JPH09194770A - カチオン性電着塗料用樹脂組成物 - Google Patents

カチオン性電着塗料用樹脂組成物

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JPH09194770A
JPH09194770A JP8026205A JP2620596A JPH09194770A JP H09194770 A JPH09194770 A JP H09194770A JP 8026205 A JP8026205 A JP 8026205A JP 2620596 A JP2620596 A JP 2620596A JP H09194770 A JPH09194770 A JP H09194770A
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JP
Japan
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resin
cationic
amine
epoxy resin
electrodeposition coating
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Application number
JP8026205A
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English (en)
Inventor
Yasuhisa Saito
康久 斉藤
Masaaki Nakashio
雅昭 中塩
Shiyouichirou Arashikura
彰一郎 嵐倉
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Shinto Paint Co Ltd
Original Assignee
Shinto Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた低温硬化性および優れた塗料の浴液安
定性を合わせ持ち、焼き付け時の加熱減量成分が少な
く、特に厚膜での平滑性に優れ、かつ耐食性、耐溶剤
性、機械物性等において良好な塗膜性能を有するカチオ
ン性電着塗料用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 カチオン基を有する樹脂(基剤樹脂)お
よび、ジアリルアミンをブロック剤とするブロック化ポ
リイソシアネート(硬化剤)を含有するカチオン性電着
塗料用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なカチオン性電
着塗料用樹脂組成物に関するものである。さらに詳しく
いえば、本発明は、優れた低温硬化性および優れた塗料
の浴液安定性を合わせ持ち、焼き付け時の加熱減量成分
が少なく、特に厚膜での平滑性に優れ、かつ耐食性、耐
溶剤性、機械物性等において良好な塗膜性能を有する、
カチオン性電着塗料用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電着塗装は、自動車、電気器具等、袋部
構造を有する部材に対し、エアースプレー塗装や静電ス
プレー塗装と比較して、付き回り性に優れまた環境汚染
も少ないことから、プライマー塗装として広く実用化さ
れている。電着塗装に使用される樹脂としては、現在で
はカチオン性樹脂が主流になっており、分子中にアミノ
基を有する変性エポキシ樹脂のアミノ基をカチオン化し
た樹脂を基剤樹脂とし、トリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネ
ートにブロック化剤を反応させた、ブロック化ポリイソ
シアネートを硬化剤とした樹脂組成物がその代表であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電着塗装における最近
の課題のひとつに、低温硬化性の問題がクローズアップ
されており、この問題はエネルギー消費節減の点から、
今後ますます重要性を増してくる課題である。硬化性に
ついては、ブロック化ポリイソシアネートの寄与が最も
大きいが、本発明者らは上記の課題を解決する手段とし
て、特定の2級アミンでブロック化した、ブロック化ポ
リイソシアネートを硬化剤に用いる方法を既に見出して
いる(特開平7−316477)。しかしこの方法にお
いては、低温硬化性および塗料安定性に優れた特性が得
られるものの、厚膜、特に30μm以上の膜厚において
ワキが発生し易く、塗膜の平滑性が低下する問題があ
り、この問題を解決していく必要がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】このようなことから、本
発明者らは、150℃ないしそれ以下の温度で十分焼き
付けが可能で、塗料安定性に優れ、焼き付け時の加熱減
量が少なく、特に厚膜での平滑性に優れ、かつ耐食性、
耐溶剤性、機械物性等において良好な塗膜性能を有す
る、カチオン性電着塗料用樹脂組成物の開発について鋭
意検討した結果、ポリイソシアネートのイソシアネート
基にジアリルアミンを反応させたブロック化ポリイソシ
アネートを硬化剤に使用することにより、上記の目的を
達成することができることを見出した。
【0005】すなわち本発明はカチオン基を有する樹脂
(基剤樹脂)および、ジアリルアミンをブロック化剤と
するブロック化ポリイソシアネート(硬化剤)を含有す
るカチオン性電着塗料用樹脂組成物である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の基剤樹脂に用いるカチオ
ン基を有する樹脂については、エポキシ樹脂、エポキシ
基含有アクリル樹脂、エポキシ基不含アクリル樹脂、ポ
リウレタン樹脂等にアミノ基を導入し、このアミノ基を
酸でカチオン化することによって得られる。特に好まし
い酸としては、ギ酸、酢酸、乳酸、プロピオン酸、クエ
ン酸、リンゴ酸、スルファミン酸等がある。アミノ基の
量は特に限定はないが、通常樹脂1000g当たり0.
5〜3当量が適当である。特に好ましいカチオン基を有
する樹脂はエポキシ樹脂およびアクリル樹脂である。
【0007】エポキシ樹脂については、好ましくは平均
して1分子当り2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂
であり、その分子量は400〜7000、特に400〜
4000が好ましい。具体的に例示すると、一つには1
分子中に2個のフェノール性水酸基を有する、ポリフェ
ノールのグリシジルエーテルであり、好ましいポリフェ
ノールとしては、レゾルシン、ハイドロキノン、2,2
−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(通称
ビスフェノールA)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
エタン、4,4’−ジヒドロキシビフェニール等を挙げ
ることができる。またその他としては、1分子中に2個
のアルコール性水酸基を有するジオールのグリシジルエ
ーテルであり、好ましいジオールとしては、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジオール等の低分子ジオー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール等のオリゴマージオ
ールを挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではなく、上記エポキシ樹脂の混合物も可能である。
【0008】好適な分子量を得るためには、上記エポキ
シ樹脂を連結剤に用いて高分子量化を図る。好ましい連
結剤には、上記のポリフェノールあるいはジオールがあ
り、さらには1分子中に2個のカルボキシル基を有する
ジカルボン酸、例えばアジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸、カルボキシル基
含有のブタジエン重合体あるいはブタジエン/アクリロ
ニトリル共重合体等を挙げることができる。またアミン
としては、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプ
ロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、
モノエタノールアミン、ジメチルアミノプロピルアミ
ン、ジエチルアミノプロピルアミン等の1級アミン、あ
るいはヘキサメチレンジアミンの各アミノ基を2級化し
たジアミン等挙げることができる。またポリイソシアネ
ートによる鎖長延長も可能である。特に好ましい高分子
量化は、上記ポリフェノールのグリシジルエーテルと上
記ジオールのグリシジルエーテルを上記ポリフェノール
で連結反応する方法であり、反応温度は70〜180℃
が適当である。
【0009】エポキシ基含有アクリル樹脂については、
エポキシ基含有不飽和モノマーと、アクリルモノマーお
よび必要に応じてアクリルモノマー以外の不飽和モノマ
ーを、重合開始剤の存在下で共重合して得られる。エポ
キシ基含有不飽和モノマーとしては、グリシジルアクリ
ルレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジ
ルエーテル等がある。またアクリルモノマーとしては、
エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブ
チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリ
レート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチ
ロールアクリルアミド、N−(n−ブトキシメチル)−
アクリルアミド等、またアクリルモノマー以外の不飽和
モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、シクロヘキシルビニルエーテル、アクリ
ロニトリル等が挙げられる。
【0010】上記エポキシ樹脂あるいはエポキシ基含有
アクリル樹脂のエポキシ基を、アミノ化するアミノ化剤
については、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピ
ルアミン、イソプロピルアミン、モノエタノールアミ
ン、n−プロパノールアミン、イソプロパノールアミ
ン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、N−メチル
エタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、エチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチ
ルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メ
チルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノプロピルア
ミン等あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
これらの中で水酸基を有するアルカノールアミン類が特
に好ましい。また1級アミノ基をあらかじめケトンと反
応させてブロック化後、残りの活性水素とエポキシ基と
反応させてもよい。アミノ化の具体的な方法としては、
溶剤存在下もしくは溶剤不存在下に、通常50〜120
℃の温度で反応を行う。
【0011】エポキシ基不含アクリル樹脂については、
ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエ
チルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルア
ミノプロピルアクリルアミド、ジアリルアミン等のアミ
ノ基含有不飽和モノマーと上記アクリルモノマーおよび
必要に応じてアクリルモノマー以外の不飽和モノマー
を、重合開始剤の存在下で共重合して得られる。
【0012】ポリウレタン樹脂については、1分子当た
り2個のイソシアネート基を有するジイソシアネートと
1分子当たり2個の水酸基を有するジオールを反応さ
せ、末端イソシアネート基に3級アミノ基を有するアミ
ノアルコール等を反応させる方法、あるいは末端のイソ
シアネート基にグリシドール等を反応させたポリウレタ
ン樹脂のエポキシ基を、既述の方法によりアミノ化する
方法で得られる。
【0013】本発明で用いるポリイソシアネートは、芳
香族あるいは脂肪族(脂環式を含む)のポリイソシアネ
ートである。例示すると、2,4−または2,6−トリ
レンジイソシアネートあるいはこれらの混合物、p−フ
ェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,
4’−ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイ
ソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、m−あるいはp−キシリレンジイソシアネート、
1, 3あるいは1, 4−ビス−(イソシアネートメチ
ル)−シクロヘキサン、ビス−(イソシアネートメチ
ル)−ノルボルナン、3あるいは4−イソシアネートメ
チル−1−メチルシクロヘキシルイソシアネート、ジシ
クロヘキシルメタン−4, 4’−ジイソシアネート、m
−あるいはp−テトラメチルキシリレンジイソシアネー
ト、さらには上記イソシアネートのビュレット変性体あ
るいはイソシアヌレート変性体、あるいは上記イソシア
ネートのイソシアネート基の一部を、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,
4−シクロヘキサンジオール等の低分子ジオール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコール、ポリラクトンジオール等の
オリゴマージオールで連結したポリイソシアネートある
いはこれらの混合物を挙げることができるが、これらに
限定されるものではない。
【0014】本発明の硬化剤は、上記のポリイソシアネ
ートにジアリルアミンを反応させて得られるが、反応は
溶剤中あるいは溶剤なしの溶融体中で実施することがで
きる。 反応に使用する溶剤としては、ポリイソシアネ
ートと反応しない溶剤、例えばアセトン、メチルエチケ
トン、メチルイソブトルケトン、シクロペンタノン、シ
クロヘキサノン、イソホロン等のケトン化合物、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、ニトロベン
ゼン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等の環状エーテル化合物、クロロホルム、四塩化
炭素等のハロゲン化炭化水素を例示することができる。
反応温度については特に限定はないが30〜90℃が好
ましい。
【0015】またジアリルアミン以外のブロック化剤に
ついては、部分的に他の公知のブロック化剤を併用する
ことも可能である。例示すると、メチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール等の低分子アルコ
ール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチル
セロソルブ等のセロソルブ系化合物、エチルカルビトー
ル、ブチルカルビトール等のカルビトール系化合物、ア
セトンオキシム、メチルエチケトンオキシム、シクロヘ
キサノンオキシム等のオキシム類、ε−カプロラクタム
等のラクタム類、アセト酢酸エチルエステル、マロン酸
ジエチルエステル等の活性メチレン基含有化合物、フェ
ノール、クレゾール、キシレノール等のフェノール類、
ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジシクロヘキシル
アミン、ピペリジン等のジアリルアミン以外の2級アミ
ンがある。ジアリルアミンとその他のブロック化剤の比
率については、全ブロック化剤中ジアリルアミンが当量
で70%以上が好ましく、80%以上はさらに好まし
い。ジアリルアミンが少ない場合は、低温硬化性が劣っ
たり、あるいは厚膜での平滑性が不十分であたりして、
充分な塗膜性能が得られない。
【0016】本発明において、カチオン基を有する樹脂
(基剤樹脂)とブロック化ポリイソシアネート(硬化
剤)の配合比率は、重量比で90〜40/10〜60で
あり、好ましくは85〜50/15〜50、より好まし
くは80〜55/20〜45である。
【0017】酸で中和された本発明のカチオン性電着塗
料用組成物は、通常水に分散した状態で電着塗装に供せ
られる。また必要に応じて水以外の有機溶剤を併用する
ことも可能である。例を挙げると、イソプロパノール、
n−ブタノール、イソブタノール、2−エチルヘキサノ
ール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、ヘキシルセロソルブ、メトキシプロパノー
ル、フェノキシプロパノール、ブチルカルビトール、イ
ソホロン、トルエン、キシレン等がある。
【0018】本発明のカチオン性電着塗料用樹脂組成物
には、さらに必要に応じて通常の塗料添加物、例えば、
チタンホワイト、カーボンブラック、ベンガラ、黄鉛等
の着色顔料、カオリン、タルク、炭酸カルシュウム、マ
イカ、クレー、シリカ等の体質顔料、ストロンチュウム
クロメート、ジンククロメート、ケイ酸鉛、塩基性ケイ
酸鉛、クロム酸鉛、塩基性クロム酸鉛、リン酸鉛、鉛
丹、シアナミド鉛、亜鉛化鉛、硫酸鉛、塩基性硫酸鉛、
リンモリブデン酸アルミニウム、トリポリリン酸アルミ
ニウム、リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、亜リン酸アルミニ
ウム、シアン化亜鉛、酸化亜鉛等の防錆顔料、消泡剤、
ハジキ防止剤、あるいは硬化触媒等を含有することがで
きる。またその他の樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン系樹脂等を含有
することができる。
【0019】本発明のカチオン性電着塗料用樹脂組成物
は、既知のカチオン電着塗装によって所望の基材表面に
塗装することができる。具体的には塗料の固形分濃度
は、好ましくは約5〜40重量%さらに好ましくは15
〜25%、PHは酸の使用量により5〜8に調整し、浴
温15〜35℃、負荷電圧100〜450Vの条件で被
塗物を陰極として塗装することができるが、この条件に
限定されるものではない。本発明の塗料用樹脂組成物か
ら得られる電着塗膜は、上記のように特に30μm以上
の厚膜における平滑性に優れているが、30μm以下に
おいても全く問題はない。
【0020】以下に製造例および実施例により本発明を
より具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0021】
【実施例】
製造例1 基剤樹脂Aの製造 還流冷却器、温度計、撹拌機を取り付けた4口フラスコ
中に、エポキシ当量950のビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(東都化成社製 エポトートYD−014)18
05g(1.9当量)、メトキシプロパノール855g
を仕込み、90℃まで昇温する。ジエタノールアミン1
90g(1.8モル)を仕込み、その後同温度で3時間
保温して固形分70%の基剤樹脂Aを得た。
【0022】製造例2 基剤樹脂Bの製造 還流冷却器、温度計、撹拌機を取り付けた4口フラスコ
中に、エポキシ当量300のポリプロピレングリコール
ジグリシジルエーテル(三洋化成社製 グリシエールP
P−300P)600g(2当量)、エポキシ当量18
7のビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成社製
エポトートYD−128)1122g(6当量)、ビス
フェノールA684g(3モル)、トリブチルアミン
1.0gを仕込み、150℃まで昇温する。その後15
0℃で6時間保持した後、メトキシプロパノール111
1gを仕込み、80℃まで冷却した。次いで100℃ま
で昇温して、ジエタノールアミン190g(1.8モ
ル)を仕込み、その後同温度で2時間保温して固形分7
0%の基剤樹脂Bを得た。
【0023】製造例3 基剤樹脂Cの製造 還流冷却器、温度計、撹拌機を取り付けた4口フラスコ
中に、エチルセロソルブ145g、ブチルセロソルブ1
45g、イソプロパノール110gを仕込み、105℃
まで昇温後環流下にブチルアクリレート450g、メチ
ルメタクリレト100g、スチレン150g、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート200g、ジメチルアミノ
プロピルアクリルアミド100g、アゾビスイソブチロ
ニトリル30gの混合液を2時間かけて滴下し、滴下後
4時間保温して固形分70%の基剤樹脂Cを得た。
【0024】製造例4 基剤樹脂Dの製造 還流冷却器、温度計、撹拌機を取り付けた4口フラスコ
中に、エポキシ当量187のビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(東都化成社製 エポトートYD−128)37
4g(2当量)、エポキシ当量475のビスフェノール
A型エポキシ樹脂(東都化成社製 エポトートYD−0
11)950g(2当量)、メトキシプロパノール69
5g、ジエタノールアミン105g(1モル)、ジエチ
ルアミノプロピルアミン195g(1.5モル)を仕込
み、温度を120℃まで昇温し、同温度で3時間反応さ
せて、固形分70%の基剤樹脂Dを得た。
【0025】製造例5 硬化剤Aの製造 還流冷却器、温度計、撹拌機を取り付けた4口フラスコ
中に、イソシアネート当量140のポリメチレンポリフ
ェニルイソシアネート(日本ポリウレタン社製ミリオネ
ートMR−400)1400g(10当量)、イソホロ
ン463g、メチルイソブチルケトン558gを仕込み
70℃まで昇温する。昇温後70℃を保持してジアリル
アミン923g(9.5モル)を1時間かけて滴下し、
同温度で1時間保温した後、ブチルセロソルブ59.1
g(0.5モル)仕込んで、同温度でさらに1時間保温
して反応を終了し、固形分70%の硬化剤Aを得た。
【0026】製造例6 硬化剤Bの製造 還流冷却器、温度計、撹拌機を取り付けた4口フラスコ
中に、イソシアネート当量140のポリメチレンポリフ
ェニルイソシアネート(日本ポリウレタン社製ミリオネ
ートMR−400)1400g(10当量)、分子量4
00のポリプロピレングリコール(旭電化社製アデカポ
リエーテル P−400)500g(2.5当量)、イ
ソホロン558g、トルエン558gを仕込み100℃
まで昇温し3時間反応する。その後70℃まで冷却後、
70℃でジアリルアミン729g(7.5モル)を1時
間かけて滴下し、同温度でさらに1時間保温して反応を
終了し、固形分70%の硬化剤Bを得た。
【0027】製造例8 硬化剤Cの製造 製造例5のジアリルアミン923gをジブチルアミン1
228g(9.5モル)にかえて同様の反応を行い、反
応後イソホロンで濃度調整を行い、固形分70%の硬化
剤Cを得た。
【0028】製造例8 硬化剤Dの製造 製造例6のジアリルアミン729gをジブチルアミン9
69g(7.5モル)にかえて同様の反応を行い、反応
後トルエンで濃度調整を行い、固形分70%の硬化剤D
を得た。
【0029】製造例9 硬化剤Eの製造 還流冷却器、温度計、撹拌機を取り付けた4口フラスコ
中に、イソホロン391、トルエン183g、ε−カプ
ロラクタム566g(5モル)を仕込み、45℃まで昇
温しε−カプロラクタムを溶解する。溶解後製造例5で
使用したポリメチレンポリフェニルイソシアネート14
00g(10当量)を1時間かけて仕込み、50℃で3
時間反応させた。反応後同温度を保持しながらブチルセ
ロソルブ849g(7.18モル)を1時間かけて滴下
し、滴下後90℃まで昇温して2時間保温し、固形分7
5%の硬化剤Eを得た。
【0030】実施例1、2、3、4 比較例1、2、3 表1に示す配合で電着塗料を作製し、性能評価を行っ
た。
【0031】樹脂水分散液の調製 基剤樹脂、硬化剤の混合物をフェノキシプロパノール、
ギ酸、脱イオン水の混合液中によく撹拌しながら仕込ん
で、樹脂水分散液を得た。 顔料ペーストの調製 基剤樹脂、ギ酸、脱イオン水、ブチルカルビトール、カ
ーボンブラック、酸化チタン、カオリン、ジブチル錫オ
キサイド、塩基性ケイ酸鉛をディゾルバーで充分撹拌し
た後、横型サンドミルで粒ゲージ粒度10μm以下にな
るまで分散し、顔料ペーストを得た。 電着塗料の調製 上記樹脂水分散液、顔料ペーストを表1の量で配合し電
着塗料液を得た。
【0032】試験板の作製方法 上記で得られたカチオン性電着塗料を、焼き付け後の平
均膜厚が20μm(塗膜外観は35μm)になる条件下
で被塗物に塗装した。被塗物としては未処理の冷延鋼板
(150×70×0.8mm)を用いた。
【0033】評価方法 (1)浴液安定性 ○:試験例1〜9の塗料を室温で2
週間攪拌放置して凝集が認められなかったもの (2) 加熱減量 105℃×3時間で乾燥した塗膜を
160℃×20分焼き付けた後の重量減で評価 (3) 硬化性 各温度で10分焼き付けた塗膜をエ
タノール/アセトン重量比が1/1の混合溶剤で溶剤拭
きを行う。 〇:10回連続で塗膜に変化なし ×:10回以内に塗膜が一部溶解する (4) 塗膜外観 150℃で20分焼き付けた塗膜
を、2次元表面粗度計を使用し平滑性を評価する。 中心線平均粗さ(Ra):数値が小さい程平滑性良好 (5) 塩水噴霧試験 150℃×20分焼き付けた
塗膜を、JIS−Z−2731に規定される塩水噴霧試
験法に準じて試験を行った。電着塗装表面に素地に達す
る傷をカッターナイフで入れ、500時間後の錆幅を評
価する。 (6) 温塩水浸漬試験 150℃×20分焼き付け
た塗装試験板を50℃、5%の食塩水に500時間浸漬
した後、試験板全体に対する塗膜剥離面積の割合を測定
し、%で表示する。 (7)耐衝撃性 Dupont式 1/2インチ1kg
での落下距離(cm) 150℃×20分焼き付けた塗装試験板を使用
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、基剤樹脂としてカチオ
ン基を有する樹脂を使用し、硬化剤としてジアリルアミ
ンをブロック化剤とするブロック化ポリイソシアネート
を使用することにより、150℃ないしそれ以下の温度
で十分焼き付けが可能で、塗料安定性に優れ、焼き付け
時の加熱減量が少なく、特に厚膜での平滑性に優れ、か
つ耐食性、耐溶剤性、機械物性等において良好な塗膜性
能を有する、カチオン性電着塗料用樹脂組成物を提供す
ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン基を有する樹脂(基剤樹脂)お
    よび、ジアリルアミンをブロック化剤とするブロック化
    ポリイソシアネート(硬化剤)を含有するカチオン性電
    着塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 カチオン基を有する樹脂が、エポキシ樹
    脂にアミンを反応させて得られるアミン変性エポキシ樹
    脂をカチオン化した、カチオン性アミン変性エポキシ樹
    脂である請求項1記載のカチオン性電着塗料組成物。
  3. 【請求項3】 カチオン基を有する樹脂が、ポリフェノ
    ールのグリシジルエーテル、ジオールのグリシジルエー
    テルおよびポリフェノールとを反応させて得られるエポ
    キシ樹脂に、アミンを反応させて得られるアミン変性エ
    ポキシ樹脂をカチオン化した、カチオン性アミン変性エ
    ポキシ樹脂である請求項1記載のカチオン性電着塗料組
    成物。
JP8026205A 1996-01-18 1996-01-18 カチオン性電着塗料用樹脂組成物 Pending JPH09194770A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010254976A (ja) * 2009-03-30 2010-11-11 Sanyo Chem Ind Ltd カチオン電着塗料組成物
WO2016047458A1 (ja) * 2014-09-22 2016-03-31 荒川化学工業株式会社 塗料用変性エポキシ樹脂および一液・ラッカー型塗料

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JPWO2016047458A1 (ja) * 2014-09-22 2017-06-29 荒川化学工業株式会社 塗料用変性エポキシ樹脂および一液・ラッカー型塗料

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