JPH0919173A - 振動アクチュエータ - Google Patents

振動アクチュエータ

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JPH0919173A
JPH0919173A JP8084158A JP8415896A JPH0919173A JP H0919173 A JPH0919173 A JP H0919173A JP 8084158 A JP8084158 A JP 8084158A JP 8415896 A JP8415896 A JP 8415896A JP H0919173 A JPH0919173 A JP H0919173A
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elastic body
vibration
support member
vibration actuator
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JP8084158A
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Michihiro Tobe
通宏 戸部
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Original Assignee
Nikon Corp
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コスト増加を伴うことなく、弾性体と相対運
動部材との間で確実に相対運動を行うことができる超音
波アクチュエータを提供する。 【解決手段】 圧電体22を備える弾性体21と,弾性
体に加圧接触される相対運動部材23とを備える超音波
アクチュエータ20において、圧電体取付面側から弾性
体21に係合し、弾性体21の幅方向について弾性体2
1を位置規制する支持部材24を備える。相対運動の
際、弾性体21は支持部材24により位置規制されるた
め、相対運動部材23はガイド機能がない平板状でよ
く、摺動面23cの研磨作業が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機械変換素子
により弾性体を振動し、複数の振動モードを調和的に発
生させて弾性体表面に楕円運動を発生させることによ
り、弾性体に接触する相対運動部材との間で相対運動を
発生させる振動アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】振動アクチュエータは、高トルク,良好
な制御性,高保持力さらには静粛性などの特徴を有して
おり、円環型とリニア型とに大別される。円環型のアク
チュエータは、カメラのAF用モータなどに用いられて
いる。また、リニア型のアクチュエータは、以下のよう
な構造のものが知られている。図12は、リニア型振動
アクチュエータの従来例を示す説明図である。
【0003】従来のリニア型振動アクチュエータは、棒
状弾性体101の一端側に加振用の変成器102が配置
され、他端側に制振用の変成器103が配置される。各
変成器102,103には、それぞれ振動子102a,
103aが接合される。加振用の振動子102aに発振
器102bから交流電圧を印加して棒状弾性体101を
振動させ、この振動が棒状弾性体101を伝搬すること
により進行波となる。この進行波により、棒状弾性体1
01に加圧接触された相対運動部材104が駆動され
る。
【0004】一方、棒状弾性体101の振動は、制振用
の変成器103を通じて振動子103aに伝えられ、こ
の振動子103aによって振動エネルギーが電気エネル
ギーに変換される。この振動子103aに接続された負
荷103bにより電気エネルギーを消費することにより
振動を吸収する。この制振用の変成器103により、棒
状弾性体101の端面における反射を抑制して、棒状弾
性体101の固有モードの定在波の発生を防いでいる。
【0005】図12のリニア型振動アクチュエータは、
相対運動部材104の移動範囲だけ、棒状弾性体101
の長さが必要であり、その棒状弾性体101の全体を加
振しなければならず、装置が大型化するとともに、固有
モードの定在波の発生を防止するために、制振用の変成
器103が必要となるという問題があった。
【0006】このような問題を解決するために、自走式
の振動アクチュエータが種々提案されており、例えば、
「第5回電磁力関連のダイナミックシンポジウム講演論
文集」の「222 光ピックアップ移動を目的とした圧
電リニアモータ」に記載されている「異形縮退縦L1−
屈曲B4モード・平板モータ」が知られている。
【0007】図13は、異形縮退縦L1−屈曲B4モー
ド・平板モータの従来例を示す模式図であって、図13
(A)は正面図,図13(B)は側面図,図13(C)
は平面図である。
【0008】弾性体1は、矩形平板状の基礎部1aと,
その基礎部1aの一方の平面に突起状に形成された二つ
の駆動力取出部1b,1cとから構成されている。圧電
体2,3は、弾性体1の基礎部1aの他方の平面にそれ
ぞれ貼付され、駆動電圧を印加されることにより励振
し、弾性体1に縦振動L1モードと屈曲振動B4モード
とを発生させる素子である。
【0009】駆動力取出部1b,1cは、弾性体1の一
方の平面における屈曲振動B4モードの腹となる部分に
設けられており、図示しない加圧機構により例えばガイ
ドレールといった図示しない相対運動部材に適宜圧力で
押し付けられる。
【0010】この図13に示す振動アクチュエータは、
弾性体1に生じる縦振動L1モード及び屈曲振動B4モ
ードそれぞれの固有振動数が非常に近い値になるように
設計されており、2つの固有振動数に近い周波数の交流
電圧を圧電体2,3に印加することにより二つの振動モ
ードを調和させて、弾性体1に楕円運動を発生させる。
発生した楕円運動は、駆動力取出部1b,1cを介して
推力として取り出され、相対運動部材との間で相対運動
を生じる。
【0011】図14は、前述の「第5回電磁力関連のダ
イナミックシンポジウム講演論文集」の「222 光ピ
ックアップ移動を目的とした圧電リニアモータ」に記載
されている、図13に示す振動アクチュエータを組み込
んだ駆動装置の構成を示す説明図であり、図14(A)
は正面図,図14(B)は図14(A)におけるA−A
断面図である。
【0012】図14(A)及び図14(B)に示すよう
に、図13に示す振動アクチュエータは、縁部にガイド
用フランジ5a及び5bを有する断面H型のガイドレー
ル5の摺動面5cに駆動力取出部1b及び1cが接する
ようにして、支持板6により押圧されている。
【0013】支持板6には、コイルばね7,このコイル
ばね7を保持する皿付ボルト8及び皿付ボルト8の一端
に螺合するナット9から構成される加圧力調整機構10
が設けられ、さらに、支持板6の他端はリニアガイド1
1に固設される。
【0014】図14(B)に示すように、断面矩形のリ
ニアガイド11の略中央部には、相対運動方向(図14
(A)の左右方向)と同一方向に向けて貫通孔11aが
穿設されており、この貫通孔11aに、相対運動方向と
同一方向に向けて延設された断面円形のガイド12が摺
動自在に設置され、このガイド12はガイドレール5と
ともに、端部においてエンドプレート13,14に接続
されている。
【0015】図14において、振動アクチュエータ4の
圧電体2,3に駆動電圧を印加されると、駆動力取出部
1b,1cに楕円運動が生じ、弾性体1は支持板6によ
りガイドレール5の摺動面5cに向けて加圧されなが
ら、前述の相対運動方向に向けて相対運動を行う。すな
わち、弾性体1は、駆動力取出部1b,1cと摺動面5
cとの間に生じる摩擦力により、固定・圧着されてい
る。
【0016】ところで、図14に示す振動アクチュエー
タ4を用いた駆動装置では、弾性体1はリニアガイド1
1に対して摩擦力だけで圧着されている。そのため、リ
ニアガイド11に対する取付性が悪く、弾性体1の直進
性が悪い場合にはガイドレール5から外れようとする方
向に運動する。また、起動開始時の振動アクチュエータ
4の設置向きがガイドレール5の延設方向と平行でない
場合にも、ガイドレール5から外れようとする方向に運
動する。
【0017】そこで、図14に示す駆動装置では振動ア
クチュエータ4がガイドレール5から外れることを防止
するために、ガイドレール5の縁部にガイド用フランジ
5a及び5bが設けてある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的に、
振動アクチュエータを構成する弾性体の駆動力取出部に
駆動力として発生する振動の振幅は数ミクロン程度であ
る。したがって、図14に示す駆動装置においても、振
動アクチュエータ4の駆動力取出部1b,1cが摺動す
るガイドレール5の摺動面5cの表面粗さを数ミクロン
以下に管理したほうが振動アクチュエータ4の駆動特性
は向上する。
【0019】したがって、図14におけるガイドレール
5の摺動面5cは、例えば、ラップ盤に被研磨材を押し
付ける形で行われる鏡面ラップ等の研磨処理を行って仕
上げる必要がある。
【0020】しかし、図14に示す駆動装置のガイドレ
ール5の縁部には、前述したガイド用フランジ5a及び
5bが突設されているため、このガイド用フランジ5a
及び5bがラップ盤の研磨具と干渉してしまい、摺動面
5cを研磨することができない。
【0021】そのため、ガイドレール5の摺動面5cを
研磨するためには、ラップ盤を用いずに手加工で研磨す
るか、あるいは断面溝型のガイドレール5に嵌合する孔
型の研磨ロールを製作しこの研磨ロールにより研磨する
といった必要があり、いずれにしても、摺動面5cの研
磨処理のためのコスト増加を回避できないという問題が
あった。
【0022】本発明の目的は、コストの著しい増加を伴
うことなく、弾性体と相対運動部材との間で確実に相対
運動を行うことができる振動アクチュエータを提供する
ことである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するため、ガイドレールの縁部のガイド用フランジ
を廃止してガイドレールを平板状とすることにより摺動
面の研磨性を改善しようとする際に、ガイド用フランジ
の廃止により失われる振動アクチュエータの直進性を補
う支持部材を弾性体側に設けるものである。
【0024】すなわち、請求項1の振動アクチュエータ
は、一方の平面に電気機械変換素子を接合される板状の
弾性体と,前記弾性体の他方の平面に加圧接触される相
対運動部材とを備え、前記電気機械変換素子の励振によ
り前記弾性体に、縦振動及び屈曲振動の合成振動であっ
て前記弾性体と前記相対運動部材との間に相対運動を発
生させる運動を生じる振動アクチュエータであって、前
記一方の平面側から前記弾性体に係合し、前記弾性体の
相対運動方向と交差する方向について前記弾性体を位置
規制する支持部材を備えることを特徴とする。
【0025】請求項2の振動アクチュエータは、請求項
1の振動アクチュエータにおいて、前記支持部材が、前
記弾性体を相対運動方向の中央部の位置で位置規制する
ことを特徴とする。
【0026】請求項3の振動アクチュエータは、請求項
1又は請求項2の振動アクチュエータにおいて、前記支
持部材が、前記弾性体の縁部又は内部において板厚方向
へ穿設された係合孔に係合する係合部を有することを特
徴とする。
【0027】請求項4の振動アクチュエータは、請求項
1又は請求項2の振動アクチュエータにおいて、前記支
持部材が、前記弾性体の側面に設けられた突設部に板厚
方向へ穿設された係合孔に係合する係合部を有すること
を特徴とする。
【0028】請求項5の振動アクチュエータは、請求項
1から請求項4までのいずれかの振動アクチュエータに
おいて、前記支持部材が、前記弾性体を前記相対運動部
材に向けて加圧することを特徴とする。
【0029】請求項6の振動アクチュエータは、請求項
5の振動アクチュエータにおいて、前記支持部材が、前
記弾性体を相対運動方向の中央部の位置又は駆動力取出
部の設置位置で加圧することを特徴とする。
【0030】請求項1の振動アクチュエータによれば、
一方の平面に電気機械変換素子を接合される板状の弾性
体と,前記弾性体の他方の平面に加圧接触される相対運
動部材とを備え、さらに、前記一方の平面側から前記弾
性体に係合し、前記弾性体の相対運動方向と交差する方
向について前記弾性体を位置規制する支持部材を備える
ため、相対運動の際に、この振動アクチュエータは前記
支持部材により、相対運動方向と交差する方向について
位置規制されて直進性が確保されるようになる。
【0031】請求項2の振動アクチュエータは、請求項
1の振動アクチュエータにおいて、前記支持部材が前記
弾性体を相対運動方向の中央部の位置で位置規制するた
め、支持部材の形状によらずに、相対運動方向と交差す
る方向について位置規制されて直進性が確実に確保され
るようになる。
【0032】請求項3の振動アクチュエータは、請求項
1又は請求項2の振動アクチュエータにおいて、前記支
持部材が前記弾性体の縁部又は内部において板厚方向へ
穿設された係合孔に係合する係合部を有するため、弾性
体の外形寸法の拡大をできるだけ抑制しながら、弾性体
を相対運動方向と交差する方向について位置規制して直
進性を確保できるようになる。
【0033】請求項4の振動アクチュエータは、請求項
1又は請求項2の振動アクチュエータにおいて、前記支
持部材が、前記弾性体の側面に設けられた突設部に板厚
方向へ穿設された係合孔に係合する係合部を有するた
め、電気機械変換素子の面積減少を解消しながら、弾性
体を相対運動方向と交差する方向について位置規制して
直進性を確保できるようになる。
【0034】請求項5の振動アクチュエータは、請求項
1から請求項4までのいずれかの振動アクチュエータに
おいて、前記支持部材が前記弾性体を前記相対運動部材
に向けて加圧するため、支持部材以外に加圧部材を別個
に設ける必要がなくなり、構造が簡素化されるようにな
る。
【0035】請求項6の振動アクチュエータは、請求項
5の振動アクチュエータにおいて、前記支持部材が前記
弾性体を相対運動方向の中央部の位置又は駆動力取出部
の設置位置で位置規制するため、加圧による振動抑制が
できるだけ低減され、高効率で振動を生じるとともに支
持部材以外に加圧部材を別個に設ける必要がなくなり、
相対運動方向と交差する方向について位置規制されて直
進性が確保されるようになる。
【0036】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明を実施形態に基づき詳細
に説明する。なお、以降の実施形態の説明は、振動アク
チュエータとして超音波の振動域を利用する超音波アク
チュエータを例にとって、行う。図1は、第1実施形態
の超音波アクチュエータに用いる弾性体の構造を示す斜
視図であり、図2は、この弾性体に係合する支持部材を
弾性体から外した状態で示す斜視図である。
【0037】第1実施形態の超音波アクチュエータ20
は、弾性体21と,弾性体21の一方の平面に接続され
る電気機械変換素子である圧電体22と,弾性体21の
他方の平面に設けられる駆動力取出部21b,21cに
接触する相対運動部材23と,弾性体21の位置規制を
行う支持部材24とにより構成される。
【0038】弾性体21は、平板状の基礎部21aと,
この基礎部21aの下面に突起状に設けられた駆動力取
り出しのための駆動力取出部21b,21cとから構成
される。これらの駆動力取出部21b,21cは、駆動
時に発生する屈曲振動の腹(振幅最大の部分)の位置に
設けられる。
【0039】圧電体22は、電気信号を機械的な変位に
変換する電気機械変換素子であり、本実施形態では、駆
動用圧電体22a,22bと振動モニタ用圧電体22
p,22p’とを備える。各圧電体22a,22b,2
2p,22p’は弾性体21の上面に例えば接着により
装着される。
【0040】なお、図示していないが、駆動力取出部2
1b,21cと相対運動部材23との間の摺動抵抗を抑
制するために、駆動力取出部21b,21cそれぞれの
底面に摺動材を貼付しておいてもよい。
【0041】駆動用圧電体22a,22bは、電気的に
位相が90度異なる交流電圧が印加されることにより、
弾性体21に縦振動モード(本実施形態ではL1モー
ド)と屈曲振動モード(本実施形態ではB4モード)の
振動を発生させて、駆動力取出部21b,21cにこれ
らの二つの振動モードの合成である楕円運動により駆動
力を発生させる。
【0042】振動モニタ用圧電体22p,22p’は、
機械的変位を電気信号に変換する機械電気変換素子であ
り、弾性体21に発生する振動の状態をモニタして後述
する制御回路45に出力する。
【0043】なお、図示していないが、弾性体21はG
ND電位に接続されるのが一般的であり、その場合の電
極(共通電極)は、例えば、弾性体21にリード線を半
田付けするか、又はリード線の付いた金属箔を弾性体2
1に接着することにより行えばよい。
【0044】弾性体21の基礎部21aの長手方向中央
部の両縁には、基礎部21a及び圧電体22a,22b
の厚さ方向に連通する断面半円形の係合孔21d及び2
1eが穿設されている。本実施形態では係合孔21d及
び21eの断面形状は半円形としたが、これに限定され
るものではなく後述する支持部材24と係合することが
できるものであればよい。例えば、矩形や三角形等の他
の断面形状であってもよい。
【0045】図2に示すように、本実施形態の超音波ア
クチュエータ20は、弾性体21に設けられたこの係合
孔21d及び21eにそれぞれ係合する係合部24b及
び24cを設けられた支持部材24を備える。
【0046】支持部材24は、矩形板状の支持部材本体
24aの底面両端側に、弾性体21に設けられた係合孔
21d及び21eの間隔と等間隔で配置された係合部2
4b及び24cを有しており、係合孔21d及び21e
に係合部24b及び24cはそれぞれ嵌合する。
【0047】このように、支持部材24は、弾性体21
の圧電体22が設けられた側から弾性体21に係合し、
弾性体21の相対運動方向(図面上の両向き矢印方向)
と交差する方向である弾性体21の幅方向について弾性
体21を位置規制する。
【0048】なお、本実施形態では、係合孔21d及び
21eに係合部24b及び24cが嵌まり合うように構
成したが、嵌まり合わせる必要があるものではなく、弾
性体21を幅方向に位置規制できる程度に隙間を持って
緩やかに嵌合することで、弾性体21の相対運動方向と
交差する方向について弾性体21をある程度位置規制で
きるようにしてもよい。
【0049】また、本実施形態では、支持部材24の支
持部材本体24aは矩形板状としたが、かかる形態に限
定されるものでなく、二つの係合部24b及び24cを
所定の間隔で支持できる部材であればよい。例えば、四
角柱状や円柱状等や後述する第3実施形態により示すよ
うな形状であってもよい。
【0050】さらに、本実施形態では、支持部材24を
弾性体21に係合させると、支持部材24の弾性体21
側の平面が弾性体21に接着された圧電体22の反弾性
体側の平面に接触するため、支持部材24により圧電体
22を介して弾性体21を相対運動部材23側に向けて
加圧することができる。
【0051】本実施形態では、加圧位置が弾性体21の
長手方向の中央部であり、この位置は弾性体21に生じ
る縦振動及び屈曲振動の共通の節となる位置であるた
め、加圧による振動抑制が最小限になり、駆動力を損な
うことなく加圧を行うことができる。
【0052】このようにして、本実施形態により、弾性
体21は支持部材24により板幅方向へ位置規制される
ため、従来の技術では必要であった相対運動部材23側
のガイド用フランジが不要となる。そのため、相対運動
部材23をガイド用フランジが存在しない平板状とする
ことができ、相対運動部材23の駆動力取出部21b,
21cとの摺動面23aの研磨作業(例えばラップ処
理)を既存のラップ盤等により容易に行うことができ
る。
【0053】図3は、図1及び図2に示す本実施形態の
超音波アクチュエータ20の駆動回路の構成例を示すブ
ロック図である。
【0054】発振器41は、弾性体21と圧電体22と
から構成される振動体に、1次の縦振動と4次の屈曲振
動との合成振動を発生させるような周波数の信号を発振
するためのものである。発振器41の出力は分岐して、
一方の出力は、増幅器43によって増幅された後に、A
相電圧として、駆動用圧電体22aの電極に入力され
る。また、分岐した他方の出力は、移相器42に接続さ
れており、移相器42によって、A相電圧とはπ/2だ
け位相をずらしてB相電圧とした後に、増幅器44を介
して、駆動用圧電体22bの電極に入力される。
【0055】制御回路45は、振動モニタ用圧電体22
p,22p’の出力電圧が入力されており、予め設定さ
れていた基準電圧と比較して、p,p’端子の出力の方
が小さいときには周波数を低く、また、p,p’端子の
出力の方が大きいときには周波数を高くするように、発
振器41を制御する。これにより、超音波アクチュエー
タの振動振幅が所定の大きさに保持される。
【0056】図4は、図1ないし図3により示した超音
波アクチュエータ20の動作を説明するための図であ
る。
【0057】この超音波アクチュエータ20は、駆動用
圧電体22a,22bに電気的に位相が90度異なる交
流電圧を印加することにより、屈曲振動と縦振動との複
合振動を起こし、弾性体21の駆動力取出部21b,2
1cの先端に楕円運動を発生させる。そして、弾性体2
1は、駆動用圧電体22a,22bが貼付してある面か
ら支持部材24(図4では説明の便宜上省略している
が、図2における支持部材を意味する。)によって加圧
され、駆動力取出部21b,21cを相対運動部材23
に接触させ、駆動力を得る。
【0058】なお、本実施形態では、駆動用圧電体22
a,22bは互いに極性が同一方向になるように分極さ
れ、印加される高周波電圧A,Bはπ/2の時間的位相
差を有しているが、これに限定する必要があるものでは
なく、駆動用圧電体22a,22bの分極は互いに逆方
向であってもよい。
【0059】図4(A)は、超音波アクチュエータ20
に入力される2相の高周波電圧A,Bの時間的変化をt
1 〜t9 で示す。図4(A)の横軸は、高周波電圧の実
効値を示す。図4(B)は、超音波アクチュエータ20
の断面の変形の様子を示し、超音波アクチュエータ20
に発生する屈曲振動の時間的変化(t1 〜t9 )を示
す。図4(C)は、超音波アクチュエータ20の断面の
変形の様子を示し、超音波アクチュエータ20に発生す
る縦振動の時間的変化(t1 〜t9 )を示す。図4
(D)は、超音波アクチュエータ20の駆動力取出部2
1b,21cに発生する楕円運動の時間的変化(t1
9 )を示す。
【0060】次に、本実施形態の超音波アクチュエータ
20の動作を、時間的変化(t1 〜t9 )毎に説明す
る。
【0061】時間t1 において、図4(A)に示すよう
に、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波電
圧Bは同一の正の電圧を発生する。図4(B)に示すよ
うに、高周波電圧A,Bによる屈曲運動は互いに打ち消
し合い、質点Y1と質点Z1とが振幅0となる。また、
図4(C)に示すように、高周波電圧A,Bによる縦振
動は伸張する方向に発生する。質点Y2と質点Z2とは
矢印で示されるように、節Xを中心にして最大の伸長を
示す。その結果、図4(D)に示すように、上記両振動
が複合され、質点Y1と質点Y2との運動の合成が質点
Yの運動となり、また、質点Z1と質点Z2との運動の
合成が質点Zの運動となる。
【0062】時間t2 において、図4(A)に示すよう
に、高周波電圧Bは0となり、高周波電圧Aは正の電圧
を発生する。図4(B)に示すように、高周波電圧Aに
よる屈曲運動が発生し、質点Y1が負方向に振幅し、質
点Z1が正方向に振幅する。また、図4(C)に示すよ
うに、高周波電圧Aによる縦振動が発生し、質点Y2と
質点Z2とが時間t1 のときよりも縮む。その結果、図
4(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点Y
と質点Zとが時間t1 のときよりも左回りに移動する。
【0063】時間t3 において、図4(A)に示すよう
に、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波電
圧Bは同一の負の電圧を発生する。図4(B)に示すよ
うに、高周波電圧A及びBによる屈曲運動が合成されて
増幅され、質点Y1が時間t2 のときよりも負方向に増
幅され、最大の負の振幅値を示す。質点Z1が時間t2
のときよりも正方向に増幅され、最大の正の振幅値を示
す。また、図4(C)に示すように、高周波電圧A及び
Bによる縦振動が互いに打ち消しあい、質点Y2と質点
Z2とが元の位置に戻る。その結果として、図4(D)
に示すように、上記両振動が複合され、質点Yと質点Z
とが時間t2 のときよりも左回りに移動する。
【0064】時間t4 において、図4(A)に示すよう
に、高周波電圧Aは0となり、高周波電圧Bは負の電圧
を発生する。図4(B)に示すように、高周波電圧Bに
よる屈曲運動が発生し、質点Y1は時間t3 のときより
も振幅が低下し、質点Z1は時間t3 のときよりも振幅
が低下する。また、図4(C)に示すように、高周波電
圧Bによる縦振動が発生し、質点Y2と質点Z2が収縮
する。その結果、図4(D)に示すように、上記両振動
が複合され、質点Yと質点Zとが時間t3 のときよりも
左回りに移動する。
【0065】時間t5 において、図4(A)に示すよう
に、高周波電圧Aは負の電圧を発生し、同様に高周波電
圧Bは同一の負の電圧を発生する。図4(B)に示すよ
うに、高周波電圧A,Bによる屈曲運動は互いに打ち消
し合い、質点Y1と質点Z1とが振幅0となる。また、
図4(C)に示すように、高周波電圧A,Bによる縦振
動は収縮する方向に発生する。質点Y2とZ2とは矢印
で示されるように、節Xを中心にして最大の収縮を示
す。その結果として、図4(D)に示すように、上記両
振動が複合され、質点Yと質点Zとが時間t4 のときよ
りも左回りに移動する。
【0066】時間t6 〜t9 に変化するにしたがって、
上述の原理と同様に屈曲振動及び縦振動が発生し、その
結果、図4(D)に示すように、質点Y及び質点Zが左
回りに移動し、楕円運動をする。
【0067】以上の原理により、この超音波アクチュエ
ータは、駆動力取出部21b,21cとの先端に楕円運
動を発生させ、駆動力を発生させる構成となっている。
したがって、駆動力取出部21b,21cの先端を相対
運動部材23に加圧すると、弾性体21と相対運動部材
23との間で相対運動が発生する。
【0068】図5は、第1実施形態の超音波アクチュエ
ータ20を用いた駆動装置の全体構成例を示す正面図で
あり、図6は、図5におけるA−A断面図である。
【0069】圧電体22を表面に貼付された弾性体21
と,この弾性体21に設けられた駆動力取出部21b,
21cに接触する相対運動部材であるレール23と,弾
性体21をレール23へ向けて加圧する支持部材24と
を備える本発明の超音波アクチュエータ20は、矩形箱
型の段面形状を有するハウジング25の一つの内面25
aと,これと対向する内面25bにボルト26c及び2
6dにより固定される溝型の断面形状の第1のリニアガ
イド26aに支持される断面矩形の第2のリニアガイド
26bとの間に、設置される。
【0070】すなわち、矩形平面形状の支持部材24の
上面の長手方向端部側には、ハウジング25とハウジン
グ25の上部外面に例えば図示するようにねじ止めによ
り設置された保持板27bとに螺着されるとともに、支
持部材24に螺着される加圧力調整用ねじ27a−1,
27b−1と,加圧力調整用ねじ27a−1,27b−
1に螺着されるとともにハウジング25の内面25a及
び支持部材24間に螺着される加圧力調整板28a,2
8bと,加圧力調整板28a,28b及び支持部材24
間に設置されるコイルスプリング27c−1,27c−
2(板ばねや皿ばね等であってもよい。)とにより構成
される加圧力調整機構27が設けられており、加圧力調
整用ねじ27a−1,27a−2を回動させて加圧力調
整板28a,28bを上昇及び下降させることによりコ
イルスプリング27c−1,27c−2を伸縮させて支
持部材24による弾性体21への加圧力を調整する。
【0071】なお、レール23,リニアガイド26a,
リニアガイド26bそれぞれの両端部は、エンドプレー
ト29a,29bにより支持される。
【0072】このように構成された駆動装置において圧
電体22に高周波電圧を印加して弾性体21に楕円振動
を発生させると、ハウジング25が第1のリニアガイド
26aに固定されているために、超音波アクチュエータ
20,ハウジング25及びリニアガイドレール26aが
一体となって、レール23及び第2のリニアガイド26
bに対して、図面上左右方向に相対移動する。
【0073】この際、弾性体21は支持部材24により
幅方向に位置規制されているため、超音波アクチュエー
タ20はレール23に対して一定方向に相対移動する。
また、レール23の両縁部にはガイド用フランジが存在
せず平板状であるために、例えば既存のラップ盤等によ
り摺動面23aの研磨を極めて容易に行って所定の表面
粗さとすることができる。
【0074】(第2実施形態)図7は、第2実施形態の
超音波アクチュエータを示す斜視図である。なお、本実
施形態における支持部材は、第1実施形態の支持部材2
4と全く同一であるため、ここでの説明は省略する。ま
た、以降の各実施形態では、前述した実施形態と重複す
る部分の説明は適宜省略する。
【0075】第2実施形態の超音波アクチュエータ20
−1は、第1実施形態の超音波アクチュエータ20と基
本的に同様に構成されるが、相違点は、電気機械変換素
子が一つの圧電体31の表面に接地用電極(図示しな
い),駆動用電極30a,30b及び振動モニタ用電極
30p,30p’に分極されて構成されている点であ
る。駆動用電極30a,30bには位相がπ/2異なる
交流電圧が印加され、振動モニタ用電極30p,30
p’は振動モニタ用圧電体の電極として用いられ、制御
回路に接続される。
【0076】すなわち、弾性体21の表面に例えば接着
等により装着される圧電体31が本実施形態では1枚で
あるため、弾性体21への圧電体31の接着作業が簡単
になり、超音波アクチュエータ20−1の製造が簡略化
されるという効果がある。
【0077】(第3実施形態)図8は、第3実施形態の
超音波アクチュエータを示す斜視図である。第3実施形
態の超音波アクチュエータ20−2は、基本的に第1実
施形態の超音波アクチュエータ20と同様であるが、支
持部材24−1の形状が変更されて、弾性体21を相対
運動部材23に加圧する位置が変更されている。
【0078】すなわち、本実施形態における支持部材2
4−1は、第1実施形態の支持部材24に、相対運動方
向へ向けて二つの延設部24−1a,24−1bが設け
られており、その端部は弾性体21側に向けてフランジ
状に屈曲されている。
【0079】延設部24−1a,24−1bのそれぞれ
の端部は、支持部材24−1の係合部24−1c,24
−1dを、弾性体21の係合孔21d,21eに嵌合さ
せることにより支持部材24−1を弾性体21に係合さ
せた場合に、弾性体21の駆動力取出部21b,21c
の設置部直上に位置する圧電体22に接触する位置であ
る。
【0080】本実施形態の超音波アクチュエータ20−
2によれば、弾性体21の長手方向の中央部を支持する
とともに、駆動力取出部21b,21cの設置部を加圧
するために加圧による弾性体21の撓みが最小限に抑制
される。したがって、加圧力を増加して駆動力を高めよ
うとしても、駆動力取出部21b,21cと相対運動部
材23との接触状況が変化せず、弾性体21を支持しな
がら確実に駆動力を高めることができる。
【0081】(第4実施形態)図9は、第4実施形態の
超音波アクチュエータを示す斜視図である。第4実施形
態の超音波アクチュエータ20−3では、第1実施形態
のように弾性体21の縁部に係合孔21d及び21eを
穿設するのではなく、弾性体21の内部に係合孔21d
及び21eを穿設する。
【0082】第1実施形態に比較すると、弾性体21の
寸法が一定である場合には、圧電体22の寸法が小さく
なるが、比較的硬度が高い圧電体22を穿孔する必要が
無くなるため、加工コスト及び加工工数をともに低減す
ることができる。
【0083】図10は、図9に示す超音波アクチュエー
タ20−3を用いる駆動装置の構造を示す説明図であ
り、図10(A)は正面図であり、図10(B)は図1
0(A)中のA−A断面図である。
【0084】超音波アクチュエータ20−3は、圧電体
22を貼付された弾性体21と,この弾性体21に設け
られた駆動力取出部21b,21cに接触する相対運動
部材であるレール23と,弾性体21をレール23へ向
けて加圧する支持部材24−1とを備えている。本実施
形態では、この超音波アクチュエータ20−3が、断面
溝型のハウジング25−1のひとつの内面25−1a
と,これと対向する内面25−1bに固定される断面溝
型の第1のリニアガイド32aに支持される第2のリニ
アガイド32bの外面32cとの間に、設置される。
【0085】支持部材24−1は、前述した図8と同様
に、支持部材24−1の長手方向に加圧板33a及び3
3bが相対運動方向に向けて延設されるとともにその端
部が下方に向けてフランジ状に屈曲している。この先端
部が圧電体22を介して弾性体21を駆動力取出部21
b,21cの直上で加圧する。
【0086】ハウジング25−1のひとつの内面25−
1aには、2本のガイド棒34a,34bが摺動自在に
貫設されており、ガイド棒34a,34bの他端は支持
部材24−1に固設されている。ガイド棒34a,34
bの周囲には2つのコイルスプリング35a,35bが
設けられており、コイルスプリング35a,35bのば
ね力により、支持部材24−1を介して加圧板33a及
び33bを相対運動部材23側へ向けて加圧する。
【0087】すなわち、本実施形態では、支持位置は弾
性体21の長手方向中央部であるが、加圧位置は駆動力
取出部の直上となっており、弾性体21に生じる撓みを
最小限としながら弾性体21の支持を確実に行うことが
できる。
【0088】(第5実施形態)図11は、第5実施形態
の超音波アクチュエータを示す斜視図である。なお、本
実施形態における支持部材は、第1実施形態の支持部材
24と全く同一であるため、ここでの説明は省略する。
【0089】本実施形態における超音波アクチュエータ
20−4は、弾性体21の縁部に嵌合孔21d及び21
eを穿設するのではなく、弾性体21の側面長さ方向の
中心部に弾性体21の板厚と同じ厚さの直方体状の突設
部36a,36bを設け、この突設部36a,36bの
略中央部に係合孔21d,21eを穿設する。
【0090】この係合孔21d,21eに支持部材24
の係合部24b,24cを嵌合させることにより、第1
実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実
施形態では、第1実施形態に比較して圧電体22には一
切加工を行う必要が無くなり、製造コストの低減を図る
ことができる。
【0091】(変形形態)以上説明した各実施形態に限
定されず、種々の変形や変更が可能であって、それらも
本発明に含まれる。
【0092】例えば、各実施形態では、振動アクチュエ
ータとして超音波の振動域を利用する超音波アクチュエ
ータを例にとったが、本発明にかかる振動アクチュエー
タはこのような態様のみに限定されるものではなく、他
の振動域を利用した振動アクチュエータについても等し
く適用することが可能である。また、各実施形態の超音
波アクチュエータは、縦−屈曲複合振動を利用した超音
波アクチュエータを用いた例を示したが、例えばいわゆ
るL1−B2型等の他の原理によって駆動される超音波
アクチュエータを用いる場合でも本発明と同様の効果を
得ることができる。
【0093】また、第1実施形態ないし第5実施形態に
おいては、電気機械変換素子として圧電体を利用した
が、これに限定されるものではなく圧電体の代わりに電
歪体や磁歪体等を用いることも可能である。なお、各実
施形態では、弾性体21の駆動力取出部21b,21c
を突起状に形成したが、この突起は必ずしも必要でな
い。弾性体21が平板状であっても、駆動時に発生する
屈曲振動の腹(振幅最大の部分)が駆動力取出部として
機能するため、この屈曲振動の腹の位置が相対運動部材
23に所定の圧力で加圧されるように構成されていれば
よい。
【0094】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1の
振動アクチュエータは、一方の平面に電気機械変換素子
を接合される板状の弾性体と,前記弾性体の他方の平面
に加圧接触される相対運動部材とを備え、さらに、前記
一方の平面側から前記弾性体に係合し、前記弾性体の相
対運動方向と交差する方向について前記弾性体を位置規
制する支持部材を備えるため、相対運動の際に、この振
動アクチュエータは前記支持部材により、相対運動方向
と交差する方向について位置規制されて直進性が確保さ
れる。したがって、相対運動部材をガイド用フランジが
存在しない平板状とすることができ、摺動面の研磨作業
を既存のラップ盤を用いて低コストで行うことができ
る。
【0095】請求項2の振動アクチュエータは、請求項
1の振動アクチュエータにおいて、前記支持部材が前記
弾性体を相対運動方向の中央部の位置で位置規制するた
め、支持部材の形状によらずに、相対運動方向と交差す
る方向について位置規制されて直進性が確実に確保され
る。したがって、相対運動部材をガイド用フランジが存
在しない平板状とすることができ、摺動面の研磨作業を
既存のラップ盤を用いて低コストで行うことができる。
【0096】請求項3の振動アクチュエータは、請求項
1又は請求項2の振動アクチュエータにおいて、前記支
持部材が前記弾性体の縁部又は内部において板厚方向へ
穿設された係合孔に係合する係合部を有するため、弾性
体の外形寸法の拡大をできるだけ抑制しながら、弾性体
を相対運動方向と交差する方向について位置規制して直
進性を確保できる。したがって、相対運動部材をガイド
用フランジが存在しない平板状とすることができ、摺動
面の研磨作業を既存のラップ盤を用いて低コストで行う
ことができる。
【0097】請求項4の振動アクチュエータは、請求項
1又は請求項2の振動アクチュエータにおいて、前記支
持部材が、前記弾性体の側面に設けられた突設部に板厚
方向へ穿設された係合孔に係合する係合部を有するた
め、電気機械変換素子の面積減少を解消しながら、弾性
体を相対運動方向と交差する方向について位置規制して
直進性を確保できる。したがって、相対運動部材をガイ
ド用フランジが存在しない平板状とすることができ、摺
動面の研磨作業を既存のラップ盤を用いて低コストで行
うことができる。
【0098】請求項5の振動アクチュエータは、請求項
1ないし請求項4のいずれかの振動アクチュエータにお
いて、前記支持部材が前記弾性体を前記相対運動部材に
向けて加圧するため、支持部材以外に加圧部材を別個に
設ける必要がなくなり、構造が簡素化される。また、相
対運動部材をガイド用フランジが存在しない平板状とす
ることができ、摺動面の研磨作業を既存のラップ盤を用
いて低コストで行うことができる。
【0099】請求項6の振動アクチュエータは、請求項
5の振動アクチュエータにおいて、前記支持部材が前記
弾性体を相対運動方向の中央部の位置又は駆動力取出部
の設置位置で位置規制するため、加圧による振動抑制が
できるだけ低減され、高効率で振動を生じるとともに支
持部材以外に加圧部材を別個に設ける必要がなくなり、
相対運動方向と交差する方向について位置規制されて直
進性が確保される。また、相対運動部材をガイド用フラ
ンジが存在しない平板状とすることができ、摺動面の研
磨作業を既存のラップ盤を用いて低コストで行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の超音波アクチュエータに用いる
弾性体を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態の超音波アクチュエータの弾性体
に係合する支持部材を弾性体から外した状態で示す斜視
図である。
【図3】第1実施形態の超音波アクチュエータの駆動回
路の構成例を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態の超音波アクチュエータの動作を
説明するための図である。
【図5】第1実施形態の超音波アクチュエータを用いた
駆動装置の全体構成例を示す正面図である。
【図6】図5におけるA−A断面図である。
【図7】第2実施形態の超音波アクチュエータを示す斜
視図である。
【図8】第3実施形態の超音波アクチュエータを示す斜
視図である。
【図9】第4実施形態の超音波アクチュエータを示す斜
視図である。
【図10】第4実施形態の超音波アクチュエータを用い
る駆動装置の構造を示す説明図であり、図10(A)は
正面図であり、図10(B)は図10(A)中のA−A
断面図である。
【図11】第5実施形態の超音波アクチュエータを示す
斜視図である。
【図12】リニア型振動アクチュエータの従来例を示す
説明図である。
【図13】異形縮退縦L1−屈曲B4モード・平板モー
タの従来例を示す模式図であって、図13(A)は正面
図,図13(B)は側面図,図13(C)は平面図であ
る。
【図14】図14に示す振動アクチュエータを組み込ん
だ駆動装置の構成を示す説明図であり、図14(A)は
正面図,図14(B)は図14(A)におけるA−A断
面図である。
【符号の説明】
20,20−1,20−2,20−3,20−4 超音
波アクチュエータ 21 弾性体 21a 基礎部 21b,21c 駆動力取出部 21d,21e 係合孔 22 圧電体 22a,22b 駆動用圧電体 22p,22p' 振動モニタ用圧電体 23 相対運動部材(レール) 23a 摺動面 24,24−1 支持部材 24a 支持部材本体 24b,24c 係合部 25,25−1 ハウジング 25a,25b,25−1a,25−1b 内面 26a,26b リニアガイド 26c,26d ボルト 27 加圧力調整機構 27a−1,27a−2 加圧力調整用ねじ 27b 保持板 27c−1,27c−2 コイルスプリング 28a,28b 加圧力調整板 29a,29b エンドプレート 30a,30b 駆動用電極 30p,30p' 振動モニタ用電極 31 圧電体 32a,32b リニアガイド 33a,33b 加圧板 34a,34b ガイド棒 35a,35b スプリング 36a,36b 突設部 41 発振器 42 移相器 43,44 増幅器 45 制御回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の平面に電気機械変換素子を接合さ
    れる板状の弾性体と,前記弾性体の他方の平面に加圧接
    触される相対運動部材とを備え、前記電気機械変換素子
    の励振により前記弾性体に、縦振動及び屈曲振動の合成
    振動であって前記弾性体と前記相対運動部材との間に相
    対運動を発生させる運動を生じる振動アクチュエータで
    あって、 前記一方の平面側から前記弾性体に係合し、前記弾性体
    の相対運動方向と交差する方向について前記弾性体を位
    置規制する支持部材を備えることを特徴とする振動アク
    チュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された振動アクチュエー
    タにおいて、 前記支持部材は、前記弾性体を前記相対運動方向の中央
    部の位置で位置規制することを特徴とする振動アクチュ
    エータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載された振動
    アクチュエータにおいて、 前記支持部材は、前記弾性体の縁部又は内部において板
    厚方向へ穿設された係合孔に係合する係合部を有するこ
    とを特徴とする振動アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載された振動
    アクチュエータにおいて、 前記支持部材は、前記弾性体の側面に設けられた突設部
    に板厚方向へ穿設された係合孔に係合する係合部を有す
    ることを特徴とする振動アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれか1
    項に記載された振動アクチュエータにおいて、 前記支持部材は、前記弾性体を前記相対運動部材に向け
    て加圧することを特徴とする振動アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された振動アクチュエー
    タにおいて、 前記支持部材は、前記弾性体を相対運動方向の中央部の
    位置又は駆動力取出部の設置位置で加圧することを特徴
    とする振動アクチュエータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001069773A (ja) * 1999-08-31 2001-03-16 Kyocera Corp 超音波モータを可動体の駆動源とする案内装置
JP2013198264A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Canon Inc 振動型駆動装置

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