JPH09188631A - Fasリガンド可溶化抑制薬 - Google Patents

Fasリガンド可溶化抑制薬

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JPH09188631A
JPH09188631A JP8257868A JP25786896A JPH09188631A JP H09188631 A JPH09188631 A JP H09188631A JP 8257868 A JP8257868 A JP 8257868A JP 25786896 A JP25786896 A JP 25786896A JP H09188631 A JPH09188631 A JP H09188631A
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JP
Japan
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group
alkyl
compound
methylamide
hydroxyamino
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Application number
JP8257868A
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English (en)
Inventor
Takao Hirano
隆雄 平野
Hideo Yakida
秀雄 八木田
Yasushi Okumura
康 奥村
Ryoichi Hirayama
良一 平山
Minoru Yamamoto
実 山本
Tomohiko Ebata
智彦 江端
Hiroshi Omoto
弘志 大本
Shoji Ikeda
昇司 池田
Koichiro Yoshino
公一郎 吉野
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】Fasリガンドの可溶化抑制剤を提供する。 【解決手段】化合物4で 代表される化合物またはその薬学的に許容される塩を有
効成分とするFasリガンドの可溶化抑制剤。 【効果】化合物4またはその薬学的に許容される塩を有
効成分とする薬剤は、可溶化Fasリガンドにより引き
起こされる肝炎、GVHD、AIDS、自己免疫疾患等
の疾患の予防または治療に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】FasはTNF(腫瘍壊死因
子)レセプターファミリーに属するI型膜貫通蛋白〔N.
Itoh他、Cell,66,233-243(1991)〕で、活性化リンパ球、
肝臓、肺、腸および皮膚などに発現されており〔F.Leit
hauser他、Lab.Invest.,69,415-429(1993)、S.Nagata,Ad
v.Immunol.,57,129-144(1994)〕アポトーシスによる細
胞死を引き起こすレセプターである。
【0002】一方、Fasのリガンド(FasL)はT
NFファミリーに属するII型膜貫通蛋白〔T.Suda他、Cel
l,75,1169-1178(1993)〕で活性化T細胞、NK細胞上に
発現されているが、これらの細胞より放出された可溶性
FasL(sFasL)が上記Fasと結合した結果ア
ポトーシスが引き起こされ、これがT細胞による細胞障
害のメカニズムのひとつ〔M.Tanaka他、EMBO J.,14,1129
-1135(1995)〕である。
【0003】そして、過度のT細胞の活性化の結果引き
起こされる過度のアポトーシスが劇症肝炎、移植片対宿
主反応(GVHD)、後天性免疫不全症候群(AID
S)または自己免疫疾患等の病因に関与している。本発
明は、FasLの可溶化を抑制しsFasLの放出を抑
えることに基づくこれら疾患の予防及び/又は治療薬、
即ちFasL可溶化抑制剤に関する。
【0004】一方、FasLの機能を研究したり、また
上記疾患の診断または研究においてsFasLの生成を
阻害する化合物は試薬として重要な意義を有する。例え
ば、細胞上に発現しているFasLを定量しまたはその
機能を試験するにはsFasLの生成を阻害する化合物
が試薬として重要である。本発明は、かかる診断または
研究において用いられるFasL可溶化抑制試薬にも関
する。尚、本願明細書においては、特に記載のない限
り、これらFasL可溶化抑制剤およびFasL可溶化
抑制試薬を併せてFasL可溶化抑制薬とする。
【0005】
【従来の技術】マトリックスメタロプロテアーゼ(MM
P)とは、結合組織マトリックスの代謝に関与する酵素
であるが、その酵素活性を阻害する作用を有する化合物
は既に多数知られており、例えば、以下のような化合物
が公知である。化合物1. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N
−メチルアミド化合物2. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−p−ヒドロキシフェニ
ルグリシン−N−メチルアミド化合物3. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニル]−L
−フェニルグリシン−N−メチルアミド化合物4. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチル−3−メチルサクシニル]−L−フェニル
グリシン−N−メチルアミド化合物5. [4−(N−ヒドロキシアミノ]−2(R)
−イソブチル−3−メチルアミノメチルサクシニル]−
L−フェニルグリシン−N−メチルアミド化合物6. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−p−イソプロピルフェ
ニルグリシン−N−メチルアミド化合物7. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N
−エチルアミド化合物8. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−p−フルオロフェニル
グリシン−N−メチルアミド 以上化合物1〜8は国際公開公報WO95/04715
号参照。
【0006】化合物23.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−O−メ
チルチロシン−N−メチルアミド化合物24. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−
L−O−メチルチロシン−N−メチルアミド化合物25. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−シクロヘキシルメチルサクシニル]−L−O−
メチルチロシン−N−メチルアミド化合物26. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−フェニルアラニ
ン−N−メチルアミド化合物27. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソプロピルサクシニル]−L−チロシン−N
−メチルアミド 以上化合物23〜27は米国特許公報4743587号
参照。
【0007】化合物28.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−トリプ
トファン−N−メチルアミド化合物29. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−トリプトファン
−N−(1(S)−フェニル)エチルアミド化合物30. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−トリプトファン
−N−(2−ヒドロキシ)エチルアミド 以上化合物28〜30は国際公開公報WO92/095
56号参照。
【0008】化合物31.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−3−メチルチオメチル−2−プロポキシメチルサ
クシニル]−L−O−メチルチロシン−N−メチルアミ
化合物32. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3−メ
チル−2−プロポキシメチルサクシニル]−L−O−メ
チルチロシン−N−メチルアミド化合物33. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3−ア
セチルチオメチル−2−プロポキシメチルサクシニル]
−L−O−メチルチロシン−N−メチルアミド化合物34. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3−メ
チル−2−プロピルチオサクシニル]−L−O−メチル
チロシン−N−メチルアミド 以上化合物31〜34は国際公開公報WO93/090
90号参照。
【0009】化合物35.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−(3−フェニルプロピル)サクシニ
ル]−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−[(2−
モルホリノスルホニルアミノ)エチル]アミド化合物36. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−クロロフェニル)プロピル)サク
シニル]−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−
[(2−モルホリノスルホニルアミノ)エチル]アミド化合物37. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−メチルフェニル)プロピル)サク
シニル]−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−
[(2−モルホリノスルホニルアミノ)エチル]アミド化合物38. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(2−フェノキシエチル)サクシニル]
−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−(2−フェニ
ルエチル)アミド化合物39. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−ピリジル)プロピル)サクシニ
ル]−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−(2−フ
ェニルエチル)アミド化合物40. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−フェニルプロピル)サクシニル]−L−
ロイシン−N−(2−フェニルエチル)アミド化合物41. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−フェニルプロピル)サクシニル]−L−
tert−ロイシン−アミド化合物42. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−クロロフェニル)プロピル)サク
シニル]−L−tert−ロイシン−アミド化合物43. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−メチルフェニル)プロピル)サク
シニル]−L−tert−ロイシン−アミド化合物44. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−メトキシフェニル)プロピル)サ
クシニル]−L−tert−ロイシン−アミド化合物45. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プ
ロピル)サクシニル]−L−tert−ロイシン−アミド 化合物46. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−フルオロフェニル)プロピル)サ
クシニル]−L−tert−ロイシン−アミド化合物47. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−クロロフェニル)プロピル)サク
シニル]−L−3−メチルチオバリン−N−メチルアミ
化合物48. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−フェニルプロピル)サクシニル]−L−
3−シクロヘキシルアラニン−N−[2−(4−スルホ
ンアミドフェニル)エチル]アミド 以上化合物35〜48は国際公開公報WO93/244
49号、同WO95/04033号又はEP48957
9号参照。
【0010】化合物49.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−tert−
ロイシン−N−メチルアミド化合物50. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−フタルイミドメチルサクシニ
ル]−L−tert−ロイシン−N−メチルアミド化合物51. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−
L−tert−ロイシン−N−メチルアミド化合物52. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−サクシニルイミドメチルサク
シニル]−L−tert−ロイシン−N−メチルアミド化合物53. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−ロイシルグリシ
ン エチルエステル化合物54. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(4−フタルイミドブ
チル)サクシニル]−L−ロイシルグリシン エチルエ
ステル化合物55. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−ノニルサクシニル]−L−ロイシル−L−ロイ
シン−N−エチルアミド化合物56. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−ヘプチル−3−フタルイミドメチルサクシニ
ル]−L−ロイシル−L−ロイシン−N−エチルアミド 以上化合物49〜56は欧州特許公開公報EP2368
72号、同497192号または同575844号参
照。
【0011】化合物57.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3(S)−(2−チエニ
ルチオメチル)サクシニル]−L−フェニルアラニン−
N−メチルアミド化合物58. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−フェニルチオメチルサ
クシニル]−L−フェニルアラニン−N−メチルアミド化合物59. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(4−ヒドロキシフェ
ニルチオメチル)サクシニル]−L−フェニルアラニン
−N−メチルアミド化合物60. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−メルカプトメチルサク
シニル]−L−フェニルアラニン−N−メチルアミド 化合物61. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−フェニルスルフィニル
メチルサクシニル]−L−フェニルアラニン−N−メチ
ルアミド化合物62. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−フェニルスルフォニル
メチルサクシニル]−L−フェニルアラニン−N−メチ
ルアミド化合物63. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−チエニルスルフ
ォニルメチル)サクシニル]−L−フェニルアラニン−
N−メチルアミド化合物64. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−チエニルスルフ
ィニルメチル)サクシニル]−L−フェニルアラニン−
N−メチルアミド化合物65. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−プロペニル)サ
クシニル]−L−フェニルアラニン−N−メチルアミド化合物66. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−プロペニル)サ
クシニル]−L−ロイシン−N−メチルアミド化合物67. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−プロペニル)サ
クシニル]−L−3−(2−チエニル)アラニン−N−
メチルアミド化合物68. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−プロペニル)サ
クシニル]−L−2−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)グリシン−N−メチルアミド化合物69. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−フェニルアラニン−N−メチルアミド化合物70. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−メチルア
ミド化合物71. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−フェニルグリシン−N−メチルアミド化合物72. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−tert−ロイシン−N−メチルアミド化合物73. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−(3−
(2−ピロリドン)プロピル)アミド化合物74. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−4−(N−ヒドロキシアミノ)グルタミン酸
−N−メチルアミド化合物75. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−フェニルアラニル−グリシン−N−(2−ア
セトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ル)−アミド化合物76. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−フェニルアラニ
ル−グリシン−N−(2−アセトアミド−2−デオキシ
−β−D−グルコピラノシル)−アミド化合物77. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−O−[(2−アセト
アミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)カ
ルボキサミドメチル]−L−チロシン−N−メチルアミ
化合物78. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−プロペニル)サ
クシニル]−N4 −(2−アセトアミド−2−デオキシ
−β−D−グルコピラノシル)−L−グルタミン−N−
メチルアミド 以上化合物57〜78は国際公開公報WO94/216
25号、同WO94/24140号又は英国公開公報G
B2268934号参照。
【0012】化合物79.4(S)−[4−(N−ヒド
ロキシアミノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]ア
ミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−2−ベン
ゾアゼピン−3−オン 化合物79は特開平6−145148号参照。
【0013】化合物84.3(S)−[4−(N−ヒド
ロキシアミノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]ア
ミノ−3,4−ジヒドロカルボスチリル化合物85. 3(S)−[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3(S)−(2−チエニ
ルチオメチル)サクシニル]アミノ−3,4−ジヒドロ
カルボスチリル 化合物86. 3(S)−[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3(R又はS)−フタル
イミドメチルサクシニル]アミノ−3,4−ジヒドロカ
ルボスチリル化合物87. 3(S)−[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]アミノ−1−
メトキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル 以上化合物84〜87は特開平7−157470号参
照。
【0014】最近、FasLと同じTNFファミリー蛋
白に属するTNF−α(17kD)が、細胞表面に存在する前
駆体(26kD)からある種のメタロプロテアーゼにより切り
出されて生成することが明らかにされた〔K.M.Mohler
他、Nature,370,218-220(1994)〕。既に述べたMMP阻
害活性化合物がこのメタロプロテアーゼの作用を阻害す
ることから、TNF−αにより媒介される疾患、例えば
炎症、急性感染症、ショック状態、移植片対宿主反応、
自己免疫疾患等の治療剤としての用途が出願されている
(WO94/10990)。
【0015】sFasLは細胞表面に存在するFasL
が酵素により切断され生成すると推定される(M.Sara
他、Eur.J.Immunol.,25,2303-2307(1995))が,MMP阻
害活性を有する化合物によるsFasLの生成阻害はこ
れまでに報告がなく、その他sFasLの生成を阻害す
る方法は全く知られていない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】sFasLの生成阻害
に基づく、肝炎、GVHD、AIDSまたはある種の自
己免疫疾患等の予防及び/又は治療薬の提供、並びに、
FasLに関する試験研究に有用な、sFasLの生成
を阻害する試薬の提供が本発明の目的である。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは公知のMM
P阻害活性を有する化合物についてsFasL生成抑制
作用を検討した結果、これらの化合物が酵素によるFa
sLの切断を阻害しsFasLの生成を阻害することを
見出した。更に、本発明者らは新規なMMP阻害活性化
合物を合成し、これらが同様にsFasLの生成を阻害
することを見出した。
【0018】次いで、本発明者らは上記MMP阻害活性
を有する化合物がGVHDの動物モデルにおいて優れた
予防または治療効果を示すことを確認して本発明を完成
した。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のFasL可溶化抑制剤の
有効成分はMMP阻害作用を有する化合物(薬学的に許
容される塩、水和物、溶媒和物、およびプロドラッグも
含む)であり、例えば一般式(I)
【0020】
【化5】 (式中、Qは下式(II)〜(V)
【0021】
【化6】 で表されるいずれかの原子団を示し;AはN−ヒドロキ
シアミノカルボニル基、カルボキシル基、メルカプト基
またはホスホノ基を示し;R1は水素原子、アミノ基、
水酸基、メルカプト基、C〜Cアルコキシ基、C
〜Cアルキルチオ基、C〜Cアルキル基、C
アルケニル基、C〜C12アリール基、C〜C
12アリール(C〜Cアルキル)基、(C〜C
アルキル)チオ(C〜Cアルキル)基、(C〜C
アルカノイル)チオ(C〜Cアルキル)基、C
〜C12アリールチオ(C〜Cアルキル)基、ヘテ
ロサイクリルチオ(C〜Cアルキル)基、(C
アルキル)スルフィニル(C〜Cアルキル)
基、C〜C12アリールスルフィニル(C〜C
ルキル)基、ヘテロサイクリルスルフィニル(C〜C
アルキル)基、(C〜Cアルキル)スルフォニル
(C〜Cアルキル)基、C〜C12アリールスル
フォニル(C〜Cアルキル)基、ヘテロサイクリル
スルフォニル(C〜Cアルキル)基、−NR1112
が置換したC〜Cアルキル基(R11、R12は同一も
しくは異なって、水素原子、C〜Cアルキル基を示
し、あるいは隣接する窒素原子と共に飽和もしくは不飽
和の複素環を形成してもよい。)、またはアミノ基、水
酸基、メルカプト基およびカルボキシル基よりなる群か
ら任意に選ばれる官能基が置換していてもよい(C
アルキル)基(当該官能基は化学的に保護されてい
てもよい)を示し;R2は水素原子、C〜Cアルキ
ル基、C〜Cアルケニル基、C〜C12アリール
基、C〜C12アリール(C〜Cアルキル)基、
ヘテロサイクリル(C〜Cアルキル)基、シクロア
ルキル(C〜Cアルキル)基、C〜Cアルキル
チオ基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜C
アルキルスルフォニル基、C〜C12アリール(C
〜Cアルキル)チオ基、(C〜Cアルキル)チ
オ(C〜Cアルキル)基、(C〜Cアルコキ
シ)C〜Cアルキル基を示し;R3はC〜C
ルキル基、C〜Cアルケニル基、C〜C12アリ
ール(C〜Cアルキル)基、C〜C12アリール
基、ヘテロサイクリル基、ヘテロサイクリル(C〜C
アルキル)基、ビシクロアリール基、ビシクロアリー
ル(C〜Cアルキル)基、シクロアルキル(C
アルキル)基、シクロアルキル基、グリコシルオキ
シ(C〜Cアルキル)基またはテトラヒドロナフチ
ルメチル基を示し;R4は水素原子、C〜Cアルキ
ル基、C〜Cアルコキシ(C〜Cアルキル)
基、〔ジ(C〜Cアルコキシ)C〜Cアルキ
ル〕メチル基、〔トリ(C〜Cアルコキシ)C
アルキル〕メチル基、ヒドロキシ(C〜Cアル
キル)基、〔ジヒドロキシ(C〜Cアルキル)〕メ
チル基、〔トリヒドロキシ(C〜Cアルキル)〕メ
チル基、アミノ(C〜Cアルキル)基、置換アミノ
(C〜Cアルキル)基、カルボキシ(C〜C
ルキル)基、C〜Cアルコキシカルボニル(C
アルキル)基、カルバモイル(C〜Cアルキ
ル)基、置換カルバモイル(C〜Cアルキル)基、
ジヒドロキシホスホニル(C〜Cアルキル)基、ジ
(C〜Cアルコキシ)ホスホニル(C〜C)ア
ルキル基、C〜C12アリール基、C〜C12アリ
ール(C〜Cアルキル)基、ピロリジノ(C〜C
アルキル)基、ピペリジノ(C〜Cアルキル)
基、モルホリノ(C〜Cアルキル)基、グリコシル
オキシ(C〜Cアルキル)基、−CH(R13)CO
OR14(式中R13はα−アミノ酸側鎖を、R14はC
アルキル基を示す)、−CH(R13)CONR15
16(式中R15、R16は同一もしくは異なって、水素原子
またはC〜Cアルキル基を示す)、または水酸基、
アミノ基もしくはカルボキシル基で置換されていてもよ
いC〜Cアルコキシ基、モルホリノスルホニルアミ
ノ(C〜Cアルキル)基もしくは(C〜Cアル
キル)アミノスルホニルアミノ(C〜Cアルキル)
基を示し;R5は水素原子またはC〜Cアルキル基
を示し、あるいはR4およびR5は隣接する窒素原子と共
に酸素または硫黄原子を含むことのある飽和もしくは不
飽和の環状アミンを形成してもよく;R6は水素原子、
水酸基、C〜Cアルコキシ基、または(C〜C
アルコキシ)C〜Cアルコキシ基を示し;R7は水
素原子、水酸基、またはメトキシ基を示し;nは5〜7
の整数を示す。)で表すことができる。
【0022】C〜Cアルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブ
チル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシ
ル基、イソヘキシル基等を例示することができる。酸素
または硫黄原子を含むことのある飽和もしくは不飽和の
環状アミンとしてはピペリジン、モルホリン等を例示す
ることができる。
【0023】−NR1112が置換したC〜Cアルキ
ル基(R11、R12は同一もしくは異なって、水素原子、
〜Cアルキル基を示し、あるいは隣接する窒素原
子と共に飽和もしくは不飽和の複素環を形成してもよ
い。)とは、モノ(C〜Cアルキル)アミノ基、ジ
(C〜Cアルキル)アミノ基(2つのC〜C
ルキル基は異なっていてもよい)の他、ベンゼン環が縮
合していてもよい、飽和もしくは不飽和の含窒素5員環
もしくは6員環が窒素原子の位置で置換したC〜C
アルキル基を意味し、例えば、メチルアミノメチル基、
ジメチルアミノメチル基、置換基を有することのあるピ
ロリジノメチル基、ピペラジノメチル基、ピペリジノメ
チル基、4−モルホリノメチル基、1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリン−2−イルメチル基もしくはフ
タルイミドメチル基等を挙げることができる。
【0024】ヘテロサイクリル基とは、窒素、酸素又は
硫黄原子を少なくとも1つ含有する飽和もしくは不飽和
の5員環もしくは6員環を意味し、フリル基、チエニル
基、モルホリノ基、ピリジニル基、イミダゾリジニル
基、ピリミジニル基またはピリダジニル基を意味する。
シクロアルキル基とは、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基またはシクロヘプチル基を意味する。
【0025】ビシクロアリール基とは、硫黄、窒素およ
び酸素より選ばれる1以上のヘテロ原子を含有すること
のある、芳香族特性を有する、縮合もしくは結合した二
環性基を意味し、縮合二環性基としてはナフチル基、イ
ンドリル基、ベンゾチエニル基、キノリニル基、イソキ
ノリニル基等を、結合二環性基としてはビフェニール
基、4−フェニルピリミジル基、3−フェニルピリジル
基等をそれぞれ例示することができる。C〜C12
リール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−
ナフチル基等を例示することができる。
【0026】置換基は、特に明記しない限り塩素、臭
素、フッ素等のハロゲン原子、水酸基、アミノ基、ジメ
チルアミノ基、メトキシ基、トリフルオロメチル基また
はC〜Cアルキル基を意味し、前述のヘテロサイク
リル基、シクロアルキル基、ビシクロアリール基および
〜C12アリール基はすべて置換基を有する場合を
含むものとする。一般式(I)で示される化合物には立
体異性体を有するものが存在するが、本願明細書におい
ては特に明記しない限り、可能な全ての立体異性体また
はこれらの混合物を含むものとする。
【0027】具体的には以下のような化合物を例示する
ことができる。化合物1. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N
−メチルアミド化合物2. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−p−ヒドロキシフェニ
ルグリシン−N−メチルアミド化合物3. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニル]−L
−フェニルグリシン−N−メチルアミド化合物4a. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−
L−フェニルグリシン−N−メチルアミド化合物5. [4−(N−ヒドロキシアミノ]−2(R)
−イソブチル−3−メチルアミノメチルサクシニル]−
L−フェニルグリシン−N−メチルアミド化合物6. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−p−イソプロピルフェ
ニルグリシン−N−メチルアミド化合物7. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N
−エチルアミド化合物8. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−p−フルオロフェニル
グリシン−N−メチルアミド化合物9. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−シクロヘキシルグリシ
ン−N−メチルアミド化合物10. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−メチルサクシニル]−L−シ
クロヘキシルグリシン−N−メチルアミド
【0028】化合物11.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−2−ナ
フチルグリシン−N−メチルアミド化合物12. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニ
ル]−L−シクロヘキシルグリシン−N−メチルアミド 化合物13. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−3−(1−ナフ
チル)アラニン−N−メチルアミド化合物14. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−3−(2−ナフ
チル)アラニン−N−メチルアミド化合物15. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−(1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン−2イル)メチルサクシニル]−L−
3−(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド化合物16. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニ
ル]−L−3−(1−ナフチル)アラニン−N−メチル
アミド化合物17. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−メチルサクシニル]−L−3
−(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド化合物18. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−メチルサクシニル]−L−3
−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル)ア
ラニン−N−メチルアミド化合物19. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−ホモフェニルア
ラニン−N−メチルアミド化合物20. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−p−フルオロフ
ェニルアラニン−N−メチルアミド
【0029】化合物21.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−3−
(3−ベンゾチエニル)アラニン−N−メチルアミド化合物22. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−フェニルチオメチルサクシニ
ル]−L−フェニルグリシン−N−メチルアミド化合物23. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−O−メチルチロ
シン−N−メチルアミド化合物24. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−
L−O−メチルチロシン−N−メチルアミド化合物25. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−シクロヘキシルメチルサクシニル]−L−O−
メチルチロシン−N−メチルアミド化合物26. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−フェニルアラニ
ン−N−メチルアミド化合物27. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソプロピルサクシニル]−L−チロシン−N
−メチルアミド化合物28. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−トリプトファン
−N−メチルアミド化合物29. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−トリプトファン
−N−(1(S)−フェニル)エチルアミド化合物30. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−トリプトファン
−N−(2−ヒドロキシ)エチルアミド
【0030】化合物31.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−3−メチルチオ−2−プロポキシメチルサクシニ
ル]−L−O−メチルチロシン−N−メチルアミド化合物32. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3−メ
チル−2−プロポキシメチルサクシニル]−L−O−メ
チルチロシン−N−メチルアミド化合物33. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3−ア
セチルチオメチル−2−プロポキシメチルサクシニル]
−L−O−メチルチロシン−N−メチルアミド化合物34. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3−メ
チル−2−プロピルチオサクシニル]−L−O−メチル
チロシン−N−メチルアミド化合物35. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−フェニルプロピル)サクシニル]−L−
3−シクロヘキシルアラニン−N−[(2−モルホリノ
スルホニルアミノ)エチル]アミド化合物36. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−クロロフェニル)プロピル)サク
シニル]−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−
[(2−モルホリノスルホニルアミノ)エチル]アミド化合物37. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−メチルフェニル)プロピル)サク
シニル]−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−
[(2−モルホリノスルホニルアミノ)エチル]アミド化合物38. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(2−フェノキシエチル)サクシニル]
−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−(2−フェニ
ルエチル)アミド化合物39. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−ピリジル)プロピル)サクシニ
ル]−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−(2−フ
ェニルエチル)アミド化合物40. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−フェニルプロピル)サクシニル]−L−
ロイシン−N−(2−フェニルエチル)アミド
【0031】化合物41.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−(3−フェニルプロピル)サクシニ
ル]−L−tert−ロイシン−アミド化合物42. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−クロロフェニル)プロピル)サク
シニル]−L−tert−ロイシン−アミド化合物43. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−メチルフェニル)プロピル)サク
シニル]−L−tert−ロイシン−アミド化合物44. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−メトキシフェニル)プロピル)サ
クシニル]−L−tert−ロイシン−アミド化合物45. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−トリフルオロメチルフェニル)プ
ロピル)サクシニル]−L−tert−ロイシン−アミド 化合物46. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−フルオロフェニル)プロピル)サ
クシニル]−L−tert−ロイシン−アミド化合物47. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−(4−クロロフェニル)プロピル)サク
シニル]−L−3−メチルチオバリン−N−メチルアミ
化合物48. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−フェニルプロピル)サクシニル]−L−
3−シクロヘキシルアラニン−N−[2−(4−スルホ
ンアミドフェニル)エチル]アミド化合物49. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−tert−ロイシン
−N−メチルアミド化合物50. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−フタルイミドメチルサクシニ
ル]−L−tert−ロイシン−N−メチルアミド
【0032】化合物51.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシ
ニル]−L−tert−ロイシン−N−メチルアミド化合物52. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−サクシニルイミドメチルサク
シニル]−L−tert−ロイシン−N−メチルアミド化合物53. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−ロイシルグリシ
ン エチルエステル化合物54. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(4−フタルイミドブ
チル)サクシニル]−L−ロイシルグリシン エチルエ
ステル化合物55. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−ノニルサクシニル]−L−ロイシル−L−ロイ
シン−N−エチルアミド化合物56. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−ヘプチル−3−フタルイミドメチルサクシニ
ル]−L−ロイシル−L−ロイシン−N−エチルアミド 化合物57. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−チエニルチオメ
チル)サクシニル]−L−フェニルアラニン−N−メチ
ルアミド化合物58. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−フェニルチオメチルサ
クシニル]−L−フェニルアラニン−N−メチルアミド化合物59. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(4−ヒドロキシフェ
ニルチオメチル)サクシニル]−L−フェニルアラニン
−N−メチルアミド化合物60. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−メルカプトメチルサク
シニル]−L−フェニルアラニン−N−メチルアミド
【0033】化合物61.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3(S)−フェニルスル
フィニルメチルサクシニル]−L−フェニルアラニン−
N−メチルアミド化合物62. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−フェニルスルフォニル
メチルサクシニル]−L−フェニルアラニン−N−メチ
ルアミド化合物63. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−チエニルスルフ
ォニルメチル)サクシニル]−L−フェニルアラニン−
N−メチルアミド化合物64. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−チエニルスルフ
ィニルメチル)サクシニル]−L−フェニルアラニン−
N−メチルアミド化合物65. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−プロペニル)サ
クシニル]−L−フェニルアラニン−N−メチルアミド化合物66. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−プロペニル)サ
クシニル]−L−ロイシン−N−メチルアミド化合物67. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−プロペニル)サ
クシニル]−L−3−(2−チエニル)アラニン−N−
メチルアミド化合物68. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−プロペニル)サ
クシニル]−L−2−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)グリシン−N−メチルアミド化合物69. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−フェニルアラニン−N−メチルアミド化合物70. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−メチルア
ミド
【0034】化合物71.[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−3(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサ
クシニル]−L−フェニルグリシン−N−メチルアミド化合物72. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−tert−ロイシン−N−メチルアミド化合物73. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−3−シクロヘキシルアラニン−N−(3−
(2−ピロリドン)プロピル)アミド化合物74. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−4−(N−ヒドロキシアミノ)グルタミン酸
−N−メチルアミド化合物75. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−3
(S)−ヒドロキシ−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−フェニルアラニル−グリシン−N−(2−ア
セトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ル)−アミド化合物76. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−フェニルアラニ
ル−グリシン−N−(2−アセトアミド−2−デオキシ
−β−D−グルコピラノシル)−アミド化合物77. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−O−[(2−アセト
アミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)カ
ルボキサミドメチル]−L−チロシン−N−メチルアミ
化合物78. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−プロペニル)サ
クシニル]−N4 −(2−アセトアミド−2−デオキシ
−β−D−グルコピラノシル)−L−グルタミン−N−
メチルアミド化合物79. 4(S)−[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]アミノ−1,
2,4,5−テトラヒドロ−3H−2−ベンゾアゼピン
−3−オン化合物80. 4(S)−[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3−モルホリノメチルサ
クシニル]アミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−3
H−2−ベンゾアゼピン−3−オン
【0035】化合物81.4(S)−[4−(N−ヒド
ロキシアミノ)−2(R)−イソブチル−3−(1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)メ
チルサクシニル]アミノ−1,2,4,5−テトラヒド
ロ−3H−2−ベンゾアゼピン−3−オン化合物82. 4(S)−[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3−メチルサクシニル]
アミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−2−ベ
ンゾアゼピン−3−オン化合物83. 4(S)−[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3−フェニルチオメチル
サクシニル]アミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−
3H−2−ベンゾアゼピン−3−オン化合物84. 3(S)−[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]アミノ−3,
4−ジヒドロカルボスチリル化合物85. 3(S)−[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3(S)−(2−チエニ
ルチオメチル)サクシニル]アミノ−3,4−ジヒドロ
カルボスチリル 化合物86. 3(S)−[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3(R又はS)−フタル
イミドメチルサクシニル]アミノ−3,4−ジヒドロカ
ルボスチリル化合物87. 3(S)−[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]アミノ−1−
メトキシ−3,4−ジヒドロカルボスチリル化合物88. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−フェニルエチルサクシニル]−L−フェニルグ
リシン−N−メチルアミド化合物89. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−フェニルエチルサクシニル]−L−3−(1−
ナフチル)アラニン−N−メチルアミド化合物90. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−フェニルプロピルサクシニル]−L−3−(1
−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド化合物91. [4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−フェニルプロピルサクシニル]−L−フェニル
グリシン−N−メチルアミド 本発明のFasL可溶化抑制試薬は、MMP阻害活性を
有する化合物であれば特に限定されないが、下式
【0036】
【化7】 〔式中、R11は(C1〜C6)アルキル基を示し、THN
は5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル基若し
くは5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基を
示す。〕で表される化合物(VIa)またはその塩が好
適に使用される。
【0037】具体例としては、以下の化合物を例示する
ことができる。 ・[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブ
チル−3(R)−メチルサクシニル]−L−3−(5,
6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル)アラニン−
N−メチルアミド ・[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブ
チル−3(S)−メチルサクシニル]−L−3−(5,
6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル)アラニン−
N−メチルアミド ・[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(S)−イソブ
チル−3(R)−メチルサクシニル]−L−3−(5,
6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル)アラニン−
N−メチルアミド ・[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(S)−イソブ
チル−3(S)−メチルサクシニル]−L−3−(5,
6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル)アラニン−
N−メチルアミド 中でも[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イ
ソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−L−3−
(5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル)アラ
ニン−N−メチルアミドが特に好ましい。
【0038】次に、MMP阻害活性化合物の製造方法に
ついて説明する。 <製造方法1>一般式(I)で示される化合物〔Qが原
子団(II)〕のうち、AがN−ヒドロキシアミノカル
ボニル基であり、R1が水素原子、メチル基、C〜C
アルキルアミノメチル基、モルホリノメチル基、ピペ
ラジノメチル基、ピペリジノメチル基または(1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)メチル
基であり、R2がC〜Cアルキル基であり、R3が置
換されていてもよいフェニル基であり、R4、R5が同一
または異なって水素原子、C〜Cアルキル基である
化合物(例えば化合物1〜8)は、WO95/0471
5号(鐘紡)の記載の方法またはそれに準じる方法によ
り製造できる。
【0039】立体異性体を得るためには、ジアステレオ
マー混合物を分離精製する方法の他、特定の立体異性体
のみを選択的に製造する方法も可能であり、以下に化合
物4aの場合を例として説明する。即ち、化合物4aは
スキーム1に示す通り、A法またはB法に従ってジアス
テレオマー混合物を分離することにより製造できる。
【0040】
【化8】 〔式中、Bzlはベンジル基、WSCは1−エチル−3
−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩
酸塩を示す。〕 A法:化合物(4−1)(WO95/04715号参
照)を接触還元し、次いでベンジルオキシアミンとを縮
合させるとジアステレオマーaおよび同bの混合物を得
る。その主生成物であるジアステレオマーa(4−2)
は例えばN、N−ジメチルホルムアミド(以下、DMF
と略記する。)等から結晶化させることにより単離可能
であり、続いてジアステレオマーaを接触還元すれば化
合物4aを得ることができる。 B法:化合物(4−3)を接触還元するとジアステレオ
マーcおよび同dの混合物を得るがその主生成物(ジア
ステレオマーc)が化合物4aであり、例えば高速液体
クロマトグラフィー(HPLC)等の手段により分離精
製することができる。一方、光学活性なカルボン酸誘導
体を用いて化合物4aのみを選択的に製造することがで
きる。
【0041】
【化9】 即ち、オキサゾリジノン誘導体(4a-1)〔Deciccoら、
J.Org.Chem.,1995,60,4782−
4785〕を水酸化リチウムと過酸化水素水を用いる方
法で酸化的に分解して光学活性なカルボン酸体(4a-2)を
得る。
【0042】次いで、水溶性カルボジイミド〔例えば、
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド・塩酸塩。以下、WSCと略記する。〕とN
−ヒドロキシベンズトリアゾール(以下、HOBtと略
記する。)を用いてカルボン酸体(4a-2)とL−フェニル
グリシン−N−メチルアミドとを縮合し化合物(4a-3)を
得る。続いて化合物(4a-3)のtert−ブチル基をぎ酸
で酸分解後、O−ベンジルヒドロキシルアミンをWSC
とHOBtを用いて縮合して光学活性な化合物(4a-4)を
得る。最後に10%パラジウム炭素を触媒として化合物
(4a-4)の水素化分解を行うと[4−(N−ヒドロキシア
ミノ)−2(R)−イソブチル−3(S)−メチルサク
シニル]−L−フェニルグリシン−N−メチルアミド
(化合物4a)を得る。
【0043】<製造方法2>一般式(I)で示される化
合物〔Qが原子団(II)〕のうち、AがN−ヒドロキ
シアミノカルボニル基で、R1が水素原子、C〜C
アルキル基、フェニル基、フェニル(C〜Cアルキ
ル)基であり、R2が水素原子,C〜Cアルキル
基、フェニル基、フェニル(C〜Cアルキル)基、
シクロアルキル基、シクロアルキル(C〜Cアルキ
ル)基であり、R3がC〜Cアルキル基、ベンジル
オキシ(C〜Cアルキル)基、ベンジル基、ベンジ
ルオキシベンジル基、(C〜Cアルコキシ)ベンジ
ル基であり、R4がC〜Cアルキル基であり、R5
水素原子である化合物(例えば化合物23〜27)は、
米国特許公報4743587号(サール)に記載の方法
またはそれに準じる方法により製造できる。
【0044】<製造方法3>一般式(I)で示される化
合物〔Qが原子団(II)〕のうち、AがN−ヒドロキ
シアミノカルボニル基であり、R1、R2が同一または異
なって水素原子、C〜Cアルキル基であり、R3
無置換または置換ビシクロアリールメチル基であり、R
4が水素原子、置換もしくは無置換C〜C12アルキ
ル基またはC〜C12アリール基であり、R5が水素
原子であり、或いは−NR45がアミノ酸残基又はその
アミドであり、または環状アミン或いはヘテロ環状アミ
ンである化合物(例えば化合物28〜30)は、WO9
2/09556(グライコメッド)に記載の方法または
それに準じる方法により製造できる。
【0045】<製造方法4>一般式(I)で示される化
合物〔Qが原子団(II)〕のうち、AがN−ヒドロキ
シアミノカルボニル基であり、R1がメルカプト基、C
〜Cアルキルチオ基、C〜C12アリールチオ基
およびアシルチオ基からなる群より選択された置換基を
有していてもよいC〜Cアルキル基であり、R2
〜Cアルキルチオ基、C〜Cアルキルスルフ
ィニル基、C〜Cアルキルスルフォニル基、C
アルキルチオアルキル基、C〜Cアルコキシア
ルキル基であり、R3がC〜Cアルコキシベンジル
基であり、R4がC〜Cアルキル基であり、R5が水
素原子である化合物(例えば化合物31〜34)は、W
O93/09090(山之内)に記載の方法またはそれ
に準じる方法により製造できる。
【0046】<製造方法5>一般式(I)で示される化
合物〔Qが原子団(II)〕のうち、AがN−ヒドロキ
シアミノカルボニル基、ホスホノ基またはカルボキシル
基であり、R1が水素原子、アルキル基、アルケニル
基、C〜C12アリール基、ヘテロアラルキル基、ヘ
テロC〜C12アリールチオアルキル基であり、R2
が任意に置換されたアルキル基、アルケニル基、シクロ
アルキル基、シクロアルキルアルキル基、C〜C12
アリール基、アラルキル基であり、R3がアルキル基、
シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル
基であり、R4がアルキル基、アルカノイル基、C
12アリール基、アラルキル基、モルホリノスルホニ
ルアミノアルキル基、アルキルアミノスルホニルアミノ
アルキル基またはアミノスルホニルC〜C12アリー
ル(C〜Cアルキル)基であり、R5が水素原子で
ある化合物(例えば化合物35〜48)は、WO93/
24449、WO95/04033もしくはEP489
579(セルテック)に記載の方法またはそれに準じる
方法により製造できる。
【0047】<製造方法6>一般式(I)で示される化
合物〔Qが原子団(II)〕のうち、AがN−ヒドロキ
シアミノカルボニル基であり、R1が水素原子、アミノ
基、水酸基、メルカプト基,C〜Cアルキル基、C
〜Cアルコキシ基、C〜Cアルキルアミノ基、
〜Cアルキルチオ基、C〜C12アリール(C
〜Cアルキル)基、或いはアミノ、ヒドロキシ、メ
ルカプト又はカルボキシル基が保護されていてもよいア
ミノ(C〜Cアルキル)基、ヒドロキシ(C〜C
アルキル)基、メルカプト(C〜Cアルキル)
基、カルボキシル(C〜Cアルキル)基であり、R
2がC〜Cアルキル基であり、R3がα−アミノ酸残
基であり、R4が水素原子,C〜Cアルキル基、ア
ルコキシアルキル基、カルボキシルアルキル基、アルコ
キシカルボニルアルキル基、アルキルアミノカルボニル
アルキル基、C〜C12アリールアミノカルボニルア
ルキル基であり、R5が水素原子又はメチル基である化
合物(例えば化合物49〜56)は、EP23687
2、EP497192、EP575844(ロッシュ)
に記載の方法またはそれに準ずる方法により製造でき
る。
【0048】<製造方法7>一般式(I)で示される化
合物〔Qが原子団(II)〕のうち、AがN−ヒドロキ
シアミノカルボニル基またはカルボキシル基であり、R
1がC〜CアルキルチオC〜Cアルキル基、
(C〜C12アリールチオ)C〜Cアルキル基、
フェニル(C〜Cアルキル)チオC〜Cアルキ
ル基、ヘテロサイクリルチオC〜Cアルキル基、C
〜C12アリール基、ハイドロキシル基、C〜C
アルキルスルフィニルアルキル基、C〜C12アリー
ルスルフィニルC〜Cアルキル基、フェニル(C
〜Cアルキル)スルフィニルC〜Cアルキル基、
ヘテロサイクリルスルフィニルC〜Cアルキル基、
〜CアルキルスルフォニルC〜Cアルキル
基、(C〜C12アリールスルフォニル)C〜C
アルキル基、フェニルC〜Cアルキルスルフォニル
〜Cアルキル基、ヘテロサイクリルスルフォニル
〜Cアルキル基であり、R2が水素原子または、
〜Cアルキル基,C〜Cアルケニル基、フェ
ニルC〜Cアルキル基、シクロアルキル(C〜C
アルキル)基、シクロアルケニル(C〜Cアルキ
ル)基であり、R3がアミノ酸側鎖又はそれ以外のC
〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、置換フェ
ニルメチル基、シクロアルキル基、グリコシルオキシC
〜Cアルキル基、N−グリコシルカルバモイルC
〜Cアルキル基であり、R4が水素原子または、任意
に置換されていてもよいC〜Cアルキル基、C
12アリールC〜Cアルキル基、または(C
アルコキシカルボニル)C〜Cアルキル基、N
−置換カルバモイルC〜Cアルキル基であり、R5
が水素原子、メチル基である化合物(例えば化合物57
〜78)は特表平4−502008、WO94−216
25、WO94−24140もしくはGB226893
4(ブリティッシュ・バイオ・テクノロジー)に記載の
方法またはそれに準じる方法により製造できる。
【0049】<製造方法8>一般式(I)で示される化
合物〔Qが原子団(IV)〕のうち、AがN−ヒドロキ
シアミノカルボニル基であり、R1が水素原子であり、
2がC〜Cアルキル基である化合物(例えば化合
物79)は特開平6−145148号(鐘紡)に記載の
方法またはそれに準じる方法で製造できる。
【0050】<製造方法9>一般式(I)で示される化
合物〔Qが原子団(III)〕のうち、AがN−ヒドロ
キシアミノカルボニル基であり、Rが水素原子、アミ
ノC〜Cアルキル基、フタルイミドC〜Cアル
キル基、チエニルチオC〜Cアルキル基、フェニル
チオC〜Cアルキル基、C〜Cアルカノイルチ
オC〜Cアルキル基、メルカプトC〜Cアルキ
ル基であり、RがC〜Cアルキル基、C〜C
アルコキシC〜Cアルキル基、置換されていてもよ
いフェニルC〜Cアルキル基であり、Rが水素原
子、ヒドロキシル基、C〜Cアルコキシ基、(C
〜Cアルコキシ)C〜Cアルコキシ基である化合
物(例えば化合物84〜87)は、特開平7−1574
70(大塚製薬)に記載の方法またはそれに準じて製造
できる。
【0051】<製造方法10>一般式(I)で示される
化合物〔Qが原子団(V)〕のうち、AがN−ヒドロキ
シアミノカルボニル基、カルボキシル基であり、R
水素、C〜Cアルキル基、ヒドロキシ基、アミノ
基、アミノメチル基、C〜Cアルキルスルホニル基
であり、RがC〜Cアルキル基、シクロアルキル
基、シクロアルキルC〜Cアルキル基、アラルキル
基である化合物は、WO95−047535または文献
〔Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,Vol5,No
13,pp.1415-1420(1995)〕に記載の方法またはそれに準
じて製造できる。
【0052】<製造方法11>一般式(I)で示される
化合物〔Qが原子団(IV)〕のうち、AがN−ヒドロ
キシアミノカルボニル基であり、R1がC〜Cアル
キル基、ヘテロサイクルアルキル基または(C〜C
12アリールチオ)C〜Cアルキル基であり、R2
がC〜Cアルキル基である化合物(例えば化合物8
0〜83)は、以下に示す化合物80〜83の製造方法
またはこれに準じて製造可能である。
【0053】
【化10】 (式中、Bzlはベンジル基、Morはモルホリノ基、
Tiqは1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノ
リル基、SPhはフェニルチオ基をそれぞれ表わす。) 化合物80及び化合物81は例えば以下に示す方法によ
り製造することができる。最初に化合物(VI)(特開
平6−145148号参照)と化合物(VII)(WO
95/04715参照)を縮合する。この縮合反応に
は、DMF又はテトラヒドロフラン(以下、THFと略
記する。)、ジクロロメタン等の非プロトン性溶媒中
で、ペプチド合成に用いられる通常の縮合剤、例えばジ
シクロヘキシルカルボジイミド(以下、DCCと略記す
る。)、WSC等を用いることができ、HOBt等の添
加剤を用いるのが好ましい。反応は通常0℃〜室温で2
〜24時間行う。反応に供する化合物のモル比は化合物
(VII)1モルに対して、通常、化合物(VI)0.
8〜1.5モル、縮合剤1.0〜1.5モル、添加剤
0.1〜1.5モルである。続いて、得られた縮合物を
特開平7−101925号に開示されたスキームに準じ
て、水素化分解した後ホルムアルデヒドと反応させて化
合物(VIII)を得る。
【0054】ベンジルエステル体(IX)は、α−メチ
レンカルボン酸誘導体(VIII)と1〜5倍モルの臭
化ベンジルとをDMF等の極性溶媒中で1〜5倍モルの
無機塩基(例えば炭酸水素ナトリウムまたは炭酸水素カ
リウム等)の存在下、室温で2〜24時間反応させるこ
とにより得られる。
【0055】次に、化合物(IX)とモルホリン又は
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンを反応させ
て化合物(Xa)又は化合物(Xb)を得る。反応はT
HF等の溶媒中あるいは無溶媒で、化合物(IX)1モ
ルに対して等モルから30倍モルのモルホリン又は1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリンを使用して室温
〜100℃で数時間から24時間行うことが好ましい。
次いで化合物(Xa)又は化合物(Xb)を水素化分解
することにより対応するカルボン酸誘導体とした後、O
−ベンジルヒドロキシルアミンと縮合し化合物(XI
a)または化合物(XIb)を得る。水素化分解は、通
常、メタノ−ル、エタノ−ル等の低級アルコ−ル又はこ
れらと1,4−ジオキサンとの混合溶媒中、必要ならば
水、塩酸、酢酸等を加え、パラジウム−炭素(以下Pd
−Cと略記する。)等の還元触媒の存在下、常圧又は加
圧の水素雰囲気下に室温〜60℃で行う。この水素化分
解は水素ガスの代わりにギ酸、ギ酸アンモニウム等を用
い、Pd−C等の還元触媒の存在下に実施することもで
きる。
【0056】化合物80又は81は上記の縮合により得
られた化合物(XIa)又は(XIb)を前述の条件で
水素化分解することにより得られる。化合物82は例え
ば以下に示す方法により製造することができる。即ち、
まず最初に化合物(VIII)の接触還元を行う。この
接触還元には前述した水素化分解の反応条件をそのまま
適用することができる。次いで化合物80又は81の製
造と同様にしてO−ベンジルヒドロキシルアミンと縮合
し続いて水素化分解することにより化合物82を得る。
【0057】化合物83は例えば以下の方法により製造
することができる。即ち、まず化合物(VIII)をチ
オフェノ−ルと反応させることにより化合物(Xd)を
得る。反応は無溶媒で5倍モルから50倍モルのチオフ
ェノールを使用して室温〜60℃で一晩行うのが好まし
い。次いで化合物(Xd)を例えばDCC又はWSC等
の縮合剤を用いる方法によりヒドロキシルアミンと反応
させて化合物83を得る。
【0058】化合物80〜83の光学活性体を得るに
は、光学活性な化合物(VIII)又は(IX)を原料
として上記の反応を行い、中間体(Xa)〜(Xd)若
しくは(XIa)〜(XIc)又は最終化合物80〜8
3の立体異性体混合物を結晶化又は種々のカラムクロマ
トグラフィー〔HPLC、調製用薄層クロマトグラフィ
ー等〕の手段を用いて分離する。下式(VI)
【0059】
【化11】 (式中、R31は水素原子、メチル基、ヘテロサイクリル
メチル基またはフェニルチオメチル基を示し、R32はC
〜Cアルキル基または(C〜C12アリール)C
〜Cアルキル基を示し、R33はシクロヘキシル基、
1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−ナフチルメチル
基、2−ナフチルメチル基、1−(5,6,7,8−テ
トラヒドロナフチル)メチル基、フェネチル基、置換ベ
ンジル基、3−ベンゾチエニル基または置換基を有して
いてもよいフェニル基であり、R34およびR35は同一ま
たは異なって水素原子又はC1 〜C6 アルキル基を示
す。)で表される化合物(例えば化合物9〜22、88
〜91)も先の一般式(I)で表される化合物に包含さ
れる。これらは新規化合物であり以下に示すスキーム4
もしくは同5またはそれに準じて製造可能である。
【0060】<製造方法12>化合物9〜22は、例え
ば以下のスキーム4
【0061】
【化12】 〔式中、R41はシクロヘキシル基、フェニル基、1−ナ
フチル基、2−ナフチル基、1−ナフチルメチル基、2
−ナフチルメチル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−
2−ナフチルメチル基(TNM)、3−ベンゾチエニル
メチル基、フェネチル基、またはp−フルオロベンジル
基を示し、R42は水素原子、メチル基、モルホリノメチ
ル基、(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−
2−イル)メチル基(TIM)、またはフェニルチオメ
チル基を示す。〕に従って製造できる。
【0062】化合物9、11、13、14、19〜21
はアミノ酸誘導体(XII)と3−ベンジルオキシアミ
ノカルボニル−2−(2−メチルプロピル)プロパン酸
(特開平6−154148号参照)とを縮合し、得られ
る化合物(XIV)を水素化分解すれば製造できる。化
合物10、12、15〜18は、アミノ酸誘導体(XI
I)からα−メチレン誘導体(XIII)を経由して化
合物(XIV)へ導き、これを水素化分解すれば製造で
きる。いずれのルートにおいても、縮合反応、α−メチ
レン誘導体の合成および水素化分解の条件は先の化合物
80〜83の製造と同様である。化合物22の場合は、
化合物83の製造と同様にして、α−メチレン誘導体
(XIII)にチオフェノールを反応させて得られるカ
ルボン酸誘導体をN−ヒドロキシルアミンと縮合して製
造できる。下式(VIa)
【0063】
【化13】 〔式中、R11はC1〜C6アルキル基を示し、THNは
5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル基若しく
は5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基を示
す。〕で示される化合物も、先の一般式(VI)に包含
される新規化合物である。化合物(VIa)は、先のス
キーム4に準じて製造可能であるが、スキーム4−1
【0064】
【化14】 〔式中、NAPは1−ナフチル基または2−ナフチル基
を示し、R11およびBzlは前記に同じ。〕に従って、
製造することもできる。
【0065】即ち、ナフチル誘導体(VIb)を酢酸
中、10%パラジウム炭素、白金等の還元触媒の存在
下、常圧または加圧の水素雰囲気下に室温〜60℃で5
〜24時間撹拌することにより化合物(VIa)を製造
できる。
【0066】<製造方法13>化合物88〜91は例え
ば以下のスキーム5に従って製造できる。
【0067】
【化15】 (式中、R51は2−フェニルエチル基または3−フェニ
ルプロピル基、R52はフェニル基または1−ナフチルメ
チル基、t−Buはtert−ブチル基をそれぞれ示
す。) 即ち、DCCまたはWSC等の縮合剤を用いて光学活性
なカルボン酸誘導体(XV)とL−フェニルグリシン−
N−メチルアミドまたはL−3−(1−ナフチル)アラ
ニン−N−メチルアミドとを縮合させ(化合物80〜8
3の合成方法と同様)化合物(XVI)とする。
【0068】次に化合物(XVI)のtert−ブチル
エステルをトリフルオロ酢酸等を用いて酸分解しカルボ
ン酸体(XVII)を得る。次いで混合酸無水物を調製
後ヒドロキシルアミンと反応させて化合物88〜91を
得る。混合酸無水物は、THF等の非プロトン性溶媒に
化合物(XVII)を溶解しトリエチルアミンまたはN
−メチルモルホリン等の三級アミンを当量添加した後、
好ましくは−20〜5℃でエチルクロロホルメート等の
クロロ炭酸エステル又は塩化ピバロイル等の酸クロリド
を通常1.0〜1.2当量加えて調製する。尚、反応に
供した光学活性なカルボン酸(XV)は例えばスキーム
6に示す方法により得ることができる。
【0069】
【化16】 〔式中、Oxz(S)は4−(S)−ベンジル−オキサ
ゾリジノンを示す。t−Bu、R51は前記に同じ。〕 即ち、THF等の無水非プロトン性溶媒に4−(S)−
ベンジル−オキサゾリジノンを溶解しn−ブチルリチウ
ム等の強塩基を作用させた後酸クロリド(XVIII)
を加えて反応させ、化合物(XIX)を得る。次いで、
同様にn−ブチルリチウム等の強塩基を作用させた後ブ
ロモ酢酸tert−ブチルエステルを反応させて化合物
(XX)を得る。
【0070】次に、水酸化リチウム等のアルカリ存在下
で30%過酸化水素水を用いて酸化的にオキサゾリジノ
ン環を分解し光学活性なカルボン酸(XV)を得る。
【0071】一般式(I)に含まれるその他の化合物も
これまで説明した方法に準じて製造することが可能であ
る。
【0072】本発明のFasL可溶化抑制剤は、過度な
T細胞の活性化に起因する疾病、例えば劇症肝炎等の肝
炎、GVHD、AIDSまたは自己免疫性疾患等の予防
または治療を目的として、一般式(I)で表される化合
物(以下、薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物及
びプロドラッグを含む)を常法に従って、経口又は非経
口でヒトに投与する。経口投与の剤形としては、錠剤、
顆粒剤、散剤、細粒剤、硬カプセル剤等の固形製剤の
他、シロップ剤、軟カプセル剤等の液剤が含まれる。
【0073】かかる製剤は常法によって製造可能であ
り、錠剤、顆粒剤、散剤又は細粒剤は、例えば前記一般
式(I)で表される化合物と、乳糖、でんぷん、結晶セ
ルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、タルク等の通常用いられる医薬添加物
とを混合して製造され、硬カプセル剤は上記の細粒剤又
は散剤を適宜カプセルに充填して製造される。
【0074】又、シロップ剤は、例えば前記一般式
(I)で表される化合物を白糖、カルボキシセルロース
等を含む水溶液に溶解又は懸濁して製造され、軟カプセ
ル剤は、例えば前記一般式(I)で表される化合物を、
植物油、油性エマルジョン、グリコール等の脂質賦形剤
に溶解又は懸濁し、軟カプセルに充填して製造される。
非経口投与の剤形としては、注射剤の他、坐薬、膣坐薬
等の坐剤、噴霧剤等の経鼻投与剤等が例示される。
【0075】これら製剤は常法によって製造可能であ
り、例えば注射剤は、例えば、前記一般式(I)で示さ
れる化合物を滅菌水に溶解又は懸濁し、これにマンニト
ール、塩化ナトリウム、グルコース、ソルビット、グリ
セロール、キシリトール、フルクトース、マルトース等
の等張化剤を加え、要すれば更に亜硫酸ナトリウム、ア
ルブミン等の安定化剤およびベンジルアルコール等の防
腐剤を加えて無菌的にアンプル又はバイヤルに封入する
ことによって製造される。
【0076】一般式(I)で表される化合物またはその
薬学的に許容される塩の投与量は、患者の年齢、性別若
しくは体重又は症状等によって異なるが、塩、溶媒等を
除いた一般式(I)で示される化合物に換算して、0.
1〜100mg/kgが適量であり、これを1日1回又
は2〜4回に分けて経口または非経口的に投与する。
【0077】
【発明の効果】一般式(I)で表される化合物またはそ
の薬学的に許容される塩は、優れたFasL可溶化抑制
作用を有する他、GVHDの動物モデルを用いた試験に
おいても優れた予防または治療効果を示した。
【0078】また、一般式(I)で表される化合物また
はその薬学的に許容される塩は低毒性である。例えば、
化合物4aをマウスに経口投与(3000mg/kg体
重)したが死亡例は認められなかった。従って一般式
(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される
塩は、可溶化されたFasLとFasとの結合により引
き起こされるアポトーシスが関与しているとされる疾
患、例えば劇症肝炎、GVHD、AIDSまたは自己免
疫性疾患等の予防または治療に有用である。また一般式
(I)で表される化合物またはその塩は優れたFasL
可溶化抑制作用を有するので、FasLに係る試験研究
の試薬としても有用である。
【0079】以下、試験例により一般式(I)で表され
る化合物のFasL可溶化抑制作用を説明する。 <試験例1>FasL可溶化抑制作用の試験 (1)供試化合物供試化合物A :[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−O−メチルチロ
シン−N−メチルアミド(化合物23)供試化合物B :[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−フェニルチオメチルサ
クシニル]−L−フェニルアラニン−N−メチルアミド
(化合物58)供試化合物C :[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−
L−O−メチルチロシン−N−メチルアミド(化合物2
4)供試化合物D :[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−(2−チエニルチオメ
チル)サクシニル]−L−フェニルアラニン−N−メチ
ルアミド(化合物57)供試化合物E :[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−
L−フェニルグリシン−N−メチルアミド(化合物4
a)供試化合物F :[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−2−ナフチルグ
リシン−N−メチルアミド(化合物11/参考例2の化
合物)供試化合物G :[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−(3−フェニルプロピル)サクシニル]−L−
3−シクロヘキシルアラニン−N−[2−(4−スルホ
ンアミドフェニル)エチル]アミド(化合物48)供試化合物H :[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−メチルサクシニル]−L−3
−(5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル)ア
ラニン−N−メチルアミド(化合物18/実施例5の化
合物)供試化合物I :[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−メチルサクシニル]−L−3
−(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド(化合
物17/参考例9の化合物) (2)試験方法 hFasL/BHK−21(ヒトFasLの遺伝子をB
HK−21にトランスフェクトした細胞)3×105
を、ウシ胎仔血清を10%含むRPMI 1640培地
1mlに懸濁し24ウエル培養プレート(Falcon
3047、ベクトンディッキンソン社製)中で、ウシ胎
仔血清を10%含むRPMI 1640培地で最終濃度
5,2.5,1.25および0.625μMに調製した
供試化合物とともに、5%CO雰囲気下、37℃で2
4時間培養し、培養上清を得た。次に、得られた培養上
清中のsFasL濃度を以下に示すサンドイッチELI
SA法により定量した。
【0080】抗FasL抗体(NOK3)(参考例16
参照)を0.05M炭酸ナトリウム−炭酸水素ナトリウ
ム緩衝液(pH9.6)で10μg/mlの濃度に調製
し、50μlずつ96ウエルのマイクロプレート(Im
mulon2、ダイナテック社製)の各ウエルに分注
し、4℃で一晩静置し、抗FasL抗体(NOK3)を
固相化した。各ウエルをpH7.4のリン酸緩衝化生理
食塩水(以下、PBSと略す)にTween−20(ポ
リオキシエチレンソルビタンモノラウレート)を0.0
5%含有する洗浄液(以下、T−PBSと略す)300
μlで2回洗浄した後、ウシ血清アルブミン(以下、B
SAと略す、和光純薬社製)を0.5%含有するPBS
(pH7.4)300μlを加えて37℃で2時間静置
し、その上清を除去した。
【0081】次に、サンプルである培養上清50μlを
加えて室温で1時間反応させ、T−PBS(pH7.
4)300μlで2回で洗浄した。
【0082】次に、ビオチン標識抗FasL抗体(NO
K1)(参考例18参照)を、BSAを1%含有するP
BS(pH7.4)で5μg/mlの濃度に調製し、そ
の50μlを加えて、室温で1時間反応させ、T−PB
S(pH7.4)300μlで2回で洗浄した。
【0083】次に、ストレプトアビジン・ペルオキシダ
ーゼ(アマーシャム社製)を、BSAを1%含有するP
BS(pH7.4)で1000倍に希釈し、この50μ
lを加えて、室温で30分間反応させ、T−PBS(p
H7.4)300μl で2回で洗浄した。
【0084】次に、過酸化水素とo−フェニレンジアミ
ンとを含有する(前者の濃度0.015w/v%、後者
の濃度0.2mg/ml)0.15Mクエン酸リン酸ナ
トリウム緩衝液(pH5.0)を、各ウエルに100μ
lを加えて、室温で10分間反応させた。次に、2N硫
酸を各ウエルに50μl加えて反応を停止させ、490
nmにおける吸光度を、ソフトマックス(モレキュラー
デバイス社製)を用いて測定した。
【0085】別途、サンプルとして培養上清の代わりに
濃度既知のsFasL溶液を用いて同様に吸光度を測定
し、4−ロジスティックパラメーター解析により検量線
を描いて、培養上清中のsFasL濃度(X)を算出し
た。供試化合物を入れなかった場合の培養上清中のsF
asL濃度(A)を対照とし、被検化合物(5μM)を
入れた場合の培養上清中のsFasL濃度(X)から、
下式
【0086】
【数1】 sFasL分泌抑制率(%)=(1−X/A)×100 により5μMにおけるsFasL分泌抑制率(%)を算
出した。
【0087】次いで、70%以上の抑制効果を示した供
試化合物B、C、D、およびGについては同様にして
2.5、1.25および0.625μMにおけるsFa
sL分泌抑制率(%)を測定し、プロビット法によりI
50(μM)を算出した。 (3)試験結果 5μMにおけるsFasL分泌抑制率(%)を表1に示
した。
【0088】
【表1】 また、供試化合物B、C、DおよびGについてのIC50
(μM)を表2に示した。
【0089】
【表2】 <試験例2>マウスGVHDの回復試験 (1)供試化合物供試化合物E :[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−
L−フェニルグリシン−N−メチルアミド(化合物4
a) (2)試験方法 CBF1マウス(BALB/cとC57BL/6のF1
マウス)にC57BL/6マウスの脾細胞5×107
を移入し、その一週間後に再度C57BL/6マウスの
脾細胞5×107個を移入することによりGVHDを誘
導した。
【0090】供試化合物を0.5%CMC溶液に懸濁
(0.5%CMC溶液1mlに対して供試化合物10m
gの割合)し、供試化合物2mg/マウス/日を最初の
脾細胞の移入時より連日2週間、上記GVHD誘導マウ
スに皮下投与して供試化合物投与群とし、供試化合物を
投与しないGVHD誘導マウス(薬物非投与群)および
GVHD非誘導マウス(無処置群)と比較した。
【0091】マウスの体重(g)を最初の脾細胞の移入
1週間後より6週目まで、全IgE量(ng/ml)を
最初の脾細胞の移入1週間後より9週目までそれぞれ1
週間毎に測定し、その経日変化によりGVHDの重症度
を評価した。 (3)試験結果 最初の脾細胞移入より7日目以降のマウスの体重変化を
図1に、全IgEの変化を図2にそれぞれ示した。誘導
されたGVHDによる体重減少および全IgEの増加を
供試化合物Eは明らかに抑制した。 <試験例3>マウスGVHDの致死抑制試験 (1)供試化合物供試化合物E :[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−
L−フェニルグリシン−N−メチルアミド(化合物4
a) (2)試験方法 移入する脾細胞数を1×108個とすること以外は試験
例2と同様にしてCBF1マウスにGVHDを誘導し、
供試化合物投与群を薬物非投与群および無処置群と比較
した。
【0092】最初の脾細胞移入後より3週間マウスの死
亡を観察し供試化合物の効果を評価した。 (3)試験結果 最初の脾細胞移入より後のマウスの生存率を図3に示し
た。図から明らかなように、薬物非投与群のマウスが全
例死亡した後も供試化合物投与群は生存率90%を示し
た。
【0093】
【実施例】以下に参考例、実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。 参考例1[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ルサクシニル]−L−シクロヘキシルグリシン−N−メ
チルアミド(化合物9)の製造 (1)L−シクロヘキシルグリシン−N−メチルアミ
ド:フェニルグリシン−N−メチルアミド1.15g
(特開平7−101925に記載の方法により製造し
た)をエタノール50mlに溶解し、塩化ロジウム3.
0gを加え30℃2時間撹拌した。次いで水素化ほう素
ナトリウム2.5gのエタノール(100ml)溶液を
35分かけて滴下し、更に4時間撹拌した。反応終了
後、不溶物をろ別し、ろ液を減圧濃縮し、得られた残渣
を1規定塩酸水溶液に溶解し、酢酸エチルで洗浄した。
水層を炭酸ナトリウムで中和した後、酢酸エチルで抽出
した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後減圧濃縮
を行い、L−シクロヘキシルグリシン−N−メチルアミ
ド700mgを油状物として得た。
【0094】(2)[4−(N−ベンジルオキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−シクロ
ヘキシルグリシン−N−メチルアミド:L−シクロヘキ
シルグリシン−N−メチルアミド444mgおよび[4
−(N−ベンジルオキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ルコハク酸730mg(特開平7−101925に記載
の方法により製造した)をDMF20mlに溶解し、氷
冷下WSC750mg加え、室温で一晩撹拌した。析出
した結晶をろ取し[4−(N−ベンジルオキシアミノ)
−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−シクロヘキ
シルグリシン−N−メチルアミド725mgを無色固体
として得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ: 0.79(3H,d,J=6.2Hz), 0.84
(3H,d,J=6.2Hz), 0.85-1.20(6H,m), 1.32-1.72(8H,m),
1.97(1H,dd,J=7.0Hz,14.4Hz), 2.15(1H,dd,J=7.4Hz,14.
4Hz), 2.55(3H,d,J=4.5Hz), 2.75-2.85(1H,m), 4.05(1
H,t,J=8.3Hz), 4.72(1H,d,J=10.9Hz), 4.77(1H,d,J=10.
9Hz), 7.37(5H,s), 7.74-7.85(2H,m), 10.99(1H,s).
【0095】(3)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−イソブチルサクシニル]−L−シクロヘキシ
ルグリシン−N−メチルアミド:[4−(N−ベンジル
オキシアミノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]−
L−シクロヘキシルグリシン−N−メチルアミド400
mgにメタノール40mlおよび10%Pd−C40m
gを加え水素雰囲気下に撹拌した。反応終了後触媒を除
き、ろ液を減圧濃縮し、得られた結晶を酢酸エチル・ア
セトン・エタノ−ルの混合溶媒から再結晶を行ない[4
−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチルサ
クシニル]−L−シクロヘキシルグリシン−N−メチル
アミド160mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ: 0.79(3H,d,J=6.2Hz), 0.83
(3H,d,J=6.2Hz), 0.80-1.23(6H,m), 1.33-1.72(8H,m),
1.99(1H,dd,J=7.7Hz,14.3Hz), 2.14(1H,dd,J=6.7Hz,14.
3Hz), 2.55(3H,d,J=4.5Hz), 2.70-2.82(1H,m), 4.03(1
H,t,J=8.1Hz), 7.73-7.83(2H,m), 8.71(1H,s), 10.37(1
H,s). 元素分析(C1731として): 計算値(%) C,59.80;H,9.15;N,1
2.31 実測値(%) C,59.12;H,9.12;N,1
2.15
【0096】参考例2[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ルサクシニル]−L−2−ナフチルグリシン−N−メチ
ルアミド(化合物11)の製造 (1)2(S)−[(2−ヒドロキシ−1(R)−フェ
ニルエチル)アミノ]−2−(2−ナフチル)エタンニ
トリル:2−ナフトアルデヒド6.26gを水150m
lに懸濁し、氷冷下亜硫酸水素ナトリウム4.2gおよ
びシアン化カリウム2.7gを加え、次いで(R)−2
−アミノ−2−フェニルエタノ−ル5.0gのメタノ−
ル溶液を加え室温で2時間撹拌した後、1時間還流し
た。反応液を冷却した後、クロロホルムで抽出し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮を行ない得られ
た残渣をシリカゲルカラムで精製し2(S)−[(2−
ヒドロキシ−1(R)−フェニルエチル)アミノ]−2
−(2−ナフチル)エタンニトリル3.6gを結晶とし
て得た。1 H−NMR(CDCl3) δ: 2.0(1H, broad s), 2.6 (1H,
broad s), 3.8-4.0 (2H,m), 4.2-4.5 (1H,m), 4.6(1H,
s), 7.2-8.1(12H,m).
【0097】(2)N−[2−ヒドロキシ−1(R)−
フェニルエチル]−L−(2−ナフチル)グリシン メ
チルエステル:2(S)−[(2−ヒドロキシ−1
(R)−フェニルエチル)アミノ]−2−(2−ナフチ
ル)エタンニトリル3.5gに濃塩酸45mlを加え1
00℃で1時間撹拌した。室温まで冷却した後、クロロ
ホルム・メタノ−ル(10/1)の混媒で抽出し、飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。次
いで減圧濃縮し得られたオイルを、メタノール50ml
に溶解しこれを、−75℃に冷却したメタノール50m
lに塩化チオニル4.7gを滴下した溶液に加え、撹拌
しながら徐々に室温まで戻し、更に1時間還流した。次
いで約2/3量の溶媒を減圧下留去した後、飽和重そう
水で中和し、クロロホルムで抽出した。有機層を無水マ
グネシウムで乾燥した後、減圧濃縮を行ない得られた残
渣をシリカゲルカラム(溶媒:酢酸エチル・n−ヘキサ
ン)で精製しN−[2−ヒドロキシ−1(R)−フェニ
ルエチル]−L−(2−ナフチル)グリシン メチルエ
ステル3.38gを油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3) δ: 2.7(2H,s), 3.6-4.1(2H,m),
3.7(3H,s), 4.5(1H,s),7.2-8.0(12H,m).
【0098】(3)L−(2−ナフチル)グリシン:N
−[2−ヒドロキシ−1(R)−フェニルエチル]−L
−(2−ナフチル)グリシン メチルエステル3.3g
をクロロホルム・メタノ−ル(50ml/15ml)の
混合溶媒に溶解し、−5〜0℃で四酢酸鉛5.3gをす
こしづつ加え、6分間撹拌した後、飽和重そう水60m
lを加えた。分液後、水層をクロロホルムで抽出し、先
の有機層と合わせ無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減
圧濃縮を行ない得られた残渣に6N塩酸を加え、室温で
一晩撹拌し、その後60℃で2時間、110℃で2時間
撹拌した。反応液を冷却した後、エ−テルで洗浄し、炭
酸水素ナトリウムで中和した。析出した結晶をろ取し、
L−(2−ナフチル)グリシン1.6gを得た。
【0099】(4)N−ベンジルオキシカルボニル−L
−(2−ナフチル)グリシン−N−メチルアミド:L−
(2−ナフチル)グリシン1.6gを0.1N水酸化ナ
トリウム100mlおよびジオキサン20mlに溶解
し、氷冷下炭酸ナトリウム3.37gおよびベンジルオ
キシカルボニルクロライド1.63gを加え4時間撹拌
した。反応液をエ−テルで洗浄した後、クロロホルムを
加え撹拌しながら混合物のpHを濃塩酸で1とし、有機
層を分取した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減
圧濃縮を行ない得られた油状物をテトラヒドロフラン1
00mlに溶解し、トリエチルアミン1.1gを加え
た。これを0℃に冷却した後、クロル炭酸エチル1.1
6gを加え、1時間撹拌した後、メチルアミンメタノー
ル溶液を加え3.5時間撹拌した。反応終了後、クロロ
ホルムを加え、1N塩酸水溶液、水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。次いで減圧濃縮を行ないN−
ベンジルオキシカルボニル−L−(2−ナフチル)グリ
シン−N−メチルアミド1.78gを得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:2.6(3H,d,J=4.8Hz),5.0(2H,
s),5.3(1H,d,J=8Hz),7.2-8.3(12H,m).
【0100】(5)[4−(N−ベンジルオキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−2−ナ
フチルグリシン−N−メチルアミド:N−ベンジルオキ
シカルボニル−L−(2−ナフチル)グリシン−N−メ
チルアミド500mgをメタノ−ル中、水素雰囲気下、
10%Pd−Cを用い水素化分解して得られたL−(2
−ナフチル)グリシン−N−メチルアミドを、参考例1
(2)と同様に反応を行い[4−(N−ベンジルオキシ
アミノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−2
−ナフチルグリシン−N−メチルアミド308mgを結
晶として得た。1 H−NMR(DMSO-d6 ) δ:0.83(3H,d,J=6.3Hz), 0.89
(3H,d,J=6.3Hz), 1.03-1.16(1H,m), 1.4-1.58(2H,m),
1.99(1H,dd,J=6.7Hz,14.5Hz), 2.15(1H,dd,J=7.6Hz,14.
5Hz), 2.60(3H,d,J=4.5Hz), 2.90-3.01(1H,m),4.62-4.7
0(2H,m), 5.56(1H,d,J=7.8Hz), 7.43-7.56(3H,m), 7.8
2-7.90(4H,m), 8.18-8.23(1H,m), 8.57(1H,d,J=7.8Hz),
10.97(1H,s).
【0101】(6)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−イソブチルサクシニル]−L−2−ナフチル
グリシン−N−メチルアミド:この結晶250mgを参
考例1(3)と同様に反応を行い、[4−(N−ヒドロ
キシアミノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]−L
−2−ナフチルグリシン−N−メチルアミド143mg
を無色結晶として得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.83(3H,d,J=6.3Hz), 0.88(3
H,d,J=6.3Hz), 1.04-1.16(1H,m), 1.4-1.58(2H,m), 1.9
8(1H,dd,J=7.4Hz,14.5Hz), 2.15(1H,dd,J=7.0Hz,14.5H
z), 2.59(3H,d,J=4.5Hz), 2.87-2.98(1H,m), 5.54(1H,
d,J=7.7Hz), 7.46-7.57(3H,m), 7.82-7.92(4H,m), 8.17
-8.25(1H,m), 8.56(1H,d,J=7.7Hz), 8.73(1H,bs), 10.3
7(1H,s). 元素分析(C2127として): 計算値(%) C,65.44;H,7.06;N,1
0.90 実測値(%) C,65.28;H,7.06;N,1
0.73
【0102】参考例3[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ル−3−モルホリノメチルサクシニル]−L−シクロヘ
キシルグリシン−N−メチルアミド(化合物12)の製
(1)[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2(R)
−イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニル]−L
−シクロヘキシルグリシン−N−メチルアミド:2−ベ
ンジルオキシ−3(R)−ヒドロキシカルボニル−5−
メチルヘキサン酸ベンジルエステル(特開平7−101
925参照)1.76gとシクロヘキシルグリシン−N
−メチルアミド(上記参考例1(1)参照)684mg
を用い、特開平7−101925に記載の方法に従い製
造を行い[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニ
ル]−L−シクロヘキシルグリシン−N−メチルアミド
126mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.73(3H,d,J=6.4Hz), 0.79(3
H,d,J=6.4Hz),0.8-1.8(14H,m), 1.96(1H,dd,J=2.6Hz,1
1.8Hz), 2.0-2.10(2H,m), 2.27-2.68(5H,m), 2.54(3H,
d,J=4.5Hz), 3.40-3.53(4H,m), 4.06(1H,t,J=8.3Hz),
4.77(1H,d,J=11.4Hz), 4.82(1H,d,J=11.4Hz), 7.32-7.4
5(5H,m), 7.72-7.79(1H,m), 8.06(1H,d,J=8.4Hz), 11.0
4(1H,s).
【0103】(2)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニ
ル]−L−シクロヘキシルグリシン−N−メチルアミ
ド:次いで、[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニ
ル]−L−シクロヘキシルグリシン−N−メチルアミド
95mgを同様に水素化分解し、[4−(N−ヒドロキ
シアミノ)−2(R)−イソブチル−3−モルホリノメ
チルサクシニル]−L−シクロヘキシルグリシン−N−
メチルアミド65mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.75(3H,d,J=6.4Hz), 0.79
(3H,d,J=6.4Hz),0.85-1.8(14H,m), 1.93(1H,dd,J=2.5z,
11.9z), 2.0-2.10(2H,m), 2.30-2.69(5H,m), 2.52(3H,
d,J=4.5Hz), 3.43-3.56(4H,m), 4.06(1H,t,J=8.3Hz),
7.72-7.78(1H,m),8.03(1H,d,J=8.5Hz), 8.80(1H,s), 1
0.39(1H,s). 元素分析(C2240・HOとして): 計算値(%) C,57.62;H,9.23;N,
12.22 実測値(%) C,57.74;H,9.15;N,
12.18
【0104】参考例4[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ルサクシニル]−L−3−(1−ナフチル)アラニン−
N−メチルアミド(化合物13)の製造 (1)Boc−L−3−(1−ナフチル)アラニン−N
−メチルアミド:N−Boc−L−3−(1−ナフチ
ル)アラニン(Synthetech社、Oregon, USA)2gをテ
トラヒドロフラン50mlに溶解し、トリエチルアミン
0.77gを加え、氷冷撹拌下クロル炭酸エチル0.8
26gを加え5分間撹拌した。次いでメチルアミンの4
0%メタノール溶液2mlを滴下し、更に3時間撹拌し
た。反応液に酢酸エチル100mlを加え、1N塩酸、
飽和重そう水、水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。減圧濃縮を行いBoc−L−3−(1−ナ
フチル)アラニン−N−メチルアミド1.67gを無色
結晶として得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:1.25 (9H,s), 2.58 (3H,d),
3.11 (1H,dd), 3.51 (1H,dd), 4.2-4.3(1H,m), 6.98(1
H,d), 7.91(1H,d), 7.4-8.2(7H,m).
【0105】(2)[4−(N−ベンジルオキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−3−
(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド:Boc
−L−3−(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミ
ド0.8gに95%トリフルオロ酢酸水10mlを加
え、30分間撹拌した。減圧下トリフルオロ酢酸を留去
し、クロロホルムを加え、飽和重そう水で洗浄した。無
水硫酸マグネシウムで乾燥した後減圧濃縮を行い得られ
た油状物をDMF25mlに溶解し、[4−(N−ベン
ジルオキシアミノ)−2(R)−イソブチルコハク酸6
70mg,1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC)552mg加
え、室温で6.5時間撹拌した。反応液にクロロホルム
を加え、1N塩酸、飽和重そう水、水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した後減圧濃縮を行ない、[4−
(N−ベンジルオキシアミノ)−2(R)−イソブチル
サクシニル]−L−3−(1−ナフチル)アラニン−N
−メチルアミド680mgを無色結晶を得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.72(3H,d,J=6.3Hz), 0.77(3
H,d,J=6.3Hz), 0.90-1.02(1H,m), 1.20-1.38(2H,m), 1.
91(1H,dd,J=7.1Hz,14.4Hz), 2.07(1H,dd,J=7.5Hz,14.4H
z), 2.55(3H,d,J=4.5Hz), 2.6-2.7(1H,m), 3.27(1H,dd,
J=8.7Hz,13.9Hz), 3.53(1H,dd,J=5.5Hz,13.9Hz), 4.48-
4.58(1H,m), 4.76(2H,s), 7.32-7.42(7H,m), 7.48-7.59
(2H,m), 7.76(1H,d,J=7.6Hz), 7.83-7.92(2H,m), 8.12
-8.25(2H,m), 11.03(1H,s).
【0106】(3)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−イソブチルサクシニル]−L−3−(1−ナ
フチル)アラニン−N−メチルアミド:上記(2)の結
晶250mgをメタノ−ル50mlに溶解し、10%P
d−C70mgを加え、水素雰囲気下で撹拌した。触媒
をろ別した後減圧濃縮し得られた残渣をHPLCで分離
精製し、[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−
イソブチルサクシニル]−L−3−(1−ナフチル)ア
ラニン−N−メチルアミド100mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.71(3H,d,J=6.4Hz), 0.75(3
H,d,J=6.4Hz), 0.92-1.03(1H,m), 1.15-1.38(2H,m), 1.
91(1H,dd,J=7.1Hz,14.3Hz), 2.08(1H,dd,J=7.6Hz,14.3H
z), 2.50-2.60(1H,m), 2.57(3H,d,J=4.5Hz), 3.25(1H,d
d,J=9.2Hz,13.9Hz), 3.58(1H,dd,J=5.0Hz,13.9Hz), 4.4
5-4.56(1H,m), 7.32-7.42(2H,m), 7.48-7.60(2H,m), 7.
77(1H,d,J=6.8Hz), 7.91(1H,d,J=7.9Hz), 7.93-8.0(1H,
m), 8.16(1H,d,J=8.2Hz), 8.21(1H,d,J=8.2Hz), 8.80(1
H,bs), 10.44(1H,s). 元素分析(C2229として): 計算値(%) C,66.14;H,7.32;N,1
0.52 実測値(%) C,66.05;H,7.34;N,1
0.57
【0107】参考例5[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ルサクシニル]−L−ホモフェニルアラニン−N−メチ
ルアミド(化合物19)の製造 (1)[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−ホモフェニルアラニン
−N−メチルアミド:N−Boc−L−ホモフェニルア
ラニン(Synthetech社、 Oregon, USA)1.0gを用
い、参考例4と同様に反応を行い[4−(N−ベンジル
オキシアミノ)−2(R)−イソブチルサクシニル]−
L−ホモフェニルアラニン−N−メチルアミド283m
gを得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.83(3H,d,J=6.5Hz), 0.88
(3H,d,J=6.5Hz), 1.01-1.15(1H,m), 1.40-1.55(2H,m),
1.75-2.0(2H,m), 2.04(1H,dd,J=6.4Hz,14.6Hz), 2.24(1
H,dd,J=8.2Hz,14.6Hz), 2.57(3H,d,J=4.5Hz), 2.43-2.6
8(2H,m), 2.70-2.83(1H,m), 4.12-4.22(1H,m), 4.75(2
H,s), 7.12-7.28(5H,m), 7.35(5H,s), 7.70-7.77(1H,
m), 8.08(1H,d,J=8.1Hz), 11.06(1H,s).
【0108】(2)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−イソブチルサクシニル]−L−ホモフェニル
アラニン−N−メチルアミド:上記(1)の化合物22
0mgを水素化分解し、HPLCで精製して[4−(N
−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−ホモフェニルアラニン−N−メチルアミド8
7mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.82(3H,d,J=6.2Hz), 0.87
(3H,d,J=6.2Hz), 1.02-1.16(1H,m), 1.40-1.57(2H,m),
1.75-2.0(2H,m), 2.04(1H,dd,J=6.9Hz,14.5Hz), 2.24(1
H,dd,J=7.7Hz,14.5Hz), 2.57(3H,d,J=4.5Hz), 2.42-2.6
8(2H,m), 2.68-2.80(1H,m), 4.07-4.17(1H,m), 7.13-7.
30(5H,m), 7.73-7.81(1H,m), 8.06(1H,d,J=8.0Hz), 8.7
6(1H,s), 10.44(1H,s).
【0109】参考例6[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ルサクシニル]−L−p−フルオロフェニルアラニン−
N−メチルアミド(化合物20)の製造 (1)[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−p−フルオロフェニル
アラニン−N−メチルアミド:N−Boc−L−p−フ
ルオロフェニルアラニン(Synthetech社、 Oregon, US
A)800mgを用い、参考例4と同様に反応を行い
[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2(R)−イソ
ブチルサクシニル]−L−p−フルオロフェニルアラニ
ン−N−メチルアミド434mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.72(3H,d,J=6.3Hz), 0.78(3
H,d,J=6.3Hz), 0.88-1.00(1H,m), 1.15-1.35(2H,m), 1.
90(1H,dd,J=7.5Hz,14.4Hz), 2.04(1H,dd,J=7.2Hz,14.4H
z), 2.54-2.68(1H,m), 2.57(3H,d,J=4.5Hz), 2.80(1H,d
d,J=9.8Hz,13.7Hz), 2.99(1H,dd,J=5.0Hz,13.7Hz), 4.3
4-4.43(1H,m), 4.75(2H,s), 7.00-7.10(2H,m), 7.19-7.
27(2H,m), 7.37(5H,s), 7.84-7.91(1H,m), 8.07(1H,d,J
=8.3Hz),11.01(1H,s).
【0110】(2)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−イソブチルサクシニル]−L−p−フルオロ
フェニルアラニン−N−メチルアミド:上記(1)の化
合物350mgを水素化分解し、生成物をエタノールと
ジエチルエーテルの混合溶媒から再結晶して[4−(N
−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチルサクシニ
ル]−L−p−フルオロフェニルアラニン−N−メチル
アミド64mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.71(3H,d,J=6.4Hz), 0.77
(3H,d,J=6.4Hz), 0.90-1.00(1H,m), 1.12-1.35(2H,m),
1.91(1H,dd,J=7.5Hz,14.3Hz), 2.04(1H,dd,J=7.2Hz,14.
3Hz), 2.5-2.65(1H,m), 2.57(3H,d,J=4.5Hz), 2.80(1
H,dd,J=10Hz,13.7Hz), 3.02(1H,dd,J=4.9Hz,13.7Hz),
4.32-4.42(1H,m), 7.02-7.10(2H,m), 7.19-7.27(2H,m),
7.89-7.96(1H,m), 8.04(1H,d,J=8.4Hz), 8.78(1H,d,J=
1.5Hz), 10.42(1H,d,J=1.5Hz).
【0111】参考例7[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
−2−イル)メチルサクシニル]−L−3−(1−ナフ
チル)アラニン−N−メチルアミド(化合物15)塩酸
塩の製造 (1)[4−ベンジルオキシ−3−メチレン−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−3−(1−ナフチル)
アラニン−N−メチルアミド:4−ベンジルオキシ−3
−ベンジルオキシカルボニル−2(R)−イソブチルコ
ハク酸(特開平7−101925参照)とL−3−(1
−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド(参考例4参
照)をWSCおよびHOBtを用いて縮合し得られた
[4−ベンジルオキシ−3−ベンジルオキシカルボニル
−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−3−(1−
ナフチル)アラニン−N−メチルアミド4.6g及びぎ
酸アンモニウム2.4gをエタノ−ル120mlに懸濁
し10%Pd−C0.5gを加え、室温で6.5時間撹
拌した。次いで触媒をろ別した後,ピペリジン0.7g
を加え室温で15分撹拌した後、37%ホルムアルデヒ
ド水溶液(3.1g)を加え、室温で一晩撹拌した。そ
の後更に1時間還流した後、溶媒を減圧下留去し得られ
た残渣に酢酸エチルを加え、炭酸カリウム水溶液で抽出
した。次いで水層に濃塩酸を加えpH=1にし、クロロ
ホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、減圧濃縮を行ない[4−ヒドロキシ−3−メ
チレン−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−3−
(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド(1.3
4g)を油状物として得た。次いで、この油状物をDM
F50mlに溶解し、炭酸水素ナトリウム0.42g及
びベンジルブロマイド2.1gを加え室温で一晩撹拌し
た。反応液にクロロホルムを加え水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥したのち、減圧濃縮を行ない得られ
た残渣を、シリカゲルカラム(酢酸エチル:ヘキサン=
1:3)で精製し[4−ベンジルオキシ−3−メチレン
−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−3−(1−
ナフチル)アラニン−N−メチルアミド0.94gを得
た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.76(3H,d,J=6.4Hz), 0.79
(3H,d,J=6.4Hz), 1.2-1.4(2H,m), 1.5-1.58(1H,m), 2.5
3(3H,d,J=4.5Hz), 3.15-3.25(1H,m), 3.34-3.45(1H,m),
3.48-3.54(1H,m), 4.5-4.6(1H,m), 5.13(1H,d,J=12.6H
z), 5.18(1H,d,J=12.6Hz), 5.43(1H,s), 6.02(1H,s),
7.2-7.4(7H,m), 7.46-7.58(2H,m), 7.74(1H,d,J=7.5H
z), 7.77-7.84(1H,m), 7.89(1H,d,J=7.8Hz), 8.13(1H,J
=8.3Hz), 8.18(1H,d,J=8.3Hz).
【0112】(2)[4−(N−ベンジルオキシアミノ
−2(R)−イソブチル−3−(1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリン−2−イルメチル)サクシニル]
−L−3−(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミ
ド:[4−ベンジルオキシ−3−メチレン−2(R)−
イソブチルサクシニル]−L−3−(1−ナフチル)ア
ラニン−N−メチルアミド0.5g及び1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン0.411gを60℃で1
時間撹拌した。反応混合物を分取薄層クロマトグラフィ
−で精製し、[4−ベンジルオキシ−2(R)−イソブ
チル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
ン−2−イルメチル)サクシニル]−L−3−(1−ナ
フチル)アラニン−N−メチルアミド0.445gを結
晶として得た。次いでこの結晶をメタノール30mlに
溶解し、10%Pd−C100mgを加え、水素雰囲気
下で撹拌してベンジル基を除去した。触媒をろ別した
後、ろ液を減圧濃縮し得られた残渣をDMF25mlに
溶解し、O−ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩0.1
22g、ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル90mg、トリ
エチルアミン77mgを加え、次いで氷冷下、WSC1
27mgを加え室温で一晩撹拌した。反応液にクロロホ
ルム80mlを加え、水、飽和重そう水、食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮を行な
い[4−(N−ベンジルオキシアミノ−2(R)−イソ
ブチル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
リン−2−イルメチル)サクシニル]−L−3−(1−
ナフチル)アラニン−N−メチルアミド280mgを無
色結晶として得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.74(3H,d,J=6.4Hz), 0.83
(3H,d,J=6.4Hz), 1.3-1.5(3H,m), 2.0-2.1(1H,m), 2.2-
2.3(1H,m), 2.35-2.45(2H,m), 2.54(3H,d,J=4.5Hz), 2.
6-2.65(2H,m), 2.8-3.1(3H,m), 3.2-3.5(3H,m), 4.6-4.
7(3H,m), 6.9-7.1(3H,m), 7.15-7.3(5H,m), 7.4-7.6(5
H,m), 7.7-7.9(3H,m), 7.95(1H,s), 8.23(1H,d,J=8.3H
z), 8.37(1H,d,J=9Hz), 10.93(1H.s)
【0113】(3)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−イソブチル−3−(1,2,3,4−テトラ
ヒドロイソキノリン−2−イル)メチルサクシニル]−
L−3−(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド
塩酸塩:[4−(N−ベンジルオキシアミノ−2(R)
−イソブチル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン−2−イルメチル)サクシニル]−L−3−
(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド250m
gをメタノ−ル15mlに溶解し、10%Pd−C10
0mgを加え、水素雰囲気下で撹拌した。触媒をろ別
後、減圧濃縮を行ない得られた残渣をシリカゲルカラム
(溶媒 クロロホルム:メタノ−ル=20:1)で精製
し得られた油状物をメタノ−ル・酢酸エチル(1:2)
の混合溶媒6mlに溶解し、4N塩酸のジオキサン溶液
0.1mlを加え、更にこれにエ−テルを加え結晶化さ
せた。析出した結晶をろ取し[4−(N−ヒドロキシア
ミノ)−2(R)−イソブチル−3−(1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)メチルサクシ
ニル]−L−3−(1−ナフチル)アラニン−N−メチ
ルアミド塩酸塩52mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.76(3H,d,J=6.4Hz), 0.79
(3H,d,J=6.4Hz), 0.9-1.05(1H,m), 1.2-1.8(4H,m), 2.5
0(3H,d,J=4.7Hz), 2.5-3.3(8H,m), 3.8-4.1(1H,broad),
4.1-4.3(1H,m), 4.65(1H,dd,J=8.0Hz,8.1Hz), 6.8-8.0
(10H,m), 8.28(1H,d,J=8.3Hz), 8.62(1H,broad), 9.09
(1H, broad), 10.43(1H,broad), 10.89(1H,broad).
【0114】参考例8[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ル−3−モルホリノメチルサクシニル]−L−3−(1
−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド(化合物1
6)塩酸塩の製造 (1)[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2(R)
−イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニル]−L
−3−(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド:
参考例7の(1)で得られた[4−ベンジルオキシ−3
−メチレン−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−
3−(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド0.
5g及びモルホリン2mlを塩化メチレン4mlに溶解
し、参考例7(2)と同様に反応を行ない[4−(N−
ベンジルオキシアミノ)−2(R)−イソブチル−3−
モルホリノメチルサクシニル]−L−3−(1−ナフチ
ル)アラニン−N−メチルアミド285mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.72(3H,d,J=6.4Hz), 0.81
(3H,d,J=6.4Hz), 0.8-0.9(1H,m), 1.2-1.35(3H,m), 1.7
8(2H,broad), 2.1-2.35(6H,m), 2.57(3H,d,J=4.5Hz),
3.3-3.45(8H,m), 4.6-4.8(3H,m), 7.3-7.6(9H,m), 7.78
(2H,d,J=7.5Hz),7.92(1H,dd,J=9.2Hz,1.4Hz), 8.22(1H,
d,J=8.1Hz),8.35(1H,d,J=8.2Hz), 10.93(1H,broad).
【0115】(2)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニ
ル]−L−3−(1−ナフチル)アラニン−N−メチル
アミド塩酸塩:次いで参考例7(3)と同様に反応を行
い[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2(R)−イ
ソブチル−3−モルホリノメチルサクシニル]−L−3
−(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド260
mgから[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−
イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニル]−L−
3−(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド塩酸
塩143mgを無色結晶として得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.74(3H,d,J=6.4Hz), 0.78
(3H,d,J=6.4Hz), 0.9-1.0(1H,m), 1.2-1.5(2H,m), 2.5-
2.8(4H,m), 2.55(3H,d,J=4.4Hz), 3.0-3.4(4H,m), 3.6-
3.9(4H,m), 4.6-4.7(1H,m), 7.4-7.6(4H,m), 7.9-8.0(1
H,m), 7.93(1Hz,d,8Hz), 7.97(1H,d,J=4.6Hz), 8.28(1
H,d,J=8.1Hz), 8.56(1H,d,J=8.2Hz), 9.03(1H,broad),
10.40(1H,broad),10.85(1H,s).
【0116】参考例9[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ル−3−メチルサクシニル]−L−3−(1−ナフチ
ル)アラニン−N−メチルアミド(化合物17)の製造 (1)[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2(R)
−イソブチル−3−メチルサクシニル]−L−3−(1
−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド:参考例7
(1)で得られた[4−ベンジルオキシ−3−メチレン
−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−3−(1−
ナフチル)アラニン−N−メチルアミド0.5gをメタ
ノール30mlに溶解し、10%Pd−C100mgを
加え、水素雰囲気下で撹拌した。触媒をろ別後、減圧濃
縮を行ない得られた残渣をDMF30mlに溶解し、O
−ベンジルオキシアミン塩酸塩246mg、トリエチル
アミン156mg、ヒドロキシベンゾトリアゾール18
0mg及びWSC256mgを加え室温で一晩撹拌し
た。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をクロロホルム
に溶解し、水、飽和重曹水で洗浄した後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。ついで減圧濃縮を行い[4−(N
−ベンジルオキシアミノ)−2(R)−イソブチル−3
−メチルサクシニル]−L−3−(1−ナフチル)アラ
ニン−N−メチルアミド329mgを無色結晶として得
た。
【0117】(2)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−イソブチル−3−メチルサクシニル]−L−
3−(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド:
[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2(R)−イソ
ブチル−3−メチルサクシニル]−L−3−(1−ナフ
チル)アラニン−N−メチルアミド328mgをメタノ
ール30mlに懸濁し、10%Pd−C60mgを加
え、水素雰囲気下(3kg/m2)で撹拌した。触媒を
ろ別後、減圧濃縮を行ない得られた残渣を高速液体クロ
マトグラフィ−(HPLC、カラム:Inertsil PREP-OD
S(20×250mm)、移動相:0.1%TFA水:アセトニト
リル=6:4)で分離精製を行ない[4−(N−ヒドロ
キシアミノ)−2(R)−イソブチル−3−メチルサク
シニル]−L−3−(1−ナフチル)アラニン−N−メ
チルアミド74mgを無色結晶として得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.39(3H,d,J=6.7Hz), 0.73
(3H,d,J=6.4),0.81(3H,d,J=6.4Hz), 0.8-0.9(1H,m), 1.
2-1.45(2H,m), 1.85-2.0(1H,m), 2.3-2.5(1H,m), 2.57
(3H,d,J=4.5Hz), 3.2-3.6(2H,m), 4.6-4.75(1H,m), 7.3
-7.65(4H,m), 7.7-7.8(2H,m), 7.9(1H,d,J=7.9Hz), 8.2
2(1H,d,J=8.8Hz), 8.34(1H, d,8.4Hz), 8.7(1H, broa
d), 10.35(1H,s).
【0118】参考例10[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ル−3−フェニルチオメチルサクシニル]−L−フェニ
ルグリシン−N−メチルアミド(化合物22)の製造 [4−ヒドロキシ−2(R)−イソブチル−3−メチレ
ンサクシニル]−L−フェニルグリシン−N−メチルア
ミド700mg(特開平7−101925に記載の方法
により製造した。)にチオフェノ−ル5mlを加え、ア
ルゴン雰囲気下60℃で3日間撹拌した。次いで反応液
にエ−テル・ヘキサン(60ml/20ml)を加え析
出した固体をろ取し、エ−テル・酢酸エチルで洗浄し
[4−ヒドロキシ−2(R)−イソブチル−3−フェニ
ルチオメチルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N
−メチルアミド380mgを得た。次ぎに、この固体を
DMF5mlに溶解し、N−ヒドロキシベンゾトリアゾ
−ル145mg及びWSC180mgを加え氷冷下2時
間撹拌した。この反応液にヒドロキシルアミン塩酸塩8
2mg、N−メチルモルホリン120mgをDMF3m
lに溶解した溶液を加え室温で一晩撹拌した。反応液に
酢酸エチル40mlを加え、1N塩酸で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮を行い得られた
残渣をイソプロピルアルコ−ルから再結晶し[4−(N
−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチル−3−フ
ェニルチオメチルサクシニル]−L−フェニルグリシン
−N−メチルアミド84mgを無色結晶として得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.80(3H,d,J=6.4Hz), 0.85
(3H,d,J=6.4Hz), 0.88-1.00(1H,m), 1.32-1.53(2H,m),
2.26-2.37(1H,m), 2.53-2.61(1H,m), 2.57(3H,d,J=4.5H
z), 2.72-2.83(1H,m), 2.93-3.93(1H,m), 5.53(1H,d,J=
8.2Hz), 6.92-6.97(2H,m), 7.09-7.32(6H,m), 7.43-7.4
9(2H,m), 8.12-8.18(1H,m), 8.91(1H,s),8.95(1H,d,J=
8.2Hz),10.58(1H,s).
【0119】参考例11[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ルサクシニル]−L−3−(3−ベンゾチエニル)アラ
ニン−N−メチルアミド(化合物21)の製造 (1)[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2(R)
−イソブチルサクシニル]−L−3−(3−ベンゾチエ
ニル)アラニン−N−メチルアミド:N−Boc−L−
3−(3−ベンゾチエニル)アラニン(Synthetech社、
Oregon, USA )1.0gを用い、参考例4.と同様に反
応を行い[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2
(R)−イソブチルサクシニル]−L−3−(3−ベン
ゾチエニル)アラニン−N−メチルアミド350mgを
得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.72(3H,d,J=6.2Hz), 0.79
(3H,d,J=6.2Hz), 0.9-1.0(1H,m), 1.30-1.40(2H,m), 1.
93(1H,dd,J=7.2Hz,14.4Hz), 2.08(1H,dd,J=7.3Hz,14.4H
z), 2.57(3H,d,J=4.5Hz), 2.6-2.7(1H,m), 3.11(1H,dd,
J=9.0Hz,14.7Hz), 3.23(1H,dd,J=5.1Hz, 14.7Hz), 4.5-
4.6(1H,m), 4.75(2H,s), 7.3-7.5(8H,m), 7.6-8.0(3H,
m), 8.18(1H,d,J=8.1Hz), 11.02(1H,s).
【0120】(2)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−イソブチルサクシニル]−L−3−(3−ベ
ンゾチエニル)アラニン−N−メチルアミド:上記
(1)の化合物300mgを水素化分解し,生成物を酢
酸エチルとメタノールの混合溶媒から再結晶して[4−
(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチルサク
シニル]−L−3−(3−ベンゾチエニル)アラニン−
N−メチルアミド85mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ: 0.71(3H,d,J=6.2Hz), 0.7
7(3H,d,J=6.2Hz), 0.9-1.0(1H,m), 1.20-1.40(2H,m),
1.92(1H,dd,J=7.2Hz,14.4Hz), 2.05(1H,dd,J=7.3Hz,14.
4Hz), 2.54(3H,d,J=5.2Hz), 2.55-2.7(1H,m), 3.11(1H,
dd,J=9.3Hz,14.7Hz), 3.26(1H,dd,J=4.8Hz, 14.7Hz),
4.54-4.6(1H,m), 7.3-7.5(3H,m), 7.6-8.0(3H,m), 8.16
(1H,d,J=8.1Hz), 8.77(1H,d,J=1.6Hz), 10.44(1H,d,J=
1.5Hz). 元素分析(C2027Sとして) 計算値(%) C,59.24;H,6.71;N,1
0.36 実測値(%) C,59.18;H,6.81;N,1
0.34
【0121】参考例124(S)−[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニル]アミ
ノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−2−ベンゾ
アゼピン−3−オン(化合物80)の製造 (1)4(S)−[4−ベンジルオキシ−3−ベンジル
オキシカルボニル−2(R)−イソブチルサクシニル]
アミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−2−ベ
ンゾアゼピン−3−オン:化合物(VII)の光学活性
体11.25g、化合物(VI)の塩酸塩6.0g、H
OBt3.8g、DMF50ml及びトリエチルアミン
3.9mlの混合物に氷冷下に、WSC6.5gを加え
一夜撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、残渣を酢
酸エチル500mlに溶解し、希塩酸、水、飽和重曹
水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
した後減圧下に濃縮して16.0gの標記化合物を得
た。1 H−NMR(DMSO-d6)δ:0.76(3H,d),0.83(3H,d),0.97-
1.10(1H,m),1.42-1.53(1H,m),1.56-1.70(1H,m),2.86(1
H,dd),2.97(1H,dd),3.13(1H,dt),3.72(1H,d),3.89(1H,d
d),4.74(1H,dd),5.00-5.10(1H,m),5.10-5.23(4H,m),7.0
0-7.40(14H,m),8.18-8.26(2H,m).
【0122】(2)4(S)−[4−ヒドロキシ−2
(R)−イソブチル−3−メチレンサクシニル]アミノ
−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−2−ベンゾア
ゼピン−3−オン[化合物(VIII)の光学活性
体]:上記(1)の化合物16g、ギ酸アンモニウム
9.5gおよびエタノール300mlの混合物に10%
Pd−C3gと1,4−ジオキサン10mlの混合物を
加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を濾過する事
により触媒を除去し、ピペリジン2.5gおよび37%
ホルムアルデヒド液16mlを加え室温で一夜撹拌し
た。反応混合物を更に1.5時間加熱還流した後、減圧
下に濃縮乾固し、残渣に10%クエン酸溶液を加え、酢
酸エチルで抽出した。得られた有機層を10%炭酸カリ
ウム水溶液で抽出し、さらに希塩酸を用いて水層のpH
を4に調製した後、塩化メチレンで抽出した。塩化メチ
レン溶液を硫酸マグネシウムで乾燥した後減圧下に濃縮
し、残渣にエーテルを加えて結晶化し、5.18gの標
記化合物を得た。 融点:139℃〜145℃1 H−NMR(DMSO-d6)δ: 0.85(3H,d),0.89(3H,d),1.33
-1.43(1H,m),1.45-1.60(1H,m),1.63-1.74(1H,m),2.85(1
H,dd),3.11(1H,dd),3.58(1H,dd),3.92(1H,dd),4.80(1H,
dd),5.02-5.12(1H,m),5.79(1H,s),6.20(1H,s),7.10-7.2
3(4H,m),7.85(1H,d),8.27-8.34(1H,m),12.5(1H,bs).
【0123】(3)4(S)−[4−ベンジルオキシ−
2(R)−イソブチル−3−メチレンサクシニル]アミ
ノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−2−ベンゾ
アゼピン−3−オン[化合物(IX)の光学活性体]:
化合物(VIII)の光学活性体3.0g、炭酸水素ナ
トリウム1.1g、臭化ベンジル3.0g及びDMF2
0mlの混合物を室温で一夜撹拌し、反応混合物を減圧
下に濃縮した。残渣を酢酸エチル200mlに溶解し、
希塩酸で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧
下に濃縮した。得られた残渣を中圧シリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液:シクロヘキサン/酢酸エチ
ル=1/1)で精製し、標記化合物2.0gを得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.89(3H,d),0.92(3H,d),1.5(2
H,m),1.63(1H,m),2.79(1H,dd),3.32(1H,dd),3.60(1H,
t),3.97(1H,dd),4.88(1H,dd),5.22(1H,m),5.23(2H,s),
5.91(1H,s),6.46(1H,s),6.50(1H,t),7.06(1H,m),7.20(9
H,m).
【0124】(4)4(S)−[4−ベンジルオキシ−
2(R)−イソブチル−3−モルホリノメチルサクシニ
ル]アミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−2
−ベンゾアゼピン−3−オン[化合物(Xa)]:化合
物(IX)0.67gおよびモルホリン2mlの混合物
を50〜60℃で17時間撹拌した後減圧下に濃縮し
た。残渣を中圧シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム/メタノール=100/1)で精製し
0.53gの標記化合物を2種の異性体の混合物として
得た。これらの立体異性体は以下のHPLC分析におい
て保持時間が16分及び19分でそれぞれ溶出され、そ
のピーク面積比は約1:2であった。 <HPLC条件> カラム:YMC-Pack ODS-A A-312 (4.6×150mm) 移動相:0.1%TFA水溶液:アセトニトリル=7:
3 流量: 1ml/min 得られた立体異性体混合物は以下の物性を示した。 融点:75〜78℃1 H−NMR(DMSO-d6)δ:0.8-0.9(6H,m),1.0(1H,m),1.2
-1.5(1H,m),1.7(1H,m),2.2(1H,m),2.3(1H,m),2.3-2.4(1
H,m),2.5(2H,m),2.6(1H,m),2.7(1H,m),2.9(1H,m),3.0(1
H,m),3.4(1H,m),3.5-3.6(4H,m),3.9(1H,dd),4.9(1H,d
d),5.2(2H,m),5.3(1H,m),6.3-6.6(1H,m),7.2(1H,m),7.5
(10H,m).
【0125】(5)4(S)−[4−(N−ベンジルオ
キシアミノ)−2(R)−イソブチル−3−モルホリノ
メチルサクシニル]アミノ−1,2,4,5−テトラヒ
ドロ−3H−2−ベンゾアゼピン−3−オン[化合物
(XIa)の光学活性体]:上記(4)で得られた立体
異性体混合物0.5g、10%Pd−C0.1gおよび
メタノール20mlの混合物を水素雰囲気下に2時間撹
拌した後触媒を濾別し、濾液を減圧下に濃縮した。残渣
にDMF10ml、HOBt0.2g、トリエチルアミ
ン0.12gおよびO−ベンジルヒドロキシルアミン・
塩酸塩0.19gを加え氷冷し、WSC0.28gを加
えた後、室温で一夜撹拌した。反応混合物を減圧下に濃
縮し残渣を150mlの酢酸エチルに溶解し飽和重曹水
で洗浄した後硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留
去して化合物(XIa)を2種の立体異性体混合物とし
て得た。これらの立体異性体は以下のHPLC分析にお
いて保持時間が24分及び28分で溶出され、そのピー
ク面積は約1:2(それぞれジアステレオマーe及び同
fとする。)であった。 <HPLC条件> カラム:Inertsil PREP-ODS (6.0×250mm) 移動相:0.1%TFA水溶液:アセトニトリル=7:
3 流量:1ml/min これら立体異性体混合物を少量のメタノールとエーテル
の混合溶媒から結晶化して優先的に析出する結晶を濾取
し、ジアステレオマーf0.22gを得た。 融点:209℃1 H−NMR(DMSO-d6)δ:0.77(3H,d),0.84(3H,d),0.9(1
H,m),1.45(2H,m),2.1(3H,m),2.4(2H,m),2.6(1H,q),3.0
(2H,m),3.4(4H,m),3.9(1H,dd),4.7(1H,dd),4.81(2H,q),
5.1(1H,m),7.2(4H,m),7.4(5H,m),8.2(2H,m),11.05(1H,
s).
【0126】(6)4(S)−[4−(N−ヒドロキシ
アミノ)−2(R)−イソブチル−3−モルホリノメチ
ルサクシニル]アミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ
−3H−2−ベンゾアゼピン−3−オン[化合物80] 上記(5)で得られたジアステレオマーf0.2g、1
0%Pd−C0.1gおよびメタノール20mlの混合
物を水素雰囲気下に2時間撹拌した後、触媒を除去し、
減圧下に濃縮した。残渣をエーテルから結晶化して標記
化合物0.14gを得た。 融点:190〜191℃1 H−NMR(DMSO-d6)δ:0.78(3H,d),0.84(3H,d),0.94
(1H,t),1.44(2H,m),2.0(1H,m),2.1(2H,m),2.4(3H,m),2.
5(1H,m),2.6(1H,m),3.0(2H,m),3.5(4H,m),3.9(1H,dd),
4.7(1H,dd),5.1(1H,m),7.2(4H,m),8.2(2H,m),8.79(1H,
s),10.41(1H,s).
【0127】参考例134(S)−[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロイ
ソキノリン−2−イル)メチルサクシニル]アミノ−
1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−2−ベンゾアゼ
ピン−3−オン(化合物81)の製造 (1)4(S)−[4−ベンジルオキシ−2(R)−イ
ソブチル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリン−2−イル)メチルサクシニル]アミノ−1,
2,4,5−テトラヒドロ−3H−2−ベンゾアゼピン
−3−オン[化合物(Xb)]:モルホリンを1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリンに換える以外は参考
例12(4)と同様にして4(S)−[3−ベンジルオ
キシカルボニル−2(R)−イソブチル−3−メチレン
サクシニル]アミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−
3H−2−ベンゾアゼピン−3−オン0.62gより標
記化合物0.56gを得た。このものは以下のHPLC
分析において保持時間が8.8分及び10.1分でそれ
ぞれ溶出(ピーク面積比は約4:1)される2種の立体
異性体の混合物であった。 <HPLC条件> カラム:YMC-Pack ODS-A A-312 (4.6×150mm) 移動相:0.1%TFA水溶液:アセトニトリル=3:
2 流量:1ml/min この立体異性体混合物は以下の物性を示した。 融点:65〜70℃1 H−NMR(CDCl3)δ:0.8-0.9(6H,m),0.9-1.0(1H,m),
1.5(1H,m),1.7(1H.m),2.5-3.0(9H,m),3.1(1H,m),3.4(1
H,m),3.5(1H,m),3.7(1H,m),3.9(1H,dd),4.8(1H,dd),5.1
(2H,m),5.2(1H,m),6.6-7.5(15H,m).
【0128】(2)4(S)−[4−(N−ベンジルオ
キシアミノ)−2(R)−イソブチル−3−(1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)メチル
サクシニル]アミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−
3H−2−ベンゾアゼピン−3−オン[化合物(XI
b)の光学活性体]:上記(1)で得られた立体異性体
混合物0.50gを参考例12(5)と同様に処理して
化合物(XIb)0.44gを2種の立体異性体の混合
物として得た。これらの立体異性体は以下のHPLC分
析において保持時間が10.6分及び12.6分で溶出
され、そのピーク面積は約4:1(それぞれジアステレ
オマーg及び同hとする。)であった。 <HPLC条件> カラム:Inertsil PREP-ODS (6.0×250mm) 移動相:0.1%TFA水溶液:アセトニトリル=3:
2 流量:1ml/min これら立体異性体混合物を少量のメタノールとエーテル
の混合溶媒から結晶化して優先的に析出する結晶を濾取
し、ジアステレオマーg0.3gを得た。 融点:165〜166℃1 H−NMR(DMSO-d6)δ:0.77(3H,d),0.85(3H,d),0.93
(1H,m),1.45(2H,m),2.3(1H,m),2.5-2.6(2H,m),2.7(4H,
m),2.8(1H,m),3.0(2H,m),3.4(1H,d),3.6(1H,d),3.9(1H,
dd),4.72(1H,m),4.73(2H,s),5.06(1H,m),7.1(13H,m),8.
1(2H,m),11.06(1H,s).
【0129】(3)4(S)−[4−(N−ヒドロキシ
アミノ)−2(R)−イソブチル−3−(1,2,3,
4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)メチルサク
シニル]アミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H
−2−ベンゾアゼピン−3−オン(化合物81):上記
(2)で得られた光学活性体(ジアステレオマーg)
0.3gを参考例12(6)と同様に処理し化合物81
の光学活性体0.12gを得た。 融点:168℃1 H−NMR(DMSO-d6)δ:0.79(3H,d),0.85(3H,d),0.97
(1H,t),1.5(2H,m),2.29(1H,d),2.5(2H,m),2.7(4H,m),2.
8(1H,m),3.0(2H,m),3.37(1H,d),3.62(1H,d),3.9(1H,d
d),4.7(1H,dd),5.07(1H,m),7.0(8H,m),8.1(2H,m),8.7(1
H,d),10.4(1H,s).
【0130】参考例144(S)−[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチル−3−メチルサクシニル]アミノ−1,
2,4,5−テトラヒドロ−3H−2−ベンゾアゼピン
−3−オン(化合物82)の製造 (1)4(S)−[4−ヒドロキシ−2(R)−イソブ
チル−3−メチルサクシニル]アミノ−1,2,4,5
−テトラヒドロ−3H−2−ベンゾアゼピン−3−オン
[化合物(Xc)の光学活性体]:化合物(VIII)
の光学活性体(参考例12(2)参照)0.4gをメタ
ノ−ル10mlに溶解し、10%Pd−C100mgを
加え、水素雰囲気下室温で約3時間撹拌し接触還元を行
った。次いで、触媒を濾別した後、溶媒を留去すること
により4(S)−[4−ヒドロキシ−2(R)−イソブ
チル−3−メチルサクシニル]アミノ−1,2,4,5
−テトラヒドロ−3H−2−ベンゾアゼピン−3−オン
(立体異性体混合物)を得た。これらの立体異性体は以
下のHPLC分析において保持時間が約6.3分及び約
7.3分でそれぞれ溶出され(それぞれジアステレオマ
−i及び同jと呼ぶ。)そのピーク面積比は約5:1で
あった。 <HPLC条件> カラム:YMC-Pack ODS-A A-312 (6.0×150 mm) 移動相:0.1%TFA水溶液:アセトニトリル=3:
2 流量:1ml/min 分取用HPLCを用いて精製し、化合物(Vc)の光学
活性体(ジアステレオマ−i)230mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6)δ:0.81(3H,d),0.88(3H,d),0.93-
1.07(1H,m),1.07(3H,d),1.43-1.60(2H,m),2.30-2.43(1
H,m),2.53-2.63(1H,m),2.96(1H,dd),3.11(1H,dd),3.95
(1H,dd),4.75(1H,dd),5.06-5.16(1H,m),7.10-7.25(4H,
m),8.18-8.28(2H,m),12.2(1H,bs).
【0131】(2)4(S)−[4−(N−ベンジルオ
キシアミノ)−2(R)−イソブチル−3−メチルサク
シニル]アミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H
−2−ベンゾアゼピン−3−オン[化合物(XIc)の
光学活性体]:上記(1)で得られた光学活性体(ジア
ステレオマーi)200mgをDMF5mlに溶解し、
O−ベンジルヒドロキシアミン・塩酸塩125mg、4
−メチルモルホリン80mg、WSC160mg及びH
OBt110mgを順次加え終夜室温で攪拌した。反応
液を希塩酸に注ぎ酢酸エチルにより抽出した。酢酸エチ
ル層を飽和炭酸カリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した
後硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除
去した後溶媒を留去することにより化合物(XIc)の
光学活性体180mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6)δ:0.77(3H,d),0.85(3H,d),0.85-
0.95(1H,m),0.96(3H,d),1.34-1.53(2H,m),2.10-2.20(1
H,m),2.46-2.60(1H,m),2.94(1H,dd),3.09(1H,dd),3.95
(1H,dd),4.74(1H,dd),4.79(2H,s),5.05-5.15(1H,m),7.1
0-7.25(4H,m),7.28-7.42(5H,m),8.15-8.27(2H,m),11.08
(1H,s).
【0132】(3)4(S)−[4−(N−ヒドロキシ
アミノ)−2(R)−イソブチル−3−メチルサクシニ
ル]アミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−2
−ベンゾアゼピン−3−オン(化合物82):上記
(2)で得られた化合物(XIc)の光学活性体170
mgをメタノール10mlとTHF5mlの混合溶媒に
溶解し、10%Pd−C70mgを加え水素雰囲気下接
触還元を行った。次いで、触媒を濾別し、溶媒を留去し
て得られる残渣をエタノ−ルより再結晶し化合物82の
光学活性体14mgを得た。 融点:215〜217℃ マススペクトル(SIMS):362(M+H)+ IR(KBr)cm-1 :3380,3288,164
0.1 H−NMR(DMSO-d6)δ:0.78(3H,d),0.85(3H,d),0.85-
0.95(1H,m),0.97(3H,d),1.38-1.57(2H,m),2.12-2.24(1
H,m),2.45-2.60(1H,m),3.00(1H,dd),3.09(1H,dd),3.95
(1H,dd),4.75(1H,dd),5.06-5.16(1H,m),7.10-7.25(4H,
m),8.15-8.23(2H,m),8.76(1H,d),10.47(1H,d).
【0133】参考例154(S)−[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)
−イソブチル−3−フェニルチオメチルサクシニル]ア
ミノ−1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−2−ベン
ゾアゼピン−3−オン(化合物83)の製造 (1)4(S)−[4−ヒドロキシ−2(R)−イソブ
チル−3−フェニルチオメチルサクシニル]アミノ−
1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−2−ベンゾアゼ
ピン−3−オン[化合物(Xd)の光学活性体]:化合
物(VIII)の光学活性体〔参考例12(2)〕0.
40gにチオフェノ−ル5mlを加え、遮光して60℃
で終夜反応した。エ−テル及びn−ヘキサンの混合溶媒
を加えて生じた白色固体を濾取し、下記条件のHPLC
にて分析すると保持時間9.0分に溶出する立体異性体
が主生成物であった。 <HPLC条件> カラム:YMC-Pack ODS-A A-312 (6.0×150 mm) 移動相:0.1%TFA水溶液:アセトニトリル=1:
1 流量:1ml/分 保持時間:9.0分 分取用HPLCを用いて上記立体異性体を単離精製し、
化合物(Xd)の光学活性体0.12gを得た。1 H−NMR(DMSO-D6) δ: 0.80(3H,d),0.86(3H,d),0.9
2-1.03(1H,m),1.42-1.63(2H,m),2.58-2.77(2H,m),2.95-
3.19(4H,m),3.98(1H,dd),4.74(1H,dd),5.02-5.12(1H,
m),7.09-7.33(9H,m),8.24(1H,t),8.44(1H,d),12.6(1H,b
s).
【0134】(2)4(S)−[4−(N−ヒドロキシ
アミノ)−2(R)−イソブチル−3−フェニルチオメ
チルサクシニル]アミノ−1,2,4,5−テトラヒド
ロ−3H−2−ベンゾアゼピン−3−オン(化合物8
3):上記(1)で得た光学活性体0.11gをDMF
3mlに溶解し、HOBt45mg、WSC55mgを
加え、氷冷下1.5時間攪拌した。ヒドロキシルアミン
塩酸塩25mgと4−メチルモルホリン37mgを加え
終夜室温で攪拌した。反応後酢酸エチル50mlを加
え、2N塩酸次いで飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾別して溶媒を減
圧留去し、得られる残渣を分取用HPLCを用いて分離
精製して標記化合物を48mg得た。 <分取HPLC条件> カラム:Inertsil PREP-ODS (20.0×250 mm) 移動相:0.1%TFA水溶液:アセトニトリル=1:
1 流量:10ml/分 得られた化合物83の光学活性体は以下の物性を示し
た。 融点:190℃付近で分解 マススペクトル(SIMS):470(M+H)+ IR(KBr)cm−1:3380,1690,166
4,1646.1 H−NMR(DMSO-d6)δ:0.80(3H,d),0.86(3H,d),0.90-
1.02(1H,m),1.40-1.57(2H,m),2.40-2.50(1H,m),2.60-2.
70(1H,m),2.95-3.15(4H,m),3.90-4.03(1H,m),4.69-4.79
(1H,m),5.01-5.11(1H,m),7.04-7.32(9H,m),8.22(1H,t),
8.41(1H,d),10.64(1H,s).
【0135】参考例16マウス抗ヒトFasL抗体の作製 マウスリンフォーマL5178YにヒトFasLcDN
Aを導入した hFasL/L5178Yを免疫原と
し、4週齢の雌性MRLlpr/lprマウス(クレ
ア)に1×107個を10日ごとに4回、腹腔内投与し
た。最終免疫の3日後にマウスを屠殺し、無菌的に脾臓
を摘出した。摘出脾臓をRPMI 1640培地中にて
ハサミで細切した後、メッシュを通して単細胞懸濁液と
し、RPMI1640培地で3回洗浄し、抗体産生脾細
胞のRPMI 1640培地懸濁液を調製した。これと
マウス骨髄腫細胞P3U1(ATCC CRL−159
7)とを混合し、ポリエチレングリコール1000およ
びジメチルスルホキシドを含有するRPMI 1640
培地(それぞれの含有率、42.5w/v%および15
v/v%)0.5mlを穏やかに撹拌しながら1分間で
滴下した。
【0136】次に、RPMI 1640培地30mlを
穏やかに撹拌しながら5分間かけて滴下することにより
細胞融合処理を行った。
【0137】次に、1000rpmで10分間遠心分離
して上清を除去し、融合処理細胞の混合物を得た。
【0138】この混合物を、HAT培地(100μMヒ
ポキサンチン、0.4μMアミノプテリンおよび16μ
Mチミジンとウシ胎仔血清を10%含むRPMI 16
40培地)に懸濁し、96ウエルのマイクロプレート
(Falcon3072、ベクトンディッキンソン社
製)に0.2ml/ウエルの割合で分注し、5%CO
雰囲気下、37℃で培養した。培養11日目の培養上清
を参考例17で述べる細胞傷害活性試験により試験し、
ハイブリドーマのスクリーニングを行った。
【0139】その結果、細胞傷害活性を強く中和した抗
体を産生したハイブリドーマを限界希釈法によりクロー
ニングし、NOK−1(IgG1,κ)およびNOK−
3(IgM,κ)を得た。NOK−1の精製は、マウス
腹水をprotein Gアフィニティークロマトグラ
フィーにより行った。NOK−3の精製は、マウス腹水
を硫安塩析法およびゲル濾過により行った。
【0140】参考例17細胞傷害活性試験 マウスリンフォーマWR19LにヒトFascDNAを
導入した hFas/WR19L 1×104個に、上
記参考例16で得られた培養上清100μlを加え、5
%CO雰囲気下、37℃で16時間培養した。次に、
alamarBlueTM(アラマーバイオサイエンス
社製)を10μlを加え、5%CO雰囲気下、37℃
でさらに4時間培養した。次に、その上清中の還元され
たalamar Blueの590nmでの蛍光を54
4nmの励起波長で、Titertek Fluoro
skan(ラボラトリーシステムズ社製)により測定し
た。
【0141】参考例18ビオチン標識抗FasL抗体(NOK1)の調製 0.1M炭酸水素ナトリウムで参考例16の抗FasL
抗体(NOK−1)を1mg/mlの濃度で2ml調製
し、これを0.1M炭酸水素ナトリウム1000mlに
対し、4℃で1時間透析した。透析後のNOK−1溶液
に、ジメチルスルホキシドで1mg/mlに調製したN
−ヒドロキシサクシミドビオチン(ピアース社製)10
0μlを添加し、室温で3時間撹拌した。撹拌後の溶液
をPBSに対し4℃で1時間の透析を3回行い、標記ビ
オチン標識抗体を得た。
【0142】参考例19[4−(ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチル−
3−メチルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N−
メチルアミド(化合物4)の製造 (1)[4−ヒドロキシ−2(R)−イソブチル−3
(RS)−メチルサクシニル] −L−フェニルグリシ
ン−N−メチルアミド:[4−ヒドロキシ−2(R)−
イソブチル−3−メチレンサクシニル] −L−フェニ
ルグリシン−N−メチルアミド11.1gを700ml
のエタノールに溶解し10%Pd−C1.0gを加え、
水素雰囲気下に2時間撹拌した。触媒を濾別し、濾液を
減圧下に濃縮乾固して[4−ヒドロキシ−2(R)−イ
ソブチル−3(RS)−メチルサクシニル]−L−フェ
ニルグリシン−N−メチルアミド(3位の不斉炭素に基
づく2種のジアステレオマーの混合物)11gを得た。
この固体は以下のHPLC分析において保持時間が約
8.1分及び約9.5分で溶出する2種の立体異性体
(それぞれジアステレオマーa′及びb′とする)の混
合物であった。
【0143】 HPLC条件 カラム:GLサイエンス社 Inertsil Prep-ODS (6×250mm) 移動相:0.1%TFA水:アセトニトリル=6:4 流量:1ml/min 分析の目的のために微量のジアステレオマー混合物を上
記条件のHPLCにて分離したところ各ジアステレオマ
ーは以下のNMRスペクトラムを示した。
【0144】ジアステレオマーa′1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.8(3H,J=6.5Hz),0.87(6H,d,
J=6.6Hz),0.9-1.1(1H,m),1.3-1.6(2H,m),2.2-2.4(1H,
m),2.57(3H,d,J=4.6Hz),2.6-2.8(1H,m),5.47(1H,d,J=8.
0Hz),7.2-7.45(5H,m),8.12(1H,d,J=4.6Hz),8.73(1H,d,J
=8.0Hz),12.16(1H,bs). ジアステレオマーb′1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.82(3H,d,J=6.5Hz),0.86(3
H,d,J=6.4Hz),0.95(3H,d,J=7.1Hz),1.0-1.15(1H,m),1.4
5-1.6(2H,m),2.57(3H,d,J=4.6Hz),2.5-2.6(1H,m),2.7-
2.85(1H,m),5.39(1H,d,J=7.8Hz),7.2-7.4(5H,m),8.12(1
H,d,J=4.6Hz),8.50(1H,d,J=7.8Hz),12.18(1H,bs).
【0145】(2)[4−(N−ベンジルオキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3−メチルサクシニル]
−L−フェニルグリシン−N−メチルアミド(ジアス
テレオマーa):上記(1)で得られた化合物11gを
DMF15Omlと塩化メチレン200mlの混合物に
溶解し、氷冷下にO−ベンジルヒドロキシルアミン・塩
酸塩8.0g、ヒドロキシベンゾトリアゾール5.5
g、およびトリエチルアミン5.1gを加えた後、WS
C7.8gを加え室温で一夜撹拌した。反応液中に析出
した固体をろ取し、希塩酸ついで、少量のメタノールで
洗浄し、[4−(N−ベンジルオキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−メチルサクシニル]−L−フ
ェニルグリシン−N−メチルアミドの光学異性体の一方
7.7gを得た。反応液中には、以下のHPLC分析に
おいて保持時間8.2分および9.6分で溶出する二つ
の立体異性体(それぞれジアステレオマーa、および同
bとよぶ)が観察されたが、上記操作で得られた化合物
はこの内の一方(ジアステレオマーa)であった。
【0146】 HPLC条件 カラム:GLサイエンス社 Inertsil Prep-ODS (6×250mm) 移動相:0.1%TFA水:アセトニトリル=5:5 流量:1ml/min 融点 256〜257℃(dec.) H−NMR(DMSO-d6) δ:0.76(3H,d,J=2.1Hz),0.78(3
H,d,J=2.5Hz),0.84(3H,d,J=6.4Hz),0.9(1H,m),1.3(2H,
m),2.1(1H,m),2.56(3H,d,J=4.5Hz),2.66(1H,m),4.77(2
H,s),5.46(1H,d,J=8.0Hz),7.23-7.42(10H,m),8.07(1H,d
d,J=4.6Hz),8.74(1H,d,J=8.0Hz),11.04(1H,s). 元素分析(C2533として): 計算値(%)C,68.31;H,7.57;N,9.
56. 実測値(%)C,68.08;H,7.49;N,9.
51.
【0147】(3)[4−(ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3−メチルサクシニル]−L−フ
ェニルグリシン−N−メチルアミド(化合物4):上記
(2)で得られたジアステレオマーa7.7gをDMF
500mlに懸濁し、10%Pd−C0.7gを加え、
水素雰囲気下に4時間撹拌した。触媒を濾別した後、濾
液を減圧下に濃縮し、残渣をメタノールから再結晶して
[4−(ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチル−
3−メチルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N−
メチルアミド(化合物4)5.2gを得た。
【0148】融点 217〜219℃ [α] = +136°(c=0.1,MeOH) 元素分析(C1827として) 計算値(%)C,61.87;H,7.79;N,1
2.03. 実測値(%)C,61.70;H,7.79;N,1
1.97.
【0149】参考例20[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ル−3(S)−メチルサクシニル]−L−フェニルグリ
シン−N−メチルアミド(化合物4a)の製造 (1)4−tert−ブトキシ−2(R)−イソブチル
−3(S)−メチルコハク酸:N−(4−tert−ブ
トキシ−2(R)−イソブチル−3(S)−メチルサク
シニル)−4(S)−ベンジル−2−オキサゾリジノン
0.98gをテトラヒドロフラン30mlに溶解し、氷
冷下に30%過酸化水素水1.1mlおよび水酸化リチ
ウム一水和物0.15gを水10mlに溶解したものを
加え氷冷下に13時間さらに室温で4時間撹拌した。反
応混合物に亜硝酸ナトリウム1.1gを加え30分間撹
拌した後、減圧下にテトラヒドロフランを留去し、残渣
に水10mlを加え、クロロホルムで洗浄した。水層を
希塩酸でpH4に調製し酢酸エチル10mlで3回抽出
した。得られた酢酸エチル溶液を飽和食塩水で洗浄した
後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮して無色
油状の4−tert−ブトキシ−2(R)−イソブチル
−3(S)−メチルコハク酸0.45gを得た。1 H−NMR(CDCl3)δ: 0.90(3H,d,J=6.5Hz), 0.91(3H,
d,J=6.5Hz), 1.16(3H,d,J=6.9Hz), 1.2(1H,m), 1.4(9H,
s), 1.6(2H,m), 2.57(1H,m), 2.7(1H,m).
【0150】(2)[4−tert−ブトキシ−2
(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−
L−フェニルグリシン−N−メチルアミド:N−ベンジ
ルオキシカルボニル−L−フェニルグリシン−N−メチ
ルアミド(特開平7−101952号参照)0.7g、
メタノール30mlおよび10%Pd−C0.3gの混
合物を水素圧4kg/cm2で1.5時間撹拌した。反
応混合物から触媒をろ別した後、減圧下に濃縮し残渣を
塩化メチレン20mlおよびジメチルホルムアミド10
mlの混合物に溶解し、4−tert−ブトキシ−2
(R)−イソブチル−3(S)−メチルコハク酸0.4
5gおよび、HOBt0.26gを加え、氷冷下にWS
C0.42gを加え30分間撹拌した後、室温でさらに
一夜撹拌した。析出した固体を濾取し、エ−テルで洗浄
して無色固体の[4−tert−ブトキシ−2(R)−
イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−L−フェ
ニルグリシン−N−メチルアミド0.3gを得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.87(3H,d,J=6.6Hz), 0.88(3H,
d,J=6.9Hz), 0.91(3H,d,J=6.5Hz), 1.1(1H,m), 1.42(9
H,s), 1.5(1H,m), 1.7(1H,m), 2.4(1H,m), 2.5(1H,m),
2.80(3H,d,J=4.9Hz), 5.40(1H,d,J=6.5Hz), 5.71(1H,d,
J=5.0Hz), 7.18(1H,d,J=6.5Hz), 7.3(5H,m).
【0151】(3)[4−(N−ベンジルオキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシ
ニル]−L−フェニルグリシン−N−メチルアミド:
[4−tert−ブトキシ−2(R)−イソブチル−3
(S)−メチルサクシニル]−L−フェニルグリシン−
N−メチルアミド0.3gをぎ酸5mlに溶解し室温で
2時間40分撹拌した。減圧下にぎ酸を留去し、残渣を
塩化メチレン10mlおよびジメチルホルムアミド10
mlの混合物に溶解し、氷冷下にO−ベンジルヒドロキ
シアミン塩酸塩0.24g、トリエチルアミン0.15
gおよびWSC0.17gを加え30分間攪拌し、さら
に室温で17時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮
し残渣に水を加え、析出した固体をろ取し、水ついでエ
ーテルで洗浄し、無色固体の[4−(N−ベンジルオキ
シアミノ)−2(R)−イソブチル−3(S)−メチル
サクシニル]−L−フェニルグリシン−N−メチルアミ
ド0.18gを得た。この化合物の物性値は参考例19
(2)のジアステレオマーaと一致した。
【0152】(4)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]
−L−フェニルグリシン−N−メチルアミド:[4−
(N−ベンジルオキシアミノ)−2(R)−イソブチル
−3(S)−メチルサクシニル]−L−フェニルグリシ
ン−N−メチルアミド0.17g、メタノール50ml
および10%Pd−C50mgを4Kg/cm2の水素
圧下に室温で2時間撹拌した。反応混合物から触媒をろ
別し、減圧下に濃縮した後、残渣をメタノールから再結
晶し無色固体の[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2
(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−
L−フェニルグリシン−N−メチルアミド(化合物4
a)50mgを得た。
【0153】この化合物4aの物性値は参考例19
(3)の化合物4と一致した。
【0154】参考例21[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ル−3−メチルサクシニル]−L−シクロヘキシルグリ
シン−N−メチルアミド(化合物10)の製造 (1)[4−ベンジルオキシ−3−ベンジルオキシカル
ボニル−2(R)−イソブチルサクシニル]−L−シク
ロヘキシルグリシン−N−メチルアミド:N−ベンジル
オキシカルボニル−L−フェニルグリシン−N−メチル
アミド3.0g(特開平7−101925記載の方法に
より製造した。)にメタノール50ml、10%Pd−
C300mgを加え水素雰囲気下1時間撹拌した。次い
で触媒を除去して得られる濾液に5%Rh/Al
1.0gを加え4. 2kg/cmの水素雰囲気下接
触還元を行った。触媒を濾別後メタノールを留去して得
られる残査をDMF20mlに溶解し、2−ベンジルオ
キシカルボニル−3(R)−ヒドロキシカルボニル−5
−メチルヘキサン酸ベンジルエステル4.4g、WSC
2.1g、ヒドロキシベンゾトリアゾール1.5gを加
え室温で一晩撹拌した。反応液に希HCl水を加えた後
酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和重層水、飽和
食塩水で順次洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸
マグネシウムを除去後溶媒を留去して得られる残査をシ
リカゲルカラムクロマト(溶媒クロロホルム:メタノー
ル=20:1)で精製する事により[4−ベンジルオキ
シ−3−ベンジルオキシカルボニル−2(R)−イソブ
チルサクシニル]−L−シクロヘキシルグリシン−N−
メチルアミド3.0gを得た。
【0155】H−NMR(CDCl3)δ:0.75-0.85(6H,m),
0.8-1.9(14H,m),2.7-2.8(3H,m),2.9-3.1(1H,m),3.80(1
H,d),4.1-4.2(1H,m),5.0-5.2(4H,m),6.1-6.2(1H,m),6.5
-6.6(1H,d),7.2-7.4(10H,m).
【0156】(2)[4−ヒドロキシ−2(R)−イソ
ブチル−3−メチレンサクシニル]−L−シクロヘキシ
ルグリシン−N−メチルアミド:[4−ベンジルオキシ
−3−ベンジルオキシカルボニル−2(R)−イソブチ
ルサクシニル]−L−シクロヘキシルグリシン−N−メ
チルアミド3.0g、ギ酸アンモニウム1.7g、及び
エタノール30mlの混合物に10%Pd−C0.5g
を加え室温で3時間撹拌した。反応混合物を濾過する事
により触媒を除去し、ピペリジン0.57g及び37%
ホルムアルデヒド液2.5mlを加え室温で一晩撹拌し
た。反応混合物を更に1時間加熱還流した後、減圧下に
濃縮乾固し、残査に10%クエン酸溶液を加え、酢酸エ
チルで抽出した。得られた有機層を炭酸カリウム水溶液
で抽出し、更に希塩酸を用いて水層のpHを4に調製し
た後、再び酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食
塩水で洗浄した後硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マ
グネシウムを除去後溶媒を留去する事により[4−ヒド
ロキシ−2(R)−イソブチル−3−メチレンサクシニ
ル]−L−シクロヘキシルグリシン−N−メチルアミド
1.4gを得た。1 H−NMR(CDCl3+DMSO-d6)δ:0.86(3H,d,J=6.2Hz),0.
90(3H,d,J=6.2Hz),0.8-1.8(14H,m),2.70(3H,d,J=4.6H
z),3.5-3.7(1H,m),4.18(1H,t,J=7.4Hz),5.76(1H,s),6.2
9(1H,s),7.25(1H,bs),7.66(1H,bs).
【0157】(3)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−イソブチル−3−メチルサクシニル]−L−
シクロヘキシルグリシン−N−メチルアミド:[4−ヒ
ドロキシ−2(R)−イソブチル−3−メチレンサクシ
ニル]−L−シクロヘキシルグリシン−N−メチルアミ
ド1.4gにメタノール30ml、10%Pd−C0.
3gを加え水素雰囲気下1.5時間撹拌した。触媒を濾
別後溶媒を留去して得られる残渣をDMF30mlに溶
解し0−ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩0.79
g、トリエチルアミン0.50g、WSC0.95g、
ヒドロキシベンゾトリアゾール0.66gを加え室温で
一晩撹拌し、析出する固体を濾取し[4−(N−ベンジ
ルオキシアミノ)−2(R)−イソブチル−3−メチル
サクシニル]−L−シクロヘキシルグリシン−N−メチ
ルアミドを1.1gを得た。この固体にメタノール30
ml、THF30ml、10%Pd−C0.2gを加え
水素雰囲気下2時間撹拌した。触媒を濾別後溶媒を留去
して得られる残査をメタノールから再結晶して[4−
(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチル−3
−メチルサクシニル]−L−シクロヘキシルグリシン−
N−メチルアミド0.12gを得た。1 H−NMR(DMSO-d6)δ:0.75(3H,d,J=6.4Hz),0.81(3H,
d,J=6.4Hz),0.91(3H,d,J=6.8Hz),0.7-1.8(14H,m),2.0-
2.2(1H,m),2.4-2.6(1H,m),2.55(3H,d,J=4.5Hz),4.03(1
H,t,J=8.4Hz),7.6-7.7(1H,m),8.03(1H,d,J=8.4Hz),8.76
(1H,s),10.45(1H,s).
【0158】参考例22[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−フェニル
エチルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N−メチ
ルアミド(化合物88)の製造 (1)3−フェニルブタノイル−4(S)−ベンジル−
2−オキサゾリジノン:4−フェニル酪酸5.0gに塩
化チオニル15mlを加え1時間加熱還流した。塩化チ
オニルを留去して得られる残査をテトラヒドロフラン1
0mlに溶解して酸クロリド溶液を調製した。4(S)
−ベンジル−2−オキサゾリジノン5.0gをテトラヒ
ドロフラン50mlに溶解し−78℃に冷却してn−ブ
チルリチウム/n−ヘキサン溶液(1.6M)18ml
を滴下した。30分後に前記酸クロリド溶液を加え−7
8℃で30分間撹拌した後、室温で45分間撹拌した。
反応後希塩酸を加えて酸性にした後酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水、炭酸カリウム水溶液、水、飽和食塩水
で洗浄した後硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を留
去して得られる残査をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:3)で分離精製
して標記化合物7.4gを得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.96-2.10(2H,m),2.67-2.80(3H,
m),2.87-3.09(2H,m),3.27(1H,dd,J=3.3,13.3Hz),4.10-
4.20(2H,m),4.59-4.68(1H,m),7.13-7.36(10H,m).
【0159】(2)3−[2(R)−t−ブトキシカル
ボニルメチル−4−フェニルブタノイル]−4(S)−
ベンジル−2−オキサゾリジノン:ジイソプロピルアミ
ン1.7gをテトラヒドロフラン30mlに溶解し−7
8℃でn−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(1.6
M)10mlを滴下した。次いで3−フェニルブタノイ
ル−4(S)−ベンジル−2−オキサゾリジノン5.0
gのテトラヒドロフラン溶液20mlを滴下し40分間
撹拌した後ブロモ酢酸t−ブチルエステル4.0gを加
え終夜撹拌しながら室温まで戻した。反応混合物に希塩
酸を加えて酸性にした後酢酸エチルで抽出した。有機層
を水、飽和食塩水で洗浄した後硫酸マグネシウム上で乾
燥した。溶媒を留去して得られる残査をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=
1:3)で分離精製して標記化合物4.0gを得た。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.43(9H,s),1.70-1.90(1H,m),
1.97-2.12(1H,m),2.53(1H,dd,J=4.5,16.6Hz),2.62-2.77
(3H,m),2.87(1H,dd,J=10.3,16.6Hz),3.32(1H,dd,J=3.2,
13.4Hz),4.03-4.18(2H,m),4.20-4.33(1H,m),4.48-4.59
(1H,m),7.1-7.4(10H,m).
【0160】(3)4−t−ブトキシ−2(R)−フェ
ニルエチルコハク酸:3−[2(R)−t−ブトキシカ
ルボニルメチル−4−フェニルブタノイル]−4(S)
−ベンジル−2−オキサゾリジノン4.0gにテトラヒ
ドロフラン100ml、水30mlを加えて氷冷下に3
0%過酸化水素水4.5ml、水酸化リチウム一水和物
650mgを水30mlに溶かした溶液を加え、1.5
時間撹拌した。反応混合物に亜硝酸ナトリウム2.7g
を加え30分間撹拌した後、テトラヒドロフランを留去
して得られた水層をクロロホルムで洗浄した。水層を希
塩酸を用いて酸性にした後、酢酸エチルで抽出し、有機
層を水、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウム上
で乾燥した。溶媒を留去する事により標記化合物2.5
gを得た。1 H−NMR(CDCl3) δ:1.43(9H,s),1.8-1.9(1H,m),1.9
-2.1(1H,m),2.44(1H,dd,J=5.2,16.3Hz),2.6-2.8(3H,m),
2.8-2.9(1H,m),7.1-7.3(5H,m).
【0161】(4)[4−t−ブトキシ−2(R)−フ
ェニルエチルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N
−メチルアミド:N−ベンジルオキシカルボニル−L−
フェニルグリシン−N−メチルアミド860mg(特開
平7−101925号に記載の方法により製造した。)
にメタノール20ml、10%Pd−C300mgを加
え水素雰囲気下に1時間撹拌した。触媒を除去し溶媒を
留去して得られる残査にDMF10ml、4−t−ブト
キシ−2(R)−フェニルエチルコハク酸800mg、
WSC550mg、HOBt390mgを加え終夜室温
で撹拌した。反応混合物に希塩酸を加えて酸性にした
後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、炭酸カリウム
水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸マグネ
シウム上で乾燥した。溶媒を留去して得られる残査をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−
ヘキサン=1:1)で分離精製して標記化合物0.84
gを得た。
【0162】1H−NMR(CDCl3) δ:1.32(9H,s),1.6-
1.8(1H,m),1.9-2.1(1H,m),2.33(1H,dd,J=4.8,16.4Hz),
2.5-2.8(4H,m),2.81(3H,d,J=4.9Hz),5.43(1H,d,J=6.9H
z),5.8-5.9(1H,m),7.0-7.4(11H,m).
【0163】(5)[4−ヒドロキシ−2(R)−フェ
ニルエチルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N−
メチルアミド:[4−t−ブトキシ−2(R)−フェニ
ルエチルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N−メ
チルアミド0.84gに90%トリフルオロ酢酸水3m
lを加え氷冷下1時間撹拌した。トリフルオロ酢酸を留
去し、残査をクロロホルムで抽出した。有機層を水、飽
和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶
媒を留去する事により標記化合物0.58gを得た。1 H−NMR(DMSO-d6)δ:1.58-1.85(2H,m),2.30(1H,dd,
J=5.5,16.4Hz),2.44-2.70(6H,m),2.83-2.97(1H,m),5.43
(1H,d,J=7.7Hz),7.10-7.44(10H,m),8.14-8.23(1H,m),8.
47(1H,d,J=7.8Hz),12.0(1H,bs).
【0164】(6)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−フェニルエチルサクシニル]−L−フェニル
グリシン−N−メチルアミド:[4−ヒドロキシ−2
(R)−フェニルエチルサクシニル]−L−フェニルグ
リシン−N−メチルアミド0.58g、N−メチルモル
ホリン195mgにテトラヒドロフラン5mlを加えた
後、クロロ炭酸エチルエステル210mgを−10℃で
加え15分間撹拌した。次いでヒドロキシルアミン塩酸
塩330mgとN−メチルモルホリン480mgを混合
したDMF3ml懸濁液を加え1.5時間撹拌した。室
温に戻し希塩酸を加え酸性にした後酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後硫酸マグネシウム
上で乾燥した。溶媒を留去して得られた残査を分取HP
LCにて精製する事により[4−(N−ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−フェニルエチルサクシニル]−L−フ
ェニルグリシン−N−メチルアミド137mgを得た。 融点:191℃〜194℃1 H−NMR(DMSO-d6) δ:1.55-1.80(2H,m),2.06(1H,d
d,J=7.5,14.4Hz),2.23(1H,dd,J=7.0,14.4Hz),2.40-2.70
(5H,m),2.82-2.98(1H,m),5.41(1H,d,J=7.7Hz),7.10-7.5
0(10H,m),8.12-8.22(1H,m),8.49(1H,d,J=7.7Hz),8.73(1
H,s),10.40(1H,s). 元素分析(C2125・0.7HOとし
て) 計算値(%)C,63.68;H,6.72;N,1
0.61 実測値(%)C,63.82;H,6.63;N,1
0.72
【0165】参考例23[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−フェニル
エチルサクシニル]−L−3−(1−ナフチル)アラニ
ン−N−メチルアミド(化合物89)の製造 (1)[4−t−ブトキシ−2(R)−フェニルエチル
サクシニル]−L−3−(1−ナフチル)アラニン−N
−メチルアミド;Boc−L−3−(1−ナフチル)ア
ラニン−N−メチルアミド1.1g(参考例4に従い製
造した。)に90%トリフルオロ酢酸水10mlを氷冷
下で加え40分間撹拌した。減圧下トリフルオロ酢酸を
留去して得られる残査にクロロホルムを加え、炭酸カリ
ウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。
溶媒を留去して得られる残査にDMF10ml、4−t
−ブトキシ−2(R)−フェニルエチルコハク酸800
mg、WSC550mg、HOBt390mgを加え終
夜室温で撹拌した。反応混合物に希塩酸を加えて酸性に
した後酢酸エチルで抽出した。有機層を水、炭酸カリウ
ム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後硫酸マグネシウ
ム上で乾燥した。溶媒を留去して得られる残査をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィ−(酢酸エチル:n−ヘキ
サン=1:1)で分離精製して標記化合物1.0gを得
た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.43(9H,s),1.60-1.80(1H,m),
1.86-2.02(1H,m),2.36-2.70(5H,m),2.57(3H,d,J=4.9H
z),3.37(1H,dd,J=9.2,13.7Hz),3.70(1H,dd,J=5.9,13.7H
z),4.60-4.72(1H,m),5.22-5.33(1H,m),6.54(1H,d,J=7.5
Hz),7.08-7.40(7H,m),7.47-7.55(1H,m),7.56-7.63(1H,
m),7.75(1H,d,J=7.7Hz),7.85(1H,d,J=8.1Hz),8.31(1H,J
=8.1Hz).
【0166】(2)[4−ヒドロキシ−2(R)−フェ
ニルエチルサクシニル]−L−3−(1−ナフチル)ア
ラニン−N−メチルアミド:参考例22(5)と同様に
反応を行い[4−t−ブトキシ−2(R)−フェニルエ
チルサクシニル]−L−3−(1−ナフチル)アラニン
−N−メチルアミド1.0gから標記化合物0.72g
を得た。
【0167】1H−NMR(DMSO-d6)δ:1.55-1.75(2H,
m),2.44(1H,dd,J=6.4,16.1Hz),2.35-2.60(6H,m),2.60-
2.75(1H,m),3.23-3.40(1H,m),3.46(1H,dd,J=6.1,13.9H
z),4.53-4.67(1H,m),7.05-7.20(3H,m),7.20-7.30(2H,
m),7.30-7.40(2H,m),7.46-7.62(2H,m),7.72-7.82(2H,
m),7.87-7.94(1H,m),8.18-8.30(2H,m),12.16(1H,s).
【0168】(3)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−フェニルエチルサクシニル]−L−3−(1
−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド:参考例22
(6)と同様の方法により[4−ヒドロキシ−2(R)
−フェニルエチルサクシニル]−L−3−(1−ナフチ
ル)アラニン−N−メチルアミド0.40gから反応を
行った後、エタノールとエーテルの混合溶媒より結晶化
させて標記化合物40mgを無色結晶として得た。 融点:212℃〜214℃1 H−NMR(DMSO-d6)δ:1.45-1.72(2H,m),1.99(1H,dd,
J=7.7,14.6Hz),2.13(1H,dd,J=7.0,14.6Hz),2.25-2.40(2
H,m),2.40-2.65(1H,m),2.58(3H,d,J=4.5Hz),3.20-3.40
(1H,m),3.57(1H,dd,J=5.2,14.0Hz),4.50-4.65(1H,m),7.
00-7.40(7H,m),7.45-7.62(2H,m),7.70-7.80(1H,m),7.91
(1H,d,J=7.0Hz),7.95-8.03(1H,m),8.23(2H,d,J=8.1Hz),
8.79(1H,s),10.44(1H,s).
【0169】参考例24[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−フェニル
プロピルサクシニル]−L−3−(1−ナフチル)アラ
ニン−N−メチルアミド(化合物90)の製造 (1)3−フェニルペンタノイル−4(S)−ベンジル
−2−オキサゾリジノン:5−フェニルペンタン酸3.
9gに塩化チオニル15mlを加え1時間加熱還流し
た。塩化チオニルを留去して得られる残査をテトラヒド
ロフラン20mlに溶解して酸クロリド溶液を調製し
た。4(S)−ベンジル−2−オキサゾリジノン3.9
gをテトラヒドロフラン50mlに溶解し−78℃に冷
却してn−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(1.6
M)14mlを滴下した。10分後に前記酸クロリド溶
液を加え−78℃で25分間撹拌した後、室温で30分
間撹拌した。反応混合物に希塩酸を加えて酸性にした
後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、炭酸カリウム
水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウ
ム上で乾燥した。溶媒を留去して得られる残査をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキ
サン=1:3)で分離精製し標記化合物4.7gを得
た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.80-2.00(4H,m),2.75-2.95(3H,
m),3.00-3.20(2H,m),3.41(1H,dd,J=3.3,13.3Hz),4.25-
4.35(2H,m),4.75-4.85(1H,m),7.20-7.50(10H,m).
【0170】(2)3−[2(R)−t−ブトキシカル
ボニルメチル−5−フェニルペンタノイル]−4(S)
−ベンジル−2−オキサゾリジノン:ジイソプロピルア
ミン1.5gをテトラヒドロフラン30mlに溶解し−
78℃でn−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(1.
6M)9.3mlを滴下した。次いで3−フェニルペン
タノイル−4(S)−ベンジル−2−オキサゾリジノン
4.7gのテトラヒドロフラン溶液10mlを滴下し4
0分間撹拌した後、ブロモ酢酸t−ブチルエステル3.
5gを加え終夜撹拌しながら室温まで戻した。反応終了
後希塩酸を加えて酸性にした後、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水、飽和食塩水で洗浄した後硫酸マグネシ
ウム上で乾燥した。溶媒を留去して得られる残査をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘ
キサン=1:3)で分離精製し標記化合物3.3gを得
た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.41(9H,s),1.20-1.80(4H,m),2.
40-2.87(5H,m),3.34(1H,dd,J=3.0,13.5Hz),4.00-4.27(3
H,m),4.58-4.70(1H,m),7.10-7.40(10H,m).
【0171】(3)4−t−ブトキシ−2(R)−フェ
ニルプロピルコハク酸:3−[2(R)−t−ブトキシ
カルボニルメチル−5−フェニルペンタノイル]−4
(S)−ベンジル−2−オキサゾリジノン3.3gにテ
トラヒドロフラン75ml、水25mlを加えて氷冷下
30%過酸化水素水3.6ml、水酸化リチウム一水和
物520mgの水溶液30mlを加え、1.5時間撹拌
した。亜硝酸ナトリウム2.5gを加え30分間撹拌し
た後、テトラヒドロフランを留去して得られた水層をク
ロロホルムで洗浄した。水層を希塩酸を用いて酸性にし
た後酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で
洗浄した後硫酸マグネシウム上で乾燥した。硫酸マグネ
シウムを除去後溶媒を留去する事により標記化合物1.
6gを得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.41(9H,s),1.50-1.80(4H,m),2.
36(1H,d,J=5.2,16.4Hz),2.55-2.68(3H,m),2.75-2.90(1
H,m),7.10-7.30(5H,m).
【0172】(4)[4−t−ブトキシ−2(R)−フ
ェニルプロピルサクシニル]−L−3−(1−ナフチ
ル)アラニン−N−メチルアミド;Boc−L−3−
(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド950m
gに90%トリフルオロ酢酸水10mlを氷冷下で加え
40分間撹拌した。減圧下トリフルオロ酢酸を留去しク
ロロホルムを加え、炭酸カリウム水溶液で洗浄し、硫酸
マグネシウム上で乾燥した。硫酸マグネシウムを除去後
溶媒を留去して得られる残査にDMF10ml、4−t
−ブトキシ−2(R)−フェニルプロピルコハク酸70
0mg、WSC460mg、HOBt325mgを加え
室温で終夜撹拌した。希塩酸を加えて酸性にした後、酢
酸エチルで抽出した。有機層を水、炭酸カリウム水溶
液、水、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウム上
で乾燥した。溶媒を留去して得られる残査をシリカゲル
カラムクロマトグラフィ−(酢酸エチル:n−ヘキサン
=1:1)で分離精製し標記化合物510mgを得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.42(9H,s),1.50-1.70(4H,m),2.
32-2.66(5H,m),2.52(3H,d,J=4.8Hz),3.35(1H,dd,J=9.1,
13.7Hz),3.69(1H,dd,J=5.8,13.7Hz),4.58-4.70(1H,m),
5.20-5.30(1H,m),6.51(1H,d,J=7.5Hz),7.10-7.40(7H,
m),7.47-7.63(2H,m),7.75(1H,d,J=7.5Hz),7.86(1H,d,J=
8.0Hz),8.32(1H,d,J=8.4Hz).
【0173】(5)[4−ヒドロキシ−2(R)−フェ
ニルプロピルサクシニル]−L−3−(1−ナフチル)
アラニン−N−メチルアミド:参考例22(5)と同様
に反応を行い[4−t−ブトキシ−2(R)−フェニル
プロピルサクシニル]−L−3−(1−ナフチル)アラ
ニン−N−メチルアミド510mgから標記化合物40
0mgを得た。1 H−NMR(DMSO-d6)δ:1.20-1.52(4H,m),2.17(1H,dd,
J=6.4,16.2Hz),2.36(1H,dd,J=7.9,16.2Hz),2.40-2.60(5
H,m),2.60-2.70(1H,m),3.20-3.60(2H,m),4.48-4.62(1H,
m),7.08-7.20(3H,m),7.20-7.30(2H,m),7.30-7.42(2H,
m),7.46-7.62(2H,m),7.67-7.81(2H,m),7.87-7.92(1H,
m),8.17-8.28(2H,m).
【0174】(6)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−フェニルプロピルサクシニル]−L−3−
(1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド:参考例
22(6)と同様の方法により[4−ヒドロキシ−2
(R)−フェニルプロピルサクシニル]−L−3−(1
−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド400mgか
ら反応を行った後、イソプロピルアルコールから再結晶
して標記化合物183mgを無色結晶として得た。 融点;193℃〜194℃1 H−NMR(DMSO-d6) δ:1.20-1.45(4H,m),1.95(1H,d
d,J=7.3,14.5Hz),2.12(1H,dd,J=7.0,14.5Hz),2.30-2.60
(6H,m),3.25(1H,dd,J=9.1,14.0Hz),3.57(1H,dd,J=4.3,1
4.0Hz),4.42-4.58(1H,m),7.04-7.30(5H,m),7.30-7.40(2
H,m),7.45-7.62(2H,m),7.70-7.80(1H,m),7.80-8.00(2H,
m),8.10-8.30(2H,m),8.79(1H,s),10.43(1H,s). 元素分析(C2731として): 計算値(%)C,70.26;H,6.77;N,9.
10 実測値(%)C,70.39;H,6.86;N,9.
10
【0175】参考例25[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−フェニル
プロピルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N−メ
チルアミド(化合物91)の製造 (1)[4−t−ブトキシ−2(R)−フェニルプロピ
ルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N−メチルア
ミド:N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルグ
リシン−N−メチルアミド1.06gにメタノール30
ml、10%Pd−C200mgを加え水素雰囲気下で
撹拌した。3時間後Pd−Cを除去後、溶媒を留去して
得られる残査にDMF7ml、4−t−ブトキシ−2
(R)−フェニルプロピルコハク酸870mg、WSC
580mg、HOBt410mgを加え終夜室温で撹拌
した。反応混合物に希塩酸を加えて酸性にした後、酢酸
エチルで抽出した。有機層を水、炭酸カリウム水溶液、
水、飽和食塩水で順次洗浄した後硫酸マグネシウム上で
乾燥した。溶媒を留去して得られる残査をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=
1:1)で分離精製し標記化合物0.83gを得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.31(9H,s),1.40-1.52(1H,m),1.
55-1.80(3H,m),2.29(1H,dd,J=4.9,16.5Hz),2.50(1H,dd,
J=9.1,16.5Hz),2.53-2.70(3H,m),2.78(3H,d,J=4.9Hz),
5.41(1H,d,J=6.9Hz),5.90-6.00(1H,m),7.02-7.38(11H,
m).
【0176】(2)[4−ヒドロキシ−2(R)−フェ
ニルプロピルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N
−メチルアミド:参考例22(5)と同様に反応を行い
[4−t−ブトキシ−2(R)−フェニルプロピルサク
シニル]−L−フェニルグリシン−N−メチルアミド
0.83gから標記化合物0.56gを得た。1 H−NMR(DMSO-d6)δ:1.32-1.62(4H,m),2.22(1H,d
d,J=5.8,16.4Hz),2.43(1H,dd,J=8.7,16.4Hz),2.45-2.70
(2H,m),2.57(3H,d,J=4.5Hz),2.80-2.92(1H,m),5.41(1H,
d,J=7.6Hz),7.12-7.42(10H,m),8.12-8.20(1H,m),8.48(1
H,d,J=8.3Hz),12.04(1H,s).
【0177】(3)[4−(N−ヒドロキシアミノ)−
2(R)−フェニルプロピルサクシニル]−L−フェニ
ルグリシン−N−メチルアミド:参考例22(6)と同
様の方法により[4−ヒドロキシ−2(R)−フェニル
プロピルサクシニル]−L−フェニルグリシン−N−メ
チルアミド0.56gから反応を行った後、イソプロピ
ルアルコールから再結晶をして標記化合物0.12gを
無色結晶として得た。 融点;176℃〜179℃1 H−NMR(DMSO-d6)δ:1.30-1.60(4H,m),1.99(1H,d
d,J=7.2,14.5Hz),2.17(1H,dd,J=7.1,14.5Hz),2.45-2.65
(2H,m),2.56(3H,d,J=4.4Hz),2.80-2.93(1H,m),5.39(1H,
d,J=7.8Hz),7.10-7.43(10H,m),8.08-8.20(1H,m),8.46(1
H,d,J=7.8Hz),8.71(1H,s),10.36(1H,s). 元素分析(C2227として); 計算値(%) C,66.48;H,6.85;N,1
0.57 実測値(%) C,66.48;H,6.99;N,1
0.54
【0178】実施例1錠剤の製造 以下の通り、[4−(ヒドロキシアミノ)−2(R)−
イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−L−フェ
ニルグリシン−N−メチルアミド100mgを含有する
錠剤を得る。 [操作]主薬、コーンスターチ及び微結晶セルロースを
混合し、これに水50重量部に溶解したヒドロキシプロ
ピルセルロースを加えて充分練合する。この練合物を篩
に通して顆粒上に造粒して乾燥した後、得られた顆粒に
ステアリン酸マグネシウムを混合し1錠250mgに打
錠する。
【0179】実施例2顆粒剤の製造 以下の通り、[4−(ヒドロキシアミノ)−2(R)−
イソブチル−3(S)−メチルサクシニル]−L−フェ
ニルグリシン−N−メチルアミド200mgを含有する
顆粒剤を得る。 [操作]主薬、乳糖及びコーンスターチを混合し、これ
に水120重量部に溶解したヒドロキシプロピルセルロ
ースを加えて充分練合する。この練合物を20メッシュ
の篩に通して造粒し、乾燥して整粒を行い顆粒剤を得
る。
【0180】実施例3カプセル剤の製造 以下の通り、1カプセル中に[4−(ヒドロキシアミ
ノ)−2(R)−イソブチル−3(S)−メチルサクシ
ニル]−L−フェニルグリシン−N−メチルアミド10
0mgを含有するカプセル剤を得る。 [操作]上記の各成分を充分混合して、この混合末の2
00mg宛をカプセルに充填してカプセル剤を得る。
【0181】実施例4注射剤の製造 [4−(ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチル−
3(S)−メチルサクシニル]−L−フェニルグリシン
−N−メチルアミド0.5重量部およびソルビット5重
量部の混合物に注射用蒸留水を加えて溶解し、100重
量部とし、この水溶液をメンブランフィルターで濾過す
る。濾液を窒素置換したアンプルに5gずつ充填し、溶
閉後、120℃で15分間滅菌処理して1アンプル中に
[4−(ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチル−
3(S)−メチルサクシニル]−L−フェニルグリシン
−N−メチルアミド25mgを含有する注射剤を得る。
【0182】実施例5[4−(N−ヒドロキシアミノ)−2(R)−イソブチ
ル−3−メチルサクシニル]−L−3−(5,6,7,
8−テトラヒドロ−1−ナフチル)アラニン−N−メチ
ルアミド(化合物18)の製造 参考例9(1)で得られた[4−(N−ベンジルオキシ
アミノ)−2(R)−イソブチル−3−メチルサクシニ
ル]−L−3−(1−ナフチル)アラニン−N−メチル
アミド350mgを酢酸20mlに懸濁し、10%Pd
−C100mgを加え、水素雰囲気下(3kg/m
)で撹拌した。触媒をろ別後、減圧濃縮を行ない得
られた残渣を高速液体クロマトグラフィ−(HPLC、
カラム:Inertsil PREP−ODS(20×
250mm)、移動相:0.1%TFA水:アセトニト
リル=6:4)で分離精製を行ない[4−(N−ヒドロ
キシアミノ)−2(R)−イソブチル−3−メチルサク
シニル]−L−3−(5,6,7,8−テトラヒドロ−
1−ナフチル)アラニン−N−メチルアミド103mg
を無色結晶として得た。1 H−NMR(DMSO-d6) δ:0.59(3H,d,J=6.7Hz), 0.74(3
H,d,J=6.4Hz), 0.80(3H,d,J=6.4Hz), 0.8-0.9(1H,m),
1.2-1.45(2H,m), 1.6-1.85(4H,m), 1.95-2.1(1H, m),
2.3-2.5(1H,m),2.54(3H,d,J=4.6Hz), 2.6-2.95(6H,m),
4.45-4.6(1H,m),6.8-7.05(3H, m), 7.67(1H,q,J=4.6H
z), 8.25(1H,d,J=8.6Hz), 8.72(1H,s), 10.39(1H,s).
【図面の簡単な説明】
【図1】a1:試験例2における無処置群マウスの体重
を示す。 b1:試験例2における供試化合物投与群マウスの体重
を示す。 c1:試験例2における薬物非投与群マウスの体重を示
す。
【図2】a2:試験例2における無処置群マウスの全I
gE量を示す。 b2:試験例2における供試化合物投与群マウスの全I
gE量を示す。 c2:試験例2における薬物非投与群マウスの全IgE
量を示す。
【図3】a3:試験例3における無処置群マウスの生存
率を示す。 b3:試験例3における供試化合物投与群マウスの生存
率を示す。 c3:試験例3における薬物非投与群マウスの生存率を
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/38 A61K 31/38 31/40 31/40 31/405 31/405 31/44 31/44 31/47 31/47 31/535 ABC 31/535 ABC 31/55 31/55 38/00 9451−4H C07C 259/06 C07C 259/06 C07D 207/27 Z C07D 207/27 209/20 209/20 213/56 209/48 215/38 213/56 217/04 215/38 223/16 B 217/04 295/18 Z 223/16 A 295/18 333/24 333/34 333/24 401/12 223 333/34 A61K 37/02 401/12 223 C07D 209/48 (72)発明者 山本 実 大阪市都島区都島南通2丁目12番2−707 号 (72)発明者 江端 智彦 大阪市城東区諏訪4丁目2番25−103号 (72)発明者 大本 弘志 大阪市都島区友渕町1丁目3番23−504号 (72)発明者 池田 昇司 神戸市東灘区西岡本1丁目6番8−402号 (72)発明者 吉野 公一郎 大阪府吹田市古江台1丁目24番5号

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックスメタロプロテアーゼ阻害活
    性化合物を有効成分とするFasリガンド可溶化抑制
    剤。
  2. 【請求項2】 一般式(I) 【化1】 (式中、Qは下式(II)〜(V) 【化2】 で示されるいずれかの原子団を示し;AはN−ヒドロキ
    シアミノカルボニル基、カルボキシル基、メルカプト基
    またはホスホノ基を示し;R1は水素原子、アミノ基、
    水酸基、メルカプト基、C〜Cアルコキシ基、C
    〜Cアルキルチオ基、C〜Cアルキル基、C
    アルケニル基、C〜C12アリール基、(C
    12アリール)C〜Cアルキル基、(C〜C
    アルキル)チオ(C〜Cアルキル)基、(C〜C
    アルカノイル)チオ(C〜Cアルキル)基、C
    〜C12アリールチオ(C〜Cアルキル)基、ヘテ
    ロサイクリルチオ(C〜Cアルキル)基、(C
    アルキル)スルフィニル(C〜Cアルキル)
    基、C〜C12アリールスルフィニル(C〜C
    ルキル)基、ヘテロサイクリルスルフィニル(C〜C
    アルキル)基、(C〜Cアルキル)スルフォニル
    (C〜Cアルキル)基、C〜C12アリールスル
    フォニル(C〜Cアルキル)基、ヘテロサイクリル
    スルフォニル(C〜Cアルキル)基、−NR1112
    が置換したC〜Cアルキル基(R11、R12は同一も
    しくは異なって、水素原子、C〜Cアルキル基を示
    し、あるいは隣接する窒素原子と共に飽和もしくは不飽
    和の複素環を形成してもよい。)、またはアミノ基、水
    酸基、メルカプト基およびカルボキシル基よりなる群か
    ら任意に選ばれる官能基が置換していてもよい(C
    アルキル)基(当該官能基は化学的に保護されてい
    てもよい)を示し;R2は水素原子、C〜Cアルキ
    ル基、C〜Cアルケニル基、C〜C12アリール
    基、C〜C12アリール(C〜Cアルキル)基、
    ヘテロサイクリル(C〜Cアルキル)基、シクロア
    ルキル(C〜Cアルキル)基、C〜Cアルキル
    チオ基、C〜Cアルキルスルフィニル基、C〜C
    アルキルスルフォニル基、(C〜C12アリール)
    〜Cアルキルチオ基、(C〜Cアルキル)チ
    オ(C〜Cアルキル)基、(C〜Cアルコキ
    シ)C〜Cアルキル基を示し;R3はC〜C
    ルキル基、C〜Cアルケニル基、C〜C12アリ
    ール(C〜Cアルキル)基、C〜C12アリール
    基、ヘテロサイクリル基、ヘテロサイクリル(C〜C
    アルキル)基、ビシクロアリール基、ビシクロアリー
    ル(C〜Cアルキル)基、シクロアルキル(C
    アルキル)基、シクロアルキル基、グリコシルオキ
    シ(C〜Cアルキル)基、またはテトラヒドロナフ
    チルメチル基を示し;R4は水素原子、C〜Cアル
    キル基、C〜Cアルコキシ(C〜Cアルキル)
    基、〔ジ(C〜Cアルコキシ)C〜C アルキ
    ル〕メチル基、〔トリ(C〜Cアルコキシ)C
    アルキル〕メチル基、ヒドロキシ(C〜Cアル
    キル)基、〔ジヒドロキシ(C〜Cアルキル)〕メ
    チル基、〔トリヒドロキシ(C〜Cアルキル)〕メ
    チル基、アミノ(C〜Cアルキル)基、置換アミノ
    (C〜Cアルキル)基、カルボキシ(C〜C
    ルキル)基、C〜Cアルコキシカルボニル(C
    アルキル)基、カルバモイル(C〜Cアルキ
    ル)基、置換カルバモイル(C〜Cアルキル)基、
    ジヒドロキシホスホニル(C〜Cアルキル)基、ジ
    (C〜Cアルコキシ)ホスホニル(C〜C)ア
    ルキル基、C〜C12アリール基、C〜C12アリ
    ール(C〜Cアルキル)基、ピロリジノ(C〜C
    アルキル)基、ピペリジノ(C〜Cアルキル)
    基、モルホリノ(C〜Cアルキル)基、グリコシル
    オキシ(C〜Cアルキル)基、−CH(R13)COO
    14(式中R13はα−アミノ酸側鎖を、R14はC〜C
    アルキル基を示す)、−CH(R13)CONR15
    16(式中R15、R16は同一もしくは異なって、水素原子
    またはC〜Cアルキル基を示す)、または水酸基、
    アミノ基もしくはカルボキシル基で置換されていてもよ
    いC〜Cアルコキシ基、モルホリノスルホニルアミ
    ノ(C〜Cアルキル)基、(C〜Cアルキル)
    アミノスルホニルアミノ(C〜Cアルキル)基、ジ
    (C〜Cアルキル)アミノスルホニルアミノ(C
    〜Cアルキル)基もしくはアミノスルホニルC〜C
    12アリール(C〜Cアルキル)基を示し;R5
    水素原子またはC〜Cアルキル基を示し、あるいは
    およびRは隣接する窒素原子と共に酸素または硫
    黄原子を含むことのある飽和もしくは不飽和の環状アミ
    ンを形成してもよく;R6は水素原子、水酸基、C
    アルコキシ基、または(C〜Cアルコキシ)C
    〜Cアルコキシ基を示し;R7は水素原子、水酸
    基、またはメトキシ基を示し;nは5〜7の整数を示
    す。)で表される化合物またはその薬学的に許容される
    塩を有効成分とするFasリガンド可溶化抑制剤。
  3. 【請求項3】 一般式(I)において、AがN−ヒドロ
    キシアミノカルボニル基である化合物またはその薬学的
    に許容される塩を有効成分とする請求項2のFasリガ
    ンド可溶化抑制剤。
  4. 【請求項4】 一般式(I)においてQが原子団(I
    I)であり;R1が水素原子、C1〜C6アルキル基、フ
    ェニルチオC〜Cアルキル基、または−NR 1112
    が置換したC〜Cアルキル基(R11、R12は同一も
    しくは異なって、水素原子、C〜Cアルキル基を示
    し、あるいは隣接する窒素原子と共に飽和もしくは不飽
    和の複素環を形成してもよい。)を示し、;R2が(C1
    〜C6)アルキル基または(C〜C12アリール)C
    〜Cアルキル基を示し;R3がシクロヘキシル基、
    〜C12アリール基、(C〜C12アリール)C
    〜Cアルキル基、ベンゾチエニル基またはテトラヒ
    ドロナフチルメチル基を示し;R4およびR5が同一もし
    くは異なって水素原子、C1〜C6アルキル基またはアミ
    ノスルホニル(C〜C12アリール)C〜Cアル
    キル基である化合物またはその薬学的に許容される塩を
    有効成分とする請求項3のFasリガンド可溶化抑制
    剤。
  5. 【請求項5】 過度なT細胞の活性化に起因する疾病の
    予防または治療を目的とする請求項1〜4のいずれかに
    記載のFasリガンド可溶化抑制剤。
  6. 【請求項6】 肝炎の予防または治療を目的とする請求
    項1〜4のいずれかに記載のFasリガンド可溶化抑制
    剤。
  7. 【請求項7】 移植片対宿主反応(GVHD)の予防ま
    たは治療を目的とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    Fasリガンド可溶化抑制剤。
  8. 【請求項8】 自己免疫疾患の予防または治療を目的と
    する請求項1〜4のいずれかに記載のFasリガンド可
    溶化抑制剤。
  9. 【請求項9】 後天性免疫不全症候群(AIDS)の予
    防または治療を目的とする請求項1〜4のいずれかに記
    載のFasリガンド可溶化抑制剤。
  10. 【請求項10】Fasリガンドの試験または研究を目的
    とする、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害活性化合
    物を有効成分とするFasリガンド可溶化抑制試薬。
  11. 【請求項11】下式(VIa) 【化3】 〔式中、R11はC1〜C6アルキル基を示し、THNは
    5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル基若しく
    は5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基を示
    す。〕で表される化合物またはその塩を有効成分とす
    る、請求項10のFasリガンド可溶化抑制試薬。
  12. 【請求項12】下式(VIa) 【化4】 〔式中、R11はC1〜C6アルキル基を示し、THNは
    5,6,7,8−テトラヒドロ−1−ナフチル基若しく
    は5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基を示
    す。〕で表される化合物またはその塩。
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JP2003523932A (ja) * 1998-12-24 2003-08-12 デュポン ファーマシューティカルズ カンパニー Aβタンパク質生成の阻害剤としてのスクシノイルアミノベンゾジアゼピン
JP2003526603A (ja) * 1998-08-07 2003-09-09 デュポン ファーマシューティカルズ カンパニー Aβタンパク質生成阻害剤としてのスクシノイルアミノラクタム類

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