とな
る周波数をあらかじめ候補周波数として予想し,周波数
解析で周波数を特定する際の指針として提供するもので
ある。
【0018】また,請求項4に係る周波数解析システム
は,形状測定機で測定した被検物の形状データを入力
し,該形状データの周波数解析を行って,解析結果を出
力する周波数解析システムにおいて,前記入力した形状
データに対して1次の回帰分析を行って,回帰直線を求
める1次回帰分析手段と,前記1次回帰分析手段で求め
た回帰直線に基づいて,前記形状測定機に前記被検物を
載置した際の傾き成分を除去する傾き成分除去手段と,
前記傾き成分除去手段で傾き成分を除去した後の形状デ
ータを入力し,周波数解析を行う周波数解析手段と,前
記周波数解析手段の解析結果を表示する表示手段と,を
備えたものである。
【0019】すなわち,周波数解析を行う前に,あらか
じめ形状データの1次の回帰分析を行って傾き成分を補
正したのち,周波数解析を行うことで誤った解析を行う
ことを防止すると共に解析精度を向上させるものであ
る。
【0020】また,請求項5に係る周波数解析システム
は,形状測定機で測定した被検物の形状データを入力
し,該形状データの周波数解析を行って,解析結果を出
力する周波数解析システムにおいて,前記形状測定機か
ら前記形状データを直接入力するための第1の通信手段
と,前記第1の通信手段を介して入力した形状データに
対して1次の回帰分析を行って,回帰直線を求める1次
回帰分析手段と,前記1次回帰分析手段で求めた回帰直
線に基づいて,前記形状測定機に前記被検物を載置した
際の傾き成分を除去する傾き成分除去手段と,前記傾き
成分除去手段で傾き成分を除去した後の形状データを入
力し,周波数解析を行う周波数解析手段と,前記被検物
の加工条件・仕様や,被検物を加工した加工機の特性等
の加工情報を記憶した加工情報データベースから前記加
工情報を直接入力するための第2の通信手段と,前記第
2の通信手段を介して入力した前記加工情報に基づい
て,加工に関連する周波数の候補を決定する候補周波数
決定手段と,前記周波数解析手段の解析結果および前記
候補周波数決定手段で決定した候補周波数を表示する表
示手段と,を備えたものである。
【0021】すなわち,周波数解析を行う前に,あらか
じめ形状データの1次の回帰分析を行って傾き成分を補
正したのち,周波数解析を行うと共に,加工情報データ
ベースからのデータを基に問題となる周波数をあらかじ
め候補周波数として予想し,周波数解析で周波数を特定
する際の指針として提供するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下,本発明の周波数解析システ
ムについて,〔実施例1〕,〔実施例2〕,〔実施例
3〕,〔実施例4〕,〔実施例5〕の順で図面を参照し
て詳細に説明する。
【0023】〔実施例1〕図1は,本発明の実施例1に
係る周波数解析システムの構成図を示す。周波数解析シ
ステム101は,図示の如く,被検物の加工条件・仕様
や,被検物を加工した加工機102の特性等の加工情報
を記憶した加工情報データベース103にネットワーク
を介して接続されており,また,形状測定機104とネ
ットワークを介して接続されている。
【0024】なお,加工機102は,ネットワークを介
して加工情報データベース103と接続されており,加
工情報データベース103の加工条件等にしたがって,
被検物を加工(製造)する装置であり,特に限定するも
のではない。また,形状測定機104としては,非接触
式あるいは触針式の測定機を用いることができる。加工
機102で加工された被検物は形状測定機104でその
表面粗さが測定される。形状測定機104で測定された
形状データは形状データファイル105として記憶媒体
に記録される他,形状測定機104とネットワークを介
して接続された加工情報データベース103および周波
数解析システム101に転送される。
【0025】周波数解析システム101は,形状測定機
104から形状データを直接入力するための第1の通信
手段および加工情報データベース103から加工情報を
直接入力するための第2の通信手段としてのネットワー
クI/F(インターフェイス)106と,ネットワーク
I/F106を介して入力した形状データの周波数解析
を行う周波数解析手段としての周波数解析装置107
と,周波数解析装置107の解析結果およびネットワー
クI/F106を介して入力した加工情報を表示する表
示手段としての表示装置108とから構成される。
【0026】以上の構成において,周波数解析システム
101は,形状測定機104で測定した形状データ(形
状データファイル105)を記憶媒体もしくはネットワ
ークを通して読み取り,周波数解析装置107でFFT
(高速フーリエ変換)のような手法を用いて周波数解析
を行い,解析結果(周波数スペクトル)を表示装置10
8に表示する。
【0027】また,前述したように加工情報データベー
ス103とネットワークを介して接続されており,互い
の情報にアクセスすることが可能となっている。したが
って,ネットワークを介して加工情報データベース10
3から被検物の加工条件・仕様や,被検物を加工した加
工機102の特性等の加工情報を入力し,解析結果と共
に表示装置108に表示する。
【0028】前述したように実施例1では,周波数解析
システム101と形状測定機104とを,ネットワーク
I/F106およびネットワークを介して接続した構成
であるため,形状測定機104による形状データの測定
後,形状データをすぐに周波数解析システム101内に
取り込んで,周波数解析を開始することができる。
【0029】また,周波数解析システム101と加工情
報データベース103とを,ネットワークI/F106
およびネットワークを介して接続した構成であるため,
対象となる被検物の加工条件や仕様などの加工情報を加
工情報データベース103から取り込んで,表示装置1
08に表示することができる。すなわち,オペレータ
は,周波数解析装置107の解析結果(周波数スペクト
ル)と加工情報とを同時に参照して,精度良く最終的な
周波数解析を行うことができる。
【0030】〔実施例2〕図2は,本発明の実施例2に
係る周波数解析システムの構成図を示す。実施例2の周
波数解析システム201は,実施例1と同様に加工情報
データベース103および形状測定機104にネットワ
ークを介して接続されている。なお,実施例1と共通の
符号は同一の構成を示すため,ここでは異なる部分のみ
を説明する。
【0031】周波数解析システム201は,形状測定機
104から形状データを直接入力するための第1の通信
手段および加工情報データベース103から加工情報を
直接入力するための第2の通信手段としてのネットワー
クI/F(インターフェイス)106と,ネットワーク
I/F106を介して入力した形状データの周波数解析
を行う周波数解析手段としての周波数解析装置107
と,ネットワークI/F106を介して入力した加工情
報に基づいて,周波数解析装置107の解析結果から特
定の周波数成分を抽出する特定周波数抽出回路202
と,特定周波数抽出回路202で抽出した特定の周波数
の周期計算を行う周期計算回路203と,周波数解析装
置107の解析結果およびネットワークI/F106を
介して入力した加工情報に加えて,周期計算回路203
で求めた特定の周波数の周期を表示する表示手段として
の表示装置108とから構成される。
【0032】以上の構成において,周波数解析システム
201は,形状測定機104で測定した形状データ(形
状データファイル105)を記憶媒体もしくはネットワ
ークを通して読み取り,周波数解析装置107でFFT
(高速フーリエ変換)のような手法を用いて周波数解析
を行い,解析結果(周波数スペクトル)を表示装置10
8に表示する。
【0033】また,前述したように加工情報データベー
ス103とネットワークを介して接続されており,互い
の情報にアクセスすることが可能となっている。したが
って,ネットワークを介して加工情報データベース10
3から被検物の加工条件・仕様や,被検物を加工した加
工機102の特性等の加工情報を入力し,解析結果と共
に表示装置108に表示する。
【0034】一方,形状データファイル105を読み取
り,粗さの周波数解析を行うと,幾つかの周波数成分が
生じることがある。したがって,より詳しい解析を行う
ために,特定周波数抽出回路202で,周波数解析装置
107で得られた周波数スペクトルのうち加工条件に関
係のある特定の周波数成分を抽出する。これは,複数の
周波数スペクトルのピークのうち特定の周波数成分の領
域を切り出し,簡易的にはカーソル移動によるピーク位
置の同定,また,データを微分しそれが0になる位置を
探索する方法などでピーク周波数の値を計算して,抽出
する。
【0035】次に,このようにして得られたピーク周波
数から周期計算回路203で周期を計算する。周波数が
わかればその周期はその逆数であるので容易に求まる。
但し,データの横軸がポイント数である場合にはその周
期が具体的に何μmという数値にはならない。そこで,
必要な情報を加工情報データベース103にアクセスす
ることで得る。
【0036】その後,表示装置108に,周波数解析装
置107の解析結果およびネットワークI/F106を
介して入力した加工情報に加えて,周期計算回路203
で求めた特定の周波数の周期を表示する。得られた周期
は,加工情報と比較することで加工条件との関係を明ら
かにできる。
【0037】前述したように実施例2では,実施例1の
効果に加えて,周波数解析を行ったのち,詳しい解析を
行うために加工情報データベース103の加工情報(加
工条件)を参照して,特定の周波数成分に着目し,その
周期計算を行っているので,実際に生じると考えられる
周期成分との関連付けを容易に行うことができる。
【0038】〔実施例3〕図3は,本発明の実施例3に
係る周波数解析システムの構成図を示す。実施例3の周
波数解析システム301は,実施例1と同様に加工情報
データベース103および形状測定機104にネットワ
ークを介して接続されている。なお,実施例1と共通の
符号は同一の構成を示すため,ここでは異なる部分のみ
を説明する。
【0039】周波数解析システム301は,形状測定機
104から形状データを直接入力するための第1の通信
手段および加工情報データベース103から加工情報を
直接入力するための第2の通信手段としてのネットワー
クI/F(インターフェイス)106と,ネットワーク
I/F106を介して入力した形状データの周波数解析
を行う周波数解析手段としての周波数解析装置107
と,ネットワークI/F106を介して入力した加工情
報に基づいて,加工に関連する周波数の候補を決定する
候補周波数決定手段としての候補周波数決定回路302
と,周波数解析装置107の解析結果およびネットワー
クI/F106を介して入力した加工情報に加えて,候
補周波数決定回路302で決定した候補周波数を表示す
る表示手段としての表示装置108とから構成される。
【0040】以上の構成において,周波数解析システム
301は,ネットワークI/F106を介して加工情報
を入力し,候補周波数決定回路302で,該加工情報に
基づいて加工に関連する周波数の候補を決定する。
【0041】次に,形状測定機104で測定した形状デ
ータ(形状データファイル105)を記憶媒体もしくは
ネットワークを通して読み取り,周波数解析装置107
でFFT(高速フーリエ変換)のような手法を用いて周
波数解析を行い,解析結果(周波数スペクトル)を表示
装置108に表示する。
【0042】また,ネットワークを介して加工情報デー
タベース103から被検物の加工条件・仕様や,被検物
を加工した加工機102の特性等の加工情報を入力し,
解析結果と共に表示装置108に表示し,さらに候補周
波数決定回路302で決定した候補周波数を表示装置1
08に表示する。
【0043】前述したように実施例3では,実施例1の
効果に加えて,周波数解析システム301内で加工情報
データベース103から加工条件などの加工情報を読み
取り,予め問題となりそうな周波数(候補周波数)を抽
出する。これは加工機102の構造解析や振動解析で得
られた加工機の固有振動数や加工機主軸の回転数から計
算される回転周波数がある。これらの情報(解析結果,
候補周波数,加工情報)を表示装置108に表示するの
で,オペレータは全ての情報を考慮して周波数解析を行
い,得られた周波数スペクトルから特定の周波数成分を
抽出することができる。つまり,オペレータによる周波
数解析で周波数を特定する際の指針とすることができ
る。
【0044】〔実施例4〕加工された被検物を形状測定
機にセットする際に被検物が傾いた状態でセットされて
しまうと測定される形状にこの傾いた成分が加わってし
まう場合がある。このデータで周波数解析を行うと誤っ
た結果を生じる場合がある。そこで,実施例4の周波数
解析システム401では,形状データファイル105を
読み込んだのち周波数解析システム内でまず,1次の回
帰分析を行い,回帰直線を求める。この後,形状データ
からこの1次傾き成分を除去する。そして,傾き成分を
除去した形状データを用いて周波数解析を行うものであ
る。
【0045】図4は,本発明の実施例4に係る周波数解
析システムの構成図を示す。実施例4の周波数解析シス
テム401は,実施例1と同様に加工情報データベース
103および形状測定機104にネットワークを介して
接続されている。なお,実施例1と共通の符号は同一の
構成を示すため,ここでは異なる部分のみを説明する。
【0046】周波数解析システム401は,ネットワー
クI/F106と,ネットワークI/F106を介して
入力した形状データに対して1次の回帰分析を行って,
回帰直線を求める1次回帰分析手段としての1次回帰分
析回路402と,1次回帰分析回路402で求めた回帰
直線に基づいて,形状データから形状測定機104に被
検物を載置した際の傾き成分を除去する傾き成分除去手
段としての傾き成分除去回路403と,傾き成分除去回
路403で傾き成分を除去した後の形状データを入力
し,周波数解析を行う周波数解析手段としての周波数解
析装置107と,周波数解析装置107の解析結果を表
示する表示手段としての表示装置108とから構成され
る。
【0047】以上の構成において,周波数解析システム
401は,形状測定機104で測定した形状データ(形
状データファイル105)を記憶媒体もしくはネットワ
ークを通して読み取り,1次回帰分析回路402で形状
データに対して1次の回帰分析を行って回帰直線を求め
る,次に,傾き成分除去回路403で,該回帰直線を用
いて形状データから形状測定機104に被検物を載置し
た際の傾き成分を除去する。その後,周波数解析装置1
07が,傾き成分を除去した後の形状データを入力し,
周波数解析を行い,表示装置108が解析結果を表示す
る。
【0048】また,前述したように加工情報データベー
ス103とネットワークを介して接続されており,互い
の情報にアクセスすることが可能となっている。したが
って,ネットワークを介して加工情報データベース10
3から被検物の加工条件・仕様や,被検物を加工した加
工機102の特性等の加工情報を入力し,解析結果と共
に表示装置108に表示する。
【0049】前述した実施例4では,あらかじめ形状デ
ータの回帰分析を行って傾き成分を補正したのち周波数
解析を行うので,オペレータは,形状測定機104に被
検物をセットした際のセット誤差に注意を払うことな
く,最終的な周波数解析を行うことができる。また,こ
れによる誤った解析をすることを防止することができ,
解析精度の向上を図ることができる。
【0050】なお,実施例4では,周波数解析システム
401と加工情報データベース103および形状測定機
104とをネットワークを介して接続した構成例を示し
たが,特にこれに限定するものではなく,記憶媒体を介
して形状データを入力する構成とし,さらに表示装置1
08に解析結果のみを表示する構成でも良い。
【0051】〔実施例5〕実施例5の周波数解析システ
ムは,周波数解析を行う前に,あらかじめ形状データの
1次の回帰分析を行って傾き成分を補正したのち,周波
数解析を行うと共に,加工情報データベースからのデー
タを基に問題となる周波数をあらかじめ候補周波数とし
て予想し,周波数解析で周波数を特定する際の指針とし
て提供するものである。
【0052】図5は,本発明の実施例5に係る周波数解
析システムの構成図を示す。周波数解析システム501
は,実施例1と同様に加工情報データベース103およ
び形状測定機104にネットワークを介して接続されて
いる。なお,実施例1と共通の符号は同一の構成を示す
ため,ここでは異なる部分のみを説明する。
【0053】周波数解析システム501は,ネットワー
クI/F106と,ネットワークI/F106を介して
入力した形状データに対して1次の回帰分析を行って,
回帰直線を求める1次回帰分析手段としての1次回帰分
析回路502と,1次回帰分析回路502で求めた回帰
直線に基づいて,形状データから形状測定機104に被
検物を載置した際の傾き成分を除去する傾き成分除去手
段としての傾き成分除去回路503と,傾き成分除去回
路503で傾き成分を除去した後の形状データを入力
し,周波数解析を行う周波数解析手段としての周波数解
析装置107と,ネットワークI/F106を介して入
力した加工情報に基づいて,加工に関連する周波数の候
補を決定する候補周波数決定手段としての候補周波数決
定回路504と,周波数解析装置107の解析結果およ
びネットワークI/F106を介して入力した加工情報
に加えて,候補周波数決定回路504で決定した候補周
波数を表示する表示手段としての表示装置108とから
構成される。
【0054】以上の構成において,周波数解析システム
501は,ネットワークI/F106を介して加工情報
を入力し,候補周波数決定回路504で,該加工情報に
基づいて加工に関連する周波数の候補を決定する。
【0055】また,形状測定機104で測定した形状デ
ータ(形状データファイル105)を記憶媒体もしくは
ネットワークを通して読み取り,1次回帰分析回路50
2で形状データに対して1次の回帰分析を行って回帰直
線を求める,次に,傾き成分除去回路503で,該回帰
直線を用いて形状データから形状測定機104に被検物
を載置した際の傾き成分を除去する。その後,周波数解
析装置107が,傾き成分を除去した後の形状データを
入力し,周波数解析を行い,表示装置108が解析結果
を表示する。
【0056】さらに,ネットワークを介して加工情報デ
ータベース103から被検物の加工条件・仕様や,被検
物を加工した加工機102の特性等の加工情報を入力
し,解析結果と共に表示装置108に表示し,さらに候
補周波数決定回路504で決定した候補周波数を表示装
置108に表示する。
【0057】前述した実施例5では,実施例1の効果に
加えて,あらかじめ形状データの回帰分析を行って傾き
成分を補正したのち周波数解析を行うので,オペレータ
は,形状測定機104に被検物をセットした際のセット
誤差に注意を払うことなく,最終的な周波数解析を行う
ことができる。また,これによる誤った解析をすること
を防止することができ,解析精度の向上を図ることがで
きる。
【0058】また,周波数解析システム501内で加工
情報データベース103から加工条件などの加工情報を
読み取り,予め問題となりそうな周波数(候補周波数)
を決定し,表示装置108に表示するので,オペレータ
は全ての情報を考慮して周波数解析を行い,得られた周
波数スペクトルから特定の周波数成分を抽出することが
できる。つまり,オペレータによる周波数解析で周波数
を特定する際の指針とすることができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の周波数解
析システム(請求項1)は,周波数解析システムと加工
情報データベースおよび形状測定機とを第1の通信手段
および第2の通信手段を介して接続したため,対象とな
る被検物の加工条件や仕様などの加工情報を参照して,
精度良く最終的な周波数解析を行えるようにすると共
に,形状測定機による形状データの測定後,すぐに周波
数解析システムによる周波数解析を開始できる。すなわ
ち,解析スピードの向上を図ることができると共に,オ
ペレータが誤った解析をすることを防止できる。
【0060】また,本発明の周波数解析システム(請求
項2)は,加工情報データベースの加工条件を参照し
て,特定の周波数成分に着目し,その周期計算を行って
いるため,実際に生じると考えられる周期成分との関連
付けを容易に行うことができる。換言すれば,さらに精
度良く周波数解析を行うことができる。
【0061】また,本発明の周波数解析システム(請求
項3)は,加工情報データベースからのデータを基に問
題となる周波数をあらかじめ候補周波数として予想し,
周波数解析で周波数を特定する際の指針として提供する
ため,さらに精度良く周波数解析を行うことができる。
【0062】また,本発明の周波数解析システム(請求
項4)は,周波数解析を行う前に,あらかじめ形状デー
タの1次の回帰分析を行って傾き成分を補正したのち,
周波数解析を行うため,傾き成分に起因する誤った解析
を防止することができると共に,解析精度の向上を図る
ことができる。
【0063】また,本発明の周波数解析システム(請求
項5)は,周波数解析を行う前に,あらかじめ形状デー
タの1次の回帰分析を行って傾き成分を補正したのち,
周波数解析を行うと共に,加工情報データベースからの
データを基に問題となる周波数をあらかじめ候補周波数
として予想し,周波数解析で周波数を特定する際の指針
として提供するため,傾き成分に起因する誤った解析を
防止することができると共に,さらに精度良く周波数解
析を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る周波数解析システムの構成図で
ある。
【図2】実施例2に係る周波数解析システムの構成図で
ある。
【図3】実施例3に係る周波数解析システムの構成図で
ある。
【図4】実施例4に係る周波数解析システムの構成図で
ある。
【図5】実施例5に係る周波数解析システムの構成図で
ある。
【符号の説明】
101 周波数解析システム 102 加工機 103 加工情報データベース 104 形状測定機 105 形状データファイル 106 ネットワークI/F 107 周波数解析装置 108 表示装置 201 周波数解析システム 202 特定周波数抽出回路 203 周期計算回路 301 周波数解析システム 302 候補周波数決定回路 401 周波数解析システム 402 1次回帰分析回路 403 傾き成分除去回路 501 周波数解析システム 502 1次回帰分析回路 503 傾き成分除去回路 504 候補周波数決定回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状測定機で測定した被検物の形状デー
    タを入力し,該形状データの周波数解析を行って,解析
    結果を出力する周波数解析システムにおいて,前記形状
    測定機から前記形状データを直接入力するための第1の
    通信手段と,前記第1の通信手段を介して入力した前記
    形状データの周波数解析を行う周波数解析手段と,前記
    被検物の加工条件・仕様や,被検物を加工した加工機の
    特性等の加工情報を記憶した加工情報データベースから
    前記加工情報を直接入力するための第2の通信手段と,
    前記周波数解析手段の解析結果および前記第2の通信手
    段を介して入力した前記加工情報を表示する表示手段
    と,を備えたことを特徴とする周波数解析システム。
  2. 【請求項2】 前記第2の通信手段を介して入力した前
    記加工情報に基づいて,前記周波数解析手段の解析結果
    から特定の周波数成分を抽出する特定周波数抽出手段
    と,前記特定周波数抽出手段で抽出した特定の周波数の
    周期計算を行う周期計算手段と,を備え,前記表示手段
    が,前記周波数解析手段の解析結果および前記第2の通
    信手段を介して入力した前記加工情報に加えて,前記周
    期計算手段で求めた前記特定の周波数の周期を表示する
    ことを特徴とする請求項1記載の周波数解析システム。
  3. 【請求項3】 前記第2の通信手段を介して入力した前
    記加工情報に基づいて,加工に関連する周波数の候補を
    決定する候補周波数決定手段を備え,前記表示手段が,
    前記周波数解析手段の解析結果および前記第2の通信手
    段を介して入力した前記加工情報に加えて,前記候補周
    波数決定手段で決定した候補周波数を表示することを特
    徴とする請求項1記載の周波数解析システム。
  4. 【請求項4】 形状測定機で測定した被検物の形状デー
    タを入力し,該形状データの周波数解析を行って,解析
    結果を出力する周波数解析システムにおいて,前記入力
    した形状データに対して1次の回帰分析を行って,回帰
    直線を求める1次回帰分析手段と,前記1次回帰分析手
    段で求めた回帰直線に基づいて,前記形状測定機に前記
    被検物を載置した際の傾き成分を除去する傾き成分除去
    手段と,前記傾き成分除去手段で傾き成分を除去した後
    の形状データを入力し,周波数解析を行う周波数解析手
    段と,前記周波数解析手段の解析結果を表示する表示手
    段と,を備えたことを特徴とする周波数解析システム。
  5. 【請求項5】 形状測定機で測定した被検物の形状デー
    タを入力し,該形状データの周波数解析を行って,解析
    結果を出力する周波数解析システムにおいて,前記形状
    測定機から前記形状データを直接入力するための第1の
    通信手段と,前記第1の通信手段を介して入力した形状
    データに対して1次の回帰分析を行って,回帰直線を求
    める1次回帰分析手段と,前記1次回帰分析手段で求め
    た回帰直線に基づいて,前記形状測定機に前記被検物を
    載置した際の傾き成分を除去する傾き成分除去手段と,
    前記傾き成分除去手段で傾き成分を除去した後の形状デ
    ータを入力し,周波数解析を行う周波数解析手段と,前
    記被検物の加工条件・仕様や,被検物を加工した加工機
    の特性等の加工情報を記憶した加工情報データベースか
    ら前記加工情報を直接入力するための第2の通信手段
    と,前記第2の通信手段を介して入力した前記加工情報
    に基づいて,加工に関連する周波数の候補を決定する候
    補周波数決定手段と,前記周波数解析手段の解析結果お
    よび前記候補周波数決定手段で決定した候補周波数を表
    示する表示手段と,を備えたことを特徴とする周波数解
    析システム。
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