JPH09192366A - X−y送り装置の上押え駆動装置及びミシン - Google Patents

X−y送り装置の上押え駆動装置及びミシン

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JPH09192366A
JPH09192366A JP578096A JP578096A JPH09192366A JP H09192366 A JPH09192366 A JP H09192366A JP 578096 A JP578096 A JP 578096A JP 578096 A JP578096 A JP 578096A JP H09192366 A JPH09192366 A JP H09192366A
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JP
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pressing
presser
plate
shaft
presser plate
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JP578096A
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English (en)
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Minoru Nakamura
実 中村
Katsuaki Sakai
克秋 坂井
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Juki Corp
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Juki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要十分な熱処理を施こした状態で押え軸も
押え板も制作することを可能とし、又、押え板の全面に
熱処理を施した状態で制作することが可能とする。ま
た、押え板の押圧面を研磨しなくても、被押圧部材の滑
り移動あるいは転がり移動がなめらかであり、かつ、製
造が簡易であるものとする。 【解決手段】 所定のスライダを一方の面3側で押圧す
る金属製の押え板2を備えている。また、この押え板2
の他方の面4に一端が着脱自在に固定され、所定の駆動
力を押え板2に伝達して押え板2による前記押圧動作を
行う金属製の押え軸5も備えている。押え軸5の端面6
は、押え板2の固定側面4に接して、押え板2の中央部
に形成された皿孔20を通し、他方の面3側から平ねじ
7で固定されている。押え板2の面3には、前記所定の
スライダが滑り移動及び転がり移動する滑らかな平坦面
9を有するプラスチック製シート8が、他方の面側を粘
着テープ10で貼着固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動縫いミシン
に搭載されるX−Y送り装置に設けられる、上押えを駆
動するためのX−Y送り装置の上押え駆動装置、及び、
オイルパンを備えているミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のX−Y送り装置の上押え駆動装置
は、例えば、特開平2−84990号に開示されてい
る。
【0003】従来の自動縫いミシン、そのX−Y送り装
置及びこのX−Y送り装置の上押え駆動装置は、概略次
のようなものであった。
【0004】すなわち、自動縫いミシンは、所定の記憶
装置に縫い位置のX−Y座標のデータを記憶させ、この
データに従って挟持した被縫物をX−Y方向に移動させ
ながら被縫物に針落ちして、形状縫いを施す。
【0005】被縫物を挟持してX−Y方向に移動させる
にはX−Y送り装置を用いる。このX−Y送り装置は、
ミシンベッド上に設けられた所定の送り台を備えてい
る。この送り台は、所定の可動テーブル上に固定され、
この可動テーブルは前記X−Y座標データに基づいてX
−Y方向に移動する。前記送り台には、枠体である上押
えと、同じく枠体であり上押えと共に被縫物を挟持して
X−Y方向に送る下押えとが設けられている。この上下
押えにより被縫物を挟持して可動テーブル上で送り台が
移動することにより、被縫物は挟持されてX−Y方向に
移動する。
【0006】上押え駆動装置について説明すると、送り
台には、上押えを駆動して下押え側に移動し、上下押え
により被縫物を挟持させる所定の上押え駆動機構が設け
られている。この上押え駆動機構の構成要素として、被
押圧部材(回動自在な、金属製のボールやベアリングな
ど)が設けられ、当該被押圧部材が押圧されることで上
押え駆動機構は動作し、上押えが駆動されて前記の被縫
物の挟持動作を行う。
【0007】また、ミシンアーム下部には、前記被押圧
部材を押圧する押圧装置が設けられている。この押圧装
置は、被押圧部材と対峙している金属製の押え板と、こ
の押え板の一方の面の中央部に軸の一端が固定されてい
る金属製の押え軸とを備えている。押え軸の他端側は所
定の連結機構を介して所定のアクチュエータと連結され
ている。また、押え軸はミシンアーム下部で軸方向に摺
動自在に軸支されている。前記アクチュエータにより押
え軸がミシンベッド上の被押圧部材側に押し出されるこ
とで、押え板が被押圧部材を押圧して上押えを駆動す
る。
【0008】また、送り台には所定の弾性部材などが設
けられていて、押え板がミシンアーム下部側に引き上げ
られ、被押圧部材の押え板による押圧が解除されると、
前記弾性部材の弾性力などにより、上押えは下押えから
離隔する。押え板の押圧面の広がりは、前記送り台の移
動による、被押圧部材のX−Y方向の移動可能範囲全体
にわたっていて、被押圧部材が何処に位置していても押
圧面の何処かの位置が接して押圧することができる。被
押圧部材は押え板の押圧面と接してX−Y方向に移動す
ることで、押圧面上を滑り移動あるいは転がり移動す
る。
【0009】前記押え板及び押え軸の製造にあったって
は、押え板と押え軸とを銅ろう付けで固定し、その後、
押え板と押え軸との全体に熱処理を施していた。また、
被押圧部材が滑り移動あるいは転がり移動する押え板の
押圧面や、所定の軸受に対して摺動する押え軸の軸周部
分は研磨していた。
【0010】また、従来、自動縫いミシンその他のミシ
ンにおいては、各種の縫製作業に預かる機構から落下す
る潤滑油を下受けするオイルパンが設けられている。か
かるオイルパンは、従来、金属製であるのが一般的であ
った。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来ので
は以下のような問題があった。
【0012】すなわち、押え板は所定のアクチュエータ
によりミシンアーム下部で動作させるものであり、動き
をスムースにするため極力薄く形成される。そのため、
押え板と押え軸とでは熱処理の条件が異なり、押え板表
面に形成される熱硬化層は、押え軸表面に形成される熱
硬化層より薄く形成しなければならない。押え板が薄手
の部材であるため、熱硬化層が厚すぎては割れが生じや
すく、耐久性に問題があるからである。
【0013】しかしながら、従来は、押え板と押え軸を
銅ろう付けで固定した後に、押え板と押え軸全体に熱処
理を施していたため、押え板に最適な熱処理条件と、押
え軸に最適な熱処理条件との中間的な条件で熱処理を施
さざるを得ないという問題があった。
【0014】また、押え軸を研磨するについては、押え
軸の両端の軸中心に所定のセンタを当てて押え軸を挟持
して行っていた。そこで、従来は、押え板と押え軸を銅
ろう付けで固定するにあたり、押え板の板中央部に所定
の孔を貫通して形成しておき、押え軸の一端を、この孔
に挿通し、この孔から押圧面側に所定長さ突き出させた
状態で銅ろう付けし、押え板と押え軸とを固定後、押圧
面側に突き出ている押え軸の先端部(前記のセンタが当
てられていた部分)を切断していた。押え板を貫通する
孔から押え軸を突き出させて固定するのは、押え板と押
え軸とを固定した状態で研磨しても、押え軸の押え板側
の先端を切断できるようにするためである。
【0015】しかしながら、熱処理は、研磨の前工程で
行われるため、押え軸の先端部を切断すると、前記被押
圧部材の滑り移動面あるいは転がり移動面の一部となる
当該切断面には熱処理が施されていないままであるとい
う問題があった。
【0016】そこで、この発明の目的は、必要十分な熱
処理を施こした状態で押え軸も押え板も制作することを
可能とし、又、押え板の全面に熱処理を施した状態で制
作することが可能となる、X−Y送り装置の上押え駆動
装置を提供することにある。
【0017】また、この発明の別の目的は、更に、押え
板の押圧面を研磨しなくても、被押圧部材の滑り移動あ
るいは転がり移動がなめらかで、かつ、製造が容易な、
X−Y送り装置の上押え駆動装置を提供することにあ
る。
【0018】さらに、別の課題として、前記のとおり、
従来、自動縫いミシンその他のミシンにおいては、各種
の縫製作業に預かる機構から落下する潤滑油を下受けす
るオイルパンは、金属製であるのが一般的であった。
【0019】しかしながら、オイルパンが金属製では、
薄肉大型部品であるために鋳造時に巣が発生してしま
う。また、オイルパンの被取付け部材の制作精度が高度
に要求され、この取付け手段として、ねじ止めや釘打ち
などが必要になり、釘打ちによる場合は油漏れのおそれ
があり、オイルパンと被取付け部材との間にパッキンな
どの油漏れシール部材を介装する必要がある。さらに、
ミシンの運転による振動などで、ビビリ音が発生すると
いう問題があった。
【0020】そこで、この発明の別の目的は、オイルパ
ンが、巣の発生で運搬時に破損しない、被取付け部材の
制作が容易である、取付け手段としてねじ止めや釘打ち
などが不要である、仮に釘打ちにより取り付けても油漏
れしない、油漏れシール部材の介装が不要である、ミシ
ンの運転によるビビリ音が発生しない、などの利点を備
えたミシンを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段を、後述する発明の実施の形態における対応す
る部材や符号も付記して説明する。
【0022】請求項1に記載の発明は、上押え(53)
と、この上押えと共に被縫物を挟持してX−Y方向に送
る下押え(54)と、押圧力を受けると所定の駆動機構
を介して前記上下押えに被縫物の前記挟持動作を行なわ
しめ又前記被縫物のX−Y送りに合わせてX−Y方向に
移動する被押圧部(スライダ59)とを有するX−Y送
り装置に設けられ、前記被押圧部を一方の面(3)で押
圧する金属製の押え板(2)と、この押え板の他方の面
(4)に一端(端面6)が着脱自在に固定され所定の駆
動力を前記押え板に伝達して前記押え板による前記押圧
動作を行う金属製の押え軸(5)とを備え、前記押え板
の前記押圧面は前記被押圧部の前記X−Y方向移動範囲
にわたっていて又前記被押圧部がそのX−Y方向移動に
より滑り移動若しくは転がり移動するものである、X−
Y送り装置の上押え駆動装置(1)である。
【0023】請求項1に記載のX−Y送り装置の上押え
駆動装置によれば、押え板と押え軸との固定を着脱自在
としている。そこで、X−Y送り装置の上押え駆動装置
の制作にあたっては、押え板と押え軸とを別々に熱処理
することが可能となるから、押え板、押え軸各々に最適
な条件で熱処理を施すことができる。
【0024】また、押え板と押え軸とを別々に熱処理
し、別々に研磨した後、押え軸の先端部を切断してから
押え板と押え軸とを固定することが可能となるから、従
来のように押え板に貫通孔を形成し押え軸を突き出させ
て固定する必要がなく、押え軸の押え板への固定側の端
面(切断面)(6)を、押え板の固定側面(4)に接し
又はこの面に所定間隔を空けて対峙して配置されるよう
にすること(請求項2)が可能となる。
【0025】従って、請求項1又は請求項2に記載のX
−Y送り装置の上押え駆動装置によれば、必要十分な熱
処理を施こした状態で押え軸も押え板も制作することを
可能とし、又、押え板の全面に熱処理を施した状態で制
作することが可能となる上押え駆動装置を提供すること
ができる。
【0026】なお、押え軸の押え板への固定側の端面
(切断面)を、押え板の固定側面に接し又はこの面に対
峙して配置されるようにするには、例えば、押え板の押
圧面側から押え軸の固定側の端面をねじ止めしたり、押
え板の固定側面に所定の抱き締め部材を設けて押え軸の
固定側の端面をねじ止めしたりなど、種々の周知技術を
用いることができる。
【0027】請求項3に記載の発明は、前記押え板の前
記押圧面には、前記被押圧部材が前記滑り移動若しくは
転がり移動する平坦面(9)を有する表面部材(シート
8)が固定され、前記平坦面は前記滑り移動若しくは転
がり移動による動摩擦を前記押圧面より低減するもので
あり、前記表面部材の固定は前記押圧面に対する前記表
面部材の貼着によるものである、請求項1又は請求項2
に記載のX−Y送り装置の上押え駆動装置(1)であ
る。
【0028】請求項3に記載のX−Y送り装置の上押え
駆動装置によれば、押え板の押圧面を研磨せずとも、被
押圧部材の滑り移動若しくは転がり移動による動摩擦を
低減させることができる。しかも、押圧面を研磨加工す
るより、押圧面に所定の部材(表面部材)を貼着する加
工の方が簡易である。
【0029】従って、請求項3に記載のX−Y送り装置
の上押え駆動装置によれば、押え板の押圧面を研磨しな
くても、被押圧部材の滑り移動あるいは転がり移動がな
めらかで、かつ、製造が容易な、X−Y送り装置の上押
え駆動装置を提供することができる。
【0030】なお、表面部材としては、表面の滑らかな
プラスチック製シートなどを用いることで、前記動摩擦
を前記押圧面より簡易に低減することができる。
【0031】請求項4に記載の発明は、縫製を行う機構
から落下する潤滑油を下受けするオイルパン(60)を
備え、このオイルパンは可撓性材料で形成されているミ
シン(50)である。
【0032】請求項4に記載のミシンによれば、オイル
パンが可撓性材料で形成されているから、オイルパンが
ミシンの運搬時に衝撃を受けても破損しにくい。
【0033】また、可撓性で被取付け部材の制作精度の
低さを吸収できるので被取付け部材の制作が容易であ
り、可撓性だけで被取付け部材に溝や受けを設けること
で係止せしめることも可能となるから、ねじ止めや釘打
ちなどが不要となり、油漏れシール部材の介装が不要と
なる。
【0034】さらに、仮に釘打ちにより取り付けても、
可撓性故、釘とオイルパンとの間に隙間が生じ難く油漏
れしない。
【0035】そのうえ、可撓性故、振動を吸収し易いか
ら、ミシンの運転によるオイルパンのビビリ音が発生せ
ず、ミシンの駆動音を吸収してミシン本体の靜音化にも
寄与する。
【0036】上記の記載からも明らかなように、ここで
いう「可撓性」とは、あるいは、多少の衝撃は吸収して
オイルパンを破損させない程度の可撓性であり、あるい
は、被取付け部材の制作精度があまり高くなくても部材
間のずれを吸収してオイルパンを被取付け部材に取り付
けることができる程度の可撓性であり、あるいは、撓わ
むことで被取付け部材に係止せしめることができる程度
の可撓性であり、あるいは、ねじ止めや釘打ちなどして
も、ねじや釘とオイルパンと間に油漏れが生じない程度
の可撓性であり、あるいは、油漏れシール部材を介装し
なくても、オイルパンと被取付け部材とを油漏れが生じ
ない程度に密着させられる程度の可撓性であり、あるい
は、ミシンを運転してもオイルパンのビビリ音が発生せ
ず、ミシンの駆動音をある程度は吸収できる程度の可撓
性である。
【0037】このような可撓性材料としてはゴムなどを
用いることができる。可撓性材料としてゴムを選択した
場合は、更に、オイルパンの形状選択の自由度を高める
ことが出来、また、オイルパンを安価に制作することも
できる。
【0038】
【発明の実施の形態】
〔発明の実施の形態1〕まず、構成について説明する。
【0039】図1は、この発明の実施の形態1である上
押え駆動装置1の分解斜視図である。
【0040】同図に示すように、上押え駆動装置1は、
所定のスライダ(後述)を一方の面3側で押圧する金属
製の押え板2を備えている。また、この押え板2の他方
の面4に一端が着脱自在に固定され、所定の駆動力を押
え板2に伝達して押え板2による前記押圧動作を行う金
属製の押え軸5も備えている。押え軸5の端面6は、押
え板2の固定側面4に接して、押え板2の中央部に形成
された皿孔20を通し、他方の面3側から皿ねじ7で固
定されている。なお、押え板2のねじ取付部座ぐり形状
によっては皿ねじに限らない。押え板2の面3には、前
記所定のスライダが滑り移動及び転がり移動する滑らか
な平坦面9を有するプラスチック製シート8が、他方の
面側を粘着テープ10で貼着固定されている。
【0041】押え軸5の端面6とは反対側の端部には、
この押え軸5の軸方向と直交する方向を軸方向として押
し下げピン11が両端を押え軸5から張り出して挿通固
定されている。押し下げレバ12及び13は、軸支され
た所定の回転軸14に各々固定され、また、ボルト1
5、ナット16により押し下げレバ12と13も固定さ
れている。
【0042】符号17は、ミシンアーム(後述)下部に
固定される軸受メタルであり、符号18は、一端がミシ
ンアーム(後述)下部に固定され押え板2に形成された
孔19に摺動自在に挿通されるガイド軸である。
【0043】図2に示すように、押し下げレバ12及び
13が矢印a方向に回転することで押え板2は矢印b方
向に移動する。押し下げレバ12及び13の回転動作
(矢印a)は、図示しないソレノイドを駆動源として図
示しない連結機構を介して行われる。
【0044】図3には、上押え駆動装置1を備えている
自動縫いミシン50の斜視図を示している。
【0045】同図に示すように、自動縫いミシン50の
ミシンベッド51上に設けられた送り台52を備えてい
る。この送り台52は、所定の可動テーブル上に固定さ
れ、この可動テーブルはX−Y座標データに基づいてX
−Y方向(図3中に矢印している)に移動する。
【0046】送り台52には、上押え53と、上押えと
共に被縫物を挟持してX−Y方向に送る下押え54とが
設けられている。この上下押え52及び53により被縫
物を挟持して可動テーブル上で送り台52が移動するこ
とにより、被縫物は挟持されてX−Y方向に移動する。
【0047】また、ミシンアーム55の下部には押え板
2が位置していて、ミシンベッド51上の送り台52に
対峙している。
【0048】図4は、上押え駆動装置1及び送り台52
の部分拡大図である。
【0049】同図を参照して、送り台52には、その両
側から押えリンク板56が2枚、回動中心57を中心に
回動自在に取り付けられている。
【0050】図5は、この押えリンク板56、56部分
の平面図である。
【0051】同図に示すように、両押えリンク板56、
56の一端部56´、56´間にはスライダー軸58に
よりスライダ59が回動自在に取り付けられている。こ
のスライダ59はプラスチック製のころ状の部材であ
る。
【0052】図4を参照して、押え板2が矢印cのよう
に下降すると、平坦面9とスライダ59とが当接し、押
えリンク板56、56は、回動中心57を中心として矢
印dのように回転する。これにより、詳細な説明は省略
するが、所定の機構を介して上押え53が下押え54側
に下降し(図3参照)、この上押え53、下押え54間
に被縫物を挟持可能である。また、この状態から押え板
2が上昇すると、押え台52に設けられた図示しない所
定のコイルばねの弾性力により、上押え53は上昇して
元の位置に戻る。
【0053】スライダ59は送り台52に設けられてい
るので、送り台52が前記可動テーブル上をX−Y方向
に移動するのに伴って、同様にX−Y方向に移動する
が、平坦面9は、このX−Y方向移動の移動範囲の全範
囲にわたっていて、スライダ59の移動により、スライ
ダ59は平坦面59上を滑り移動や転がり移動する。
【0054】次に、作用について説明する。
【0055】上押え駆動装置1によれば、押え板2と押
え軸5との固定をねじ7で着脱自在としている。そこ
で、上押え駆動装置1の制作にあたっては、押え板2と
押え軸5とを別々に熱処理することが可能となるから、
押え板2、押え軸5各々に最適な条件で熱処理を施すこ
とができる。
【0056】また、押え板2と押え軸5とを別々に熱処
理し、別々に研磨した後、押え軸5の先端部(センタが
当てられていた部分)を切断してから、押え板2と押え
軸5とを固定することが可能となるから、(従来のよう
に押え板2に貫通孔を形成し押え軸5を突き出させて固
定する必要がなく)、押え軸5の押え板2への固定側の
端面(切断面)6を、前記の構成のとおり、押え板2の
固定側の面4に接した状態(あるいは、押え板2を所定
の間隔を空けて固定側の面4と対峙した状態)とするこ
とが可能となる。
【0057】従って、上押え駆動装置1によれば、必要
十分な熱処理を施こした状態で押え軸5も押え板2も制
作することを可能とし、又、押え板2の全面に熱処理を
施した状態で制作することが可能となる。
【0058】また、上押え駆動装置1によれば、押え板
2の押圧側の面3には、なめらかなプラスチック製のシ
ート8を固定している。このシート8の押圧側の平坦面
9は、制作において研磨しない場合の押え板2の押圧側
の面3に比べ、スライダ59の滑り移動及び転がり移動
による動摩擦が小さい。よって、押え板2の押圧側の面
3を研磨せずとも、スライダ59の滑り移動及び転がり
移動による動摩擦を低減させることができる。押え板2
の押圧側の面3を研磨加工するより、シート8を貼着固
定する方が作業が簡易である。
【0059】従って、上押え駆動装置1によれば、押え
板2の押圧側の面3を研磨しなくても、スライダ59の
滑り移動あるいは転がり移動がなめらかで、かつ、製造
が容易である。
【0060】なお、シート8もスライダ59もプラスチ
ック製であり、従来のように金属製の押え板と金属製の
ボールやベアリングを用いる場合より、可撓性の高い材
料であるから、この点でも、スライダ59の滑り移動及
び転がり移動は滑らかである。
【0061】また、前記の例では、押え軸5の押え板2
への固定側の端面(切断面)6を、押え板2の固定側の
面3に接し(又はこの面3に所定間隔を空けて対峙し)
て配置されるようにするために、押え板2の押圧側の面
3側から押え軸5の固定側の端面6をねじ止めしたが、
押え板2の固定側の面3に所定の抱き締め部材を設けて
押え軸5の固定側の端面6をねじ止めしたり、押え板2
の固定側の面3に所定のヒンジ部材を設けてねじ止めす
るなど、種々の周知技術を用いて押え板2と押え軸5の
固定を行うことができる。
【0062】〔発明の実施の形態2〕まず、構成につい
て説明する。
【0063】図6は、前記の自動縫いミシン50の全体
の外観を示す斜視図である。
【0064】同図に示すうように、このミシン50のミ
シン本体下部には、縫製を行う所定の機構から落下する
潤滑油を下受けするオイルパン60が設けられている。
このオイルパン60はゴムを材料として形成されてい
る。
【0065】図7は、ミシン50の右側面図である(オ
イルパン60の一部を切り欠いて示している)。
【0066】同図に示すように、ミシン本体下部にはオ
イルパン取付け部材61が鉛直下方に延出して設けら
れ、このオイルパン取付け部材61の外側側部からは係
止部材62が延出している。また、オイルパン60の側
部内壁からは被係止部材63が延出していて、係止部材
62と被係止部材63とが係合して、オイルパン60は
ミシン50に着脱自在に取り付けられている。
【0067】次に、作用について説明する。
【0068】オイルパン60を設けたミシン50によれ
ば、オイルパン60が従来に比べて可撓性の高いゴムを
材料としているから、オイルパン60がミシン50の運
搬時に衝撃を受けても破損しにくい。
【0069】また、可撓性でオイルパン取付け部材61
の制作精度の低さを吸収できるのでオイルパン取付け部
材61(及び係止部材62)の制作が容易であり、可撓
性だけでオイルパン60を係止せしめることができるか
ら、ねじ止めや釘打ちなどが不要となり、従来の油漏れ
シール部材の介装が不要となる。
【0070】そのうえ、可撓性故、振動を吸収し易いか
ら、ミシン50の運転によるオイルパン60のビビリ音
が発生せず、ミシン50の駆動音を吸収してミシン本体
の靜音化にも寄与する。
【0071】さらに、上記の構成と異なり、仮にねじ止
め、釘打ちなどによりオイルパン60を取り付けても、
可撓性故、ねじや釘とオイルパン60との間に隙間が生
じ難く油漏れしない。
【0072】なお、オイルパン60の材料はゴムに限定
するものではなく、その他の可撓性材料を用いてもよ
い。
【0073】すなわち、上記の記載からも明らかなよう
に、ここでいう「可撓性」とは、あるいは、多少の衝撃
は吸収してオイルパン60を破損させない程度の可撓性
であり、あるいは、オイルパン取付け部材61などの制
作精度があまり高くなくても部材間のずれを吸収してオ
イルパン60をオイルパン取付け部材61に取り付ける
ことができる程度の可撓性であり、あるいは、撓わむこ
とで前記の構成のとおりに係止せしめることができる程
度の可撓性であり、あるいは、ねじ止めや釘打ちなどし
ても、ねじや釘とオイルパン60と間に油漏れが生じな
い程度の可撓性であり、あるいは、従来のような油漏れ
シール部材を介装しなくても、オイルパン60とオイル
パン取付け部材とを油漏れが生じない程度に密着させら
れる程度の可撓性であり、あるいは、ミシン50を運転
してもオイルパン60のビビリ音が発生せず、ミシン5
0の駆動音をある程度は吸収できる程度の可撓性であ
る。
【0074】可撓性材料としてゴムを選択した場合は、
更に、オイルパン60の形状選択の自由度を高めること
が出来、また、オイルパン60を安価に制作することも
できる。
【0075】また、ミシンは上記の例のような自動縫い
ミシン50に限定するものではなく、各種のミシンに適
用することができる。
【0076】
【発明の効果】上記のとおり、請求項1又は請求項2に
記載のX−Y送り装置の上押え駆動装置によれば、必要
十分な熱処理を施こした状態で押え軸も押え板も制作す
ることを可能とし、又、押え板の全面に熱処理を施した
状態で制作することが可能となる上押え駆動装置を提供
することができる。
【0077】請求項3に記載のX−Y送り装置の上押え
駆動装置によれば、押え板の押圧面を研磨しなくても、
被押圧部材の滑り移動あるいは転がり移動がなめらかで
あり、かつ、製造が簡易である、X−Y送り装置の上押
え駆動装置を提供することができる。
【0078】請求項4に記載のミシンによれば、オイル
パンが、運搬時に破損しにくい、被取付け部材の制作が
容易である、取付け手段としてねじ止めや釘打ちなどが
不要である、仮に釘打ちにより取り付けても油漏れしな
い、油漏れシール部材の介装が不要である、ミシンの運
転によるビビリ音が発生せずミシン本体の靜音化にも寄
与する、などの利点を備えたミシンを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1である上押え駆動装置
の分解斜視図。
【図2】この発明の実施の形態1である上押え駆動装置
の組み付け状態の斜視図。
【図3】この発明の実施の形態1である上押え駆動装置
を備えた自動縫いミシンの斜視図。
【図4】この発明の実施の形態1である上押え駆動装置
と押え台との部分拡大図。
【図5】この発明の実施の形態1である押え台の押えリ
ンク板とスライダとの平面図。
【図6】この発明の実施の形態2である自動縫いミシン
の外観斜視図。
【図7】この発明の実施の形態2である自動縫いミシン
の右側面図。
【符号の説明】
1 上押え駆動装置 2 押え板 3 押え板の押圧側の面 4 押え板の固定側の面 5 押え軸 6 押え軸の端面(切断面) 7 皿ねじ 8 プラスチック製シート 10 粘着テープ 50 自動縫いミシン 52 送り台 53 上押え 54 下押え 59 スライダ 60 オイルパン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上押えと、この上押えと共に被縫物を挟持
    してX−Y方向に送る下押えと、押圧力を受けると所定
    の駆動機構を介して前記上下押えに被縫物の前記挟持動
    作を行なわしめ又前記被縫物のX−Y送りに合わせてX
    −Y方向に移動する被押圧部とを有するX−Y送り装置
    に設けられ、 前記被押圧部を一方の面で押圧する金属製の押え板と、 この押え板の他方の面に一端が着脱自在に固定され所定
    の駆動力を前記押え板に伝達して前記押え板による前記
    押圧動作を行う金属製の押え軸とを備え、 前記押え板の前記押圧面は前記被押圧部の前記X−Y方
    向移動範囲にわたっていて又前記被押圧部がそのX−Y
    方向移動により滑り移動若しくは転がり移動するもので
    ある、X−Y送り装置の上押え駆動装置。
  2. 【請求項2】前記押え軸の前記押え板への固定側の端面
    は、前記押え板の前記固定側面に接し又はこの面に所定
    間隔を空けて対峙して配置されている、請求項1に記載
    のX−Y送り装置の上押え駆動装置。
  3. 【請求項3】前記押え板の前記押圧面には、前記被押圧
    部材が前記滑り移動若しくは転がり移動する平坦面を有
    する表面部材が固定され、 前記平坦面は前記滑り移動若しくは転がり移動による動
    摩擦を前記押圧面より低減するものであり、 前記表面部材の固定は前記押圧面に対する前記表面部材
    の貼着によるものである、請求項1又は請求項2に記載
    のX−Y送り装置の上押え駆動装置。
  4. 【請求項4】縫製を行う機構から落下する潤滑油を下受
    けするオイルパンを備え、 このオイルパンは可撓性の材料で形成されているミシ
    ン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104911828A (zh) * 2015-06-18 2015-09-16 杰克缝纫机股份有限公司 一种用于缝纫机的自动调节角度的夹具

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