JPH09189538A - 欠陥検出装置およびその方法 - Google Patents

欠陥検出装置およびその方法

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JPH09189538A
JPH09189538A JP8019465A JP1946596A JPH09189538A JP H09189538 A JPH09189538 A JP H09189538A JP 8019465 A JP8019465 A JP 8019465A JP 1946596 A JP1946596 A JP 1946596A JP H09189538 A JPH09189538 A JP H09189538A
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Masaaki Moriya
雅章 守屋
Hitoshi Morikawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より簡易な構成で、製品表面に施された
マーキングの良否とともに当該製品表面の傷の有無を検
出判定する欠陥検出装置およびその方法を提供する。 【解決手段】 検査面Waに施されるマーキングmに関
する情報が、予めパターン化されて判定部4にマスタデ
ータDとして記憶される。そして、検出部2で得られた
検査面Waの状態を示す検出信号S2 を基に、このパタ
ーン化されたマスタデータDの中から当該検出信号S2
と合致するパターンが選択され、この選択されたパター
ンを基にマーキングmが施されている範囲ではマーキン
グmの良否が、また、マーキングmが施されていない範
囲では傷fの有無が、それぞれ判定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は欠陥検出装置および
その方法に関し、さらに詳細には、例えばベアリングや
容器等の表面に打刻ないしは印刷された文字や記号等の
良否とともにその表面の傷の有無も検出判定する探傷技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】ベアリングやボトルなど、各種製品の表
面には、通常、文字や記号等が打刻ないしは印刷され
て、当該製品の製造元や型番さらには容器の内容物や内
容量等が表示されている(以下、このような表示を「マ
ーキング」と称する)が、このようなマーキングを有す
る製品表面の探傷装置として、図9に示すような画像処
理装置を用いたものが提案されている。
【0003】この図9は、画像処理装置を用いてテーパ
ローラベアリング(検査対象)Wの内輪大端面(検査
面)Waの傷の有無を判定する例を示したものであり、
この装置は装置本体a,CCDカメラbおよび照明手段
cを主要部として構成され、照明手段cにより検査面W
aを照明するとともに、これをCCDカメラbで撮影し
て、この撮影された情報を装置本体aで傷の有無を判定
するものである。
【0004】より具体的には、この装置によれば、検査
面Waの探傷にあたっては初期設定の段階で予めマーキ
ングの施される範囲にソフト的にマスクをかけておい
て、このマスク以外の部分、すなわちマーキングが施さ
れていない範囲についての傷を検出するものである。な
お、図において装置本体aに表示された符号mで示すも
のは、当該テーパローラベアリングWに施されたマーキ
ングを示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな画像処理装置を用いた方法では、検査対象W1個の
判定にかかるサイクルタイムを短縮するために検査面W
aを1回の撮影により判定しようとすると、カメラの分
解能が低下し十分な探傷が行えない。そのため、実際に
は、検査面Waを1/4あるいは1/8に分割して、こ
れを順次撮影するといった方法がとれられている。した
がって、この方法によれば、検査対象W一個を探傷しよ
うとすると、この分割した割合に応じて検査対象Wを順
次コマ送り的に回転移動させる必要が生じるだけでな
く、しかも場合によっては1コマ送る毎にカメラの撮影
範囲やレベル等を設定し直す必要を生じ、いきおい設定
項目が多くなり、全体としても作業が煩雑となる。
【0006】また、このような画像処理装置において
は、検査面Waに対して均一な照明を確保することが一
般的に困難なだけでなく、検査面Waの状態(例えば、
研磨目の状態等)によっても判定結果が左右され、安定
した傷判定ができないという問題もある。
【0007】本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、これまで
よりも簡易な構成で、製品表面に施されたマーキングの
良否とともに当該製品表面の傷の有無を検出判定する欠
陥検出装置およびその方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】ところで、上記目的を達
成するため本発明の発明者は、当初、図7に示す構成の
探傷装置を発案している。図7は、この装置を上記同様
テーパローラベアリングWの内輪大端面Waの探傷に適
用した例を示したものであり、レーザ発振器21、受光
素子22、振動ミラー23および反射ミラー24等で構
成された光学式センサからなる検出部2と、該検出部2
で得た検出信号Sを基に検査面Wa上の傷の有無を判定
する判定部4を主要部として備えている。
【0009】さらにこの例では、検査対象Wが環状の検
査面Waを有することから、当該検査面Waをその軸心
まわりに回転させる回転駆動部5を備えている。この回
転駆動部5は、モータ55と、このモータ55の回転駆
動を伝達するための駆動ギア52と従動ギア53、およ
び該従動ギア53とともに回転駆動する検査対象支持台
54とから構成され、この検査対象支持台54上に検査
対象Wが配置されて、当該検査対象Wがその軸線まわり
に回転可能とされている。
【0010】そして、検査面Waの探傷にあたっては、
まず、モータ55を駆動して検査対象Wを回転運動させ
るとともに、上記検出部2のレーザ発振器21からレー
ザを発振し、そのレーザを振動ミラー23で反射させな
がら回転する検査面Waの半径方向に走査させ、さらに
検査面Waで反射したレーザを反射ミラー24を介して
受光素子22で受光して、検出信号Sを取り出してい
る。
【0011】このようにして得られた検出信号Sは、上
記判定部4に入力され、この判定部4においてアナログ
処理およびデジタル処理がなされて傷の有無が判定され
る。しかしながら、例えば、検査面Wa上に図9と同様
のマーキングmがある場合、このままではこのマーキン
グmも傷と判定されることになる。そのため、この判定
部4においては、図8に示すように予めマーキングmが
施された範囲を含む範囲(図中、斜線で示す範囲)では
傷の判定は行わないように、ソフト的にマスクがかけて
いた。
【0012】したがって、このようなマーキングmを含
む広い範囲にマスクをかけて行う傷判定では、傷判定の
範囲が図8の斜線部以外の部分に限定されてしまうこと
から、元々マーキングmの良否判定は行われないだけで
なく、隣接するマーキングm,m間の傷fを発見するこ
ともできないという問題を生じる。
【0013】そのため、本発明者は従来の問題点と併せ
てこのような問題も解消すべく、以下のような欠陥検出
装置およびその方法を発明した。
【0014】すなわち、本発明の欠陥検出装置は、検査
面の状態を検出信号として取り出す光学式センサを備え
た検出部と、検査面を上記光学式センサの検知位置へ順
次送り出す駆動手段と、上記検出部で得られた検出信号
を基に検査面に施されたマーキングの良否および検査面
上の傷の有無を判定する判定部とを備え、前記判定部
は、検査面に施されるマーキングについての情報が予め
パターン化されたマスタデータとして記憶される記憶手
段と、このマスタデータと前記検出信号とを比較して、
マーキングが施されている範囲ではマーキングの良否
を、また、マーキングが施されていない範囲では傷の有
無を、それぞれ判定する判定処理手段とを備えることを
特徴とする。
【0015】また、本発明の欠陥検出方法は、検査面の
状態を検出信号として取り出して、この検出信号を基に
検査面に施されたマーキングの良否および傷の有無を判
定する欠陥検出方法であって、検査面の状態を二値化さ
れた検出信号として取り出す検出部と、検査面に施され
るマーキングについての情報を記憶する記憶手段と、記
憶手段に記憶された情報と前記検出信号とを比較する判
定処理手段とを設け、前記記憶手段に、検査面に施され
るマーキングについての情報を、予めパターン化したマ
スタデータとして記憶しておき、前記検出手段によって
検出される検出信号がマーキングを検出したときに、前
記記憶手段に記憶されたマスタデータの中から当該検出
信号と合致するパターンのデータを選択して読み出し、
この選択したパターンのデータに基づいて、マーキング
が施されている範囲ではマーキングの良否を、また、マ
ーキングが施されていない範囲では傷の有無を、それぞ
れ当該選択したパターンのデータと前記検出信号とを比
較することにより判定することを特徴とする。
【0016】このように、本発明においては、検査面に
施されるマーキングに関する情報が、予めパターン化さ
れて記憶手段にマスタデータとして記憶される。そし
て、検出部で得られた検査面の状態を示す検出信号を基
に、このパターン化されたマスタデータの中から当該検
出信号と合致するパターンが選択され、続いてこの選択
されたパターンを基にマーキングの良否と傷の有無の判
定が並行して行われる。したがって、本発明によれば、
検査面の状態を1回の検出することで、マーキングの良
否と傷の有無が1度に判定される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。 実施形態1
【0018】本発明に係る欠陥検出装置を図1に示し、
この欠陥検出装置1は、ベアリングやボトル等の製品
(検査対象)Wの表面(検査面)Waに施されたマーキ
ングmの良否と、該検査面Wa上の傷fの有無とを検出
測判定るもので、検出装置(検出部)2、波形処理装置
3、演算装置(判定部)4、回転駆動装置(駆動手段)
5および制御部6を主要部として構成されている。以
下、検査面Waがテーパローラベアリング内輪大端面で
ある場合についての実施形態を説明する。
【0019】A.検出装置2:検出装置2は、検査面W
aの状態を検出信号S1 として取り出す光学式のセンサ
からなり、具体的には図1に示すように、半導体レーザ
(レーザ発振器)21、フォトダイオード(受光素子)
22、振動ミラー(走査手段)23、反射ミラー24お
よび集光レンズ25で構成される。この検出部Aでは、
半導体レーザ21から発振されたレーザが、振動ミラー
23で反射されて検査面Waに当てられるとともに、検
査面Waで反射したレーザを反射ミラー24および集光
レンズ25を介してフォトダイオード22で受光してア
ナログの電気信号に変換し、検出信号S1 (図2参照)
を得ている。
【0020】ここで、振動ミラー23は上記レーザに走
査運動を与えるためのもので、検査面Waに対向する位
置に配置されて、後述する回転駆動装置5の回転運動と
同期して微小振動を繰り返すように制御されている。そ
のため、上記半導体レーザ21から発振されたレーザ
は、この振動ミラー23の振動によって上記環状の検査
面Wa上の一定位置(図2の符号lで示す位置)を、該
検査面Waの半径方向に往復走査するものとされる。
【0021】B.波形処理装置3:波形処理装置3は、
上記検出装置2で得られたアナログの検出信号S1 の中
から、検査面Waにマーキングmや傷fがあった場合に
現れるパルス状の反射波を検出して、その波形をデジタ
ル信号(二値化信号)として取り出すコンパレータ31
である。具体的には、図2に示すように、予め一定のし
きい値を設定しておき、検出信号S1 がこのしきい値を
超えた場合に「Hi」の信号を生成するように構成され
ている。そして、この波形処理装置3で生成されたデジ
タル化された検出信号S2 が次の演算装置4に入力され
る。なお、図においては、検出装置2や演算装置4とは
別に波形処理装置3を設けているが、この波形処理装置
3は上記検出装置2や演算装置4内に一体に構成するこ
とも可能である。
【0022】C.演算装置4:演算装置4は、上記検出
信号S2 と後述するマスタデータDとを比較演算するも
のであって、マスタデータDを記憶しておく記憶手段4
1と、上記比較演算処理を行う判定処理手段42とから
構成され、具体的にはCPU(中央処理装置)を備えた
マイクロコンピュータで構成される。
【0023】そして、上記マスタデータDは、検査面W
aに施されるマーキングmの位置や範囲さらには施され
る文字や記号等の実測データをパターン化したものであ
り、本実施形態で示すように、環状の検査面Waに複数
のマーキングm1,m2,m3,…が施されている場合(図3
(a) 参照)には、マスタデータDとして検査面Waに施
されたマーキングm1,m2,m3,…のそれぞれを先頭とす
る、マーキングmの数(図示例では3つ)と同数のパタ
ーンDP1〜DP3が、上記記憶手段41に記憶される(図
3(b) 参照)。
【0024】これは、後述するように、本実施形態にお
いては検査面Waを軸線まわりに回転させながら検査面
状態の検出が行われていることから、検査面状態の検出
開始位置如何によっては、最初に検出されるマーキング
mも変わってしまい、検出結果もマーキングmの数と同
数の3通り出ることになる。そのため、予め検出結果と
して予想されパターンDP1〜DP3をマスタデータDとし
て予め記憶しておことにより、判定処理手段42での比
較演算を確実なものとするものである。
【0025】判定処理手段42は、波形処理装置3から
の検出信号S2 を、上記マスタデータDに基づいて、マ
ーキングmが施されている範囲(以下「マーキング検査
範囲」)ではマーキングmの適否を、また、マーキング
mが施されていない範囲(以下「傷検査範囲」)では傷
fの有無を、それぞれ選択したパターンデータDP0と比
較演算することにより判定するものである。すなわち、
判定処理手段42においては、波形処理装置3からの検
出信号S2 を、選択したパターンのマスタデータDに基
づいて、マーキングmの適否と傷の有無という2つの判
定を並行して行っている。
【0026】D.回転駆動装置5:回転駆動装置5は、
上述のように、振動ミラー23の動作と連動して回転運
動を行うように制御されているもので、レーザの走査位
置lに対して順次走査面Waを送り込むものである。こ
の回転駆動装置5は、図1または図2に示すように、駆
動モータ51、駆動ギア52、従動ギア53および検査
対象支持台54とから構成されており、上記駆動モータ
51として位置制御可能なモータ、例えば、ステッピン
グモータが好適に用いられるとともに、このステッピン
グモータ51が回転駆動するのに伴い、上記検査対象支
持台54も回転駆動するように構成されている。
【0027】ここで、振動ミラー23と回転駆動装置5
とが連動するとは、例えば上記ステッピングモータ51
が後述する制御部6からの制御信号を受けて1ステップ
回転駆動するのに伴って上記振動ミラー23も1回振動
する、すなわち、ステッピングモータ51が1ステップ
動く間にレーザが上記検査面Wa上を1回走査するよう
に制御されているというように、両者の動きが相互に同
期させられていることを意味する。
【0028】そしてこのように振動ミラー23とステッ
ピングモータ51とが連動して動作することにより、レ
ーザの走査範囲(判定対象範囲)は図4のモデルに示す
ような範囲となる。なお、図4において点線で示す部分
は、レーザの走査線の軌跡を示し、また図中xで示す部
分が検査面Waの1回転を示す。
【0029】E.制御部(制御手段)6:制御部6は、
上記振動ミラー23とステッピングモータ51とを相互
に同期させて駆動制御するもので、マイクロコンピュー
タから構成され、図示例においては、ステッピングモー
タ51が0.1度回転する毎に振動ミラー23を1回振
動させている。つまり、この制御部6は、検査面Waの
1周する間にレーザが3600回走査するようにプログ
ラムされている。
【0030】次に、このように構成されてなる欠陥検出
装置1における欠陥検出方法を説明する。
【0031】(1) まず、検査対象たるワークWを上記検
査対象支持台54上に配置した状態で、上記制御部6か
ら制御信号を発して上記ステッピングモータ51および
振動ミラー23を駆動させ、検出装置2による検査面状
態の検出を開始する。これにより、半導体レーザ21か
ら発振されたレーザは、振動ミラー23によって検査面
Waに向けて反射されるとともに、該検査面Waを一定
位置lで半径方向に走査する。一方、検査面Waは、上
記ステッピングモータ51の回転に伴ってその軸線まわ
りに回転されているから、上記レーザは該検査面Waの
全周を順次走査し、その反射光が上記フォトダイオード
22によってアナログの検出信号S1 として検出される
(図2参照)。
【0032】(2) フォトダイオード22によって検出さ
れた検出信号S1 は、続いて上記波形処理装置3に送出
される。波形処理装置3では、この検出信号S1 を一定
レベルのしきい値でコンパレートしてデジタル化された
検出信号S2 を得る。このしきい値は、検出信号S1
波形の中からマーキングmおよび傷fに相当する波形を
選別して、これをデジタル信号の「Hi」に変換するた
めに設定されるもので、このしきい値の値は検査対象品
W等に応じて適宜変更可能とされている。
【0033】(3) そして、デジタル化された検出信号S
2 は演算装置4に入力される。演算装置4では、この検
出信号S2 と上記記憶手段41に記憶されるマスタデー
タDとを比較して検査面Wa上のマーキングmの適否お
よび傷fの有無の判定を行う。
【0034】 より具体的には、まず上記検出信号S
2 が最初に「Lo」の状態から「Hi」の状態へ変化し
た時、すなわち「マーキングmがない状態」から「マー
キングmを発見した状態」へ移った時に、この「Hi」
の状態の変化を監視して現在取り込んでいる検出信号S
2 が、検査面Waに施された複数のマーキングm1,m2,
3,…のうちどのマーキングm0 から始まるものかを判
定し、例えばこの検出信号S2 が、図4のモデルに示す
ようにマーキングm1 から始まるものである場合には、
マスタデータDの中から、このマーキングm1 から始ま
るパターンのマスタデータDP1を読み出す。
【0035】 そして、この読み出されたパターンの
マスタデータDP1と検出信号S2 との比較演算にあたっ
ては、上述のようにマーキングmの適否の判定と、傷f
の有無の判定とが並行して行われる。すなわち、これら
の判定にあたっては、まず、読み出したマスタデータD
P1を基に、当該パターンにおけるマーキング検査範囲と
傷検査範囲を設定する(図2参照)。そして、これらの
範囲の設定に基づき、比較演算開始を示す判定開始信号
S (「Hi」)が生成される。
【0036】これにより、マーキング検査範囲内におい
ては、判定開始信号SSmが「Hi」となり、この信号が
「Hi」の場合のみマーキングmの良否判定がなされ
る。すなわち、このマーキング検査範囲においては、判
定開始信号SSmが「Hi」で検出信号S2 が「Lo」の
時は「その部分にはマーキング(文字等)なし」と判定
され、また、判定開始信号SSmが「Hi」で検出信号S
2 が「Hi」の時は「その部分にはマーキングあり」と
判定される他、判定開始信号SSmが「Lo」の場合には
「マーキングの良否判定は行わない」といった処理がな
される。
【0037】その一方、傷検査範囲内においては、判定
開始信号SSfが「Hi」となり、この信号が「Hi」の
場合のみ傷fの有無判定がなされる。すなわち、この傷
検査範囲においては、判定開始信号SSfが「Hi」で検
出信号S2 が「Lo」の時は「傷なし(OK処理)」と
され、また、判定開始信号が「Hi」で検出信号S2
「Hi」の時は「傷あり(NG処理)」と判定される
他、判定開始信号SSfが「Lo」の場合には「傷の有無
判定は行わない」といった処理がなされる。
【0038】このように、本発明においては、二値化さ
れて取り込まれた検出信号S2 とマスタデータDとが逐
次比較判定されて、マーキングmの良否や傷fの有無が
判定されることから、これらの両判定処理が正確にしか
も高速に行われる。
【0039】ところで、上記実施形態におけるマスタデ
ータDは、良品とされた検査対象Wの検査面Waを本欠
陥検出装置1で実測することにより記憶手段41に記憶
させたものを用いており、また、欠陥検出の各過程も自
動運転により自動化されているので、以下にマスタデー
タDの取り込みと自動運転の処理手順を図5に基づいて
簡単に説明する。
【0040】a)マスタデータDの取り込み:マスタデ
ータDの取り込みは、上記欠陥検出を行う前に事前に行
われる。この取り込み作業は、図5(a) に示すように、
良品とされた検査対象Wを検査対象支持台54上に配置
した状態で本装置1を駆動して得られる検出信号S
2 が、最初に「Hi」となったときからマスタデータD
の取り込みが開始される(図5(a)S1参照)。そし
て、検査面Waの全体、すなわち3600回の走査が全
て行われると、そこでマスタデータDの取り込みを終了
する(図5(a) S2参照)。その後、この取り込んだデ
ータDをマーキングm1,m2,m3,…のそれぞれを先頭と
して、マーキングmの数と同数のパターンDP1〜DP3
作成し、これをマスタデータDとして記憶手段41に記
憶させている(図5(a) S3参照)。
【0041】b)一方、本装置1を自動運転する場合の
処理手順を図5(b) に示す。これは、上記マスタデータ
Dの取り込み終了後に、これに続いて検査対象Wを連続
して自動的に判定処理するための手順である。この場
合、例えば図示しない検査対象供給装置を設けておき、
これによって検査対象Wが検査対象支持台54上に連続
して送りこまれるように構成しておく。そして、検査対
象Wが検査対象支持台54上に配置されると、この検査
対象支持台54が回転されるとともに、検査面Waの状
態検出が開始される。
【0042】そして、この場合にも本装置1を駆動して
得られる検出信号S2 が、最初に「Hi」となったとき
から、検出信号S2 が判定処理手段42に取り込まれる
(図5(b) S1参照)。そして、上述のように、判定処
理手段42ではこのようにして取り込んだ検出信号S2
を逐次マスタデータDと比較する(図5(b) S2参
照)。そして、検査面Waの全体の検出終了により、当
該検査面Waのマーキングmの良否や傷fの有無が判定
処理される(図5(b) S3参照)。その後は、上記検査
対象供給装置によって供給される検査対象毎に同様の手
順を繰り返すことにより自動運転が継続される。
【0043】実施形態2 本実施形態は図6に示されており、実施形態1に示す半
導体レーザ21等から構成される光学式センサをライン
センサに改変したもので、その他の信号処理の方法等は
上記実施形態1と同様である。
【0044】本実施形態においては、検査面Waの状態
検出に従来周知のラインセンサを用いるもので、ライン
センサカメラ28の走査周期とステッピングモータ51
を駆動するパルスとが同期されて、これらが連動して動
作するように構成されている。そして、照明手段27か
ら線状照明光が検査面Waに照射されるとともに、その
反射光をラインセンサカメラ28によって検出するもの
である。したがって、この場合には上記実施形態1のよ
うな走査手段(振動ミラー)23は不要となる他、制御
部6による制御も簡略化できる。
【0045】なお、本発明は上述の実施形態に限定され
ることなく適宜設計変更可能である。すなわち、上記実
施形態1および2は、いずれも検査面Waが環状に構成
された例を示しているが、本発明は検査面Waの形状に
係わらず適用可能である。例えば、検査面Waが矩形で
あるような場合には、上記回転駆動装置5に替えてベル
トコンベア等のような駆動装置を用いて、検査面Waか
ら逐次検出信号Sを得ることも可能であり、そしてその
場合にはマスタデータDとして記憶されるパターンデー
タの数もその場合に予想されるパターンの数に対応して
適宜変更され得る。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
判定部において、検査面の状態を現す検出信号と該検査
面に施されるマーキングについてのマスタデータとが比
較される際に、マーキングが施されている範囲と施され
ていない範囲とに分けてそれぞれマーキングの良否およ
び傷の有無の判定が行われる。
【0047】したがって、これまでの探傷装置のように
マーキングが施されている範囲をマスクせずに欠陥検出
が行われるから、マーキングとマーキングの間に生じた
傷の発見が可能となる他、マーキングそのものの良否を
判定も行うことも可能となる。
【0048】しかも、従来のような画像処理装置を用い
ることがないため、欠陥検出を始めるにあたっての初期
設定がほとんど不要となり、装置の構成や操作が簡易か
つ容易となるとともに、検査対象1個にかかる検査時間
をこれまでより大幅に短縮することができる。
【0049】その上、検出信号とマスタデータとの比較
が、検出信号の取り込みと並行して逐次行われるため、
これまでにない高速でしかも確実な欠陥検出が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態1である欠陥検出装置の
構成を示す説明図である。
【図2】同欠陥検出装置の信号処理方法を示す説明図で
ある。
【図3】図3(a) は同欠陥検出装置の検査対象を示し、
図3(b) は同欠陥検出装置の記憶手段に記憶されるパタ
ーン化されたマスタデータのモデルを示す説明図であ
る。
【図4】同欠陥検出装置により環状検査面を走査する場
合の判定対象範囲のモデルを示す説明図である。
【図5】同欠陥検出装置の処理手順を示し、図5(a) は
マスタデータの取り込み手順を示し、図5(b) は自動運
転の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る実施形態2であるラインセンサを
用いた欠陥検出装置の検出部の構成を示す斜視図であ
る。
【図7】レーザ走査型のセンサを用いた探傷装置の構成
を示す説明図である。
【図8】同探傷装置により環状検査面を走査する場合の
判定対象範囲のモデルを示す説明図である。
【図9】従来の画像処理装置を用いた探傷装置を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 欠陥検出装置 2 検出装置(検出部) 21 半導体レーザ 22 フォトダイオード 23 振動ミラー(走査手段) 24 反射ミラー 25 集光レンズ 3 波形処理装置 31 コンパレータ 4 演算装置(判定部) 41 記憶手段 42 判定処理手段 5 回転駆動装置(駆動手段) 51 駆動モータ 52 駆動ギア 53 従動ギア 54 検査対象支持台 6 制御部 W 検査対象 Wa 検査面 m マーキング f 傷 D、DP1〜DP3 マスタデータ S1 検出信号(アナログ) S2 検出信号(デジタル) SSm,SSf 判定開始信号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査面の状態を検出信号として取り出す
    光学式センサを備えた検出部と、 検査面を上記光学式センサの検知位置へ順次送り出す駆
    動手段と、 上記検出部で得られた検出信号を基に検査面に施された
    マーキングの良否および検査面上の傷の有無を判定する
    判定部とを備え、 前記判定部は、検査面に施されるマーキングについての
    情報が予めパターン化されたマスタデータとして記憶さ
    れる記憶手段と、このマスタデータと前記検出信号とを
    比較して、マーキングが施されている範囲ではマーキン
    グの良否を、また、マーキングが施されていない範囲で
    は傷の有無を、それぞれ判定する判定処理手段とを備え
    ることを特徴とする欠陥検出装置。
  2. 【請求項2】 前記検査面が環状に構成される場合にお
    いて、 前記駆動手段が検査面をその軸線まわりに回転させる回
    転駆動手段とされ、 前記検出部が光学式センサを前記検査面の半径方向に走
    査するようにする走査手段を備えるとともに、これら走
    査および回転駆動の両手段を相互に連動させて駆動制御
    する制御手段を備え、 この制御手段は、前記光学式センサの走査運動と前記回
    転駆動手段による検査面の回転運動とが同期して動作す
    るように、走査および回転駆動の両手段を駆動制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出装置。
  3. 【請求項3】 前記回転駆動手段が位置制御可能なモー
    タで構成され、前記制御手段により、前記光学式センサ
    が1回走査運動する毎に1ステップ回転するように構成
    されている請求項2に記載の欠陥検出装置。
  4. 【請求項4】 検査面の状態を検出信号として取り出し
    て、この検出信号を基に検査面に施されたマーキングの
    良否および傷の有無を判定する欠陥検出方法であって、 検査面の状態を二値化された検出信号として取り出す検
    出部と、検査面に施されるマーキングについての情報を
    記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された情報と前記
    検出信号とを比較する判定処理手段とを設け、 前記記憶手段に、検査面に施されるマーキングについて
    の情報を、予めパターン化したマスタデータとして記憶
    しておき、 前記検出手段によって検出される検出信号がマーキング
    を検出したときに、前記記憶手段に記憶されたマスタデ
    ータの中から当該検出信号と合致するパターンのデータ
    を選択して読み出し、 この選択したパターンのデータに基づいて、マーキング
    が施されている範囲ではマーキングの良否を、また、マ
    ーキングが施されていない範囲では傷の有無を、それぞ
    れ当該選択したパターンのデータと前記検出信号とを比
    較することにより判定することを特徴とする欠陥検出方
    法。
  5. 【請求項5】 前記検査面が環状に構成され、前記検出
    部が検査面を半径方向に走査する光学式センサと、前記
    検査面をその軸線まわりに回転させる回転駆動手段とを
    有する場合において、 前記マスタデータが、検査面に施されたマーキングのそ
    れぞれを先頭として構成されるマーキングの数と同数の
    パターンのデータとされる請求項4に記載の欠陥検出方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011085510A (ja) * 2009-10-16 2011-04-28 Ntn Corp スラスト軸受の検査方法および検査装置
KR101424355B1 (ko) * 2012-12-13 2014-08-13 범아유니텍(주) 테이퍼베어링용 테이퍼롤러의 자동계측 비젼 분류장치

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