JPH09187276A - 核酸の蛍光偏光検出法 - Google Patents

核酸の蛍光偏光検出法

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JPH09187276A
JPH09187276A JP8304465A JP30446596A JPH09187276A JP H09187276 A JPH09187276 A JP H09187276A JP 8304465 A JP8304465 A JP 8304465A JP 30446596 A JP30446596 A JP 30446596A JP H09187276 A JPH09187276 A JP H09187276A
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    • C12Q1/6844Nucleic acid amplification reactions

Abstract

(57)【要約】 【課題】 増幅した、または増幅していない核酸標的配
列を、高温での標識プローブのハイブリダイゼーション
に際しての蛍光偏光の変化により検出する方法を提供す
る。 【解決手段】 本発明は、増幅した、または増幅してい
ない核酸標的配列を高温で蛍光偏光の変化により検出す
る方法を提供する。より高く、よりストリンジェントな
温度でのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション
に伴う蛍光偏光の減少が、二本鎖DNA結合性蛋白質を
アッセイに含有させることにより克服される。オリゴヌ
クレオチドプローブまたはプライマーが一本鎖から二本
鎖に変換する際に生じる蛍光偏光の大きさの変化を、高
温で二本鎖DNA結合性蛋白質が再生し、かつしばしば
増大させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核酸標的配列を検
出する方法、特に蛍光偏光の変化によりそれらの標的配
列を検出する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光偏光(FP)は蛍光性分子の時間平
均回転運動の尺度である。それは1920年代から知ら
れており、分子の体積およびミクロ粘度の高感度測定の
ために、研究および臨床の両方の用途に用いられてい
る。FP法は溶液中の分子の回転特性の変化に依存す
る。すなわち溶液中の分子はそれらの種々の軸の周りに
“混転する(tumble)”傾向がある。大型分子ほ
ど(たとえば体積または分子量がより大きいものほど)
小型分子より緩慢に、より少ない軸に沿って混転する。
したがって励起と発光の間の運動がより少なく、このた
め発光光線は比較的高度の偏光を示す。逆に、励起と発
光の間でより大きな混転を示す小型の蛍光性分子からの
蛍光発光ほど、より多面性(multiplanar)
(偏光度が低い)である。小型分子がより大きい、より
堅牢なコンホメーションをとると、その混転は低下し、
発光蛍光は相対的により大きく偏光するようになる。こ
の発光蛍光の偏光度の変化を測定して、蛍光分子の大き
さおよび/または堅牢度の増大の指標として利用するこ
とができる。
【0003】蛍光偏光法においては、蛍光性分子をまず
偏光により励起する。(i)偏光した励起光線の平面に
対して平行な発光と(ii)偏光した励起光線の平面に
対して垂直な発光との相対強度を測定することにより、
発光の偏光を測定する。大きさおよび/または堅牢度の
変化による混転率の変化に伴って、励起光線平面と発光
蛍光平面との関係の変化、すなわち蛍光偏光の変化が生
じる。このような変化は、たとえば一本鎖オリゴヌクレ
オチドプローブが二本鎖になった場合、または核酸結合
性蛋白質がオリゴヌクレオチドに結合した場合に起こる
可能性がある。蛍光異方性はFPに密接な関係をもつ。
この方法で分子の混転率の変化を測定することもできる
が、ただしこれは異なる方程式を用いて計算される。偏
光と異方性は本発明に用いるための互換性のある方法で
あることを理解すべきである。本明細書においては蛍光
偏光という用語を一般に用いるが、これには蛍光異方性
法も包含されると解すべきである。定常状態の偏光およ
び異方性の測定においては、これらの数値は以下の方程
式に従って計算される: 式中のIpaは偏光した励起光線の平面に対して平行な
蛍光発光の強度であり、Ipeは偏光した励起光線の平
面に対して垂直な蛍光発光の強度である。
【0004】FPは均質であるので、この方法は物理的
操作による妨害なしに溶液中の分子の相互作用を研究す
るために理想的である。したがって蛍光偏光は、一本鎖
の蛍光標識DNAがハイブリダイゼーションにより二本
鎖形に変換したのを監視するのに好都合な方法である
(Murakami,et.al.1991,Nuc
l.Acids Res.19,4097−410
2)。FPが一本鎖核酸と二本鎖核酸のコンホメーショ
ンを両形態の物理的分離なしに識別しうることにより、
この技術は診断形式においてプローブハイブリダイゼー
ションを監視するための魅力的な代替法となった。欧州
特許出願公開第0 382 433号明細書には、蛍光
プローブをアンプリコンにハイブリダイズさせることに
より、または蛍光標識した増幅プライマーの標的特異性
伸長法によって蛍光標識を増幅生成物に取り込ませるこ
とにより、増幅した標的配列を蛍光偏光検出することが
記載されている。国際特許出願公開第WO 92/18
650号明細書には、増幅したRNAまたはDNA標的
配列を蛍光プローブのハイブリダイゼーションに伴う蛍
光偏光の増大により検出するための類似の方法が記載さ
れている。
【0005】蛍光偏光は3種類の異なる状態のいずれに
おいても監視することができる:定常状態、前定常状態
または動的状態。前定常状態FPの場合、励起光源を試
料にフラッシュし、励起光源を消灯したのち光電子増倍
管を点灯することにより、発光光線の偏光を監視する。
蛍光は光散乱より長時間持続するので、これにより光散
乱による妨害は減少するが、蛍光強度がある程度失われ
る。定常状態FPの場合、励起光および発光監視が連続
的である(すなわち励起光源および光電子増倍管を連続
的に点灯しておく)。その結果、監視期間全体にわたる
平均混転時間が測定され、これには散乱光の影響が含ま
れる。動的FPは時間ドメインまたは周波数ドメインの
いずれかにおいて監視することができる。動的蛍光法
は、蛍光性分子の寿命をナノ秒で測定することによる。
動的蛍光監視法の理論は“Principles of
Fluorescence Spectroscop
y”(Lacowicz,プレナム・プレス,198
3)に記載されている。定常状態FPは蛍光現象の平均
または“断片”を提供するのに対し、動的FPは被験系
における蛍光性成分の個々の寄与を観察することができ
る。これら3種類の蛍光法の利用についてはKumke
ら(1995,Anal.Chem.67,3945−
3951)、Devlinら(1993,Clin.C
hem.39,1939−1943)、およびWalk
erら(1995,Clin.Chem.引用省略)に
より記載されている。
【0006】核酸の分析、特に特異的核酸標的配列の検
出は、診断および生物学的材料の同定のための極めて高
感度の道具を提供する。一般に核酸標的配列は、標識オ
リゴヌクレオチドプローブへの特異的ハイブリダイゼー
ションにより検出される。核酸標的配列を検出するため
のプローブハイブリダイゼーション法が幾つか当技術分
野で知られている(たとえばドットブロット、サザンブ
ロット、ノーザンブロット)が、これらは感度が若干低
く、一般には検出すべき標的配列を比較的大量含有する
試料に適用しうるにすぎない。核酸増幅法は、検出前に
標的配列の量を特異的に増加させる方法を提供すること
により、標的配列の検出感度を大幅に向上させた。核酸
増幅法は処理の温度要件に従って分類することができ
る。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR;R.K.Saik
iら,1985,Science230,1350−1
354)、リガーゼ連鎖反応(LCR;D.Y.Wu
ら,1989,Genomics ,560−56
9;K.Barringerら,1990,Gene
89,117−122;F.Barany,1991,
Proc.Natl.Acad.Sci.USA
,189−193)、および転写に基づく増幅(D.
Y.Kwohら,1989,Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA 86,1173−1177)は
温度循環を必要とする。これに対し鎖置換増幅(SD
A;G.T.Walkerら,1992,Proc.N
atl.Acad.Sci.USA 89,392−3
96、およびG.T.Walkerら,1992,Nu
c.Acids Res.20,1691−1696お
よび米国特許第5,455,166号明細書)、自己持
続型配列増幅(3SR;J.C.Guatelliら,
1990,Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA 87,1874−1878)、核酸配列に基づく
増幅(米国特許第5,409,818号明細書)、制限
増幅(米国特許第5,102,784号明細書)および
Qβレプリカーゼ系(P.M.Lizardiら,19
88,BioTechnology ,1179−1
202)は等温反応である。PCRなどの増幅反応に特
徴的な高温と低温の間での循環に対し、等温増幅は本質
的に一定の温度で行われる。上記に引用した刊行物に最
初に報告されたSDA反応(“一般的SDA”)は、一
般に35−42℃の温度で行われ、約2時間で標的配列
を108倍増幅することができる。最近、SDAがより
高い反応温度に適用されている(約45−65℃−“好
熱性(thermophillic)SDA”または
“tSDA”)。tSDAは約50−60℃において約
15−30分間で109−1010倍の増幅を生じること
ができる。反応速度の増大のほか、tSDAにおいては
一般的SDAと比較して非特異的バックグラウンド増幅
が有意に低下する。
【0007】増幅していない標的配列または増幅した標
的配列のいずれかを、標識オリゴヌクレオチドプローブ
のハイブリダイゼーションにより検出することができ
る。このためには、信号を測定する前に遊離プローブと
ハイブリダイズしたプローブとを分離する必要のある場
合が多い。しかしFPの変化を監視することにより遊離
プローブとハイブリダイズしたプローブを物理的に分離
せずに識別することができ、これにより操作工程および
処理の複雑さが少なくなる。プローブハイブリダイゼー
ションの代替として、増幅反応に際して一本鎖シグナル
プライマーから標的増幅依存性様式で二本鎖二次増幅生
成物を生成させることにより、標的増幅を検出すること
ができる。標的増幅に際しての二次増幅生成物の生成
は、欧州特許出願公開第0 678 582号および第
0 678 581号明細書に記載および図示されてい
る。この方法においては、検出可能な標識を含む一本鎖
オリゴヌクレオチドシグナルプライマーを標的増幅依存
性様式で二本鎖形に変換する。シグナルプライマーの変
換は増幅反応と同時に起こり、標識が蛍光性である場
合、FPの変化として検出することができる。標的増幅
の結果としてのシグナルプライマーから二本鎖形への変
換に伴うFPの増大は、蛍光標識としてフルオレセイン
またはラジョラブルー(La Jolla Blue)
を用いた場合、約20mPである。低温(たとえば約3
5−45℃)で増幅を行う場合、このFPの変化は、二
本鎖DNA結合性蛋白質をシグナルプライマー中に取り
込まれたそれの特異的結合配列に結合させることにより
増強することができる(たとえば約133−185mP
に)。この系においては、蛋白質の結合は二次増幅生成
物中の結合配列が標的増幅の結果として二本鎖になった
時点でのみ起こりうるのであるから、増強は増幅特異的
である。二重らせんが完全に二本鎖である約45℃より
低い温度では、偏光の増大は恐らく主としてDNA結合
性蛋白質が分子の混転時間をさらに緩慢にする結果であ
ろう。
【0008】プローブのハイブリダイゼーションおよび
/または増幅の特異性は温度が高いほど(たとえば約4
5−75℃)増大する。したがって核酸標識配列検出の
ためのFPの利点を高い増幅温度と組み合わせることが
望ましい。しかし、高い反応温度はFP検出に適合しな
いと予想されていた。多くの蛍光標識が高温では不安定
である。さらに、高温では二重らせんの“ブリージン
グ”および末端の“フレイイング(fraying)”
が促進され、その結果一本鎖性が増大する。蛍光標識付
近の、特に二重らせん末端のこの一本鎖性の増大によっ
て、二本鎖形に関するFPの変化の大きさが有意に低下
し、ハイブリダイゼーション特異性のために最適化した
温度では排除される可能性がある。これらの問題は55
℃におけるFPの変化を評価する予備実験により支持さ
れた。この温度では、一本鎖形と二本鎖形のオリゴヌク
レオチド間で偏光に差がなかった。さらに、FPは試料
の粘度に対して敏感であり、粘度は高温で変動する。し
たがって試料粘度の変動が高い反応温度での核酸標的配
列の検出にFPの変化を利用しうる可能性に及ぼす影響
は不確実であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、増幅した、
または増幅していない核酸標的配列を、高温での標識プ
ローブのハイブリダイゼーションに際しての蛍光偏光の
変化により検出する方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】1態様において本発明
は、増幅した、または増幅していない核酸標的配列を、
高温での標識プローブのハイブリダイゼーションに際し
ての蛍光偏光の変化により検出する方法を提供する。第
2態様においては、本発明方法を高温での標的配列増幅
の検出に利用する。増幅は、二本鎖蛍光性二次増幅生成
物をFPの増大により検出する方法を利用して検出しう
る。予備実験から、高温では核酸二重らせんの一本鎖性
が増大することによって、付随するFP変化が著しく低
下または排除されるであろうということが示された。し
かし高温で二本鎖DNA結合性蛋白質が二本鎖性に伴う
偏光の変化の大きさを再生し、しばしば増大させること
が見出された。ハイブリダイゼーションまたは増幅を特
異性向上のために高温(約45−75℃)で行う際、二
本鎖生成物に二本鎖DNA結合性蛋白質を結合させると
二本鎖形が安定化し、温度に伴う偏光低下に関与する一
本鎖性が減少するのであろうと考えられる。
【0011】核酸標的配列が十分な量で存在すると、そ
れは検出可能な標識を含むオリゴヌクレオチドプローブ
のハイブリダイゼーションにより検出することができ
る。ハイブリダイゼーションによる直接検出のための方
法が当技術分野で多数知られている。それらにはたとえ
ば、一本鎖オリゴヌクレオチドプローブを単に標的配列
にハイブリダイズさせ、そして検出可能な標識により検
出する方法、およびハイブリダイズしたプローブを診断
しうる長さにまで検出前にポリメラーゼにより伸長させ
る方法が含まれる。標的配列のハイブリダイゼーション
の特異性、したがって検出の特異性を向上させるために
は、効果的なハイブリダイゼーションが起こる最高温度
またはその付近の温度でプローブを標的にハイブリダイ
ズさせることが望ましい。この温度は、部分的にはプロ
ーブおよび標的の個々の配列に依存するが、実験的に、
または計算によって、いかなる標的配列およびプローブ
/プライマーについても容易に判定することができる。
高温でハイブリダイズさせるとストリンジェンシーが増
大し、類似配列へのプローブの非特異的交差ハイブリダ
イゼーションが減少し、当該標的配列へのハイブリダイ
ゼーションが優先的に促進される。標識プローブのハイ
ブリダイゼーションにより、増幅した標的配列または増
幅していない標的配列をいずれかを検出することができ
る。蛍光標識を含むプローブのハイブリダイゼーション
を特異性の向上のために高温で行う際、二本鎖構造を配
列特異的または配列非特異的な二本鎖DNA結合性蛋白
質によって安定化して、一本鎖オリゴヌクレオチドから
二本鎖形への変換に伴うFPの変化を維持することがで
きる。
【0012】高温でのプライマーハイブリダイゼーショ
ンの特異性が向上したことにより、核酸増幅反応を効果
的な増幅プライマーハイブリダイゼーションのための最
高に近い温度で行うことが望ましいものとなる。これに
よりミスプライミングが減少し、その結果、非特異的バ
ックグラウンド増幅の量が減少する。先に述べたよう
に、増幅した標的配列への標識プローブのハイブリダイ
ゼーションを検出に利用することができる。しかし増幅
反応における標的配列を検出するための最近開発された
方法は、少なくとも1種類のシグナルプライマーを用い
る(検出プローブとも呼ばれる;欧州特許第0 678
582号および第0 678 581号明細書)。シ
グナルプライマーは標的増幅の検出または監視を促進す
るために、増幅反応に装入される。標的増幅に際してこ
の一本鎖オリゴヌクレオチド(シグナルプライマー)は
標的配列にハイブリダイズし、ポリメラーゼにより伸長
する。一本鎖シグナルプライマーは標的増幅の結果とし
て二本鎖になって、二次増幅生成物を生成する。一本鎖
シグナルプライマーから二次増幅生成物における二本鎖
形への変換が標的増幅の指標である。標的増幅がない場
合、二次増幅生成物は生成しないからである。プローブ
のコンホメーション(主として鎖の性状)の変化に伴っ
て発蛍光団の局部移動度が低下した結果、蛍光標識に関
する相関時間(混転時間)が検出可能な程度に変化す
る。したがって、蛍光標識を含むシグナルプライマーの
一本鎖から二本鎖への変換を、蛍光偏光または蛍光異方
性の変化の測定により監視することができる。
【0013】等温核酸増幅に典型的な温度(たとえば約
35−45℃)では、5′−フルオレセイン標識シグナ
ルプライマーの一本鎖から二本鎖形への変換によって約
20mPの容易に検出しうるFP増大が生じる。欧州特
許第0 678 582号および第0 678 581
号明細書に記載されるように、この増大は、配列特異性
の二本鎖DNA結合性蛋白質、たとえば制限エンドヌク
レアーゼ、リプレッサー蛋白質、リセプター結合性蛋白
質などの添加によって増強することができる。二本鎖D
NA結合性蛋白質に対する適切な認識部位をシグナルプ
ライマーに取り込ませ、標的増幅の結果として認識部位
が二本鎖になることにより、二次増幅生成物へのその蛋
白質の特異的結合が保証され、FPの増幅特異的変化が
増大する。低温では、その蛋白質が二次増幅生成物にの
み結合するのを保証するために特異的蛋白質結合配列が
必要である。これは、低温ほど増幅プライマーによるミ
スプライミングの水準が相対的に高くなることによると
考えられる。二次増幅生成物中に特異的認識配列がない
場合、二本鎖DNA結合性蛋白質がFPの増幅特異性増
大の検出を阻害するのに十分な量で非特異的増幅生成物
に結合する。これに対し本発明においては、より高い、
よりストリンジェントな増幅温度でFPの変化を維持す
るために、配列特異的または配列非特異的な二本鎖DN
A結合性蛋白質のいずれかを用いることができる。
【0014】一本鎖プローブまたはプライマーが二本鎖
になる際に見られるFP値の変化を、選ばれた蛍光標識
の検出に適した種々の蛍光光度計で監視することができ
る。これには前定常状態蛍光光度計(たとえばダイアト
ロンより)、定常状態蛍光光度計(たとえばジョリー・
インスツルメンツより)、または周波数−ドメイン蛍光
光度計(たとえばSLM−ミルトン−ロイより)で監視
することができる。蛍光偏光の測定は、ハイブリダイゼ
ーション後または増幅後に行うことができる(終末点測
定)。あるいは蛍光偏光の測定は、ハイブリダイゼーシ
ョンまたは増幅反応の途中で、すなわちそれと同時に行
うことができる(リアルタイム測定)。蛍光のリアルタ
イム監視は、本質的に即刻に結果を提供し、定量的であ
り、感度を向上させ(勾配の変化の分析が1回の終末点
より精確である)、試料が自身の内標準として用いられ
るという点で、アッセイに際して著しい利点をもつ。こ
の最後の利点は臨床検体の分析に特に重要である。試料
の粘度が終末点の読みに著しく影響する可能性があるか
らである。
【0015】予備実験によれば、核酸が一本鎖から二本
鎖形に変換することに伴うFP増大の大きさは末端標識
オリゴヌクレオチドに関しては温度の上昇に伴って低下
することが示唆された。核酸ハイブリダイゼーション試
験において、FPの変化(△mP)は約45℃より低い
温度では実質的に影響されなかった。しかし△mPは約
45℃で低下し始め、ハイブリダイゼーション温度が約
60℃に近づくと本質的に認められなくなった。しか
し、二本鎖DNA結合性蛋白質が存在する場合、45℃
以上の温度で意外にもFPの変化を維持し、増大すらさ
せうることが見出された。さらに、プローブハイブリダ
イゼーション実験によれば、一本鎖シグナルプライマー
から二本鎖二次増幅生成物への変換に伴うFPの増大
は、好熱性増幅反応、たとえばtSDAおよびPCRに
典型的な反応温度では実質的に排除されることが示唆さ
れた。しかし、意外にもFPの増大は二次増幅生成物の
生成を約45−75℃の増幅反応において監視した場合
に維持されることが見出された。核酸標的の増幅に用い
たポリメラーゼは二本鎖核酸結合性蛋白質であるので、
この現象は増幅ポリメラーゼが二次増幅生成物に配列非
特異的に結合して、プローブハイブリダイゼーション実
験で二本鎖DNA結合性蛋白質を添加した際に見られた
ものと同様な効果を生じたことに起因すると本発明者ら
は考える。
【0016】また、高温での増幅に伴うミスプライミン
グの水準が低いことにより、増幅に伴うFP変化を維持
するために意外にも配列−非特異性の二本鎖DNA結合
性蛋白質を使用しうると思われる。したがってこのよう
な増幅系における増幅のFP検出は著しく簡略化され
る。シグナルプライマー中へ特異的結合性配列を工学的
に挿入する必要がなく、かつ付加的な反応成分(別個の
二本鎖DNA結合性蛋白質)が任意成分となるからであ
る。すなわち、低温での増幅と対照的に、高温では標的
増幅のために既に存在する酵素(たとえばポリメラー
ゼ)が標的増幅特異的なFP増大を維持し、かつ増強す
るのにも役立つ。もちろん本発明においては高温で標的
増幅またはプローブハイブリダイゼーションアッセイに
おけるFPの変化を監視するために、所望により欧州特
許第0 678 582号および第0678 581号
明細書に教示されるように配列特異性の二本鎖DNA結
合性蛋白質に対する結合配列を用いてもよい。
【0017】二本鎖DNA結合性蛋白質の結合は、高温
では二重らせんの一本鎖性が増大するという傾向を相殺
し、これによって二本鎖形を安定化することができる。
すなわち、蛋白質の結合により二重らせんの末端フレイ
イングおよびブリージングを減少させることができる。
これらの蛋白質による安定化効果はしばしば、FPの増
大を少なくとも低温でのアッセイに典型的な水準にまで
完全に再生するのに十分であることが認められた。すな
わち、増幅またはハイブリダイゼーションの温度が約4
5−75℃である場合、二本鎖DNA結合性蛋白質は一
般に、少なくとも約37℃で観察されるFP増大を維持
する。先に述べたように、高温アッセイにおける二本鎖
DNA結合性蛋白質の存在は、FPの変化の大きさをも
増大させることができる。
【0018】本明細書の記載においてはSDAを標的増
幅反応における本発明の例として用いるが、本発明は一
本鎖プローブまたはプライマーから標的特異性の二本鎖
二次増幅生成物を生成しうるいかなる増幅法にも利用す
ることができる。これは増幅ポリメラーゼを用いて下流
のシグナルプライマーを置換することにより達成しう
る。したがって、検出方法は標的配列がRNAまたはD
NAのいずれであるかに無関係であるので、本発明方法
はSDA以外の等温増幅反応、たとえば3SRにも利用
しうる。3SRの場合、二本鎖二次増幅生成物の標的依
存性生成は一般にSDAの場合と同様に起こる。3SR
に用いるT7 RNAポリメラーゼは5′−3′エキソ
ヌクレアーゼ活性を欠如し、逆転写酵素の分解活性はD
NAにハイブリダイズしたRNAに対してのみ活性なR
NAse H活性である。したがってGuatelli
ら(1990,87,1874−1878)の3SR増
幅経路の場合、シグナルプライマーはRNA標的にハイ
ブリダイズし、そして3′側増幅プライマーの伸長によ
り置換されるであろう(Guatelliらの図1の
“A”)。あるいはシグナルプライマーは5′側増幅プ
ライマーの下流の位置において逆転写により生成するc
DNAにハイブリダイズするであろう(Guatell
iらの図1の“B”)。いずれの場合も、伸長したシグ
ナルプライマーは上流の3′側(“A”)または5′側
(“B”)増幅プライマーが伸長された場合にポリメラ
ーゼにより置換される。次いで反対側の増幅プライマー
がシグナルプライマー伸長生成物に結合し、伸長して、
標識シグナルプライマーを二本鎖形に変換する。T7
RNAポリメラーゼプロモーター配列を含むシグナルプ
ライマー伸長生成物は3SRにより増幅され、シグナル
プライマーの追加コピー源を提供する。転写仲介増幅
(TMA)およびNASBA反応は本質的に3SRと同
じであり、シグナルプライマーの付加により同様に進行
して二本鎖の標的増幅特異性二次増幅生成物を生成する
であろう。3SRおよび関連の増幅法は現在は好熱温度
範囲より低い(すなわち約45−75℃より低い)温度
で実施されているが、必要に応じて熱安定性酵素に交換
することにより、本発明に従った好熱条件下での増幅の
蛍光偏光検出が可能であろう。これらの増幅反応はすべ
て、高温で二重らせんを安定化しかつFPの変化を維持
する配列−非特異性の二本鎖DNA結合性蛋白質を含む
からである。
【0019】本発明方法はPCRによる増幅の検出にも
利用しうる。ただし蛍光偏光の測定は、増幅の“リアル
タイム”監視のためには増幅サイクルの低温期間に行わ
なければならない。PCRにおいては、プライマーのハ
イブリダイゼーションおよび伸長工程は一般に約60−
75℃で実施される。5′−3′エキソヌクレアーゼ欠
失ポリメラーゼ(たとえばexo-Vent、exo-
fu、またはTaqのストッフェルフラグメント)を用
いると、標的配列にハイブリダイズしたPCR増幅プラ
イマーの伸長によって下流の伸長したシグナルプライマ
ーが置換される。反対側のPCR増幅プライマーはシグ
ナルプライマーの伸長生成物にハイブリダイズし、伸長
して、一本鎖シグナルプライマーが二本鎖形に変換され
る。二本鎖シグナルプライマーは、後続サイクルで1増
幅プライマーおよび1シグナルプライマーのハイブリダ
イゼーションおよび伸長により増幅されて、追加の二本
鎖シグナルプライマー源を提供する。次いでPCRの終
結後に、増幅生成物が二本鎖を維持する条件下で蛍光偏
光または蛍光異方性の増大を検出することができる。あ
るいはPCRに際して循環プロトコール(60−75
℃)の低温時点で低温二次増幅生成物を検出することが
でき、その際増幅ポリメラーゼが二次増幅生成物の二本
鎖構造を安定化し、かつ検出可能なFP変化を維持する
作用をする。
【0020】シグナルプライマーを用いる代わりに、前
記増幅法のいずれにおいても増幅プライマーを蛍光標識
してもよい。これにより二本鎖蛍光標識増幅生成物が一
本鎖増幅プライマーから生成し、これに伴ってFPが変
化する。シグナルプライマーを用いる場合と比較してこ
の態様はバックグラウンドがより高いので、感度が低下
する可能性がある。
【0021】核酸の標識に関する技術分野で既知のいか
なる蛍光分子をも本発明方法に使用しうる:たとえばフ
ルオレセイン、およびフルオレセイン誘導体、たとえば
5−(4,6−ジクロロトリアジン−2−イル)アミノ
フルオレセイン(5−DTAF);エオシン;ローダミ
ン類、たとえばテキサスレッド(Texas Re
d)、6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX)およ
びテトラメチルローダミン;シアニン染料、たとえばチ
アゾールオレンジ、オキサゾールイエロー、ならびに米
国特許第4,957,870号および第4,888,8
67号明細書に記載される関連の染料;ピレン;ポルフ
ィリン染料、たとえばラジョラブルー。温度、粘度、お
よび蛍光染料が結合するオリゴヌクレオチドの大きさが
すべて混転時間に影響を及ぼすことを考慮して、蛍光標
識はその蛍光寿命の長さが測定の行われる相関時間に匹
敵するように選択されるべきである。たとえばフルオレ
セイン(寿命約4ナノ秒)およびラジョラブルー(寿命
約2ナノ秒)は両方とも約0.1−100ナノ秒の相関
時間につき有用である。核酸結合性蛋白質を蛍光標識と
併用する場合、相関時間は一般に増大する。たとえば遊
離フルオレセイン標識に関する相関時間は約0.2ナノ
秒である。フルオレセイン標識が一本鎖オリゴヌクレオ
チドに結合した場合には相関時間は約0.4ナノ秒に増
大し、二本鎖オリゴヌクレオチドに結合した場合には相
関時間はさらに約2ナノ秒に増大する。フルオレセイン
標識二本鎖オリゴヌクレオチドが二本鎖DNA結合性蛋
白質と結合することによりFPが増大した場合、相関時
間は再び約20ナノ秒に増大する。45℃より低い温度
では、本質的に二重らせんの核酸の末端フレイイングお
よびブリージングがない。したがってこれらの温度にお
いてDNA結合性蛋白質の存在下で相関時間が増大する
ことは、その蛋白質が二本鎖分子の混転時間をさらに緩
慢にする作用を反映している。ラジョラブルー(Dev
linら,1993,Clin.Chem.39,19
39−1943)は、生物学的試料中の核酸標的配列の
検出に用いるプライマーおよびプローブを標識するのに
特に有用である。この染料は近赤外スペクトル、すなわ
ち臨床検体についてバックグラウンド蛍光が比較的低い
領域の光線を吸収および発光するからである(それぞれ
685nmおよび705nmにピーク最大)。核酸の標
識として用いる場合、5−DTAFはFP分析にとって
フルオレセインより優れていることも見出された。この
標識はフルオレセインまたはラジョラブルーと比較して
有意に高い動的範囲を提供し、したがってFPアッセイ
の感度を向上させる。
【0022】蛍光標識は、標識からの蛍光の発光または
標的配列へのプローブもしくはプライマーのハイブリダ
イゼーションを妨害しないようにプローブまたはプライ
マーに共有結合または結合される。標識がコンホメーシ
ョンの変化に近接しているか、または関与する場合にF
Pの変化が起こるので、結合はコンホメーションの変化
が予想される部位付近にすべきである。これは一般にプ
ローブもしくはプライマーの内部、プライマーの5′末
端、またはプローブのいずれかの末端であろう。一般に
標識をシグナルプライマーの3′末端には結合させな
い。3′末端はポリメラーゼによる伸長に利用できなけ
ればならないからである。蛍光標識は、標識をオリゴヌ
クレオチドに結合させるために用いるのに適したリンカ
ーまたは“つなぎ鎖(tether)”、たとえばアミ
ノエチル、アミノヘキシルおよびアミノプロピル結合ア
ームを介してプローブまたはプライマーに共有結合する
(アプライド・バイオシステムズ、クローンテク、グレ
ン・リサーチ、Devlinら、前掲)。他のアミノリ
ンカーは国際特許出願公開第WO 92/18650号
明細書に記載されている。Goodchild,199
0,Bioconj.Chem,,165に全般的に
記載されるように、標識をピリミジン類のC5またはプ
リン類のC8においてオリゴヌクレオチドに結合させて
もよい。ホスホロチオエートを含むオリゴヌクレオチド
を合成し、次いでインドアセトアミドフルオレセインと
反応させることにより、フルオレセインを内部に結合さ
せることができる。5−DTAFをオリゴヌクレオチド
に結合させる方法は、一般にアミノ修飾オリゴヌクレオ
チドをNaHCO3/Na2CO3緩衝液中で5−DTA
Fと反応させることによる。標識オリゴヌクレオチドを
過剰の未反応染料からカラムクロマトグラフィーにより
精製し、非標識オリゴヌクレオチドを除去して最終生成
物を得る。より堅牢なつなぎ鎖、たとえば二重結合を含
むものは蛍光標識の混転時間を緩慢にし、より長い相関
時間の測定を可能にする。
【0023】FPの変化をリアルタイムでの(増幅また
はハイブリダイゼーションの終了後ではなくその途中
で、一本鎖オリゴヌクレオチドから二本鎖形への変換と
同時に)核酸のハイブリダイゼーションまたは増幅の検
出に利用する場合、終末点測定の場合には必ず必要であ
るような、バックグラウンド蛍光を補償するために試料
を“ゼロ”にすることが必要ではない点を留意すべきで
ある。それはFP検出においては偏光の変化または偏光
の変化(変化の絶対的大きさでなく)が正の結果を示
すからである。一定濃度の増幅標的については、低い濃
度の蛍光標識シグナルプライマーまたはプローブほど高
い割合の一本鎖シグナルプライマーまたは一本鎖プロー
ブが二本鎖形に変換されるのが保証されることにより、
検出感度が向上する。しかし低いシグナルプライマーま
たはプローブ濃度では、終末点測定法を採用した場合に
広範囲の標的水準にわたって飽和する可能性がある。し
たがってFPの終末点測定法は増幅またはハイブリダイ
ゼーション反応終了後に採用した場合、初期標的水準に
関して厳密には定量的でない可能性がある。FPをリア
ルタイムで監視することにより飽和の問題は克服され
る。高い水準の標的を含有する試料ほど、少ない標的を
含有するものより急速なFP値増大を示すからである。
もちろんFP増大率と初期標的水準の相関は、増幅率ま
たはハイブリダイゼーション率が本質的に等しい試料を
比較する場合にのみ有効である。臨床検体については、
それぞれが異なる水準の阻害物質を含有し、アッセイが
厳密には定量的でない可能性がある。たとえば高い量の
初期標的を含有し、かつ増幅が効果的に行われなかった
試料を、低い量の初期標的を含有していたが増幅は高率
で行われた試料と識別するのは困難であろう。それにも
かかわらず、増幅中のFP値をリアルタイムで監視する
ことにより、少なくとも準定量的に初期標的水準を推定
することができる。内部陽性対照として既知の初期濃度
の追加標的配列を含有させることにより(Walker
ら,1994,Nuc.Acids Res.22,2
670−2677)、または陽性対照を含有する試料を
平行してアッセイすることによって、定量を向上させる
ことができる。内部陽性対照標的は試料についての全般
的な増幅またはハイブリダイゼーションの性能の指標
(すなわち偽陰性に対する対照)を提供するだけでな
く、その試料中の標的の初期量を定量するための基準を
も提供する。
【0024】
【実施例】
実施例1 AMINO−MODIFIER C6−TFA(グレン
・リサーチ)を用いてABI DNAシンセサイザー・
モデル380Bにより標準プロトコールを採用して、第
一級アミン標識オリゴヌクレオチド(TAGAGTCT
TCAAATATCAGAGCTTTACCTAACA
A、配列番号:1)を合成した。相補的オリゴヌクレオ
チドも同様に合成した。オリゴヌクレオチドを濃水酸化
アンモニウムと共に55℃で15時間加熱することによ
り脱保護し、標準PAGE法によって精製した。配列番
号:1(150μM溶液56μL)を60μLのNaH
CO3/Na2CO3緩衝液(25mM,pH9)と混合
した。この溶液にDMF中の40mM 5−DTAFを
10μL添加した。反応物を37℃で72時間、暗所で
インキュベートした。標識オリゴヌクレオチドをまず、
25mM NaHCO3/Na2CO3緩衝液で平衡化し
たNAP−5カラム(ファルマシア)上でのカラムクロ
マトグラフィーにより、過剰の未反応染料から精製し
た。0.5mLの画分数個を採集し、標識オリゴヌクレ
オチドを画分2中に見出した。次いで画分2をオリゴヌ
クレオチド・ピュアリフィケーション・カートリッジ
(OPN、ABI)および一般的プロトコールによって
さらに精製して、標識オリゴヌクレオチドを非標識オリ
ゴヌクレオチドから分離した。最終画分を、240−6
00nmで走査するHP 89532A分光光度計によ
りスペクトル純度につきアッセイした。光学濃度は以下
のとおりであった:A260 0.11273、A4940.
0215、A260280 1.62、A260494 5.2
5。
【0025】FPM−1蛍光光度計による分析のため
に、1mLの試料3つを使い捨てホウケイ酸ガラス試験
管(12×75mm、フィッシャー)中に調製した。第
1試料は緩衝液ブランクであり(55mM NaCl、
111mMトリス−HCl(pH7.5)、0.7mM
2HPO4(pH7.4)、1.1mM EDTA、
0.7mM β−メルカプトエタノール、0.27μg
/mL BSA、0.02%トリトン(TRITON)
X−100、7%(v/v)グリセリン)、第2は一本
鎖5−DTAF標識オリゴヌクレオチドを含有し、第3
はそれの相補体にハイブリダイズした5−DTAF標識
オリゴヌクレオチドを含有していた。FPM−1はFP
測定中、37℃の温度を維持した。この温度で一本鎖5
−DTAF標識オリゴヌクレオチドは121mPのFP
読みを与え、二本鎖5−DTAF標識オリゴヌクレオチ
ドは233mPのFP読みを与えた。これは、オリゴヌ
クレオチドが一本鎖から二本鎖形に変換した際の偏光変
化(△mP)が112mPであることを表す。
【0026】配列番号:1がハイブリダイゼーションに
より二本鎖形に変換することに伴う△mPに温度が及ぼ
す影響を、同じ緩衝液系中で調べた。4種類の2mL試
料を調製した:緩衝液ブランク、10nM 5−DTA
F一本鎖オリゴヌクレオチド、10nM 5−DTAF
二本鎖オリゴヌクレオチド、および好熱性の二本鎖DN
A結合性蛋白質(好熱性DNAポリメラーゼ)を含む1
0nM 5−DTAF二本鎖オリゴヌクレオチド。二本
鎖試料中には相補的オリゴヌクレオチドが50%過剰に
存在した。これらの試料を37℃で30分間インキュベ
ートし、FPM−1蛍光光度計により初期FPの読みを
得た。次いで試料を10mmの石英製蛍光測定キュベッ
ト(Spectrosil Far UV Quart
z、ステルナ)に移し、SLM 8100分光光度計に
より温度試験を行った。温度(37℃、℃、50℃およ
び55℃)は試料タレットを通じて水浴(Lauda
M−20)により制御された。4試料をタレット中で少
なくとも1時間インキュベートし、次いで励起のモノク
ロメータースリット設定8/4mm、波長494mm、
および発光のモノクロメータースリット設定10/10
mm、波長520mmで読み取った。一貫性を得るため
に、すべての偏光結果をFPM−1形式(mP)で記載
した。275単位のDNAポリメラーゼを5μLの容量
で添加したのち、実験を繰り返した。
【0027】37℃で、二本鎖DNA結合性蛋白質を用
いた(+)、および用いない(−)ハイブリダイゼーシ
ョンのFPM−1結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】低いハイブリダイゼーション温度(37
℃)ですら、二本鎖DNA結合性蛋白質は一本鎖オリゴ
ヌクレオチドから二本鎖形への変換に伴って△mPをほ
ぼ3倍増大させた。結合性蛋白質の存否は一本鎖オリゴ
ヌクレオチドの偏光には影響を及ぼさなかった。しかし
二本鎖形のFPは、DNA結合性蛋白質の存在下ではそ
の不在下より122Mp高く、これは二本鎖核酸に対す
る増大の特異性を示す。このハイブリダイゼーション温
度ではハイブリダイズした二重らせんは完全に二本鎖で
あり、したがって増大効果は、一本鎖から二本鎖への変
換による相関時間の増大のほか、結合した蛋白質が分子
の混転時間に及ぼす影響によるものであると考えられ
る。
【0030】二本鎖DNA結合性蛋白質を含まない、3
7℃、50℃および55℃でのハイブリダイゼーション
についてのSLM 8100の結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】ハイブリダイゼーション温度の上昇に伴っ
て、一本鎖および二本鎖オリゴヌクレオチド双方の偏光
値が低下した。これは一部は温度の上昇に伴う試料粘度
の低下によるものであろう。ただしFPの低下は二本鎖
オリゴヌクレオチドの場合の方がはるかに顕著であり
(37℃と55℃の間で115mPと39mP)、これ
は恐らく一本鎖オリゴヌクレオチドにおいては起こらな
いブリージングおよび末端フレイイングによる一本鎖性
増大を反映するものであろう。したがって△mPも温度
の上昇に伴って減少し、55℃ではわずか5mPであっ
た。これは有意の偏光変化でなく、信頼性のある二本鎖
性への変換の指標ではない。
【0033】DNAポリメラーゼを添加した、37℃、
50℃および55℃でのハイブリダイゼーションについ
てのSLM 8100の結果を表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】すべてのハイブリダイゼーション温度にお
いて、二本鎖DNA結合性蛋白質の添加によりオリゴヌ
クレオチドの一本鎖から二本鎖への変換に伴う偏光の変
化が有意に増大した。37℃においては、結合性蛋白質
の存在下ではその不在下より△mPの大きさが3倍以上
大きかった(表2と表3を比較されたい)。高いハイブ
リダイゼーション温度(50℃および55℃)では、先
に見られた偏光損失がDNA結合性蛋白質の存在によっ
て克服されただけでなく、△mPの大きさも37℃で蛋
白質によって増大した場合に見られたものと同様な水準
にまでさらに増大した。これらの結果は、DNA結合性
蛋白質が二本鎖性を維持または安定化して高温での偏光
損失を克服したことを示唆する。DNA結合性蛋白質は
安定化した二本鎖形の混転時間を緩慢にすることによっ
ても△mPを増大させることができる。
【0036】実施例2 高いハイブリダイゼーション温度でのFPの維持が二本
鎖DNA結合性蛋白質の全般的効果であること、および
この効果が他の蛍光標識についても見られることを確認
するために、追加実験を行った。制限エンドヌクレアー
ゼApoI認識部位(GAATTC)を含む33−me
rオリゴヌクレオチドを合成し、5′末端において6−
FAMで標識した。33−merの相補体も合成した。
100nM一本鎖6−FAMオリゴヌクレオチドを含有
する100μLの試料4つを4mM TAE、50mM
NaCl(pH7.8)中に調製した。相補的オリゴ
ヌクレオチド(300nM)を2つの試料に添加した。
試料をすべて37℃で30分間インキュベートしたの
ち、それらを下記の緩衝液900μL中に希釈した:5
5mM NaCl、111mMトリス−HCl(pH
7.5)、0.7mMK2HPO4(pH7.4)、1.
1mM EDTA、0.7mM β−メルカプトエタノ
ール、27μg/mL BSA、0.02%トリトン
(TRITON)X−100、および7%グリセリン。
処理のこの時点で蛍光性オリゴヌクレオチドの濃度は1
0nMであった。次いで試料を同緩衝液に1:10に希
釈して、一本鎖および二本鎖両方の試料中の蛍光性オリ
ゴヌクレオチドの最終濃度を1nMにした。制限エンド
ヌクレアーゼApoI(2100単位、ニュー・イング
ランド・バイオラボズ)を一本鎖試料1つおよび二本鎖
試料1つに添加した。すべての試料をまず37℃で1時
間インキュベートし、FPM−1蛍光光度計でFPを測
定した。次いでそれらを56℃で1時間インキュベート
し、FPM−1で再度読み取った。
【0037】結果を表4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】ApoIは二本鎖DNAを制限開裂するた
めにMg2+を必要とする。この実験にはマグネシウムが
存在しないので、この酵素はハイブリダイズしたオリゴ
ヌクレオチド中のそれの二本鎖認識部位に結合するが、
開裂は阻止された。この結果は、配列特異性の二本鎖D
NA結合性蛋白質が高いハイブリダイゼーション温度で
同様に△mPを安定化し、維持することを証明する。こ
の場合、56℃における制限エンドヌクレアーゼの結合
はオリゴヌクレオチドから二本鎖形への変換に伴うFP
の変化を再生しただけでなく、それを増大すらさせた。
56℃における△mPは37℃で見られた△mPと比較
して50%以上増大した。
【0040】同様に、制限エンドヌクレアーゼBsmF
I認識部位(GTCCC)を含む41−merオリゴヌ
クレオチドを合成し、5′末端において6−FAMで標
識した。相補的オリゴヌクレオチドも合成した。Apo
I実験の場合と同様に、100μLの試料6つを調製
し、相補的オリゴヌクレオチドを3つの試料に添加し
た。BsmFI(10単位、ニュー・イングランド・バ
イオラボズ)を一本鎖試料1つおよび二本鎖試料1つに
添加した。さらに40単位のBsmFIを他の一本鎖試
料1つおよび二本鎖試料1つに添加した。結果を表5に
示す。
【0041】
【表5】
【0042】BsmFIはClass IIs制限エン
ドヌクレアーゼであり、二本鎖DNA中のそれの認識部
位に結合するが、隣接部位を開裂する。この実験では、
BsmFI認識部位は二本鎖分子から開裂部位を除外す
るのに十分なほどオリゴヌクレオチドの末端に近かっ
た。この構造、およびマグネシウムが存在しなかったこ
とにより、この酵素は結合することはできたが、ハイブ
リダイズしたオリゴヌクレオチドの開裂は阻止された。
BsmFIは高いハイブリダイゼーション温度での△m
Pの再生および増大について、ApoIよりさらに有効
であった。56℃で40単位のBsmFIの存在下で
は、△mPの大きさは37℃でBsmFIの不在下より
ほとんど3倍大きかった。△mP増大の程度はこの二本
鎖DNA結合性蛋白質の濃度にも関係があると思われ
る。
【0043】27−merオリゴヌクレオチドを合成
し、5′末端において6−ROXで標識した。27−m
er相補体も合成した。前記に従って100μLの試料
4つを調製し、相補的オリゴヌクレオチドを2つの試料
に添加した。Bstポリメラーゼ(125単位、ニュー
・イングランド・バイオラボズ)を一本鎖試料1つおよ
び二本鎖試料1つに添加した。蛍光偏光をSLM 81
00蛍光光度計(Ex/Em 584/604)により
測定した。結果を表6に示す。
【0044】
【表6】
【0045】DNAポリメラーゼBstも37℃より高
いハイブリダイゼーション温度で△mPを再生および増
大させた。この実験でBstは、37℃でポリメラーゼ
の不在下において見られた偏光変化と比較して、56℃
では△mPの大きさを3倍以上増大させた。この二本鎖
DNA結合性蛋白質の存在下では、37℃においてすら
約5倍の△mP増大が見られた。さらに、結合性蛋白質
の存在下でのハイブリダイゼーションに際しての偏光の
変化の大きさは、56℃におけるより47℃における方
が30mP以上大きかった。温度の上昇に伴う△mPの
減少は高い温度ほど媒質の粘度が低下すること、および
/または二本鎖分子の柔軟性が増大することを反映する
ものであろう。しかしながら、温度が高いほど二重らせ
んの一本鎖性が増大するという傾向が、二本鎖DNA結
合性蛋白質が二重らせんを安定化して偏光の増大を維持
する能力を越え始めるかもしれない。これらおよびこれ
に類する試験から本発明者らは、二本鎖DNA結合性蛋
白質は約75℃まではハイブリダイゼーションおよび増
幅の検出に有用な偏光変化を維持するのに有効であると
推定する。
【0046】実施例3 結核菌(Mycobacterium tubercu
losis)のIS6110標的配列をtSDAにより
増幅させ、その際二次増幅生成物の生成による増幅の検
出のためにシグナルプライマーを含有させた。オリゴヌ
クレオチドはすべて標準法により合成され、ゲル電気泳
動により精製された。5′−フルオレセイン標識シグナ
ルプライマーは、標準法および6−FAM AMIDI
TE(アプライド・バイオシステムズ社)を用いて調製
された。シグナルプライマーはIS6110要素のヌク
レオチドの985−1010位(Thierryら,1
990,Nuc.Acids Res.18,188)
にハイブリダイズし、下記の配列をもつものであった:
【化1】 増幅プライマーおよびバンパープライマー(bumpe
r primer)は下記のとおりであり、BsoBI
認識配列を肉太のイタリック体で示し、IS6110標
的結合配列にアンダーラインを付した:
【化2】 試料を使い捨てホウケイ酸ガラス試験管(12×75m
m)に入れ、FPM−1蛍光光度計による偏光測定中、
37℃に維持した。
【0047】100μLの試料において下記の最終濃度
の試薬を用いてtSDAを実施した:35mM K2
PO4(pH7.5)、3mMトリス−HCl(pH
7.9)、15mM NaCl、0.3mM DTT、
10.5mM MgCl2、各1.4mMのdGTP、
dATP、TTPおよびdCTPαS、0.1mg/m
Lウシ血清アルブミン、500ngヒト胎盤DNA、1
5nMプライマーS1、6nMプライマーS2、各5nM
のプライマーB1およびB2、320単位のBsoBI
(ニュー・イングランド・バイオラボズ)、8単位のB
ca(パンベラ)、5nM 5′−フルオレセイン標識
シグナルプライマー、ならびに表1に示す量の結核菌D
NA。試料をまず下記のもの70μL中に調製した:5
0mM K2HPO4(pH7.5)、10.7mM M
gCl2、各2mMのdGTP、dATP、TTPおよ
びdCTPαS、0.14mg/mL ウシ血清アルブ
ミン、21.4nMプライマーS1、85.7nMプラ
イマーS2、各7.1nMのプライマーB1およびB2
ならびに7.1nM 5′−フルオレセイン標識シグナ
ルプライマー。次いで各試料に、下記のもの10μLア
リコート中の種々の量の標的を添加した:10mMトリ
ス−HCl(pH7.9)、10mM MgCl2、5
0mM NaCl、1mM DTTおよび500ngヒ
ト胎盤DNA。これら80μLの試料を沸騰水浴中で2
分間加熱することにより変性させ、プライマーアニーリ
ングのために60℃で3分間平衡化した。BsoBIお
よびexo-Bcaポリメラーゼを合わせて、10mM
トリス−HCl(pH7.9)、10mM MgC
2、50mM NaCl、1mM DTT中にそれぞ
れ16単位/μLおよび0.4単位/μLに希釈し、2
0μLアリコートで、60℃において平衡化した80μ
LのSDA試料に添加した。混合後にSDAを60℃で
15分間進行させ、次いで6μLの0.5M EDTA
の添加により終結させた。試料を下記のもの0.9mL
で希釈した:55mM NaCl、111mMトリス−
HCl(pH7.5)、0.7mM K2HPO4(pH
7.4)、1.1mMEDTA、0.7mM β−メル
カプトエタノール、27μg/mLウシ血清アルブミ
ン、0.02%トリトンX−100、7%(v/v)グ
リセリン。37℃で平衡化したのち蛍光偏光を測定し
た。次いで大腸菌(E.coli)ポリメラーゼのエキ
ソヌクレアーゼ欠失クレノー断片(ユナイテッド・ステ
ーツ・バイオケミカル)の調製物を添加し(5単位/μ
Lの原液5μL)、37℃で再度、蛍光偏光を記録し
た。
【0048】シグナルプライマーは表7に示すように標
的依存性の蛍光偏光増大を示した(mP)。
【0049】
【表7】 結核菌のゲノム数 1000 100 10 114(154) 108(136) 79(95) 62(68) 57(60) *かっこ内の数値はポリメラーゼ添加後のものである。
【0050】高い装入標的を含有する試料ほど高い偏光
値を示したが、陰性対照(0装入標的)は一本鎖シグナ
ルプライマーのものに匹敵する偏光値を示した。結核菌
の10ゲノムの増幅は陰性対照より明らかに検出可能で
あり、1ゲノムの増幅はバックグラウンドよりわずかに
増大した。
【0051】ポリメラーゼを添加し、蛍光偏光を再度測
定したところ、結核菌DNAを含有する増幅試料につい
てはFP値がかなり増大し、アッセイ感度が増大した。
FPを37℃で測定したので、これは主として恐らくポ
リメラーゼが二本鎖二次増幅生成物に結合することによ
りシグナルプライマー上の蛍光標識の混転時間をさらに
緩慢にしたためであろう。標的を含有しない試料におい
ては、本質的にFPの増大はなかった。ポリメラーゼを
添加したtSDAにおいて△mPが増大したのは予想外
であった。一般的SDAは増大したFPを観察するため
には配列特異的結合性蛋白質を必要とするからである。
これは、一般的SDAで採用する低温ではミスプライミ
ングの発生率が高いことによるものであろう。これに対
しtSDAに採用する高い操作温度では、バックグラウ
ンド増幅はDNA結合性蛋白質における配列特異性の必
要性がなくなる水準にまで低下すると思われる。すなわ
ちtSDAが終了した時点で存在する二本鎖DNAは主
として標的特異性である。バックグラウンド増幅が本質
的に存在しないような条件にあるので、二次増幅生成物
に特異的に結合するものではない二本鎖DNA結合性蛋
白質を使用しうる。したがってtSDA条件下では、い
かなる二本鎖DNA特異的結合性蛋白質もFPの変化を
増大させるために有効である。
【0052】FPの変化が増大したことの証拠は、ex
-クレノーポリメラーゼ添加前ですら明らかであっ
た。同様な効果はシグナルプライマーを相補的オリゴヌ
クレオチドにハイブリダイズさせる模擬SDA反応にお
いても観察された。BsoBIおよびBcaの不在下
で、ハイブリダイゼーションに際してFPが約55mP
から70mPに増大した。BsoBIおよびBcaの添
加により、ハイブリダイゼーションに伴ってFPが約1
25mPに増大した。これらの結果は予想外であった。
一般的SDAは、FPを同様に37℃で測定した場合、
配列特異性の二本鎖DNA結合性蛋白質を添加しないと
増大を示さなかったからである。模擬SDA反応の結
果、および表7の高標的試料においてポリメラーゼ添加
前にmP値が70mPより大きいという所見は、増幅反
応中に存在する二本鎖DNA結合性蛋白質がFPの変化
を増大させる作用もすることを示唆する。さらに、tS
DAを最大標的増幅時間(一般に約15分)より延長す
ると、蛍光偏光は減少し始める。これは増幅反応におい
て非特異的バックグラウンド生成物が増加し始める時点
でもある。
【0053】実施例4 クラミジア・トラコマチス(Chramydia tr
achomatis)基本小体(EB)中の標的配列を
増幅させる好熱性SDA反応を、下記を含有する1mL
容量中で実施した:5mM MgCl2(シグマ)、各
0.2mMのdGTP、dATP、TTP(ファルマシ
ア)、1.4mM dCTPαS(ユナイテッド・ステ
ーツ・バイオケミカルズ)、20μg/mL非アセチル
化ウシ血清アルブミン(ニュー・イングランド・バイオ
ラボズ)、1ng/μLヒト胎盤DNA(シグマ)、4
0mM K2HPO4(pH7.6)、5%(v/v)グ
リセリン、3%(v/v)DMSO、0.75μMプラ
イマーS1、0.1875μMプライマーS2、10nM
5−DTAF標識シグナルプライマー、0.075μ
MのプライマーB1およびB2、3.2単位/μL Bs
oBI(ニュー・イングランド・バイオラボズ)、0.
25単位/μLエキソヌクレアーゼ欠失Bst DNA
ポリメラーゼ(モレキュラー・バイオロジー・リソーシ
ズ)、および0−106のクラミジア基本小体(E
B)。標的を含有しない反応にも増幅が起こりえないこ
とを保証するために10μLの0.5M EDTAを装
入した。
【0054】BsoBI、Bstポリメラーゼ、BSA
およびMgCl2の添加前に、反応物を95℃に5分間
加熱して、標的DNAを変性させた。標的の変性後に、
試料(800μL)をSLM 8100蛍光光度計のキ
ュベットに移し、53.5℃で10分間平衡化した。2
00μLの酵素配合物(100μLの50mM MgC
2、20μLの1mg/mL BSA、20μLの2
5単位/μL Bstポリメラーゼ、20μLの160
単位/μL BsoBI、および40μLの1X NE
B2(ニュー・イングランド・バイオラボズ)の添加に
より増幅を開始した。モノクロメーターを通してL−o
pticsを用いて2分毎にFPを監視した。励起波長
は494nmであり、発光波長は520nmであった。
これらはフルオレセインおよび5−DTAFに最適なも
のである。
【0055】結果を図1に示す。これは標的(106
B)を含有する反応において経時的にFPが増大するこ
とを示す。この反応において最大△mPは約161.4
であり、この初期濃度において標的は約6−8分で検出
可能となった。標的およびEDTAを含有しない反応は
FPの増大を示さなかった。反応をFPM−1蛍光光度
計で監視した場合にも△mPは同様であった。ただし偏
光値は異なっていた。
【0056】比較しうる温度で実施したプローブハイブ
リダイゼーション試験の結果に基づけば、tSDAなど
の好熱性増幅反応において有意の偏光増大を検出しうる
ことは予想外であった。本発明者らは、これらの反応条
件下では増幅に用いたポリメラーゼが二本鎖二次増幅生
成物の安定化剤としても機能し、高温増幅温度に典型的
な一本鎖性の増大がこれによって低下または阻止される
と考える。二本鎖構造の安定化が高温での増幅依存性偏
光増大を維持し、場合によっては増強すらすると思われ
る。
【0057】
【配列表】
【0058】配列番号:1 配列の長さ:34塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列: TAGAGTCTTCAAATATCAGAGCTTTACCTAACAA 34
【0059】配列番号:2 配列の長さ:26塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列: ATCCGTATGG TGGATAACGT CTTTCA 26
【0060】配列番号:3 配列の長さ:40塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列: CGATTCCGCT CCAGACTTCT CGGGTCTACT GAGATCCCCT 40
【0061】配列番号:4 配列の長さ:40塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列: ACCGCATCGA ATGCATCTCT CGGGTAAGGC GTACTCGACC 40
【0062】配列番号:5 配列の長さ:13塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列: CGCTGAACCG GAT 13
【0063】配列番号:6 配列の長さ:13塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列: TCCACCCGCC AAC 13
【図面の簡単な説明】
【図1】53.5℃における標的配列増幅のリアルタイ
ム検出を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/53 G01N 33/53 M 33/566 33/566 (72)発明者 ジー・テランス・ウォーカー アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 27514,チャペル・ヒル,マウント・ボラ ス・ロード 209 (72)発明者 パトリシア・アン・スピアーズ アメリカ合衆国ノース・カロライナ州 27615,ローリー,カロリンジアン・コー ト 8605

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核酸標的配列を検出するための方法であ
    って、 a)蛍光標識を含む一本鎖オリゴヌクレオチドを標的配
    列に約45−75℃で二本鎖DNA結合性蛋白質の存在
    下にハイブリダイズさせ、そして; b)標的配列を、一本鎖オリゴヌクレオチドから二本鎖
    形への変換に伴う蛍光偏光の変化により検出することを
    含む方法。
  2. 【請求項2】 一本鎖オリゴヌクレオチドが、標的配列
    にハイブリダイズした際に二本鎖形に変換されるプロー
    ブである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ハイブリダイズしたプローブを、蛍光偏
    光の変化を検出する前に標的配列上で伸長させる、請求
    項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 標的配列を増幅させ、二本鎖DNA結合
    性蛋白質が標的配列を増幅させるために用いるポリメラ
    ーゼである、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 一本鎖オリゴヌクレオチドが、標的増幅
    依存性様式で二本鎖形に変換されるシグナルプライマー
    である、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 蛍光偏光の変化を検出する前に第2の二
    本鎖DNA結合性蛋白質を添加する、請求項4に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 一本鎖オリゴヌクレオチドが増幅プライ
    マーである、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 二本鎖DNA結合性蛋白質が二本鎖形オ
    リゴヌクレオチド中の特異的認識配列に結合する、請求
    項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 二本鎖DNA結合性蛋白質が制限エンド
    ヌクレアーゼである、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 二本鎖DNA結合性蛋白質が配列非特
    異的に二本鎖形オリゴヌクレオチドに結合する、請求項
    1に記載の方法。
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