JPH09186428A - 混成集積回路装置の製造方法 - Google Patents

混成集積回路装置の製造方法

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JPH09186428A
JPH09186428A JP34341595A JP34341595A JPH09186428A JP H09186428 A JPH09186428 A JP H09186428A JP 34341595 A JP34341595 A JP 34341595A JP 34341595 A JP34341595 A JP 34341595A JP H09186428 A JPH09186428 A JP H09186428A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレキシブルシートの配線において、ボンデ
イング性を考慮してCuの上にNiを載せ、塩化第2鉄
のエッチャントでパターニングすると、エッチングレー
トの違いにより銅パターンの上に庇が形成される。しか
し後の工程でブラッシングすると、庇がバリとなって歩
留まりを低下させる。 【解決手段】 フレキシブルシート上には銅箔、Niが
積層され、この状態で塩化第2鉄を使ってシャワー52
によりエッチングを行う。エッチングレートによりこの
工程で庇53が発生するが、図6のようにローラー54
をフレキシブルシートの上で転がし、配線間にエッチン
グ液を所定の量残留させる。このエッチング液は、すぐ
にCuと反応して塩化銅となり、この塩化銅がNiと反
応して庇をエッチングすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、混成集積回路装置
の製造方法に関し、混成集積回路基板装置上のフレキシ
ブルシート表面に決まった量のエッチング液を残留させ
る方法に関するものである。更には、Cuの上にNiを
施した際、このNiの庇を取り除き、ニッケルヒゲの発
生を防止するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、混成集積回路装置において、例
えば導電路としてCuを使うことがある。図11はその
一例であり、例えば少なくとも表面が絶縁性を有する基
板1に所望の回路を達成するための導電路2が形成さ
れ、この導電路2またはこれと一体または島状に独立し
てなる導電ランドに半導体チップやチップ抵抗等が実装
され、前記回路が実現されている。
【0003】ここでは基板1としてはAl金属により成
り、表面を陽極酸化して酸化アルミニウム3を生成し、
導電路との接着性を考えエポキシ系の樹脂4がその全面
に被着されている。いわゆるホットプレスにより導電路
が熱圧着されている。前記構成において、Cu5の酸化
防止や金属細線のボンディング性を考慮してその表面に
Ni6がメッキされている。図では全てのラインにNi
がメッキされているが、実際はボンディングエリアのみ
に部分的にメッキされていてるものが多い。
【0004】一方、エッチングとしては、ドライエッチ
とウェットエッチングの2通りが主に有るがスループッ
トを考えてウェットがその主流となっている。一般に数
μm〜数十μmの金属をドライで行った場合、数時間以
上かかるものが、シャワー式のウェットエッチングで行
えば数分〜数十分程度でエッチングできる。特に全面に
Cu、Niを被着し、塩化第2鉄(FeCl2)のエッ
チャントでウェットエッチングをした場合、Cuの方が
エッチングレートが大きいため、図11のようにNiの
庇7が形成される。
【0005】一方、製造工程中において、レジストゴミ
やその他のゴミの除去、およびNi表面が平らであるた
めボンディング性の向上を考えてブラッシングが行われ
る。つまりこのブラッシングによりゴミは除去され、N
iの表面は粗面になる。しかし図11のようにNiの庇
が設けられているため、ブラシの毛足がこの庇に当り、
Niヒゲ8を生成し、導電路2間の短絡を発生させた
り、膜剥がれ等を発生させていた。
【0006】またNiの成膜領域以外をレジストで覆
い、電解メッキで選択的にNiを被着させる場合、レジ
ストの周辺に電流が集中し、レジストを除去してみる
と、Niパターンの周辺に突起が生成され、これがボン
ディング性を悪化させていた問題もあった。そのため特
開平7−147476号公報のような対策がとられた。
つまり、強制供給法であるシャワーによるウェットエッ
チングでまず庇のある導電路(図2を参照)を形成し、
その後に例えば図9のようにエッチング液(塩化第2鉄
を主とする水溶液)に基板1をディップさせ、Cu5側
面にエッチング液の一要素、例えば塩素Clと化合した
保護膜(塩化銅)を生成した状態で、Ni膜を選択的に
除去させることにより、Niの庇を取り除いていた。
【0007】つまり強制供給法でウェットエッチすると
この保護膜が剥げ、常時新しいCu表面が露出されCu
のエッチングが進むが、ディプでしかも液は静止状態に
保持されると、この保護膜は、Cuの側辺に付着したま
まの状態を維持し、Niの選択エッチングが可能となる
わけである。また前述したようにNiの選択エッチング
が可能となるため、Niのパターン周辺にできた突起も
除去することができるわけである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記保護膜は、膜と言
うよりはCuClx(X=1,2)がCuの表面に残留
し、膜と言うよりは液膜が層状に残留している状態であ
ると推察している。従って、静止状態のエッチング液に
基板を投入すれば、最初はCuがエッチングされるが、
その後CuClxが生成し、前記保護液層がCuの側壁
に残留するため、エッチング液がニッケルをアッタクす
る量が増加してくる。しかし塩化第2鉄の量が多いと、
その相対比は程度の差であり、やはりCuをアタック
し、NiよりもCuの方が相対的に多く選択される。C
uと比べてエッチングレートは小さいがNiはエッチン
グはされているのでいつかは庇が無くなるが、やはりエ
ッチング時間が長いことは非常に問題である。
【0009】これらのことは、多層基板に使用するフレ
キシブルシートに於いても同様のことがいえる。つまり
フレキシブルシートの配線にNi庇が生じたり、Ni突
起が生じたりする問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題に鑑
みてなされ、第1に、絶縁性フレキシブルシートを固定
し、前記絶縁性フレキシブルシートの表面に設けられた
塩化第2鉄エッチング液をローラーで切りながら、所定
の量残留させ、この残留させた塩化第2鉄水溶液で、N
iより成る第2層目のパターンの一部を取り除き、この
フレキシブルシートを2層目以上の配線層として使用す
ることで解決するものであり、図6の如く、エッチング
材料に対してエッチング液が非常に多い体系にせず、エ
ッチング液を減らせば、塩化第2鉄がすぐに反応して無
くなり、CuClx(X=1,2)がリッチとなり、こ
の反応生成物はCuよりもNiの方がエッチングレート
が高いため、庇が除去されると判断した。従って、図6
のようにフレキシブルシート表面にローラーを当接させ
ながら転がし、エッチング液を切った。ローラーの加圧
程度により基板表面にエッチング液が残留し、すぐに塩
化第2鉄が反応して無くなるようにすれば、このエッチ
ング液によりNi庇やNi突起を選択的にエッチングす
ることができる。
【0011】第2に、前記第1の方法に於いて、絶縁性
フレキシブルシートを表面が平坦な台座の上に配置し、
少なくとも台座の上の前記フレキシブルシートに引っ張
りテンションを加えながら、表面に設けられた塩化第2
鉄エッチング液をローラーで切り、所定の量残留させて
エッチングすることで解決するものであり、図5の矢印
のようにテンションを加えることでローラーの転がりが
容易になり、所定の量を精度良く残留させることができ
る。第3に、パターン化された配線を少なくとも有する
絶縁性基板の上に全面にCu更にその上にNiが被着さ
れたフレキシブルシートを貼り付け、この貼り付けられ
た前記絶縁性基板を塩化第2鉄を主としたエッチング液
に浸し、所定のパターンに形成し、前記エッチング液、
または改めて浸されたエッチング液が所定の量残留する
ようにローラーを転がし、前記残留したエッチング液に
よりパターン化された配線のNiの一部ををエッチング
することで解決するものである。
【0012】前記フレキシブルシートは、完全に貼り付
けられた状態であるので、通常の基板の扱いができ、前
述したようなテンションを加えることなくローラーをフ
レキシブルシート上で転がすことができる。従って全て
の方法に於いて、選択的にNiをエッチングできるの
で、フレキシブルシートに発生するNi庇やNi突起を
エッチングでき、バリの発生を抑制できると同時に、突
起によるボンデイング不良を無くすことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に発明の実施の形態を説明す
る。本発明は、基板の表面あるいは基板の上に積層し多
層基板となるフレキシブルシートの上に有るエッチング
液を切りながら、決まった量だけシート表面にエッチン
グ液を残留させる方法である。まず基板構造を図8を使
って説明すると、少なくともその表面が絶縁性を有する
基板20があり、この上には導電路21、22が形成さ
れる。この基板20は、ここではAl基板よりなり、そ
の表面は陽極酸化により酸化アルミニウム23が生成さ
れ、更に導電路21、22との接着性を考えて、エポキ
シ系の絶縁樹脂24が被膜されている。しかし少なくと
も表面が絶縁処理されていればよく、他の方法(例えば
スパッタリング等)で直接配線材料が成膜できるのであ
れば、セラミック、プリント基板またはガラス基板等で
も良い。
【0014】前記導電路は、2種類有り、一方はCu配
線のみの符号21であり、他方は2層構造の符号22で
ある。また2層構造配線に於いて、下層の第1の導電路
25は、前記Cu配線21と同一材料で形成され、ここ
では35μmの厚さでこの導電路22の主となる。また
第1の導電路25上には、この導電路よりもエッチング
レートの小さい材料、例えば数μm〜10μm程度、実
際ここでは5μmのNiより成る第2の導電路26が被
着されている。詳しくは後述するが、第1の導電路25
の方がエッチングレートが大きいエッチャント(塩化第
2鉄水溶液)でウェットエッチングし、第1の導電路2
5と第2の導電路26を同時にエッチングすると、どう
しても第1の導電路25の方が選択されアンダーカッと
され、従来例図11のように庇7が形成されるが、本発
明の方法を採用することによりNiの庇は除去され、図
4のようにCuのパターンの内側に配置される事にな
る。従って従来例で説明したように、レジストゴミやそ
の他のゴミの除去、Ni表面の粗面化のためにブラッシ
ングを行っても、Ni庇が形成されないため、Niヒゲ
が発生せずショート等を抑制することができる。
【0015】この導電路21は、所定の回路を達成する
ために所定のパターンに形成されており、チップ抵抗、
チップコンデンサ等の受動素子、ベアのトランジスタチ
ップ、LSIチップ等の能動素子が半田、導電ペースト
等を介して電気的に接続されている。特に能動素子は、
アイランド状の導電路に必要によりヒートシンク等を介
して固着される。またチップ表面には電極があるため、
金属細線がワイヤーボンデイングにより他の導電路と電
気的に接続されている。ここで金属細線は、Cu配線の
上にボンデイングできないため、配線22の様にNi2
6を被着し、この上にAlより成る金属細線が超音波ボ
ンディングされている。また半導体基板20の周辺に
は、回路の一部が延在されリード端子27が形成され、
ここには半田を介してリード28が電気的に接続されて
いる。
【0016】また回路規模が大きい場合、これら半導体
基板の上には、第2層目以上の配線(ここでは2層構造
として示す。)が設けられた絶縁性フレキシブルシート
30が貼着されている。予めパターン化されたもの、ま
たはパターン化されていない銅箔が基板全面に貼り付け
られ、その後にフレキシブルシートの銅箔がパターン化
されても良い。この場合、Cuパターン31,32の
内、配線32の上(特にボンディングエリアの部分)に
Niが被覆される。
【0017】詳しくは、フレキシブルシート30上の配
線32と基板22を金属細線で接続されるもの、半導体
チップ33からフレキシブルシート30上の配線32と
接続されるものがある。当然、第2層目の配線にも前記
受動素子および能動素子が形成され、第1および第2層
目のこれらの要素を含めて所定の回路が実現される。前
述した1層または多層の基板は、封止される。金属性の
カンで封止されても良いし、樹脂モールドされても良
い。またケース材が基板に当てがわれ、中に樹脂が注入
されても良い。
【0018】続いて製造方法について説明する。まずA
l金属基板20を用意し、その表面を陽極酸化して酸化
アルミニウム23を形成し、エポキシ系の絶縁樹脂24
を成膜した後、この樹脂の接着性を利用して、全面にC
u箔40をプレス接着し、更にこの全表面にNi層41
をメッキにより成膜している。ここでは予め全面にNi
が被覆されている銅箔を貼着させても良い。またNiは
メッキ以外の方法で成膜されても良い(以上図1参照) 続いて、ホトリソグラフィ技術により、導電路21,2
2を形成する領域にホトレジスト42を成膜し、被エッ
チング面に常時新しいエッチャントが供給されるように
してウェットエッチングする。この新しいエッチャント
を被エッチング面に供給すると同時に、反応物を取り除
くためにエッチャントに流れを与える方式を、ここでは
強制供給法と仮称する。この方法は、シャワー、液層内
を循環させる方法等色々考えられ、ここでエッチャント
は塩化第2鉄であり、強制循環方式としてシャワーを採
用した。塩化第2鉄のエッチングレートRは、R(C
u)>R(Ni)であるため、図11にも示したような
庇7がレジスト42の真下に符号43としてでき、この
状態で第1の導電路25と第2の導電路26が形成され
る。図8の第1層目のパターンを見れば判るように、N
iの載っていない配線21とNiが載っている配線22
の2種類の配線が形成されることになる。(以上図2参
照) 続いて、基板20の面にロール44を転がし、エッチン
グ液を切ると同時にある程度の量を残留させる工程があ
る。
【0019】本工程は、本発明の特徴とするところであ
り、最大のポイントは、ロールでエッチング液を金属基
板の配線間に残し、強制供給法とは異なり、静止したエ
ッチング液でエッチングすることにある。まずなぜ静止
したエッチャントかについて説明する。つまり静止した
エッチングを行うとその反応物がCuのエッチング面に
残り、この反応物が保護膜として働き、エッチャントが
Cuをアタックしにくくなり、相対的にNiがエッチン
グされ易くなる。ここで「静止した」と表現した意味に
ついて説明する。図2のCuのエッチングの場合、エッ
チング液(塩化第2鉄を主成分とするエッチャント)が
シャワーやスクリュのような手段で、エッチング面に絶
えず新鮮なエッチング液が供給されると、エッチングレ
ートが非常に高くなる。そのため図2までのエッチング
は、手段の意味から強制的に循環させて動的に行う意味
で強制供給法と名付けた。
【0020】それに対し、強制循環を弱くすれば、前記
保護膜として働く層が破壊されないため、Cuの表面に
新鮮なエッチング液が供給されない。つまり強制的に循
環させるに対して静的なと表現した。これはエッチング
液が全く静止していた方が良いが、製造工程において全
くの静止は難しいので若干前記保護膜が動く程度であれ
ば、前記動的に対してエッチング液が静止しているとい
える事を付け加えておく。つまり保護膜が破壊に至らな
い程度で有れば静止の範疇に含まれると考える。ここで
はシャワーやスクリュー等の強制循環手段を採用してい
ないため静止として考える。
【0021】またこの保護膜は、定かではないが、膜と
言うよりはCuClx(X=1,2)がCuの表面に残
留しており、液膜またはコロイド状のものが層状に残留
している状態であると推察している。従って、静止状態
のエッチング液に基板を投入すれば、Cuのエッチング
により生成する前記保護液層がCuの側壁に残留したま
まであるため、エッチング液のニッケルアッタク量が相
対的に多くなるが、塩化第2鉄の量が多いと、その相対
比は程度の差であり、やはりCuをアタックし、Niよ
りもCuの方が相対的に多く選択エッチされやはりNi
の庇がエッチングしにくい事が判った。
【0022】そのため図9の従来例のように、エッチン
グ材料に対してエッチング液が非常に多い体系にせず、
エッチング液を減らせば、塩化第2鉄がすぐに反応して
無くなり、CuClx(X=1,2)がリッチとなり、
これはCuよりもNiの方がエッチングレートが高いた
め、庇が除去されると判断した。そこで基板表面にエッ
チング液を残留させる程度にしたらどうかと考え、図1
0のように基板1表面にローラー33を当接させながら
転がし、エッチング液を切ってみた。
【0023】ここで基板に載せられるエッチング液は、
図2の強制供給の時に載せられたものをローリングして
量を限定しても良いし、また別途エッチング液を載せ返
してローリングしても良い。図10のようにローラー4
4の接触強度により基板20に載せられるエッチング液
の量がコントロールできる。具体的には、配線22間に
示すハッチング領域のように、実質配線間に取り込まれ
ているエッチング液を残留させながら他の余分なエッチ
ング液を切ることができる。
【0024】従ってエッチング液量を限定でき、CuC
lx過多に生成されるため、時間を掛ければNiを選択
的にエッチングできる。ところが、ローラー44とエッ
チング液の当接界面は、表面張力の関係により(実際に
原因ははっきりしていない)、導電路間のエッチング液
が回転時にローラーに吸い取られ(図面では量が減るた
めこれを符号Sで示し、模式的にエッチング表面が下に
凸のように示した。)、逆にエッチング液が足りずNi
庇を全て完全に取るまでに至らない問題があった。また
庇の長さは減るが安定して庇を取りずらい問題があっ
た。
【0025】そこで、図3に於いて、配線間を主体とし
て、エッチング液を残留させる際、図7のような凹凸の
あるローラーを用い、配線間に、この基板とローラーの
へこみ部分の間にあるエッチング液を盛り、図10の残
留量よりもエッチング液を多くした。つまりこの凹凸の
サイズ、ローラーの柔軟性および加圧によりエッチング
液をコントロールして残留させることができる。従っ
て、Cuの側壁をエッチングする塩化第2鉄のエッチン
グ液が最初はあるが、全体としては量が少ないために、
殆ど消費され残ったCuClx(X=1,2)で相対的
にNiをアタックし、庇を取り除くことができる。
【0026】ここでローラー44は、基板の上面にしか
ないが、図10のように下にもローラーを配置して良
い。下のローラーは、エッチング液を切る必要がないた
め、特に凹凸のあるものを用意する必要はない。またロ
ーラーの材質としては、EPT(エチレン・プロピレン
・ターポリマー)ゴムで、凹凸は、ちょうど算盤玉を複
数個貼り合わせたような形状で、ピッチは3ミリ程度、
山から谷間での高さは約1ミリ程度である。また図7の
谷Vは、1回転すると元の位置に戻る形状であるが、螺
旋状に成っていても良い。また和菓子の金平糖のように
凹凸部が島状に点在する形状であっても良い。
【0027】次に、エッチング液を例えば純水で取り除
き、その後に従来例で説明したようにブラッシングを行
う。従って図4のように最終的にNi庇を除去してパタ
ーニングできるので、Niヒゲの発性を抑制することが
できる。またNi突起は、従来例で説明したように一般
的には庇の上面に形成されるので、庇の除去と同時に取
り除ける。従ってヒゲによる配線間の短絡、ボンディン
グ不良が無くせる。
【0028】この後、図8からも判るようにスクリーン
印刷で厚膜抵抗を形成したり、チップ状の受動素子や能
動素子を半田、銀ペーストや半田ペースト等を介して電
気的に接続し、必要によっては素子と配線とを金属細線
にてワイヤーボンディングする。ここで図8の場合、フ
レキシブルシート30の下に配置されるものだけ前述の
電気的接続を行い、フレキシブルシート30を貼り合わ
せた後、フレキシブルシート上、フレキシブルシートと
重畳していない領域の素子の実装を行った方が良い。
【0029】続いてフレキシブルシートを用意する。こ
のフレキシブルシート30を貼り合わせる方法は、2種
類ある。つまりシートを前もってパターニングし、これ
を金属基板に貼り合わせる方法と、パターニングせずに
金属基板に貼り合わせ、この後フレキシブルシートをパ
ターニングする方法である。図5は、ロール50に巻か
れているフレキシブルシート30を台座51の上に配置
し、ロール50によりフレキシブルシートに矢印の方向
にテンションを加え、この上でローラー44を使って液
切りを行う。
【0030】更に具体的に図示したものが図6である。
波断線の左側は、予めCuとNiが貼り合わされたシー
トを塩化第2鉄でシャワー52によりエッチングしてい
るもので、図2と同様にNi庇53が形成される。従っ
てフレキシブルシート30の上には、エッチング液が大
量に載っており、これを波断線の右側、つまりローラー
54でエッチング液を切り、所定の量残留させている。
【0031】ローラーは、図7のローラーを採用してい
るが、凹凸が無くとも可能である。説明は、図3のエッ
チング液切りの時の説明と全く同じである。本工程は、
本発明の特徴であり、フレキシブルシートの上に所定の
量を残留させ、エッチングすることにある。この載せら
れたエッチング液は、ローラー54で液切りされてから
右側へ移行する。この右の工程では配線間にエッチング
液が残留され、その残留されたエッチング液で静的にエ
ッチングされる。
【0032】完全に庇が取り除けるまでローラーを止め
て、エッチング液を静的状態にするのが好ましいが、ロ
ーラーが搬送されていてもフレキシブルシートのエッチ
ング液を撹拌装置やシャワー等で強制循環させていない
のでこれも静的範疇に入る。このエッチングにより図6
に示したNi庇やNi突起はエッチングされる。従って
ロール状に巻かれているので、所定のサイズに切断し金
属基板に切断されたシートを図8のように貼り合わせ
る。
【0033】図8の配線31,32で示すように、Ni
がメッキされているものとNiがメッキされていないも
のとで2種類に分けられ、前者は、半導体チップ33と
配線を金属細線で接続するためのボンディングエリアで
あり、また1層配線と2層配線を金属細線で接続するた
めのボンデイングエリアである。前記半導体チップ33
は、電流容量の少ないもので、特に大出力で発熱を大量
にするものは、積極的に第1層目のランドへ接続する必
要がある。
【0034】今までの説明では、フレキシブルシート3
0は、ロールに巻かれておりそれをエッチングしてから
カットしていたが、エッチングする前にカットしてもよ
い。この場合、シート54が移動しないように固定手段
を利用して台座に固定し、この後ローラー54でエッチ
ング液を切って貼り合わせても良い。また所定の形状に
フレキシブルシートを切断してから、金属基板に貼り付
け、この後、図2のように塩化第2鉄でエッチングし、
庇が形成されたものを液切りローラーでエッチング液を
切り、図3のような静的エッチングを行っても良い。
【0035】以上、第1層目の基板に設けられる配線も
第2層目以上の配線も庇、突起が無い状態で設けられる
ので、バリによる配線短絡、ボンディング不良が無くせ
歩留まり向上を実現することができる。最後にシート上
に前述した受動素子、能動素子の固着、金属細線の接
続、リードの固着等を経て全体が封止される。封止方法
は前述したような方法で実施される。
【0036】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、第1
にフレキシブルシート表面にローラーを転がすことで、
シート表面に有るエッチング液を切りながら、或る一定
の量を残留させることができる。従ってシートの上に残
留させたエッチング液のみで静的にエッチングできるの
で、フレキシブルシートから発生するNi庇、Ni突起
を無くせ、配線間の短絡、ボンディング不良を無くせ
る。
【0037】第2に、ロール状に巻かれたフレキシブル
シートに引っ張りテンションを加えながらローラーで液
切りをしているので、フレキシブルシート上にもエッチ
ング液を所定の量残留させることができるので、大量生
産に適し且つNi庇やNi突起を無くすことができる。
更には全面にCu、Niが積層されたフレキシブルシー
トを金属基板に貼り合わせ、この後金属基板と一体でエ
ッチング工程に入れば、金属基板で機械的強度を維持で
きるので、フレキシブルシートにテンションを加えるこ
となく図10のような上下一対のローラーの間を通過さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を説明する断面図である。
【図2】本発明の製造方法を説明する断面図である。
【図3】本発明の製造方法を説明する断面図である。
【図4】本発明の製造方法を説明する断面図である。
【図5】本発明の製造方法を説明する断面図である。
【図6】本発明の製造方法を説明する断面図である。
【図7】液切りのローラーを説明する図である。
【図8】混成集積回路装置を説明する図である。
【図9】従来の製造方法を説明する断面図である。
【図10】基板の搬送法またはエッチングの液切りを説
明する図である。
【図11】従来の混成集積回路装置を説明する断面図で
ある。
【符号の説明】
20 基板 21,22 第1層目の導電路 31,32 第2層目の導電路 43 Ni庇 44,45 ローラー 50 ロール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cuよりなる第1層目のパターンと、こ
    の第1層目のパターンの上に積層されたNiより成る第
    2層目のパターンとで構成される配線またはパッドとを
    少なくとも有する絶縁性フレキシブルシートを固定し、 前記絶縁性フレキシブルシートの表面に設けられた塩化
    第2鉄エッチング液をローラーで切りながら、所定の量
    残留させ、 この残留させた塩化第2鉄水溶液で、Niより成る第2
    層目のパターンの一部を取り除き、 このフレキシブルシートを2層目以上の配線層として使
    用することを特徴とした混成集積回路装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 Cuよりなる第1層目のパターンと、こ
    の第1層目のパターンの上に積層されたNiより成る第
    2層目のパターンとで構成される配線またはパッドとを
    少なくとも有する絶縁性フレキシブルシートを表面が平
    坦な台座の上に配置し、少なくとも台座の上の前記フレ
    キシブルシートに引っ張りテンションを加え、 前記台座上に設けられた絶縁性フレキシブルシートの表
    面に設けられた塩化第2鉄エッチング液をローラーで切
    りながら、所定の量残留させ、 この残留させた塩化第2鉄水溶液で、Niより成る第2
    層目のパターンの一部を取り除き、 このフレキシブルシートを2層目以上の配線層として使
    用することを特徴とした混成集積回路装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 パターン化された配線を少なくとも有す
    る絶縁性基板の上に全面にCu更にその上にNiが被着
    されたフレキシブルシートを貼り付け、 この貼り付けられた前記絶縁性基板を塩化第2鉄を主と
    したエッチング液に浸し、所定のパターンに形成し、 前記エッチング液、または改めて浸されたエッチング液
    が所定の量残留するようにローラーを転がし、 前記残留したエッチング液によりパターン化された配線
    のNiの一部ををエッチングすることを特徴とした混成
    集積回路装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記Niより成る第2層目のパターンの
    一部は、第1層目のCuパターンより飛び出したNi庇
    またはNi突起である請求項1、2または3記載の混成
    集積回路装置の製造方法。
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