JPH09190098A - 加熱定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱定着装置及び画像形成装置

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JPH09190098A
JPH09190098A JP1805096A JP1805096A JPH09190098A JP H09190098 A JPH09190098 A JP H09190098A JP 1805096 A JP1805096 A JP 1805096A JP 1805096 A JP1805096 A JP 1805096A JP H09190098 A JPH09190098 A JP H09190098A
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fixing
temperature
exciting coil
heat
fixing device
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JP1805096A
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Toshio Miyamoto
敏男 宮本
Masahiko Suzumi
雅彦 鈴見
Satoru Izawa
悟 伊澤
Masahiro Goto
正弘 後藤
Hiroko Ogama
裕子 大釜
Yozo Hotta
陽三 堀田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の暴走時における温度上昇を防止するた
めの部材を省スペースで設けることができると共に、装
置の暴走時での反応を良くする。 【解決手段】 未定着画像が形成された転写材を、励磁
コイル12と誘導加熱部材11とから成る定着部材10
と誘導加熱部材11を介して加圧部材20により互いに
圧接してなる定着ニップ部を通過させることにより、未
定着画像を転写材上に永久画像として定着させる加熱定
着装置において、励磁コイル12の巻き線12a中に所
定の温度以上を感知したときに巻き線12aを断線させ
る温度感知断線部材25を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁誘導を利用し
て渦電流を発生させ、転写材上のトナー像を加熱、定着
する加熱定着装置に関し、特に、電子写真装置、静電記
録装置等の画像形成装置の定着部に用いられ、未定着画
像を定着する加熱定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加熱定着装置に代表される装置として
は、従来から熱ローラ方式等の接触加熱方式が広く用い
られている。このような装置はハロゲンランプ、発熱抵
抗体に電流を流して発熱させ、ローラ等を介してトナー
像の加熱を行っている。すなわち発熱部材から転写材の
通過するニップ部までの熱伝導によって熱を供給する加
熱方式である。
【0003】以上の加熱方式の場合、熱が伝達する過程
でロスが大きく、熱変換効率が悪いという問題があっ
た。このため加熱定着装置のクイックスタートが難し
く、消費電力も多大となっていた。
【0004】以上を解決する手段として特公平5−90
27号公報では、交番磁界により定着部材としての定着
ローラの芯金部に渦電流を発生させジュール熱によって
発熱させることが提案されている。詳細を図6を用いて
説明する。
【0005】図6において、50は定着部材としての強
磁性体を円筒状に形成した定着ローラであり、誘導加熱
により加熱される。加熱手段としては、51の励磁鉄芯
上に巻かれた励磁コイル52に、高周波の交流電流を印
加して図中の点線矢印で示した磁界を発生させ、定着ロ
ーラ50上に渦電流を発生させるものである。ここで5
3は閉磁路を形成するために、定着ローラ50を隔てて
励磁鉄芯51に対向するように配置された補助鉄芯であ
る。
【0006】また、54は加圧部材としての弾性を有す
る加圧ローラであり、不図示の加圧手段によって定着ロ
ーラ50側に加圧されており、転写材上のトナー像を定
着するためのニップ部を形成している。
【0007】このように渦電流の発生を利用すること
で、誘導加熱部材としての定着ローラ50を直接発熱さ
せ発熱位置をトナーに近くすることができ、ハロゲンラ
ンプを用いた熱ローラよりも消費エネルギーの効率アッ
プが達成できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の構成では定着ニップ部を集中的に加熱する構成になっ
ておらず、また、定着ローラ50を使用しているため誘
導加熱を用いてもクイックスタートが不可能であり、省
エネ対応によるスタンバイ時に余熱を必要とせず、プリ
ント時のみの加熱ですぐプリント可能というオンデマン
ド定着対応が困難であった。
【0009】これに対して、定着ニップ部を集中的に加
熱し、クイックスタートを実現するために励磁コイル5
2と発熱部である定着ローラ50,該定着ローラ50の
外周側に設けられる金属フィルム等の金属部(不図示)
との距離を小さくし、励磁コイル52で発生させた磁束
を残さずに発熱部に入れる必要がある。
【0010】そして、加熱定着装置には暴走時等に対し
ての安全装置として温度ヒューズ等を設ける必要がある
が、温度ヒューズは大きさが大きく、定着ニップ部の近
傍に設置できない。
【0011】定着ニップ部を集中的に加熱するほど、暴
走時の温度上昇はそのニップ部近傍においてのみ厳し
く、安全装置も定着ニップ部近傍に設ける必要があり、
設置スペースが厳しくなるという問題が生じてくる。
【0012】発熱体である定着ローラ50の外周側に設
けられる定着フィルム等の定着ニップ部より距離を離し
た位置に温度ヒューズ等の安全装置を設ければスペース
的には余裕が出るが、暴走時での反応が遅れ、発煙,発
火等の危険をまねくことになる。
【0013】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
装置の暴走時における温度上昇を防止するための部材を
省スペースで設けることができると共に、装置の暴走時
での反応を良くし得る加熱定着装置及びそれを用いた画
像形成装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、未定着画像が形成された転写材
を、励磁コイルと誘導加熱部材とから成る定着部材と前
記誘導加熱部材を介して加圧部材により互いに圧接して
なる定着ニップ部を通過させることにより、前記未定着
画像を転写材上に永久画像として定着させる加熱定着装
置において、前記励磁コイルの巻き線中に所定の温度以
上を感知したときに前記巻き線を断線させる温度感知断
線部材を設けたことを特徴とする。
【0015】また、上記加熱定着装置を、画像形成装置
の、未定着画像を転写材上に永久画像として定着させる
定着部に設けたことを特徴とする。
【0016】上記構成の加熱定着装置にあっては、励磁
コイルの巻き線中に所定の温度以上を感知したときに巻
き線を断線させる温度感知断線部材を設けたことから、
加熱定着装置の暴走時などにおける異常温度上昇時に励
磁コイルの巻き線が断線するため、励磁コイルへの通電
が切断され、発煙,発火を防止することができる。つま
り、この温度感知断線部材は装置暴走時の安全装置を成
している。
【0017】そして、温度感知断線部材は励磁コイルの
巻き線中に設けているため、従来の一般的な温度ヒュー
ズ等による安全装置に比べて省スペース化を進めること
ができる。
【0018】加えて、定着ニップ部のごく近傍の励磁コ
イルの一部を使用することができるため、最も温度の高
い定着ニップ部の温度に忠実に反応して暴走時において
も一刻も早く通電を切ることができる。
【0019】また、この加熱定着装置を画像形成装置の
定着部に設けることで、画像形成装置の保安性の向上を
図ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)以下に、本発明の実施の形態1に係る
加熱定着装置を示すが、まずその加熱定着装置を用いた
本発明の一実施の形態に係る画像形成装置を図1に基づ
いて説明する。図1は画像形成装置の概略構成図であ
る。
【0021】図1において、1は感光ドラムであり、O
PC、アモルファスSe、アモルファスSi等の感光材
料がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の基盤上
に形成されている。感光ドラム1は矢印の方向に回転駆
動され、まず、その表面は帯電装置としての帯電ローラ
2によって一様帯電される。
【0022】次に、画像情報に応じてON/OFF制御
されたレーザビーム3による走査露光が施され、静電潜
像が形成される。この静電潜像は、現像装置4で現像、
可視化される。現像方法としては、ジャンピング現像
法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イ
メージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられること
が多い。
【0023】可視化されたトナー像は、転写装置として
の転写ローラ5により、所定のタイミングで搬送された
転写材P上に感光ドラム1上より転写される。このとき
転写材Pは感光ドラム1と転写ローラ5に一定の圧力で
挾持搬送される。このトナー像が転写された転写材Pは
本発明の実施の形態1に係る加熱定着装置6へと搬送さ
れ、永久画像として定着される。
【0024】一方、感光ドラム1上に現存する転写残り
の残留トナーは、クリーニング装置7により感光ドラム
1表面より除去される。
【0025】図2に、本発明の実施の形態1に係る加熱
定着装置6の構成を示す。
【0026】図2において10は定着部材、20は加圧
ローラ等の加圧部材である。
【0027】定着部材10を成す誘導加熱部材としての
定着フィルム11はポリイミド、ポリアミドイミド、P
EEK、PES、PPS、PFA、PTFE、FEP等
の単体あるいは複合樹脂からなる厚さ10μm〜100
μmのフィルム基材に強磁性部材のFe、Co、フェラ
イト、Ni、Cu、Cr等の金属あるいはこれらからな
る合金を1μm〜100μmの厚みで形成し、最外層に
PFA、PTFE、FEP、シリコーン樹脂等の離型性
の良好な耐熱樹脂を混合ないし単独で被覆したものであ
る。
【0028】この定着フィルム11は液晶ポリマー、フ
ェノール樹脂等からなるステイ13に余裕をもってルー
ズに外嵌されていて、矢印の方向に回転自在に配置され
ている。
【0029】加圧部材20は芯金21の外側にシリコン
ゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムあるいはシリコンゴムを
発泡して形成された弾性層22からなり、この上にPF
A、PTFE、FEP等の離型性層を形成してあっても
よい。
【0030】加圧部材20は上記の定着部材10の方向
に不図示の加圧手段により、長手方向両端部から加熱定
着に必要なニップ部を形成するべく十分に加圧されてお
り、長手方向端部から芯金21を介して不図示の回転駆
動により、矢印の方向に回転駆動される。これにより上
記定着フィルム11はステイ13の外側を従動回転す
る。
【0031】12は励磁コイルであり、定着フィルム1
1の内面よりステイ13に固定され、定着フィルム11
から一定間隔を隔てて配設されている。励磁コイル12
の詳細を図3に示す。
【0032】図3において、12aはフェライト等の強
磁性体よりなるコアであり、一般にスイッチング電源用
として用いられている。代表的な形状としてI型、E
型、U型等がある(図3はI型のコアであり、他の形状
で代用することもできる)。
【0033】コア12aには導線12bが巻かれてお
り、長手方向端部より発振回路が周波数可変である後述
する電源17により通電される。励磁コイル12の定着
フィルム11側には断熱層として摩擦抵抗の少ないガラ
ス層やPFA、PTFE等の離型性層を設けてもよい。
【0034】励磁コイル12の下流側には低熱容量の導
電性のチップサーミスタ15が配置されており、上記の
定着フィルム11の内周面に接触している。これにより
電源17によって10kH〜1MHの高周波交流電流、
好ましくは20kHz〜800kHzを印加すること
で、励磁コイル12が交番磁界を形成する。
【0035】このとき定着フィルム11の強磁性導電層
では上記の磁界の変化を妨げるかのように渦電流が流れ
る。この渦電流が定着フィルム11の導電層の表皮抵抗
に応じたジュール熱を発生させ、定着ニップ部に搬送さ
れた転写材P上のトナー像を加熱定着する。
【0036】励磁コイル12の巻き線である導線12b
の定着ニップ部に近い部分に本発明に係る所定の温度以
上を感知したときに導線12bを断線させる温度感知断
線部材25を設けている。本実施の形態では鉛とスズの
合金(いわゆるハンダ)を温度感知断線部材として使用
した。鉛とスズの比率は38:62で上記所定の温度と
して183℃で溶融する。所定の温度としての溶融温度
は比率をかえることにより変更できる。
【0037】温度感知断線部材25の外径は導線12b
の太さと同じく0.7mmとしたので完全にコイルの一
部とすることができる。また温度感知断線部材25の長
さは約10mmとした。この太さ、長さは特に厳密にす
る必要はないが、太さは導線12bと同じにすると効果
的である。
【0038】ここで、励磁コイル12の下流側に配置し
たチップサーミスタ15は、定着フィルム11の表面温
度を検知し、検知された定着フィルム11の表面温度情
報は、A/D変換器(不図示)を介してCPU16へと
送られ、これに基づきCPU16は、交流電源17の発
振器を最適周波数に設定し、励磁コイル12の巻線12
bには最適な周波数の交流を印加するよう制御する。以
上により定着フィルム11の表面温度を所定値に制御す
る。
【0039】上記構成の加熱定着装置にあっては、誘導
加熱部材としての定着フィルム11の定着ニップ部の内
側に励磁コイル12を設けていることから、定着ニップ
部に集中的に加熱することが可能であるため、加熱定着
装置におけるクイックスタートが可能である。
【0040】また、励磁コイル12の導線12bに所定
の温度以上を感知したときに導線12bを断線させる温
度感知断線部材25を設けたことから、加熱定着装置の
暴走時などにおける異常温度上昇時に温度感知断線部材
25が溶融して切断されることで励磁コイル12の巻き
線が断線するため、励磁コイル12への通電が切断さ
れ、発煙,発火を防止することができる。
【0041】そして、温度感知断線部材25は励磁コイ
ル12の導線12b中に設けているため、従来の一般的
な温度ヒューズ等による安全装置に比べて省スペース化
を進めることができる。
【0042】加えて、定着ニップ部のごく近傍の励磁コ
イル12の一部を使用することができるため、最も温度
の高い定着ニップ部の温度に忠実に反応して暴走時にお
いても一刻も早く通電を切ることができる。
【0043】また、この加熱定着装置を画像形成装置の
定着部に設けていることから、画像形成装置の保安性の
向上を図ることができる。
【0044】(実施例)以下に本実施の形態に係る具体
的な実施例を示す。
【0045】本実施例では被加熱部材の定着フィルム1
1として、ポリイミドベースの40μm厚のフィルムに
Niを主成分とする厚さ50μmの強磁性導電層を形成
し、さらに離型層としてPTFEを厚さ20μmでコー
ティングしたものを使用した。
【0046】尚、強磁性導電層は使用温度領域内、およ
び1.5MHz以下の使用周波数範囲内において安定し
た比透磁率を示す部材であり、その比透磁率μrは約2
00である。また強磁性導電層の抵抗率は室温20℃に
おいて約7×10-8Ωm、100℃において約10×1
-8Ωmであり、温度上昇に伴って略比例的に増加す
る。
【0047】また、使用時の励磁コイル12の消費電力
は一定になるように制御した。上記定着フィルム11に
は初期消費電力200Wで誘導加熱を行った。また、加
圧ローラ20として外径14mmの芯金21の上にシリ
コンゴムを厚さ3mmで形成し、さらに離型性層として
FEPをコーティングして、外径20mm、硬度45°
(Asker−C)としたものを使用した。
【0048】本構成では熱容量の小さな定着フィルム1
1の定着ニップ部に集中的に発熱させることが可能であ
るため、クイックスタートが可能であり、省電力のスタ
ンバイ時に余熱を必要とせず、プリント時のみの加熱で
クイックスタートできるというオンデマンド定着が可能
である。
【0049】本実施例では、約150℃で温調を行った
もので温度感知断線部材25の温度は通常プリントにお
いて測定したところ150℃程度にしか上昇しなかった
ため通常動作において誤って切断する危険はない。
【0050】また温度感知断線部材25の動作確認のた
めに意図的に100%加熱を続けたところ30秒程度で
温度感知断線部材25が溶融温度に達して切断した。こ
のとき発煙、発火は発生しなかった。
【0051】本発明により加熱定着装置6の安全装置と
しての温度感知断線部材25を励磁コイル12内に設け
ることができ、省スペース化が図られた。従来の温度ヒ
ューズでは場所をとるため定着ニップ部近傍に設けるこ
とがどうしてもできなかった。しかも暴走時の発火を避
けるため高温になる定着ニップ部から離れた位置に温度
ヒューズのある構成では温度ヒューズの温度を低めに設
定せざるをえなかった。
【0052】このため通常使用時で長時間プリント動作
を続けた場合に誤って温度ヒューズが切れる危険があっ
た。温度ヒューズが誤って切れてしまうと温度ヒューズ
を交換しないと再び動作しないので重大な問題となって
しまう。
【0053】そこで、安全装置としての温度ヒューズが
設けられる定着ニップ部(ニップ部)との位置と温度上
昇について以下に示す。
【0054】図2にA,B,Cで示した部分のプリント
動作中の温度を下表に示す。Aは、本実施の形態で温度
感知断線部材25を設けた位置、Bは従来例による一般
的な温度ヒューズを設置することが可能で最もニップ部
に近い位置、Cは励磁コイル12のコア12aのニップ
部と反対側でやはり温度ヒューズを設置しやすい位であ
る。
【0055】
【表1】 表1に示したようにニップ部の温度150℃に対して、
Aの部分はすぐに150℃になっているが、BとCの部
分は温度が上昇するのに時間がかかっていることがわか
る。これはすなわち加熱定着装置の暴走時にAの部分に
温度感知断線部材25があればすぐに反応して回路を切
断することができるが、BやCの部分に設けた場合は反
応が鈍く例えばBの位置に150℃の温度ヒューズを付
けた場合発煙を防ぐことができない結果であった。
【0056】(実施の形態2)図4は、本発明の実施の
形態2に係る加熱定着装置に使用した励磁コイル112
の概略図である。尚、励磁コイル112以外の構成及び
作用は実施の形態1と同一なので、その説明は省略す
る。
【0057】以下に励磁コイル112について実施の形
態1と同部材には同一の符号を付して説明する。
【0058】つまり、本実施の形態では、励磁コイル1
12のコア12aに巻かれた導線12bをコア12aの
長手方向両側から板バネ部材26で引っぱっていること
が特徴である。このように導線12bを張っておくこと
により、暴走時に高温になった場合に確実に断線するこ
とが可能である。
【0059】本実施の形態においても、実施の形態1と
同様に定着温調温度150℃とし、温度感知断線部材2
5には、鉛とスズの合金(Pb:Sn=38:62)断
線温度183℃のものを使用した。
【0060】(実施例)以下に本実施の形態に係る具体
的な実施例を示す。
【0061】つまり、板バネ部材26は約100gfの
力で導線12bを引くようにしており、実際に暴走テス
トを行ってみると、実施の形態1の実施例の場合に比べ
て早く、約20秒において導線12bを切断することが
できた。
【0062】また温度感知断線部材25を導線12bを
介して常に引っ張っているので溶融温度に達する前に切
断してしまうのではないかと懸念されたので繰り返し実
験を行ったが通常使用において切断することはなかっ
た。
【0063】(実施の形態3)図5は、本発明の実施の
形態3に係る加熱定着装置に使用した励磁コイル212
の概略図である。尚、励磁コイル212以外の構成及び
作用は実施の形態1と同一なので、その説明は省略す
る。
【0064】以下に励磁コイル212について実施の形
態1と同部材には同一の符号を付して説明する。
【0065】つまり、本実施の形態では励磁コイル21
2の巻き線である導線12b中の定着ニップ部における
転写材である転写紙の通紙部と非通紙部に相当する位置
2か所に温度感知断線部材を設けたことが特徴である。
温度感知断線部材を2個直列に導線12b内に設けたこ
とにより、安全性が2倍に向上する。
【0066】小サイズの転写紙のプリントを連続的に大
量に行った場合は、導線12bが巻かれているコア12
aの長手方向において通紙部分を設定温度になるように
温調を続けるので、非通紙部分は転写紙に熱を奪われる
ことがないためにどうしても励磁コイル212,ステイ
13の定着ニップ部近傍の昇温が激しく高温になる。
【0067】そのため適度に間隔をあけてプリントを行
えば良いが、無理に連続プリントを続けると加熱定着装
置を壊すばかりか発煙の危険もある。
【0068】本実施の形態では、通紙部分の温度感知断
線部材25だけでなく非通紙部分に温度感知断線部材2
7を設けることにより、加熱定着装置6の故障を防止で
きる。
【0069】(実施例)以下に本実施の形態に係る具体
的な実施例を示す。
【0070】このとき温度感知断線部材25の溶融設定
温度についてであるが、本実施例においても上記実施の
形態の実施例と同様温調設定温度を150℃として、小
サイズの転写紙(封筒COM10)のプリントを連続し
て行ったところ、通紙域の定着ニップ部近傍のステイ1
3の温度は、140℃程度で安定したが、非通紙部分で
は最高で220℃に達した。本実施例の加熱定着装置6
のステイ13は許容温度230℃であるので、なんとか
許容内ではあったがきわどいところである。
【0071】そこで、非通紙域には240℃の温度感知
断線部材27を設け、通紙域は183℃の温度感知断線
部材25を設けた。
【0072】これにより、小サイズの転写紙を無理に連
続多量にプリントしても加熱定着装置6の溶融を防止す
ることができる。また温度感知断線部材が2個であるた
め安全性は2倍である。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
未定着画像が形成された転写材を、励磁コイルと誘導加
熱部材とから成る定着部材と前記誘導加熱部材を介して
加圧部材により互いに圧接してなる定着ニップ部を通過
させることにより、前記未定着画像を転写材上に永久画
像として定着させる加熱定着装置において、前記励磁コ
イルの巻き線中に所定の温度以上を感知したときに前記
巻き線を断線させる温度感知断線部材を設けたものであ
る。
【0074】これにより、加熱定着装置の暴走時などに
おける異常温度上昇時に励磁コイルの巻き線が断線する
ため、励磁コイルへの通電が切断され、発煙,発火を防
止することができる。つまり、この温度感知断線部材は
装置暴走時の安全装置を成している。
【0075】そして、温度感知断線部材は励磁コイルの
巻き線中に設けているため、従来のような、温度ヒュー
ズ,サーモスイッチのようにその設置のためのスペース
を用意することがないため、省スペース化を図ることが
できる。
【0076】加えて、定着ニップ部のごく近傍の励磁コ
イルの一部に温度感知断線部材を設けることが可能であ
るので、最も温度の高い定着ニップ部分の温度に忠実に
反応して暴走時に一刻も早く通電を切ることができる。
【0077】また、この加熱定着装置を画像形成装置の
定着部に設けることで、画像形成装置の保安性の向上を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態1に係る加熱定着装
置を用いた本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の
概略構成図である。
【図2】図2は図1の本発明の実施の形態1に係る加熱
定着装置の拡大図である。
【図3】図3は図2の励磁コイルの拡大斜視図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態2に係る加熱定着装
置の励磁コイルの平面図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態3に係る加熱定着装
置の励磁コイルの平面図である。
【図6】図6は従来の加熱定着装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電ローラ 3 レーザビーム 4 現像装置 5 転写ローラ 6 加熱定着装置 7 クリーニング装置 10 定着部材 11 定着フィルム(誘導加熱部材) 12,112,212 励磁コイル 12a コア 12b 導線(巻き線) 13 ステイ 15 チップサーミスタ 16 CPU 17 交流電源 20 加圧部材 21 芯金 22 弾性層 25,27 温度感知断線部材 26 板バネ部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 正弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 大釜 裕子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 堀田 陽三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未定着画像が形成された転写材を、励磁
    コイルと誘導加熱部材とから成る定着部材と前記誘導加
    熱部材を介して加圧部材により互いに圧接してなる定着
    ニップ部を通過させることにより、前記未定着画像を転
    写材上に永久画像として定着させる加熱定着装置におい
    て、 前記励磁コイルの巻き線中に所定の温度以上を感知した
    ときに前記巻き線を断線させる温度感知断線部材を設け
    たことを特徴とする加熱定着装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の加熱定着装置を、未定
    着画像を転写材上に永久画像として定着させる定着部に
    設けたことを特徴とする画像形成装置。
JP1805096A 1996-01-09 1996-01-09 加熱定着装置及び画像形成装置 Withdrawn JPH09190098A (ja)

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JPWO2005055669A1 (ja) * 2003-12-03 2007-12-06 松下電器産業株式会社 加熱装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4680777B2 (ja) * 2003-12-03 2011-05-11 パナソニック株式会社 加熱装置

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