JPH09193516A - インキリボンおよびサーマルプリンタ - Google Patents

インキリボンおよびサーマルプリンタ

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JPH09193516A
JPH09193516A JP2481196A JP2481196A JPH09193516A JP H09193516 A JPH09193516 A JP H09193516A JP 2481196 A JP2481196 A JP 2481196A JP 2481196 A JP2481196 A JP 2481196A JP H09193516 A JPH09193516 A JP H09193516A
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JP
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ink ribbon
mark
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data
thermal printer
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JP2481196A
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English (en)
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Hiroyuki Soshi
裕之 曽雌
Mitsuhiro Hamashima
光宏 浜島
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サーマルプリンタにインキリボンをセットする
だけで、補正情報を自動的に入力するように構成したイ
ンキリボンとサーマルプリンタを提供する。 【解決手段】昇華転写型サーマルプリンタにおいて使用
するインキリボンであって、インキリボンの先頭部分に
階調補正情報の記録部を有するインキリボン、および、
インキリボンの先頭部分に記録された階調補正情報のマ
ークを読み取って読取信号を出力する検出部と、前記読
取信号を入力して階調補正情報のデータを再生する再生
部と、その階調補正情報のデータを記憶する記憶部を具
備するサーマルプリンタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インキリボンの製
造上その他に起因する特性のバラツキに対して、昇華転
写型サーマルプリンタにおける印刷品質を安定化する技
術分野に属する。特に、インキリボンに階調修正情報を
記録しておき、それを用いて昇華転写型サーマルプリン
タにおける印刷濃度を厳密に制御し、安定した印刷品質
を得るための、インキリボンと昇華転写型サーマルプリ
ンタに関する。
【0002】
【従来の技術】昇華転写型サーマルプリンタは連続的な
階調表現を行うことができるため、極めて表現力に富
み、高品質であり、自然な画像再現が得られるという特
徴がある。そのため、高品質や再現性を特に重要視する
用途にも用いられる。たとえば、印刷物の校正出力用、
CTスキャナやレントゲン写真等の医療関係の出力用、
アパレル関係やその他の製品の色見本等が挙げられる。
このような用途で、高品質や再現性を特に必要とする場
合には、画像データをそのまま印刷するのではなく、イ
ンキリボンの製造上その他に起因する特性のバラツキに
対して、画像データの補正を行い、補正後の画像データ
を用いて印刷が行われる。
【0003】インキリボンの特性のバラツキは、サーマ
ルプリンタによる印刷条件が同一であるにも係わらず、
印刷濃度に関する規定の階調再現が得られないという現
象として主として顕在化する。特にカラー印刷が行われ
る場合には、インキの原色であるY(Yellow),M(Ma
genta ),C(Cyan)の3色、あるいはそれにK(Blac
k )を合わせて4色のインキリボンの部分を使用して、
それらを刷り重ねることによって全ての色調を再現す
る。したがって、3色または4色の内の1つでも規定の
階調再現が得られないような場合には、色バランスが崩
れ良好な印刷再現性を得ることができなくなる。
【0004】そこで、階調再現の補正を可能とするた
め、従来は、インキリボンの製造元で製造ロットごとに
印刷試験を行って、印刷物の濃度測定を行った結果に基
づいて補正すべきデータを算出し、製品のインキリボン
にそのデータを付加して出荷することが行われていた。
そして、インキリボンの利用者は、印刷システムあるい
は画像処理システムにそのデータを入力し、画像データ
の補正が適正に行われるように設定し、然る後に印刷す
ることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、インキリボンの利用者が、インキリボンを交換する
たびにキーボード等から補正情報を入力しなければなら
ず、利用者の手を煩わすこととなり、しかも補正情報を
間違えて入力する恐れがある。そこで本発明の目的は、
サーマルプリンタにインキリボンをセットするだけで、
補正情報を自動的に入力するように構成したインキリボ
ンとサーマルプリンタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記の本発
明によって達成される。すなわち、本発明は「昇華転写
型サーマルプリンタにおいて使用するインキリボンであ
って、インキリボンの先頭部分に階調補正情報の記録部
を有するインキリボン」である。本発明のインキリボン
によれば、階調補正情報の記録部をインキリボンの先頭
部分に有するから、そのインキリボンを使用する前にあ
らかじめ階調補正情報を読取ることができ、これにより
階調補正が可能となる。また本発明は「前記インキリボ
ンの先頭部分はインキリボンのリーダフィルムであるイ
ンキリボン」である。本発明のインキリボンによれば、
インキリボンの本体部分の特性を測定した後に、階調補
正情報を記録したリーダフィルムを製造し、そのリーダ
フィルムをインキリボンの本体部分に接続することがで
き、製造方法が合理化される。必要に応じて、インキリ
ボンの本体部分の製造ロットごとに特性を測定するので
はなく、個々のインキリボンの製品ごとに特性を測定し
て階調補正情報を記録することが可能である。
【0007】また本発明は「前記階調補正情報は光学的
に読取り可能なマークにより記録されているインキリボ
ン」である。本発明のインキリボンによれば、階調補正
情報はマークにより記録され、光学的に読取り可能であ
るため、特殊なセンサを用いて読取る必要がなく、一般
的な光センサを用いて階調補正情報の読取りを容易に行
うことができる。また本発明は「前記リーダフィルムは
アルミ蒸着したプラスティックフィルムからなるリーダ
フィルムであり、かつ、前記マークは溶融転写型サーマ
ルプリンタによって前記プラスティックフィルム上に記
録した光吸収または光拡散マークであるインキリボン」
である。本発明のインキリボンによれば、マークは溶融
転写型サーマルプリンタによってマークが記録されるた
め、異なった階調補正情報を小ロットのあるいは個々の
リーダフィルムに記録することができ、きめ細かな階調
補正情報の提供を利用者に対し行うことができ、また、
一般的な反射型光センサを用いて階調補正情報の読取り
を容易に行うことができる。また本発明は「前記リーダ
フィルムは透明なプラスティックフィルムからなるリー
ダフィルムであり、かつ、前記マークは溶融転写型サー
マルプリンタによって前記プラスティックフィルム上に
記録した光遮蔽マークであるインキリボン」である。本
発明のインキリボンによれば、溶融転写型サーマルプリ
ンタにより階調補正情報を記録する前述の作用効果とと
もに、また、一般的な透過型光センサを用いて階調補正
情報の読取りを容易に行うことができる。
【0008】また本発明は「前記マークは行列配置した
複数のサブマークによって構成され、前記リーダフィル
ムの移送方向に対する直角方向のサブマーク行によりデ
ータの基本単位であるバイトまたはワードが記録されて
おり、前記リーダフィルムの移送方向に対する平行方向
に前記サブマーク行を配列し階調補正情報を記録したイ
ンキリボン」である。本発明のインキリボンによれば、
リーダフィルムを移送する過程においてデータの基本単
位であるバイトまたはワード情報を読取ることができ、
また、適正な読取り順番にバイトまたはワード情報を配
置することができる。また本発明は「前記サブマーク行
の全ビットを同一値にしたサブマーク行により、前記マ
ークの開始位置と終了位置を記録したインキリボン」で
ある。本発明のインキリボンによれば、階調補正情報の
読取りに際して、記録部の位置を容易に判定することが
できる。また本発明は「前記サブマーク行のサブマーク
の一つをパリティチェック用のサブマークとしたインキ
リボン」である。本発明のインキリボンによれば、階調
補正情報の読取りに際して、読取りミスがチェックされ
るから読取りを正確に行うことができる。また本発明は
「前記サブマーク行のサブマークの一つを検出タイミン
グ用のサブマークとしたインキリボン」である。本発明
のインキリボンによれば、階調補正情報の読取りに際し
て、読取りタイミングを適正にすることができるから読
取りを正確に行うことができる。
【0009】また本発明は「インキリボンの先頭部分に
記録された階調補正情報のマークを読み取って読取信号
を出力する検出部と、前記読取信号を入力して階調補正
情報のデータを再生する再生部と、その階調補正情報の
データを記憶する記憶部を具備するサーマルプリンタ」
である。本発明のサーマルプリンタによれば、検出部に
よりインキリボンの先頭部分に記録された階調補正情報
のマークが読み取られ読取信号が出力され、再生部によ
り前記読取信号を入力して階調補正情報のデータが再生
され、記憶部によりその階調補正情報のデータが記憶さ
れる。この記憶された階調補正情報のデータに基づい
て、記憶後に行われる印刷の際に、階調補正を行うこと
ができる。階調補正は元の画像データに対して行うもの
であるから必ずしもサーマルプリンタにおいて行う必要
はなく、外部の画像処理システム上で行うことができ
る。インキリボンの先頭部分を読取る度に、すなわち、
サーマルプリンタにセットされるインキリボンが新しい
ものに代わる度に、新たな階調補正情報のデータがサー
マルプリンタの記憶部に格納され、次に新たなインキリ
ボンがセットされるまでそのデータが利用される。また
本発明は「前記記憶した階調補正情報に基づいて印刷す
る画像データの階調補正演算を行う演算部と、補正され
た画像データに基づいて印刷を行う印刷部を具備するサ
ーマルプリンタ」である。本発明のサーマルプリンタに
よれば、サーマルプリンタ上で画像データの階調補正演
算を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について実施の形態
により説明する。昇華転写型サーマルプリンタで使用す
るインキリボンは、簡単に述べると、数μm程度の厚さ
を有する薄いポリエチレンテレフタレート等のフィルム
を基材とし、その表面にインキ材料をグラビア塗工装置
等によりコーティングしてインキ層を形成したものであ
る。このインキ層は昇華型のインキを含んでおり、フィ
ルム基材を通したサーマルヘッドの加熱によりそのイン
キは昇華する。印刷は、インキ層に密着した受像紙に、
その昇華したインキが転移し固定することにより行われ
る。その際、サーマルヘッドの加熱量により昇華するイ
ンキ量を制御できるため、印刷濃度に連続的な階調を与
えることができる。
【0011】このサーマルヘッドの加熱量と印刷濃度と
の関係は、相対的には、加熱量が少ない場合には印刷濃
度が低く、加熱量が多い場合には印刷濃度が高くなる。
しかし、同一の加熱量であっても、インキリボンの材料
や構成によって印刷濃度の絶対値は異なったものとな
る。また、インキリボンの材料や構成が基本的に同一で
あっても、材料のロットや製造ロット等における全ての
条件を整えて完全に均一化することは不可能であるか
ら、同一の加熱量であっても印刷濃度の絶対値は異なっ
たものとなる。
【0012】一方、インキリボンの製造過程において
は、規定の特性が得られるように製造条件を調整するこ
とが行われる。具体的には、製造の初期段階において、
製造したインキリボンを使用し、試験用に標準化したサ
ーマルプリンタによって階調スケールの印刷を行い、印
刷された階調スケールの印刷濃度を測定し、その結果に
よって製造条件の再設定が行われる。製造条件の再設定
は、主として、塗工用インキの粘性や組成を変更するこ
とによって行われるが、ドクターブレードの角度変更等
による塗工装置の条件変更によっても行われる。しかし
ながら、条件を整えて完全に均一化することは不可能で
あるから、規定の範囲内であっても製品には特性のバラ
ツキが避けられない。
【0013】そこで、すでに述べたように、特に厳密な
印刷再現性を必要とする用途において階調再現の補正を
可能とするため、印刷物の濃度測定を行った結果に基づ
いて階調補正すべきデータを算出し、製品のインキリボ
ンにそのデータを付加して出荷する。この階調補正用の
データはインキリボンの製造ロットごと、あるいは、そ
れよりもきめ細かな製造単位で実際に印刷試験を行って
算出される。本発明は、この階調補正用のデータが付加
されたインキリボン、および、この階調補正用のデータ
が付加されたインキリボンを使用するサーマルプリンタ
に係わる発明である。
【0014】
【実施例】次に、本発明の階調補正用のデータが付加さ
れたインキリボンについて説明する。図1は本発明のイ
ンキリボンに付加された階調補正用のデータの一例を示
す図である。図1において、1は階調補正用データが光
学的に読取り可能なマークとして記録されたインキリボ
ンのリーダフィルムである。リーダフィルムは矢印→の
方向に移送される。補正用のデータはリーダフィルム以
外にインキリボン本体の最初の部分に記録することも可
能である。また、2はマークの補正データ領域、3はマ
ークの開始位置、4はマークの終了位置、5aはマーク
を構成するサブマークであり、5b,5c,5d,5
e,5f,5g,5hは、サブマーク5aを含めて一行
のサブマーク行を構成するサブマークの群である。ま
た、6a,7aもサブマークである。上述のように、本
発明の説明においては、サブマークは実際に印刷が行わ
れている図1において黒色矩形で示すマーク(黒マー
ク)と、実際には印刷が行われていない(補正データ領
域2の仮想)白色矩形で示すマーク(黒マークが記録さ
れていない部分)の両方が含まれるものとする。図1に
おいてこの仮想白色矩形を、一部、点線矩形で示してお
く(5c,5d,5e,5g,5h)。また、8はサー
マルプリンタの検出部であり、図1に点線で示した位置
は、移送方向の矢印→を考慮すると、検出を終えた位置
に当たる。9a,9b,9c,9d,9e,9f,9
g,9hはマークを光学的に読取るためのセンサ群であ
り、サブマーク行の各サブマークと対応するように配列
し、この例では8つの光学読取センサによって構成され
る。
【0015】図1に示すように、開始位置3と終了位置
4はサブマーク行の全てのビット値が同一であるサブマ
ーク行を合成して形成されている。開始位置3は図1に
示す例では、黒マークが記録された部分を“OFF”と
して、“OFF”を示すサブマーク行が2行に続いて、
黒マークが記録されてない部分を“ON”として、“O
N”を示すサブマーク行1行を合成して形成されてい
る。また、終了位置4は図1に示す例では“ON”を示
すサブマーク行が1行に続いて“OFF”を示すサブマ
ーク行2行を合成して形成されている。これを検出部8
において検出すると、リーダフィルム1の移送によっ
て、光センサ9a〜9hの全ては開始位置3の検出にお
いては“OFF”×2→“ON”と検出信号が変化し、
終了位置4の検出においては“ON”→“OFF”×2
と検出信号が変化する。この検出信号の変化により開始
位置3と終了位置4の検出が行われる。
【0016】補正データ領域2には、たとえばサブマー
ク5a〜5hで構成される一行のサブマークによって、
データの基本単位であるバイトまたはワードが記録され
ている。図1の例では、8ビットがデータの基本単位で
ある。その各ビットに対応して、たとえば、サブマーク
5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g,5hが記
録される。そして、それらのサブマークからなるサブマ
ーク行は、サーマルプリンタの検出部8の対応する光セ
ンサ9a,9b,9c,9d,9e,9f,9g,9h
によって、同時に読取ることができる。
【0017】この8ビットからなるサブマーク行は、7
ビットのデータと1ビットのパリティチェックビットに
よって構成される。図1において、一番左の列のサブマ
ーク、たとえば、サブマーク5a、サブマーク6a、サ
ブマーク7aはパリティチェックビットを表すサブマー
クである。サブマーク5a,5b,5c,5d,5e,
5f,5g,5hにおいて、データビットはサブマーク
5aを除く、サブマーク5b,5c,5d,5e,5
f,5g,5hの7つである。そして、その内で“O
N”はサブマーク5c,5d,5e,5g,5hの5つ
であり、“OFF”はサブマーク5b,5fの二つであ
る。パリティチェックビットであるサブマーク5aは、
“ON”のビットが、そのサブマーク行において、(図
1の例では)かならず奇数となるようにパリティチェッ
クビットの値を表現するように記録される。したがっ
て、このサブマーク行においてはサブマーク5aは“O
FF”として記録が行われる。
【0018】他の、サブマーク6aから始まるサブマー
ク行においても“ON”のビットが、そのサブマーク行
において、かならず奇数(5つ)となるようにパリティ
チェックビットの値を表現するように記録される。サブ
マーク7aから始まるサブマーク行においても“ON”
のビットが、そのサブマーク行において、かならず奇数
(5つ)となるようにパリティチェックビットの値を表
現するように記録される。このように、補正データ領域
2におけるすべてのサブマーク行において、“ON”の
ビットが、そのサブマーク行において、かならず奇数と
なるようにパリティチェックビットの値を表現するよう
にパリティチェックビットのサブマークが記録される。
【0019】次に、図1とは別の階調補正用データの一
例を示す。図2は本発明のインキリボンに付加された階
調補正用のデータの別例を示す図である。図2におい
て、図1と同一部分には同一の符号を付し説明は省略す
る。以下、図1と図2との違いについて説明する。図1
のサブマーク行において、一番左の列のサブマークはパ
リティチェックビットを表すサブマークであった。これ
に対して、図2のサブマーク行において、一番左の列の
サブマークは検出タイミングを検出部8自身が読取れる
ようにするための、検出タイミングのサブマークであ
る。したがって、図2に示すように、一番左の列のサブ
マークは、リーダフィルムの移送方向に対して“ON”
のビットと“OFF”のビットを表すサブマークが、交
互となるように配置されている。この検出タイミングの
サブマークを検出部8は読み取って“ON”から“OF
F”と変化する検出信号の立下がりから所定時間後、ま
たは、“OFF”から“ON”と変化する検出信号の立
上がりから所定時間後の各センサの検出信号を読取るよ
うにし、適切なタイミングでサブマークを読取ることが
できる。
【0020】一方、パリティチェックビットを表すサブ
マークは、図2においては左から2番目の列のサブマー
クである。図1の場合と同様で、補正データ領域2にお
けるすべてのサブマーク行において、検出タイミングの
サブマークを含め、“ON”のビットが、そのサブマー
ク行において、かならず奇数となるようにパリティチェ
ックビットの値を表現するようにパリティチェックビッ
トのサブマークが記録される。
【0021】さて、図1においてはデータビットは7ビ
ット、図2においてはデータビットは6ビットである。
図1、図2における例では、検出部8には8つの光セン
サがあるから、最大でデータビットは8ビットまでが可
能である。これらの場合について表現できる数値データ
の範囲は、下記の表1のようになる。
【表1】
【0022】サーマルプリンタにより印刷を行う場合の
画像データは、画像処理における精度を確保するため、
スキャナ読取り時点の大きなデータ長から始めて画像処
理を行い最終的には、1バイトで階調データを表現する
場合が多い。すなわち、白黒の場合で1バイト、カラー
の場合で、加色混合三原色のR,G,B各色が1バイト
合計3バイト、印刷色の減色混合のY,M,C(または
Y,M,C,K)の各色が1バイト合計3バイト(また
は4バイト)という具合である。したがって、これらの
1バイトで表現される256階調の階調データの補正デ
ータとしては、通常は、6ビットあれば、上記の表1に
示す数値データ範囲である−31〜+31の補正が可能
であるから、十分である。
【0023】また補正データは、階調の全ての値に対し
て与える必要性は無く、階調値の代表的な値に対して、
補正データを与え、他の階調値については、直線近似し
た補正データを演算することができる。0〜255の階
調がを有する場合に、たとえば、第15階調目、第63
階調目、第127階調目、第191階調目、第255階
調目のそれぞれに対して補正データを与え、他の階調値
については、直線近似等により補間することができる。
したがって、上述の例のように階調値の5値(5か所)
において補正データを与え、それがY,M,C,Kの4
色のそれぞれに与えられる場合、補正データの総数は5
値×4色で20となる。たとえば、前述のように1つの
補正データが1バイトで表されるとすれば、20バイト
のデータにより補正データを構成することができる。こ
のように補正データを構成すると、図1または図2にお
いて、補正データ領域のサブマーク行は、20行、また
は前述の20行に、全体の階調のオフセット量を指定す
る等で何らかのデータを追加した程度の大きさの行数と
なる。
【0024】次に、階調補正情報の記録部を有するイン
キリボンの先頭部分、すなわち、前述のリーダフィルム
1の構成と、光センサ9a〜9hによる記録されたマー
クの検出方法について説明する。図3はサーマルプリン
タの検出部に用いられる反射光検出型の光センサと、そ
の場合のインキリボンに用いられるリーダーフィルムの
構成の一例を示す図である。図3において、31はポリ
エチレンテレフタレート等のプラスチックフィルムから
なる基材フィルム、32は基材フィルム31上に形成さ
れたアルミ蒸着層、33はアルミ蒸着層を保護しマーク
の接着性を高める透明な表面層、34aは表面層33上
に記録された階調補正情報のマーク(黒マーク)、34
bは表面層33上の階調補正情報のマーク(黒マークが
記録されていない部分)、35aは黒マーク34aを検
出する状態を示す反射光検出型光センサ、35bは黒マ
ークが記録されていない部分34bを検出する状態を示
す反射光検出型光センサである。
【0025】図3に示すように、反射光検出型センサ3
5a,35bは、投光部と受光部とを一体に構成した光
センサである。反射光検出型センサ35aによって投光
部から黒マーク34aに投射した光線は黒マーク34a
において吸収散乱するため、受光部における受光量は小
さい。一方、反射光検出型センサ35bによって投光部
から黒マークが記録されていない部分34bに投射した
光線は、黒マークが記録されていない部分34bにおい
て、透明な表面層33を透過し、アルミ蒸着層32にお
いて反射(ほぼ鏡面反射)され、再び透明な表面層33
を透過し、受光部に達する。したがって、受光部おける
受光量は大きい。この受光量の違いによって、反射光検
出型センサ35a,35bは黒マークの有無の検出信号
を出力する。
【0026】図4はサーマルプリンタの検出部に用いら
れる透過光検出型の光センサと、その場合のインキリボ
ンに用いられるリーダーフィルムの構成の一例を示す図
である。図3において、41はポリエチレンテレフタレ
ート等のプラスチックフィルムからなる透明な基材フィ
ルム、42はマークの接着性を高める透明な表面層、4
3aは表面層42上に記録された階調補正情報のマーク
(黒マーク)、43bは表面層33上の階調補正情報の
マーク(黒マークが記録されていない部分)、44aは
黒マーク43aを検出する状態を示す透過光検出型光セ
ンサの投光部、44bは黒マークが記録されていない部
分43bを検出する状態を示す透過光検出型光センサの
投光部、45aは黒マーク43aを検出する状態を示す
透過光検出型光センサの受光部、45bは黒マークが記
録されていない部分43bを検出する状態を示す反射光
検出型光センサの受光部である。
【0027】図4に示すように、透過光検出型センサの
投光部44aによって透明な基材フィルム41と透明な
表面層42とを透過して黒マーク43aに投射した光線
は黒マーク43aにおいて遮蔽されるため、透過光検出
型センサの受光部における受光量は極めて小さい。一
方、透過光検出型センサの投光部44bによって投光部
から透明な基材フィルム41と透明な表面層42とを透
過して黒マークが記録されていない部分43bに投射し
た光線は、黒マークが記録されていない部分43bにお
いては遮蔽されることがないため、大きな減衰を受ける
ことなく透過光検出型センサの受光部に達する。したが
って、受光部おける受光量は大きい。この受光量の違い
によって、透過光検出型センサは黒マークの有無の検出
信号を出力する。
【0028】図3、図4に示した階調補正情報のマーク
は、溶融転写型サーマルプリンタによって、リーダフィ
ルムに記録することができる。製造したインキリボンを
使用し、試験用に標準化した昇華転写型サーマルプリン
タによって階調スケールの印刷を行い、印刷された階調
スケールの印刷濃度を測定し、その結果によって階調補
正情報のデータが生成される。階調スケールは、たとえ
ば0〜255の値の範囲から選択された、とびとびの値
からなるステップ状の印刷濃度を与えるスケールであ
る。階調スケールの所定の部分は所定の印刷濃度値(濃
度値範囲)とすることが規定されておいる。したっがっ
て、その規定から外れた場合に規定の印刷濃度を得るた
めには、階調スケールのその所定の部分の値をどのよう
な値にすればよいか演算を行い、演算によって得た値と
その所定部分の元来の所定の値との差の値を求めれば、
それが補正データとなる。このようにして得られる補正
データは、インキリボンのロット、その他の単位で異な
った補正データであるから、溶融転写型サーマルプリン
タによってリーダフィルムに記録することで、小さなロ
ット、その他の小さな単位に対する対応が容易となる。
【0029】図5はサーマルプリンタにセットされた状
態におけるインキリボンと検出部、および、それらの配
置を示す図である。図5において、51はインキリボ
ン、52はインキリボン51の供給側ロール、53はイ
ンキリボン51の巻取側ロール、54は階調補正情報の
記録部、55はサーマルプリンタの検出部である。図5
に示すように、インキリボン51は長尺シート(長尺フ
ィルム)の巻取体であり、供給側ロール52において巻
き解かれたシート(フィルム)は巻取側ロール53に巻
き取られる。そして、供給側ロール52と巻取側ロール
53の間において、階調補正情報の記録部54に記録さ
れたマークがサーマルプリンタの検出部55において読
み取られる。また、読み取られた階調補正情報に基づい
て元画像データの階調補正演算を行ない、得られる補正
済み画像データに基づくサーマルプリンタのヘッド(図
示せず)による印刷が、供給側ロール52と巻取側ロー
ル53の間において行われる。なお図5においては、イ
ンキリボンのカセットケースが図示されていない。イン
キリボンには、カセットケースに収納されているもの
と、カセットケースに収納されていないものとがある。
本発明は、収納するカセットケースの有無によって限定
されるものではなく、いずれにも適用することができ
る。
【0030】次に本発明のサーマルプリンタについて説
明する。図6は本発明のサーマルプリンタによる階調補
正情報の読取り過程を示すフロー図である。階調補正情
報の読取り過程はインキリボンの交換ごとに行われ、イ
ンキリボンが交換されると、直後に階調補正情報の読取
りが行われ、サーマルプリンタの記憶部に階調補正情報
のデータが格納される。その格納されたデータは次のイ
ンキリボンの交換まで保存され、次にインキリボンが交
換された時点でデータの更新が行われる。まず、ステッ
プS1において、インキリボンの交換を開始し、サーマ
ルプリンタのインキリボン収納部でインキリボンをセッ
トする。インキリボンがカセットケースに収納された形
態のものであれば、インキリボン収納部に装着するだけ
である。また、インキリボンがカセットケースに収納さ
ていない形態のものであれば、ロール形状のインキリボ
ンはインキリボン収納部の供給側ホルダーに装着し、イ
ンキリボンの先頭部を引き出して巻取側ロールに巻付け
る。
【0031】次に、ステップS2において、新規のリボ
ンであるか否かを判断する。カセットケースに収納され
たインキリボンの場合は特に、またロール形状のインキ
リボンの場合においても、途中まで使用したインキリボ
ンをサーマルプリンタから取り出し、再度使用のため装
着する場合がある。また、点検のためインキリボン収納
部の開閉ハッチを開ける場合がある。途中まで使用した
インキリボンの場合は階調補正情報の記録部54が巻取
側ロールに巻き込まれる等により読取り不可能となって
いる。したがって、新規リボンであるか否かを判断し、
新規リボンの場合には、サーマルプリンタの補正情報読
取モードスイッチをオペレータが“ON”とする。補正
情報読取モードスイッチが“ON”の場合は、次に説明
するS3以降の処理過程で補正情報が読み取られる。新
規でない場合には、サーマルプリンタの補正情報読取モ
ードスイッチをオペレータは操作しない。その場合、補
正情報読取モードスイッチは“OFF”であり、すでに
設定されている階調補正情報が引き続き有効となる。あ
るいは、オペレータはインキリボンの製造ロット番号等
に基づいて適正な階調補正情報を再設定する。新規でな
い場合には、階調情報の読取り過程S3〜S6はサーマ
ルプリンタにおいて省略される。
【0032】次に、ステップS3において、サーマルプ
リンタのインキリボン収納部のハッチを閉じる。ハッチ
が閉じられると、自動的に階調補正情報を読取るルーチ
ンが起動し、一連の動作が開始する。次に、ステップS
4において、インキリボンの巻上げが行われ、インキリ
ボンは供給側ロール52から巻解かれて巻取側ロール5
3に巻取られて行く。次に、ステップS5において、サ
ーマルプリンタの検出部55の位置に、インキリボンの
階調補正情報の記録部が達すると、サーマルプリンタの
検出部55は記録部の開始位置3を読取り、続いて、補
正データ領域2を読取り、さらに、終了位置4を読取
る。検出部55がマークを読取った結果、出力される一
連の検出信号は、サーマルプリンタのデータ処理部(サ
ーマルプリンタが内蔵する中央処理装置、記憶装置、お
よびそれらの周辺装置)が入力し、レジスター等の一時
記憶装置に記憶する。
【0033】次に、ステップS6において、読取られた
一時記憶装置のデータはサーマルプリンタのデータ処理
部によって、そのまま、あるいはデータ形式の変換が行
われた後に記憶部に格納される。データ形式の変換は、
たとえば、階調値の代表的な値に対して補正データが与
えられ、他の階調値については直線近似した補正データ
を与える場合に、その代表的な補正データに基づいて全
ての階調値の補正データを演算し変換テーブルを作成す
る、というような変換である。この記憶部に格納された
データは保持される。そして、印刷が行われてインキリ
ボンが終了すると(ステップS7)、ステップS1に戻
り、上述の過程が繰り返され、記憶部に格納されたデー
タは更新される。
【0034】図7は本発明のサーマルプリンタの構成の
一例を示す図である。図7において、71は本発明のサ
ーマルプリンタ、72は元画像データから補正データに
基づいて補正済画像データを生成しサーマルプリンタ7
1に出力するホストコンピュータである。この例では、
サーマルプリンタ71はホストコンピュータ72の端末
装置として動作する。73は入力装置で、やはり、ホス
トコンピュータ72の端末装置である。
【0035】サーマルプリンタ71はさらに細部より構
成されており、74はインキリボンに記録された階調補
正情報のマークを検出する検出部であるセンサアレイ、
75は階調補正情報のデータ(補正データ)が格納され
た記憶装置であるRAM(random access memory)、7
6は画像データを入力し印刷再現のデータ処理を行い印
刷を行う印刷装置である。RAM75が格納する補正デ
ータはインキリボンが終了するまで保持するから、RA
M75はバッテリバックアップ等の機構が付随する。ま
た印刷装置は、加色混合の三原色RGBのデータを印刷
色YMCKのデータに変換するデータ処理部、サーマル
ヘッド等からなる印刷機構部分、等を含む従来のサーマ
ルプリンターと同一の機構を有する。あるいは、ホスト
コンピュータ72において、加色混合の三原色RGBの
データを印刷色YMCKのデータに変換するデータ処理
を行うことができ、その場合には、言うまでもなく印刷
装置側にはそのデータ処理部が不要である。
【0036】また、ホストコンピュータ72はさらに細
部より構成されており、77はスキャナー等から入力し
記憶装置が格納する画像データ(元画像データ)、78
は階調補正演算を実行する演算装置、79は記憶装置が
格納する補正済画像データである。また入力装置73
は、ディスプレイ、キーボード、マウス等によって構成
され、インキリボンに添付された補正データのリスト等
からオペレータが手入力によっても補正データを入力す
ることができるようにしたものである。
【0037】以上の構成において次に動作を説明する。
新しいインキリボンへの交換が行われ、インキリボンを
サーマルプリンタ71に装着すると、センサアレイ74
によって階調補正情報のマークが読取られ、補正データ
が得られる。この補正データはRAM75に格納され
る。一方、ホストコンピュータ72は、上記のRAM7
5に格納されている補正データをRAM75から読込
む。そして、補正データに基づいてスキャナ等から記憶
装置に読込んだ画像データ77の補正演算を演算装置7
8において行う。上記のRAM75に格納されている補
正データが、階調値の代表的な値に対して補正データを
与え他の階調値については直線近似した補正データを与
える形式の補正データであれば、この演算装置78にお
いて変換テーブルを作成した後に、その変換テーブルを
参照しながら画像データ77の補正演算が演算装置78
において行われる。また上記のRAM75に格納されて
いる補正データが、変換テーブルであればその変換テー
ブルをそのまま参照しながら画像データ77の補正演算
が演算装置78において行われる。
【0038】ところで、画像データは画素値の集合であ
り、カラー画像の画素値はベクトル値であり、たとえ
ば、加色混合の三原色R,G,Bの3つのスカラー値か
ら構成される。その場合は、前述の変換テーブルは三原
色R,G,Bの3つのサブ変換テーブルから構成され、
各画素の画素値(R,G,B)について、その成分ごと
に対応する変換テーブルが参照され変換済みの画素値
(R’,G’,B’)が得られる。またこの場合、印刷
装置76には、三原色RGBのデータを印刷色YMCK
のデータに変換するデータ処理部が必要である。また、
カラー画像の画素値は、たとえば、印刷色であるY,
M,C,Kの4つのスカラー値から構成することができ
る。その場合は、前述の変換テーブルは印刷色Y,M,
C,Kの4つのサブ変換テーブルから構成され、各画素
の画素値(Y,M,C,K)について、その成分ごとに
対応する変換テーブルが参照され変換済みの画素値
(Y’,M’,C’,K’)が得られる。またこの場
合、印刷装置76には、三原色RGBのデータを印刷色
YMCKのデータに変換するデータ処理部は不要であ
る。
【0039】上述のようにホストコンピュータ72の補
正演算装置78によって補正演算が行われると、補正済
画像データ79を生成する。この補正済画像データ79
をサーマルプリンタ71の印刷装置76が入力して印刷
を行う。
【0040】次に補正データと、変換テーブルについて
一例を挙げて説明する。図8は補正データの一例を表と
して示した図である。この表に示すように、補正データ
は階調値が15,63,127,191,255の5箇
所において、また、印刷色Y,M,C,Kの4色に対し
て与えられている。また、階調値の全体に対するオフセ
ット値が与えられている。また図9は元画像データと補
正済画像データの関係、すなわち変換テーブルの一例を
グラフとして示した図である。この図9のグラフとして
示した変換テーブルは、図8における印刷色Yの補正デ
ータに基づいて作成したものである。
【0041】図8に示すように、階調値“15”の印刷
色Yの補正データは“+5”である。これは、元画像デ
ータの画素の印刷色Yの値が“15”ならば“+5”の
補正を行って“20”とする、という意味である。さら
に、階調値の全体に対するオフセット値が“+2”であ
るから、全体の補正を行うと、元画像データの画素の印
刷色Yの値が“15”ならば、“+7”の補正を行って
補正済画像データの画素の印刷色Yの値は“22”とな
る。図9において、P1は上記の補正データに対応する
点であって、P1の座標は(元画像データ,補正済画像
データ)=(15,22)となる。
【0042】また、階調値“63”の印刷色Yの補正デ
ータは“+3”である。これは、元画像データの画素の
印刷色Yの値が“63”ならば“+3”の補正を行って
“66”とする、という意味である。さらに、階調値の
全体に対するオフセット値が“+2”であるから、全体
の補正を行うと、元画像データの画素の印刷色Yの値が
“66”ならば、“+5”の補正を行って補正済画像デ
ータの画素の印刷色Yの値は“71”となる。図9にお
いて、P1は上記の補正データに対応する点であって、
P1の座標は(元画像データ,補正済画像データ)=
(63,71)となる。
【0043】同様に、図8に示す階調値“127”の印
刷色Yの補正データである“0”と、全体に対するオフ
セット値である“+2”に対応する点が、図9に示すP
3であり、P3の座標は(元画像データ,補正済画像デ
ータ)=(127,129)となる。同様に、図8に示
す階調値“191”の印刷色Yの補正データである“+
1”と、全体に対するオフセット値である“+2”に対
応する点が、図9に示すP4であり、P4の座標は(元
画像データ,補正済画像データ)=(191,194)
となる。同様に、図8に示す階調値“255”の印刷色
Yの補正データである“−5”と、全体に対するオフセ
ット値である“+2”に対応する点が、図9に示すP5
であり、P5の座標は(元画像データ,補正済画像デー
タ)=(255,252)となる。
【0044】図9に示すグラフは、上述のようにして座
標が設定された点P1,P2,P3,P4,P5を直線
で結んで得られるグラフである。印刷色Yの変換テーブ
ル(サブ変換テーブル)は、図9に示すグラフと等価で
あり、図9に示すグラフを参照用のテーブルとして記述
したものである。他の印刷色M,C,Kについても同様
にサブ変換テーブルを生成し、4つのサブ変換テーブル
を生成することによって、完全な印刷色YMCKの変換
テーブル完成することができる。印刷色YMCKの変換
テーブルで変換テーブルについて説明を行ったが、加色
混合の三原色RGBであっての同様であるから説明は省
略する。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、サーマル
プリンタにインキリボンをセットするだけで、補正情報
を自動的に入力するように構成したインキリボンとサー
マルプリンタが提供される。
【0046】また、本発明のインキリボンによれば、階
調補正情報の記録部をインキリボンの先頭部分に有する
から、そのインキリボンを使用する前にあらかじめ階調
補正情報を読取ることができ、これにより階調補正が可
能となる。また、インキリボンの先頭部分をリーダフィ
ルムとした本発明のインキリボンによれば、インキリボ
ンの本体部分の特性を測定した後に、階調補正情報を記
録したリーダフィルムを製造し、そのリーダフィルムを
インキリボンの本体部分に接続することができ、製造方
法が合理化される。必要に応じて、インキリボンの本体
部分の製造ロットごとに特性を測定しするのではなく、
個々のインキリボンの製品ごとに特性を測定して階調補
正情報を記録することが可能である。
【0047】また、階調補正情報は光学的に読取り可能
なマークにより記録されている本発明のインキリボンに
よれば、階調補正情報はマークにより記録され、光学的
に読取り可能であるため、特殊なセンサを用いて読取る
必要がなく、一般的な光センサを用いて階調補正情報の
読取りを容易に行うことができる。また、リーダフィル
ムはアルミ蒸着したプラスティックフィルムからなるリ
ーダフィルムであり、かつ、マークは溶融転写型サーマ
ルプリンタによってプラスティックフィルム上に記録し
た光吸収または光拡散マークである本発明のインキリボ
ンによれば、マークは溶融転写型サーマルプリンタによ
ってマークが記録されるため、異なった階調補正情報を
小ロットのあるいは個々のリーダフィルムに記録するこ
とができ、きめ細かな階調補正情報の提供を利用者に対
し行うことができ、また、一般的な反射型光センサを用
いて階調補正情報の読取りを容易に行うことができる。
また、リーダフィルムは透明なプラスティックフィルム
からなるリーダフィルムであり、かつ、マークは溶融転
写型サーマルプリンタによってプラスティックフィルム
上に記録した光遮蔽マークである本発明のインキリボン
によれば、溶融転写型サーマルプリンタにより階調補正
情報を記録する前述の作用効果とともに、また、一般的
な反射型光センサを用いて階調補正情報の読取りを容易
に行うことができる。
【0048】また、マークは行列配置した複数のサブマ
ークによって構成され、リーダフィルムの移送方向に対
する直角方向のサブマーク行によりデータの基本単位で
あるバイトまたはワードが記録されており、リーダフィ
ルムの移送方向に対する平行方向にサブマーク行を配列
し階調補正情報を記録した本発明のインキリボンによれ
ば、リーダフィルムを移送する過程においてデータの基
本単位であるバイトまたはワード情報を読取ることがで
き、また、適正な読取り順番にバイトまたはワード情報
を配置することができる。また、サブマーク行の全ビッ
トを同一値にしたサブマーク行により、マークの開始位
置と終了位置を記録した本発明のインキリボンによれ
ば、階調補正情報の読取りに際して、記録部の位置を容
易に判定することができる。また、サブマーク行のサブ
マークの一つをパリティチェック用のサブマークとした
本発明のインキリボンによれば、階調補正情報の読取り
に際して、読取りミスがチェックされるから読取りを正
確に行うことができる。また、サブマーク行のサブマー
クの一つを検出タイミング用のサブマークとした本発明
のインキリボンによれば、階調補正情報の読取りに際し
て、読取りタイミングを適正にすることができるから読
取りを正確に行うことができる。
【0049】また、本発明のサーマルプリンタによれ
ば、記憶された階調補正情報のデータに基づいて、記憶
後に行われる印刷の際に、階調補正を行うことができ
る。階調補正は元の画像データに対して行うものである
から必ずしもサーマルプリンタにおいて行う必要はな
く、外部の画像処理システム上で行うことができる。イ
ンキリボンの先頭部分を読取る度に、すなわち、サーマ
スプリンタにセットされるインキリボンが新しいものに
代わる度に、新たな階調補正情報のデータがサーマルプ
リンタの記憶部に格納され、次に新たなインキリボンが
セットされるまでそのデータが利用できる。また、記憶
した階調補正情報に基づいて印刷する画像データの階調
補正演算を行う演算部と、補正された画像データに基づ
いて印刷を行う印刷部を具備する本発明のサーマルプリ
ンタによれば、サーマルプリンタ上で画像データの階調
補正演算を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインキリボンに付加された階調補正用
のデータの一例を示す図である。
【図2】本発明のインキリボンに付加された階調補正用
のデータの別例を示す図である。
【図3】サーマルプリンタの検出部に用いられる反射光
検出型の光センサと、その場合のインキリボンに用いら
れるリーダーフィルムの構成の一例を示す図である。
【図4】サーマルプリンタの検出部に用いられる透過光
検出型の光センサと、その場合のインキリボンに用いら
れるリーダーフィルムの構成の一例を示す図である。
【図5】サーマルプリンタにセットされた状態における
インキリボンと検出部、および、それらの配置を示す図
である。
【図6】本発明のサーマルプリンタによる階調補正情報
の読取り過程を示すフロー図である。
【図7】本発明のサーマルプリンタの構成の一例を示す
図である。
【図8】補正データの一例を表として示した図である。
【図9】元画像データと補正済画像データの関係、すな
わち変換テーブルの一例をグラフとして示した図であ
る。
【符号の説明】
1 リーダフィルム 2 補正データ領域 3 開始位置 4 終了位置 5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g,5h,6
a,7a サブマーク 8,55 検出部 9a,9b,9c,9d,9e,9f,9g,9h 光
センサ 31,41 基材フィルム 32 アルミ蒸着層 33,42 表面層 34a,43a 黒マーク 34b,43b 黒マークが記録されていない部分 35a,35b 反射光検出型光センサ 44a,44b 投光部 45a,45b 受光部 51 インキリボン 52 供給側ロール 53 巻取側ロール 54 階調補正情報の記録部 71 プリンタ 72 ホストコンピュータ 73 入力装置 74 センサアレイ 75 RAM 76 印刷装置 77 画像データ 78 演算装置 79 補正済画像データ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】昇華転写型サーマルプリンタにおいて使用
    するインキリボンであって、インキリボンの先頭部分に
    階調補正情報の記録部を有することを特徴とするインキ
    リボン。
  2. 【請求項2】前記インキリボンの先頭部分はインキリボ
    ンのリーダフィルムであることを特徴とする請求項1記
    載のインキリボン。
  3. 【請求項3】前記階調補正情報は光学的に読取り可能な
    マークにより記録されていることを特徴とする請求項1
    または2記載のインキリボン。
  4. 【請求項4】前記リーダフィルムはアルミ蒸着したプラ
    スティックフィルムからなるリーダフィルムであり、か
    つ、前記マークは溶融転写型サーマルプリンタによって
    前記プラスティックフィルム上に記録した光吸収または
    光拡散マークであることを特徴とする請求項3記載のイ
    ンキリボン。
  5. 【請求項5】前記リーダフィルムは透明なプラスティッ
    クフィルムからなるリーダフィルムであり、かつ、前記
    マークは溶融転写型サーマルプリンタによって前記プラ
    スティックフィルム上に記録した光遮蔽マークであるこ
    とを特徴とする請求項3記載のインキリボン。
  6. 【請求項6】前記マークは行列配置した複数のサブマー
    クによって構成され、前記リーダフィルムの移送方向に
    対する直角方向のサブマーク行によりデータの基本単位
    であるバイトまたはワードが記録されており、前記リー
    ダフィルムの移送方向に対する平行方向に前記サブマー
    ク行を配列し階調補正情報を記録したことを特徴とする
    請求項3〜5のいずれか記載のインキリボン。
  7. 【請求項7】前記サブマーク行の全ビットを同一値にし
    たサブマーク行により、前記マークの開始位置と終了位
    置を記録したことを特徴とする請求項6記載のインキリ
    ボン。
  8. 【請求項8】前記サブマーク行のサブマークの一つをパ
    リティチェック用のサブマークとしたことを特徴とする
    請求項6または7記載のインキリボン。
  9. 【請求項9】前記サブマーク行のサブマークの一つを検
    出タイミング用のサブマークとしたことを特徴とする請
    求項6〜8のいずれか記載のインキリボン。
  10. 【請求項10】インキリボンの先頭部分に記録された階
    調補正情報のマークを読み取って読取信号を出力する検
    出部と、前記読取信号を入力して階調補正情報のデータ
    を再生する再生手段と、その階調補正情報のデータを記
    憶する記憶部を具備することを特徴とするサーマルプリ
    ンタ。
  11. 【請求項11】前記記憶した階調補正情報に基づいて印
    刷する画像データの階調補正演算を行う演算部と、補正
    された画像データに基づいて印刷を行う印刷部を具備す
    ることを特徴とする請求項5記載のサーマルプリンタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000211222A (ja) * 1999-01-21 2000-08-02 Konica Corp インクシ―ト、受像シ―ト、画像形成装置、画像形成方法、画像形成システム及び画像形成装置の集中制御システム
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