JPH09187181A - 栽培容器 - Google Patents

栽培容器

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JPH09187181A
JPH09187181A JP8003298A JP329896A JPH09187181A JP H09187181 A JPH09187181 A JP H09187181A JP 8003298 A JP8003298 A JP 8003298A JP 329896 A JP329896 A JP 329896A JP H09187181 A JPH09187181 A JP H09187181A
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JP
Japan
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cultivation
synthetic resin
container
box body
container according
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JP8003298A
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English (en)
Inventor
克巳 ▲高▼橋
Katsumi Takahashi
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SANWA NORIN KK
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
SANWA NORIN KK
Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication date
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    • Y02P60/216

Landscapes

  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
  • Hydroponics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 損傷を受けにくく、繰り返して使用するに適
した箱体を備える栽培容器を提供する。 【解決手段】 底面部2xから側壁部2yを周設する合
成樹脂製箱体2内に、消費の一単位としての芽物野菜を
栽培するための栽培室3aが複数連設された合成樹脂製
容器3を敷設した栽培容器1において、上記合成樹脂製
箱体2は、上記栽培室3aの配列に対応して底面部2x
に網目状に刻設された排水溝2c,2dと、この排水溝
2c,2dにより導かれた栽培液を外部に排出するとと
もに空気の流通を許容するように穿設された排水孔と、
上記合成樹脂製容器3との間隙を確保することにより空
気の流通および栽培液の排出を促進する底面部2xに上
記栽培室3aに各対応して複数突設された凸条部とを備
えた栽培容器1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水耕栽培に適する
栽培容器、より詳しくは、培地を用いることなく芽物野
菜を栽培することができ、栽培後に容器がそのまま出荷
容器となる栽培容器に関する。
【0002】
【従来の技術】かいわれ大根等の芽物野菜を栽培するた
めに、例えば実公平2−46683号公報等で提案され
ている栽培容器は、多数の栽培室が区画に別れて一体に
形成されていて、これらの各区画の底部に発泡ウレタン
マット等からなる培地を敷き込み、この培地に種子を蒔
いて発芽、育成させるようになっていた。
【0003】かいわれ大根は、生育するに従って上記培
地に根が絡むために、出荷時には生育したかいわれ大根
の茎部分を単に束掴みして引き抜くだけで、栽培室内の
かいわれ大根が一纏まりとなって取り出され、この纏ま
りを最小単位として出荷および販売が行われる。
【0004】栽培室の底に敷き込まれる上記培地は、さ
らに、育成中に必要な水や液肥等の栽培液を保持する保
水機能をも有するものとなっている。
【0005】このように種々の有効な機能を有する培地
であるが、栽培容器を用いて栽培を行う際には、その都
度新しい培地を敷き込まなければならないので、この培
地の費用が製造原価に付加されて、かいわれ大根の単価
を引き上げる要因となっていた。また、出荷に際して
は、栽培された芽物野菜を別の容器に収納する作業を必
要としていた。
【0006】このような難点を解決するために、特開平
5−84026号公報には、隔壁等を設けることにより
複数の区画が形成された栽培容器内に、この区画に嵌合
し得る底皿をセットする栽培容器が提案されている。
【0007】すなわち、該公報に記載の底皿は、出荷容
器を兼ねるものではなく、再利用不可能であった培地に
代って何度も繰り返して栽培に用いることを特徴とした
ものである。この底皿を使用することにより、栽培に際
して培地に必要であった費用を不要として、製造原価を
引き下げることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平5−84026号公報に記載のものでは、多数の区
画が設けられた栽培容器内にさらに底皿を敷設して用
い、かつ何回も再利用するものであるために、使用中
に、栽培容器内に形成された隔壁が損傷を受け易かっ
た。しかも、損傷を受けたまま使用した場合には、この
損傷した部分が底皿によって遮蔽されるために、例えば
太陽光などの栽培光が届かず、雑菌の繁殖が生じたりす
ることがあるという難点があった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、損傷を受けにくく、繰り返して使用するに適した
箱体を備える栽培容器を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1による本発明の栽培容器は、底面部から
側壁部を周設する合成樹脂製箱体内に消費の一単位とし
ての芽物野菜を栽培するための栽培室が複数連設された
合成樹脂製容器を敷設してなるものである。
【0011】また、請求項2による本発明の栽培容器
は、上記合成樹脂製箱体が、上記底面部または側壁部に
栽培液を外部に排出するとともに空気の流通を許容する
排水孔が穿設されていることを特徴とする請求項1に記
載のものである。
【0012】さらに、請求項3による本発明の栽培容器
は、上記合成樹脂製箱体が上記排水孔に栽培液を導くた
めに上記底面部に刻設された排水溝を具備することを特
徴とする請求項2に記載のものである。
【0013】請求項4による本発明の栽培容器は、上記
排水孔が上記排水溝の内部に穿設されていることを特徴
とする請求項3に記載のものである。
【0014】請求項5による本発明の栽培容器は、上記
排水溝が上記合成樹脂製容器に設けられた栽培室の配列
に対応して網目状に設けられていることを特徴とする請
求項3または請求項4に記載のものである。
【0015】請求項6による本発明の栽培容器は、上記
排水溝が傾斜して形成されていることを特徴とする請求
項3から請求項5の1項に記載のものである。
【0016】請求項7による本発明の栽培容器は、上記
合成樹脂製箱体が、上記合成樹脂製容器との間隙を確保
することにより空気の流通および栽培液の排出を促進す
るための凸部が底面部に突設されていることを特徴とす
る請求項1から請求項6の1項に記載のものである。
【0017】請求項8による本発明の栽培容器は、上記
凸部が上記合成樹脂製容器に設けられた複数の栽培室に
各対応して複数配設されていることを特徴とする請求項
7に記載のものである。
【0018】請求項9による本発明の栽培容器は、上記
凸部が凸条部でなることを特徴とする請求項7または請
求項8に記載のものである。
【0019】請求項10による本発明の栽培容器は、上
記凸条部が、上面に複数の小溝が刻設されていることを
特徴とする請求項9に記載のものである。
【0020】請求項11による本発明の栽培容器は、上
記合成樹脂製箱体が、上記側壁部の4隅部から積み重ね
るための係合凸部を突設するとともに、この係合凸部に
嵌合する形状の係合凹部を底面部側の4隅部に具備する
ことを特徴とする請求項1から請求項10の1項に記載
のものである。
【0021】請求項12による本発明の栽培容器は、根
がらみにより自立成長した消費の一単位としての芽物野
菜を内包する栽培室が切り離し可能に複数連設された合
成樹脂製容器を備えてなるものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1から図9は本発明の第1の実
施形態を示したものであり、図1は合成樹脂製箱体内に
複数の栽培室が連設された合成樹脂製容器を敷設してな
る栽培容器を示す斜視図、図2は栽培容器を構成する合
成樹脂製箱体と合成樹脂製容器を示す分解斜視図、図3
は上記図1のA−A断面図、図4は合成樹脂製箱体の底
面部の形状を示す平面図、図5は合成樹脂製容器におけ
る切り離し可能な栽培室とこの栽培室に取り付ける蓋を
示す一部断面を含む拡大斜視図、図6は合成樹脂製容器
の底面部の形状を示す要部拡大平面図、図7は合成樹脂
製容器の底面に設けた凸部の形状の(A)一例,(B)
他の例をそれぞれ示す拡大断面図、図8は複数の栽培室
が連設された合成樹脂製容器を排水孔を側壁部に設けた
合成樹脂製箱体内に敷設した状態を示す断面図、図9は
栽培室内で芽物野菜が成長して出荷時に蓋を取り付ける
状態を示す断面図である。
【0023】この栽培容器1は、図1,図2に示すよう
に、合成樹脂製箱体2(以下、箱体2と省略する)内に
合成樹脂製容器3(以下、容器3と省略する)を敷設し
て構成されている。
【0024】上記箱体2は、ポリスチレン、ポリエチレ
ン−スチレングラフト共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂もしくはこれら
の発泡体により構成されており、コストおよび軽量性の
観点からポリスチレン発泡体が好適に使用される。
【0025】上記箱体2は、例えば矩形をなす底面部2
xから全体の縁となる側壁部2yを一体に周設してな
り、その内側には区画をなす隔壁等は設けられていな
い。
【0026】上記側壁部2yは、上記容器3の高さより
もやや高くなるように形成されていて、この側壁部2y
の四隅の上側には係合凸部2aが突設されているととも
に、底面部2x側となる下部には係合凹部2bが形成さ
れている。
【0027】これにより、栽培容器1を多段に積み重ね
たときに、上記係合凸部2aが上段に積載された栽培容
器1の係合凹部2bと互いに係合して自重に対するバラ
ンスが良くかつ外力に強い構造を形成することにより、
荷崩れを起こすことがないようになっている。
【0028】上記箱体2の内側の底面部には、図4に示
すように、短手方向に沿った複数の排水溝2cと、この
排水溝2cよりも深く削成された長手方向に沿った複数
の排水溝2dとが、容器3の後述する栽培室3aの配列
に合わせて網目状に形成されている。
【0029】上記排水溝2cと排水溝2dにより分割さ
れた区画底面2f上には、複数の小溝2hが刻設された
凸条部2gが、該排水溝2dと平行に突設されている。
【0030】この複数の小溝2hが刻設された凸条部2
gは、箱体2内に容器3が敷設された際に、該箱体2の
内底面と容器3の外底面が密着して空気の流通が阻害さ
れることのないように、かつ栽培液が滞留することがな
いように、設けられたものである。
【0031】なお、上述では凸条部2gの長手方向に直
交するように小溝2hを刻設したが、例えば斜めになる
ように溝を刻設しても構わない。
【0032】さらに、ここでは凸条部2gとしたが、こ
れに限るものではなく、例えば突起でもよいし、あるい
は凹部や凹溝等を形成することによっても、同様の機能
を果たすことができる。
【0033】また、上記排水溝2d内部の底面には、図
3に示すように箱体2の外部に連通する排水孔2eが、
図4に示すように各配列に応答して複数穿設されてい
る。なお、この排水孔2eの大きさや個数については、
水耕栽培用の栽培液を外部に排出する機能を満たすもの
であれば、広い範囲のものが許容される。
【0034】上述のような箱体1内には、例えば合成樹
脂フィルムにより形成された容器3が敷設されるように
なっている。
【0035】この容器3は、複数の栽培室3aを平面部
3b(図5参照)を介して一体に連接してなり、図示の
例においては5×8列に配列されている。
【0036】そしてこの容器3は、上記平面部3bに例
えばミシン目3cが形成されていて、各栽培室3a同士
を互いに分離することができるようになっている。
【0037】上記栽培室3aの底面部3dには、図6等
に示すように、略長円形の凸部3eが複数、例えば2×
4列に配設されて一体に成型されていて、この凸部3e
の高さは、培地を使用することなく、芽物野菜を根絡み
させることにより栽培するに適した栽培液の液量を確保
することができる高さに設定されている。
【0038】また、平面部3bを隔てて互いに隣り合う
栽培室3aの底面部3d同士においては、凸部3eの2
×4列の配列が、互いに90度異なる方向を向くように
構成することで、全体の強度を増すことができるように
工夫している。
【0039】上記凸部3eには、それぞれ複数の、例え
ば2つの円形の通水孔3fが穿設されていて、この通水
孔3fは栽培液が過剰に供給された際に、その過剰分を
オーバーフローさせることにより、常に栽培液を一定の
量に保つためのものである。さらに、該通水孔3fは、
空気の流通を許容することにより、芽物野菜の成長を促
すとともに根ぐされを防止するためのものである。
【0040】上記凸部3eの形状としては、より詳しく
は、例えば図7(A)に示すように、凸部3eの頂部に
通水孔3fを穿設することにより設けても良いし、ある
いは図7(B)に示すように、上記凸部3eに凹部3g
を設けて、この凹部3gに上記通水孔3fを穿設するよ
うにしても良い。
【0041】なお、凸部3eは略長円形に限るものでは
なく、また通水孔3fは円形に限るものではないことは
いうまでもない。
【0042】このように本実施形態の栽培容器1は、単
に区画の設けられていない箱体2と多数の区画が形成さ
れた容器3とを有して構成されているために、箱体2と
しては、容器3を収納することができるものであれば、
いかなるものでもよいという利点がある。しかも、箱体
2には容器3の栽培室3aに合わせた隔壁等を設ける必
要がないために、繰返し使用しても損傷を受けにくく、
かつ安価に構成することができる。
【0043】次に、上述のような栽培容器1を用いてか
いわれ大根等の芽物野菜を栽培する方法について説明す
る。
【0044】容器3に形成された各栽培室3a内に均等
になるように適切な量の種子を蒔く。このときに、上述
のように凸部3eを底面部3dに複数突設しているため
に、種子が転がるのを防止することができる。
【0045】そして、栽培液を各栽培室3a内に適量散
布する。なお、種子が容器3の底面部3dに偏って蒔か
れたとしても、散布した栽培液の表面張力により均等に
散らばるために問題はない。
【0046】すると、凸部3eの上面以上に栽培液が供
給された場合には、容器3内の栽培液が通水孔3fを通
って箱体2側に溢れ出すために、容器3内は常に適切な
液量に保たれる。そして、箱体2内に流入した余分な栽
培液は、排水溝2cおよび排水溝2dを伝って排水孔2
eから外部に排出されるために、箱体2内に溜まること
はない。
【0047】こうして、種子が発芽して成長すると、互
いの根5a(図9参照)が絡み合って基台となり、自立
成長することができる。このときに、上記凸条部2gを
設けたことにより箱体2と容器3には間隙が形成されて
いて、上記排水孔2eおよび通水孔3fを介して容器3
の内部は外部との空気の流通が行われるために、根5a
に必要な空気が供給されて、根ぐされをおこすことはな
い。
【0048】そして、芽物野菜5が出荷可能なまでに成
長した場合(図9参照)には、箱体2から容器3を外し
て、改めて箱詰め等を行うことなく、この容器3をその
まま商品として出荷して流通に供し、小売店等へ運送す
ることができる。
【0049】小売店において、各栽培室3aを図5に示
すように上記ミシン目3cから切り離して、図9に示す
ように芽物野菜5の上部を覆うようにして蓋4を取り付
ければ、消費の一単位としての芽物野菜5を包装する容
器として、そのまま消費者に供することができる。
【0050】このときには、上記蓋4は、切り離された
栽培室3aに取り付けて出荷されて消費者に供されるも
のであるために、透明な素材で形成されることが望まし
い。これは、透明な蓋を介して容器の内部が見えるため
に、消費者に安心感を与えることができるためである。
また、栽培室3a自体、すなわち容器3自体は、透明で
あっても良いし、例えば白色でも良いし、その他の各色
も許容する。
【0051】あるいは、小売店において芽物野菜を容器
3に入れたままの状態で店頭に陳列しておき、消費者が
購入しようとする際に、栽培室3a内の芽物野菜の茎部
分を束掴みして引き上げることにより一纏まりで取り出
し、これをビニール袋等に入れてそのまま家庭まで持ち
帰るような販売形態をとることも可能である。このよう
な販売形態をとれば、包装が簡易となって、省資源に寄
与することができてよい。この場合には、上記ミシン目
3cを形成する必要はない。
【0052】一方、箱体2は、洗浄等を行った後に、内
部に新しい容器3を敷設することにより、次の栽培にそ
のまま用いられる。
【0053】なお、上述では排水孔を合成樹脂製箱体の
底面部に設けたが、これに限るものではなく、例えば図
8に示すようにしても良い。
【0054】図8は、複数の栽培室が連設された合成樹
脂製容器を、排水孔を側壁部に設けた合成樹脂製箱体内
に敷設した状態を示す断面図である。
【0055】図示のように、この合成樹脂製箱体2は、
栽培液を箱体2の外部に排出するための排水孔を、底面
部2xに設ける代わりに側壁部2yに設けており、すな
わち、箱体2の側壁部2yには、上記排水溝2cまたは
排水溝2dの内部から外部に連通するような排水孔2k
が複数穿設されている。
【0056】このように構成することにより、栽培液が
箱体の側面からのみ排出されるために、排出された栽培
液の管理がより容易となるという利点がある。
【0057】このような第1の実施形態によれば、箱体
に各栽培室に対応した隔壁等を設けていないために、箱
体を何度も繰り返して使用した場合にも、該箱体が損傷
を受けることが少なく、雑菌等が繁殖するのを抑制する
ことができる。しかも、形状が簡単になるために、コス
トを削減することができる。
【0058】さらに、本実施形態の容器によれば、培地
や底皿等が不要となり、かつ栽培容器から出荷容器への
移し替え作業も不要となるために、コストや作業工程を
低減することができる。また、栽培室を切り離すことに
より包装容器を兼ねるようにしたために、消費の一単位
としての包装容器への移し替え作業も不要となる。
【0059】図10は本発明の第2の実施形態を示した
ものであり、合成樹脂製箱体を示す(A)左半分が平面
図および右半分が底面図,(B)左半分が(A)のB−
B断面図および右半分が正面図,(C)上半分が右側面
図および下半分が(A)のC−C断面図である。
【0060】この第2の実施形態において、上述の第1
の実施形態と同様である部分については説明を省略し、
主として異なる点についてのみ説明する。
【0061】この実施形態の合成樹脂製箱体12は、例
えば矩形をなす底面部12xから全体の縁となる側壁部
12yを一体に周設してなり、その内側には区画をなす
隔壁等は設けられていない。
【0062】上記側壁部12yは、上記容器3の高さよ
りもやや高くなるように形成されていて、内側の面は斜
面12iとなっており、上部から下部に向かって側壁部
12yの厚みが増すように構成されている。この側壁部
12yの四隅の上側には係合凸部12aが突設されてい
るとともに、底面部12x側となる下部には係合凹部1
2bが形成されている。
【0063】上記箱体12の内側の底面部12xには、
該箱体12の長手方向に沿った複数の排水溝たる凹溝1
2dが、上記容器3の栽培室3aの配列に合わせて形成
されている。この凹溝12dは、その深さが、図10
(B)に示すように、中央部が浅く、両端に向けて深く
なるように、傾斜して形成されている。
【0064】この凹溝12d内の何ヶ所かの所定位置に
は、箱体12の外部に連通する排水孔12eがそれぞれ
穿設されている。この排水孔12eは、底面部12xの
中央部に位置するものは円形孔となっており、側壁部1
2yに沿った部分に位置するものは略半円形孔となって
いる。なお、排水孔12eの形状が円形や半円形に限る
ものでないことはいうまでもない。
【0065】上記凹溝12dの幅は、上記容器3の凸部
3eに穿設された2つの円形の通水孔3fの両端とほぼ
同一であることが好ましい。これは、凹溝12dの幅が
狭いと通水孔3fと連通されないために、目詰まりを起
こして排水が十分に行われない場合があり、また、凹溝
12dの幅が余りにも広すぎると、凸部3eが凹溝12
dにはまることになって、強度が弱くなる傾向がみられ
るためである。
【0066】さらに、凹溝12dに設けられた排水用の
孔12eは、全体に複数個設けることもでき、また、各
栽培室3aあたり複数個設けることも可能である。この
とき、排水を確実に行うためには、各栽培室3aに対し
て1個以上の割合で設けることが望ましい。
【0067】さらに、この箱体12の外側となる底面に
は、床などに載置するための凸部12kが、例えば4隅
にそれぞれ突設されている。
【0068】次に、この実施形態の栽培容器における箱
体12の作用について説明する。
【0069】上記容器3の通水孔3fから溢れ出した栽
培液は、凹溝12dの傾斜に沿って流れ、流水系路上に
ある排水孔12eから外部に排出される。また、この排
水溝12eは、通気孔も兼ねたものであるために、芽物
野菜5の根5aに必要な空気が供給されて、根ぐされを
おこすことはない。
【0070】このような第2の実施形態によっても、上
述の第1の実施形態とほぼ同様の効果を奏することがで
きる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、損
傷を受けにくく、繰り返して使用するに適した箱体を備
える栽培容器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態において、合成樹脂製
箱体内に複数の栽培室が連設された合成樹脂製容器を敷
設してなる栽培容器を示す斜視図。
【図2】上記第1の実施形態の栽培容器を構成する合成
樹脂製箱体と合成樹脂製容器を示す分解斜視図。
【図3】上記図1のA−A断面図。
【図4】上記第1の実施形態の合成樹脂製箱体の底面部
の形状を示す平面図。
【図5】上記第1の実施形態の合成樹脂製容器におい
て、切り離し可能な栽培室とこの栽培室に取り付ける蓋
を示す一部断面を含む拡大斜視図。
【図6】上記第1の実施形態における合成樹脂製容器の
底面部の形状を示す要部拡大平面図。
【図7】上記第1の実施形態の合成樹脂製容器の底面に
設けた凸部の形状の(A)一例,(B)他の例、をそれ
ぞれ示す拡大断面図。
【図8】上記第1の実施形態において、複数の栽培室が
連設された合成樹脂製容器を排水孔を側壁部に設けた合
成樹脂製箱体内に敷設した状態を示す断面図。
【図9】上記第1の実施形態の栽培室内で芽物野菜が成
長して、出荷時に蓋を取り付ける状態を示す断面図。
【図10】本発明の第2の実施形態の合成樹脂製箱体を
示す(A)左半分が平面図および右半分が底面図,
(B)左半分が(A)のB−B断面図および右半分が正
面図,(C)上半分が右側面図および下半分が(A)の
C−C断面図。
【符号の説明】
1…栽培容器 2,12…合成樹脂製箱体 2a,12a…係合凸部 2b,12b…係合凹部 2c,2d…排水溝 2e,2k,12e…排水孔 2g…凸条部 2h…小溝 2x,12x…底面部 2y,12y…側壁部 3…合成樹脂製容器 3a…栽培室 4…蓋 5…芽物野菜 12d…凹溝

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面部から側壁部を周設する合成樹脂製
    箱体内に、消費の一単位としての芽物野菜を栽培するた
    めの栽培室が複数連設された合成樹脂製容器を敷設して
    なることを特徴とする栽培容器。
  2. 【請求項2】 上記合成樹脂製箱体は、上記底面部また
    は側壁部に、栽培液を外部に排出するとともに空気の流
    通を許容する排水孔が穿設されていることを特徴とする
    請求項1に記載の栽培容器。
  3. 【請求項3】 上記合成樹脂製箱体は、上記排水孔に栽
    培液を導くために上記底面部に刻設された排水溝を具備
    することを特徴とする請求項2に記載の栽培容器。
  4. 【請求項4】 上記排水孔は、上記排水溝の内部に穿設
    されていることを特徴とする請求項3に記載の栽培容
    器。
  5. 【請求項5】 上記排水溝は、上記合成樹脂製容器に設
    けられた栽培室の配列に対応して網目状に設けられてい
    ることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の栽
    培容器。
  6. 【請求項6】 上記排水溝は、傾斜して形成されている
    ことを特徴とする請求項3から請求項5の1項に記載の
    栽培容器。
  7. 【請求項7】 上記合成樹脂製箱体は、上記合成樹脂製
    容器との間隙を確保することにより空気の流通および栽
    培液の排出を促進するための凸部が底面部に突設されて
    いることを特徴とする請求項1から請求項6の1項に記
    載の栽培容器。
  8. 【請求項8】 上記凸部は、上記合成樹脂製容器に設け
    られた複数の栽培室に各対応して複数配設されているこ
    とを特徴とする請求項7に記載の栽培容器。
  9. 【請求項9】 上記凸部は、凸条部でなることを特徴と
    する請求項7または請求項8に記載の栽培容器。
  10. 【請求項10】 上記凸条部は、上面に複数の小溝が刻
    設されていることを特徴とする請求項9に記載の栽培容
    器。
  11. 【請求項11】 上記合成樹脂製箱体は、上記側壁部の
    4隅部から積み重ねるための係合凸部を突設するととも
    に、この係合凸部に嵌合する形状の係合凹部を底面部側
    の4隅部に具備することを特徴とする請求項1から請求
    項10の1項に記載の栽培容器。
  12. 【請求項12】 根がらみにより自立成長した消費の一
    単位としての芽物野菜を内包する栽培室が切り離し可能
    に複数連設された合成樹脂製容器を備えてなることを特
    徴とする栽培容器。
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