JPH09189624A - トルクセンサ - Google Patents

トルクセンサ

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JPH09189624A
JPH09189624A JP8002696A JP269696A JPH09189624A JP H09189624 A JPH09189624 A JP H09189624A JP 8002696 A JP8002696 A JP 8002696A JP 269696 A JP269696 A JP 269696A JP H09189624 A JPH09189624 A JP H09189624A
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JP
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magnetic
rotating shaft
side rotating
magnet member
torque
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JP8002696A
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Yutaka Takada
豊 高田
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転体のトルクを検出するトルクセンサにお
いて、2つの出力パルスの位相差からトルク量に換算す
る方法では、任意の位置で静止した拘束状態でのトルク
検出は、正確に検出できない問題があった。 【解決手段】 駆動側回転軸10の軸上に一定周期で着
磁された第1の磁石部材14と、従動側回転軸11の軸
上に一定周期で着磁された第2の磁石部材15と、これ
らに近接・対向して磁石部材14、15からの磁束を検
出する第1および第2の磁気検出素子16、17とを設
け、前記磁気検出素子16、17の正弦波状からなる検
出出力と、この2つの検出出力から検出出力の位相差を
求める位相差演算手段44を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動力伝達機構に
おいて、静止あるいは回転駆動している物体のトルクを
非接触で検出するトルクセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、回転駆動している物体のトルク検
出には、回転軸のねじれを利用した検出がよく使われて
いる。例えば、回転軸に少なくとも2つのロータリーエ
ンコーダを設け、それぞれのロータリーエンコーダから
の出力パルスの位相差から回転軸のねじれ角を求めて、
トルクに換算する方法である。(特開昭60−1873
4号)また、前記ロータリーエンコーダのほかに、電磁
誘導や静電誘導を用いた検出方法により、回転信号を検
出して位相差を求めトルクに換算する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
出力パルスの位相差から回転軸のねじれ角を求めて、ト
ルクに換算する方法には、次に説明する問題点がある。
【0004】図6は、従来の出力パルスの位相差からト
ルクを求める原理図である。まず図6(a)は、回転軸
にトルクがかかっていない無負荷の状態にある。この場
合、駆動側と従動側にある回転検出器(例えばロータリ
ーエンコーダ)の検出器出力A50と検出器出力B51
は同位相のままである。したがって、位相差は0である
のでトルクも0となる。次に、負荷が加わり駆動側と従
動側を結合している弾性体がねじれると、従動側に設け
られた回転検出器の出力B51は、ねじれた分だけ時間
的に遅れるため、図6(b)に示すように検出器出力A
50とのあいだに位相差φ52が生じる。
【0005】この位相差φ52は、負荷トルクの量に比
例しているため、この位相差量から定量的にトルク値を
知ることができる。この位相差φ52の検出には、検出
器A、Bの出力パルスの立ち上がりあるいは立ち下がり
のエッジを監視している。このため、回転軸が常に回転
していてパスルを出力しなければ位相差は検出できな
い。
【0006】そこで、回転軸が図6(a)のt0の位置で
停止している状態を考える。この停止位置t0からトルク
が加わり、図6(c)に示すように検出器出力AとBの
あいだに位相差φ52が生じたとする。この場合、出力
パルスの立ち上がりエッジで検出される位相差はφp5
4となる。つまり、このような出力パスルの位相差を検
出するだけでは、検出できない位相差φd53が生じて
しまい、正確なトルク量を検出できない問題がある。
【0007】また、電磁誘導や静電誘導を用いた検出方
法では、構造が複雑なため検出装置自体が大型化且つ大
重量化になる傾向があり、省スペースでトルクセンサを
構成しなければならない駆動力伝達機構では問題とな
る。
【0008】本発明は、このような問題を解決するため
のもので、駆動力伝達機構において、任意の位置で静止
あるいは回転駆動している回転体のトルクを非接触で検
出するトルクセンサを提供することを第1の目的として
いる。また、本発明は、シンプルな構成により小形・軽
量で安価なトルクセンサを提供することを第2の目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のトルクセンサは、駆動側回転軸と従動側回
転軸とを弾性体部材によって伝達させる駆動力伝達機構
において、前記駆動側回転軸の軸上に一定周期で着磁さ
れた第1の磁石部材と、この第1の磁石部材から所定の
距離を隔てて、前記従動側回転軸の軸上に一定周期で着
磁された第2の磁石部材と、前記第1および第2の磁石
部材に近接・対向してこの磁石部材からの磁束を検出す
る第1および第2の磁気検出素子とを設け、前記第1お
よび第2の磁気検出素子の正弦波状からなる検出出力
と、この検出出力を差動検出する手段と、絶対値に変換
する手段と、平滑化する手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0010】このように構成することにより、駆動力伝
達機構の回転軸が低速回転状態から高速回転状態まで広
範囲なトルク検出が可能となる。
【0011】また、本発明のトルクセンサは、駆動側回
転軸と従動側回転軸とを弾性体部材によって伝達させる
駆動力伝達機構において、前記駆動側回転軸の軸上に一
定周期で着磁された第1の磁石部材と、この第1の磁石
部材から所定の距離を隔てて、前記従動側回転軸の軸上
に一定周期で着磁された第2の磁石部材と、前記第1お
よび第2の磁石部材に近接・対向してこの磁石部材から
の磁束を検出する第1および第2の磁気検出素子とを設
け、前記第1および第2の磁気検出素子の正弦波状から
なる検出出力から、第1の磁気検出素子の一周期分の検
出出力値と、各位相差における第2の磁気検出素子の検
出出力値より位相差を求める位相差演算手段を備えたこ
とを特徴とする。したがって、駆動力伝達機構の回転軸
が停止(拘束)した状態でもトルクの検出が可能とな
る。
【0012】また、本発明のトルクセンサは、駆動側回
転軸と従動側回転軸とを弾性体部材によって伝達させる
駆動力伝達機構において、前記駆動側回転軸の軸上に一
定周期で着磁された第1の磁石部材と、この第1の磁石
部材から所定の距離を隔てて、前記従動側回転軸の軸上
に一定周期で着磁された第2の磁石部材と、前記第1お
よび第2の磁石部材に近接・対向してこの磁石部材から
の磁束を検出する第1および第2の磁気検出素子とを設
け、前記第1または第2の磁気検出素子の正弦波状から
なる検出出力を計数する計数手段を備えたことを特徴と
するしたがって、トルク検出値と同時に駆動力伝達機構
の回転速度が得られ、トルクを制御したりする上での利
便性が向上する。
【0013】また、本発明のトルクセンサは、前記磁気
検出素子の背面側に、高透磁率材料もしくは軟磁性材を
用いた集磁部材を設けたことを特徴とする。
【0014】したがって、この集磁部材により、磁石部
材が生成する磁束を磁気検出素子に集束化できるので、
磁気検出素子のセンサ感度を向上させることができる。
【0015】また、本発明のトルクセンサは、前記第1
と第2の磁石部材および第1と第2の磁気検出素子を、
磁気シールドを備えたケース内に収納したことを特徴と
する。
【0016】これにより、電動機等から発生する電磁的
なノイズの影響を最小限にでき、ケース外の粉塵等の雰
囲気から隔離されるので、良好な計測精度を効果的に確
保することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例について
説明する。図1は本発明の一実施例にかかわるトルクセ
ンサを示す断面図である。このトルクセンサは、電動バ
イクや車等にある駆動力伝達装置の駆動側に加わるトル
クを検出するもので、駆動側と従動側のあいだに接続さ
れた弾性体18(本例ではトーションバー)のねじれを
トルク値として検出するものである。この弾性体18
は、トルクに応じたねじれを発生するものであれば、ト
ーションバーに限定されず、ねじりコイルばねなど任意
のものを用いてもよい。
【0018】あらかじめ定められた寸法と材質により形
成され、所定のばね定数が確保されているこのトーショ
ンバーからなる弾性体18の端部12、13には、リン
グ状の多極着磁された第1の磁石部材14と第2の磁石
部材15が固着されていると共に、集磁部材19に納め
られた第1の磁気検出素子16と第2の磁気検出素子1
7が前記磁石部材14、15に近接・対向した位置にて
構成されている。そして、この第1の磁気検出素子16
と第2の磁気検出素子17が設けられた集磁部材19
は、円筒状のケース20に固定されている。駆動側と従
動側の回転軸10,11は、ケース20に固定された軸
受け21を介して回転可能に軸支されている。
【0019】この集磁部材19は、高透磁率材料もしく
は軟磁性材を用いて形成されいる。したがって、第1ま
たは第2の磁石部材14、15から所定のギャップを介
して磁気検出素子に到達する磁束量は、この集磁部材1
9が存在することによりこれに誘導されて、効率良く磁
束が検出できる。
【0020】また、磁気検出素子としては、ホール素子
が用いられ、このホール素子の検知部は、温度特性が良
好なガリウム・ヒ素タイプを用いている。更に、一定周
期で着磁されたリング状の第1および第2の磁石部材1
4、15も同様に、良好な温度特性を有するサマリウム
コバルト系が用いられる。なお、磁気検出素子としてM
R(磁気抵抗効果)素子を用いても構成することができ
る。
【0021】このような構成を磁気シールドを備えたケ
ース20内に収納しているため、電動機等から発生する
電磁的なノイズや、周囲の粉塵などから本センサを防ぐ
ことができ、検出精度や信頼性、寿命といった面を向上
させることができる。
【0022】さらに、磁石部材と磁気検出素子を用いた
シンプルな構成であるため、電磁誘導や静電誘導を用い
た検出方法等に比べ、小形・軽量化しやすい。
【0023】次に、本発明の動作原理について説明す
る。図2は、本発明のトルク検出手段を示すブロック図
である。弾性体18がねじれることによって発生する磁
気検出素子の検出出力A、Bは、信号線22を通り、図
2のトルク検出手段に入る。このトルク検出手段では、
検出出力A、Bをいったん増幅手段32で信号増幅して
から、差動増幅手段33、位相差演算手段44、パルス
計数手段40にそれぞれ入力される。差動増幅手段33
に入った検出出力A、Bは、差信号37を得る。この差
信号37の占める面積は、トルク量と比例しているが、
このままでは両極性を持つ信号であるため、トルク検出
値として不都合である。このため、絶対値変換手段34
により差信号37は絶対値化される。そして、この絶対
値化した差信号38は、回転判別手段43により駆動側
回転軸10が回転していれば平滑化手段35に入り、平
滑化されてトルク値36を得る。また、パルス計数手段
40からの出力がなく、回転判別手段43は、駆動側回
転軸10が回転していないと判断すれば、位相差演算手
段44からの停止トルク値45が平滑化手段35へ出力
され、トルク値36を得る。
【0024】このトルク検出手段について、図3から図
5を用いてさらに詳細に説明する。まず、従動側回転軸
11にトルクがかかっていない無負荷の状態で回転して
いる場合は、弾性体18はねじれていないため、駆動側
回転軸10と従動側回転軸11にある磁気検出素子の出
力は、同位相のままである。したがって、トルク値は0
となる。
【0025】次に、回転中、従動側回転軸11にトルク
(負荷)が加わると、トーションバーからなる弾性体1
8には、トルク量に比例したねじりが生じて、駆動側回
転軸10と従動側回転軸11とのあいだには、ねじれ角
に応じた角度変位が生じる。その結果、図3(a)に示
すように、第1の磁気検出素子16の検出出力A30と
第2の磁気検出素子の検出出力B31には、このねじれ
角に比例して位相差φ42があらわれる。トルク検出手
段は、差動増幅手段33により、この2つの検出信号の
差をとり、差信号37をつくる。そして、この差信号3
7を絶対値変換手段34により図3(b)に示すように
絶対値化する。この場合、回転軸は回転中であるため、
パルス計数手段40から速度値41が出力されている。
したがって、回転判別手段43は回転中と判断し、絶対
値化された差信号38は平滑化手段35にそのまま入
り、この信号を平滑化させて図3(c)のようなトルク
値36が得られる。このようにして、回転している回転
軸のトルク検出が可能となる。
【0026】次に、回転軸が任意の位置で停止した状態
において、駆動側回転軸10が拘束されて、従動側回転
軸11にトルクが加わるような場合を考える。図4は、
ある所定のトルクが従動側回転軸11に加わり、第2の
磁気検出素子の出力17に位相差が生じている様子を示
している。なお、黒点は、停止時の検出出力値A30、
B31を示し、破線は、一定回転時に発生する検出出力
波形を示す。
【0027】今、回転軸が任意の位置、例えばP0で停
止している場合、第1の磁気検出素子16の検出出力A
30の値は0、第2の磁気検出素子17の検出出力B3
1は−0.86が出力されている。この2つの値は、位
相差演算手段44に入り、停止トルクを得るための変換
テーブルで参照される。図5は、位相差演算手段44に
構成される停止トルク変換テーブルの詳細を示すもので
ある。この変換テーブルは、第1の磁気検出素子16の
0から360度までの一周期分の検出出力値A60に対
して、各位相差φ62のときの第2の磁気検出素子17
の検出出力値B61が対応する構成となっている。した
がって、検出出力A30が0、検出出力B31が−0.
86である場合、まず位相差演算手段44は、検出出力
A60の中から検出出力A30の値0と一致するものを
探す。すると検出出力A60の中で、0になる状態は3
つ(P0,P2,P0)存在する。次に、この3つのう
ち、検出出力B61の中から検出出力B31の値−0.
86と一致するものを探す。すると−0.86になる状
態は2つ(P0,P0)存在し、この2つは同じ位相差
φ62の60度のテーブル中にあるため、検出出力A3
0と検出出力B31の位相差は60度と判明する。
【0028】回転軸がP0以外、例えば図4のP1の位
置でも同様である。P1の位置では、検出出力A30の
値は0.86、検出出力B31も同じく0.86が出力
されている。この場合、検出出力A60の中で検出出力
A30の値0.86と一致する状態は2つある。次に、
この2つの状態のうち、検出出力B61の中から検出出
力B31の値0.86と一致するものを探すと位相差φ
62の60度のテーブル中にあることが判明する。
【0029】回転軸がP0、P1以外で停止しているよ
うな場合、例えば図4のP2そしてP3などといった場
所においても前記同様に図5に示す変換テーブルから位
相差φを知ることができる。
【0030】このように、図4の停止トルク状態におい
ても、位相差演算手段44により、位相差は60度と判
別でき、この位相差60度に対応した所定の電圧が停止
トルク値45となる。そして、回転判別手段43に入
り、パルス計数手段40からの出力がなければ、絶対値
変換手段34からの絶対値化された差信号38は出力さ
れず、停止トルク値45が平滑化手段35へ出力され、
滑らかに平滑化されたあとトルク値36となる。
【0031】なお、図5に示した位相差演算手段44の
構成は、本実施例のような変換テーブルによるものでな
くても関数式などを用いた演算方法でもよい。
【0032】このように、駆動力伝達機構の回転軸が、
回転中であっても、あるいは、任意の位置で停止した状
態においてもトルクの検出が可能でとなる。
【0033】本トルクセンサのトルク検出手段は、第1
および第2の磁気検出素子16、17の正弦波状の検出
出力をみているため、正弦波状出力の180度を超える
位相差(トルク値)は検出できない。このため、トルク
検出範囲としては、第1および第2の磁気検出素子1
6、17の正弦波状波形の0以上180度未満までとな
る。すなわち、この範囲以内に、弾性体18のねじれ範
囲を設定すれば、検出感度を最大にでき、検出精度も向
上させることができる。
【0034】次に、本トルクセンサを利用した、速度セ
ンサについて説明する。
【0035】先の図2に示した実施例は、トルク検出手
段の第1の磁気検出素子16の検出出力A30の増幅手
段32のあとに、パルス計数手段40を構成したもので
ある。磁気検出素子の検出出力A30の正弦波状出力
は、このパルス計数手段40によりパルスに変換・カウ
ントされる。これにより、回転軸の速度値41が得られ
るようになる。
【0036】このパルス計数手段40は、あるカウント
タイミングと、次のカウントタイミングまでの時間差を
計測して、回転速度を算出してもよいし、また、ある所
定時間内に計測されたカウント数から算出しても良い。
【0037】なお、第1または第2の磁気検出素子の検
出出力のどちらか一方でも回転軸の速度を計測すること
ができる。本実施例の場合には、停止トルク検出のため
の回転判別に使っているため、拘束される側である第1
の磁気検出素子16の検出出力A30を速度検出する方
が望ましい。また、回転速度の検出精度を要求する場合
には、負荷側に直結している従動側回転軸11の第2の
磁気検出素子17の検出出力B31に基づき、回転速度
を検出する方が、より正確になり望ましい。
【0038】このように、トルクセンサに用いられる磁
気検出素子を利用して、速度センサを構成しているた
め、コストダウンが図られるとともにセンサとしての付
加価値もあがり、利便性が向上する。
【0039】なお、上述したトルク検出手段のうち、差
動増幅手段33や、絶対値変換手段34、平滑化手段3
5、回転判別手段43、そしてパルス計数手段40は、
オペアンプ等を用いたハードウェアでも、あるいはCP
U等を用いたソフトウェアでも実現でき、その別は問わ
ない。
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、駆動側回
転軸と従動側回転軸とを弾性体部材によって伝達させる
駆動力伝達機構において、前記駆動側回転軸の軸上に一
定周期で着磁された第1の磁石部材と、この第1の磁石
部材から所定の距離を隔てて、前記従動側回転軸の軸上
に一定周期で着磁された第2の磁石部材と、前記第1お
よび第2の磁石部材に近接・対向してこの磁石部材から
の磁束を検出する第1および第2の磁気検出素子とを設
け、前記第1および第2の磁気検出素子の正弦波状から
なる検出出力と、この検出出力を差動検出する手段と、
絶対値に変換する手段と、平滑化する手段とを備えたこ
とを特徴とするトルクセンサである。したがって、駆動
力伝達機構の回転軸が低速状態から高速回転状態に至る
まで連続的にトルクが検出できる。さらに、磁石部材お
よび磁気検出素子を用いたシンプルな構成であるため、
電磁誘導や静電誘導を用いた検出方法等に比べ、小形・
軽量化しやすい。
【0041】請求項2記載の発明によれば、駆動側回転
軸と従動側回転軸とを弾性体部材によって伝達させる駆
動力伝達機構において、前記駆動側回転軸の軸上に一定
周期で着磁された第1の磁石部材と、この第1の磁石部
材から所定の距離を隔てて、前記従動側回転軸の軸上に
一定周期で着磁された第2の磁石部材と、前記第1およ
び第2の磁石部材に近接・対向してこの磁石部材からの
磁束を検出する第1および第2の磁気検出素子とを設
け、前記第1および第2の磁気検出素子の正弦波状から
なる検出出力から、第1の磁気検出素子の一周期分の検
出出力値と、各位相差における第2の磁気検出素子の検
出出力値より位相差を求める位相差演算手段を備えたこ
とを特徴とするトルクセンサである。したがって、駆動
力伝達機構の回転軸が拘束されている状態においても正
確なトルク検出が可能となる。
【0042】請求項3記載の発明によれば、駆動側回転
軸と従動側回転軸とを弾性体部材によって伝達させる駆
動力伝達機構において、前記駆動側回転軸の軸上に一定
周期で着磁された第1の磁石部材と、この第1の磁石部
材から所定の距離を隔てて、前記従動側回転軸の軸上に
一定周期で着磁された第2の磁石部材と、前記第1およ
び第2の磁石部材に近接・対向してこの磁石部材からの
磁束を検出する第1および第2の磁気検出素子とを設
け、前記第1または第2の磁気検出素子の正弦波状から
なる検出出力を計数する計数手段を備えたことを特徴と
するトルクセンサである。このように、トルク検出手段
を速度センサとしても兼用できるので、追加する回路機
器等を不要にでき、低コスト化を図ることができる。ま
た、トルク検出値と同時に駆動力伝達機構の回転速度が
得られ、トルクを制御したりする上での利便性が向上す
る。
【0043】請求項4記載の発明によれば、前記磁気検
出素子の背面側に、高透磁率材料もしくは軟磁性材を用
いた集磁部材を設けたことを特徴とするトルクセンサで
ある。したがって、この集磁部材により、磁石部材が生
成する磁束を磁気検出素子に集束化できるので、磁気検
出素子のセンサ感度および検出精度を向上させることが
できる。
【0044】請求項5記載の発明によれば、第1と第2
の磁石部材および第1と第2の磁気検出素子を、磁気シ
ールドを備えたケース内に収納したことを特徴とするト
ルクセンサである。これにより、電動機等から発生する
電磁的なノイズの影響を最小限にできる。また、ケース
外の粉塵等の雰囲気から隔離されるので、周囲の粉塵な
どから本センサを防ぐことができ、検出精度や信頼性お
よび寿命を効果的に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトルクセンサを示す断面図。
【図2】本発明のトルク検出手段を示すブロック図。
【図3】本発明のトルクセンサの動作原理図(回転
時)。
【図4】本発明のトルクセンサの動作原理図(停止
時)。
【図5】本発明の位相差演算手段の停止トルク変換テー
ブルを示す構成図。
【図6】従来のトルク検出を示す動作原理図。
【符号の説明】
10 駆動側回転軸 11 従動側回転軸 12 弾性体端部 13 弾性体端部 14 第1の磁石部材 15 第2の磁石部材 16 第1の磁気検出素子 17 第2の磁気検出素子 18 弾性体 19 集磁部材 20 ケース 21 軸受け 22 信号線 30 磁気検出素子の検出出力A 31 磁気検出素子の検出出力B 32 増幅手段 33 差動増幅手段 34 絶対値変換手段 35 平滑化手段 36 トルク値 37 差信号 38 絶対値化された差信号 39 平滑化された差信号 40 パルス計数手段 41 速度値 42 位相差φ 43 回転判別手段 44 位相差演算手段 45 停止トルク値 50 検出器出力A 51 検出器出力B 52 発生する位相差φ 53 検出不可能領域φd 54 検出可能領域φp 60 第1の磁気検出素子の一周期分の検出出力A 61 各位相差における第2の磁気検出素子の検出出力
B 62 停止トルク値に対応した位相差φ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動側回転軸と従動側回転軸とを弾性体
    部材によって伝達させる駆動力伝達機構において、前記
    駆動側回転軸の軸上に一定周期で着磁された第1の磁石
    部材と、この第1の磁石部材から所定の距離を隔てて、
    前記従動側回転軸の軸上に一定周期で着磁された第2の
    磁石部材と、前記第1および第2の磁石部材に近接・対
    向してこの磁石部材からの磁束を検出する第1および第
    2の磁気検出素子とを設け、前記第1および第2の磁気
    検出素子の正弦波状からなる検出出力と、この検出出力
    を差動検出する手段と、絶対値に変換する手段と、平滑
    化する手段とを備えたことを特徴とするトルクセンサ。
  2. 【請求項2】 駆動側回転軸と従動側回転軸とを弾性体
    部材によって伝達させる駆動力伝達機構において、前記
    駆動側回転軸の軸上に一定周期で着磁された第1の磁石
    部材と、この第1の磁石部材から所定の距離を隔てて、
    前記従動側回転軸の軸上に一定周期で着磁された第2の
    磁石部材と、前記第1および第2の磁石部材に近接・対
    向してこの磁石部材からの磁束を検出する第1および第
    2の磁気検出素子とを設け、前記第1および第2の磁気
    検出素子の正弦波状からなる検出出力から、第1の磁気
    検出素子の一周期分の検出出力値と、各位相差における
    第2の磁気検出素子の検出出力値より位相差を求める位
    相差演算手段を備えたことを特徴とするトルクセンサ。
  3. 【請求項3】 駆動側回転軸と従動側回転軸とを弾性体
    部材によって伝達させる駆動力伝達機構において、前記
    駆動側回転軸の軸上に一定周期で着磁された第1の磁石
    部材と、この第1の磁石部材から所定の距離を隔てて、
    前記従動側回転軸の軸上に一定周期で着磁された第2の
    磁石部材と、前記第1および第2の磁石部材に近接・対
    向してこの磁石部材からの磁束を検出する第1および第
    2の磁気検出素子とを設け、前記第1または第2の磁気
    検出素子の正弦波状からなる検出出力を計数する計数手
    段を備えたことを特徴とするトルクセンサ。
  4. 【請求項4】 前記磁気検出素子の背面側に、高透磁率
    材料もしくは軟磁性材を用いた集磁部材を設けたことを
    特徴とする請求項1、2、および3記載のトルクセン
    サ。
  5. 【請求項5】 前記第1と第2の磁石部材および第1と
    第2の磁気検出素子を、磁気シールドを備えたケース内
    に収納したことを特徴とする請求項1、2、および3記
    載のトルクセンサ。
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