JPH09193390A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH09193390A
JPH09193390A JP506396A JP506396A JPH09193390A JP H09193390 A JPH09193390 A JP H09193390A JP 506396 A JP506396 A JP 506396A JP 506396 A JP506396 A JP 506396A JP H09193390 A JPH09193390 A JP H09193390A
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Mitsuaki Kamiyama
三明 神山
Masashi Hiroki
正士 廣木
Yuka Nakamura
由香 中村
Takeo Miki
武郎 三木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の媒体に対して滲みが発生することなく
高画質な記録が可能なインクジェット方式の記録方法及
び記録装置を提供することを目的とする。 【解決手段】この記録装置は、誘電性のキャリア液に所
定の極性に帯電したトナー粒子Tを分散させた記録液を
収容すると共に、記録液を循環可能に連通されたタンク
21及び記録液収容部22を有する。画像形成時におい
て、濃度制御部202は、第1濃度センサ32aの検出
結果に基づいてトナー規制電極201を制御し、タンク
21内の記録液を濃縮する。濃度制御部202は、第2
濃度センサ32bの検出結果に基づいてトナー供給部3
0を制御し、記録液収容部22内の記録液の濃度を制御
する。非画像形成時において、タンク21及び記録液収
容部22内の記録液は安定な状態を維持できる濃度に制
御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複写機、プリン
タなどの記録装置に係り、特に、静電気力を用いたイン
クジェット方式の記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録法は、一般に、連続
噴射型とオンディマンド型に大別され、更に連続型では
静電方式(Sweet型、Hertz型)、オンディマ
ンド型ではピエゾ圧電方式、サーマルインクジェット方
式、静電加速型と呼ばれる記録方式が知られている。
【0003】静電力を用いるオンディマンド型のインク
ジェット方式は、特開昭56−170,56−446
7、及び57−151374号公報等に具体的な構成が
開示されている。これらは、静電加速型インクジェッ
ト、あるいはスリットジェットと呼ばれているが実用化
されていない。これらの基本原理は、インクタンクから
スリット状のインク保持部内面に多数の電極を配置して
なるスリット状インク室にインクを供給すると共に、こ
れらの電極に選択的に高電圧を印加することにより、ス
リットと近接対向する記録紙に電極近傍のインクを噴出
させて記録するものである。
【0004】また、スリット状の記録ヘッドを用いない
他の方式として、特開昭61−211048号公報に
は、複数の微小孔を有するフィルム状インク支持体の穴
にインクを充填し、多針電極により選択的に電圧を印加
して孔内のインクを記録紙に移動させる手段が開示され
ている。
【0005】これらの方式で用いられるインクは、10
6 から108 オーム・cm程度の電気抵抗を有するもの
が用いられている。水では電気抵抗が低いため、一般的
には、油性溶媒に染料からなる着色剤を界面活性剤など
の分散助材により分散して電気抵抗を調整したものが用
いられる。
【0006】これらのインクの飛翔原理は、配置された
電極に印加された高電圧により、電極に接するインクに
電荷が注入されて電極近傍のインクが電荷を帯びるた
め、静電的力が生じてインクが吐出されるものと解釈し
ている。したがって、インクは、通常は帯電しておらず
電圧を印加したときのみ、電極近傍のインクを通電によ
り帯電させて吐出力を得ている。
【0007】このため、絶縁性の高いインクでは、所要
電圧が高くなったり、インクの帯電ができなくなるため
使用できない。なお、以上の説明から分かるように、こ
のインクは分散媒と着色料が均一に分散されたいわゆる
インクであり、インク中の全ての成分が一緒に消耗され
るものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記したインクジェッ
ト技術、とりわけオンディマンドタイプの方式は小型で
消費エネルギも小さいため、近年普及がめざましい。一
方で、これらのインクジェット方式には、共通的に技術
課題となる問題点も多い。
【0009】これらのインクジェット記録方式は、ノズ
ルやオリフィスを用いて記録材料としてのインクを吐出
させている。しかしながら、従来のインクジェット方式
では、インクの濃度を制御できないため、高濃度のイン
クがノズルやオリフィスに付着した状態で放置されるこ
とにより目詰まりするという問題がある。
【0010】この対策のために、従来のインクは、沈澱
や凝集の少ない染料や固形成分を含まない染料などを着
色成分として用いるため、日光に対する退色が著しく、
長期保存用の記録用途には用いられないのが現状であ
る。また、極めて微小な顔料を用いる試みが行なわれて
いるが、全ての色を発色させるにはまだ未解決の課題が
残されている。
【0011】また、目詰まり防止の要求上、流動性の高
い液体インクを用いるため、受像体である紙に対して滲
みやフェザリングと呼ばれる浸透による画像不良が生じ
るため、記録紙側にシリカや水溶性バインダをコートし
た受像紙を用いなければならなず、用紙を自由に選択す
ることができない。
【0012】さらに、目詰まりの確率は、ノズル数が増
加するほど高くなるため、高密度で広幅の(ノズル数が
多い)記録装置の実用化が困難である。したがって、記
録密度は極めて遅いものが実用化されているに過ぎない
のが現状である。
【0013】従って、この発明の目的は、上述したよう
な事情に鑑み成されたものであって種々の媒体に対して
滲みが発生することなく高画質な記録が可能なインクジ
ェット方式の記録装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために、誘電性の液体中に所定の極性に帯電し
た現像剤粒子を分散させた記録液を収容する記録液収容
手段と、前記記録液収容手段に収容された記録液に含ま
れる誘電性液体に対する現像剤粒子の濃度を濃縮する濃
縮手段と、前記記録液収容手段内の濃縮された記録液を
保持する記録液保持手段と、前記記録液保持手段に対し
て前記現像剤粒子の帯電極性と同極性の所定の大きさの
電圧を選択的に印加する電圧印加手段と、を有する記録
装置を提供するものである。
【0015】また、この発明によれば、誘電性の液体中
に所定の極性に帯電した現像剤粒子を分散させた記録液
を収容する記録液収容手段と、前記記録液収容手段に収
容された記録液に含まれる誘電性液体に対する現像剤粒
子の濃度を濃縮する濃縮手段と、前記記録液収容手段と
は別に設けられ、前記記録液収容手段内の濃縮された記
録液を保持する記録液保持手段と、前記記録液保持手段
に対して前記現像剤粒子の帯電極性と同極性の所定の大
きさの電圧を選択的に印加する電圧印加手段と、を有す
る記録装置が提供される。
【0016】さらに、この発明によれば誘電性の液体中
に所定の極性に帯電した現像剤粒子を分散させた記録液
を収容する記録液収容手段と、前記記録液収容手段に収
容された記録液に含まれる誘電性液体に対する現像剤粒
子の濃度を濃縮する濃縮手段と、前記記録液収容手段に
収容された記録液の現像剤濃度を検知する濃度検知手段
と、前記濃度検知手段による検知結果に基づいて、前記
記録液収容手段に収容された記録液を所定の現像剤濃度
に設定するように前記濃縮手段を制御する濃度制御手段
と、前記記録液収容手段内の濃縮された記録液を保持す
る記録液保持手段と、前記記録液保持手段に対して前記
現像剤粒子の帯電極性と同極性の所定の大きさの電圧を
選択的に印加する電圧印加手段と、を有する記録装置が
提供される。
【0017】またさらに、この発明によれば、誘電性の
液体中に所定の極性に帯電した現像剤粒子を分散させた
記録液と、前記記録液を収容する第1記録液収容手段
と、前記記録液が循環可能なように少なくとも2本のパ
イプによって第1記録液収容手段に連通され、前記記録
液を収容すると共に、前記記録液に現像剤粒子を供給可
能な第2記録液収容手段と、前記第1記録液収容手段に
収容された記録液に含まれる誘電性液体に対する現像剤
粒子の濃度を検知する第1濃度検知手段と、前記第2記
録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃度を検知す
る第2濃度検知手段と、前記第1記録液収容手段から第
2記録液収容手段に向かって前記記録液が流出するパイ
プに設けられ、前記現像剤粒子と同一極性の所定の大き
さの電圧を記録液に印加することにより、前記第1記録
液収容手段に収容された記録液に含まれる現像剤粒子の
流出を規制して現像剤濃度を濃縮する濃縮手段と、前記
第1及び第2濃度検知手段による検知結果に基づいて、
前記第1記録液収容手段に収容された記録液を所定の現
像剤濃度に設定するように前記濃縮手段を制御すると共
に、前記第2記録液収容手段に収容された記録液に供給
する現像剤粒子の供給量を制御する濃度制御手段と、前
記第1記録液収容手段内の濃縮された記録液を保持する
記録液保持手段と、前記記録液保持手段に対して前記現
像剤粒子の帯電極性と同極性の所定の大きさの電圧を選
択的に印加する電圧印加手段と、を有する記録装置が提
供される。
【0018】さらにまた、この発明によれば、誘電性の
液体中に所定の極性に帯電した現像剤粒子を分散させた
記録液と、前記記録液を収容する記録液収容手段と、前
記記録液収容手段に収容された記録液に含まれる誘電性
液体に対する現像剤粒子の濃度を濃縮する濃縮手段と、
前記記録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃度を
検知する濃度検知手段と、前記濃度検知手段による検知
結果に基づいて、前記記録液収容手段に収容された記録
液を所定の現像剤濃度に設定するように前記濃縮手段を
制御する濃度制御手段と、前記記録液収容手段内の濃縮
された前記記録液を保持する記録液保持部を有し、誘電
性のフィルム状部材によって形成された記録液保持手段
と、前記記録液保持手段に対して前記現像剤粒子の帯電
極性と同極性の所定の大きさの電圧を選択的に印加し
て、前記記録液保持手段と記録媒体との間に電界を形成
することにより、前記記録液保持手段の記録液保持部に
保持されている記録液中の現像剤粒子を前記記録液から
前記記録媒体に向けて吐出させる電圧印加手段と、画像
データに対応して前記電圧印加手段に供給する電圧の大
きさを制御する制御手段と、を有する記録装置が提供さ
れる。
【0019】またさらに、この発明によれば、誘電性の
液体中に所定の極性に帯電した現像剤粒子を分散させた
記録液と、前記記録液を収容する記録液収容手段と、前
記記録液収容手段に収容された記録液に含まれる誘電性
液体に対する現像剤粒子の濃度を濃縮する濃縮手段と、
前記記録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃度を
検知する濃度検知手段と、前記濃度検知手段による検知
結果に基づいて、前記記録液収容手段に収容された記録
液を所定の現像剤濃度に設定するように前記濃縮手段を
制御する濃度制御手段と、誘電性のフィルム状部材の一
方の面から他方の面に貫通し、一方の面側の口径が他方
の面側の口径より大きい複数の微小貫通孔を有し、この
複数の微小貫通孔により前記記録液収容手段内の濃縮さ
れた前記記録液を保持する記録液保持手段と、前記記録
液保持手段の他方の面に当接して前記記録液に含まれる
現像剤粒子の帯電極性と同極性の所定の大きさの電圧を
選択的に印加して、前記記録液保持手段と記録媒体との
間に電界を形成することにより、前記記録液保持手段の
微小貫通孔に保持されている記録液中の現像剤粒子を前
記記録液から記録媒体に向けて吐出させる電圧印加手段
と、画像データに対応して前記電圧印加手段に供給する
電圧の大きさを制御する制御手段と、を有する記録装置
が提供される。
【0020】さらにまた、この発明によれば、誘電性の
液体中に所定の極性に帯電した現像剤粒子を分散させた
記録液と、前記記録液を収容する記録液収容手段と、前
記記録液収容手段に収容された記録液に含まれる誘電性
液体に対する現像剤粒子の濃度を濃縮する濃縮手段と、
前記記録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃度を
検知する濃度検知手段と、前記濃度検知手段による検知
結果に基づいて、前記記録液収容手段に収容された記録
液を所定の現像剤濃度に設定するように前記濃縮手段を
制御する濃度制御手段と、誘電性のフィルム状部材の一
方の面側に凹凸面が形成され、この凹凸面により前記記
録液収容手段内の濃縮された前記記録液を保持する記録
液保持手段と、前記記録液保持手段の他方の面に当接し
て前記記録液に含まれる現像剤粒子の帯電極性と同極性
の所定の大きさの電圧を選択的に印加して、前記記録液
保持手段と記録媒体との間に電界を形成することによ
り、前記記録液保持手段の微小貫通孔に保持されている
記録液中の現像剤粒子を前記記録液から記録媒体に向け
て吐出させる電圧印加手段と、画像データに対応して前
記電圧印加手段に供給する電圧の大きさを制御する制御
手段と、を有する記録装置が提供される。
【0021】またさらに、この発明によれば、誘電性の
液体中に所定の極性に帯電した現像剤粒子を分散させた
記録液と、前記記録液を収容する第1記録液収容手段
と、前記記録液が循環可能なように少なくとも2本のパ
イプによって第1記録液収容手段に連通され、前記記録
液を収容すると共に、前記記録液に現像剤粒子を供給可
能な第2記録液収容手段と、前記第1記録液収容手段に
収容された記録液に含まれる誘電性液体に対する現像剤
粒子の濃度を検知する第1濃度検知手段と、前記第2記
録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃度を検知す
る第2濃度検知手段と、前記第1記録液収容手段から第
2記録液収容手段に向かって前記記録液が流出するパイ
プに設けられ、前記現像剤粒子と同一極性の所定の大き
さの電圧を記録液に印加することにより、前記第1記録
液収容手段に収容された記録液に含まれる現像剤粒子の
流出を規制して現像剤濃度を濃縮する濃縮手段と、前記
第1及び第2濃度検知手段による検知結果に基づいて、
前記第1記録液収容手段に収容された記録液を所定の現
像剤濃度に設定するように前記濃縮手段を制御すると共
に、前記第2記録液収容手段に収容された記録液に供給
する現像剤粒子の供給量を制御する濃度制御手段と、複
数本のノズルを有し、各ノズルで前記第1記録液収容手
段内の濃縮された記録液を保持する記録液保持手段と、
前記記録液保持手段に設けられた各ノズルの先端部近傍
から記録液に含まれる現像剤粒子を外部に吐出させるた
めに、前記記録液保持手段に設けられた各ノズルの先端
部に設けられ、前記記録液に対して前記現像剤粒子の帯
電極性と同極性の所定の大きさの電圧を選択的に印加す
る電圧印加手段と、を有する記録装置が提供される。
【0022】さらにまた、この発明によれば、誘電性の
液体中に所定の極性に帯電した現像剤粒子を分散させた
記録液と、前記記録液を収容する第1記録液収容手段
と、前記記録液が循環可能なように少なくとも2本のパ
イプによって第1記録液収容手段に連通され、前記記録
液を収容すると共に、前記記録液に現像剤粒子を供給可
能な第2記録液収容手段と、前記第1記録液収容手段に
収容された記録液に含まれる誘電性液体に対する現像剤
粒子の濃度を検知する第1濃度検知手段と、前記第2記
録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃度を検知す
る第2濃度検知手段と、前記第1記録液収容手段から第
2記録液収容手段に向かって前記記録液が流出するパイ
プに設けられ、前記現像剤粒子と同一極性の所定の大き
さの電圧を記録液に印加することにより、前記第1記録
液収容手段に収容された記録液に含まれる現像剤粒子の
流出を規制して現像剤濃度を濃縮する濃縮手段と、前記
第1及び第2濃度検知手段による検知結果に基づいて、
前記第1記録液収容手段に収容された記録液を所定の現
像剤濃度に設定するように前記濃縮手段を制御すると共
に、前記第2記録液収容手段に収容された記録液に供給
する現像剤粒子の供給量を制御する濃度制御手段と、誘
電性部材によって形成されたスリット孔を有し、このス
リット孔で前記第1記録液収容手段内の濃縮された記録
液を保持する記録液保持手段と、前記記録液保持手段の
スリット孔内に保持された記録液に含まれる現像剤粒子
を外部に吐出させるために、前記記録液保持手段のスリ
ット孔に設けられ、前記記録液に対して前記現像剤粒子
の帯電極性と同極性の所定の大きさの電圧を選択的に印
加する電圧印加手段と、を有する記録装置が提供され
る。
【0023】この発明によれば、高抵抗誘電性液体中に
所定の極性に帯電している固形成分の現像剤粒子を分散
させた、いわゆる2成分系の記録液を、濃縮手段により
所定濃度に濃縮した後、誘電性の記録液保持手段に充填
又は塗布し、電圧印加手段により現像剤粒子と同一極性
の電圧を記録液保持手段に保持されている記録液に選択
的に印加し、静電反発力により記録液中から記録媒体に
向けて現像剤粒子を吐出させて記録像が形成されるもの
である。
【0024】この発明は、従来のインクジェット記録で
用いられてきた染料や顔料を均一に分散させたインクの
ようにインクの構成成分が同時に消耗されるものとは異
なり、記録液の中から微細な現像剤粒子(固形粒子)が
凝集された状態で記録液から分離されて吐出するように
構成されている。このため、現像剤粒子が主に消耗さ
れ、現像剤粒子を分散させている分散媒は、現像剤粒子
を凝集する程度に多少消耗されるのみである。
【0025】また、この発明によれば、主に固形成分で
ある現像剤粒子が、分散媒から分離されて記録媒体に到
達するため、現像剤粒子は、流動性および浸透性等の液
体としての性質による滲み又はフェザリング等が防止さ
れ、記録像の高画質化が可能となる。例えば、現像剤粒
子より大きな空隙を有する繊維によって形成された記録
紙、いわゆる粗面紙に記録する場合でも、流動の原因と
なる液体成分がほとんど現像剤粒子に含まれていないの
で、滲みを生じることはなく、高画質化が可能となる。
従って、普通紙以外の種々の記録媒体に対して滲みを生
じることなく、高画質な画像が記録できる。
【0026】さらに、この発明によれば、既存の電子写
真で用いられている液体現像剤のように、現像剤粒子よ
り小さい限り着色剤の制約をほとんど受けないため、よ
り自由な着色剤の選択が可能となり、インクジェット方
式の大きな欠点であった色の保存性を改善できる。
【0027】またさらに、この発明によれば、記録液を
所定の濃度に制御可能な濃縮手段を有しているため、画
像形成持には、記録液を高濃度に濃縮し、非画像形成持
には、記録液を低濃度に希釈することができる。このた
め、従来のインクジェット方式のように、ノズルやスリ
ットを用いて記録液保持手段を構成しても、高濃度の記
録液がノズルやスリットに付着した状態で放置され、目
詰まりするような虞がない。したがって、記録装置の信
頼性が向上され、広幅な記録ヘッドの実現が可能とな
る。また、従来のインクジェット方式では実現できなか
った高速記録が実現可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
記録方法及びこの記録方法に適した記録装置の実施の形
態について詳細に説明する。図1に示すように、この記
録装置1は、給紙部2、搬送部3、及び記録ユニット4
を含む装置本体5を有している。
【0029】給紙部2は、装置本体5の上部に配設され
ている。すなわち、装置本体5の上面には、記録媒体と
しての所定枚数の記録用紙Pを収容可能な用紙カセット
11を挿入可能な開口部12が形成されているととも
に、所定の角度で傾斜され、用紙カセット11を保持可
能なカセットガイド13が形成されている。
【0030】また、給紙部2は、カセットガイド13に
保持された用紙カセット11に対向する位置に、用紙カ
セット11に収容されている記録用紙Pを1枚ずつ取り
出して搬送部3側に供給するピックアップローラ14を
備えている。このピックアップローラ14は、略半月状
に形成された断面を有している。
【0031】搬送部3は、給紙部2から供給された記録
用紙Pが排紙口に向けて搬送される搬送路15、及び搬
送路15の略中央に回転自在に配置された導電性回転ド
ラム16を有している。
【0032】導電性回転ドラム16は、用紙カセット1
1から供給された記録用紙Pを保持し、この記録用紙P
に接地又は必要に応じて所定の電位を与えるように形成
されている。
【0033】また、搬送部3は、導電性回転ドラム16
とピックアップローラ14との間に、搬送路15を案内
された記録用紙Pの傾きを補正するとともに、記録ユニ
ット4によって記録される画像の先端と記録用紙Pの記
録位置とを整合させるように所定のタイミングで記録用
紙Pを給紙する一対のタイミングローラ17を有してい
る。
【0034】さらに、搬送部3は、導電性回転ドラム1
6と排紙口20との間に、導電性回転ドラム16を通過
した記録用紙Pを排紙口20に向けて搬送させる一対の
第1の排紙ローラ18、及び第1の排紙ローラ18によ
って供給された記録用紙Pを排紙口20から排紙させる
一対の第2の排紙ローラ19を有している。
【0035】排紙口20は、装置本体5の上部に形成さ
れ、排紙トレイを兼ねて所定の傾斜を有するように形成
された装置本体5の上面に記録用紙Pを排紙可能に形成
されている。
【0036】記録液収容手段として機能する記録ユニッ
ト4は、導電性回転ドラム16に対向する位置に配設さ
れている。この記録ユニット4は、液状の記録液Lを収
容する第1記録液収容手段としてのタンク21、及び所
定の濃度に調整された記録液Lを収容している第2記録
液収容手段としての記録液収容部22を有している。
【0037】タンク21及び記録液収容部22は、供給
パイプ24及び回収パイプ25により記録液Lが循環可
能に接続されている。記録液収容部22において、所定
濃度に調整された記録液Lは、ポンプ23により供給パ
イプ24に送り出され、タンク21に供給される。タン
ク21に収容されていた記録液Lの一部は、回収パイプ
25を介して記録液収容部22に回収される。このよう
に、タンク21及び記録液収容部22は、それぞれ収容
している記録液Lを循環可能に接続されている。
【0038】また、回収パイプ25には、図13に示す
ように、濃縮手段として機能するトナー規制電極200
が設けられている。このトナー規制電極200は、導電
性部材によりリング状に形成され、タンク21から記録
液Lが流出する流出口、すなわち回収パイプ25の流入
口近傍に設けられている。また、トナー規制電極200
は、駆動部201に接続され、この駆動部201により
トナー粒子Tの帯電極性と同一極性の所定の大きさの電
圧が供給される。また、駆動部201の他端は、接地さ
れている。駆動部201は、後述する濃度制御部202
に接続されている。
【0039】トナー規制電極200に所定の大きさの電
圧が印加されることにより、回収パイプ25内に電界が
生じ、同一極性に帯電されているトナー粒子Tは、この
回収パイプ25を通過することができない。すなわち、
帯電していない誘電性のキャリア液は、図中の点線で示
すように、回収パイプ25を通過し、記録液収容部22
に回収される。一方、所定の極性に帯電しているトナー
粒子Tは、トナー規制電極25によって形成されている
電界によってタンク21の流出口付近で反発され、タン
ク21内に残留する。従って、タンク21内のキャリア
液に対するトナー粒子の濃度(以下、トナー濃度と称す
る)を上昇させることができる。
【0040】なお、回収パイプ25を導電性部材によっ
て形成することにより、より広範囲に電界を形成するこ
とが可能であり、トナー粒子の通過をより規制できる。
記録液Lは、少なくとも108 Ω・cm以上の抵抗率を
有する誘電性液体、好ましくは絶縁性の液体であるイソ
パラフィン系溶媒からなる透明な分散媒(以下、キャリ
ア液と称する)中に、0.01乃至5.0μm程度の粒
子系を有し、キャリア液中において所定の極性に帯電
し、少なくとも着色成分を有する現像剤として機能する
固形樹脂粒子(以下、トナーと称する)を2乃至8重量
パーセント程度分散させることによって形成される。
【0041】なお、上述した抵抗率は、平行平板電極間
距離が1mmのセル内に試料を満たし、印加電圧100
V時の直流電気抵抗として測定される。また、イソパラ
フィン系溶媒として、例えば、商品名アイソパーG、
H、L等が挙げられ、この溶媒は1012乃至1013Ω・
cm以上の電気抵抗率を有している。
【0042】この記録液Lは、基本的には、電子写真な
どで用いられている従来の液体現像剤の構成と略同じで
あるが、この実施の形態における記録液Lは、従来の液
体現像剤に比較して高い電気抵抗率を有するものが利用
される。
【0043】タンク21は、記録液保持手段として機能
する記録ベルト26、電圧印加手段として機能する記録
ヘッド27を有しているとともに、上述したような記録
液Lを収容している。
【0044】記録ベルト26は、後に詳述するように絶
縁性のフィルム状部材がループ状に形成されたものであ
る。この記録ベルト26は、互いに対向して配設された
一対のベルトローラ28a及び28bに張設されてい
る。
【0045】ベルトローラ28a及び28bのいずれか
一方は、記録ベルト28を所定速度で駆動するための駆
動ローラであり、他方は、記録ベルト28の駆動にとも
なって従動する従動ローラである。記録ベルト26は、
このベルトローラ28a及び28bにより導電性回転ド
ラム16が回転する方向、すなわち記録用紙Pが搬送さ
れる方向と同一方向に回転する。
【0046】記録ベルト26は、図2に示すように、誘
電性、好ましくは絶縁性であり、少なくとも記録液L以
上の電気抵抗率を有し、好ましくは20乃至200μm
の厚さを有するフィルム状部材によって形成される。こ
の実施の形態において、記録ベルト28の材質は、記録
装置1の構造上、弾力性が必要とされるため、ポリエス
テル、ポリイミド等の樹脂系の材料が適している。ま
た、以下に示すような材料も適用可能である。例えば、
「静電気学会編:静電気ハンドブック 付録2」によれ
ば、ポリスチレン(電気抵抗率:1016Ω・cm)、ポ
リビニルブチラール(1014>Ω・cm)、ポリカーボ
ネート(2.1×1016Ω・cm)、ナイロン6(10
12Ω・cm)、ナイロン66(1013Ω・cm)、ナイ
ロン11(1013Ω・cm)等が挙げられる。
【0047】なお、記録装置1の構造を変形することに
より、セラミックやプラスチックなどの弾力性の小さい
部材を使用することも可能である。また、この記録ベル
ト26は、図2に示すように、記録液を保持するため
に、複数の微小貫通孔によって形成された記録液保持領
域26aを含んでいる。
【0048】図3の(a)及び(b)は、記録液保持領
域26aの一部を拡大した平面図及び断面図をそれぞれ
示している。図3の(a)及び(b)に示すように、記
録液保持領域26aは、記録ベルト26の表裏を貫通す
る複数の貫通孔26bを有している。
【0049】この貫通孔26bは、図3の(b)に示す
ように、表側、すなわち導電性回転ドラム16に面する
側の口径が、裏側、すなわち記録ヘッド27に接する側
の口径より僅かに大きくなるように形成されている。貫
通孔26bの表側の口径は、要求される最小画素、すな
わち記録密度に応じて種々選択可能である。この実施の
形態では、貫通孔26bの口径は、約100μmに形成
され、この貫通孔26bから吐出して記録用紙P上に到
達した記録ドットのサイズは、記録用紙P上で約65μ
mである。したがって、この実施の形態における貫通孔
26bは、1mm当り16ドットの記録密度で記録可能
なように最適化されている。
【0050】また、この貫通孔26bは、図3の(a)
に示すように、記録ベルト26上に各列毎にずれるよう
に千鳥配列されている。各貫通孔26b同士の間隔は、
記録密度に一致させる必要はない。この実施の形態の場
合、各貫通孔26bは、各列毎に、貫通孔の口径に対し
て16分の1づつずらして複数列に配列され、16列の
貫通孔の列で1行を記録するようにしている。なお、各
貫通孔同士の間隔は、記録密度と一致していても何等支
障はない。
【0051】さらに、図2に示すように、記録ベルト2
6における記録液保持領域26aの側方には、記録用紙
Pと記録ベルト26との搬送タイミングを同期させる同
期用マーク26cが形成されている。
【0052】記録ヘッド27は、図1に示すように、記
録ベルト26に接触し、導電性回転ドラム16に対向す
る位置に配設されている。記録ヘッド27は、導電性回
転ドラム16に保持された記録用紙Pと記録ベルト26
との間隙が50乃至2000μm程度の範囲になるよう
に記録ベルト26、及び導電性回転ドラム16に略平行
に配置されている。この間隙の大きさは、記録時に、記
録ヘッドに印加される電圧の大きさに依存し、最適値が
異なるが、この実施の形態では、約500μmに設定さ
れている。
【0053】記録ヘッド27は、図4に示すように、
0.1乃至5.0mm程度の厚さを有するセラミック、
またはプラスチック樹脂などによって形成された絶縁性
基板27a、及び一部省略したが、絶縁性基板27a上
に複数列、すなわち記録ベルト26が回転される方向
(図中の矢印で示す方向)に直交する方向に所望する密
度で複数列に配列された記録電極27bを有している。
【0054】絶縁性基板27a及び記録電極27bは、
記録ベルト26が接触することによる摩耗が略同一とな
るように材質を選択することが好ましい。記録電極27
bの材質としては、銅、銅合金、ニッケル、タングステ
ン等の導電性を有する材質から種々選択可能である。
【0055】また、記録ヘッド27は、信号入力ポート
27cを有している。この信号入力ポート27cには、
外部から供給される画像データに対応する信号が入力さ
れる。
【0056】さらに、記録ヘッド27は、制御手段とし
て機能する信号駆動用集積回路27dを有している。こ
の信号駆動用集積回路27dは、信号入力ポート27b
に入力された信号に基づいて、各記録電極27bに供給
する電圧を制御するものである。信号駆動用集積回路2
7dが記録電極27bに供給する信号電圧は、記録する
画像の濃度に応じて、100乃至500Vの範囲で制御
される。
【0057】この信号駆動用集積回路27dは、一端が
複数の記録電極27bにそれぞれ接続され、他端は導電
性回転ドラム16に接続されている。従って、導電性回
転ドラム16と各記録電極27bとの間には、電位差を
生じさせることができる。
【0058】また、記録ユニット4のタンク21は、記
録ベルト26を清掃して目詰まりを防止するためのスポ
ンジ、あるいはブラシなどによって形成された記録ベル
トクリーナ29を有している。また、タンク21は、タ
ンク21内に収容されている記録液Lのトナー濃度、す
なわちキャリア液に対するトナー粒子の量を検出する第
1濃度検出手段としての第1濃度センサ32aを有して
いる。
【0059】記録ユニット4の記録液収容部22は、図
1に示すように、記録液Lに所定の割合で固形のトナー
Tを供給するトナー供給部30、記録液Lに供給された
トナーTを分散させるように撹拌する撹拌機31、及び
記録液Lのトナー濃度を検出する第2濃度検出手段とし
ての第2濃度センサ32bを有しているとともに、記録
液Lを収容している。
【0060】図14に示すように、濃度制御部202
は、タンク21内に設けられた第1濃度センサ32a、
及び記録液収容部22内に設けられた第2濃度センサ3
2bの出力をそれぞれ検出する。また、濃度制御部20
2は、第1及び第2濃度センサ32a及び32bの出力
に基づいてトナー規制電極駆動部201、トナー供給部
30、及び撹拌機31を制御する。
【0061】すなわち、濃度制御部202は、画像形成
時に、図15及び図16に示すような制御を実行する。
図15に示すように、まず、タンク21内に収容されて
いる記録液Lのトナー濃度は、第1濃度センサ32aに
より検出される。第1濃度センサ32aにより検出され
たトナー濃度に対応する出力信号は、濃度制御部202
に伝送される。
【0062】濃度制御部202は、この出力信号に応じ
て、タンク21内に収容されている記録液Lのトナー濃
度を所定値に維持するように制御する。すなわち、第1
濃度センサ32aの出力信号が所定の設定レベルである
か否かが判別される。この実施の形態では、タンク内の
トナー濃度の設定レベルは、例えば10乃至30重量パ
ーセントである。
【0063】タンク21内のトナー濃度が設定レベルよ
り高い場合には、トナー規制電極駆動部201を駆動せ
ず、トナー規制電極200に電圧を供給しない。つま
り、回収パイプ25には、電界が発生することがないた
め、記録液に含まれるトナー粒子は、キャリア液ととも
に回収パイプ25を通過し、記録液収容部22に回収さ
れる。
【0064】タンク21内のトナー濃度が設定レベルよ
り低い場合には、トナー規制電極駆動部201を駆動さ
せ、トナー粒子と同一極性の所定レベルの電圧をトナー
規制電極200に供給するように制御する。トナー規制
電極200に電圧が供給されることにより、回収パイプ
25内に電界が形成され、トナーの通過が規制される。
【0065】そして、濃度制御部202は、再び第1濃
度センサ32aの出力を検出し、設定レベルの範囲内の
トナー濃度になるまでトナー規制電極200を駆動させ
る。このようにして、タンク21内に収容されている記
録液のトナー濃度が10乃至30重量パーセントの範囲
内に維持される。
【0066】なお、設定レベルと実際のタンク21内の
トナー濃度との差に応じて、トナー規制電極に供給する
電圧の大きさを種々変更してもよい。すなわち、装置た
ち上げ時などのトナー濃度が設定レベルを大きく下回る
場合には、濃度制御部202は、トナー規制電極200
に対して高電圧を印加させ、トナー粒子Tの通過を完全
に阻止するように制御する。一方、トナー濃度が設定レ
ベルを僅かに下回る場合には、濃度制御部202は、ト
ナー規制電極200に対して低電圧を印加させ、トナー
粒子Tを多少通過可能なように制御する。
【0067】図16に示すように、まず、記録液収容部
22内に収容されている記録液Lのトナー濃度は、第2
濃度センサ32bにより検出される。第2濃度センサ3
2bにより検出されたトナー濃度に対応する出力信号
は、濃度制御部202に伝送される。
【0068】濃度制御部202は、この出力信号に応じ
て、記録液収容部22内に収容されている記録液Lのト
ナー濃度を所定値に維持するように制御する。すなわ
ち、第2濃度センサ32bの出力信号が所定の設定レベ
ルであるか否かが判別される。この実施の形態では、記
録液収容部22内のトナー濃度の設定レベルは、例えば
2乃至8重量パーセントである。
【0069】記録液収容部22内のトナー濃度が設定レ
ベルより高い場合には、そのまま放置してもよいが、設
定レベルを大きく上回る場合には、キャリア液を補充す
るようオペレータに対して報知するように制御してもよ
い。
【0070】記録液収容部22内のトナー濃度が設定レ
ベルより低い場合には、濃度制御部22は、トナー供給
部30からトナーを供給するように制御する。そして、
濃度制御部202は、再び第2濃度センサ32bの出力
を検出し、設定レベルの範囲内のトナー濃度になるまで
この制御が繰り返される。
【0071】このようにして、記録液収容部22内に収
容されている記録液のトナー濃度が2乃至8重量パーセ
ントの範囲内に維持される。上述したように、画像形成
時には、タンク21内においてより高いトナー濃度が維
持される。従って、より大きな画点の記録が可能とな
り、高解像度の記録画像が得られる。また、ほぼ一定の
トナー濃度に維持されているため、記録画像の濃度低下
が防止できる。
【0072】一方、非画像形成時において、タンク21
内のトナー濃度を高濃度に維持した状態で長時間放置す
ると、記録液に含まれる固形成分のトナー粒子が凝集や
沈澱を起こし、タンク内の底面や壁面に沈着することが
ある。また、記録ベルトの貫通孔に凝集し、目詰まりを
起こす虞もある。これは、記録液がある程度以上の濃度
になると、キャリア液中に分散していたトナー粒子のゼ
ータ電位が小さくなるなどの原因により、トナー粒子が
不安定な状態となり、長時間安定な状態で分散状態を維
持できなくなるためと考えられている。
【0073】このため、この実施の形態の記録装置1
は、濃度制御装置202により、非画像形成時には、タ
ンク内のトナー粒子を安定な状態に維持できるトナー濃
度、すなわち記録液収容部内のトナー濃度に相当する2
乃至8重量パーセントまで希釈するように制御する。
【0074】すなわち、記録装置1本体の電源がオフに
された場合、または、所定時間、例えば1時間以上経過
しても記録装置が動作されない場合、濃度制御部202
は、自動的にトナー規制電極200の駆動を停止させる
ように制御する。従って、タンク21内のトナー粒子を
含む記録液が記録液収容部22内に回収され、記録液収
容部において記録液が希釈される。そして、供給パイプ
を介して記録液収容部22からタンク21に希釈された
記録液が供給される。そして、タンク21内のトナー濃
度が低下される。
【0075】この状態を継続することにより、最終的に
は、タンク21内のトナー濃度と記録液収容部22内の
トナー濃度が平衡状態になり、トナー粒子が安定な状態
を維持できる2乃至8重量パーセントのトナー濃度に収
束する。
【0076】従って、上述したようなトナーの凝集及び
沈澱に伴う問題が防止できる。次に、この記録装置1を
用いた画像の記録方法の原理について説明する。図5に
示すように、記録ヘッド27は、記録ベルト26を介し
て例えば500μmの間隔で記録用紙Pに対向配置され
ている。導電性回転ドラム16と、記録ベルト26また
は記録ヘッド27との間に、トナー粒子Tの帯電極性と
同一の電圧、例えば1000乃至1500Vのバイアス
電圧が印加されることにより、貫通孔26bに充填され
た記録液L、特に、記録液中に含まれるトナー粒子T
は、図中のAで示すように、バイアス電圧に反発されて
貫通孔26bの記録用紙に面する側に泳動して密集して
くる。
【0077】さらに、外部から入力された画像信号に応
じて、記録電極27bに100乃至500Vの信号電圧
が重畳されることにより、貫通孔26b内の記録用紙側
に凝集していたトナー粒子Tは、図中のBで示すよう
に、記録液Lに含まれるキャリア液の束縛力に打ち勝っ
て凝集した状態で記録液Lから吐出し、記録用紙Pに到
達する。
【0078】この時、同一極性に帯電しているトナー粒
子T同士は、互いの反発力によってミスト状に分散し
て、吐出することはない。これは、トナー粒子Tが記録
液Lから吐出する際にトナー粒子Tを濡らす程度にキャ
リア液が付着し、このキャリア液による凝集力がトナー
粒子T同士の反発力に打ち勝つため、トナー粒子Tは、
凝集した状態で記録液Lから吐出するものと考えられて
いる。従って、この記録方法の原理において、記録液L
からトナー粒子Tのみが吐出されるのではなく、トナー
粒子Tを凝集する程度にキャリア液を含んで記録液Lか
ら吐出されるものである。
【0079】なお、記録用紙P上に到達したトナー粒子
Tによって形成される記録ドットのサイズは、記録電極
27によって印加される信号電圧の大きさ、または、信
号電圧の印加時間に依存するため、所望するサイズに調
整することが可能である。
【0080】また、吐出するトナー量は、記録液Lのト
ナー濃度に依存し、記録液Lが高濃度になるほど大きな
ドットサイズの画点を記録することが可能である。この
ため、この記録装置1は、上述したように記録液収容部
22において、所定のトナー濃度に調整できるような構
造を有している。
【0081】トナー粒子Tを吐出するために要する電圧
の印加時間は、予め、導電性回転ドラム16と記録ベル
ト26または記録ヘッド27との間にバイアス電圧、す
なわちトナー粒子Tを記録用紙側に泳動させるのに必要
な電圧を印加していた場合には、0.1ミリ秒以上必要
であった。また、バイアス電圧を印加することなく、瞬
時にバイアス電圧+信号電圧に相当する吐出電圧、すな
わちトナー粒子Tを吐出させるのに必要な電圧を印加す
る場合には、約0.5ミリ秒以上必要であった。
【0082】この記録方法は、普通紙をはじめとして種
々の記録媒体に画像を記録可能とするために、透明で記
録に不要なキャリア液を極力吐出させないことが重要で
ある。なお、上述したように、キャリア液は、トナー粒
子T同士を凝集する程度にトナー粒子Tとともに吐出さ
れる必要はある。
【0083】このため、キャリア液は、高い電気抵抗率
を有する誘電性の液体であることが要求される。誘電性
のキャリア液を使用することにより、記録液に印加され
た電界がキャリア液を介してトナー粒子Tに到達するこ
とを可能とする。
【0084】一方、電気抵抗率の低いキャリア液を使用
した場合、記録電極によって印加される電圧により、キ
ャリア液は、電荷注入を受けて帯電してしまうため、信
号電圧印加時に、静電反発力が生じて貫通孔から吐出す
る虞がある。また、電気抵抗率の低いキャリア液は、隣
接する記録電極間で電気的導通を生じさせる虞もあるた
め、この実施の形態における記録装置及び記録方法には
不適である。
【0085】上述したように、この発明の記録方法及び
この記録方法に適する記録装置は、分散媒と着色料など
を含むインクの構成成分の全てが吐出する従来の静電イ
ンクジェット方式とは異なるものである。特に、この発
明は、従来のように、液体(キャリア液)に力を作用さ
せてインクを記録媒体に向けて飛翔させるのではなく、
キャリア液に分散させた固形成分の帯電トナー粒子に力
を作用させて飛翔させる点に特徴がある。この結果、記
録媒体に向けて飛翔される成分は、主にトナー粒子とな
り、キャリア液は、トナー粒子を濡らして凝集させる程
度に吐出されるのみである。このため、記録媒体上に到
達する成分は、主にトナー粒子であって、流動成分とし
てのキャリア液は僅かに含まれているのみであるから、
記録媒体上で滲みや流動を生じることなく画像の記録が
可能となる。従って、種々の記録媒体に対して高画質な
記録画像を得ることができる。
【0086】図6は、上述した実施の形態の変形例を示
している。図6に示した記録ベルト100は、上述した
記録ベルト26と同様の誘電性、すなわち絶縁性のフィ
ルムによって形成されている。この記録ベルト100
は、貫通孔26bの代わりに、一方の表面に記録ベルト
26の貫通孔26bの口径と同程度の微小溝101が形
成されている。この微小溝101は、例えば断面が半円
状に形成されている。また、微小溝101の密度、すな
わち単位面積当りの溝の本数は、所望する記録密度に応
じて種々設定可能である。
【0087】図6に示したような記録ベルト100も上
述した記録装置1に適用することが可能である。すなわ
ち、記録ベルト100は、微小溝101が形成された面
が記録用紙P側を向くようにベルトローラ28a及びb
に取り付けられる。そして、上述した原理に基づいて、
微小溝101に充填された記録液Lは、記録ベルト10
0の背面、すなわち微小溝が形成されていない面からバ
イアス電圧及び信号電圧が印加されることにより、記録
液Lに含まれているトナー粒子Tが凝集した状態で記録
液Lから記録用紙Pに向けて吐出される。
【0088】また、他の変形例として、図7に示したよ
うな記録ベルト110が上述したような記録装置1に適
用されてもよい。すなわち、誘電性の記録ベルト110
の表面、すなわち記録用紙Pに対向する面上には、バイ
ンダと混合された微粒子111を分散されて塗布するこ
とによって凹凸面が形成されている。この記録ベルト1
10に形成された凹凸の大きさ、及び密度は、要求され
る吐出トナー量、記録密度によって種々選択可能であ
る。この実施の形態では、凹凸の大きさを記録電極27
bの幅に対して4分の1乃至4分の3倍程度に設定する
ことにより、記録抜けの少ない良好な画像が得られた。
【0089】次に、この発明の他の実施の形態について
説明する。図8には、記録装置1に適用される他の記録
ベルトが示されている。記録ベルト120は、上述した
ように、絶縁性フィルムによって形成され、さらに複数
の貫通孔121を有している。この貫通孔121も同様
に、記録用紙Pに面する表面側の口径が記録電極27b
に面する裏面側の口径より大きくなるように形成されて
いる。
【0090】各貫通孔121の内壁は、導電性部材12
2により被覆されている。また、各貫通孔121は、導
電性部材122により、記録ベルト120の裏面及び表
面側にリング状に突出するように被覆されている。裏面
に突出した導電性部材122の突起は、記録電極27b
に接触可能に形成されている。
【0091】従って、記録液L、特に、帯電しているト
ナー粒子Tに対して電圧を印加する電極の表面積が、実
質的に拡大されることになる。すなわち、図5に示した
記録ベルト26に保持されている記録液Lは、記録電極
27bにより、記録ベルト26の裏面から電圧が印加さ
れている。図8に示した記録ベルト120によれば、裏
面に突出した導電性部材122と記録電極27bとが導
通されることにより、貫通孔121の内壁に被覆されて
いる導電性部材122が電極として機能する。このた
め、所定の電圧が記録電極27bから記録液Lに含まれ
るトナー粒子Tに印加された際に、貫通孔全域、特に貫
通孔121の深部から対向電極として機能する導電性回
転ドラム16に向かう電気力線を増加させ、トナー粒子
の凝集効率、及び吐出効率を向上させる効果を有してい
る。
【0092】また、記録ベルト120の表面側に形成さ
れた導電性部材122の突起は、貫通孔121内に保持
されている記録液Lを毛細管現象によって突起の先端付
近まで運び、且つ、突起によってより強い電界がその近
傍に形成されることによってより低い印加電圧でトナー
粒子の吐出を実現させるような効果を有している。従っ
て、この突起は、適度な大きさと高さが要求される。こ
の実施の形態では、導電性部材122は、各貫通孔12
1の内壁に対して厚さ約30μm、記録ベルト120の
表及び裏面から高さ20乃至80μmで被覆されてい
る。なお、高さについては、原理上、機械的強度が許す
限り、高いほど好ましい。
【0093】しかしながら、上述したリング状に形成さ
れた導電性部材122の突起は、上述したような効果が
達成可能であれば、その形状がこの実施の形態に限定さ
れるものではない。
【0094】また、上述したように、記録液Lに含まれ
るキャリア液の吐出を防止するために、記録液中への電
荷の流入、すなわち記録液の帯電を防止することが効果
的である。記録液の帯電を防止するために、貫通孔12
1を被覆している導電性部材122をさらに絶縁性部材
で被覆することが有効である。
【0095】被覆可能な絶縁性部材としては、例えばT
iN,SiO2 等の金属酸化物や、ポリイミド、ポリカ
ーボネート等の樹脂が挙げられる。この絶縁性部材を1
乃至10μmの厚さで導電性部材に被覆することによ
り、より高い印加電圧に対してもキャリア液の吐出を防
止することができる。また、記録液の電気抵抗率が多少
低下した場合であっても、キャリア液の吐出が防止でき
るとともに、電圧変調による記録ドットサイズの変調の
安定化が改善できる。
【0096】上述した実施の形態の変形例として、図9
に示したような記録ベルトを記録装置1に適用すること
が可能である。図9に示した記録ベルト130は、誘電
性のフィルム状部材によって形成されている。
【0097】このフィルム状部材は、その表面に所定の
密度で配置され、先端が先鋭化された導電性の突起13
1を有している。この記録ベルト130も同様に、突起
131を有している表面側は、記録用紙Pに面し、この
突起131間に記録液が保持される。一方、突起のない
裏面側は、記録電極が当接される。表面側に保持されて
いる記録液は、記録ベルト130の裏面に当接された記
録電極により、電圧が印加される。
【0098】突起131は、記録電極から印加された電
界を集束してその先端近傍で強めるように機能する。こ
のため、記録液に含まれているトナー粒子を吐出させる
のに必要な印加電圧を低く設定することが可能であり、
低消費電力化が可能となる。
【0099】また、この記録ベルト130は、突起13
1により電界を集束できるので、比較的厚いフィルム状
部材を用いて形成することも可能である。また、上述し
た実施の形態の他の変形例として、図10に示したよう
な記録ベルトを上述した記録装置1に適用することも可
能である。図10に示した記録ベルト140は、誘電性
フィルム状部材によって形成されている。
【0100】この記録ベルト140は、フィルム状部材
の表裏を貫通して所定密度で配列された微小導電性突起
141を有している。この突起141の一端は、記録ベ
ルト140の表面側に突出し、先端が先鋭化されてい
る。そして、記録液は、記録ベルト140の表面側で保
持される。また、突起141の他端は、記録ベルト14
0の裏面側に突出している。そして、記録電極27b
は、記録ベルト140の裏面に当接される。
【0101】裏面側に突出した導電性突起141の他端
が記録電極に直接接触して導通されることにより、表面
側に突出した導電性突起141の一端が電極として機能
し、より強い電界を突起の一端側に形成することが可能
である。従って、低い印加電圧で、記録液に含まれてい
るトナー粒子を吐出させることが可能となる。また、コ
ストの低減にも寄与する。
【0102】このとき、導電性突起141の配置間隔
は、図10に示したように、記録電極27bが少なくと
も2つの導電性突起141に同時に接触可能なように選
択される。
【0103】なお、記録液に含まれるキャリア液の吐出
を防止するために、図9及び図10に示したような導電
性の突起131及び141の表面が上述したような絶縁
性部材によって被覆されてもよい。
【0104】また、導電性突起131及び141は、所
望する記録密度、ドットサイズなどに応じて所定の密度
で配置することが可能である。上述した実施の形態にお
いて、記録液支持手段として誘電性のフィルム状部材に
よって形成された記録ベルトを用いた例について説明し
たが、記録装置1は、図11に示すように、複数のノズ
ルと記録電極とが一体に形成された記録ヘッドを適用す
ることも可能である。
【0105】記録ヘッド150は、複数のノズル151
を有すると共に、各ノズルの先端部に記録電極152が
配設されている。記録ヘッド150の下端部は、記録液
を収容可能に形成されたタンク153に連通されている
と共に、タンク153に支持されている。各記録電極1
52は、上述したように、信号駆動用集積回路27dに
それぞれ接続され、外部から入力された画像データに基
づいて印加電圧が制御される。
【0106】タンク153は、供給パイプ154及び回
収パイプ155により、図1に示したような記録液収容
部22に連通され、記録液Lが循環可能なように接続さ
れている。また、回収パイプ155は、上述した実施の
形態と同様に、トナー規制電極156を有している。ト
ナー規制電極156は、リング状の導電性部材によって
形成され、タンク153と回収パイプ155とが接続さ
れている回収パイプ155の接続部付近に設けられてい
る。
【0107】また、図示しないが、タンク153は、内
部に収容している記録液のトナー濃度を検出する濃度セ
ンサを有している。記録液収容部22において所定濃度
に調整された記録液は、供給パイプ154によりタンク
153に供給される。タンク内に供給された記録液のト
ナー濃度は、濃度センサにより検出され、上述したよう
に、濃度制御部において、トナー規制電極156に印加
する電圧が制御される。そして、タンク153内の記録
液が濃縮される。
【0108】濃縮された記録液は、記録ヘッド150の
複数のノズル151に保持される。この記録液は、ノズ
ル先端部に設けられた記録電極152により所定の大き
さの電圧が印加される。記録液に含まれ、所定の極性に
帯電しているトナーは、記録電極152によって同一極
性の電圧が印加されることにより記録液から凝集された
状態で吐出する。なお、詳細な原理については、上述し
た通りである。
【0109】図12は、他の実施の形態を示す図であ
る。すなわち、記録ヘッド160は、誘電性部材によっ
て平板状に形成された基板161、この基板上に平行に
配列され、信号駆動用集積回路27にそれぞれ接続され
た記録電極162、及びこの基板161及び記録電極1
62を包囲し、記録液を収容するタンクとして機能する
部材163によって形成されている。
【0110】この記録ヘッド160は、同様に、図示し
ない供給パイプ及び回収パイプにより記録液収容部に連
通され、記録液が循環可能に接続されている。また、回
収パイプには、トナー規制電極が設けられ、記録ヘッド
160内に収容される記録液の濃度を制御できる。
【0111】記録ヘッド160に収容された記録液は、
濃縮された後、各記録電極162に画像データに対応し
た電圧を印加することにより、記録液に含まれているト
ナーが凝集された状態で記録液から吐出する。この原理
については、既に述べた通りである。
【0112】図11及び図12に示した実施の形態にお
いて、濃縮手段としてのトナー規制電極、及び濃度制御
手段としての濃度制御部を備えたことにより、画像形成
時は、タンク及びノズルまたはスリット孔に供給される
記録液の濃度が濃縮され、また、非画像形成時は、記録
液が希薄されるため、目詰まりが抑制できる。
【0113】上述したように、この発明の記録装置によ
れば、従来のインクジェット記録方式が有していた種々
の問題を解決することができる。すなわち、記録液に含
まれる固形成分としてのトナー粒子が主として吐出され
ることにより、画像が記録媒体に記録される。また、記
録液に含まれる液体成分としてのキャリア液は、トナー
粒子を凝集させる程度にトナー粒子と共に吐出されるの
みである。従って、種々の記録媒体に対しても滲みやフ
ェザリング等の画像不良を生じる虞がなく、記録画像の
高画質化が可能となる。また、着色剤の種類に制約を受
けることがないため、退色の少ない色の保存性が良好な
記録画像を得ることができる。
【0114】また、記録液は、濃度制御部により、記録
液に含まれるキャリア液に対するトナー粒子の濃度が制
御される。すなわち、画像形成時は、記録液を濃縮して
トナー粒子の濃度を高めることにより、相対的に大きな
画点の記録が可能となる。また、常にほぼ一定の濃度に
維持されているため、記録された画像の濃度も一定に維
持できる。一方、非画像形成時は、タンク内、及び記録
ベルト等の記録液保持手段にトナー粒子が凝集したり、
沈澱することを防止するため、タンク内のトナー粒子の
濃度を安定な状態まで希薄化することにより、装置の信
頼性を向上できる。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、種々の媒体に対して滲みが発生することなく高画質
な記録が可能なインクジェット方式の記録装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の記録装置の一例を概略的に
示す断面図である。
【図2】図2は、図1に示した記録装置に備えられてい
る記録ベルトの一例を概略的に示す平面図である。
【図3】図3の(a)は、図2に示した記録ベルトの一
部を拡大した平面図であり、図3の(b)は、この記録
ベルトの断面図である。
【図4】図4は、図1に示した記録装置に備えられる記
録ヘッドの一例を概略的に示す平面図である。
【図5】図5は、この発明の記録方法を説明するための
図である。
【図6】図6は、この発明の記録装置に適用される記録
ベルトの他の実施の形態を概略的に示す断面図である。
【図7】図7は、この発明の記録装置に適用される記録
ベルトの他の実施の形態を概略的に示す断面図である。
【図8】図8は、この発明の記録装置に適用される記録
ベルトの他の実施の形態を概略的に示す断面図である。
【図9】図9は、この発明の記録装置に適用される記録
ベルトの他の実施の形態を概略的に示す断面図である。
【図10】図10は、この発明の記録装置に適用される
記録ベルトの他の実施の形態を概略的に示す断面図であ
る。
【図11】図11は、この発明の記録装置に適用される
ノズル式の記録ヘッドの一例を概略的に示す斜視図であ
る。
【図12】図12は、この発明の記録装置に適用される
スリット孔式の記録ヘッドの一例を概略的に示す一部斜
視図である。
【図13】図13は、図1に示した記録装置に備えられ
ているトナー規制電極を概略的に示す断面図である。
【図14】図14は、図1に示した記録装置に備えられ
ているタンク及び記録液収容部のトナー濃度を制御する
制御系を示すブロック図である。
【図15】図15は、タンク内に収容された記録液のト
ナー濃度を制御するためのフローチャートである。
【図16】図16は、記録液収容部内に収容された記録
液のトナー濃度を制御するためのフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1…記録装置 2…給紙部 3…搬送部 4…記録ユニット 5…装置本体 11…用紙カセット 15…搬送路 16…導電性回転ドラム 21…タンク 22…記録液収容部 24…供給パイプ 25…回収パイプ 26…記録ベルト 26b…貫通孔 27…記録ヘッド 27b…記録電極 27c…信号入力ポート 27d…信号駆動用集積
回路 30…トナー供給部 31…撹拌機 32a…第1濃度センサ 32b…第2濃度センサ 150…記録ヘッド 151…ノズル 152…記録電極 156…トナー規制電極 160…記録ヘッド 200…トナー規制電極 201…トナー規制電極駆動部202…濃度制御部 L…記録液 P…記録用紙 T…トナー粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 武郎 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電性の液体中に所定の極性に帯電した現
    像剤粒子を分散させた記録液を収容する記録液収容手段
    と、 前記記録液収容手段に収容された記録液に含まれる誘電
    性液体に対する現像剤粒子の濃度を濃縮する濃縮手段
    と、 前記記録液収容手段内の濃縮された記録液を保持する記
    録液保持手段と、 前記記録液保持手段に対して前記現像剤粒子の帯電極性
    と同極性の所定の大きさの電圧を選択的に印加する電圧
    印加手段と、 を有する記録装置。
  2. 【請求項2】誘電性の液体中に所定の極性に帯電した現
    像剤粒子を分散させた記録液を収容する記録液収容手段
    と、 前記記録液収容手段に収容された記録液に含まれる誘電
    性液体に対する現像剤粒子の濃度を濃縮する濃縮手段
    と、 前記記録液収容手段とは別に設けられ、前記記録液収容
    手段内の濃縮された記録液を保持する記録液保持手段
    と、 前記記録液保持手段に対して前記現像剤粒子の帯電極性
    と同極性の所定の大きさの電圧を選択的に印加する電圧
    印加手段と、 を有する記録装置。
  3. 【請求項3】誘電性の液体中に所定の極性に帯電した現
    像剤粒子を分散させた記録液を収容する記録液収容手段
    と、 前記記録液収容手段に収容された記録液に含まれる誘電
    性液体に対する現像剤粒子の濃度を濃縮する濃縮手段
    と、 前記記録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃度を
    検知する濃度検知手段と、 前記濃度検知手段による検知結果に基づいて、前記記録
    液収容手段に収容された記録液を所定の現像剤濃度に設
    定するように前記濃縮手段を制御する濃度制御手段と、 前記記録液収容手段内の濃縮された記録液を保持する記
    録液保持手段と、 前記記録液保持手段に対して前記現像剤粒子の帯電極性
    と同極性の所定の大きさの電圧を選択的に印加する電圧
    印加手段と、 を有する記録装置。
  4. 【請求項4】誘電性の液体中に所定の極性に帯電した現
    像剤粒子を分散させた記録液と、 前記記録液を収容する第1記録液収容手段と、 前記記録液が循環可能なように少なくとも2本のパイプ
    によって第1記録液収容手段に連通され、前記記録液を
    収容すると共に、前記記録液に現像剤粒子を供給可能な
    第2記録液収容手段と、 前記第1記録液収容手段に収容された記録液に含まれる
    誘電性液体に対する現像剤粒子の濃度を検知する第1濃
    度検知手段と、 前記第2記録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃
    度を検知する第2濃度検知手段と、 前記第1記録液収容手段から第2記録液収容手段に向か
    って前記記録液が流出するパイプに設けられ、前記現像
    剤粒子と同一極性の所定の大きさの電圧を記録液に印加
    することにより、前記第1記録液収容手段に収容された
    記録液に含まれる現像剤粒子の流出を規制して現像剤濃
    度を濃縮する濃縮手段と、 前記第1及び第2濃度検知手段による検知結果に基づい
    て、前記第1記録液収容手段に収容された記録液を所定
    の現像剤濃度に設定するように前記濃縮手段を制御する
    と共に、前記第2記録液収容手段に収容された記録液に
    供給する現像剤粒子の供給量を制御する濃度制御手段
    と、 前記第1記録液収容手段内の濃縮された記録液を保持す
    る記録液保持手段と、 前記記録液保持手段に対して前記現像剤粒子の帯電極性
    と同極性の所定の大きさの電圧を選択的に印加する電圧
    印加手段と、 を有する記録装置。
  5. 【請求項5】誘電性の液体中に所定の極性に帯電した現
    像剤粒子を分散させた記録液と、 前記記録液を収容する記録液収容手段と、 前記記録液収容手段に収容された記録液に含まれる誘電
    性液体に対する現像剤粒子の濃度を濃縮する濃縮手段
    と、 前記記録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃度を
    検知する濃度検知手段と、 前記濃度検知手段による検知結果に基づいて、前記記録
    液収容手段に収容された記録液を所定の現像剤濃度に設
    定するように前記濃縮手段を制御する濃度制御手段と、 前記記録液収容手段内の濃縮された前記記録液を保持す
    る記録液保持部を有し、誘電性のフィルム状部材によっ
    て形成された記録液保持手段と、 前記記録液保持手段に対して前記現像剤粒子の帯電極性
    と同極性の所定の大きさの電圧を選択的に印加して、前
    記記録液保持手段と記録媒体との間に電界を形成するこ
    とにより、前記記録液保持手段の記録液保持部に保持さ
    れている記録液中の現像剤粒子を前記記録液から前記記
    録媒体に向けて吐出させる電圧印加手段と、 画像データに対応して前記電圧印加手段に供給する電圧
    の大きさを制御する制御手段と、 を有する記録装置。
  6. 【請求項6】誘電性の液体中に所定の極性に帯電した現
    像剤粒子を分散させた記録液と、 前記記録液を収容する記録液収容手段と、 前記記録液収容手段に収容された記録液に含まれる誘電
    性液体に対する現像剤粒子の濃度を濃縮する濃縮手段
    と、 前記記録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃度を
    検知する濃度検知手段と、 前記濃度検知手段による検知結果に基づいて、前記記録
    液収容手段に収容された記録液を所定の現像剤濃度に設
    定するように前記濃縮手段を制御する濃度制御手段と、 誘電性のフィルム状部材の一方の面から他方の面に貫通
    し、一方の面側の口径が他方の面側の口径より大きい複
    数の微小貫通孔を有し、この複数の微小貫通孔により前
    記記録液収容手段内の濃縮された前記記録液を保持する
    記録液保持手段と、 前記記録液保持手段の他方の面に当接して前記記録液に
    含まれる現像剤粒子の帯電極性と同極性の所定の大きさ
    の電圧を選択的に印加して、前記記録液保持手段と記録
    媒体との間に電界を形成することにより、前記記録液保
    持手段の微小貫通孔に保持されている記録液中の現像剤
    粒子を前記記録液から記録媒体に向けて吐出させる電圧
    印加手段と、 画像データに対応して前記電圧印加手段に供給する電圧
    の大きさを制御する制御手段と、 を有する記録装置。
  7. 【請求項7】誘電性の液体中に所定の極性に帯電した現
    像剤粒子を分散させた記録液と、 前記記録液を収容する記録液収容手段と、 前記記録液収容手段に収容された記録液に含まれる誘電
    性液体に対する現像剤粒子の濃度を濃縮する濃縮手段
    と、 前記記録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃度を
    検知する濃度検知手段と、 前記濃度検知手段による検知結果に基づいて、前記記録
    液収容手段に収容された記録液を所定の現像剤濃度に設
    定するように前記濃縮手段を制御する濃度制御手段と、 誘電性のフィルム状部材の一方の面側に凹凸面が形成さ
    れ、この凹凸面により前記記録液収容手段内の濃縮され
    た前記記録液を保持する記録液保持手段と、 前記記録液保持手段の他方の面に当接して前記記録液に
    含まれる現像剤粒子の帯電極性と同極性の所定の大きさ
    の電圧を選択的に印加して、前記記録液保持手段と記録
    媒体との間に電界を形成することにより、前記記録液保
    持手段の微小貫通孔に保持されている記録液中の現像剤
    粒子を前記記録液から記録媒体に向けて吐出させる電圧
    印加手段と、 画像データに対応して前記電圧印加手段に供給する電圧
    の大きさを制御する制御手段と、 を有する記録装置。
  8. 【請求項8】誘電性の液体中に所定の極性に帯電した現
    像剤粒子を分散させた記録液と、 前記記録液を収容する第1記録液収容手段と、 前記記録液が循環可能なように少なくとも2本のパイプ
    によって第1記録液収容手段に連通され、前記記録液を
    収容すると共に、前記記録液に現像剤粒子を供給可能な
    第2記録液収容手段と、 前記第1記録液収容手段に収容された記録液に含まれる
    誘電性液体に対する現像剤粒子の濃度を検知する第1濃
    度検知手段と、 前記第2記録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃
    度を検知する第2濃度検知手段と、 前記第1記録液収容手段から第2記録液収容手段に向か
    って前記記録液が流出するパイプに設けられ、前記現像
    剤粒子と同一極性の所定の大きさの電圧を記録液に印加
    することにより、前記第1記録液収容手段に収容された
    記録液に含まれる現像剤粒子の流出を規制して現像剤濃
    度を濃縮する濃縮手段と、 前記第1及び第2濃度検知手段による検知結果に基づい
    て、前記第1記録液収容手段に収容された記録液を所定
    の現像剤濃度に設定するように前記濃縮手段を制御する
    と共に、前記第2記録液収容手段に収容された記録液に
    供給する現像剤粒子の供給量を制御する濃度制御手段
    と、 複数本のノズルを有し、各ノズルで前記第1記録液収容
    手段内の濃縮された記録液を保持する記録液保持手段
    と、 前記記録液保持手段に設けられた各ノズルの先端部近傍
    から記録液に含まれる現像剤粒子を外部に吐出させるた
    めに、前記記録液保持手段に設けられた各ノズルの先端
    部に設けられ、前記記録液に対して前記現像剤粒子の帯
    電極性と同極性の所定の大きさの電圧を選択的に印加す
    る電圧印加手段と、 を有する記録装置。
  9. 【請求項9】誘電性の液体中に所定の極性に帯電した現
    像剤粒子を分散させた記録液と、 前記記録液を収容する第1記録液収容手段と、 前記記録液が循環可能なように少なくとも2本のパイプ
    によって第1記録液収容手段に連通され、前記記録液を
    収容すると共に、前記記録液に現像剤粒子を供給可能な
    第2記録液収容手段と、 前記第1記録液収容手段に収容された記録液に含まれる
    誘電性液体に対する現像剤粒子の濃度を検知する第1濃
    度検知手段と、 前記第2記録液収容手段に収容された記録液の現像剤濃
    度を検知する第2濃度検知手段と、 前記第1記録液収容手段から第2記録液収容手段に向か
    って前記記録液が流出するパイプに設けられ、前記現像
    剤粒子と同一極性の所定の大きさの電圧を記録液に印加
    することにより、前記第1記録液収容手段に収容された
    記録液に含まれる現像剤粒子の流出を規制して現像剤濃
    度を濃縮する濃縮手段と、 前記第1及び第2濃度検知手段による検知結果に基づい
    て、前記第1記録液収容手段に収容された記録液を所定
    の現像剤濃度に設定するように前記濃縮手段を制御する
    と共に、前記第2記録液収容手段に収容された記録液に
    供給する現像剤粒子の供給量を制御する濃度制御手段
    と、 誘電性部材によって形成されたスリット孔を有し、この
    スリット孔で前記第1記録液収容手段内の濃縮された記
    録液を保持する記録液保持手段と、 前記記録液保持手段のスリット孔内に保持された記録液
    に含まれる現像剤粒子を外部に吐出させるために、前記
    記録液保持手段のスリット孔に設けられ、前記記録液に
    対して前記現像剤粒子の帯電極性と同極性の所定の大き
    さの電圧を選択的に印加する電圧印加手段と、 を有する記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999034982A1 (fr) * 1998-01-09 1999-07-15 Hitachi, Ltd. Imprimante a jets d'encre
JP2005186382A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Fuji Photo Film Co Ltd 濃度検出方法、濃度検出装置、およびインクジェット記録装置

Cited By (3)

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JP4482325B2 (ja) * 2003-12-25 2010-06-16 富士フイルム株式会社 濃度検出方法、濃度検出装置、およびインクジェット記録装置

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