JPH09192574A - 薄膜形成装置及び薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜形成装置及び薄膜形成方法

Info

Publication number
JPH09192574A
JPH09192574A JP975896A JP975896A JPH09192574A JP H09192574 A JPH09192574 A JP H09192574A JP 975896 A JP975896 A JP 975896A JP 975896 A JP975896 A JP 975896A JP H09192574 A JPH09192574 A JP H09192574A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
substrate
coated
thin film
inkjet head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP975896A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ogura
洋 小倉
Ushio Sagawa
潮 寒川
Masayoshi Miura
眞芳 三浦
Toshiyuki Iwazawa
利幸 岩澤
Hiroyuki Naka
裕之 中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP975896A priority Critical patent/JPH09192574A/ja
Publication of JPH09192574A publication Critical patent/JPH09192574A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜形成装置及び同形成方法に関し、塗布液
の使用効率の悪さと膜厚の不均一さ改善しながら、所望
の膜厚を的確に得ることを目的とする。 【解決手段】 気体による圧力を利用して被塗布基板に
塗布液を吐出する吐出口を有するインクジェットヘッド
12を用い、薄膜を形成する薄膜形成装置であって、更
に、インクジェットヘッドの吐出口の塗布液側近傍の第
1の圧力を調整する第1の調整手段B部と、インクジェ
ットヘッドの吐出口の外方側近傍の第2の圧力を調整す
る第2の調整手段A部と、これらを制御することによっ
て吐出口からの塗布液の吐出を制御する制御手段40
と、を有する薄膜形成装置、またはそれを用いた薄膜形
成方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜形成装置及び薄膜
形成方法に関し、特に、液状物質を微小ノズルより吐出
して基板に付着させ、付着した液状物質を乾燥、硬化さ
せて薄膜(広義には100μm以下一般には10μm以
下の膜厚)を形成する薄膜形成装置及び薄膜形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄膜技術は種々の分野で応用され
ており、その形成方法もスッパタや蒸着のように真空装
置を用いる方法以外に、高価な真空装置を用いないスピ
ン塗布、印刷、ダイコートなどの方法によっても形成さ
れてきている。
【0003】特に、スピン塗布は、半導体製造工程に於
いてレジスト膜の形成やSOGなどの層間絶縁膜の形成
等に利用されているだけでなく、光ディスクの製造工程
においても保護膜の形成等にも広く利用されている。
【0004】以下、従来のスピン塗布装置(スピンコー
タ)について説明する。図7は、従来の一般的なスピン
コータを用いて薄膜を形成する過程を示す図である。
【0005】図7において、100はスピンコータ本体
の回転軸、200は試料固定基板である。
【0006】また、300は塗布用の液体を吐出するノ
ズルであり、400は薄膜形成用の基板である。
【0007】まず、図7(a)は、ノズル300から基
板400に液体500を吐出させた状態を示し、つい
で、図7(b)は、スピンコータを低速回転ω1(例え
ば60rpm)で回転させ、液体500を基板400に
なじませる工程を示し、更に、図7(c)は高速回転ω
2(例えば4500rpm)で基板400を回転させる
ことにより余分な液体を飛散液700として基板400
上から除去し、所望の膜厚の薄膜600を形成する工程
を示している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スピン塗布に
おいては、ノズル300より供給する液体500のう
ち、実際に基板400上に薄膜600として形成される
のは、一般に供給された液体の20%以下であり供給さ
れた液体のほとんどが飛散液700となり、基板400
より除去され捨てられることとなる。
【0009】これは、液体500を充分な量としない
と、液体500と基板400の充分ななじみを得られ
ず、仮に液体500の量を減らした場合には、液体50
0と基板400のなじみの悪い部分に塗り残しを発生さ
せてしまうことになるためである。
【0010】例えば、外径120mmの光ディスクに膜
厚3μmの保護膜を形成する場合、紫外線硬化樹脂溶液
をノズル300より約2g(図7の液体500に相当)
を基板400に対し供給する必要があるが、3μm膜厚
の薄膜(図7の薄膜600に相当)に必要な量は約40
mgであり、残りの約1.96g(供給量の約98%)
は飛散液700として捨てられてしまう。
【0011】ここで塗布液の利用効率を、(供給された
塗布液−飛散液)/(供給された塗布液)と定義する
と、スピンコータの塗布液の利用効率は約2%に過ぎな
い。
【0012】このように、従来のスピンコータで薄膜を
形成する場合は、液体の利用効率が非常に悪く、結果的
に製品の生産コストを上昇させる課題を有していた。
【0013】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
もので、液体の吐出ヘッドとしてインクジェットヘッド
を用いることにより、塗布液の利用効率の高い薄膜形成
装置を提供することを目的としている。
【0014】更に、本発明の目的は、薄膜形成時におい
て、インクジェットヘッドから吐出される液体の安定し
た吐出を確保することにより、信頼性の高い薄膜形成装
置を提供するものである。
【0015】更に、このような薄膜形成装置を用いて、
簡便な薄膜形成方法を実現することをも目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、気体による圧力を利用して被塗布基板に
前記塗布液を吐出する吐出口を有するインクジェットヘ
ッドを用い、被塗布基板を回転させ、かつインクジェッ
トヘッドと被塗布基板とを相対移動させながら、インク
ジェットヘッドより塗布液を吐出して被塗布基板上に薄
膜を形成する薄膜形成装置であって、更に、インクジェ
ットヘッドの吐出口の塗布液側近傍の第1の圧力を調整
する第1の調整手段と、インクジェットヘッドの吐出口
の外方側近傍の第2の圧力を調整する第2の調整手段
と、これらを制御することによって吐出口からの塗布液
の吐出を制御する制御手段と、を有する薄膜形成装置で
ある。
【0017】このような構成により、インクジェットヘ
ッドから吐出される塗布液の安定した吐出を確保するこ
とにより、信頼性の高い薄膜形成装置が提供される。
【0018】そして、更に、本発明は、このような薄膜
形成装置を用い、塗布工程における塗布液の吐出量を被
塗布基板の外周部に向けて増加させる薄膜形成方法であ
る。
【0019】このような構成により、工程が簡略化され
た薄膜形成方法が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
気体供給源と、塗布液を貯蔵するタンクと、被塗布基板
と、前記気体供給源からの気体による圧力を利用して前
記被塗布基板に前記塗布液を吐出する吐出口を有するイ
ンクジェットヘッドと、前記被塗布基板を回転させる回
転手段と、前記インクジェットヘッドと前記被塗布基板
とを前記非塗布基板の中心部と外周部との間で相対移動
させる相対移動手段とを備え、前記被塗布基板を前記回
転手段で回転させ、かつ前記インクジェットヘッドを前
記相対移動手段により相対移動させながら、前記インク
ジェットヘッドより前記塗布液を吐出して前記被塗布基
板上に薄膜を形成する薄膜形成装置であって、更に、前
記インクジェットヘッドの吐出口の塗布液側近傍の第1
の圧力を調整する第1の調整手段と、前記インクジェッ
トヘッドの吐出口の外方側近傍の第2の圧力を調整する
第2の調整手段と、前記第1の圧力と前記第2の圧力の
一方の圧力を基準圧力として維持し、他方の圧力と前記
基準圧力とを比較して前記他方の圧力を所定の圧力に維
持するように前記第1の調整手段と前記第2の調整手段
とを制御することによって前記吐出口からの塗布液の吐
出を制御する制御手段とを有する薄膜形成装置であり、
インクジェットヘッドに印加される圧力の緻密な制御が
なされ、吐出される塗布液の安定した吐出が確保され
る。
【0021】具体的には、請求項2記載のように、第1
の調整手段は、第1の圧力を検知する第1の検知手段を
有し、第2の調整手段は、第2の圧力を検知する第2の
検知手段を有し、制御手段は、基準圧力とした圧力側の
検知手段からの情報に基づき対応した調整手段をフィー
ドバック制御し、更に前記第1の圧力と前記第2の圧力
とを比較する比較手段を有し、前記比較手段で比較した
結果に基づき基準圧力としなかった圧力側の調整手段を
所定の圧力になるようにフィードバック制御する構成が
好適である。
【0022】また、請求項3記載のように、更に、気体
供給源とインクジェットヘッドとの連絡を断続する断続
手段と、前記断続手段によって前記気体供給源と前記イ
ンクジェットヘッドとの連絡が切断された場合に、吐出
口からの塗布液の流出を防止する流出防止手段を有する
構成であってもよく、装置の停止時に、装置自体が破壊
されることはない。
【0023】具体的には、請求項4に記載のように、流
出防止手段は、タンクの塗布液に印加された圧力を開放
するバルブであることが好適である。
【0024】また、請求項5記載のように、更に、吐出
状態を確認するために、液体の吐出させる吐出状態確認
手段を有していてもよい。
【0025】また、請求項6記載のように、更に、吐出
量を確認するために、規定した時間のみ液体を吐出させ
る吐出量確認手段を有してもよい。
【0026】ここで、請求項7や8記載のように、塗布
液が、紫外線硬化樹脂溶液であり、被塗布基板が光ディ
スク用基板であり、インクジェットヘッドが複数の微細
ノズルを有するものでよい。
【0027】そして、請求項9記載のように、以上の薄
膜形成装置を用い、被塗布基板とインクジェットヘッド
とを相対的に第1の回転速度で回転しながら、前記被塗
布基板と前記インクジェットヘッドとを前記被塗布基板
の中心側と外周側との間で直線的に相対移動させる工程
と、前記工程に時間的に重複して塗布液を塗布する塗布
工程と、前記塗布工程終了後前記被塗布基板を第1の回
転速度より大きな第2の回転速度で回転させるレベリン
グ工程とを有する薄膜形成方法であり、均一な薄膜が効
率よく形成される。
【0028】または、請求項10記載のように、以上の
薄膜形成装置を用い、被塗布基板とインクジェットヘッ
ドとを相対的に第1の回転速度で回転しながら、前記被
塗布基板と前記インクジェットヘッドとを前記被塗布基
板の中心側と外周側との間で直線的に相対移動させる工
程と、前記工程に時間的に重複して塗布液を塗布する塗
布工程とを有し、前記塗布工程における塗布液の吐出量
は前記被塗布基板の外周部に向けて増加する薄膜形成方
法であり、レベリング工程を廃しても均一な薄膜が形成
される。
【0029】具体的には、請求項11記載のように、被
塗布基板とインクジェットヘッドとは等速度で直線的に
相対移動され、塗布工程における塗布液の吐出量は前記
被塗布基板の外周部に向けて1次関数的に増加すること
が好適である。
【0030】以下、具体的な本発明の実施の形態につ
き、図面を参照しながら説明をする。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1におけ
る薄膜形成装置の概略構成図である。
【0031】図1において、10aはθステージ、10
bはXステージであり、被塗布基板11に回転運動と並
進運動を各々独立に与えることができる。
【0032】次に、12は空圧制御型のインクジェット
ヘッドである。ここで、Xステージ10b側を固定し、
相対的にインクジェットヘッド12を掃引することによ
っても同様の動作を実現できるが、インクジェットヘッ
ド12への気体や塗布液の配管や、次工程への搬送など
を考慮すると、Xステージ側を移動する構成の方が便利
である。
【0033】また、13はインクジェットヘッド12に
連絡された塗布液タンク、14はインクジェットヘッド
12から塗布液の吐出の制御をするための気体の圧力制
御系で、インクジェットヘッド12から所望の吐出量が
得られるように気体圧力、気体の流量を制御する。
【0034】そして、15は集中制御系であり、θステ
ージ10aとXステージ10bの運動の制御、塗布液吐
出のオン・オフのタイミング管理を行う。更に、この集
中制御系15は、16の環境制御系a、17の環境制御
系b、18の環境制御系c及び圧力制御系14と協働し
て、薄膜形成装置の周囲の環境変動による影響を排除す
るようにも動作をする。
【0035】次に、図2は、図1のインクジェットヘッ
ド11のノズル部の部分拡大図を示す。
【0036】図2において、19は複数個存在するノズ
ルの1つである液体吐出口、20は液体吐出口19に対
応し同軸上に配された複数個存在するノズルの1つであ
る気体吐出口、21は、図1の塗布液タンク13よりイ
ンクジェットヘッド12に供給されている塗布液、22
は、図1の圧力制御系14より供給された空気等の気体
の流れ(気流)を示している。
【0037】液体吐出口19と同軸上に配された気体吐
出口20は、気体吐出口20からは一定流速の気流22
が流出しているから、気流22の流出に伴い、液体吐出
口19の近傍には圧力Paが生じる。
【0038】一方、図1の塗布液タンク13には、圧力
制御系14より気体圧力が印加されているため、液体吐
出口19の塗布液21には、圧力Piが生じる。
【0039】図2(a)は、PaとPiがほぼ等しく、
液吐出口19に保持された状態を示している。
【0040】一方、図2(b)は、図1の圧力制御系1
4の圧力制御により、気流22が減少し、液吐出口19
に生じる圧力が、Piに対応したPaより小さいPbと
なり、圧力差(Pi−Pb)によって塗布液が吐出する
状態を示している。
【0041】さて、本実施形態のインクジェットヘッド
12は、このような空圧制御型であるため、塗布液の吐
出量は、主に、以下のパラメータに依存する。 (1)塗布液の粘度、表面張力; (2)インクジェットヘッドに供給される空気流量;及
び (3)インクジェットヘッドのノズル面の高さを基準に
したときの塗布液タンクの液面高さである。
【0042】そこで、(1)から(3)のパラメータが
周囲環境の変動に影響されるのを防ぐ目的で、集中制御
系15は、環境制御系16と18を介して、(1)の塗
布液の粘度と表面張力を制御すべくインクジェットヘッ
ド12近辺での温度管理を行い、圧力制御系14を介し
て(2)の空圧制御と流量制御を行い、環境制御系17
を介して(3)の液面の高さ管理を行っている。
【0043】また、塗布液の物性値は、ロット依存性が
なく、経時変化が生ぜずに、常に一定であることが望ま
しいが、実際には必ず多少のばらつきがある。
【0044】この対策としては、塗布液の物性値をロッ
ト毎あるいは日常的にモニタリングして調整したり、所
定の範囲の物性値を持つ塗布液をあらかじめ選別して使
用すればよいが、製造コストの上昇を招いてしまう。
【0045】一方、本実施の形態のように、環境制御系
を設ければ、このような塗布液の物性値のばらつきを効
果的に吸収され、無用なコスト上昇を招かない。
【0046】さらに、異なった液種の塗布をする場合に
は、液種によって異なる物性値を環境制御系を操作する
ことにより変化させ、大幅な工程の変更を伴わずに所望
の薄膜を得られるようにすることも可能になる。
【0047】これは、他の製品ラインへ装置転用できる
ことをも示唆しており、設備投資の削減や装置稼働率の
向上という大きな利益を得ることも可能であることを意
味している。
【0048】以下、本実施の形態の更なる特徴的構成で
ある圧力調整機構について説明をする。
【0049】図3は、図1に示される圧力制御系14の
詳細構成を説明する図で、図1と共通の構成要素には、
同じ符号が付してある。
【0050】図3において、24は圧力供給源で、ドラ
イエアー、N2等の不活性ガス、あるいは不図示の加圧
ポンプより供給される空気等、の気体を大気圧以上の圧
力で供給する。
【0051】ついで、25は供給された気体に含まれる
ダストを取り除くフィルター、26は通過する気体の圧
力を調整するレギュレータa、27は気体中に含まれる
オイルミスト等を取り除くミストトラップ、28はバル
ブa、35はバルブbを示し、各々電気信号(あるいは
手動)により開閉を行うもので、バルブ28は通常は開
状態、バルブ35は通常は閉状態とされる。
【0052】また、29は圧力調整弁であるレギュレー
タbを示し、30はバッファーである。このバッファー
30は、供給される気体の微小な圧力変動を取り除く。
【0053】また、31はピエゾバルブa、33はピエ
ゾバルブbであり、各々開閉自在である。
【0054】また、32は圧力トランスミッタa、34
は圧力トランスミッタbであり、各々気体の圧力を測定
して電気信号として出力する圧力センサーである。この
圧力トランスミッタは、圧力変動に敏感であるため、レ
ギュレータ29により圧力トランスミッタに過度の圧力
負荷がかからないようされている。
【0055】なお、本実施の形態においては、応答性を
考慮して、ピエゾバルブ31とピエゾバルブ33には、
バルブ開閉の応答を圧電素子により制御する構成とし、
圧力トランスミッタ32及び圧力トランスミッタ34
は、半導体歪みゲージ型のセンサーを用いている。
【0056】また、40は集中制御系27より指令を受
け、各構成要素を制御するコントローラ、41は気体供
給用配管、42は電気配線、43は塗布液をインクジェ
ットに供給する配管である。
【0057】ここで、集中制御系15は、Xステージ1
0bの位置情報を監視し、被塗布基板11とインクジェ
ットヘッド12との相対位置関係を把握しており、集中
制御系15は、どの相対位置において、インクジェット
ヘッド12より溶液を吐出開始させ、どの相対位置に置
いて溶液の吐出を終了させるかの指令を出す。
【0058】さて、本実施の形態におけるインクジェッ
トヘッドは、空圧制御型であるので、図2における液体
吐出口19の塗布液21側と気体吐出口側20とで圧力
差を設けて塗布液の吐出動作を行なうことになるが、具
体的には、図3中のA部(ピエゾバルブ31と圧力トラ
ンスミッタ32とから構成される)の圧力とB部(ピエ
ゾバルブ33と圧力トランスミッタ34とから構成され
る)の圧力の双方を制御することになる。
【0059】つまり、インクジェットヘッド12より塗
布液を吐出させようとしたときには、(A部の圧力)<
(B部の圧力)の条件で、A部とB部に圧力差を生じさ
せればよい。
【0060】このとき、B部の圧力が大きいほど、ま
た、A部とB部との圧力差が大きいほど、インクジェッ
トより吐出する単位時間当たりの溶液の量は増える。
【0061】よって、実際にインクジェットヘッドより
溶液を吐出させるためには、A部の圧力と、A部とB部
の圧力差の2つの値を指定しなければならないが、この
2つの値は吐出させる塗布液の種類によって異なるか
ら、任意に設定できること必要であるし、量産工程にお
いては信頼性の高いものでなくてはならないこともむろ
んである。
【0062】本実施の形態における圧力調整機構は、こ
のような要請を充すものであるが、以下更に詳細に説明
をする。
【0063】まず、コントローラ40は、予めA部で実
現すべき圧力P1が入力されており、この圧力に応じ、
電気信号をピエゾバルブ31に入力する。一方で、圧力
トランスミッタ32からは、リアルタイムで検知された
圧力値が、電気信号としてコントローラ40に送られ
る。
【0064】そして、コントローラ40とピエゾバルブ
31の間には、フィードバック回路が組まれており、コ
ントローラ40に任意の圧力P1を設定されているの
で、圧力トランスミッタ32で計測される圧力がP1よ
りも高い場合には、ピエゾバルブ31の開閉度合いを絞
ることにより、逆に圧力トランスミッタ32で計測され
る圧力がP1よりも低い場合には、ピエゾバルブ31の
開閉度合いを開くことにより、A部の圧力をP1に維持
することが可能となる。
【0065】従って、以上の構成により、A部の圧力は
常に所望の値に保たれ、的確で信頼性の高い圧力制御が
可能となる。
【0066】次に、B部もA部と同様な構成を有し、ピ
エゾバルブ33、圧力トランスミッター34で構成され
るが、B部はインクジェットヘッド12より塗布液を吐
出しかつ停止すべく、A部が一定圧力値に維持された状
況下で、インクジェットヘッド12より塗布液を吐出さ
せない場合に、A部の圧力とB部の圧力を等しくする状
態、及びインクジェットヘッド12より塗布液を吐出さ
せるため、A部の圧力に対しB部の圧力が任意の圧力差
だけ大きく保たれている状態を実現する必要がある。
【0067】このため、コントローラ40は、A部の圧
力値の情報をB部の圧力値の情報とを比較する演算回路
を搭載している。
【0068】まず、インクジェットヘッド12より塗布
液を吐出させない非吐出状態が必要な場合には、A部の
圧力値に対しB部の圧力値が同じな値となるようにA部
及びB部をフィードバック制御する。
【0069】つまり、この場合には、A部の圧力値は予
め入力された設定値P1にフィードバック制御され、か
つB部の圧力値はコントローラ40を通じてA部の圧力
P1と同じになるようにフィードバック制御され、(A
部の圧力)=(B部の圧力)=P1となる。
【0070】次に、被塗布基板11が吐出開始位置に至
り、インクジェットヘッド12より塗布液を吐出する吐
出状態が必要な場合には、集中制御系15が吐出開始の
指令をコントローラ40に与える。
【0071】一方で、コントローラ40には、予め、
(B部の圧力−A部の圧力)=設定値P2が入力されて
いる。
【0072】そこで、コントローラ40は、インクジェ
ットヘッド12より溶液を吐出するために、A部の圧力
をP1にフィードバック制御によって維持しながら、
(B部の圧力−A部の圧力)=P2となるようにB部の
圧力をフィードバック制御することによって、インクジ
ェットヘッドより塗布液を吐出させる。
【0073】そして、集中制御系27より吐出終了の指
令をコントローラ40が受けたとき、再び、(A部の圧
力)=(B部の圧力)=P1になるよう、A部及びB部
の圧力は制御される。
【0074】以上の構成により、きわめて的確で信頼性
の高い塗布液の吐出動作を可能とする。
【0075】さて、次に、図4を用いて、本実施の形態
における、薄膜形成を行うための具体的方法を、θステ
ージ10a、Xステージ10bの動作と、吐出のオン・
オフのタイミングを用いてより詳細に説明をする。
【0076】図4の横軸は時間と被塗布基板の相対位
置、縦軸はθステージの回転数とXステージの移動速度
に対応し、実線がXステージの移動速度の時間変化、点
線がθステージの回転数の時間変化、太い実線の延びて
いる時間帯は吐出状態が継続していることを各々示す。
【0077】本実施形態における薄膜形成は、2つの工
程からなり、第1の工程は基板に対して全面に塗布液を
形成する塗布工程であり、それに続く第2の工程は塗布
した液をディスクに対し均一にならしめるレベリング工
程である。
【0078】具体的には、まず、塗布工程とレベリング
工程とに渡り、被塗布基板11を載置したXステージ1
0bを、一定速度vで、インクジェットヘッド12と相
対的移動させておく。
【0079】そして、吐出開始時間T0、吐出開始位置
r0に至る前に、θステージ10aを回転速度θ1に到
達させ、そのまま吐出開始時間T1、吐出開始位置r1
まで維持しておく。
【0080】ついで、吐出開始時間T0に吐出開始位置
r0で塗布液の吐出を開始し、吐出終了時間T1に吐出
終了位置r1で塗布液の吐出を終了して、塗布工程を終
了する。
【0081】この塗布工程終了後、レベリング工程に移
行し、θステージ10aの回転速度をθ1より大きいθ
2に上昇させ、所定期間θ2の回転速度を維持し、その
後回転速度を0にし、かつXステージ10bの移動も停
止させ、レベリング工程を終了する。
【0082】以上の構成に従って、本実施の形態の薄膜
を、粘度約20cpの紫外線硬化樹脂溶液を用いて、3
μmの厚さの光ディスク用の保護コート膜として形成し
た。
【0083】具体的な被塗布部材は、光ディスク製造用
の外径120mm、内径15mmのドーナツ型のポリカ
ーボネイト基板であり、このポリカーボネイト基板上に
は、記録膜等の数種の多層薄膜が形成され、最表面には
金属蒸着膜が露出しているものを用いた。
【0084】また、使用したインクジェットヘッドは4
8ノズルタイプであり、インクジェットヘッドから吐出
される紫外線硬化樹脂の吐出量は、上記で説明をした圧
力制御系により約800mg/minに調整し、図4に
示されている各パラメータの具体的数値を以下の(表
1)に示す。
【0085】
【表1】
【0086】そして、薄膜形成の後、紫外線硬化樹脂に
対して紫外線を照射することにより樹脂を硬化させ、膜
厚の測定を行ったところ、膜厚3μmの良好な保護コー
ト膜が形成できた。
【0087】本実施の形態による基板1枚あたりの紫外
線硬化樹脂の使用は、約70mgであり(第1の工
程)、この内飛散液として除去したのは(第2の工
程)、約30mgであって、塗布液の利用効率は約70
%であった。
【0088】この値は、一般のスピンコータの液の利用
効率約2%と比較して極めて大きな値である。
【0089】以上より、本実施の形態においては、所望
の膜厚を的確に得ながら、塗布液の利用効率の高い薄膜
形成装置が実現でき、結果として製品の生産コストを下
げることが可能となる。
【0090】なお、本実施の形態では、A部の圧力を設
定した値に常に一定に維持しこれに対してB部の圧力を
調整したが、もちろんB部の圧力を設定値に保ってA部
の圧力を調整してもよい。
【0091】また、バッファー30を設けたが、A部の
構成が微小な圧力変動を吸収することによって、圧力変
動が実質上無視できるのであれば、バッファー30を設
けなくともよい。
【0092】また、A部の圧力調整の機構としてピエゾ
バルブ31を配したが、例えばニードルバルブやダイヤ
フラムバルブ等を用いてもよい。但し、その場合はバッ
ファー30を配置することが望ましい。
【0093】また、A部やB部の圧力調整機構をピエゾ
バルブと圧力トランスミッタで構成したが、一般に市販
されているオートプレッシャーレギュレータや、電空レ
ギュレータ等を用いてもよい。
【0094】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2について説明をする。
【0095】本実施の形態は、図3のバルブ28、バル
ブ35を用いて、装置の停止時に発生する圧力低下を起
因とするトラブルを未然に防ぐ構成に関する。
【0096】空圧制御型のインクジェットヘッド12を
用いた薄膜形成装置を停止させる場合、気体供給源24
からの気体の供給を停止し、バルブ28を閉じることに
よりA部及びB部に対する気体の供給を停止する。
【0097】このように気体供給源24からの気体の供
給を停止すると、A部の圧力はインクジェットヘッド1
2の気体吐出口20より気体が流失するため、短時間で
大気圧状態となる。
【0098】一方で、B部側では、塗布液タンク37内
に蓄えられた気体の圧力が残っているため、溶液タンク
37内の溶液圧力が、インクジェットヘッド12の気体
吐出口20の圧力よりも高くなり、インクジェットヘッ
ド12内で好ましくない圧力変動が生じ、塗布液タンク
37内の塗布液をインクジェットヘッド12の気体吐出
口20のみならず、インクジェットヘッド12と圧力ト
ランスミッタ32間の気体供給用配管や、圧力トランス
ミッタ32以前に逆流させてしまい、装置自体を破壊し
てしまう恐れがある。
【0099】そこで、本実施の形態では、気体供給源2
4からの気体の供給を停止し、バルブ28を閉じA部及
びB部に対する気体の供給を停止する際に、バルブ35
を開けることにより、塗布液タンク37内にそれまでの
気体供給によって生じていた圧力を、速やかに大気圧状
態に戻す。
【0100】よって、本実施の形態では、溶液タンク3
7内の溶液圧力が、インクジェットヘッド12の気体吐
出口20の圧力よりも高くならないから、インクジェッ
トヘッド12内での圧力変動は生ぜず、装置自体を破壊
してしまうことはない。
【0101】以上より、本実施の形態では、圧力調整系
に供給する気体を遮断するバルブと溶液タンク内の圧力
を開放するバルブを設けることにより、停止時に塗布液
の逆流が防止され、信頼性の高い薄膜形成装置が実現さ
れる。
【0102】(実施の形態3)次に、本発明の実施の形
態3について説明をする。
【0103】本実施の形態では、インクジェットヘッド
から塗布液が吐出することを確認する構成と、インクジ
ェットヘッドから吐出される溶液の単位時間当たりの吐
出量を計測するための構成について説明する。
【0104】本実施の形態におけるコントローラ40に
は、不図示の手動の塗布液吐出確認指示部、例えば吐出
確認ボタンが設置されている。
【0105】そして、塗布液が吐出されるか否かの確認
が必要な場合に、このボタンを押すことにより、集中制
御系15からの指令とは無関係に、ボタンを押している
期間、(B部の圧力−A部の圧力)=P2に維持する構
成となっている。
【0106】よって、例えば薄膜形成作業の開始時に、
吐出確認ボタンを押すことにより、インクジェットヘッ
ド12からの吐出状態の確認ができる。
【0107】更に、本実施の形態におけるコントローラ
40には、不図示の手動の塗布液吐出量確認指示部、例
えば吐出量確認ボタンが設置されており、このボタン
は、不図示のタイマーに接続されている。
【0108】そして、塗布液が吐出されるか否かの確認
だけでなく、その量の確認が必要な場合に、このボタン
を押すことにより、集中制御系15からの指令とは無関
係に、タイマーにより規定される時間、好適には単位時
間、(B部の圧力−A部の圧力)=P2に維持する構成
となっている。
【0109】よって、例えば薄膜形成作業の開始時に、
吐出量確認ボタンを押し、吐出された塗布液を回収し、
重さを量ることにより、インクジェットヘッド12から
の吐出量を含めた吐出状態の確認ができる。
【0110】例えば、単位時間を1分間としたとき、そ
の時間にインクジェットヘッドから吐出された溶液が8
00mgだとすると、溶液の吐出量は800mg/mi
nとなる。
【0111】以上の構成により、インクジェットヘッド
から塗布液が吐出すること自体の確認と、インクジェッ
トヘッドから吐出される塗布液の吐出量の確認が、容易
に行うことができ、正確な膜形成動作を確実に行えるこ
とが簡便に確認できる薄膜形成装置を実現した。 (実施の形態4)次に、本発明の実施の形態4について
説明をする。
【0112】本実施の形態は、以上の実施の形態で説明
をした圧力調整系を用いて、第1の実施の形態における
薄膜形成方法とは異なった、図4の第2の行程(レベリ
ング行程)を用いない、均一な薄膜を形成するための薄
膜形成方法に関する。
【0113】光ディスク等の被塗布基板11はディスク
状であるため、被塗布基板11を回転させながら塗布液
を塗布すると、その外周部に向かって、塗布面積が大き
くなる。
【0114】よって、均一性のよい膜形成を行うために
は、被塗布基板11の外周部にいくに従い、塗布液の吐
出量を多くしていけばよいことが理解でき、本実施の形
態では、被塗布基板11の外周部にいくに従い塗布液の
吐出量を変化させ、形成する膜厚の均一性を確保する。
【0115】具体的には、被塗布基板11とインクジェ
ットヘッド12との相対速度vを一定(v:定速である
ので定数)、θステージ10aの回転速度も一定とした
とき、吐出量を位置によって変化させて被塗布基板11
に均一な膜厚を形成することを考える。
【0116】被塗布基板11の半径方向により変化する
インクジェットヘッド12から吐出される塗布溶液の吐
出量をq(r)としたとき、図5に示された任意のSな
る領域の溶液供給量は(数1)のようになる。
【0117】
【数1】
【0118】また、領域Sの膜厚分布をt(r)とする
と、t(r)からも領域Sの溶液供給量を求めることが
でき、(数2)のようになる。
【0119】
【数2】
【0120】(数1)=(数2)であることから、(数
3)が導かれる。
【0121】
【数3】
【0122】また、膜厚が均一であるための条件は、
(数4)つまり(数5)であるため、q(r)は、(数
6)として表すことができる。
【0123】
【数4】
【0124】
【数5】
【0125】
【数6】
【0126】ここで、被塗布基板11全体に対する塗布
液供給量をMとし、被塗布基板11に対する塗布液の吐
出開始位置をr0、吐出終了位置をr1、インクジェッ
トヘッドの相対位置がr0からr1に変化するために要
した時間をTとしたとき、Mは(数7)として与えられ
る。
【0127】
【数7】
【0128】(数7)より、Aは(数8)で示され、A
は定数として決定するから、(数6)を満足するように
圧力制御系14を用いて、インクジェットヘッド12に
おける圧力の調整を行って、塗布液の吐出量を半径方向
で外周部に行くに従い比例増加させることにより、レベ
リング工程を用いなくとも被塗布基板に均一の薄膜を形
成することが可能となる。
【0129】
【数8】
【0130】なお、本実施例においては、インクジェッ
トヘッド12より吐出する塗布液量を、被塗布基板11
の外周方向に向かい比例して増加する1次関数として与
えたが、被塗布基板11とインクジェットヘッド12の
相対速度等との兼ね合いによっては、必ずしも1次関数
として限定されるものではなく、例えば図6に示すよう
に、基板の外周にいくに従って溶液吐出量が増加するも
のであれば、例えばBやCのような関数であってもよ
い。
【0131】また、本実施形態では、インクジェットヘ
ッド12を被塗布基板11の外側に相対移動した場合に
ついて述べたが、インクジェットヘッド12が内側に相
対移動する場合も同様であることはむろんである。
【0132】
【発明の効果】本発明によれば、空圧制御型のインクジ
ェットヘッドを用いて、液体吐出口のインク側と空気流
通過側の圧力制御を圧力調整系で緻密に行なうことによ
り、所望の膜厚を的確に得ながら、塗布液の利用効率の
高い薄膜形成装置が実現でき、結果として製品の生産コ
ストを下げることが可能となる。
【0133】そして、圧力調整系に供給する気体を遮断
するバルブと溶液タンク内の圧力を開放するバルブを設
けることにより、停止時に塗布液の逆流が防止され、信
頼性の高い薄膜形成装置が実現できる。
【0134】そして、集中制御系から無関係に塗布液の
吐出状態を採り得る構成とし、インクジェットヘッドか
ら塗布液が吐出すること自体の確認と、インクジェット
ヘッドから吐出される塗布液の吐出量の確認とが容易に
でき、正確な膜形成動作を確実に行い得ることが簡便に
確認できる薄膜形成装置を実現した。
【0135】更に、緻密な圧力制御が可能な圧力制御系
を有する薄膜形成装置を用いて、塗布液の吐出量を半径
方向で外周部に行くに従い比例増加させることにより、
レベリング工程を用いなくとも被塗布基板に均一の薄膜
を形成することが可能となる薄膜形成装置を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における膜形成装置の構
成図
【図2】同薄膜形成装置のインクジェットヘッドのノズ
ル部の断面図
【図3】同膜形成装置の圧力制御系の構成図
【図4】同薄膜形成装置の動作を示す図
【図5】本発明の実施の形態4における吐出量を示す図
【図6】同吐出パターンを示す図
【図7】従来の薄膜形成装置の動作説明図
【符号の説明】
10 ステージ 11 非塗布基板 12 インクジェットヘッド 13 塗布液タンク 14 圧力制御系 15 集中制御系 16 環境制御系a 17 環境制御系b 18 環境制御系c 19 液体吐出口 20 気体吐出口 21 塗布液 22 気流 24 気体供給源 25 フィルター 26 レギュレータ 27 ミストトラップ 28 バルブa 29 レギュレータ 30 バッファー 31 ピエゾバルブa 32 圧力トランスミッタa 33 ピエゾバルブb 34 圧力トランスミッタb 35 バルブb 40 コントローラ 41 空圧ライン 42 制御配線 43 塗布溶液供給ライン
フロントページの続き (72)発明者 岩澤 利幸 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 中 裕之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体供給源と、塗布液を貯蔵するタンク
    と、被塗布基板と、前記気体供給源からの気体による圧
    力を利用して前記被塗布基板に前記塗布液を吐出する吐
    出口を有するインクジェットヘッドと、前記被塗布基板
    を回転させる回転手段と、前記インクジェットヘッドと
    前記被塗布基板とを前記非塗布基板の中心部と外周部と
    の間で相対移動させる相対移動手段とを備え、前記被塗
    布基板を前記回転手段で回転させ、かつ前記インクジェ
    ットヘッドを前記相対移動手段により相対移動させなが
    ら、前記インクジェットヘッドより前記塗布液を吐出し
    て前記被塗布基板上に薄膜を形成する薄膜形成装置であ
    って、更に、前記インクジェットヘッドの吐出口の塗布
    液側近傍の第1の圧力を調整する第1の調整手段と、前
    記インクジェットヘッドの吐出口の外方側近傍の第2の
    圧力を調整する第2の調整手段と、前記第1の圧力と前
    記第2の圧力の一方の圧力を基準圧力として維持し、他
    方の圧力と前記基準圧力とを比較して前記他方の圧力を
    所定の圧力に維持するように前記第1の調整手段と前記
    第2の調整手段とを制御することによって前記吐出口か
    らの塗布液の吐出を制御する制御手段とを有する薄膜形
    成装置。
  2. 【請求項2】 第1の調整手段は、第1の圧力を検知す
    る第1の検知手段を有し、第2の調整手段は、第2の圧
    力を検知する第2の検知手段を有し、制御手段は、基準
    圧力とした圧力側の検知手段からの情報に基づき対応し
    た調整手段をフィードバック制御し、更に前記第1の圧
    力と前記第2の圧力とを比較する比較手段を有し、前記
    比較手段で比較した結果に基づき基準圧力としなかった
    圧力側の調整手段を所定の圧力になるようにフィードバ
    ック制御する請求項1記載の薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】 更に、気体供給源とインクジェットヘッ
    ドとの連絡を断続する断続手段と、前記断続手段によっ
    て前記気体供給源と前記インクジェットヘッドとの連絡
    が切断された場合に、吐出口からの塗布液の流出を防止
    する流出防止手段を有する請求項1または2記載の薄膜
    形成装置。
  4. 【請求項4】 流出防止手段は、タンクの塗布液に印加
    された圧力を開放するバルブである請求項3記載の薄膜
    形成装置。
  5. 【請求項5】 更に、吐出状態を確認するために、液体
    の吐出させる吐出状態確認手段を有する請求項1から4
    のいずれかに記載の薄膜形成装置。
  6. 【請求項6】 更に、吐出量を確認するために、規定し
    た時間のみ液体を吐出させる吐出量確認手段を有する請
    求項1から5のいずれかに記載の薄膜形成装置。
  7. 【請求項7】 塗布液が、紫外線硬化樹脂溶液であり、
    インクジェットヘッドが複数の微細ノズルを有する請求
    項1から6のいずれかに記載の薄膜形成装置。
  8. 【請求項8】 被塗布基板が光ディスク用基板であり、
    インクジェットヘッドが複数の微細ノズルを有する請求
    項1から7のいずれかに記載の薄膜形成装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれかに記載の薄膜
    形成装置を用い、被塗布基板とインクジェットヘッドと
    を相対的に第1の回転速度で回転しながら、前記被塗布
    基板と前記インクジェットヘッドとを前記被塗布基板の
    中心側と外周側との間で直線的に相対移動させる工程
    と、前記工程に時間的に重複して塗布液を塗布する塗布
    工程と、前記塗布工程終了後前記被塗布基板を第1の回
    転速度より大きな第2の回転速度で回転させるレベリン
    グ工程とを有する薄膜形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から8のいずれかに記載の薄
    膜形成装置を用い、被塗布基板とインクジェットヘッド
    とを相対的に第1の回転速度で回転しながら、前記被塗
    布基板と前記インクジェットヘッドとを前記被塗布基板
    の中心側と外周側との間で直線的に相対移動させる工程
    と、前記工程に時間的に重複して塗布液を塗布する塗布
    工程とを有し、前記塗布工程における塗布液の吐出量は
    前記被塗布基板の外周部に向けて増加する薄膜形成方
    法。
  11. 【請求項11】 被塗布基板とインクジェットヘッドと
    は等速度で直線的に相対移動され、塗布工程における塗
    布液の吐出量は前記被塗布基板の外周部に向けて1次関
    数的に増加する請求項10記載の薄膜形成方法。
JP975896A 1996-01-24 1996-01-24 薄膜形成装置及び薄膜形成方法 Pending JPH09192574A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP975896A JPH09192574A (ja) 1996-01-24 1996-01-24 薄膜形成装置及び薄膜形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP975896A JPH09192574A (ja) 1996-01-24 1996-01-24 薄膜形成装置及び薄膜形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09192574A true JPH09192574A (ja) 1997-07-29

Family

ID=11729191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP975896A Pending JPH09192574A (ja) 1996-01-24 1996-01-24 薄膜形成装置及び薄膜形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09192574A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002500098A (ja) * 1998-01-09 2002-01-08 カーティージャン テクノロジーズ、 インコーポレイテッド 高速ドットアレイ吐出方法および装置
JP2004121942A (ja) * 2002-09-30 2004-04-22 Seiko Epson Corp 機能液滴吐出ヘッドへの機能液供給方法および機能液供給装置、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置、電子機器
JP2011018717A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Hitachi High-Technologies Corp レジスト塗布装置及びレジスト塗布方法
KR101066269B1 (ko) * 2002-05-29 2011-09-21 슈미트 라이너 아게 표면에 코팅재를 도포하는 방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002500098A (ja) * 1998-01-09 2002-01-08 カーティージャン テクノロジーズ、 インコーポレイテッド 高速ドットアレイ吐出方法および装置
KR101066269B1 (ko) * 2002-05-29 2011-09-21 슈미트 라이너 아게 표면에 코팅재를 도포하는 방법
JP2004121942A (ja) * 2002-09-30 2004-04-22 Seiko Epson Corp 機能液滴吐出ヘッドへの機能液供給方法および機能液供給装置、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置、電子機器
JP2011018717A (ja) * 2009-07-08 2011-01-27 Hitachi High-Technologies Corp レジスト塗布装置及びレジスト塗布方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6348098B1 (en) Flow controller
US6814825B2 (en) Method and device for controlling thickness during spin coating
US7144601B2 (en) Method of purging photoresist from semiconductor wafer coating apparatus
US6302960B1 (en) Photoresist coater
JP2006198617A (ja) 制御されたパターンで液体を塗布する装置およびその方法
US5782978A (en) Coating device with movable fluid supply nozzle and rotatable substrate holder
US20080063784A1 (en) Glue dispensing process
US5455062A (en) Capillary device for lacquering or coating plates or disks
JPH09192574A (ja) 薄膜形成装置及び薄膜形成方法
JPH0975825A (ja) 塗膜形成装置および塗膜形成方法
JP3232961B2 (ja) 薄膜形成装置
JP4166465B2 (ja) 塗布装置、塗布方法、および塗布基板の製造方法
KR101874403B1 (ko) 디스플레이 제조용 정량 토출장치
JP3988817B2 (ja) 塗布液塗布方法及びその装置並びにその装置の塗布条件調整方法
TWI490046B (zh) Slurry coating apparatus and slurry coating method
KR20190025357A (ko) 스프레이 방식의 표면처리 시스템
JP2005238169A (ja) 塗膜形成装置
JPH09192573A (ja) 薄膜形成方法及び薄膜形成装置
US8313803B2 (en) Spin coating method
JPH0722361A (ja) 塗布装置
JPH1126377A (ja) レジスト吐出システムとレジスト吐出方法
JPH08196983A (ja) 薄膜形成方法
JP2503927B2 (ja) スピンコ―ト装置
JPH0778743A (ja) 半導体製造装置
JP2020189279A (ja) スプレー塗布装置および樹脂膜の形成方法