JPH09181145A - チップマウント装置 - Google Patents

チップマウント装置

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Publication number
JPH09181145A
JPH09181145A JP33922395A JP33922395A JPH09181145A JP H09181145 A JPH09181145 A JP H09181145A JP 33922395 A JP33922395 A JP 33922395A JP 33922395 A JP33922395 A JP 33922395A JP H09181145 A JPH09181145 A JP H09181145A
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JP
Japan
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carrier
chip
holding
mounting
magazine
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Application number
JP33922395A
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English (en)
Inventor
Masanori Obata
真紀 小幡
Hitoshi Musha
整 武者
Hitoshi Tsuchiya
均 土屋
Kengo Tanaka
謙吾 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 SAWデバイスを、全自動で、精度良く、か
つ歩留り良く形成できるチップマウント装置を提供す
る。 【構成】 SAWチップ7がマウントされる外囲器1を
複数保持するキャリア11を間欠的に送り駆動し、この
キャリア11に保持された外囲器1内に順次チップ7を
マウントするチップマウント装置であって、前記キャリ
ア11をガイド保持するキャリア搬送路19と、このキ
ャリア搬送路上19に、チップ7がマウントされていな
い外囲器1を多数保持するキャリア11を供給するキャ
リア供給装置17と、上記搬送路19上でキャリア11
を間欠的に送り駆動するキャリア搬送装置20と、上記
キャリア11に保持された外囲器1内にチップ7をマウ
ントするマウント装置22と、全ての外囲器1にチップ
7がマウントされたキャリア11を順次上記搬送路19
から回収するキャリア回収装置18とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、微小な
半導体チップ(この発明では「チップ部品」という)で
あるSAWチップ(弾性表面波素子)を外囲器内にマウ
ントし固定するチップマウント装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話等の移動体通信装置は、
パーソナル化、ディジタル化及びコンピュータネットワ
ーク化の流れの中で大きな変化を遂げている。このよう
な流れの中で、上記移動体通信装置に搭載される周波数
変換フィルタには、小型、軽量及びフィルタとしての急
俊遮断性等を満たすことが求められ、この要求を満たす
フィルタとして、現在SAWチップ(Surface Acoustic
Wave chip :弾性波表面波素子) が注目され、実用化さ
れつつある。
【0003】このようなSAWチップは、セラミック製
の外囲器内に実装(チップマウント及びワイヤボンディ
ング)され、パッケージとして供給される。以下、この
パッケージを、SAWデバイスと称することとする。
【0004】図22(a)、(b)に示すのは、SAW
デバイスの外囲器1である。この外囲器1は、セラミッ
クスの多層焼結体であり、少なくとも、外部電極が設け
られていると共にSAWチップがマウントされるベース
となる第1の層3と、上記SAWチップの挿入される挿
入孔4aが形成されていると共にその周囲に上記SAW
チップ2とワイヤ接続される回路パターン5が形成され
た第2の層4と、この第2の層4に積層され上記SAW
チップの挿入口を区画する第3の層6とからなる。
【0005】上記SAWチップの実装は、図23(a)
に示すように、上記外囲器1の第1の層3の表面に銀ペ
ースト8等の接着剤を塗布した後、同図(b)に示すよ
うに、この銀ペースト8上に上記SAWチップ7をマウ
ントし、ついで、このSAWチップ7の電極パッドと上
記第2の層に形成された回路パターン5の端子部とをワ
イヤ8で接続(ワイヤボンディング)することで行われ
る。そして最後に、上記第3の層6に図に9で示す蓋体
を接合し上記SAWチップ7の実装部分を覆い隠すこと
でこのSAWデバイスは完成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、上記
SAWデバイスの製造には、以下に説明する解決すべき
課題がある。
【0007】まず、上記外囲器1は前述したようにセラ
ミックスの多層焼結体であるため、成形後の寸法精度が
非常に悪いということがある。
【0008】すなわち、上記各外囲器1は、あらかじめ
外部電極等が形成された上記第1の層3と上記回路パタ
ーン5が形成された第2の層4と上記SAWチップ7の
挿入口が形成された第3の層6とを積層し焼結した後、
この積層焼結体を格子状に切断し、個々の外囲器1に分
割することで多数同時に形成される。
【0009】この切断は、上記焼結体に楔状の切り込み
を入れ、この切り込み部分に軽荷重を印加することで行
う。このため、その切断面の仕上がり寸法には、一定の
ばらつきが生じることになる。
【0010】また、上記第2の層4に形成された回路パ
ターン5は、上記各層を積層・焼結する前にあらかじめ
印刷等の手段によって一定寸法精度の下で形成されるの
であるが、上記焼結時に生じる変形(膨脹等)によっ
て、その寸法誤差が何倍にも拡大されてしまうというこ
とがある。
【0011】さらに、各層間の位置合わせも問題にな
る。すなわち、接合前に高精度に位置合わせを行って
も、焼結後は微細なずれが何倍にも拡大されてしまうと
いうことがある。
【0012】したがって、チップマウント時には、この
外囲器1と上記SAWチップ7とを高精度に位置合わせ
する必要があるが、このとき、それぞれの外形を認識し
て位置合わせを行うだけでは正確な位置合わせは行えな
いこととなる。
【0013】さらに、SAWチップ7は非常に小さな部
品であり、保持や位置決めが非常に難しい。このこと
も、精度の高いチップマウントを行うことの妨げになっ
ていたということがある。
【0014】したがって、従来、上記SAWチップ7の
チップマウントを自動チップマウント装置で行い上記S
AWデバイスの大量生産を行うことは非常に困難であり
歩留りが非常に悪いと考えられていた。
【0015】この発明は、このような事情に鑑みて成さ
れたものであり、上記SAWデバイスを、全自動で、精
度良く、かつ歩留り良く形成できるチップマウント装置
を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の手段
は、チップ部品がマウントされる外囲器を複数保持する
キャリアを間欠的に送り駆動し、このキャリアに保持さ
れた外囲器内に順次チップ部品をマウントするチップマ
ウント装置であって、前記キャリアをガイド保持するキ
ャリア搬送路と、このキャリア搬送路上に、チップ部品
がマウントされていない外囲器を複数保持するキャリア
を供給するキャリア供給機構と、上記搬送路上でキャリ
アを間欠的に送り駆動するキャリア送り機構と、上記キ
ャリアに保持された外囲器内にチップ部品をマウントす
るマウント機構と、全ての外囲器にチップ部品がマウン
トされたキャリアを順次上記搬送路から回収するキャリ
ア回収機構とを有することを特徴とするチップマウント
装置である。
【0017】第2の手段は、第1の手段のチップマウン
ト装置において、前記キャリア送り機構は、キャリア搬
送時にキャリアを把持するキャリア把持機構と、上記キ
ャリアの非搬送時に上記キャリアを前記搬送路に押さえ
付け、前記キャリアをその位置で固定するキャリア押さ
え機構と、上記キャリア把持機構及びキャリア押さえ機
構をカム駆動し、1つのカムで、少なくとも、把持・押
さえ解除、把持解除・押さえ、把持解除・押さえ解除の
各動作を選択的に行わせるカム機構とを有することを特
徴とするチップマウント装置である。
【0018】第3の手段は、第2の手段のチップマウン
ト装置において、上記キャリア送り機構は、上記キャリ
ア把持機構と上記キャリア押さえ機構を上記搬送路に沿
って一体的に位置決め駆動する駆動手段を有し、上記カ
ム機構は、上記搬送路と平行に延出されかつ搬送路と平
行な軸線まわりに回転駆動されるカムを有し、このカム
を回転駆動することで上記キャリア把持機構及びキャリ
ア押さえ機構を動作させるものであることを特徴とする
チップマウント装置である。
【0019】第4の手段は、第1の手段のチップマウン
ト装置において、前記キャリア供給機構は、それぞれ、
複数のマガジンを保持できる上段及び下段と、上段に保
持され、キャリアが収納されたマガジンを、上段から下
段へと移送する移送機構とを有し、この移送機構は、上
段と下段間で、上記マガジンに収納された任意のキャリ
アを前記キャリア搬送路に供給できる高さに位置決めす
る手段を有することを特徴とするチップマウント装置で
ある。
【0020】第5の手段は、第1の手段のチップマウン
ト装置において、前記キャリア回収機構は、それぞれ、
複数のマガジンを保持できる上段及び下段と、下段に保
持され、キャリアが収納されていないマガジンを、この
下段から上段へと移送する移送機構とを有し、この移送
機構は、上段と下段間で、上記マガジンに設けられた任
意のキャリア収納棚を前記キャリア搬送路からキャリア
を回収できる高さに位置決めする手段を有することを特
徴とするチップマウント装置である。
【0021】第6の手段は、第1の手段のチップマウン
ト装置において、前記マウント機構は、チップマウント
前に、前記キャリアに保持された外囲器内の位置決めマ
ークを検出する検出手段を有し、この検出手段による検
出に基づき上記チップ部品を外囲器内にマウントするマ
ウント手段とを有することを特徴とするチップマウント
装置である。
【0022】第7の手段は、第6の手段のチップマウン
ト装置において、前記検出手段は、前記外囲器内の位置
決めマークを撮像する撮像手段を有し、前記マウント手
段は、前記チップ部品を保持する保持ヘッドを有し、前
記撮像手段は上記保持ヘッドに一体的に設けられている
ことを特徴とするチップマウント装置である。
【0023】第8の手段は、第1の手段のチップマウン
ト装置において、前記チップマウント機構は、チップマ
ウント前にチップ部品の姿勢を補正する姿勢補正手段
と、この姿勢補正装置からチップ部品を取り出して上記
キャリアに保持された外囲器にマウントするマウント手
段とを有し、前記姿勢補正手段は、チップ部品が載置さ
れる透光性のチップ部品保持部と、この透光性のチップ
部品保持部を通してこのチップ部品保持部に保持された
上記チップ部品の姿勢を認識する姿勢認識手段と、この
姿勢認識手段の認識に基づいて上記チップ部品保持部を
回転駆動することで上記チップ部品の姿勢を補正する保
持部駆動手段と、この透光性保持部から前記マウント手
段により前記チップ部品が取り出された直後に、上記透
光性テーブルを介して取り出されたチップ部品の位置を
検出する位置認識手段とを有することを特徴とするチッ
プマウント装置である。
【0024】第9の手段は、第8の手段のチップマウン
ト装置において、上記姿勢認識手段と位置認識手段は、
同じ撮像手段を用いて上記チップ部品の認識を行うもの
であることを特徴とするチップマウント装置である。
【0025】第1の手段によれば、キャリア供給機構と
回収機構との間に搬送路を設け、この搬送路上でキャリ
アを間欠送り駆動することで、このキャリアに保持され
た複数の外囲器に順次チップ部品をマウントすることが
できる。このことで大量のチップマウントを自動的かつ
連続的に行うことができる効果がある。
【0026】第2の手段によれば、キャリアに対して、
搬送のための把持と、固定のための押さえとを、カム機
構を用いることで、一つの駆動源で行うことができる。
【0027】第3の手段によれば、カム機構を用いるこ
とで、上記把持機構及び押さえ機構が送り駆動された場
合でも、上記把持機構の把持状態や押さえ解除状態を維
持することができる。また、このカム機構は、上記把持
機構や押さえ機構と別体に設けられているので送り駆動
時の駆動慣性力を小さくすることができる。
【0028】第4の手段によれば、マガジンからキャリ
アを順次搬送路上に送出することができる。そして、キ
ャリアを収納したマガジンは上段側に、キャリアを給出
した後のマガジンは下段側に収納するようにしたこと
で、このマガジンに収納したキャリアに塵埃等が付着す
ることを有効に防止することができる。また、マガジン
の搬送とキャリアの送出が同じ移送機構で行えるから、
このキャリアの送出が連続的に行える。
【0029】第5の手段によれば、キャリアをマガジン
内に順次回収することができる。そして、空のマガジン
は下段側に、回収されたキャリアが満載されたマガジン
は上段側に保持するようにしたので、マガジン内のキャ
リアに塵埃等が付着することを有効に防止することがで
きる。
【0030】第6、第7の手段によれば、チップマウン
ト前に直接外囲器に設けられた位置決めマークを認識す
るようにしたので、外囲器の外形のみを認識する場合等
と比較してチップマウントをより高精度に行える。
【0031】第8の手段によれば、姿勢補正のためのチ
ップ部品の姿勢認識と、取り出された直後のチップ部品
の位置認識を姿勢補正手段の同じチップ部品保持部上で
行えるから、別にチップ位置認識装置を設ける必要がな
く、装置全体を小型化することができる。
【0032】第9の手段によれば、上記チップ部品の姿
勢認識と位置認識とを同じ撮像手段で行えるから、より
装置全体の構成を簡略化小型化できる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施例を図面
を参照して説明する。なお、従来技術の項で説明した構
成要素(外囲器1やSAWチップ7等)については、同
一符号を用いてその説明は省略する。
【0034】図1は、この発明のチップマウント装置の
全体概略構成図を示すものである。このチップマウント
装置は、前述したSAWデバイスの製造工程(図23
(a)、(b)参照)のうち、多層のセラミックス焼結
体からなる外囲器1内に銀ペースト8を塗布し、上記微
小なSAWチップ7をこの外囲器1内にマウントするま
での工程を行うものである。
【0035】この発明では、チップマウントを精度良く
行うために、上記外囲器1内に認識マークを設けてい
る。この認識マークは、例えば、図2(a)に10、1
0で示すように、上記SAWチップ7を搭載する第1の
層3の表面の対称な位置に2つ設けられ、同図(b)、
(c)に示すように、この第1の層3と第2の層4とが
ずれた場合でも、各認識マーク10、10と上記第2の
層4との重なり方あるいは重なり量とによって、上記第
2の層4に形成されたチップ搭載孔4aの位置を認識で
きるようになっている。
【0036】また、上記外囲器1は、図3に示すような
キャリア11に保持された状態で供給される。キャリア
11は、例えばこの図に示すようなものであり、長尺な
る帯状の基材12を有し、この基材12の上面に、上記
外囲器1を収容しうる多数の凹部13が、長手方向に沿
って並列に所定間隔で配置されている。
【0037】なお、このキャリア11は、例えば、上記
凹部13に対応する貫通孔が設けられている板材を、孔
の設けられていない板材に重ねるようにして形成するよ
うにしても良い。
【0038】次に、この装置の全体構成について図1を
参照して説明する。
【0039】図中15は、この装置の基台である。この
基台15上の一端側には、上記キャリア11を順次供給
するキャリア供給装置17(供給機構)が設けられてい
る。このキャリア供給装置17は、多数のキャリア11
を収納したマガジン16を保持し、このマガジン16内
から上記キャリア11を送出するようになっている。ま
た、基台15の他端側にはキャリア11を回収するキャ
リア回収装置18(回収機構)が設けられている。
【0040】このキャリア供給装置17とキャリア回収
装置18との間には上記キャリア11が搬送されるキャ
リア搬送路19が架設されている。そして、この搬送路
19の側方には、上記キャリア11を、上記キャリア供
給装置17側から上記キャリア回収装置18側へ搬送す
ると共にこのキャリア11を上記キャリア回収装置18
へ収納するキャリア搬送装置20(送り機構)が設けら
れている。
【0041】また、この搬送装置の20の側方には、上
記キャリア11に保持された外囲器1内に銀ペースト
(接着剤)8を塗布する銀ペースト塗布装置21と、銀
ペースト8の塗布された外囲器1内に上記SAWチップ
7をマウントするマウント装置22とが設けられてい
る。この銀ペースト塗布装置21とマウント装置22
(マウント機構)は、基台15上に、上記キャリア11
の送り方向に沿って並列に設置されている。
【0042】すなわち、このチップマウント装置は、キ
ャリア供給装置17からキャリア11を引き出して搬送
すると共に、このキャリア11に保持された各外囲器1
内に銀ペースト8を塗布した後、SAWチップ7をマウ
ントし(図23(a)参照)、このキャリア11を上記
キャリア回収装置18に収納するものである。
【0043】また、このチップマウント装置には、図1
に示すように、各機構を制御する制御装置23及び、こ
の制御装置23に接続された操作盤24や視覚認識用モ
ニター25が設けられている。
【0044】次に、各部の構成についてさらに詳しく説
明する。
【0045】まず、上記キャリア供給装置17、キャリ
ア搬送装置20及びキャリア回収装置18について説明
する。図4は、この3つの装置のみを取り出して示す斜
視図である。
【0046】まず、上記キャリア供給装置17について
図5および図6を参照して詳しく説明する。なお、前記
キャリア回収装置18は、このキャリア供給装置17と
同様の構成であるので、その説明は省略する。
【0047】図5中27は前記基台15に据え付けられ
るベースである。このベース27上には、平板からなる
下段28と上段29とが平行に設けられている。上記下
段28は、上記ベース27上に立設された脚部30によ
って保持され、上記下段28と上段29とは図中左端部
に設けられた側板31によって連結されている。そし
て、下段28と上段29間の距離(間隔)はこの間に図
に16で示すマガジンを収納するため、マガジン16の
高さよりも大きく設定されている。
【0048】また、上記下段28及び上段29の幅方向
両縁部には、この図に示すように、上記マガジン16を
保持するための一対の保持片32(下段側)、33(上
段側)が立設されている。この保持片32、33の上端
には、マガジン16一つ分のポジションを区画する凹部
32a、33aが所定の間隔で設けられている。上記マ
ガジン16は、両端の下端部をこの保持片32、33の
各凹部32a、33a内に挿入することで、この保持片
32、33上に複数個並列に保持されるようになってい
る。
【0049】そして、このキャリア供給装置17は、上
記上段29と下段28との間に、図に34で示すマガジ
ン駆動機構を有している。このマガジン駆動機構34
は、上記上段29及び下段28に保持された各マガジン
16を、上記保持片32、33の凹部32a、33aに
よって区画された隣のポジションに順次移動させる機能
を有する。
【0050】次に、このマガジン駆動機構34の構成に
ついて上段用の機構と下段用の機構とに分けて説明す
る。
【0051】まず、上段用の機構について説明する。
【0052】この上段用の機構は、図6(a)に示すよ
うに、上記マガジン16を上記保持片33から持ち上げ
るための持ち上げ用カム機構35と、持ち上げられたマ
ガジン16を隣のポジションに移動させる移動用カム機
構36とからなる。
【0053】図5に示すように、持ち上げ用カム機構3
5のカム37と移動用カム機構36のカム38は、上記
下段28と上段29との間に配設された同一の原動軸3
9に固定されている。この原動軸39は、軸線を上記マ
ガジン16の送り方向と直交させた状態で水平に設けら
れ、上記下段28の下側に配置された駆動モータ40と
プーリ41、42及び動力伝達ベルト43を介して接続
されている。したがってこの駆動モータ40を作動させ
ることで上記原動軸39が回転駆動され、上記2つのカ
ム37、38は同じだけ角度回動することとなる。な
お、この原動軸39には、後述するように下段用の2つ
のカムも固定されている。
【0054】また、同図に示すように、上記上段29に
設けられた上記一対の保持片33間には、上記マガジン
16を移送するための駆動片45が設けられている。こ
の駆動片45は、上記上段29に上下自在に保持された
上下移動体46と、この上下移動体46に水平方向スラ
イド自在に設けられたスライド体47とからなる。この
スライド体47の表面には、上記マガジン16と係止す
る係止部材44が所定の間隔で突設されている。
【0055】そして、図6(a)に示すように、上記持
ち上げ用カム機構35は、上記下段28と上段29との
間に、上記持ち上げ用カム37の回転に応じて上記上下
移動体46を上下させる持ち上げ用リンク48を有す
る。この持ち上げ用リンク48は、一端を上記側板31
に揺動自在に保持されると共に、中途部に設けられたカ
ムフォロア49を上記持ち上げ用カム37に摺接させ、
他端を上記上下移動体46に連結している。
【0056】また、上記移動用カム機構36は、上記下
段28と上段29との間に、上記スライド体47をスラ
イド駆動するスライド用リンク50を有する。このスラ
イド用リンク50は、一端を上記側板31に揺動自在に
保持されると共に、中途部に設けられたカムフォロア5
1を上記持ち上げ用カム38に摺接させ、他端を上記上
下スライド体47に連結している。また、各リンク4
8、50に設けられたカムフォロア49、51は、例え
ば、図示しない付勢手段によって上記カム37、38に
常に摺接するように付勢されている。
【0057】このような構成によれば、上記2つのカム
37、38を駆動することによって、上記上下移動体4
6を上方向に駆動し上記マガジン16を持ち上げた後、
この持ち上げ状態を維持したまま上記スライド体47を
上下移動体46に対して水平方向にスライドさせ、持ち
上げたマガジン16を隣のポジション側に移し、ついで
上記上下移動体46を下降させることで、このマガジン
16を隣のポジションに載置することができるようにな
っている。
【0058】次に、下段用の機構について説明する。
【0059】この機構は、上記上段用の機構と同様の構
成を有する。すなわち、上記下段28に設けられた一対
の保持片32間には、図5に示すように、上記上下移動
体57とこの上下移動体57に送り方向スライド自在に
取着されたスライド体58とからなる駆動片59が設け
られている。そして、図6(a)に示すように、これら
を駆動する持ち上げ用カム機構53と移動用カム機構5
4とが設けられている。
【0060】上記持ち上げ用カム機構53と移動用カム
機構54は、それぞれ、上記原動軸39に同軸に取り付
けられた持ち上げ用カム55及びスライド用カム56を
有する。そして、上記上段29と下段28との間には、
上記側板31に一端を保持された持ち上げ用リンク60
とスライド用リンク61とが設けられ、これらのリンク
60、61は、それぞれ中途部に設けられたカムフォロ
ア62、63を上記持ち上げ用カム55及びスライド用
カム56に当接させ、他端部をそれぞれ上記上下移動体
57とスライド体58とに接続している。
【0061】したがって、この下段用の機構によれば、
上記上段用の機構と同様に、上記保持片上32に保持さ
れたマガジン16を持ち上げて隣のポジションに移動さ
せることができる。ただし、上記原動軸39の回転方向
が同じ場合、上記上段用の機構と下段用の機構とではマ
ガジン16の移送方向が逆になるように構成されてい
る。すなわち、上記上段用の機構が上記マガジン16を
左から右へと移載させる際には、この下段用の機構は上
記マガジン16を右から左へと移載させるように構成さ
れている。
【0062】また、このキャリア供給装置17は、上記
上段29の右端に移送されたマガジン16を順次下段2
8側に降ろすためのエレベータ装置65(移送手段)を
有する。
【0063】このエレベータ装置65は、上記基台15
上に立設された垂直壁66を有する。この垂直壁66の
一面側には、図5に示すように一対のガイドレール67
が取着され、このガイドレール67にはスライダ68が
上下スライド自在に設けられている。そして、このスラ
イダ68には、マガジン16を保持できる棚69を有す
るマガジン保持体70が固定されている。このマガジン
保持体70の棚69は上記一対の保持片32の間隔より
も小さい幅で形成されていると共に、上面には、上記マ
ガジン16を位置決めした状態で保持するための突起6
9a(図6(a))が設けられている。
【0064】また、このエレベータ装置65は、図6
(a)に示すように、上記マガジン保持体70を上下方
向に位置決め駆動するボールねじ機構71を有する。こ
のボールねじ機構71は、上記垂直壁66の上端と下端
との間に軸線を垂直にした状態で回転自在に保持された
ねじ軸72と、上記垂直壁66の裏面側に設けられプー
リ73a、73b及びベルト74とによって上記ねじ軸
72を駆動自在に連結された駆動用モータ75と、上記
保持体70内に埋設され上記ねじ軸72の中途部に螺着
されたナット76とを有する。
【0065】したがって、上記駆動用モータ75が作動
することで、上記マガジン保持体70は上下方向に位置
決め駆動されるようになっている。
【0066】一方、上記上段29の他端部には、上記マ
ガジン16を上記エレベータ装置65のマガジン保持体
70に受け渡すためのマガジン受渡し機構77が設けら
れている。この受渡し機構77は、図8(d)に示すよ
うに、上記マガジン保持体70が最下降位置にある状態
で、上段29の受渡し位置にマガジン16を待機させる
ためのもので、上記保持片33に上下方向揺動可能に設
けられ、上記マガジン16の両端を保持できるアーム7
8を有する。
【0067】この受渡し機構77のアーム78は、図5
に79で示す駆動シリンダによって、上記上下段のカム
機構とは別に駆動されるようになっており、上記上段2
9のマガジン16を右側に1ポジション移載する際に跳
ね上がるようになっている。
【0068】次に、このマガジン供給装置17の動作に
ついて、図6(a)〜図12(g)に示す動作図を用い
て説明する。
【0069】このキャリア供給装置17の動作は、上段
29及び下段28においてマガジン16を左右に移送す
る第1の工程と、上記エレベータ機構65に受け渡され
たマガジン16を上段29から下段28へと位置決め行
いつつ上下に移動させる第2の工程と、この第2の工程
において、上記マガジン16に保持された複数のキャリ
ア11のうち供給するキャリア11を前記搬送路19と
同じ高さに順次位置決めし、このキャリア11を搬送路
19上に取り出させる第3の工程とからなる。
【0070】まず、第1の工程から説明する。図6
(a)では、上段29の保持片33上に、キャリア11
が満載された3つのマガジン16が保持され、下段28
の保持片32上にはキャリア11がすべて取り出された
後の空のマガジン16が2つ保持されている。そして、
エレベータ機構65には空のマガジン16が保持されて
おり、このマガジン16は下段28の保持片32上に保
持されたマガジン16と同じ高さに位置決めされてい
る。
【0071】この状態から、図7(b)に示すように、
上記原動軸39を70°回転させる。このことによっ
て、上段29側の持ち上げ用カム機構35が動作し、上
段29の保持片33に保持されたマガジン16は、図に
矢印(イ)で示すように、上記保持片33の凹部33a
から持ち上げられる。そして、このとき、上記保持片3
3の右端に設けられたアーム78が図に矢印(ロ)で示
すように上方向に揺動して上記保持片33の凹部33a
と同じ高さで停止し、この保持片33の右側に連続する
もう一つのポジションを形成する。
【0072】また、上記原動軸39の回転によって同時
に上記下段28側の移動カム機構54も作動する。この
ことによって、下側28に設けられたスライド体58
は、持ち上げられない状態で、図に矢印(ハ)で示すよ
うに右側に移動しその右端部を上記エレベータ機構65
のマガジン保持体70上に保持されたマガジン16の下
側に進入させる。なお、このマガジン保持体70の棚6
9には上記スライド体58が進入できる切欠部が設けら
れている。
【0073】ついで、図7(c)に示すように、上記原
動軸39をさらに50°(トータル120°)回動させ
ることで上段29側の移動用カム機構36が作動し、上
記スライド体47を図に矢印(ニ)で示す方向に駆動す
る。このことで、保持片33から持ち上げられた上段2
9側のマガジン16は、右側に1ポジション分移動させ
られる。
【0074】さらに、図8(d)に示すように、上記原
動軸39を30°(トータル180°)回動させること
で、今度は下段28側の持ち上げ用カム機構53が作動
し(矢印(ホ))、上記下段28側のマガジン16を持
ち上げる。このとき、上記エレベータ機構65のマガジ
ン保持体70に保持されたマガジン16も持ち上げられ
ることとなる。
【0075】さらに、図8(e)に示すように、上記原
動軸39を60°(トータル240°)回動させること
で、上記上段29側の持ち上げ用カム機構35と、下段
28側のスライド機構54とが作動する。このことで、
上記上段29側のマガジン16は矢印(ヘ)で示すよう
に下降し、上記保持片33の凹部33a内及び上記受渡
し機構77のアーム78上に保持される。また、下段2
8側のマガジン16は、持ち上げられた状態で、図に矢
印(ト)で示すように左側に1ポジション分移送され
る。このことで、上記エレベータ機構65のマガジン保
持体70上からマガジン16が撤去されることとなる。
【0076】そして、この状態から、図9(f)に示す
ように、原動軸39をさらに50°(トータル290
°)回動させることで、上記上段29側の移動用カム機
構36が作動し、図に矢印(リ)で示すように上記スラ
イド体47を元の位置に復帰させる。このとき、上記上
下移動体46は下がった状態にあるからこのスライド体
47が上記マガジン16に衝突することはない。
【0077】そしてさらに、図9(g)に示すように、
原動軸39をさらに60°(トータル350°)回動さ
せることで、上記下段28側の持ち上げ用カム機構53
が作動し、図に矢印(ヌ)で示すように上記マガジン1
6を上記保持片32(凹部32a)上に載置する。
【0078】ついで、この図に示すように、上記エレベ
ータ機構65が作動し、上記マガジン保持体70を上段
29側へ移動させる(矢印(ル))。そして、図10
(h)に示すように、このマガジン保持体70の棚69
を上記受渡し機構のアーム78上に保持されたマガジン
16の下面に当接させ、このマガジン16を保持する。
【0079】そして、最後に、上記受渡し機構77を作
動させ、図10(i)に示すように、上記アーム78を
矢印(ヲ)で示すように下側に揺動させることで、上記
マガジン16は上記エレベータ機構65のマガジン保持
体70上に完全に受け渡されることとなる。この間、上
記原動軸39はさらに10°回転し、元の状態に復帰す
る。このように、このキャリア供給装置17は、上記原
動軸39を一回転させることで、一連のマガジン移送動
作を終了させる。
【0080】次に、このマガジン供給装置17は、上記
マガジン16内に収納されたキャリア11の供給を行う
ために第2の工程の動作を行う。
【0081】すなわち、図11に示すように、上記エレ
ベータ機構65を作動させることで上記マガジン16を
下降させ(矢印(ワ)で示す)、上記マガジン16内に
満載されたキャリア11のうち、まず、このマガジン1
6の最下段に保持されたキャリア11(最下部のラッ
ク)を上記搬送路19と同じ高さに位置決めする。
【0082】そして、このキャリア11が搬送路19上
に送出されたならば、上記エレベータ機構65を1ラッ
ク分下降させ、次のキャリア11を上記搬送路19と同
じ高さに保持する。このように、上記エレベータ機構6
5は、各キャリア11を順次搬送路19と同じ高さに位
置決めすることで、マガジン16内に保持されたキャリ
ア11を順次上記搬送路19上に送出する(第3の工
程)。なお、上記キャリア11の上記搬送路19への送
出は、図4に81で示す引き出し機構81によって行わ
れるようになっている。
【0083】そして、このマガジン16内からすべての
キャリア11が取り出されたならば上記エレベータ機構
65は図6(a)に示すように、この空のマガジン16
を上記下段28と同じ高さに位置決めする。ついで上述
したマガジン送り動作(図6(b)〜図10(f))を
行わせることで、上段29に保持されたマガジン16を
上記エレベータ機構65に受け渡すようにする。
【0084】次に、このキャリア供給装置17からキャ
リア11を取り出して搬送するキャリア搬送機構20に
ついて説明する。
【0085】まず、図4に示すように、このキャリア搬
送機構20は、前述したように前記搬送路19の側方に
設けられている。このキャリア搬送路19は、上記キャ
リア11の両側部を保持する一対のガイドレール84、
85からなり、その搬送高さは、上記キャリア供給装置
17(回収装置18)の上段29と下段28との間に設
定されている。
【0086】また、図12に示すように、上記ガイドレ
ール84、85のうち、一方のガイドレール84は断面
L字状に形成され、このキャリア11の下面及び側面を
支持しているが、他方のガイドレール85(搬送機構2
0側に位置するガイドレール)はキャリア11の下面の
みを支持するようになっている。したがって、このキャ
リア11は、一側部をこのガイドレール85の外側(搬
送機構82側)へ突出させた状態で保持されている。こ
れは、次に説明するようにキャリア搬送機構20で、こ
のキャリア11の一側部を把持して送り駆動できるよう
にするためである。
【0087】以下、このキャリア搬送装置20につい
て、図12〜図17を参照して詳しく説明する。
【0088】図12中88で示すのは、上記搬送路19
と平行にかつこの搬送路19の全長に亘って設けられた
ガイドである。このガイド88には、図に89で示す移
動体が図示しないスライダを介してスライド自在に設け
られている。
【0089】そして、この移動体89は、ボールねじ機
構90(駆動手段)によって位置決め駆動されるように
なっている。すなわち、上記ガイド88の一端部には、
このボールねじ機構90の駆動モータ91が固定されて
おり、この駆動モータ91には上記ガイド88の他端に
亘って架設されたねじ軸92が接続されている。そし
て、このねじ軸92の中途部には、図示しないナットが
螺着されており、このナットは上記移動体89の背面側
に固定されている。
【0090】したがって、上記駆動モータ91が上記ね
じ軸を回転駆動することで、上記移動体89は、このガ
イド88に沿って、上記搬送路19と平行な方向に位置
決め駆動されるようになっている。
【0091】また、上記搬送路19上には、図4及び図
12に示すように2つのキャリア11を保持されるよう
になっており、各キャリア11は、それぞれ前記銀ペー
スト塗布装置21及びチップマウント装置22に対向す
る位置に保持されるようになっている。そして、上記移
動体89には、上記銀ペースト塗布位置に保持されたキ
ャリア11を保持するための第1のキャリア搬送部93
と、チップマウント位置に保持されたキャリア11を保
持するための第2のキャリア搬送部94とが設けられて
いる。
【0092】この第1のキャリア搬送部93と第2のキ
ャリア搬送部94は、設けられている位置が異なるだけ
で全く同じ構成を有するものであるから、第1のキャリ
ア搬送部93の構成についてのみ説明し、上記第2の保
持部94については同一符号を付してその詳しい説明は
省略する。
【0093】図13は、この第1のキャリア搬送部93
のみを示す斜視図である。図13(a)は、説明の便宜
上、上記搬送路19を省略して示すものであり、同図
(b)は、搬送路19と共に示すものである。
【0094】この第1の保持部93は、クランプ機構9
6(把持機構)と、押さえ機構97とを有する(第2の
保持部94も同じ)。このクランプ部96は、上記キャ
リア11を搬送する際にこのキャリア11を把持するも
のであり、上記押さえ機構97は、上記搬送されたキャ
リア11をその位置で固定するために上記キャリア11
を上記搬送路19に押さえ付けるものである。
【0095】そして、このクランプ機構96と押さえ機
構97は、図に98で示す偏心カム軸(カム)によって
同期して作動するようになっている。以下、この構成に
ついて説明する。
【0096】図13に示すように、上記移動体89に
は、一対のブラケット100、101が水平方向に突設
されている。上記クランプ機構96と押さえ機構97は
各ブラケット100、101にそれぞれ固定されてい
る。
【0097】まず、クランプ機構96について図14を
参照して説明する。なお、図14(b)に示すのが、こ
のクランプ機構96であり、図14(a)は、説明の便
宜上、このクランプ機構96を分解して示したものであ
る。まず図14(a)から説明する。
【0098】この図14(a)に100で示す平板は前
述したブラケットである。このブラケット100の側面
には、2本の回転軸102、103が突設されている。
この回転軸102、103は、上下平行かつ水平に設け
られ、このブラケット101に固定された軸受104
(下側の回転軸103の軸受は図示しない)によって回
転自在に保持されている。
【0099】また、各回転軸102、103には、上側
ブロック107及び下側ブロック108が固定されてい
る。また、上記上側ブロック107の他端部には図に1
09で示すカムフォロアが設けられ、上記偏心カム軸9
8の外面と当接するように構成されている。
【0100】すなわち、上記偏心カム軸98は、例えば
図15(a)で示すように、偏心軸線L回りに回転自在
に保持されたものであり、この偏心カム軸98が偏心回
転駆動され、図15(b)に示すようにθ=90°に位
置決めされることで上記カムフォロア109は上方に押
し上げられる。このことによって上記上側ブロック10
7は上記上側回転軸102の軸線まわりにこの回転軸1
02と共に回動する。
【0101】一方、上記上側ブロック107と下側ブロ
ック108は、図14(a)に示すように、上記下側ブ
ロック108に突設されたシャフト110によって連結
されている。すなわち、上記上側ブロック107には、
下方に開放するスリット111が設けられ上記シャフト
110をこのスリット111内に位置させている。
【0102】このシャフト110は、上記上側回転軸1
02及び下側回転軸103とずれた位置に設けられてい
るから、上記上側ブロック107が回動すると上記スリ
ット111とが上記シャフト110と係合することによ
ってこのシャフト110が横方向にずれる。このこと
で、上記上側ブロック107の回動に連動して下側ブロ
ック108が下側回転軸103まわりにこの回転軸10
3と共に回動駆動され、この下側回動軸103は上記上
側回転軸102と逆方向に回動駆動されるようになって
いる。
【0103】図14(b)に示すように、上側回転軸1
02と下側回転軸103とにはそれぞれ上側把持部材1
12と下側把持部材113が固定されている。したがっ
て、前述したように前記上側回転軸102及び下側回転
軸103とが互いに反対の方向に駆動されると、このこ
とで、図14(b)、(c)に示すように、上記上側把
持部材112と下側把持部材113は開いたり閉じたり
する。
【0104】なお、この上側把持部材112と下側把持
部材113の先端部には、弾性体(例えば硬質ゴム)か
らなる爪部材114、115が設けられている上記上側
把持部材112と下側把持部材113とが開閉すること
で、このクランプ機構96は、上記爪部材114、11
5間に上記キャリア11の縁部をクランプ・アンクラン
プできるようになっている。なお、上記偏心カム軸98
の回転角度と、クランプ・アンクランプの関係は、図1
5(a)、(b)に付記したようになる。
【0105】次に、上記押さえ機構97について図16
を参照して説明する。
【0106】図中101で示すのは、上記移動体89に
固定されたブラケットである。このブラケット101に
は押さえ部材117が水平方向(搬送路19と直行する
方向)に移動自在に保持されている。この押さえ部材1
17は、上記搬送路19に近接する方向に駆動されるこ
とでこの押さえ部材117の先端に設けられた押さえ片
118で上記搬送路19上に保持されたキャリア11を
押さえるものであり、図に120で示すスプリングによ
って常に「押さえ方向」に付勢されている。
【0107】この押さえ部材117の他端部にはカムフ
ォロア121が設けられており、このカムフォロア12
1は、上記偏心カム軸98と水平方向に当接している。
また、上記スプリング120の作用により上記カムフォ
ロア121は上記偏心カム軸98に常に当接するように
なっているから、この偏心カム軸98が偏心回転するこ
とによって上記押さえ部材117は、上記搬送路19か
ら接離する方向に駆動されることになる。
【0108】具体的には、図17(a)に示すように、
上記偏心カム軸98がθ=180°に位置決めされるこ
とにより、上記押さえ部材117は上記スプリング12
0の付勢力によって上記搬送路19上のキャリア11を
押さえるようになっている。
【0109】また、同図17(b)に示すように、上記
偏心カム軸98がθ=180°以外のポジションにある
ときは、上記押さえ部材117は前記スプリング120
の付勢力に抗して上記搬送路19から離れ、上記キャリ
ア11の押さえを解除するようになっている。
【0110】次に、上記偏心カム軸98を駆動するため
の手段について図13を参照して説明する。上記偏心カ
ム軸98の両端部は保持ブラケットによって回転自在に
設けられている。この図には、この保持ブラケットのう
ち、上記偏心カム軸98の一端側を保持する保持ブラケ
ット122のみが示されている。
【0111】一方、この偏心カム軸98の他端部は、図
に123で示すカム機構によりカム駆動自在に保持され
ている。このカム機構123は、上記偏心カム軸98と
係合するスリット124aが形成されてなるアーム12
4と、このアーム124を駆動する往復駆動機構125
とを有する。したがって、このアーム124を駆動する
ことで上記偏心カム軸98を少なくともθ=0°〜18
0°の角度ポジション(図15、図17参照)に位置決
めすることができるようになっている。θ=0°〜18
0°の範囲で駆動できれば上記クランプ機構96及び押
さえ機構97を制御することができるからである。
【0112】すなわち、図15及び図17に示すよう
に、角度ポジションθ=0°の時、上記クランプ機構9
6はアンクランプの状態、押し付け機構97は押し付け
解除の状態であり、θ=90°の時、上記クランプ機構
96はクランプ、上記押し付け機構97は押し付け解除
の状態であり、θ=180°の時、上記クランプ機構9
6はアンクランプ、上記押し付け機構97は押し付けの
状態とすることができる。
【0113】従って、このような駆動方式によれば、一
つの駆動源で2つの機構96、97を独立に制御するこ
とが可能となる。
【0114】上記キャリア11を送り駆動する場合に
は、まず、上記偏心カム軸98の角度ポジションをθ=
90°に位置決めし、上記キャリア11をクランプす
る。ついで、上記ボールねじ機構90を作動させて上記
移動体89を駆動することで上記キャリア11を送り駆
動することができる。このとき、上記偏心カム軸98の
角度ポジションを固定している限りは、クランプ状態を
維持することができる。
【0115】上記キャリア11を所定の位置に送り駆動
したならば、上記偏心カム軸98を偏心回転駆動し、角
度ポジションをθ=180°とする。このことで、上記
キャリア11のクランプが解除されると同時に、上記押
さえ機構97が作動し、上記キャリア11はその位置で
上記搬送路19に押し付けられる。なお、クランプから
押さえへの変更は、上記偏心カム軸98が断面円形であ
ることから滑らかかつ連続的に行われる。したがって、
この際に上記キャリア11に衝撃が加わって位置ずれが
生じるということはない。
【0116】また、上記移動体89を初期位置(ガイド
88の左端)に復帰させる場合には、上記偏心カム軸9
8を例えばθ=0°の角度ポジションに位置決めする。
このことで、上記両機構96、97が、共にアンクラン
プ、押し付け解除の状態となるから、上記キャリア11
に接触することなく上記移動体89をもとの位置に復帰
させることができる。
【0117】なお、チップマウント側に保持されたキャ
リア11を駆動するための第2のキャリア搬送部94
は、図12に示すように、以上に説明した第1のキャリ
ア搬送部93と同じ移動体89に固定されている。従っ
て、銀ペースト塗布位置にあるキャリア11とマウント
位置にあるキャリア11は、同時に把持されて同じピッ
チだけ送り駆動されるようになっている。
【0118】また、この図12に示すように、第2のキ
ャリア搬送部94の上記押さえ機構97及びクランプ機
構96を駆動する偏心カム軸及びこの偏心カム軸を偏心
回転させる駆動機構は図に98´、123´で示すよう
に、上記第1のキャリア搬送部93のものとは別体に設
けられている。ただし、両駆動機構93、94は同期し
てクランプ、押さえの角動作を行うことが好ましい。従
って、同じ偏心カム軸98及びカム駆動機構123で駆
動されるようになっていても良い。
【0119】この2つの送り駆動機構93、94によっ
て送りが終了したキャリア11、すなわち、銀ペースト
の塗布とチップ7のマウントが終了したキャリア11
は、上記搬送路19の他端部に設けられた収納機構83
(図4に示す)が作動することによって順次キャリア回
収機構18のエレベータ装置65に保持されたマガジン
16内に収納されるようになっている。
【0120】このキャリア回収機構18は、前述したよ
うに、上記キャリア供給装置17と略同じ構成を有する
ものであり、このキャリア供給装置17とは逆の動作に
より、上記キャリア11を回収する。すなわち、下段2
8側に空のマガジン16を保持しており、上記エレベー
タ機構65にこのマガジン16を保持して上方向に移動
させることで、最上段から最下段のラックを順次上記搬
送路19の高さに位置決めし、各ラックにキャリア19
を収納させる。そして、キャリア11が満載されたマガ
ジン16は上段29に保持されることとなる。
【0121】なお、前述したキャリア11の送りに関す
る各機構を駆動する駆動源は、それぞれドライバなどを
介して前記制御装置23(図1)に接続されている。な
お、図1に示すように、この制御装置23には、操作盤
24等の入力装置及び視覚認識用モニター25が接続さ
れており、作業者はこのモニター25を見ながら必要な
情報を操作盤24を通じて入力し、上記制御装置23は
このデータに基づき前述した各機構に必要な動作を行わ
せるようになっている。
【0122】なお、この制御装置23は、図18に示す
ような動作データ編集装置を有している。
【0123】このデータ編集装置は、作業者がチップマ
ウントに必要な作業データ(NCデータ)を入力する
際、データ入力項目だけでなくデータ入力項目に関係す
る図形をモニター25に表示し、データの入力を容易に
行えるようにするものである。このため、この編集装置
は以下に示す構成を有する。
【0124】図に130で示すのはNCデータの項目名
を格納する項目名テーブルであり、131で示すのはN
Cデータの表示位置を格納する表示位置テーブルであ
る。また、このデータ編集装置は、データ画面作成部1
32を有し、このデータ画面作成部132は、上記2つ
のテーブル130、131からNCデータの項目名と表
示位置を読み込み、「項目の初期画面」を作成するよう
になっている。
【0125】一方、このデータ編集装置は、図形画面作
成部133を有する。この図形画面作成部133は、上
記「項目の初期画面」と組み合わされる「図形の初期画
面」を作成するようになっている。
【0126】さらに、このデータ編集装置は、表示制御
装置134を有し、この表示制御装置134は、上記
「項目の初期画面」と「図形の初期画面」とを組み合わ
せ、モニター25に出力するようになっている。モニタ
ー25に表示される画面の一部を図19(b)に示す。
これは、上記マガジン16とキャリア11の位置関係を
入力する画面である。
【0127】作業者は、この画面を見ながら、入力装置
(キーボード等)からデータを入力する。例えば、マガ
ジン16の段数(ラック数)が7段であることを示す
「7」を所定の位置に入力する。この入力がなされる
と、前記データ画面作成部132は、データの表示位置
を表示位置テーブルを参照して取り込み、そのデータを
示す画面を作成する。また、上記図形画面作成部132
は、上記入力データに基づいて前記図形の初期画面を修
正し、図19(b)に示すように7段のマガジンの画面
を作成する。
【0128】そして、上記表示制御装置132は、上記
項目データの画面と図形の画面とを組み合わせ、上記表
示装置25(モニター)に表示させる。
【0129】このようなデータ編集装置によれば、図1
9(a)に示すように単にデータ入力項目のみが表示さ
れている場合(従来)と比較して、目で見て入力項目を
理解することができる。また、入力結果を図形で確認す
ることができるので入力の間違いが少ないということが
ある。
【0130】次に、銀ペースト塗布装置21について図
1を参照して説明する。
【0131】この銀ペースト塗布装置21は、図に14
0で示す銀ペースト供給台と、141で示すペースト転
写機構とからなる。
【0132】銀ペースト供給台140は略水平に設けら
れた円形の銀ペースト保持面140aを有する。また、
この銀ペースト供給台140の内部には、図示しない
が、銀ペーストをこの銀ペースト保持面140a上に供
給する銀ペースト供給部が設けられている。さらに、こ
の銀ペースト供給台140には、上記保持面140a上
に供給された銀ペーストを、この保持面140a上に均
一な厚さに伸ばすスキージ機構142が設けられてい
る。このスキージ機構142は、この銀ペースト供給台
140と平行に移動するスキージを有し、このスキージ
を往復駆動することで、上記保持面140a上に供給さ
れた銀ペーストを所定の厚さに均一に伸ばす機能を有す
る。
【0133】また、銀ペースト転写機構141は、上記
銀ペースト保持台140上に伸ばされた銀ペーストをス
タンプ的に上記キャリア11に保持された各外囲器1内
に転写する機能を有する。このため、以下の構成を有す
る。
【0134】図中143はスタンプヘッドである。この
スタンプヘッド143は、下方向に突没自在に設けられ
た棒状のスタンプツール144を有する。このスタンプ
ツール144は、下端部を上記保持台140上に供給さ
れた銀ペーストに接触させることで、この接触した部分
の銀ペーストをスタンプツール144の下端に付着保持
する。そして、この銀ペーストを上記キャリア11に保
持された外囲器1内に押し付けて転写する。
【0135】このスタンプヘッド143は、上記搬送路
19の側方に配置された第1のXY位置決め装置に保持
されている。この第1のXY位置決め装置は、上記基台
15上に固定されたY位置決め装置146とこのY位置
決め装置146に保持されたX位置決め装置147とか
らなる。
【0136】このX位置決め装置147は、一端部を上
記搬送路19の上方に延出させており、上記スタンプヘ
ッド143をX方向に位置決め駆動するようになってい
る。
【0137】また、上記スタンプヘッド143には、図
に150で示す第1の撮像カメラが撮像面を下方に向け
た状態で固定されている。この第1の撮像カメラ150
は、上記スタンプツール144の先端に銀ペーストを付
着させる前に上記保持台140を認識し、また、スタン
プツール144の先端部に保持した銀ペーストを上記外
囲器1に転写する際に、上記キャリア11内の位置決め
マーク10(図2参照)を認識するようになっている。
【0138】前述したように、この位置決めマーク10
は、第1の層3と第2の層4との重なり具合によって形
状が変わるから、この形状の変化により、前記SAWチ
ップ7を装着する搭載孔4aの位置を認識することがで
きるようになっている。
【0139】上記撮像カメラ150は、上記XY駆動装
置及び上記スタンプヘッド143を制御する制御装置2
3に接続されており、この制御装置23は、この撮像カ
メラ150の認識に基づいて上記スタンプヘッド143
のスタンプツール144を正確な位置に位置決めし、上
記スタンプツール144を下降させるようになってい
る。
【0140】次に、上記マウント装置22について説明
する。
【0141】このマウント装置22は、前記SAWチッ
プ7をトレイに載せられた状態で供給するチップ供給機
構152と、トレイを保持しこのトレイ内の任意のチッ
プ7を所定のチップ取り出し位置に位置決めするチップ
位置決め機構153と、チップ位置決め機構153から
チップを取り出して図に154で示すチップ姿勢補正機
構に移載するチップ移載機構155と、チップ姿勢補正
機構154によって姿勢が補正された後のチップ7を上
記搬送路19上のキャリア11に移載し、上記銀ペース
トが転写された外囲器1内に上記チップ7をマウントす
るマウント部156とからなる。
【0142】上記チップ供給機構152は、図に157
で示すエレベータ機構を有する。このエレベータ機構1
57は、多数のチップ7を収納するトレイ158を多数
段保持するマガジン159を上下方向に駆動し、任意の
トレイ158を所定の高さに位置決めする機能を有す
る。
【0143】また、チップ位置決め機構153は、この
位置決めされたトレイ158を取り出して所定の高さに
保持すると共に、このトレイ158に収納された任意の
チップ7を所定のチップ取り出し位置に位置決めする。
【0144】前記チップ移載機構155は、具体的に
は、いわゆるピックアップアンドトレースユニットであ
り、図20に示すように、水平方向に揺動しかつ上下す
るアーム部148と、このアーム部148の先端部に設
けられた吸着ノズル149を有する。この吸着ノズル1
49の下端には、後述するように、前記SAWチップ7
を保持するための吸着コレット151が設けられてい
る。この移載機構155は、前記吸着ノズルで上記チッ
プ7を吸着保持し取り出すと共に、揺動することで、こ
のチップ7を上記チップ姿勢補正機構154に移載する
ようになっている。
【0145】次に、このチップ姿勢補正機構154を図
20、21を参照して説明する。同図中161は、ベー
スである。このベース161の一端部には、図に162
で示すチップ認識ステージが、軸受163を介して回転
自在に設けられている。このチップ認識ステージ162
は、上記軸受163によって回転自在に保持された本体
164と、この本体164内に嵌挿され上面を部品保持
面165aとする透光性材料(例えばガラス部材)から
なる部品保持部材165とからなる。なお、上記本体1
64の外周面には、ギアベルト用の従動ギア(図示しな
い)が形成されている。
【0146】一方、上記ベース161の他端部には、上
記チップ認識ステージ162を回転駆動し任意の角度ポ
ジションに位置決めするためのステージ駆動機構166
が設けられている。このステージ駆動機構166は、ベ
ース161の下面に固定された駆動用モータ167と、
この駆動用モータ167の駆動軸167a(図21)に
取着され、上記チップ認識ステージ162の本体164
(従動ギア)と同じ高さに設けられた駆動用ギア170
とからなる。
【0147】上記本体162(従動ギア)と上記駆動ギ
ア170との間には、図に171で示すギアベルトが巻
回され、上記駆動用モータ167が作動することで、上
記チップ認識ステージ162(本体164及び部品保持
部材165)は回転駆動されるようになっている。
【0148】また、上記ベース161内には、図21に
示すように、上記部品保持部材165と連通しこのベー
ス161の下面に開口する貫通孔172が設けられ、こ
の貫通孔172内には、上記保持部材165と同径に形
成された透光仕切部材173が上記保持部材165と同
軸上に嵌入されている。さらに、このベース161の下
面には、上記透光仕切部材173及び前記保持部材16
5を通して、上記保持部材165上に位置するチップ7
を撮像する撮像装置174が取着されている。
【0149】この撮像装置174は、上記ベース161
の下面に固定された鏡筒175と、この鏡筒175内に
撮像面を対向させた状態で固定されかつ光軸を略水平に
した第2の撮像カメラ176と、上記鏡筒175内に設
けられ、上記保持部材165上のチップ7の像を上記撮
像カメラ176に捕捉させるための反射ミラー177と
からなる。
【0150】この第2の撮像カメラ176は、この図2
1に示すように、画像認識部178に接続されている。
この画像認識部178は、上記認識ステージ162上に
保持されたチップ7の姿勢(傾き角度)を認識するため
のチップ姿勢認識部178aと、後述するように上記マ
ウント装置22に受け渡された後のチップ7の位置(チ
ップ7の中心座標)を認識するためのチップ位置認識部
178bとを有する。
【0151】また、上記保持部材165の上面に保持さ
れたチップ7は、以下に説明する吸着保持手段によって
上記認識ステージ162上に吸着保持されるようになっ
ている。すなわち、この吸着保持手段は、上記保持部材
165の回転中心軸線に沿って上下貫通して設けられた
第1の吸引孔180と、上記透光仕切部材173に設け
られ、一端が上記第1の吸引孔180と連通すると共
に、他端はこの透光仕切部材173の側面に開口する第
2の吸引孔181と、上記ベース161に設けられ一端
が上記第2の吸引孔181と連通し他端は上記ベース1
61の側面に開口する第3の吸引孔182とからなる。
この第3の吸引孔182には、図に183で示す吸引管
が接続されており、この吸引管183は真空発生装置1
84に接続されている。
【0152】従って、真空発生装置184が作動するこ
とで、上記チップ7は、上記保持部材165の上面に吸
着保持されるようになっている。なお、上記透光仕切部
材173は上記ベース161に固定されており、この透
光仕切部材173の第2の吸引孔181と上記保持部材
165の第1の吸引孔180は、この保持部材165の
回転中心で連通しているから、上記保持部材165が回
転駆動されている間でも両者はずれることはなく、上記
保持部材165の上面に吸着力を発生し続けることがで
きる。
【0153】従って、上記真空発生装置184を作動さ
せた状態で、上記チップ認識ステージ162の保持部材
165上に保持されたチップ7の傾き角度を上記撮像装
置174(チップ姿勢認識部178a)で認識し、これ
に基づいて上記チップ認識ステージ162を回転させる
ことで、上記チップ7の姿勢(傾き角度)を補正するこ
とができるようになっている。なお、このチップ7の姿
勢の補正は、後述するチップマウント装置22に設けら
れた部品吸着コレットで正確な吸着が行えるようにする
ためである。
【0154】次に、このチップマウント装置22につい
て図1他を参照して説明する。
【0155】図1中190は部品吸着ヘッドである。こ
の部品吸着ヘッド190は、上下移動自在に設けられた
吸着ノズル191を有する。吸着ノズル191の下端に
は、図20に示すように、部品吸着コレット192が設
けられている。このコレット192の下面の形状は、上
方に凹なるV字溝状(あるいは角錐状)をなし、上記チ
ップ7の表面に接触せずに、このチップ7を吸着保持で
きるようになっている。
【0156】また、図1に示すように、上記部品吸着ヘ
ッド190は、上記搬送路19の側方に配置されたXY
駆動装置に保持されている。このXY駆動装置は、上記
基台15上に固定されたY位置決め装置196とこのY
位置決め装置196に保持されたX位置決め装置197
とからなる。
【0157】このX位置決め装置197は、一端部を上
記搬送路19の上方に延出させ、上記部品吸着ヘッド1
90をX方向に位置決め駆動できるようになっている。
【0158】また、この部品吸着ヘッド190には、前
述したように上記部品吸着ノズル191が固定されてい
ると共に、図に200で示す第3の撮像カメラが撮像面
を下方に向けた状態で固定されている。この第3の撮像
カメラ200は、上記吸着ノズル191(吸着コレット
192)で上記チップ姿勢補正装置154からチップ7
を吸着保持する前に、このチップ姿勢補正装置154に
保持されたチップ7を認識し、また、このチップ7を上
記キャリア11に保持された外囲器1にマウントする直
前に、上記外囲器1内の前記位置決めマーク10を認識
するのに用いられるようになっている。
【0159】すなわち、この第3の撮像カメラ200
は、上記XY駆動装置及び上記吸着ヘッド190を制御
する制御装置23に接続されている。そして、この制御
装置23は、まず、上記撮像カメラ200によって撮像
認識された上記チップ姿勢補正装置154上のチップ7
の位置に基づいて上記XY駆動装置を作動させ、上記吸
着ヘッド190の吸着ノズル191(吸着コレット19
2)を上記チップ7に対向位置決めする。
【0160】ついで、上記部品吸着ヘッド190を作動
させることで上記吸着ノズル191を下降駆動し、上記
チップ姿勢補正装置154のチップ認識ステージ162
上から上記チップ7を吸着保持する。このとき、上記チ
ップ姿勢補正装置154の真空発生装置184の動作は
停止され、上記チップ7は上記チップ姿勢補正装置15
4からマウント装置22側に受け渡されることとなる。
【0161】なお、上記チップ姿勢補正装置154(図
20、21)は、上記チップ7が上記マウント装置22
に受け渡されたならば、再度上記撮像装置174(チッ
プ位置認識部178b)を作動させ、上記透光仕切部材
173及び部品保持部材165を通して上記マウント装
置22の吸着ノズル191(部品吸着コレット192)
に保持されたチップ7を撮像する。このことで、図に1
78bで示すチップ位置認識部を通して、上記マウント
装置22に保持されたチップ7の位置が認識されるよう
になっている。
【0162】上記チップ7の位置認識が終了したなら
ば、上記マウント装置22は、上記XY駆動装置(Y位
置決め装置196、X位置決め装置197)を作動させ
ることで、上記吸着保持したチップ7を上記搬送路19
上のキャリア11に移載する。
【0163】そして、まず、上記第3の撮像カメラ20
0に固定された第3の撮像カメラを上記キャリア11に
保持された外囲器1に対向させる。このことで上記銀ペ
ーストの塗布の場合と同様に、外囲器1内の前記位置決
めマーク10を認識する。ついで、上記制御装置23
は、この第3の撮像カメラ200による上記外囲器1の
位置認識結果と、前記チップ姿勢補正装置154の撮像
装置174(第2の撮像カメラ176、チップ位置認識
部178b)による上記チップ7の位置認識結果とに基
づいて、上記マウント装置22を作動させ、チップ7と
上記外囲器1の搭載孔4aとを対向位置決めする。
【0164】そして、上記吸着ノズル191を下降駆動
することで上記チップ7を上記外囲器1の搭載孔4a内
に装着する。この外囲器1の搭載孔4a内には、すでに
上記銀ペースト8が塗布されているから、この銀ペース
ト8を介してこのチップ7は外囲器1内に仮付けされ
る。
【0165】次に、この装置の全体動作(チップマウン
ト工程)を簡単に説明する。
【0166】前述したように、上記キャリア供給装置1
7の上段29には、あらかじめ複数の保持孔13のそれ
ぞれに外囲器1が固定されてなるキャリア11を満載し
たマガジン16が保持され、このマガジン16をエレベ
ータ装置65で順次上段29から下段28へと移送す
る。そして、その途中このエレベータ装置65を制御す
ることで、所望のキャリア11を前記搬送路19の高さ
に順次位置決めし、このキャリア11を搬送路19上に
送出する。
【0167】上記搬送路19上に送出されたキャリア1
1に保持された各外囲器1内には、まず銀ペースト8
(図23(a)参照)が塗布される。
【0168】このために、上記キャリア11は、上記キ
ャリア搬送装置20の第1のキャリア搬送部93によっ
て、上記外囲器1の保持間隔を1ピッチとして間欠送り
駆動される。このために、上記搬送装置20は、前記カ
ム機構123を作動させ上記偏心カム軸98を偏心回転
駆動することで、上記クランプ機構96で上記キャリア
11をクランプ保持すると共に押さえ機構97によるキ
ャリアの押さえを解除する。そして、上記ボールねじ機
構90を作動させることで上記クランプ機構96を保持
する移動体89を駆動し、上記キャリア11を1ピッチ
分送り駆動する。ついで、上記偏心カム軸98を偏心回
転駆動することで上記クランプ機構96によるクランプ
を解除すると共に、キャリア押さえ機構97によりキャ
リア11を押さえる。前述したように、上記クランプ機
構96と押さえ機構97は、上記一つのカム機構123
で作動させることができるようになっている。
【0169】上記キャリア11が1ピッチずつ送り駆動
され、銀ペースト8の塗布されていない外囲器1が上記
銀ペースト塗布装置21に対向する位置に位置決めされ
たならば、まず、この銀ペースト塗布装置21のスタン
プヘッド143に保持された第1の撮像カメラ150で
上記外囲器1を認識する。この外囲器1内には、前述し
たように各層3、4の位置ずれにかかわらずチップ搭載
位置を認識できる位置決めマーク10が形成されてお
り、このマーク10を撮像することで、上記制御装置2
3は銀ペースト塗布位置を認識する。
【0170】この認識結果に基づいて、上記銀ペースト
塗布装置21は、上記スタンプヘッド143を位置決め
駆動し、上記スタンプツール144を突没駆動すること
で、上記銀ペースト供給台140から銀ペースト8を上
記外囲器1内に転写する。
【0171】次に、並列に保持されたもう一つの外囲器
1内にも同様に銀ペースト8を塗布したならば、上記搬
送装置20を作動させることで上記キャリア11を1ピ
ッチ送り駆動すると共に、その位置でこのキャリア11
を固定する。そして、同様の手段により、上記銀ペース
ト塗布装置21に対向位置決めされた外囲器1内に銀ペ
ースト8を塗布する。
【0172】このような動作を繰り返すことによって上
記キャリア11に保持された全ての外囲器1内に銀ペー
スト8が塗布されたならば、そのキャリア11は上記搬
送路19の中途部で上記第2のキャリア搬送部94に受
け渡される。
【0173】この第2のキャリア搬送部94は、上記第
1のキャリア搬送部93と同様にクランプ及び押さえを
繰り返すことで、上記キャリア11を間欠送り駆動し、
上記銀ペースト8の塗布された外囲器1を順次チップマ
ウント装置22対向させる。
【0174】上記チップマウント装置22は、まず、チ
ップ7をチップ姿勢補正装置154上に移載し、このチ
ップ姿勢補正装置154は、チップマウント部156の
吸着ヘッド190(吸着ノズル191)でこのチップ7
を吸着保持できるように、撮像装置174(第2の撮像
カメラ176)の撮像認識に基づいて上記チップ7の姿
勢を補正する。姿勢が補正されたチップ7は、上記吸着
ヘッド190の吸着ノズル191に受け渡される。
【0175】ここで、上記チップ姿勢補正装置154
は、再度撮像装置174(チップ位置認識部178b)
を作動させ、上記吸着ヘッド190に受け渡されたチッ
プ7を認識し、このチップ7の位置(中心座標)を求め
る。
【0176】ついで、上記マウント部156は、上記吸
着ヘッド190を上記キャリア11に保持された外囲器
1上に移動させ、この吸着ヘッド190に設けられた第
3の撮像カメラ200を用いて、上記外囲器1内の前記
位置決めマーク10を撮像する。このことで、上記チッ
プ7の装着位置を認識する。
【0177】ついで、上記制御装置23は、上記チップ
7の位置と、上記外囲器1内のチップの装着位置とに基
づいて、上記マウント装置22を作動させ、上記チップ
7を上記外囲器1に対向位置決めする。ついで、上記吸
着ノズル191を下降駆動することで、この外囲器1内
に上記チップ7を挿着(マウント)する。
【0178】次に、並列に保持されたもう一つの外囲器
1内にも同様の手法で上記チップ7を位置決めし挿着し
たならば、上記搬送装置20を作動させ、上記キャリア
11をピッチ送りする。そして、上記チップマウント及
び送りの動作を繰り返すことで上記キャリア11に保持
された全ての外囲器1内にチップ7をマウントする。
【0179】なお、このチップマウント動作中、上記銀
ペースト塗布動作も並行的に行われる。すなわち、上記
第1のキャリア搬送部93から第2のキャリア搬送部9
4にキャリア11が受け渡されたならば、上記キャリア
供給装置17から新たなキャリアが送出され上記第1の
搬送部93に受け渡される。
【0180】この第1のキャリア搬送部93と第2のキ
ャリア搬送部94は、前述したように一体的に送り駆動
されるようになっているから、上記銀ペースト塗布動作
とチップマウント動作は同期して行われることになる。
【0181】全ての外囲器1内にチップ7がマウントさ
れたキャリア11は、上記第2のキャリア搬送部94か
らキャリア収納機構83を介して上記キャリア回収装置
18に収納される。このキャリア回収装置18は、エレ
ベータ装置65に保持したマガジン16を下段28側か
ら上段29側へと上記キャリア11を保持する棚を順次
上記搬送路19の高さに位置決めしつつ駆動すること
で、このマガジン16内にキャリア11を収納していく
ようになっている。
【0182】このようにして、マガジン16内にキャリ
ア11が満載されたならば、このマガジン16は、上段
29上に受け渡される。このキャリア回収装置18の動
作は、前記キャリア供給装置17の動作と全く逆の動作
を行われせることで行える。
【0183】なお、作業者(自動装置でも良い)は、上
記キャリア回収装置18の上段29から上記キャリア1
1が満載されたマガジン16を取り出し、次工程を行う
装置(例えばボンディング装置や封止装置等)に移送す
る。
【0184】以上述べた構成によれば、以下に説明する
効果を得ることができる。
【0185】第1に、キャリア11の搬送機構を省スペ
ース化、軽量化することができ、キャリア11の高速搬
送時の振動等を防止し、高精度で信頼性の高いチップマ
ウントを実現することが可能となる。
【0186】すなわち、この装置では、上記キャリア1
1を送り駆動する際に上記キャリア11を把持するクラ
ンプ機構96と、銀ペースト8を塗布する際あるいはチ
ップ7をマウントする際にキャリア11を押さえるキャ
リア押さえ機構97とを有し、これらを一つのカム機構
123で作動させるようにした。すなわち、一つの駆動
源で、これらを作動させることができるため、搬送装置
20を小型省スペース化、及び軽量化することができる
効果がある。
【0187】また、偏心カム軸98の偏心回転駆動によ
り、上記クランプと押さえを切り替えるようにしたの
で、滑らかで衝撃の少ない切替えが行える。このことに
より、押さえる際に上記キャリア11が位置ずれした
り、振動が生じたりすることを有効に防止することがで
きる。
【0188】さらに、カム機構23(偏心カム軸98)
を、上記クランプ機構96及び押さえ機構97とは別体
に設け、移動しない構成としたので、移動部分(上記押
さえ機構97及びクランプ機構96)を軽量化すること
ができる。これにより、キャリア11の駆動時の慣性力
を小さくすることができるので、より高速で送り駆動で
きかつ正確な位置決めを行うことができる効果がある。
【0189】また、搬送路19上に、同時に2つのキャ
リア11を保持するようにし、銀ペーストの塗布と、チ
ップマウントを同時並行的に行えるようにした。また、
第1の搬送部93と第2の搬送部94を同時に駆動する
ことで、上記2つのキャリア11を同時にピッチ送りす
るようにした。このことで、外囲器1内へのチップマウ
ントが非常に効率良く行えると共に、送り駆動機構(ボ
ールねじ機構90)が一つで済むので、装置が構成が簡
略化できる効果もある。
【0190】これらのことより、非常に高速で信頼性の
高いチップマウントを行える効果がある。
【0191】第2に、キャリア供給装置17では、複数
個のキャリア11が収納されてなるマガジン16を保持
し、このマガジン16を上段29から下段28へ移送す
る途中で上記マガジン16内からキャリア11を順次送
出するようにした。
【0192】このことにより、キャリア11の供給を連
続的に行える効果がある。また、キャリア11が満載さ
れたマガジン16を上段29に保持し、空のマガジン1
6を下段28に収納するようにしたので、キャリア11
に塵埃等が付着することを極力防止することができる効
果がある。
【0193】すなわち、上記供給装置17には、段取り
替え等により、マガジン16を供給したり排除したりす
る必要があるが、この際に塵埃等が発生するおそれがあ
る。このとき、キャリア11を保持したマガジン16が
下段28側にあると、このキャリア11に塵埃が付着す
るおそれがある。しかし、この発明の装置によれば、こ
のような事態を有効に防止することができるのである。
【0194】また、上記エレベータ装置65で、送出キ
ャリア11の位置決めが行えるので構成が簡略化でき、
また、上段29から下段28へのマガジン16の移載と
送出の両方の動作が同時に行える高速かつ連続的にキャ
リア11の送出を行える効果がある。
【0195】さらに、この装置によれば、マガジン16
の段取り替えがマウント作業中にも行えるので、装置を
停止させず、連続的に運転を行うことができる効果があ
る。
【0196】第3に、キャリア回収装置18では、上記
キャリア供給装置17とは逆に、マガジン16を下段2
8から上段29へと移載する途中でこのマガジン16内
にキャリア11を順次収納し、かつキャリア11が収納
された後のマガジン16を上段29に保持するようにし
た。
【0197】このことで、上記第2の効果と同様に、マ
ガジン16内に収納されたキャリア11の各外囲器1に
塵埃等が付着するのを有効に防止できる効果がある。
【0198】第4に、従来技術の項で説明したように、
微細なSAWチップ7とセラミックス製の外囲器1の位
置決めは非常に難しいとされてきたが、この装置では、
これを高精度に行える。
【0199】すなわち、この装置では、まず、チップ姿
勢補正装置154でチップ7の姿勢の補正を行うと共
に、同じくチップ姿勢補正装置154で認識したチップ
7の位置とマウント装置22で認識した外囲器1のマウ
ント位置とに基づいて、チップマウントを行うようにし
た。このことで、上記チップ7の正確な位置決めを行う
ことができる。
【0200】なお、外囲器1内には、外囲器1の成形精
度にかかわらず、正確な挿着位置を認識しうる位置決め
マーク10を設けているので、上記マウント位置の認識
は正確に行える。
【0201】また、上記マウント装置22の吸着ノズル
191に吸着保持されたチップ7の位置認識を、チップ
7の姿勢補正を行うチップ姿勢補正装置154で行え、
しかも同じ第3の撮像カメラ176を用いて行うことが
できる。このため、別にチップ7の位置認識を行う装置
は不要であり、構成を非常に簡略化できると共に、チッ
プ7のマウントを高速で行うことが可能になる。
【0202】第5に、動作データを作成する際、作業者
がデータ項目の内容を容易に理解し、データの誤入力を
防止することができる効果がある。
【0203】以上第1〜第5の効果により、搬送や位置
決めが難しいセラミック製の外囲器1へのSAWチップ
7のマウントを自動で行うことが可能となった。
【0204】なお、この発明は、上記一実施形態に限定
されるものではない。発明の要旨を変更しない範囲で種
々変形可能である。例えば、上記一実施形態では、搭載
されるチップはSAWチップであったが、これに限定さ
れるものではない。他の種類のチップ部品であっても良
い。
【0205】
【発明の効果】以上説明した構成によれば、第1に、キ
ャリア供給機構と回収機構との間に搬送路を設け、この
搬送路上でキャリアを間欠送り駆動することで、このキ
ャリアに保持された複数の外囲器に順次チップ部品をマ
ウントすることができる。このことで大量のチップマウ
ントを自動的かつ連続的に行うことができる効果があ
る。
【0206】第2に、キャリアに対して、搬送のための
把持と、固定のための押さえとを、カム機構を用いるこ
とで、一つの駆動源で行うことができる。このことで、
キャリアの搬送装置の構成の簡略化及び省スペース化を
図ることができる。また、カム機構を用いることで、把
持と押さえの切換を連続的に滑らかに行え、キャリアに
与える衝撃を非常に小さくすることができる。このこと
で、キャリアの位置ずれや振動等を有効に防止でき、信
頼性の高いチップマウントを行える効果がある。
【0207】第3に、カム機構を用いることで、上記把
持機構及び押さえ機構が送り駆動された場合でも、上記
把持機構の把持状態や押さえ解除状態を維持することが
できる。従って、このカム機構は、上記把持機構や押さ
え機構と別体に設けることができ、上記把持機構及び押
さえ機構の送り駆動時の駆動慣性力を小さくすることが
できる。
【0208】このことにより、キャリアの位置決めをよ
り高速かつ正確に行えるから、高精度なチップマウント
を高速で行える効果がある。
【0209】第4の手段によれば、マガジンからキャリ
アを順次搬送路上に送出することができる。そして、キ
ャリアを収納したマガジンは上段側に、キャリアを給出
した後のマガジンは下段側に収納するようにしたこと
で、このマガジンに収納したキャリアに塵埃等が付着す
ることを有効に防止することができる。
【0210】また、このような装置によれば、チップマ
ウント作業中も、マガジンの段取り換えを行うことがで
き、連続運転が実現される。
【0211】第5に、キャリアをマガジン内に順次回収
することができる。そして、空のマガジンは下段側に、
回収されたキャリアが満載されたマガジンは上段側に保
持するようにしたので、マガジン内のキャリアに塵埃等
が付着することを有効に防止することができる。
【0212】第6に、チップマウント前に直接外囲器に
設けられた位置決めマークを認識するようにしたので、
外囲器の外形のみを認識する場合等と比較してチップマ
ウントをより高精度に行える。
【0213】また、撮像カメラを吸着ノズルと一体的に
設けることで、高精度なチップマウントを行うことがで
きる。
【0214】第7に、姿勢補正のためのチップ部品の姿
勢認識と、取り出された直後のチップ部品の位置認識を
同一の撮像手段で行えるから、別にチップ位置認識装置
を設ける必要がなく、装置全体を小型化することができ
る効果がある。
【0215】以上より、この発明の目的、すなわち、S
AWデバイスのような微細なセラミックス製の外囲器等
に対するチップマウントであっても、全自動で、精度良
く、かつ歩留まり良くチップマウントすることが達成さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す全体概略構成図。
【図2】同じく、外囲器に設けられた位置決めマークを
示す平面図。
【図3】同じく、キャリアを示す斜視図。
【図4】同じく、キャリア供給装置、キャリア搬送装置
およびキャリア回収装置を示す斜視図。
【図5】同じく、キャリア供給装置を示す斜視図。
【図6】同じく、キャリア供給装置の動作を示す工程
図。
【図7】同じく、キャリア供給装置の動作を示す工程
図。
【図8】同じく、キャリア供給装置の動作を示す工程
図。
【図9】同じく、キャリア供給装置の動作を示す工程
図。
【図10】同じく、キャリア供給装置の動作を示す工程
図。
【図11】同じく、キャリア供給装置の動作を示す工程
図。
【図12】同じく、キャリア搬送装置を示す斜視図。
【図13】同じく、第1のキャリア搬送部を示す斜視
図。
【図14】同じく、キャリア把持機構を示す斜視図。
【図15】同じく、偏心カム軸の回動角度とカムポジシ
ョンの関係を示す説明図。
【図16】同じく、キャリア押さえ部を示す斜視図。
【図17】同じく、偏心カム軸の回動角度とカムポジシ
ョンの関係を示す説明図。
【図18】同じく、表示画面作成装置を示すブロック
図。
【図19】同じく、(a)は従来の表示画面の例、
(b)はこの実施形態による表示画面の例を示す説明
図。
【図20】同じく、チップ姿勢補正部を示す斜視図。
【図21】同じく、縦断面図。
【図22】一般的な、外囲器を示す斜視図及び縦断面
図。
【図23】SAWデバイスの製造工程を示す工程図。
【符号の説明】
1…外囲器、7…SAWチップ(チップ部品)、8…銀
ペースト、10…位置決めマーク、11…キャリア、1
2…基材、13…凹部、15…基台、16…マガジン、
17…キャリア供給装置(キャリア供給機構)、18…
キャリア回収装置(キャリア回収機構)、19…キャリ
ア搬送路、20…キャリア搬送装置(キャリア送り機
構)、21…銀ペースト塗布装置、22…マウント装置
(キャリアマウント機構)、23…制御装置、24…操
作盤、25…視覚認識用モニター、27…ベース、28
…下段、29…上段、30…脚部、31…側板、32…
保持片、33…保持片、32a…凹部、33a…凹部、
34…マガジン駆動機構、35…持ち上げ用カム機構、
36…移動用カム機構、37…カム、38…カム、39
…原動軸、40…駆動モータ、44…係止部材、45…
駆動片、46…上下移動体、47…スライド体、48…
持ち上げ用リンク、49…カムフォロア、50…スライ
ド用リンク、51…カムフォロア、53…持ち上げ用カ
ム機構、54…移動用カム機構、55…持ち上げ用カ
ム、56…スライド用カム、57…上下移動体、58…
スライド体、59…駆動片、60…持ち上げ用リンク、
61…スライド用リンク、62…カムフォロア、63…
カムフォロア、65…エレベータ装置(移送機構、マガ
ジンの位置決め手段)、66…垂直壁、67…ガイドレ
ール、68…スライダ、69…棚、69a…突起、70
…マガジン保持体、71…ボールねじ機構、72…ねじ
軸、73a…プーリ、73b…プーリ、74…ベルト、
75…駆動モータ、76…ナット、77…受け渡し機
構、78…アーム、79…駆動シリンダ、81…キャリ
ア引き出し機構、83…キャリア収納機構、84…ガイ
ドレール、85…ガイドレール、88…ガイド、89…
移動体、90…ボールねじ機構、91…駆動モータ、9
2…ねじ軸、93…第1のキャリア搬送部、94…第2
のキャリア搬送部、96…クランプ機構(キャリア把持
機構)、97…押さえ機構(キャリア押さえ機構)、9
8…偏心カム軸(カム機構、カム)、100…ブラケッ
ト、101…ブラケット、102…回転軸、103…回
転軸、104…軸受、107…上側ブロック、108…
下側ブロック、109…カムフォロア、110…シャフ
ト、111…スリット、112…上側把持部材、113
…下側把持部材、114…爪部材、115…爪部材、1
17…押さえ部材、118…押さえ片、120…スプリ
ング、121…カムフォロア、122…保持ブラケッ
ト、123…カム機構、124…アーム、124a…ス
リット、125…往復駆動機構、130…項目名テーブ
ル、131…表示位置テーブル、132…データ画面作
成部、133…図形画面作成部、134…表示制御装
置、140…銀ペースト供給台、141…ペースト転写
機構、142…スキージ機構、140a…保持面、14
3…スタンプヘッド、144…スタンプツール、146
…Y位置決め装置、147…X位置決め装置、148…
アーム部、149…吸着ノズル、150…第1の撮像カ
メラ、151…吸着コレット、152…チップ供給機
構、153…チップ位置決め機構、154…チップ姿勢
補正機構(姿勢補正手段)、155…チップ移載機構、
156…マウント部、157…エレベータ機構、158
…トレイ、159…マガジン、161…ベース、162
…チップ認識ステージ、163…軸受、164…本体、
165…部品保持部材(チップ部品保持部)、165a
…部品保持面、166…ステージ駆動機構、167…駆
動用モータ、167a…駆動軸、172…貫通孔、17
3…透光仕切部材、174…撮像装置、175…鏡筒、
176…第2の撮像カメラ(姿勢認識手段、位置認識手
段、撮像手段)、180…第1の吸引孔、181…第2
の吸引孔、182…第3の吸引孔、183…吸引管、1
84…真空発生装置、187…部品認識部、187a…
チップ姿勢認識部(姿勢認識手段)、187b…チップ
位置認識部(位置認識手段)、190…部品吸着ヘッド
(マウント手段、保持ヘッド)、191…吸着ノズル、
192…部品吸着コレット、196…Y位置決め装置、
197…X位置決め装置、200…第3の撮像カメラ
(検出手段、撮像手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 謙吾 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ部品がマウントされる外囲器を複
    数保持するキャリアを間欠的に送り駆動し、このキャリ
    アに保持された外囲器内に順次チップ部品をマウントす
    るチップマウント装置であって、 前記キャリアをガイド保持するキャリア搬送路と、 このキャリア搬送路上に、チップ部品がマウントされて
    いない外囲器を複数保持するキャリアを供給するキャリ
    ア供給機構と、 上記搬送路上でキャリアを間欠的に送り駆動するキャリ
    ア送り機構と、 上記キャリアに保持された外囲器内にチップ部品をマウ
    ントするマウント機構と、 全ての外囲器にチップ部品がマウントされたキャリアを
    順次上記搬送路から回収するキャリア回収機構とを有す
    ることを特徴とするチップマウント装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のチップマウント装置にお
    いて、 前記キャリア送り機構は、 キャリア搬送時にキャリアを把持するキャリア把持機構
    と、 上記キャリアの非搬送時に上記キャリアを前記搬送路に
    押さえ付け、前記キャリアをその位置で固定するキャリ
    ア押さえ機構と、 上記キャリア把持機構及びキャリア押さえ機構をカム駆
    動し、1つのカムで、少なくとも、把持・押さえ解除、
    把持解除・押さえ、把持解除・押さえ解除の各動作を選
    択的に行わせるカム機構とを有することを特徴とするチ
    ップマウント装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のチップマウント装置にお
    いて、 上記キャリア送り機構は、 上記キャリア把持機構と上記キャリア押さえ機構を上記
    搬送路に沿って一体的に位置決め駆動する駆動手段を有
    し、 上記カム機構は、 上記搬送路と平行に延出されかつ搬送路と平行な軸線ま
    わりに回転駆動されるカムを有し、このカムを回転駆動
    することで上記キャリア把持機構及びキャリア押さえ機
    構を動作させるものであることを特徴とするチップマウ
    ント装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のチップマウント装置にお
    いて、 前記キャリア供給機構は、 それぞれ、複数のマガジンを保持できる上段及び下段
    と、 上段に保持され、キャリアが収納されたマガジンを、上
    段から下段へと移送する移送機構とを有し、 この移送機構は、上段と下段間で、上記マガジンに収納
    された任意のキャリアを前記キャリア搬送路に供給でき
    る高さに位置決めする手段を有することを特徴とするチ
    ップマウント装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のチップマウント装置にお
    いて、 前記キャリア回収機構は、 それぞれ、複数のマガジンを保持できる上段及び下段
    と、 下段に保持され、キャリアが収納されていないマガジン
    を、この下段から上段へと移送する移送機構とを有し、 この移送機構は、上段と下段間で、上記マガジンに設け
    られた任意のキャリア収納棚を前記キャリア搬送路から
    キャリアを回収できる高さに位置決めする手段を有する
    ことを特徴とするチップマウント装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のチップマウント装置にお
    いて、 前記マウント機構は、 チップマウント前に、前記キャリアに保持された外囲器
    内の位置決めマークを検出する検出手段を有し、 この検出手段による検出に基づき上記チップ部品を外囲
    器内にマウントするマウント手段とを有することを特徴
    とするチップマウント装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のチップマウント装置にお
    いて、 前記検出手段は、前記外囲器内の位置決めマークを撮像
    する撮像手段を有し、 前記マウント手段は、前記チップ部品を保持する保持ヘ
    ッドを有し、 前記撮像手段は上記保持ヘッドに一体的に設けられてい
    ることを特徴とするチップマウント装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のチップマウント装置にお
    いて、 前記チップマウント機構は、 チップマウント前にチップ部品の姿勢を補正する姿勢補
    正手段と、 この姿勢補正装置からチップ部品を取り出して上記キャ
    リアに保持された外囲器にマウントするマウント手段と
    を有し、 前記姿勢補正手段は、 チップ部品が載置される透光性のチップ部品保持部と、 この透光性のチップ部品保持部を通してこのチップ部品
    保持部に保持された上記チップ部品の姿勢を認識する姿
    勢認識手段と、 この姿勢認識手段の認識に基づいて上記チップ部品保持
    部を回転駆動することで上記チップ部品の姿勢を補正す
    る保持部駆動手段と、 この透光性保持部から前記マウント手段により前記チッ
    プ部品が取り出されたのに基づき、上記透光性テーブル
    を介して取り出されたチップ部品の位置を検出する位置
    認識手段とを有することを特徴とするチップマウント装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のチップマウント装置にお
    いて、 上記姿勢認識手段と位置認識手段は、同じ撮像手段を用
    いて上記チップ部品の認識を行うものであることを特徴
    とするチップマウント装置。
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