JPH09188834A - 発光塗料、発光塗膜及び発光塗料の塗装方法 - Google Patents
発光塗料、発光塗膜及び発光塗料の塗装方法Info
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- JPH09188834A JPH09188834A JP232096A JP232096A JPH09188834A JP H09188834 A JPH09188834 A JP H09188834A JP 232096 A JP232096 A JP 232096A JP 232096 A JP232096 A JP 232096A JP H09188834 A JPH09188834 A JP H09188834A
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- G09F—DISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
- G09F13/00—Illuminated signs; Luminous advertising
- G09F13/20—Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts
- G09F13/22—Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts electroluminescent
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- Paints Or Removers (AREA)
- Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 発光塗料、発光塗膜及び発光塗料の塗装方法
に関し、塗膜表面積に対する発光量を増大できるように
した発光塗料、発光塗膜び発光塗料の塗装方法の提供を
目的とする。 【解決手段】 主要顔料としての発光顔料と、透明粉末
と、展色剤とを配合して、被塗装材に付着させ、乾燥硬
化させて発光塗膜を得る。この発光塗膜に光を照射する
ことにより塗膜表面の発光顔料を発光させると共に、透
明粉末を介して塗膜内の発光顔料に光を入射させ、その
発光を透明粉末を介して出射させることにより発光量を
増大させ、更に透明粉末による再帰反射効果で明度を高
める。
に関し、塗膜表面積に対する発光量を増大できるように
した発光塗料、発光塗膜び発光塗料の塗装方法の提供を
目的とする。 【解決手段】 主要顔料としての発光顔料と、透明粉末
と、展色剤とを配合して、被塗装材に付着させ、乾燥硬
化させて発光塗膜を得る。この発光塗膜に光を照射する
ことにより塗膜表面の発光顔料を発光させると共に、透
明粉末を介して塗膜内の発光顔料に光を入射させ、その
発光を透明粉末を介して出射させることにより発光量を
増大させ、更に透明粉末による再帰反射効果で明度を高
める。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光塗料、発光塗
膜及び発光塗料の塗装方法に関し、特に塗膜表面積に対
する発光量を増大できるようにした発光塗料、発光塗膜
び発光塗料の塗装方法に関する。
膜及び発光塗料の塗装方法に関し、特に塗膜表面積に対
する発光量を増大できるようにした発光塗料、発光塗膜
び発光塗料の塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発光塗料は、発光顔料を主要顔料とし、
これを展色剤と練りあわせた塗料であり、夜間あるいは
暗所においても識別の必要がある計器類の目盛、番号
札、支持板、機械のキー、スイッチ、道路標識などの塗
装に用いられている。この発光塗料に配合される発光顔
料としては光の吸収が止まってから放射される光の持続
時間が長い蓄光顔料と、この持続時間が短い螢光顔料と
があり、組成的には無機顔料と有機顔料とに分類されて
いる。
これを展色剤と練りあわせた塗料であり、夜間あるいは
暗所においても識別の必要がある計器類の目盛、番号
札、支持板、機械のキー、スイッチ、道路標識などの塗
装に用いられている。この発光塗料に配合される発光顔
料としては光の吸収が止まってから放射される光の持続
時間が長い蓄光顔料と、この持続時間が短い螢光顔料と
があり、組成的には無機顔料と有機顔料とに分類されて
いる。
【0003】即ち、蓄光顔料としては、硫化亜鉛系〔n
ZnS・(n−1)CdS:Cu〕(n=0.78〜
1.0,Cu:0.01%)と硫化カルシウム系〔nC
dS・(1−n)SrS:Bi,Cu〕(n=0〜1.
0,Bi=0.04%,Cu=0.01%)がある。
ZnS・(n−1)CdS:Cu〕(n=0.78〜
1.0,Cu:0.01%)と硫化カルシウム系〔nC
dS・(1−n)SrS:Bi,Cu〕(n=0〜1.
0,Bi=0.04%,Cu=0.01%)がある。
【0004】螢光顔料には無機顔料と有機顔料との双方
があり、無機顔料は亜鉛、カドミウム、バリウム、スト
ロンチウムなどの硫化物、例えば硫化亜鉛や硫化カドミ
ウム(nZnS・(1−n)ZnCd〕(n=0.15
〜1.0)に賦活剤として銅、マンガン、銀等の金属あ
るいは金属塩を加えて高温に加熱して作られる。硫化亜
鉛、硫化亜鉛カドミウム系の螢光色は紫から、青、緑、
黄、橙及び赤に及び、又、2色を混合して白を作ること
もできる。又、可視光線下では白いが螢光色は青く光る
硫化亜鉛銀、可視光線下では暗橙色で螢光色が赤橙色で
ある硫化カドミウム銀など、可視光線下での色と螢光色
が異なるものがある。
があり、無機顔料は亜鉛、カドミウム、バリウム、スト
ロンチウムなどの硫化物、例えば硫化亜鉛や硫化カドミ
ウム(nZnS・(1−n)ZnCd〕(n=0.15
〜1.0)に賦活剤として銅、マンガン、銀等の金属あ
るいは金属塩を加えて高温に加熱して作られる。硫化亜
鉛、硫化亜鉛カドミウム系の螢光色は紫から、青、緑、
黄、橙及び赤に及び、又、2色を混合して白を作ること
もできる。又、可視光線下では白いが螢光色は青く光る
硫化亜鉛銀、可視光線下では暗橙色で螢光色が赤橙色で
ある硫化カドミウム銀など、可視光線下での色と螢光色
が異なるものがある。
【0005】有機顔料はオーランタミンタングステー
ト、ローダミンタングステート、ソジウムレッドレーキ
Cなどの他に、顔料の色相と同じ色の螢光を発する昼光
螢光顔料が含まれる。この昼光螢光顔料には顔料色素形
と合成樹脂固溶体形の2種類があるが、現在は後者を指
す場合が多い。この合成樹脂固溶体形のものは、例えば
ジフェニルメタン系、トリフェノルメタン系、キサンテ
ン系、チアゾール系、チアジン系などの螢光を持つ染料
をメラミン樹脂、スルホンアミド樹脂などの合成樹脂に
溶解し、硬化した後、粉砕して作る。
ト、ローダミンタングステート、ソジウムレッドレーキ
Cなどの他に、顔料の色相と同じ色の螢光を発する昼光
螢光顔料が含まれる。この昼光螢光顔料には顔料色素形
と合成樹脂固溶体形の2種類があるが、現在は後者を指
す場合が多い。この合成樹脂固溶体形のものは、例えば
ジフェニルメタン系、トリフェノルメタン系、キサンテ
ン系、チアゾール系、チアジン系などの螢光を持つ染料
をメラミン樹脂、スルホンアミド樹脂などの合成樹脂に
溶解し、硬化した後、粉砕して作る。
【0006】上記発光顔料と練り合わせられる展色剤
(ビヒクル)としては重合油、天然又は合成樹脂、繊維
素やゴムの誘導体などの高分子物質が用いられる。
(ビヒクル)としては重合油、天然又は合成樹脂、繊維
素やゴムの誘導体などの高分子物質が用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この従来の発光塗料に
より成形された発光塗膜は、その発光量が塗膜の表面に
露出する発光顔料の量によって決定され、塗膜の表面積
に対する発光量には一定の限界がある。
より成形された発光塗膜は、その発光量が塗膜の表面に
露出する発光顔料の量によって決定され、塗膜の表面積
に対する発光量には一定の限界がある。
【0008】本発明は、上記の事情を考慮してなされた
ものであり、塗膜表面積に対する発光量を増大できるよ
うにした発光塗料、発光塗膜び発光塗料の塗装方法を提
供することを目的とする。
ものであり、塗膜表面積に対する発光量を増大できるよ
うにした発光塗料、発光塗膜び発光塗料の塗装方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る発光塗料
は、上記の目的を達成するため、主要顔料としての発光
顔料10〜40%と、透明粉末10〜40%と、展色剤
30〜70%のとを配合したこと特徴とするものであ
る。
は、上記の目的を達成するため、主要顔料としての発光
顔料10〜40%と、透明粉末10〜40%と、展色剤
30〜70%のとを配合したこと特徴とするものであ
る。
【0010】本発明に用いる発光顔料としては、公知の
発光顔料を用いればよく、例えば上述した蓄光顔料、螢
光顔料の1種又は2種以上を混合して用いればよい。発
光顔料の配合量はこの発光塗料全体の10〜40%であ
ることが好ましく、10%未満では所要の発光量が得ら
れなくなるので好ましくなく、40%を超過すると定着
性が悪化するので好ましくない。
発光顔料を用いればよく、例えば上述した蓄光顔料、螢
光顔料の1種又は2種以上を混合して用いればよい。発
光顔料の配合量はこの発光塗料全体の10〜40%であ
ることが好ましく、10%未満では所要の発光量が得ら
れなくなるので好ましくなく、40%を超過すると定着
性が悪化するので好ましくない。
【0011】本発明に用いる展色剤は、塗膜形成主要素
と、塗膜形成助要素と、溶剤とからなり、塗膜形成主要
素としては例えば重合油、天然又は合成樹脂、繊維素や
ゴムの誘導体などの高分子物質が用いられる。
と、塗膜形成助要素と、溶剤とからなり、塗膜形成主要
素としては例えば重合油、天然又は合成樹脂、繊維素や
ゴムの誘導体などの高分子物質が用いられる。
【0012】上記重合油を塗膜形成主要素として用いる
塗料は油性塗料と呼ばれ、樹脂成分を含有しないボイル
油及び油ペイントと、樹脂成分を含有する油ワニス及び
油エナメルとがある。上記重合油としては、あまに油、
きり油、大豆油、サンフラワー油、魚油、あるいはこれ
らのうちの2種以上の混合油などがその例として上げら
れ、ボイル油及び油ペイントではこの重合油を300℃
前後に加熱して重合した高粘度油が用いられ、油ワニス
は、硬化ロジン、エステルガム、溶融コーバル、油溶性
フェノール樹脂、マレイン酸樹脂などの樹脂と乾性油と
を高温で重合させてさせ、ミネラルスピリット、乾燥剤
を添加して作られる。この油ワニスをビヒクルとして顔
料と錬摩したものが油エナメルである。
塗料は油性塗料と呼ばれ、樹脂成分を含有しないボイル
油及び油ペイントと、樹脂成分を含有する油ワニス及び
油エナメルとがある。上記重合油としては、あまに油、
きり油、大豆油、サンフラワー油、魚油、あるいはこれ
らのうちの2種以上の混合油などがその例として上げら
れ、ボイル油及び油ペイントではこの重合油を300℃
前後に加熱して重合した高粘度油が用いられ、油ワニス
は、硬化ロジン、エステルガム、溶融コーバル、油溶性
フェノール樹脂、マレイン酸樹脂などの樹脂と乾性油と
を高温で重合させてさせ、ミネラルスピリット、乾燥剤
を添加して作られる。この油ワニスをビヒクルとして顔
料と錬摩したものが油エナメルである。
【0013】上記天然樹脂としては、ロジン、コーパ
ル、こはく、ダンマル、セラックなどがその例としてあ
げられ、合成樹脂としては、レゾール樹脂、ノボラック
樹脂などのフェノール樹脂、マレイン酸樹脂、アルキド
樹脂(ポリエステル樹脂)、アミノアルキド樹脂、メラ
ミン樹脂、尿素樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン樹脂、これらの樹脂の変性体、
あるいはこれらの中の2種以上の混合物や共重合体がそ
の例として挙げられる。
ル、こはく、ダンマル、セラックなどがその例としてあ
げられ、合成樹脂としては、レゾール樹脂、ノボラック
樹脂などのフェノール樹脂、マレイン酸樹脂、アルキド
樹脂(ポリエステル樹脂)、アミノアルキド樹脂、メラ
ミン樹脂、尿素樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン樹脂、これらの樹脂の変性体、
あるいはこれらの中の2種以上の混合物や共重合体がそ
の例として挙げられる。
【0014】上記繊維素(セルロース)は、その水酸基
一部又は全部をエステル化した硝酸繊維素(セルロイ
ド)、酢酸繊維素、再生繊維繊維素など、同じくエーテ
ル化したメチル繊維素、エチル繊維素、カルボキシルメ
チルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロー
ス(HEC)などの繊維素誘導体として用いられる。
一部又は全部をエステル化した硝酸繊維素(セルロイ
ド)、酢酸繊維素、再生繊維繊維素など、同じくエーテ
ル化したメチル繊維素、エチル繊維素、カルボキシルメ
チルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロー
ス(HEC)などの繊維素誘導体として用いられる。
【0015】又、上記ゴム誘導体としては、イソプレン
の重合体である天然ゴム、スチレン−ブタジエン系、ポ
リブタジエン系、フッ素系、アクリル系、シリコン系、
ポリウレタン系などの合成ゴムの塩化物、環化体などの
誘導体が用いられる。
の重合体である天然ゴム、スチレン−ブタジエン系、ポ
リブタジエン系、フッ素系、アクリル系、シリコン系、
ポリウレタン系などの合成ゴムの塩化物、環化体などの
誘導体が用いられる。
【0016】又、塗膜形成助要素には、可塑剤、乾燥
剤、硬化剤、皮張り防止剤、増粘剤、光沢付与剤、はけ
目防止又は平坦化剤、たれ防止剤、防腐剤、防食剤、防
かび剤、紫外線吸収剤などがあり、用途や塗膜形成主要
素の種類に応じてこれらの中の必要とされるものが必要
最小量添加される。
剤、硬化剤、皮張り防止剤、増粘剤、光沢付与剤、はけ
目防止又は平坦化剤、たれ防止剤、防腐剤、防食剤、防
かび剤、紫外線吸収剤などがあり、用途や塗膜形成主要
素の種類に応じてこれらの中の必要とされるものが必要
最小量添加される。
【0017】本発明において、展色剤の添加量は特に限
定されず、用いる展色剤によっても異なる。例えば展色
剤として一般的であるアクリル樹脂を用いる場合であれ
ば、塗料全体の30〜70%のアクリル樹脂を配合すれ
ばよく、30%未満では定着性が悪化するので好ましく
なく、又、70%を超過すると発光性が悪化するので好
ましくない。
定されず、用いる展色剤によっても異なる。例えば展色
剤として一般的であるアクリル樹脂を用いる場合であれ
ば、塗料全体の30〜70%のアクリル樹脂を配合すれ
ばよく、30%未満では定着性が悪化するので好ましく
なく、又、70%を超過すると発光性が悪化するので好
ましくない。
【0018】更に、本発明の発光塗料においては、必要
に応じて溶剤あるいは希釈剤が配合される。この溶剤あ
るいは希釈剤の配合量は20%以下であることが好まし
く、20%を超過すると塗料の流動性が高くなりすぎ、
所要の膜厚を得られなくなるとともに、乾燥時間が長く
なり、所要の膜厚を得るために重ね塗りを行う場合には
非常に長時間を要する。更に、この溶剤あるいは希釈剤
の配合量が20%を超過すると、発光顔料や透明粉末の
配合率が低下し、十分な発光量がえられなくなるおそれ
がある。
に応じて溶剤あるいは希釈剤が配合される。この溶剤あ
るいは希釈剤の配合量は20%以下であることが好まし
く、20%を超過すると塗料の流動性が高くなりすぎ、
所要の膜厚を得られなくなるとともに、乾燥時間が長く
なり、所要の膜厚を得るために重ね塗りを行う場合には
非常に長時間を要する。更に、この溶剤あるいは希釈剤
の配合量が20%を超過すると、発光顔料や透明粉末の
配合率が低下し、十分な発光量がえられなくなるおそれ
がある。
【0019】上記溶剤とは、塗膜形成主要素、塗膜形成
助要素、顔料などを溶解あるいは分散して取扱い易く、
塗装し易くする揮発性の液体、即ち、塗料用溶剤のこと
をいい、脂肪族系及び芳香族系炭化水素、アルコール、
ケトン、エーテル、エステルなどをその代表として上げ
ることができる。なお、この溶剤のうち、ある溶質の溶
液に、その溶質に対する非溶剤をある程度まで添加して
も沈澱物を生じないで希釈し得る場合にはこの溶質に対
する非溶剤を希釈剤と呼ぶ。
助要素、顔料などを溶解あるいは分散して取扱い易く、
塗装し易くする揮発性の液体、即ち、塗料用溶剤のこと
をいい、脂肪族系及び芳香族系炭化水素、アルコール、
ケトン、エーテル、エステルなどをその代表として上げ
ることができる。なお、この溶剤のうち、ある溶質の溶
液に、その溶質に対する非溶剤をある程度まで添加して
も沈澱物を生じないで希釈し得る場合にはこの溶質に対
する非溶剤を希釈剤と呼ぶ。
【0020】本発明において、塗膜形成主要素と発光顔
料及び透明粉末との配合率は、特に限定されないが、塗
膜形成主要素1〜5に対して発光顔料及び透明粉末1〜
3の割合とすることが好ましい。
料及び透明粉末との配合率は、特に限定されないが、塗
膜形成主要素1〜5に対して発光顔料及び透明粉末1〜
3の割合とすることが好ましい。
【0021】上記透明粉末は、透明の粉末であればよい
が、塗膜形成主要素、塗膜形成助要素及び塗料用溶剤に
よって溶解されないことが必要であり、又、できるだけ
化学的に安定していることが好ましい。そして、このよ
うな観点から、天然又は合成の樹脂よりも透明ガラスな
どを用いることが推奨される。
が、塗膜形成主要素、塗膜形成助要素及び塗料用溶剤に
よって溶解されないことが必要であり、又、できるだけ
化学的に安定していることが好ましい。そして、このよ
うな観点から、天然又は合成の樹脂よりも透明ガラスな
どを用いることが推奨される。
【0022】本発明に用いる透明粉末の粒径は、特に限
定されないが、30〜200μm程度にすることが好ま
しく、30μm未満では再帰反射効果が低下するととも
に発光量が著しく低下するので好ましくない。又、20
0μmを超過すると塗膜が分厚くなりすぎる上、再帰反
射効果が一定の限界に達するので不経済になるから好ま
しくない。
定されないが、30〜200μm程度にすることが好ま
しく、30μm未満では再帰反射効果が低下するととも
に発光量が著しく低下するので好ましくない。又、20
0μmを超過すると塗膜が分厚くなりすぎる上、再帰反
射効果が一定の限界に達するので不経済になるから好ま
しくない。
【0023】本発明に係る発光塗膜は、上記本発明の発
光塗料を被塗装材に塗布し、乾燥硬化ることにより形成
される。この発光塗膜に光が照射されると、透明粉末に
入射した光が塗膜内に進み、透明粉末の表面に接してい
る塗膜内の発光顔料に入射する。これにより、塗膜表面
に露出している発光顔料に加えて塗膜内の発光顔料にも
エネルギーが与えられることになり、発光量が増大す
る。又、透明粉末に入射した光は再帰反射して塗膜表面
から出射し、この再帰反射光によっても塗膜の輝度が高
められ、鮮やかな色相が得られる。
光塗料を被塗装材に塗布し、乾燥硬化ることにより形成
される。この発光塗膜に光が照射されると、透明粉末に
入射した光が塗膜内に進み、透明粉末の表面に接してい
る塗膜内の発光顔料に入射する。これにより、塗膜表面
に露出している発光顔料に加えて塗膜内の発光顔料にも
エネルギーが与えられることになり、発光量が増大す
る。又、透明粉末に入射した光は再帰反射して塗膜表面
から出射し、この再帰反射光によっても塗膜の輝度が高
められ、鮮やかな色相が得られる。
【0024】この発光塗膜の膜厚は特に限定されない
が、0.2〜2.5mmとすることが好ましく、0.2
mm未満では塗色にむらが生じるので好ましくなく、
2.5mmを超過する場合には、発光量が限界に達し不
経済になるので好ましくない。より好ましくは0.5〜
1.5mmであり、0.75mm程度が最も好ましい。
が、0.2〜2.5mmとすることが好ましく、0.2
mm未満では塗色にむらが生じるので好ましくなく、
2.5mmを超過する場合には、発光量が限界に達し不
経済になるので好ましくない。より好ましくは0.5〜
1.5mmであり、0.75mm程度が最も好ましい。
【0025】又、塗膜を分厚くする場合には1回塗りを
するよりも例えば0.3〜0.5mm程度ずつ複数回重
ね塗りをする方が透明粉末が顔料によって被覆されるこ
とを防止でき、再帰反射効果及び発光量を高める上で有
利になる。
するよりも例えば0.3〜0.5mm程度ずつ複数回重
ね塗りをする方が透明粉末が顔料によって被覆されるこ
とを防止でき、再帰反射効果及び発光量を高める上で有
利になる。
【0026】本発明の発光塗膜においては、上記の発光
塗膜の上に更にガラス粉末と着色塗料とからなる着色塗
膜を重ね塗りすることができる。この場合には、昼光下
において表面に形成された着色塗膜の色及び模様が再帰
反射効果を伴って観察でき、昼光下で鮮やかに見える。
しかも、夜間や暗所において光が照射されると着色塗膜
の透明粉末を介して光が発光塗膜の発光顔料に達し、
又、発光顔料の蛍光が再帰反射効果を伴って着色塗膜の
透明粉末を介して塗膜外に出射するので、発光塗膜の模
様などがその発光色により表示される。
塗膜の上に更にガラス粉末と着色塗料とからなる着色塗
膜を重ね塗りすることができる。この場合には、昼光下
において表面に形成された着色塗膜の色及び模様が再帰
反射効果を伴って観察でき、昼光下で鮮やかに見える。
しかも、夜間や暗所において光が照射されると着色塗膜
の透明粉末を介して光が発光塗膜の発光顔料に達し、
又、発光顔料の蛍光が再帰反射効果を伴って着色塗膜の
透明粉末を介して塗膜外に出射するので、発光塗膜の模
様などがその発光色により表示される。
【0027】ここで使用する透明粉末は上記本発明の発
光塗料に用いる透明粉末と同様のものを用いればよい。
又、着色塗料としては、希釈が容易な水性塗料、エマル
ジョン塗料などの他、希釈剤あるいは溶剤を用いて流動
性を高められる架橋形塗料を用いることができる。
光塗料に用いる透明粉末と同様のものを用いればよい。
又、着色塗料としては、希釈が容易な水性塗料、エマル
ジョン塗料などの他、希釈剤あるいは溶剤を用いて流動
性を高められる架橋形塗料を用いることができる。
【0028】この着色塗膜の膜厚は0.5〜3mm程度
が好ましく、0.5mm未満では膜厚を均一にすること
が困難になり、色むらが生じるので好ましくなく、3m
mを超過すれば着色塗料が透明粉末の表面全体を被覆し
て再帰反射効果や発光塗膜への光の入射及び発光塗膜か
らの光の出射を妨げるので好ましくない。よりこのまし
くは0.5〜1mm程度であり、最も好ましくは0.5
〜0.7mm程度である。
が好ましく、0.5mm未満では膜厚を均一にすること
が困難になり、色むらが生じるので好ましくなく、3m
mを超過すれば着色塗料が透明粉末の表面全体を被覆し
て再帰反射効果や発光塗膜への光の入射及び発光塗膜か
らの光の出射を妨げるので好ましくない。よりこのまし
くは0.5〜1mm程度であり、最も好ましくは0.5
〜0.7mm程度である。
【0029】本発明の発光塗膜においては、塗膜の耐久
性を高めるために、上記本発明の発光塗料の塗膜の表
面、又はこれに重ねて形成された着色塗膜の表面に更に
重ねて形成される透明の保護膜を設けることが好まし
い。
性を高めるために、上記本発明の発光塗料の塗膜の表
面、又はこれに重ねて形成された着色塗膜の表面に更に
重ねて形成される透明の保護膜を設けることが好まし
い。
【0030】この保護膜は、透明の塗料のみを用いて形
成することも可能であるが、透明粉末を配合して、再帰
反射効果により鮮やかさを増すことが好ましい。ここで
用いる透明の塗料としては、いわゆるクリアラッカーを
用いることができる他、アルカリ水性塗料を用いること
もできる。
成することも可能であるが、透明粉末を配合して、再帰
反射効果により鮮やかさを増すことが好ましい。ここで
用いる透明の塗料としては、いわゆるクリアラッカーを
用いることができる他、アルカリ水性塗料を用いること
もできる。
【0031】又、ここで使用する透明粉末も上記本発明
の発光塗料で使用したものと同様のものを用いればよ
い。この保護膜の膜厚は0.5〜1.5mm程度である
ことが好ましく、0.5mm未満では膜厚に生じるむら
が大きく部分的に保護機能が無くなる恐れがあるので好
ましくなく、1.5mmを超過すると保護機能が限界に
達し不経済であるので好ましくない。
の発光塗料で使用したものと同様のものを用いればよ
い。この保護膜の膜厚は0.5〜1.5mm程度である
ことが好ましく、0.5mm未満では膜厚に生じるむら
が大きく部分的に保護機能が無くなる恐れがあるので好
ましくなく、1.5mmを超過すると保護機能が限界に
達し不経済であるので好ましくない。
【0032】本発明の発光塗料の塗装方法は、上記本発
明の発光塗料を調合し、この発光塗料を被塗装材に付着
させ、乾燥硬化させることを特徴とする。本発明の発光
塗料を被塗装剤に付着させる方法としは、はけ、ローラ
などによる手塗り、エアスプレー、エアレススプレーな
どのスプレー、浸漬、転写、印刷などの任意の公知の方
法を採用すればよい。
明の発光塗料を調合し、この発光塗料を被塗装材に付着
させ、乾燥硬化させることを特徴とする。本発明の発光
塗料を被塗装剤に付着させる方法としは、はけ、ローラ
などによる手塗り、エアスプレー、エアレススプレーな
どのスプレー、浸漬、転写、印刷などの任意の公知の方
法を採用すればよい。
【0033】又、被塗装剤に塗布した本発明の発光塗料
を乾燥、硬化させる方法としては、自然乾燥、赤外線ラ
ンプなどによる加熱乾燥など任意の公知の方法を採用す
ればよい。
を乾燥、硬化させる方法としては、自然乾燥、赤外線ラ
ンプなどによる加熱乾燥など任意の公知の方法を採用す
ればよい。
【0034】本発明の発光塗料の塗装方法においては、
上記被塗装材に付着させた本発明の発光塗料の塗膜が乾
燥硬化する前にこの塗膜の表面に透明粉末を付着させ、
更にこの後に透明粉末の表面側に流動性の高い着色塗料
を付着させ、この着色塗料を乾燥硬化させることができ
る。
上記被塗装材に付着させた本発明の発光塗料の塗膜が乾
燥硬化する前にこの塗膜の表面に透明粉末を付着させ、
更にこの後に透明粉末の表面側に流動性の高い着色塗料
を付着させ、この着色塗料を乾燥硬化させることができ
る。
【0035】ここで、本発明の発光塗料の塗膜が乾燥硬
化した後に例えば接着剤、粘着剤などを用いて透明粉末
を付着させ、この後に流動性の高い着色塗料を付着させ
ること、あるいは、予め形成された透明粉末と着色顔料
とからなる着色塗膜を付着させることは可能であるが、
塗装の手間を減少させると共に、塗膜全体を形成する時
間を短縮する上では、上記のように、本発明の発光塗料
の塗膜が乾燥硬化する前にこの塗膜の表面に透明粉末を
付着させ、更にこの後に透明粉末の表面側に流動性の高
い着色塗料を付着させることが有利である。
化した後に例えば接着剤、粘着剤などを用いて透明粉末
を付着させ、この後に流動性の高い着色塗料を付着させ
ること、あるいは、予め形成された透明粉末と着色顔料
とからなる着色塗膜を付着させることは可能であるが、
塗装の手間を減少させると共に、塗膜全体を形成する時
間を短縮する上では、上記のように、本発明の発光塗料
の塗膜が乾燥硬化する前にこの塗膜の表面に透明粉末を
付着させ、更にこの後に透明粉末の表面側に流動性の高
い着色塗料を付着させることが有利である。
【0036】上記本発明の発光塗料からなる発光塗膜の
表面に付着させる透明粉末の量は200〜600g/m
2 であることが好ましく、200g/m2 未満では透明
粉末の量が少なくなりすぎ、再帰反射効果や発光塗膜へ
の光の出入りが少なくなり、又色むらが生じるので好ま
しくなく、600g/m2 を超過すると透明粉末の定着
性が悪化するので好ましくない。より好ましくは200
〜400g/m2 程度であり、最も好ましくは300g
/m2 程度である。
表面に付着させる透明粉末の量は200〜600g/m
2 であることが好ましく、200g/m2 未満では透明
粉末の量が少なくなりすぎ、再帰反射効果や発光塗膜へ
の光の出入りが少なくなり、又色むらが生じるので好ま
しくなく、600g/m2 を超過すると透明粉末の定着
性が悪化するので好ましくない。より好ましくは200
〜400g/m2 程度であり、最も好ましくは300g
/m2 程度である。
【0037】又、本発明の発光塗料の塗装方法において
は、上記本発明の発光塗料により形成された発光塗膜又
はこの発光塗膜に重ねた着色塗料に更に透明の保護膜を
形成することができる。
は、上記本発明の発光塗料により形成された発光塗膜又
はこの発光塗膜に重ねた着色塗料に更に透明の保護膜を
形成することができる。
【0038】ここで予め形成されたフィルム状、シート
状あるいはテープ状の保護膜を例えば接着剤、粘着剤な
どを用いて上記本発明の発光塗膜又は着色塗料の表面に
付着させることも可能であるが、塗膜を形成する全体的
な手間を減少させると共に、塗膜全体を形成する時間を
短縮するために、透明塗料を上記本発明の発光塗膜又は
着色塗料に重ね塗りし、乾燥硬化させることが好まし
い。
状あるいはテープ状の保護膜を例えば接着剤、粘着剤な
どを用いて上記本発明の発光塗膜又は着色塗料の表面に
付着させることも可能であるが、塗膜を形成する全体的
な手間を減少させると共に、塗膜全体を形成する時間を
短縮するために、透明塗料を上記本発明の発光塗膜又は
着色塗料に重ね塗りし、乾燥硬化させることが好まし
い。
【0039】この保護膜は透明塗料のみで構成してもよ
いが、上記本発明の発光塗膜又は着色塗膜が乾燥硬化す
る前にその表面に透明粉末を付着させてから、その表面
に透明の保護膜を形成する透明塗料を付着させ、乾燥硬
化させるという手順で形成することが好ましい。
いが、上記本発明の発光塗膜又は着色塗膜が乾燥硬化す
る前にその表面に透明粉末を付着させてから、その表面
に透明の保護膜を形成する透明塗料を付着させ、乾燥硬
化させるという手順で形成することが好ましい。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例に係る発光塗料
は、銀で賦活された硫化カドミウム20%、粒径50〜
70μmのガラス粉末20%、アクリル樹脂50%、溶
剤10%を配合して得られた。
は、銀で賦活された硫化カドミウム20%、粒径50〜
70μmのガラス粉末20%、アクリル樹脂50%、溶
剤10%を配合して得られた。
【0041】この発光塗料を被塗装材の表面に乾燥固化
後の膜厚が0.75mm程度になるように塗布し、乾燥
硬化させて発光塗膜を形成した。比較のために、銀で賦
活された硫化カドミウム25%、アクリル樹脂62.5
%、溶剤12.5%を配合して得た発光塗料を調合し、
被塗装材の表面に乾燥固化後の膜厚が0.75mm程度
になるように塗布し、乾燥硬化させて発光塗膜を形成し
た。
後の膜厚が0.75mm程度になるように塗布し、乾燥
硬化させて発光塗膜を形成した。比較のために、銀で賦
活された硫化カドミウム25%、アクリル樹脂62.5
%、溶剤12.5%を配合して得た発光塗料を調合し、
被塗装材の表面に乾燥固化後の膜厚が0.75mm程度
になるように塗布し、乾燥硬化させて発光塗膜を形成し
た。
【0042】上記実施例に係る発光塗膜と比較のための
発光塗膜とを数分間昼光にさらした後、暗所に移して観
察したところ共に燐光現象が生じていることが確認で
き、又、上記実施例に係る発光塗膜が比較のための発光
塗膜に比べて数倍明るく発光していることが確認でき
た。
発光塗膜とを数分間昼光にさらした後、暗所に移して観
察したところ共に燐光現象が生じていることが確認で
き、又、上記実施例に係る発光塗膜が比較のための発光
塗膜に比べて数倍明るく発光していることが確認でき
た。
【0043】本発明の他の実施例に係る発光塗料の塗装
方法では、上記一実施例で調合した発光塗料を被塗装材
の表面に乾燥固化後の膜厚が0.75mm程度になるよ
うに塗布し、表面の粘性が失われない程度に乾燥硬化し
た時にその表面に粒径50〜70μmのガラス粉末を3
00g/m2 の目付量となるように付着させた。この
後、発光塗料が乾燥硬化して表面にガラス粉末が付着し
た発光塗膜が形成されたことを確かめてから、水溶性の
着色塗料をその表面に塗布し、乾燥硬化させ膜厚0.7
mmの着色塗膜を形成した。
方法では、上記一実施例で調合した発光塗料を被塗装材
の表面に乾燥固化後の膜厚が0.75mm程度になるよ
うに塗布し、表面の粘性が失われない程度に乾燥硬化し
た時にその表面に粒径50〜70μmのガラス粉末を3
00g/m2 の目付量となるように付着させた。この
後、発光塗料が乾燥硬化して表面にガラス粉末が付着し
た発光塗膜が形成されたことを確かめてから、水溶性の
着色塗料をその表面に塗布し、乾燥硬化させ膜厚0.7
mmの着色塗膜を形成した。
【0044】この水溶性の塗料はガラス粉末の塗膜表面
側では極めて薄くなるが、昼光の下ではこの着色塗料の
塗色が、この着色塗膜のガラス粉末による再帰反射効果
によって鮮やかに観察できた。又、この発光塗膜と着色
塗膜からなる塗膜を数分間昼光にさらした後、暗所に移
して観察したところ着色塗膜を透して発光塗膜の燐光現
象を確認することができた。
側では極めて薄くなるが、昼光の下ではこの着色塗料の
塗色が、この着色塗膜のガラス粉末による再帰反射効果
によって鮮やかに観察できた。又、この発光塗膜と着色
塗膜からなる塗膜を数分間昼光にさらした後、暗所に移
して観察したところ着色塗膜を透して発光塗膜の燐光現
象を確認することができた。
【0045】この鮮やかな燐光現象は、着色塗膜のガラ
ス粉末が一種の光トンネルとして光を発光塗膜に入射さ
せ、発光塗膜の表面に光が出入りすると共に発光塗膜の
ガラス粉末によって発光塗膜内に光が出入りして多量の
燐光を発生させ、この多量の燐光が着色塗膜のガラス粉
末を通って表面側に出射し、又、発光塗膜及び着色塗膜
のガラス粉末による再帰反射光が加わって明るさが増し
たからである。
ス粉末が一種の光トンネルとして光を発光塗膜に入射さ
せ、発光塗膜の表面に光が出入りすると共に発光塗膜の
ガラス粉末によって発光塗膜内に光が出入りして多量の
燐光を発生させ、この多量の燐光が着色塗膜のガラス粉
末を通って表面側に出射し、又、発光塗膜及び着色塗膜
のガラス粉末による再帰反射光が加わって明るさが増し
たからである。
【0046】比較のために上記一実施例で調合した発光
塗料を被塗装材の表面に乾燥固化後の膜厚が0.75m
m程度になるように塗布し、乾燥硬化させた後、その表
面に上記水溶性の着色塗料をその表面に塗布し、乾燥硬
化させ膜厚0.7mmの着色塗膜を形成することにより
積層塗膜を形成した。
塗料を被塗装材の表面に乾燥固化後の膜厚が0.75m
m程度になるように塗布し、乾燥硬化させた後、その表
面に上記水溶性の着色塗料をその表面に塗布し、乾燥硬
化させ膜厚0.7mmの着色塗膜を形成することにより
積層塗膜を形成した。
【0047】この積層塗膜を数分間昼光にさらした後、
暗所に移して観察したところ燐光現象を確認することは
できなかった。本発明の又他の実施例に係る発光塗料の
塗装方法では、上記一実施例で調合した発光塗料を被塗
装材の表面に乾燥固化後の膜厚が0.75mm程度にな
るように塗布し、表面の粘性が失われない程度に乾燥硬
化した時にその表面に粒径50〜70μmのガラス粉末
を300g/m2 の目付量となるように付着させた。こ
の後、発光塗料が乾燥硬化して表面にガラス粉末が付着
した発光塗膜が形成されたことを確かめてから、水溶性
の着色塗料をその表面に塗布し、着色塗料の表面の粘性
が無くならないうちにその表面に粒径50〜70μmの
ガラス粉末を300g/m2 の目付量となるように付着
させた。この後、着色塗料が乾燥硬化したことを確かめ
てから、pH9のアルカリ水性の透明塗料をその表面に
塗布し、乾燥硬化させ膜厚0.7mmの保護膜を形成し
た。
暗所に移して観察したところ燐光現象を確認することは
できなかった。本発明の又他の実施例に係る発光塗料の
塗装方法では、上記一実施例で調合した発光塗料を被塗
装材の表面に乾燥固化後の膜厚が0.75mm程度にな
るように塗布し、表面の粘性が失われない程度に乾燥硬
化した時にその表面に粒径50〜70μmのガラス粉末
を300g/m2 の目付量となるように付着させた。こ
の後、発光塗料が乾燥硬化して表面にガラス粉末が付着
した発光塗膜が形成されたことを確かめてから、水溶性
の着色塗料をその表面に塗布し、着色塗料の表面の粘性
が無くならないうちにその表面に粒径50〜70μmの
ガラス粉末を300g/m2 の目付量となるように付着
させた。この後、着色塗料が乾燥硬化したことを確かめ
てから、pH9のアルカリ水性の透明塗料をその表面に
塗布し、乾燥硬化させ膜厚0.7mmの保護膜を形成し
た。
【0048】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の発光塗
料によれば、ガラス粉末などの透明粉末を配合するの
で、これを本発明の発光塗料の塗装方法に従って被塗装
材に塗布し、乾燥硬化させることにより、発光顔料と、
透明粉末と、展色剤とを配合した塗膜、即ち、本発明の
発光塗膜が形成される。
料によれば、ガラス粉末などの透明粉末を配合するの
で、これを本発明の発光塗料の塗装方法に従って被塗装
材に塗布し、乾燥硬化させることにより、発光顔料と、
透明粉末と、展色剤とを配合した塗膜、即ち、本発明の
発光塗膜が形成される。
【0049】この本発明の発光塗膜に光が照射される
と、塗膜表面の発光顔料が発光するとともに、この発光
塗膜に配合され、塗膜表面に部分的に露出している透明
粉末を通って塗膜内部の発光顔料にも光が入射し、発光
する。
と、塗膜表面の発光顔料が発光するとともに、この発光
塗膜に配合され、塗膜表面に部分的に露出している透明
粉末を通って塗膜内部の発光顔料にも光が入射し、発光
する。
【0050】この塗膜内部の発光が透明粉末を通って塗
膜表面から出射すると共に、塗膜表面の発光顔料の発光
が塗膜表面から出射されるので、塗膜表面積に対する発
光量が増大される。
膜表面から出射すると共に、塗膜表面の発光顔料の発光
が塗膜表面から出射されるので、塗膜表面積に対する発
光量が増大される。
【0051】又、この発光塗膜に配合され、塗膜表面に
部分的に露出している透明粉末に入射した外来光が再帰
反射して塗膜表面から出射することにより、明るさが増
大される。そして、この発光量の増大と再帰反射による
明度の増大とが相乗的に作用して、明るく鮮やかな発光
が得られる。
部分的に露出している透明粉末に入射した外来光が再帰
反射して塗膜表面から出射することにより、明るさが増
大される。そして、この発光量の増大と再帰反射による
明度の増大とが相乗的に作用して、明るく鮮やかな発光
が得られる。
Claims (12)
- 【請求項1】 主要顔料としての発光顔料と、透明粉末
と、展色剤とを配合したことを特徴とする発光塗料。 - 【請求項2】 発光顔料が蓄光顔料である請求項1に記
載の発光塗料。 - 【請求項3】 発光顔料が蛍光顔料である請求項1に記
載の発光塗料。 - 【請求項4】 配合率が発光顔料10〜40%、透明粉
末10〜40%、展色剤30〜70%である請求項1な
いし3のいずれか1項に記載の発光塗料。 - 【請求項5】 上記透明粉末が粒径30〜200μmの
ガラス粉末からなる請求項1ないし4のいずれか1項に
記載の発光塗料。 - 【請求項6】 被塗装材に塗布され、乾燥硬化させた請
求項1ないし5のいずれか1項に記載の発光塗料からな
る発光塗膜。 - 【請求項7】 請求項6に記載の発光塗膜と、この発光
塗膜の表面に形成され、ガラス粉末と着色塗料とからな
る着色塗膜とからなる発光塗膜。 - 【請求項8】 請求項7に記載の発光塗膜と、更にその
着色塗膜の表面に形成される透明の保護膜とからなる発
光塗膜。 - 【請求項9】 上記保護膜に透明粉末が配合された請求
項8に記載の蛍光塗膜。 - 【請求項10】 請求項1ないし5のいずれか1項に記
載の発光塗料を調合し、この発光塗料を被塗装材に付着
させ、乾燥硬化させることを特徴とする発光塗料の塗装
方法。 - 【請求項11】 上記被塗装材に付着させた発光塗料の
塗膜が乾燥硬化する前にこの塗膜の表面に透明粉末を付
着させ、更にこの後に透明粉末の表面側に流動性の高い
着色塗料を付着させる請求項10に記載の発光塗料の塗
装方法。 - 【請求項12】 請求項1ないし5のいずれか1項に記
載の発光塗料又はこの発光塗料からなる発光塗膜に重ね
られた上記着色塗料を付着させた後、この発光塗料又は
上記着色塗膜が乾燥硬化する前にこの着色塗膜の表面に
透明粉末を付着させてから、その表面に透明の保護膜を
形成する請求項10又は11に記載の発光塗料の塗装方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP232096A JPH09188834A (ja) | 1996-01-10 | 1996-01-10 | 発光塗料、発光塗膜及び発光塗料の塗装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP232096A JPH09188834A (ja) | 1996-01-10 | 1996-01-10 | 発光塗料、発光塗膜及び発光塗料の塗装方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09188834A true JPH09188834A (ja) | 1997-07-22 |
Family
ID=11526041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP232096A Pending JPH09188834A (ja) | 1996-01-10 | 1996-01-10 | 発光塗料、発光塗膜及び発光塗料の塗装方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09188834A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000256586A (ja) * | 1999-03-08 | 2000-09-19 | Kansai Paint Co Ltd | 蓄光性複層塗膜形成法 |
JP2003292905A (ja) * | 2003-04-25 | 2003-10-15 | Kansai Paint Co Ltd | 蓄光性複層塗膜形成法 |
JP2008115237A (ja) * | 2006-11-02 | 2008-05-22 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 防食グリース組成物および防食架空電線 |
-
1996
- 1996-01-10 JP JP232096A patent/JPH09188834A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000256586A (ja) * | 1999-03-08 | 2000-09-19 | Kansai Paint Co Ltd | 蓄光性複層塗膜形成法 |
JP2003292905A (ja) * | 2003-04-25 | 2003-10-15 | Kansai Paint Co Ltd | 蓄光性複層塗膜形成法 |
JP2008115237A (ja) * | 2006-11-02 | 2008-05-22 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 防食グリース組成物および防食架空電線 |
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