JPH09196619A - 微小変位量の測定方法及び装置 - Google Patents

微小変位量の測定方法及び装置

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JPH09196619A
JPH09196619A JP8008473A JP847396A JPH09196619A JP H09196619 A JPH09196619 A JP H09196619A JP 8008473 A JP8008473 A JP 8008473A JP 847396 A JP847396 A JP 847396A JP H09196619 A JPH09196619 A JP H09196619A
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JP
Japan
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light
measuring
displacement amount
optical
optical path
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JP8008473A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Suhara
浩之 須原
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検物の変位量と傾き量のどちらも計測する
ことが可能であり、温度変動の影響を受けにくく、さら
には、高分解能化が可能な微小変位量の測定方法及び装
置を得る。 【解決手段】 レーザ光源を用い、光路を分割して、被
検物と、基準となる参照面とにレーザ光を照射し、その
被検光と参照光とを重畳させる手段を有し、上記被検光
と参照光の光路長が略一致している干渉計を用い、位相
差がπ/2異なる干渉縞強度を検出する手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば磁気ディス
ク装置内のヘッド、ヘッドアーム等の機構部品あるいは
レーザプリンタ内の回転多面鏡、レンズ等の光学部品な
どの種々の精密機構部品その他の計測に適用される微小
変位量の計測方法及び装置に関し、更に詳しくは、被検
体の変位を干渉稿の移動により精密計測する微小変位量
の測定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の高密度化や高信頼化が追求さ
れる中で、磁気ディスク装置やレーザプリンタに代表さ
れるように精密機構系の重要性がより強く認識されるよ
うになってきた。
【0003】これらの精密な機構を必要とする製品は、
設計から製造に至るまで様々な品質安定化の努力が払わ
れ、特にコンピュータ支援エンジニアリング(CAE)
の発達により設計段階からの構造解析手法が取り入れら
れるようになった。しかし、組立品の締結部への熱影響
等の設置環境における複合条件下での機構系の微小変位
についてはまだ解析が困難であり、製品の品質や製造歩
留まりに大きく影響を与えている。
【0004】このような設置環境(温度、湿度等)の変
化により生じる微小変位を配慮した製品設計を行うため
には、高精度な微小変位計測装置が必要である。
【0005】従来の変位量計測の方法としては、例え
ば、特開平3−67117号公報に記載されている測距
装置のように、被検物からの反射光を位置検出素子(P
SD)で受光し、三角測量の原理で測定するようにする
と共に、サーミスタを有する温度補償回路によって、周
囲温度の変動に伴い増減変化する位置検出素子の出力信
号が補正され、これにより増幅器の出力電圧が温度の影
響を受けることがなくなり、周囲温度の変動に関係なく
被検出物体の変位量を高精度で測定することができるよ
うにしたものがある。しかし、この様な方法では、被検
物の反射点位置は、被検物の変位量だけでなく、被検物
の傾き角にも依存するため、この両者を区別することが
できないことや、周辺温度の変動が測定精度に影響しや
すいという問題がある。
【0006】また、特開平2−212703号公報に
は、精密機構部品のZ方向変位(遠近方向変位)を干渉
縞の移動により精密計測する微小変位計測装置に関し、
通常のレーザ光を用いて従来よりも高精度な計測が可能
な微小変位計測装置が記載されている。しかしながら、
この微小変位計測装置によれば、温度変動に伴う波長変
動や光路長変動が精度に影響しやすいことや、干渉縞1
本(λ/2)以下の高分解能化の難しさ、さらにはアッ
ベのエラー、コサインエラー等を引き起こすという問題
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
従来技術の問題点を解消するためになされたもので、被
検物の変位量と傾き量のどちらも計測することが可能で
あり、温度変動の影響を受けにくく、さらには、高分解
能化が可能な微小変位量の測定方法及び装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
レーザ光源を用い、光路を分割して、被検物と、基準と
なる参照面とにレーザ光を照射し、その被検光と参照光
とを重畳させる手段を有し、上記被検光と参照光の光路
長が略一致している干渉計を用い、位相差がπ/2異な
る干渉縞強度を検出する手段を有することを特徴とす
る。
【0009】請求項2記載の発明は、レーザ光源と、こ
のレーザ光源からのレーザ光を分割して被検物と基準と
なる参照面とに照射する光路分割手段と、被検光と参照
光とを重畳させる手段と、被検光と参照光の光路長が一
致している干渉計とを有する微小変位量の測定装置であ
って、位相差がπ/2異なる干渉縞強度を検出する手段
を有し、上記光路分割手段と重畳させる手段とが一つの
光学素子で構成されていることを特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明は、光学素子としてイ
メージセンサを用いることを特徴とする。
【0011】請求項4記載の発明は、受光面に生じる空
間的な干渉縞像を縞解析することにより被検面の傾き角
と変位量を計測することを特徴とする。
【0012】請求項5記載の発明は、縞解析の方法とし
てフーリエ変換を用いることを特徴とする。
【0013】請求項6記載の発明は、光センサーヘッド
部の参照光部は、外気と接触、遮断することが可能な部
材を有していることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる微小変位量
の測定方法及び装置の実施の形態について説明する。図
1において、符号20は、光センサヘッドを示してい
る。光センサヘッド20には、次に説明するような各種
光学部品が配置されている。半導体レーザ(LD)等の
レーザ光源1からの斜め下方への出射光はコリメートレ
ンズ2により平行光束となり、この平行光束はミラー1
4によって略90゜に反射され、入射光束を二つに分け
る偏光ビームスプリッタ(以下、「PBS」という)3
によって二つに分割される。ここで一方の平行光束は水
平方向に配置された参照面ミラー4によって略90゜に
反射されてPBS5に入射し、他方の平行光束は被検物
6によって略90゜に反射されて上記PBS5に入射
し、上記PBS3で二つに分割された平行光束はPBS
5で重畳される。このとき、偏光方向は互いに直角方向
であるため、まだ干渉されていない。
【0015】次に、上記PBS5から出射した平行光束
は、ミラー15によって略90゜に反射され、光学的干
渉を遮断するために設けられた遮光板10により、空間
の点または領域を選択的に取り出され、ビームスプリッ
タ(BS)16によって二つに分割される。ここで、一
方の光束は、偏光子11によって入射光を直線(平面)
偏光に変換され、フォトダイオード(PD)等の第1の
干渉縞検出器8によって干渉信号が受光される。他方の
光束は1/4波長板12を通過し、偏光子13によって
入射光を直線(平面)偏光に変換された後、第2の干渉
縞検出器9によって受光される。ここで、一つの光束を
上記1/4波長板12を通過させることにより、上記二
つの干渉縞検出器8、9は互いに位相がπ/2分異なる
二つの信号を検出することができる。また、上記説明し
た光学系では、PBS3からミラー4を経てPBS5に
至る参照光の光路長と、PBS3から被検物6を経てP
BS5に至る被検光の光路長とが略一致しているため、
温度変動や波長変動に伴う誤差を防ぐことができる。
【0016】次に、上記実施の形態の動作を説明する。
被検物6が作動方向(図1において上下方向)に変位す
ると、図5で示すように上記第1の干渉縞検出器8の強
度信号(a)と上記第2の干渉縞検出器9の強度信号
(b)は時間的に変化する。また、この二つの信号は位
相がπ/2だけ異なっているため、図6に示すようにリ
サージュ波形は円形となる。ここで、符号60は上記被
検物6のY方向を示し、符号61は上記被検物6のX方
向を示している。従って、回転方向は上記被検物6の変
位方向(図1において上下方向)に相当し、回転角は移
動量に相当している(1回転=π/2)ため、この二つ
の信号を解析することにより被検物6の変位量を計測す
ることができる。
【0017】次に、電気的な処理の例について説明す
る。図7ないし図8において、上記第1の干渉縞検出器
8の強度信号(a)及び上記第2の干渉縞検出器9の強
度信号(b)は、それぞれ増幅回路81、91で増幅さ
れた後、方形波変換回路82、92によって方形波(図
7において右側)に変換される。これらの方形波の立ち
上がり部71と立ち下がり部72をパルスカウント回路
85で読み取り、あるいは、上記強度信号(a)(b)
が共に「H」レベルである間クロックパルスをパルスカ
ウント回路85でカウントし、位相変位量算出装置86
によって上記被検物6の変位量を算出することができ
る。ここでは、1回転を4分割すなわち分解能をλ/8
にした例を示しているが、周波数逓倍化をはかることに
よりさらに高分解化も可能である。
【0018】次に、図2において、上記PBS3、5の
代わりにハーフミラー21を用いた別の実施例を説明す
る。LD等のレーザ光源1からの出射光はコリメートレ
ンズ2により平行光束となり、光センサヘッド20の低
部に水平方向に配置されたハーフミラー21によって平
行光束の一部を反射され、また平行光束の一部を透過す
るように分割される。ここで反射された平行光束はハー
フミラー21と平行に配置されたミラー4によって反射
され、上記ハーフミラー21に入射する。また、他方の
透過された平行光束は被検物6によって反射されて、上
記ハーフミラー21に入射し、この分割された二つの平
行光束は上記ハーフミラー21で重畳される。
【0019】次に、上記ハーフミラー21で重畳された
平行光束は、図1で説明した実施例と同様に、光学的干
渉を遮断するために設けられた遮光板10により、空間
の点または領域を選択的に取り出され、ビームスプリッ
タ(BS)16によって二つに分割される。ここで、分
割された一方の光束は、偏光子11によって入射光が直
線(平面)偏光に変換され、第1の干渉縞検出器8によ
って干渉信号が受光される。他方の光束は1/4波長板
12を通過し、偏光子13によって入射光が直線(平
面)偏光に変換された後、第2の干渉縞検出器9によっ
て受光される。ここで、一つの光束を上記1/4波長板
12を通過させることにより、上記干渉縞検出器8、9
は位相が互いにπ/2だけ異なる二つの信号を検出する
ことができる。また、上記説明した光学系では、図1で
説明した実施例と同様に、参照光と被検光の光路長が略
一致しているため、温度変動や波長変動に伴う誤差を防
ぐことができる。
【0020】次に図3において、上記干渉縞検出器8、
9の代わりにイメージセンサ17を用いた別の実施の形
態を説明する。イメージセンサ17は、2次元CCDや
PDアレイでもよいが、ここでは1次元CCDを用いた
例を示す。図2において説明した例と同様に、LD等の
レーザ光源1からの出射光はコリメートレンズ2により
平行光束となり、ハーフミラー21によって平行光束の
一部を反射され、また平行光束の一部を透過するように
分割される。ここで反射された平行光束はミラー4によ
って反射され、上記ハーフミラー21に入射する。ま
た、他方の透過された平行光束は被検物6によって反射
されて、上記ハーフミラー21に入射し、この分割され
た二つの平行光束は上記ハーフミラー21で重畳され
る。
【0021】次に、上記ハーフミラー21で重畳された
平行光束は、イメージセンサ17によって読み取られ
る。ここで、上記イメージセンサ17での処理過程を説
明する。図9では、上記イメージセンサ17上に生じた
干渉縞強度を示している。ここで位相にしてπ/2に相
当する空間的な干渉縞を二つの信号P1、P2のみパラ
レル状態で取り出し、前述と同様な処理を行うことによ
り変位量を計測することができる。この実施例では2点
のみを取り出して変位量を計測しているが、P3、P4
・・・のようにπ/2間隔で信号を取り出すことによ
り、さらにS/N比を向上させることができる。
【0022】以上説明した各実施の形態において、上記
被検物6の傾き角(チルト角)が変化すると、検出面上
に生じる干渉縞の本数すなわち干渉縞間隔が変化してし
まう。従って、干渉縞を解析すれば上記被検物6の傾き
角を計測することができる。ここで、観測領域(長さ)
をl、干渉縞本数の変化量をΔm、波長をλとすれば、
チルト変化量Δθは、 Δθ=tan-1λΔm/2l で表すことができる。
【0023】解析方法としては、明暗の数を直接読み取
る方法でもよいし、公知の位相シフト法を用いて位相分
布を精度よく解析してもよい。従って、これを前述の方
法と組み合わせることにより、傾き角と変位量を計測す
ることができる。
【0024】また上記Δmを高速かつ高精度に計測する
方法としてフーリエ変換を用いる方法がある。被検面が
平面でわずかにチルトしている場合、そのフーリエ変換
像は図10で示すように3本のピークが立つ。その間隔
f0は縞本数と比例関係にあるため、f0の変化量から
Δmを算出することができる。この際、フーリエ変換は
高速フーリエ変換(FFT)を用いるとより効果的であ
る。
【0025】図4に示す例は、光学系内が外気と接触可
能になるように光センサヘッド20に開閉可能な部材4
1を設置した例である。これにより参照光路と被検光路
の温度がほぼ一定となる環境にすることができる。従っ
て、従来技術の問題点である温度変動による大気の屈折
率変化で生じた光路長変動を相殺し、精度への影響を受
けなくすることができる。
【0026】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、位相差が
π/2分異なる干渉縞強度を検出し、被検光と参照光と
を略一致させた干渉計測を行うようにしたため、温度変
動や波長変動の影響を受けにくく、さらには高分解能計
測が可能である。
【0027】請求項2記載の発明によれば、ハーフミラ
ーを用いたため、部品点数の低減及び、レイアウトの自
由度を確保することができる。
【0028】請求項3記載の発明によれば、イメージセ
ンサを用いたため、部品点数を大幅に低減することがで
き、より小型化にすることができる。
【0029】請求項4記載の発明によれば、干渉縞の解
析を行うようにしたため、被検物の変位量と傾き角を分
離し、かつ同時に計測することができる。
【0030】請求項5記載の発明によれば、干渉縞解析
の方法としてフーリエ変換を用いるため、傾き角計測で
必要な縞本数や縞間隔を高速かつ高精度に演算すること
ができる。
【0031】請求項6記載の発明によれば、光ヘッドに
開閉可能な部材を設けたため、参照光路と被検光路の温
度がほぼ一定となる環境にすることができ、従って、温
度変動を起因とする大気の屈折率変化で生じる光路長変
動を相殺し、精度影響を受けなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる微小変位量の測定方法及び装置
の一実施の形態を示す光学配置図である。
【図2】本発明にかかる微小変位量の測定方法及び装置
の別の実施の形態を示す光学配置図である。
【図3】本発明にかかる微小変位量の測定方法及び装置
のさらに別の実施の形態を示す光学配置図である。
【図4】本発明に用いられる光センサーヘッド部の変形
例を示す側面図である。
【図5】本発明によって得られる干渉信号の位相関係の
例を示す波形図である。
【図6】上記干渉信号のリサージュ波形を示すグラフで
ある。
【図7】上記干渉信号の方形波変換を示す波形図であ
る。
【図8】本発明に適用可能な変位量計測回路の例を示す
ブロック図である。
【図9】本発明の方法によって得られる干渉縞の例を示
す図である。
【図10】同上の干渉縞のフーリエ変換像を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 レーザ光源 2 コリメートレンズ 3、5 偏光ビームスプリッタ(PBS) 4 参照面ミラー 6 被検物 8 第1の干渉縞検出器 9 第2の干渉縞検出器 10 遮光板 11、13 偏光子 16 ビームスプリッタ 20 光センサヘッド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源を用い、光路を分割して、被
    検物と、基準となる参照面とにレーザ光を照射し、その
    被検光と参照光とを重畳させる手段を有し、上記被検光
    と参照光の光路長が略一致している干渉計を用い、 位相差がπ/2異なる干渉縞強度を検出する手段を有す
    ることを特徴とする微小変位量の測定方法。
  2. 【請求項2】 レーザ光源と、このレーザ光源からのレ
    ーザ光を分割して被検物と基準となる参照面とに照射す
    る光路分割手段と、 被検光と参照光とを重畳させる手段と、 被検光と参照光の光路長が一致している干渉計とを有す
    る微小変位量の測定装置であって、 位相差がπ/2異なる干渉縞強度を検出する手段を有
    し、 上記光路分割手段と重畳させる手段とが一つの光学素子
    で構成されていることを特徴とする微小変位量の測定装
    置。
  3. 【請求項3】 光学素子としてイメージセンサを用いる
    ことを特徴とする請求項2記載の微小変位量の測定装
    置。
  4. 【請求項4】 受光面に生じる空間的な干渉縞像を縞解
    析することにより被検面の傾き角と変位量を計測するこ
    とを特徴とする請求項1記載の微小変位量の測定方法。
  5. 【請求項5】 縞解析の方法としてフーリエ変換を用い
    ることを特徴とする請求項4記載の微小変位量の測定方
    法。
  6. 【請求項6】 光センサーヘッド部の参照光部は、外気
    と接触、遮断することが可能な部材を有していることを
    特徴とする請求項2記載の微小変位量の測定装置。
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Cited By (5)

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Effective date: 20031225