JPH09181552A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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Publication number
JPH09181552A
JPH09181552A JP7350393A JP35039395A JPH09181552A JP H09181552 A JPH09181552 A JP H09181552A JP 7350393 A JP7350393 A JP 7350393A JP 35039395 A JP35039395 A JP 35039395A JP H09181552 A JPH09181552 A JP H09181552A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
piezoelectric substrate
tooth
teeth
thickness
Prior art date
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Pending
Application number
JP7350393A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Demizuya
浩 出水屋
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SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
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Filing date
Publication date
Application filed by Showa Electric Wire and Cable Co filed Critical Showa Electric Wire and Cable Co
Priority to JP7350393A priority Critical patent/JPH09181552A/ja
Publication of JPH09181552A publication Critical patent/JPH09181552A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 圧電体基板1上に形成された櫛歯状電極
の歯3は、機械振動の伝搬方向Xとその厚みDとの関係
が一定の関数により設定される。こうして、多数の歯3
がその厚みで重み付けされる。 【効果】 この関数を適切に選ぶと、挿入損失−周波数
特性を見た場合にサイドローブが減少し、周波数特性が
改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、櫛歯状電極を備え
たSAWデバイスの周波数特性を改善した弾性表面波装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】SAWデバイスは、表面波遅延線、SA
Wコンボルバ等の各種の電子回路素子として広く利用さ
れている。このSAWデバイスはその入出力部に、圧電
体基板上に櫛歯状の電極を形成し、これにより電気信号
を機械振動に変換する弾性表面波装置を備える。図2
に、従来一般の弾性表面波装置の斜視図を示す。図に示
すように、圧電体基板1の上には所定の間隔で櫛歯状の
正電極2−1と負電極2−2とが配置されている。これ
らの正電極2−1や負電極2−2の歯3は交互に噛み合
わされるように配置されている。この正電極2−1と負
電極2−2に対し電気信号を入力すると、両者の間に生
じる電界により圧電体基板1の表面付近が歪む。この歪
が図の矢印X方向に伝搬する。こうして電気信号から機
械振動へのエネルギー変換が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の弾性表面波装置には次のような解決すべき課題
があった。弾性表面波装置は、電気信号を機械振動に変
換する際に、その信号周波数に応じたピッチで正電極と
負電極の間隔が設定される。広帯域特性を要求する場合
には、多数の櫛歯状電極の歯の間隔を伝送周波数に合わ
せて各種設定し、重み付けを行っている。また、信号レ
ベルの調整のために各歯の長さの重み付けも行っている
(実開平4−103723号公報等)。しかしながら、
特性を改善したり変更したりするために、歯の配列ピッ
チや歯の長さを変更すると、弾性表面波装置を製造する
際の電極パターンを決定するマスクを、その都度新たに
調整し交換しなければならない。また、歯のピッチや長
さを調整することによる重み付けだけでは十分位相特性
や周波数特性を改善できない場合もある。本発明は以上
の点を解決するためになされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の点を解決
するため次の構成を採用する。 〈構成1〉圧電体基板上に、それぞれ櫛歯状をして、互
いにその歯を噛み合わせた正電極と負電極を形成し、こ
れらの電極間に電気信号を入力して圧電体基板上に機械
振動を伝搬させるものにおいて、圧電体基板上の機械振
動の伝搬方向に沿った電極形成位置と、そこに形成され
る圧電体基板上面から垂直に離れる方向に見た各電極の
歯の厚みとの関係が、予め設定された関数により選定さ
れている。
【0005】〈説明〉櫛歯状電極は、圧電体基板表面
に、入力した電気信号に対応する電界を形成して、圧電
体基板を歪ませる。これによる機械振動は、櫛の歯にほ
ぼ直交する方向に伝搬する。座標軸をこの機械振動の伝
搬方向にとると、各電極の歯の厚みが予め設定された関
数に従って選定され、重み付けがされている。例えば、
弾性表面波フィルタの場合、基板上の端に形成された電
極に比べ、基板上の中央付近に形成した歯ほど厚みが増
すように重み付けをすると、周波数特性において、サイ
ドローブが減少してその周波数特性が改善される。
【0006】〈構成2〉関数はハミング関数とする。 〈説明〉窓関数としてよく利用されるハミング関数に従
って歯の厚みを選定すると、サイドローブの減少効果が
著しい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
例を用いて説明する。 〈具体例〉図1は、本発明の弾性表面波装置具体例を示
す主要部斜視図である。図に示すように、圧電体基板1
の表面には多数の歯3から構成される櫛歯状電極が形成
されている。この櫛歯状電極は、正電極2−1と負電極
2−2とを対向させ、これらの歯3が交互に噛み合うよ
うに配置されている。なお、この圧電体基板1は、広く
一般にSAWデバイス等に使用されているPZT等から
構成される。正電極2−1及び負電極2−2は、いずれ
も厚膜法等によって形成されたアルミニウム等の導電性
金属により構成される。ここで、正電極2−1と負電極
2−2との間に電気信号を入力すると、これらの間に発
生する電界により矢印Xの方向に機械振動が伝搬する。
ここで、本発明においては、この歯3の厚みDとこの伝
搬方向Xに沿った位置との関係が所定の関数に当てはま
るように選定される。なお、厚みDというのは図のよう
に、圧電体基板1の上面から垂直に離れる方向に見た歯
3の長さのことをいう。
【0008】図3には、本発明による歯の厚み選定方法
説明図を示す。この図3(a)は圧電体基板上の電極を
上面から見た図で、送信側電極4−1が30対、受信側
電極4−2が20対で構成されている。なお、1対とい
うのは正電極と負電極の歯1本ずつによる組のことをい
う。ここで、例えば送信側電極4−1の破線Bを通る断
面を拡大すると、図の(b)に示すようになる。即ち、
圧電体基板1上で、電極の歯3が、中央に向かうほど厚
く両端に向かうほど薄くなるように形成されている。な
お、歯の本数は実際には30対であり、また歯の厚みは
図に示すほど極端な差はないが、この図では説明を容易
にするために、誇張して断面を描いている。なお、この
例では、各歯3の厚みDをハミング関数によって演算し
設定している。即ち、機械振動の伝搬方向Xに対してそ
の中央が最も厚く両端が最も薄くなるようなハミング関
数によりこれらの厚みDが順に算定されている。
【0009】このような構成の弾性表面波装置は、例え
ば図4に示すような方法により製造される。まず、この
図4に示すような圧電体基板1上に電極の歯3を形成す
る。そして、これらの歯の長さとほぼ同一の長さのスリ
ット7を有するマスク6を圧電体基板1の上方にかざ
し、イオンビーム8を照射する。イオンビーム8はスリ
ット7を通過し、各歯3を切削する。これはドライエッ
チング法と呼ばれている方法であるが、この場合に圧電
体基板1の端の方に配置された歯3は長時間エッチング
し、厚みを厚くするべき中央部分の歯ではエッチング時
間を短くする。このエッチング時間を上記関数に対応す
るように設定すると、歯の厚みが図3に示したような分
布となる。
【0010】図5には、本発明を採用してなる弾性表面
波フィルタの周波数特性を示すグラフを図示した。図5
(a)に示すグラフは、横軸に周波数[MHz]を示
し、縦軸に挿入損失[dB]を示した。図中、矢印Cで
示した範囲がメインビームの通過帯域で、この範囲外の
信号はスプリアスである。即ち、この弾性表面波装置で
は、矢印Cの部分のメインビームについては全体として
一定レベル以上の通過特性を示し、両側にあるスプリア
ス信号については可能な限りその通過を阻止したい。図
中破線で示す特性は櫛歯状電極の歯の厚みを一定にした
場合の特性である。また、実線で示したものはハミング
関数を用いて重み付けした特性を示す。即ち、歯の厚み
について重み付けを行うと、この図に示すように、丁度
サイドローブに相当する不要周波数成分が減少する。即
ち、中心周波数のメインビームに相当する210MHz
以上、190MHz以下の部分の特性をそのままにし
て、サイドローブ部分を十分に減衰させることが可能に
なる。なお、このハミング関数は図の(b)に示すよう
に窓関数としてよく知られた関数で、図のように窓幅を
Tとし、ω(t)に示す山形の厚み分布を示すものであ
る。
【0011】以上のように、電極の歯の厚みを機械振動
の伝搬方向に沿って変更することによって、櫛歯状電極
に重み付けを施すと、電極を厚膜法で圧電体基板上に形
成する際の、フォトマスクのパターンを変更する必要が
ない。即ち、異なる帯域特性の弾性表面波装置を同一の
フォトマスクを使用して製造できる。更に、電極パター
ンを同一のままにすることができれば、圧電体基板の大
きさも同一になり、特性の異なるSAWデバイスを同一
の圧電体基板を用いて製造でき、生産性が良くなる。更
に、電極の長さや電極間隔等を適当に選択し重み付けし
たとしても、なお十分な特性が得られないような場合、
更にこのように歯の厚みに重み付けを行って特性改善を
図れば、極めて高品質のSAWデバイスの製造が可能と
なる。
【0012】なお、図6及び図7には、上記のようにハ
ミング関数によって歯の厚みの重み付けをした場合と比
較するための別の重み付け例を図示した。なお、これら
のグラフは、いずれも図5に示したものと全く同様の表
現方法で記載されている。図6に示す例は、歯の厚みを
y=1/xの関数に従って選定される例を示す。yは歯
の厚みで、xは機械振動の伝搬方向である。この図6を
見て分かるように、y=1/xの関数に従って厚みに重
み付けをすると、重み付けをしなかった破線に示す特性
に比べて全体として特性を低域側にシフトさせることが
できる。
【0013】図7は、その(b)に示すようにy=si
nxという関数に従って歯の厚みに重み付けを行ったも
のである。この場合には、サイドローブは比較的十分な
減衰を得ているが、メインビームも少し減衰が生じてい
る。通過帯域もやや低域側にシフトさせることができ
る。なお、図5に示すように、他の例に比べてメインビ
ームの通過特性を維持した良好な特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性表面波装置具体例を示す櫛歯状電
極の斜視図である。
【図2】従来一般の弾性表面波装置の櫛歯状電極斜視図
である。
【図3】本発明による弾性表面波装置の具体例を示し、
(a)はその平面図、(b)は送信側電極の縦断面図で
ある。
【図4】本発明による弾性表面波装置の櫛歯状電極製造
方法を示す斜視図である。
【図5】ハミング関数により重み付けをした場合の弾性
表面波フィルタの周波数特性を示すグラフである。
【図6】y=1/xの関数により重み付けをした場合の
効果を示すグラフである。
【図7】y=sinxの関数に従って重み付けをした場
合のグラフである。
【符号の説明】
1 圧電体基板 2−1 正電極 2−2 負電極 x 機械振動の伝搬方向 D 厚み

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体基板上に、それぞれ櫛歯状をし
    て、互いにその歯を噛み合わせた正電極と負電極を形成
    し、これらの電極間に電気信号を入力して前記圧電体基
    板上に機械振動を伝搬させるものにおいて、 前記圧電体基板上の前記機械振動の伝搬方向に沿った電
    極形成位置と、そこに形成される前記圧電体基板上面か
    ら垂直に離れる方向に見た前記各電極の歯の厚みとの関
    係が、予め設定された関数により選定されていることを
    特徴とする弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 前記関数はハミング関数とすることを特
    徴とする請求項1記載の弾性表面波装置。
JP7350393A 1995-12-22 1995-12-22 弾性表面波装置 Pending JPH09181552A (ja)

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JP7350393A JPH09181552A (ja) 1995-12-22 1995-12-22 弾性表面波装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010268474A (ja) * 2005-01-21 2010-11-25 Chiba Univ 弾性表面波装置
CN111010126A (zh) * 2019-12-12 2020-04-14 无锡市好达电子有限公司 一种分层式电极的声表面波滤波器结构及其制备方法

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