JPH09189554A - 角速度検出装置 - Google Patents

角速度検出装置

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JPH09189554A
JPH09189554A JP8000914A JP91496A JPH09189554A JP H09189554 A JPH09189554 A JP H09189554A JP 8000914 A JP8000914 A JP 8000914A JP 91496 A JP91496 A JP 91496A JP H09189554 A JPH09189554 A JP H09189554A
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Hideo Kawahara
英夫 河原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 角速度検出装置において、ローパスフィルタ
で発振周波を十分カットするためにカットオフ周波数を
高周波側に設定すると、角速度を検出する周波数帯域に
おける位相特性の遅れ量が過大になる。 【解決手段】 駆動信号に応じて振動する振動媒体2
と、この振動媒体の振動を電気信号に変換する複数の圧
電変換手段41,42とを有し、これら圧電変換手段か
ら出力された複数の電気信号に基づいて振動媒体の角速
度を検出する角速度検出装置において、上記複数の電気
信号の差に対応する第1差分信号を出力する第1差分出
力手段6と、第1差分信号の第1所定時における信号値
と第2所定時における信号値との差に対応する第2差分
信号を角速度に対応する信号(角速度信号)として出力
する第2差分出力手段12とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる振動ジャ
イロを利用した角速度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような角速度検出装置は、ビデオ
カメラ等の手ぶれ補正装置や自動車のナビゲーション装
置等に用いられている。従来の角速度検出装置は、図7
に示す振動ジャイロを、図8に示す回路に組み込んで構
成されている。なお、図7および図8において、同一要
素には同一符号を付している。
【0003】図7に示すように、振動ジャイロ1は、例
えば正六角柱の振動体2と、この振動体2における互い
に向かい合う一対の面に取り付けられ、電気的振動を機
械的振動に変換する第1振動子31および第2振動子3
2とを有して構成される。ここで、第1および第2振動
子31,32は、圧電素子等により構成され、外部から
極性の反転するような電圧を加えることによって機械的
に振動(屈曲振動)する。
【0004】また、振動体2の振動方向aに非平行な面
23,24には、中心軸bに対して略対称的に2つの圧
電素子41,42が取り付けられており、これら圧電素
子41,42は振動体2の機械的振動を電気信号に変換
する。
【0005】各圧電素子41,42から出力された電気
信号は、図8に示すように、差分回路6に入力される。
差分回路6は両電気信号の差に対応する値を有する信号
(差分信号)を出力する。差分信号はブランキング回路
7によって検波され、この検波された信号はローパスフ
ィルタ8によって平滑化された上で角速度信号として出
力される。ブランキング回路7には、遅延回路9によっ
て駆動信号に対して所定量遅延されたブランキング信号
が入力される。
【0006】次に、このように構成された角速度検出装
置による角速度の検出について説明する。まず、振動ジ
ャイロ1が静止状態のときは、振動体2の面23,24
の振動量が等しいため、圧電素子41,42からの電気
信号出力は等しくなり、差分回路6の出力は零になる。
【0007】しかし、振動ジャイロ1に、図7で示され
る振動体2の中心軸bに略平行な任意の軸を中心とした
揺れ運動(但し、揺れ周波数に対して駆動信号の周波数
はある程度高い)を加えると、振動体2の面23,24
にはコリオリ力による振動量の不均衡が生じ、図9に示
すように圧電素子41,42からの電気信号出力43,
44に差が生じる。このため、差分回路6からは発振回
路5からの駆動信号51に対して振動体2の揺れ方向に
応じた位相差を有し、かつ揺れの角速度に比例した出力
レベルを有した差分信号61が出力される。
【0008】そして、ブランキング回路7は、ブランキ
ング信号91の正の期間91aを利用してこの期間だけ
差分信号61を所定の基準電圧(例えば、中心電圧)に
置換(ブランキング)することにより、検波出力信号7
1を出力する。この検波出力信号71には発振回路5に
よって出力された発振周波および高周波等のキャリア波
が含まれるため、これをローパスフィルタ8にて除去す
る。その結果ローパスフィルタ8によって波形整形され
た角速度信号81aが出力され、この角速度信号81a
に基づいて角速度が求められる。
【0009】なお、ブランキング回路7は、差分回路6
の差分信号61の正又は負のいずれかのピークを含む約
半周期分をブランキングすれば検波可能であり、遅延回
路9による遅延量もこの条件を考慮して決定される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような角速度検出装置では、ローパスフィルタ8で発振
周波を十分カットするためにカットオフ周波数を高周波
側に設定する必要があるが、そのために角速度検出装置
を使用する周波数帯域における位相特性の遅れ量が過大
になるおそれがある。位相特性の遅れ量は、防振補正制
御が遅れる等の弊害をもたらす。
【0011】なお、位相遅れの問題を解決するために高
次のローパスフィルタを用いることはできるが、回路が
複雑化するという問題がある。
【0012】さらに、検波出力信号をローパスフィルタ
に通すと、検波出力信号のピークレベルが元の32%程
度に減衰してしまうため、十分な出力レベルを確保する
ために増幅回路を設けなければならず、回路構成が複雑
化するという問題もある。
【0013】そこで、本発明の第1の目的は、簡単な構
成により角速度の検出精度を向上させることができるよ
うにした角速度検出装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願第1の発明では、駆動信号に応じて振動する
振動媒体と、この振動媒体の振動を電気信号に変換する
複数の圧電変換手段とを有し、これら圧電変換手段から
出力された複数の電気信号に基づいて振動媒体の角速度
を検出する角速度検出装置において、上記複数の電気信
号の差に対応する第1差分信号を出力する第1差分出力
手段と、第1差分信号の第1所定時における信号値と第
2所定時における信号値との差に対応する第2差分信号
を角速度に対応する信号(角速度信号)として出力する
第2差分出力手段とを設けている。
【0015】また、本願第2の発明では、駆動信号に応
じて振動する振動媒体と、この振動媒体の振動を電気信
号に変換する複数の圧電変換手段とを有し、これら圧電
変換手段から出力された複数の電気信号に基づいて振動
媒体の角速度を検出する角速度検出装置において、上記
複数の電気信号の差に対応する第1差分信号を出力する
第1差分出力手段と、第1差分信号の第1所定時におけ
る信号値と各時点の信号値との差に対応する第2差分信
号を出力する第2差分出力手段と、第2差分信号の第2
所定時における値に対応する信号を角速度信号として出
力する信号出力手段とを設けている。
【0016】すなわち、上記両発明では、例えば第1お
よび第2所定時を差分信号が略ピーク値となるタイミン
グに設定して、第1差分信号のピーク・ツー・ピーク値
又はこれに近い値を有する高レベルの角速度信号を得る
ことにより、角速度信号を平滑化するフィルタを省略し
たりこれを設けた場合でもカットオフ周波数の高周波化
や高次化を不要としたりして、ノイズを低減するととも
に位相遅れによる弊害を抑制し、角速度の検出精度を向
上させている。しかも、従来用いられていた検波回路を
不要として、装置の構成を簡単化している。
【0017】なお、上記第1および第2の発明において
は、角速度信号と所定基準値との差に基づいて角速度を
算出する算出手段を設けてもよい。
【0018】また、振動媒体に取り付けられる複数の圧
電変換手段は、振動媒体の振動方向に対して非平行に、
かつ振動媒体の中心軸に対して略対称に配置するのが望
ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態の角速度
検出装置の構成を示しており、図2はこの角速度検出装
置における信号の流れを示している。なお、図1中の振
動ジャイロ1は、図7により説明したものと同じである
のでここでは説明を省略する。
【0020】図1において、5は発振回路であり、方形
波信号からなる駆動信号51(図2参照)を出力する。
6は第1差分回路であり、駆動信号51によって振動す
る振動ジャイロ1に取り付けられた2つの圧電素子4
1,42から電気信号43,44を受け、これら電気信
号の差に対応する値を有する信号(第1差分信号)61
を出力する。この第1差分信号61は、第1の保持回路
10および第2の保持回路11に入力される。
【0021】第1の保持回路10は、図2に示すよう
に、駆動信号51の1周期毎に、この駆動信号51の立
ち上がり時(第1所定時)14a,14bにおける第1
差分信号61(点線で示す)の信号値(正ピーク値)を
保持し、これを第1保持信号13として出力する。ま
た、第2の保持回路11は、駆動信号51の1周期毎
に、駆動信号51の立ち下がり時(第2所定時)16
a,16bにおける第1差分信号61(点線で示す)の
信号値(負ピーク値)を保持し、これを第2保持信号1
5として出力する。なお、第1および第2の保持回路1
0,11は、駆動信号51に対して180度位相が異な
るタイミングで信号値の保持(サンプリング)を行う。
第1および第2保持信号13,15は第2の差分回路1
2に入力される。第2の差分回路12は、第1保持信号
13と第2保持信号15の差に対応する信号値を有する
第2差分信号(図示せず)を出力する。この第2差分信
号はローパスフィルタ8によって平滑化処理された後、
角速度信号81bとして不図示の演算器(CPU等)に
入力される。この演算器は、例えば、角速度信号81b
と所定基準値との差に基づいて振動ジャイロ1の回転運
動の角速度を算出する。
【0022】以上のように構成された角速度検出装置を
用いれば、第1差分信号61のピーク・ツー・ピーク値
に相当する値を有する高レベルの角速度信号81bを得
ることができる。
【0023】そして、発振回路5の発振周波数(駆動信
号51の周波数)が振動ジャイロ1の揺れ周波数に対し
てある程度高ければ、各保持手段10,11のサンプリ
ングによる出力値すなわち第1および第2保持信号1
3,15の段差(発振周波数およびその高周波成分)
は、従来のようにブランキング回路を用いた場合に比べ
て格段に小さくなる。このため、ローパスフィルタ8の
カットオフ周波数を従来より高く設定しても問題がな
く、また高次のフィルタ構成とする必要がなくなる。し
たがって、第2差分信号をローパスフィルタ8に通して
も信号レベルの減衰が少なく高レベルのままの角速度信
号81bが得られるため、増幅回路を不要として装置の
構成を簡単にすることができるとともに、角速度信号8
1bに含まれるノイズの低減を図ることができ、角速度
の検出精度を向上させることができる。
【0024】さらに、カットオフ周波数が高周波側に設
定された又は次数の少ないローパスフィルタ8を用いる
ことにより、位相特性の遅れによる弊害を抑制すること
ができる。
【0025】なお、本実施形態では、ローパスフィルタ
8を設けた場合について説明したが、保持信号13,1
5の段差が十分小さければこれを省略してもよく、これ
によりさらに装置の構成を簡単化することができる。そ
して、この場合には、演算器は第2差分信号に基づいて
角速度を算出する。
【0026】(第2実施形態)図3は本発明の第2実施
形態の角速度検出装置の構成を示しており、図4はこの
角速度検出装置における信号の流れを示している。な
お、図3中の振動ジャイロ1は、図7により説明したも
のと同じであるのでここでは説明を省略する。
【0027】図3において、5は発振回路であり、方形
波信号からなる駆動信号51(図4参照)を出力する。
6は第1差分回路であり、駆動信号51によって振動す
る振動ジャイロ1に取り付けられた2つの圧電素子4
1,42から電気信号43,44を受け、これら電気信
号の差に対応する値を有する信号(第1差分信号)61
を出力する。この第1差分信号61は、第1の保持回路
10および第2の差分回路12に入力される。
【0028】第1の保持回路10は、図2に示すよう
に、駆動信号51の1周期毎に、この駆動信号51の立
ち上がり時(第1所定時)18a,18bにおける第1
差分信号61(点線で示す)の信号値(正ピーク値)を
保持し、これを第1保持信号17として出力する。
【0029】第2の差分回路12は、第1保持信号17
と第1差分信号61の各時点の値との差(第1保持信号
17の信号値−第1差分信号61の信号値)に対応する
信号値を有する第2差分信号19を出力する。この第2
差分信号は、第2の保持回路11に入力される。
【0030】第2の保持回路11は、駆動信号51の1
周期毎に、駆動信号51の立ち下がり時(第2所定時)
21a,21bにおける第2差分信号19(点線で示
す)の信号値(正ピーク値)を保持し、これを第2保持
信号20として出力する。なお、第1および第2の保持
回路10,11は、駆動信号51に対して180度位相
が異なるタイミングで信号値の保持(サンプリング)を
行う。
【0031】第2保持信号はローパスフィルタ8によっ
て平滑化処理された後、角速度信号81cとして不図示
の演算器(CPU等)に入力される。この演算器は、例
えば、角速度信号81cと所定基準値との差に基づいて
振動ジャイロ1の回転運動の角速度を算出する。
【0032】以上のように構成された角速度検出装置を
用いれば、第1差分信号61のピーク・ツー・ピーク値
に相当する値を有する高レベルの角速度信号81cを得
ることができる。
【0033】そして、発振回路5の発振周波数(駆動信
号51の周波数)が振動ジャイロ1の揺れ周波数に対し
てある程度高ければ、第2保持回路11のサンプリング
による出力値すなわち第2保持信号20の段差(発振周
波数およびその高周波成分)は、従来のようにブランキ
ング回路を用いた場合に比べて格段に小さくなる。この
ため、ローパスフィルタ8のカットオフ周波数を従来よ
り高く設定しても問題がなく、また高次のフィルタ構成
とする必要がなくなる。
【0034】したがって、第2保持信号20をローパス
フィルタ8に通しても信号レベルの減衰が少なく高レベ
ルのままの角速度信号81cが得られるため、増幅回路
を不要として装置の構成を簡単にすることができるとと
もに、角速度信号81c含まれるノイズの低減を図るこ
とができ、角速度の検出精度を向上させることができ
る。
【0035】さらに、カットオフ周波数が高周波側に設
定された又は次数の少ないローパスフィルタ8を用いる
ことにより、位相特性の遅れによる弊害を抑制すること
ができる。
【0036】なお、本実施形態では、ローパスフィルタ
8を設けた場合について説明したが、第2保持信号20
の段差が十分小さければこれを省略してもよく、これに
よりさらに装置の構成を簡単化することができる。そし
て、この場合には、演算器は第2保持信号20に基づい
て角速度を算出する。
【0037】(第3実施形態)図5は本発明の第3実施
形態の角速度検出装置の構成を示している。なお、図7
中の振動ジャイロ1は、図7により説明したものと同じ
であるのでここでは説明を省略する。また、本実施形態
における信号の流れは、第1実施形態の信号の流れ(図
2)と同様になる。
【0038】図5において、100はマイクロコンピュ
ータであり、このコンピュータ100は、発振基準回路
102,カウンタ101,A/D変換器103,記憶回
路107、加算器108およびローパスフィルタ104
から構成されている。
【0039】基準発振回路102は水晶振動子等を利用
したものであり、カウンタ101はこの基準発振回路1
02の発振周波数に基づいて所定のタイミングごとに出
力を反転させて、方形波信号からなる駆動信号51(図
2参照)をコンピュータ100の出力ポート105から
出力する。
【0040】差分回路6は、第1実施形態における第1
差分回路6に相当するものであり、駆動信号51によっ
て振動する振動ジャイロ1に取り付けられた2つの圧電
素子41,42から電気信号を受け、これら電気信号の
差に対応する値を有する第1差分信号61(図2参照)
を出力する。この第1差分信号はコンピュータ100の
入力ポート106を介してA/D変換器103に入力さ
れる。
【0041】A/D変換器103は、第1実施形態の第
1の保持回路10に相当するものであり、カウンタ10
1から得られる所定タイミング(例えば、出力反転周期
ごとに1回の割)で、第1差分信号61の信号値(正お
よび負ピーク値)をデジタル信号に変換する。これらデ
ジタル信号は記憶回路107および加算器108に入力
される。
【0042】記憶回路107は、第1実施形態における
第2の保持回路11に相当するものであり、上記所定タ
イミングの2回に対して1回の割で上記デジタル信号
(例えば、正ピーク値に対応するデジタル信号)を記憶
し、この記憶タイミングの次のタイミング(例えば、A
/D変換器103から負ピーク値に対応するデジタル信
号が出力されるタイミング)でその記憶値を出力する。
この記憶値は加算器108に入力される。
【0043】加算器108は、第1実施形態における第
2の差分回路12に相当するものであり、記憶回路10
7に記憶されたデジタル値(正ピーク値)とA/D変換
器103からのデジタル値(負ピーク値)との差の演算
を行い、この差に対応する信号値を有する差分デジタル
信号を出力する。この差分デジタル信号はローパスフィ
ルタ104によって高域成分が除去された後、角速度信
号として不図示の演算器(CPU等)に入力される。こ
の演算器は、例えば、角速度信号と所定基準値との差に
基づいて振動ジャイロ1の回転運動の角速度を算出す
る。
【0044】次に、マイクロコンピュータ100の動作
を司る制御フローについて図6を用いて説明する。
【0045】ステップ(以下、Sと略す)1で処理がス
タートすると、基準発振回路102が一定周期で発生す
る基準発振信号をカウンタ101でカウントし始める。
【0046】S2では、カウンタ101のカウント値が
所定値AであるかB(>A)であるか若しくはAおよび
Bのいずれでもないかを判別する。ここで、所定値Bを
所定値Aの2倍とすることにより、駆動信号がデューテ
ィ比50%の方形波として得られるので、振動子31,
32を駆動する上で望ましい。判別の結果、カウント値
がAおよびBのいずれでもない場合はS2を繰り返し、
Aである場合はS3〜S5に進み、Bである場合はS6
〜S12に進む。
【0047】カウント値が所定値Aである場合、S3で
カウンタ101の出力をLowに設定し、S4でA/D
変換器103に入力された第1差分信号(正ピーク値)
をデジタル値に変換し、S5でS4にて変換されたデジ
タル値を記憶回路107に記憶させる。なお、S5から
はS2に戻る。
【0048】一方、カウント値が所定値Bである場合、
S6でカウンタ101の出力をHiに設定し、S7でカ
ウンタ101のカウント値をクリア(リセット)する。
さらに、S8でA/D変換器103に入力された差分信
号(負ピーク値)をデジタル値に変換し、S9でS5に
て記憶回路107に記憶されたデジタル値(正ピーク
値)を読み出し、S10で加算器108によりこれらデ
ジタル値の差を演算する。そして、S11でローパスフ
ィルタ104によるローパス演算処理を行い、S12で
ローパス演算後の信号を図示しない演算器に角速度信号
として出力する。なお、S12からはS2に戻る。
【0049】以上のように構成された角速度検出装置を
用いても、第1実施形態と同様の効果が得られる。すな
わち、装置の構成を簡単にすることができるとともに、
角速度信号に含まれるノイズの低減を図ることができ、
角速度の検出精度を向上させることができる。さらに、
位相特性の遅れによる弊害を抑制することができる。し
かも、本実施形態では、角速度信号がデジタル信号とし
て得られるので、この角速度信号を演算器でコンピュー
タ処理する場合に特に有効である。
【0050】なお、本実施形態では、ローパスフィルタ
104を設けた場合について説明したが、場合によって
はこれを省略してもよく、これによりさらに装置の構成
を簡単化することができる。
【0051】また、本実施形態では、マイクロコンピュ
ータ100外に設けた差分回路6の出力をマイクロコン
ピュータ100内の1つのA/D変換器によってデジタ
ル変換する場合について説明したが、圧電素子41,4
2の出力をマイクロコンピュータ100内の2つのA/
D変換器を用いてそれぞれデジタル変換し、マイクロコ
ンピュータ100内に設けた差分回路6に相当する回路
で両デジタル値の差を演算するようにしてもよい。これ
により、マイクロコンピュータ100外に差分回路6を
設ける必要がなくなり、構成をより簡単にすることがで
きる。
【0052】また、本実施形態では、角速度信号をデジ
タル値のまま演算器に出力するようにしたが、角速度信
号をD/A変換した上で演算器に出力するように構成し
てもよい。
【0053】さらに、以上の第1〜第3実施形態におい
ては、第1保持回路10の差分信号のサンプリングのタ
イミングやA/D変換器103の変換タイミングを駆動
信号の1周期につき1回としたが、本発明ではこれに限
るものではなく、駆動信号の周期の所定整数倍のタイミ
ングであればよい。但し、第1保持回路10やA/D変
換器103の出力レベルは高いほうがよいので、差分信
号が正又は負のピーク値となる付近のタイミングとする
のが望ましい。具体的には、ピーク値に対して±70d
egの範囲内でサンプリングすれば、従来よりも高いレ
ベルの出力が得られるので好ましい。
【0054】また、第1〜第3実施形態において、振動
体2の形状を正六角柱としたが、本発明に用いる振動体
2の形状はこれに限られるものではない。但し、検出精
度の維持のため、圧電素子41,42を振動体2の中心
軸に対してほぼ対称となる位置に配置できる形状とする
のが望ましい。また、圧電素子41,42が振動子3
1,32の振動方向に対して完全に平行となる向きに配
置されないように配慮する必要がある。
【0055】なお、第1〜第3実施形態において、必要
に応じて遅延回路を挿入し、第1保持回路10やA/D
変換器103の保持・変換タイミングを任意に調整する
ことも可能である。
【0056】また、本発明は、以上の実施形態および変
形例、またはそれら技術要素を必要に応じて組み合わせ
て用いてもよい。
【0057】(実施形態と請求の範囲との関係)以上説
明した実施形態において、発振回路5およびカウンタ1
01から出力される駆動信号が請求の範囲にいう駆動信
号に、(第1の)差分回路6が請求の範囲にいう第1の
差分出力手段に、第2の差分回路12および加算器10
8が請求の範囲にいう第2の差分出力手段に、第2実施
形態における第2の保持回路11が請求の範囲(請求項
2)にいう信号出力手段に、角速度信号81b,81c
に基づいて角速度を算出する演算器が請求の範囲にいう
算出手段にそれぞれ相当する。
【0058】なお、以上が本発明の各構成と実施形態の
各構成の対応関係であるが、本発明はこれら実施形態の
構成に限られるものではなく、請求項に示した機構また
は実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であれば
どのようなものであってもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1の発明で
は、複数の圧電素子からの出力信号の差に対応する第1
差分信号を得た上で、この第1差分信号の第1所定時に
おける信号値と第2所定時における信号値との差に対応
する第2差分信号を角速度に対応する信号(角速度信
号)として出力するようにしている。また、本願第2の
発明では、第1差分信号の第1所定時における信号値と
各時点の信号値との差に対応する第2差分信号を得た上
で、この第2差分信号の第2所定時における値に対応す
る信号を角速度信号として出力するようにしている。こ
のため、上記各発明を用いれば、例えば第1および第2
所定時を第1差分信号が略ピーク値となるタイミングに
設定することにより、第1差分信号のピーク・ツー・ピ
ーク値又はこれに近い値を有する高レベルの角速度信号
を得ることができる。
【0060】したがって、角速度信号を平滑化するフィ
ルタを省略したりこれを設けた場合でもカットオフ周波
数の高周波化や高次化を不要としたりすることができ、
ノイズを低減するとともに位相遅れによる弊害を抑制
し、角速度の検出精度を向上させることができる。しか
も、従来用いられていた検波回路を不要とすることがで
きるため、装置の構成を簡単化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の角速度検出装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】上記第1実施形態の角速度検出装置における信
号の流れを経時的に示す概念図である。
【図3】本発明の第2実施形態の角速度検出装置の構成
を示すブロック図である。
【図4】上記第2実施形態の角速度検出装置における信
号の流れを経時的に示す概念図である。
【図5】本発明の第3実施形態の角速度検出装置の構成
を示すブロック図である。
【図6】上記第3実施形態の角速度検出装置の制御フロ
ーである。
【図7】従来の振動ジャイロの斜視図である。
【図8】従来の角速度検出装置の構成を示すブロック図
である。
【図9】従来の角速度検出装置における信号の流れを経
時的に示す概念図である。
【符号の説明】
1 振動ジャイロ 2 振動体 31,32 振動子 41,42 圧電素子 51 駆動信号 43,44 (圧電素子からの)出力信号 61 第1差分信号 13,17 (第1差分信号の)正ピーク値 15 (第1差分信号の)負ピーク値 19 第2差分信号 20 (第2差分信号19の)正ピーク値 81b,81c角速度信号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動信号に応じて振動する振動媒体と、
    この振動媒体の振動を電気信号に変換する複数の圧電変
    換手段とを有し、これら圧電変換手段から出力された複
    数の電気信号に基づいて前記振動媒体の角速度を検出す
    る角速度検出装置において、 前記複数の電気信号の差に対応する第1差分信号を出力
    する第1差分出力手段と、 前記第1差分信号の第1所定時における信号値と第2所
    定時における信号値との差に対応する第2差分信号を前
    記角速度に対応する信号として出力する第2差分出力手
    段とを有することを特徴とする角速度検出装置。
  2. 【請求項2】 駆動信号に応じて振動する振動媒体と、
    この振動媒体の振動を電気信号に変換する複数の圧電変
    換手段とを有し、これら圧電変換手段から出力された複
    数の電気信号に基づいて前記振動媒体の角速度を検出す
    る角速度検出装置において、 前記複数の電気信号の差に対応する第1差分信号を出力
    する第1差分出力手段と、 前記第1差分信号の第1所定時における信号値と各時点
    の信号値との差に対応する第2差分信号を出力する第2
    差分出力手段と、 前記第2差分信号の第2所定時における値に対応する信
    号を前記角速度に対応する信号として出力する信号出力
    手段とを有することを特徴とする角速度検出装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2所定時が、前記駆動
    信号の所定整数周期ごとに設定されたタイミングである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の角速度検出装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2所定時が、前記各差
    分信号が略ピーク値となるタイミングであることを特徴
    とする請求項1から3のいずれかに記載の角速度検出装
    置。
  5. 【請求項5】 前記角速度に対応する信号の平滑化処理
    を行うフィルタ手段を有することを特徴とする請求項1
    から4のいずれかに記載の角速度検出装置。
  6. 【請求項6】 前記角速度に対応する信号の信号値と所
    定基準値との差に基づいて前記角速度を算出する算出手
    段を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか
    に記載の角速度算出装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の圧電変換手段を、前記振動媒
    体の振動方向に対して非平行に、かつ前記振動媒体の中
    心軸に対して略対称に配置したことを特徴とする請求項
    1から6のいずれかに記載の角速度検出装置。
JP8000914A 1996-01-08 1996-01-08 角速度検出装置 Pending JPH09189554A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008058212A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 角速度センサ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008058212A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 角速度センサ

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