JPH09194612A - プリプレグおよび繊維強化複合材料 - Google Patents

プリプレグおよび繊維強化複合材料

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JPH09194612A
JPH09194612A JP8023161A JP2316196A JPH09194612A JP H09194612 A JPH09194612 A JP H09194612A JP 8023161 A JP8023161 A JP 8023161A JP 2316196 A JP2316196 A JP 2316196A JP H09194612 A JPH09194612 A JP H09194612A
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prepreg
tackiness
gpa
fiber
drapeability
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JP8023161A
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Takehiko Hirose
武彦 廣瀬
Hiroyuki Izumi
弘行 泉
Hiroki Ooseto
浩樹 大背戸
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な成形性、作業性を確保するために、最
適な範囲のタック性とドレープ性を有するプリプレグを
提供する。 【解決手段】 強化繊維とマトリックス樹脂からなり、
粘着性を表すタック性Tが0.025MPa以上であ
り、かつ、柔軟性を表すドレープ性Dが150GPa以
下であることを特徴とするプリプレグ、および、強化繊
維とマトリックス樹脂からなり、タック性Tとドレープ
性Dが、式、 105 T(GPa)≦D(GPa)≦4×106 T(G
Pa) を満たすことを特徴とするプリプレグ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化複合材料
用として好適なプリプレグおよびその繊維強化複合材料
に関するものである。さらに詳しくは、例えば、航空
機、船舶、自動車、自転車等、ポンプや刈払い機などの
産業機械等における各種フレーム、パイプ、シャフト、
さらにそれらの曲円板、また、釣竿、ゴルフクラブ用シ
ャフト、スキーポール、テントの支柱等の管状体や、ス
キー板、スノーボード、ゴルフクラブヘッド等の各種ス
ポーツ/レジャー用品、さらには、土木建築用資材とそ
の補修用等に用いられるプリプレグまたはその繊維強化
複合材料用として、好適なプリプレグおよびその繊維強
化複合材料に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維強化複合材料の成形には、各種の方
式が用いられるが、強化繊維にマトリックス樹脂が含浸
されたシート状中間基材であるプリプレグを用いる方法
が広く用いられている。この方法では、通常、プリプレ
グを複数枚積層した後、加熱、加圧することによって成
形物が得られる。
【0003】プリプレグを取り扱う際、プリプレグの粘
着性、すなわちタック性、およびプリプレグの柔軟性、
すなわちドレープ性が作業性、さらには、そのプリプレ
グによって製作した繊維強化複合材料の力学的特性に大
きな影響を及ぼす。
【0004】プリプレグのタック性が小さすぎると、プ
リプレグの積層工程において、プリプレグを重ねて押さ
えつけてもすぐに剥がれてしまい、積層できないか積層
作業に支障をきたす。また、プリプレグを、所定の形状
を持つ芯金に沿わせて貼り付ける工程において、プリプ
レグを押さえつけてもすぐに剥がれてしまうという問題
が生じる。逆にプリプレグのタック性が大きすぎると、
例えばプリプレグを誤って重ねたり、貼り付けた場合な
ど、修正することが難しくなる等のトラブルが生じる。
【0005】また、プリプレグのドレープ性が不十分で
あると、プリプレグが堅いため積層や所定の形状に貼り
付ける作業の作業性が著しく低下すると共に、所定の形
状を持つもの、とくに金型の曲面や円筒等に正確に沿わ
ず、しわ状になったり、強化繊維が折れ、成形品に欠陥
を生じたりすることがある。
【0006】このようにプリプレグのタック性、ドレー
プ性は、成形作業上、また、所定形状の複合材料を得る
ためにも極めて重要な問題となってくる。
【0007】また、このようなプリプレグの特性は、使
用する環境からも大きな影響を受ける。例えば、プリプ
レグの運搬中に高温状態で放置されたり、プリプレグへ
成形するときの条件が、真夏等の高温時、梅雨等の高湿
時、また、冬場の低温時や乾燥時であったりすると、そ
の特性に影響がおよび、プリプレグのタック性、ドレー
プ性が劣化することがあり、その結果、成形性や作業性
が大きく低下してしまう。
【0008】さらに、近年、例えばゴルフシャフトや釣
竿等のスポーツ用品用途で軽量化が進み、軽量設計に適
したプリプレグが求められている。軽量設計を容易にで
きる点で、強化繊維として、高弾性率繊維、とくに高弾
性率炭素繊維を使用したプリプレグが求められており、
また、強化繊維含有率の高いプリプレグの需要も増大し
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、主と
して良好な成形性、作業性を確保するために、最適な範
囲のタック性とドレープ性を併せ持つプリプレグ、およ
びその繊維強化複合材料を提供することにある。
【0010】とくに、過酷な条件で使用される場合に
も、あるいは、高弾性率炭素繊維を使用する場合、さら
には軽量化のため繊維含有率を高くする場合にも、優れ
たタック性とドレープ性を併せ持つプリプレグ、および
その繊維強化複合材料を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るプリプレグは、強化繊維とマトリック
ス樹脂からなり、粘着性を表すタック性Tが0.025
MPa以上であり、かつ、柔軟性を表すドレープ性Dが
150GPa以下であることを特徴とするものからなる
(プリプレグ−I)。
【0012】ここで、タック性Tは、50×50mmの
プリプレグサンプル同士を0.11MPaの負荷で圧着
した後の引き剥し強さ、ドレープ性Dは、3点曲げ試験
法で測定したプリプレグの曲げ弾性率として測定される
ものである。
【0013】また、本発明に係るプリプレグは、強化繊
維とマトリックス樹脂からなり、粘着性を表すタック性
Tと、柔軟性を表すドレープ性Dが、式、 105 T(GPa)≦D(GPa)≦4×106 T(G
Pa) を満たすことを特徴とするものからなる(プリプレグ−
II)。
【0014】上記範囲は、好ましくは、 105 T(GPa)≦D(GPa)≦8×105 T(GPa) (A) であり、さらに好ましくは、 105 T(GPa)≦D(GPa)≦5×105 T(GPa) (B) である。
【0015】さらに、本発明に係るプリプレグは、上記
両プリプレグの用件を併せ持つもの、すなわち、強化繊
維とマトリックス樹脂からなり、粘着性を表すタック性
Tが0.025MPa以上、柔軟性を表すドレープ性D
が150GPa以下であり、かつ、タック性Tとドレー
プ性Dが、式、 105 T(GPa)≦D(GPa)≦4×106 T(G
Pa) を満たすことを特徴とするものからなる(プリプレグ−
III)。
【0016】上記プリプレグ−I、プリプレグ−II、
プリプレグ−IIIを、タック性およびドレープ性に関
して図示すると、図1のようになる。図1におけるA、
Bは、上記(A)、(B)式におけるドレープ性(曲げ
弾性率)の上限線を表している。
【0017】さらに、本発明に係る繊維強化複合材料
は、上記のようなプリプレグを硬化して得られるもので
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のプリプレグは、強化繊維
とマトリックス樹脂からなる。マトリックス樹脂として
は、通常熱硬化性樹脂を用い、熱硬化性樹脂としては、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネ
ート樹脂、ウレタン樹脂などからなる組成物が用いられ
るが、とくにエポキシ樹脂組成物が好ましく用いられ
る。
【0019】エポキシ樹脂組成物は、少なくともエポキ
シ樹脂と硬化剤とを含んでいる。
【0020】エポキシ樹脂としては、分子内に複数のエ
ポキシ基を有する化合物が用いられる。とくに、アミン
類、フェノール類、炭素−炭素二重結合を有する化合物
を前駆体とするエポキシ樹脂が好ましい。例えば、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などのビス
フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ
樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ト
リグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルキシ
レンジアミンのようなグリシジルアミン型エポキシ樹
脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンや
トリス(グリシジルオキシ)メタンのようなグリシジル
エーテル型エポキシ樹脂等あるいはこれらの組合わせが
好適に用いられる。
【0021】このようなビスフェノール型エポキシ樹脂
としては、例えば、ビスフェノールA型として、“エピ
コート”828、“エピコート”1001、“エピコー
ト”1004(油化シェルエポキシ(株)製)やYD1
28(東都化成(株)製)、“エピクロン”840、
“エピクロン”850、“エピクロン”855、“エピ
クロン”860、“エピクロン”1050(大日本イン
キ化学工業(株)製)、ELA128(住友化学(株)
製)、DER331(ダウケミカル社製)等、市販され
ているものが使用できる。
【0022】また、ビスフェノールF型として、“エピ
クロン”830(大日本インキ化学工業(株)製)、
“エピコート”807(油化シェルエポキシ(株)製)
等が使用できる。
【0023】フェノールノボラック型エポキシ樹脂とし
ては、“エピコート”152、“エピコート”154
(油化シェルエポキシ(株)製)、DER485(ダウ
ケミカル社製)、EPN1138,1139(チバガイ
ギー社製)等の商品名で市販されているものを用いるこ
とができる。
【0024】硬化剤としては、エポキシ基と反応し得る
活性基を有する化合物や重合触媒となる化合物を用いる
ことができる。このような硬化剤としては、ジアミノジ
フェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンのような
芳香属アミン、脂肪族アミン、イミダゾール誘導体、ジ
シアンジアミド、テトラメチルグアニジン、チオ尿素付
加アミン、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物のような
カルボン酸無水物、カルボン酸ヒドラジド、カルボン酸
アミド、ポリフェノール化合物、ノボラック樹脂、ポリ
メルカプタン、三フッ化ホウ素エチルアミン錯体のよう
なルイス酸錯体などが挙げられる。また、これらの硬化
剤をマイクロカプセル化したものも、プリプレグの保存
安定性を高めるために、好適に用いることができる。
【0025】これらの硬化剤には、硬化活性を高めるた
めに適当な硬化助剤を組合わせることができる。好まし
い例としては、ジシアンジアミドに、3−(3,4−ジ
クロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素(DCMU)
を硬化助剤として組合わせる例、カルボン酸無水物やノ
ボラック樹脂に第三アミンを硬化助剤として組合わせる
例などが挙げられる。また、これらエポキシ樹脂と硬化
剤、あるいはそれらの一部を予備反応させた物を組成物
中に配合することもできる。
【0026】本発明のプリプレグに用いる強化繊維とし
ては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊
維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などを用いることが
できる。とくに、比強度、比弾性率の優れる炭素繊維が
好ましく用いられる。強化繊維の形態としては、例え
ば、一方向に引き揃えた長繊維、トウ、織物、マット、
ニット、組み紐などが用いられる。また、強化繊維の繊
維横断面形状が円形状に加えて、多角形状、葉様形など
の非円形状のものを用いることができる。とくに非円形
状のものは、たとえば特開平3−185121号公報に
記載される非円形断面炭素繊維が用いられる。
【0027】前記のようなマトリックス樹脂を上記強化
繊維に含浸することにより、繊維強化複合材料の中間基
材としてのプリプレグが製造される。プリプレグの製造
方法としては、マトリックス樹脂をメチルエチルケト
ン、メタノールなどの溶媒に溶解して低粘度化し含浸さ
せるウェット法、加熱により低粘度化し含浸させるホッ
トメルト法(ドライ法)、などの方法がある。
【0028】ウェット法は、強化繊維をエポキシ樹脂組
成物溶液に浸漬した後引き上げ、オーブンなどを用いて
溶媒を蒸発させてプリプレグを得る方法である。ホット
メルト法は、エポキシ樹脂組成物を離型紙などの上にコ
ーティングしたフィルムをまず作製し、ついで強化繊維
の両側あるいは片側から該フィルムを重ね、加熱加圧す
ることにより樹脂を含浸させたプリプレグを製造する方
法である。ウェット法で作成したプリプレグには、残留
溶媒が残りやすく、これが複合材料のボイドの原因にな
り得るため、製法としては、ホットメルト法が好まし
い。
【0029】得られる複合材料の強度、弾性率は、強化
繊維の含有量でほぼ定まる。従って、一定量の強化繊維
を含有する場合、含有するマトリックス樹脂の量を少な
くするほど繊維強化複合材料や最終製品の性能をほぼ一
定に維持したままで製品重量を軽量化することができ
る。このような目的には、強化繊維含有率の高いプリプ
レグが好適に用いられる。この場合、プリプレグの強化
繊維含有率は60〜90重量%であることが好ましく、
さらには70〜85重量%であることが好ましい。この
ように強化繊維含有率の高いプリプレグとする場合に、
本発明のプリプレグを用いると、タック性、ドレープ性
などの取扱性において従来得られなかった優れた特性を
得ることができる。
【0030】プリプレグを用いた繊維強化複合材料の成
形は、通常、プリプレグを裁断したパターンを積層後、
積層物に圧力を付与しながら樹脂を加熱硬化させる方法
により作製される。
【0031】熱および圧力を付与する方法には、プレス
成形法、オートクレーブ法、バッギング成形法、シート
ワインディング法、内圧成形法などがあり、とくにスポ
ーツ用品に関しては、シートワインディング法、内圧成
形法が好ましく採用される。
【0032】シートワインディング法は、マンドレルな
どの芯金にプリプレグを巻いて、円筒状物を成形する方
法であり、ゴルフシャフト、ホッケーなどのスティック
などの棒状体を作製する際に好適である。具体的には、
マンドレルにプリプレグを巻き付け、プリプレグがマン
ドレルから剥離しないように固定するために、および、
テープの熱収縮性を利用してプリプレグに成形圧力を付
与するために、プリプレグの外側にフィルム・テープ
(ラッピングテープ)を巻き付け、樹脂を加熱硬化させ
た後、芯金を抜き去って円筒状成形体を得る。
【0033】内圧成形法は、袋状の熱可塑性樹脂よりな
る内圧付与体の外側にプリプレグを巻き付けて金型内に
セットし、内圧付与体に高圧流体(例えば高圧空気)を
導入して加圧し、同時に金型を加熱することにより成形
する方法である。特殊形状のゴルフシャフト、バット、
とくにテニスやバトミントンなどのラケットのような複
雑な形状物を成形する際には、内圧成形法が好ましく用
いられる。
【0034】さらに、前記したエポキシ樹脂組成物と強
化繊維を用いて、フィラメント・ワインディング法、プ
ルトルージョン法、レジン・インジェクション・モール
ディング法などの成形法によって繊維強化複合材料を作
製することも可能である。
【0035】[測定方法]本発明における特性の測定方
法は次の方法による。 (1)タック性 プリプレグの粘着性であるタック性を次の方法で測定し
た。プリプレグ同士を圧着後、引き剥がして、そのとき
の力を測定した。この測定方法には、圧着負荷、圧着速
度、圧着時間等多くのパラメータが存在する。これらの
パラメータを考慮した結果、プリプレグの特性を充分把
握するに適した以下の条件により測定した。 ・環境 :23±2℃、50±5%RH ・サンプル:50×50mm ・圧着速度:1mm/min ・圧着負荷:0.11MPa ・圧着時間:5±2sec ・引き剥し速度:10mm/min
【0036】(2)ドレープ性 プリプレグの柔軟性であるドレープ性を次の方法で測定
した。プリプレグのドレープ性は、プリプレグの使用環
境により、その特性を充分把握できる方法をとることが
望ましい。本発明では、ドレープ性の測定方法として、
プリプレグの曲げ弾性率の測定を行った。曲げ弾性率の
測定は、おおむねJIS規格「繊維強化プラスチックの
曲げ試験方法」に従った。しかし、プリプレグは通常か
なり薄いため、プリプレグに適した測定条件の設定が必
要である。測定条件を考慮した結果、プリプレグの特性
を充分把握するに適した以下の条件により測定した。 ・試験方法 :3点曲げ試験法 ・環境 :23±2℃、50±5%RH ・サンプル長さ:スパン長さ(L)+(20±10)m
m ・サンプル幅 :15mm ・スパン長さ :L=10t×(60±10)mm (t:プリプレグ厚み) ・圧子径 :4mmφ ・支持部径 :4mmφまたは6mmφ
【0037】
【実施例】本発明のプリプレグのタック性、ドレープ性
が良好であることを評価する一つの方法として、マンド
レルへの巻き付け性における取扱い性を評価した。評価
方法は、一方向に強化繊維が配列されたプリプレグを、
直径20mm、長さ500mmのマンドレルに、軸方向
に対し45度の角度にプリプレグの強化繊維が配列する
ように巻き付け、プリプレグの取扱い性と巻き付けの終
わりである端部等の剥がれを観察した。
【0038】実施例1 “エピコート”828、“エピコート”1001および
“エピコート”154(油化シェルエポキシ(株)製)
のエポキシ樹脂とジシアンジアミドおよびDCMUの硬
化剤を混合し、エポキシ樹脂組成物を得た。このエポキ
シ樹脂を離型紙上に塗布して樹脂フィルムを作製した。
この樹脂フィルムと一方向に配列した炭素繊維を重ね、
ホットローラ間に通し樹脂を含浸させると同時にBステ
ージ化して樹脂含有率27%の炭素繊維強化プリプレグ
を作製した。得られたプリプレグのタック性である粘着
力は0.07MPa、ドレープ性である曲げ弾性率は
(スパン長さ40mmで測定)、64GPaであった。
プリプレグの厚さは0.07mmであった。表1にマン
ドレル巻き付け性等とともに評価結果を示す。
【0039】実施例2 実施例1と同様の手法で、“エピコート”828、“エ
ピコート”1001および“エピコート”154のエポ
キシ樹脂とジシアンジアミドおよびDCMUの硬化剤を
混合比を変えたエポキシ樹脂組成物を用いて作製したプ
リプレグにおいて、得られたプリプレグのタック性は
0.15MPa、ドレープ性は(スパン長さ40mmで
測定)、54GPaであった。プリプレグの厚さは0.
07mmであった。表1にマンドレル巻き付け性等とと
もに評価結果を示す。
【0040】実施例3 実施例1と同様の手法で“エピコート”828、“エピ
コート”1001および“エピコート”154のエポキ
シ樹脂とジシアンジアミドおよびDCMUの硬化剤を混
合比を変えたエポキシ樹脂組成物を用いて作製したプリ
プレグにおいて、得られたプリプレグのタック性は0.
19MPa、ドレープ性は(スパン長さ40mmで測
定)、19GPaであった。プリプレグの厚さは0.0
7mmであった。表1にマンドレル巻き付け性等ととも
に評価結果を示す。
【0041】比較例1 実施例1と同様の手法で“エピコート”828、“エピ
コート”1001および“エピコート”154のエポキ
シ樹脂とジシアンジアミドおよびDCMUの硬化剤を混
合比を変えたエポキシ樹脂組成物を用いて作製したプリ
プレグにおいて、得られたプリプレグのタック性は0.
04MPa、ドレープ性は(スパン長さ40mmで測
定)、180GPaであった。プリプレグの厚さは0.
07mmであった。表1にマンドレル巻き付け性等とと
もに評価結果を示す。
【0042】比較例2 実施例1と同様の手法で“エピコート”828、“エピ
コート”1001および“エピコート”154のエポキ
シ樹脂とジシアンジアミドおよびDCMUの硬化剤を混
合比を変えたエポキシ樹脂組成物を用いて作製したプリ
プレグにおいて、得られたプリプレグのタック性は0.
02MPa、ドレープ性は(スパン長さ40mmで測
定)、100GPaであった。プリプレグの厚さは0.
07mmであった。表1にマンドレル巻き付け性等とと
もに評価結果を示す。
【0043】
【表1】
【0044】各実施例および比較例のタック性Tとドレ
ープ性Dのデータを、前述の図1中に併せてプロットし
た。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特定範囲のタック性とドレープ性とを併せ持つプリプレ
グとすることにより、繊維強化複合材料成形の際の、優
れた作業性と成形性とを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリプレグのタック性とドレープ性の範囲を表
す特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 307:04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維とマトリックス樹脂からなり、
    粘着性を表すタック性Tが0.025MPa以上であ
    り、かつ、柔軟性を表すドレープ性Dが150GPa以
    下であることを特徴とするプリプレグ。ここで、タック
    性Tは、50×50mmのプリプレグサンプル同士を
    0.11MPaの負荷で圧着した後の引き剥し強さ、ド
    レープ性Dは、3点曲げ試験法で測定したプリプレグの
    曲げ弾性率として測定されるものである。
  2. 【請求項2】 強化繊維とマトリックス樹脂からなり、
    粘着性を表すタック性Tと、柔軟性を表すドレープ性D
    が、式、 105 T(GPa)≦D(GPa)≦4×106 T(G
    Pa) を満たすことを特徴とするプリプレグ。ここで、タック
    性Tは、50×50mmのプリプレグサンプル同士を
    0.11MPaの負荷で圧着した後の引き剥し強さ、ド
    レープ性Dは、3点曲げ試験法で測定したプリプレグの
    曲げ弾性率として測定されるものである。
  3. 【請求項3】 強化繊維とマトリックス樹脂からなり、
    粘着性を表すタック性Tが0.025MPa以上、柔軟
    性を表すドレープ性Dが150GPa以下であり、か
    つ、タック性Tとドレープ性Dが、式、 105 T(GPa)≦D(GPa)≦4×106 T(G
    Pa) を満たすことを特徴とするプリプレグ。ここで、タック
    性Tは、50×50mmのプリプレグサンプル同士を
    0.11MPaの負荷で圧着した後の引き剥し強さ、ド
    レープ性Dは、3点曲げ試験法で測定したプリプレグの
    曲げ弾性率として測定されるものである。
  4. 【請求項4】 強化繊維の含有率が70〜85重量%で
    ある、請求項1ないし3のいずれかに記載のプリプレ
    グ。
  5. 【請求項5】 強化繊維が炭素繊維である、請求項1な
    いし4のいずれかに記載のプリプレグ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載のプ
    リプレグを硬化してなる繊維強化複合材料。
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