JPH09178905A - 接着性を有する光散乱体 - Google Patents

接着性を有する光散乱体

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JPH09178905A
JPH09178905A JP34184195A JP34184195A JPH09178905A JP H09178905 A JPH09178905 A JP H09178905A JP 34184195 A JP34184195 A JP 34184195A JP 34184195 A JP34184195 A JP 34184195A JP H09178905 A JPH09178905 A JP H09178905A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種部材との貼り合わせに接着剤を必要とせ
ず、硬化によって形成される架橋構造が貼り合わせた後
の耐久性を大幅に向上させ、また、硬化膜が可撓性に富
むため平面のみならずさまざまな曲面に対しても容易に
貼り合わせることが可能な、接着性を有し、シート状で
も液状でも供することができる光散乱体を得る。 【解決手段】 エチレン−酢酸ビニル並びにアクリレー
ト系及び/又はメタクリレート系モノマーからなる共重
合体を主成分とする熱硬化性接着性組成物に上記共重合
体と屈折率の異なる粒子を添加分散してなることを特徴
とする接着性を有する光散乱体を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化型の接着性
を有する光散乱体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より広く使用されている光拡散材料
は、ガラスや透明樹脂材料の表面に微細な凹凸をつけ
たり、または、ガラスや透明樹脂材料中に屈折率の異
なる透明な微粒子を均一に分散させることによって透過
光を散乱させている。また、透明体の表面を微粒子を含
有した特殊なシラン化合物混合物の硬化膜によって被覆
することにより、光散乱性を付与する技術(特開昭58
−42454号公報)も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の表面
に凹凸のある散乱体は、表面に汚れがつきやすく、また
表面に水や油などの液体が付着すると平行光線透過率が
上昇し、ヘイズ値が低下する(すりガラスが濡れると光
散乱効果が大きく低下するのと同様の現象)。また、
の方法については、上記のような欠点はなくなるもの
の、微粒子を分散させる材料がガラスやポリカーボネー
ト樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂やスチレン樹
脂など、硬質な自己接着性を持たない透明材料を用いる
ため、散乱体を他の部材と組み合わせて使用する場合、
その取り付けの際仮止めの工程を必要とし、工程が繁雑
になり、また剛体であるために多少の曲面を有する部材
(例えばランプカバーなど)への形状の追随性が悪く、
用途が極めて限定されたり加工工程が必要となり、コス
ト高になるなどの問題点があった。
【0004】本発明は上記事情を改善するためになされ
たもので、接着性を有し、しかも可撓性に富む硬化膜を
与える光散乱体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意検討を行った結果、エチレン−酢酸
ビニル並びにアクリレート系及び/又はメタクリレート
系モノマーからなる共重合体を主成分とする熱硬化性接
着性組成物をマトリックスとし、これにこの共重合体と
屈折率の異なる粒子を添加分散することにより、この組
成物は接着性を有するので、接着性を有する光散乱体を
得ることができ、この光散乱体は、シート状でも液状で
も供することができるため、上述した従来の問題点を解
決することができるうえ、光散乱体自身が接着性を有す
るため、各種部材との貼り合わせに接着剤を必要とせ
ず、硬化によって形成される架橋構造が貼り合わせた後
の耐久性を大幅に向上させること、また、硬化膜が可撓
性に富むため、平面のみならずさまざまな曲面に対して
も容易に貼り合わせることが可能であることを知見し、
本発明をなすに至ったものである。
【0006】即ち、本発明は、(1) エチレン−酢酸
ビニル並びにアクリレート系及び/又はメタクリレート
系モノマーからなる共重合体を主成分とする熱硬化性接
着性組成物に上記共重合体と屈折率の異なる粒子を添加
分散してなることを特徴とする接着性を有する光散乱
体、(2) 熱硬化性接着性組成物が、エチレン−酢酸
ビニル並びにアクリレート系及び/又はメタクリレート
系モノマーからなる共重合体100重量部に対し、有機
過酸化物を0.1〜10重量部、シランカップリング剤
を0.01〜5重量部添加してなることを特徴とする
(1)記載の接着性を有する光散乱体、(3) 熱硬化
性接着性組成物が、エチレン−酢酸ビニル並びにアクリ
レート系及び/又はメタクリレート系モノマーからなる
共重合体100重量部に対し、アクリロキシ基含有化合
物、メタクリロキシ基含有化合物及びアリル基含有化合
物のうち少なくとも一つを0.1〜50重量部添加して
なることを特徴とする(1)または(2)記載の接着性
を有する光散乱体、(4) 添加される粒子がエチレン
−酢酸ビニル並びにアクリレート系及び/又はメタクリ
レート系モノマーからなる共重合体と0.01〜0.2
の屈折率差を有し、かつ平均粒子径が0.5〜200μ
mであり、これをエチレン−酢酸ビニル並びにアクリレ
ート系及び/又はメタクリレート系モノマーからなる共
重合体100重量部に対し0.05〜50重量部添加し
てなることを特徴とする(1)、(2)または(3)記
載の接着性を有する光散乱体、を提供する。
【0007】本発明による光散乱体はシート状で提供
し、種々の部材と貼り合わせることができ、それ自身硬
化させて散乱シートとして使用することもできる。また
液状で提供し、透明体の表面に塗布後、硬化させること
もできる。また、光散乱体自身が接着性を有するため各
種部材との貼り合わせに接着剤を必要とせず、さらには
硬化型であるため耐熱性をはじめとする耐久性に優れて
いるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき更に詳しく説
明すると、本発明の光散乱体は、そのマトリックスがエ
チレン−酢酸ビニル並びにアクリレート系及び/又はメ
タクリレート系モノマーからなる共重合体を主成分とす
る熱硬化性接着性組成物からなるものである。
【0009】本発明に用いられるエチレン−酢酸ビニル
並びにアクリレート系及び/又はメタクリレート系モノ
マーからなる共重合体の酢酸ビニル含有率は4〜50重
量%であることが好ましく、更に好ましくは14〜45
重量%である。酢酸ビニル含有率が4重量%より低い
と、硬化させた光散乱体の光学的均一性が十分となら
ず、一方50重量%を越えると光学的均一性は良好とな
るが、硬化後の強度や耐久性が著しく低下してしまう場
合がある。
【0010】また、アクリレート系モノマー、メタクリ
レート系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル
酸、これらのエステルなどが挙げられ、具体的には、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル
などの(メタ)アクリル酸低級アルキルエステルのほ
か、(メタ)アクリル酸グリシジルなどが例示される。
これらはその1種を単独で用いてもよく、2種以上を併
用してもよいが、アクリレート系及び/又はメタクリレ
ート系モノマーの上記エチレン−酢酸ビニル並びにアク
リレート系及び/又はメタクリレート系モノマーからな
る共重合体中での含有率は、0.01〜20重量%、特
に0.05〜5重量%であることが好ましい。この含有
率が、20重量%を超えると加工性が低下する場合があ
る。
【0011】上記組成物には、熱硬化性を付与する点か
ら有機過酸化物を配合することができる。この有機過酸
化物としては、70℃以上で分解してラジカルを生ずる
ものであればいずれも使用可能であるが、半減期10時
間の分解温度が50℃以上のものがより好ましく、成膜
温度、調製条件、硬化(貼り合わせ)温度、被着体の耐
熱性、貯蔵安定性等を考慮して選択使用することができ
る。
【0012】使用可能な有機過酸化物としては、例えば
2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロキシパ
ーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン−3、ジ−t−ブチルパーオ
キサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、ジクミルパーオキサイド、α−α’−ビス(t−ブ
チルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−
4,4’−ビス(t−ブチルパーオキシ)パレレート、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1
−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,
1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリ
メチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート、t−ブチルパーオキシアセテート、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、2−5ジメチルヘキシル−2,
5−ビスパーオキシベンゾエート、ブチルハイドロパー
オキサイド、p−メタンハイドロパーオキサイド、p−
クロルベンゾイルパーオキサイド、第3ブチルパーオキ
シイソブチレート、ヒドロキシヘプチルパーオキサイ
ド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロルヘキサ
ノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デ
カノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
クミルパーオキシオクトエート、サクシニックアシッド
パーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、m−トルオ
イルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−
ブチルパーオキシイソブチレート、2,4−ジクロルベ
ンゾイルパーオキサイドなどが挙げられる。
【0013】有機過酸化物としては、これらのうちの1
種を単独でまたは2種以上を混合して用いることがで
き、その添加量は上記共重合体100重量部に対して
0.1〜10重量部で十分である。
【0014】更に、本発明の接着剤組成物には、接着促
進剤としてシランカップリング剤を添加すことができ
る。このシランカップリング剤としては、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリエトキシシラン、β−(3,4−エトキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロル
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等
があり、これらの1種を単独でまたは2種以上を混合し
て用いることができる。これらシランカップリング剤の
添加量は、上記共重合体100重量部に対し通常、0.
01〜5重量部である。
【0015】更に、エポキシシラン以外のエポキシ基含
有化合物を接着促進剤として配合することもできる。こ
のようなエポキシ基含有化合物としては、トリグリシジ
ルトリス(2−ヒドロキシエチレン)イソシアヌレー
ト、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、
1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、アリル
グリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエ
ーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノール(E
O)5 グリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグ
リシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、
o−フタル酸グリシジルエステル、グリシジルメタクリ
レート、ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。ま
たエポキシ基を含有したポリマーをアロイ化することに
よっても同様の効果を得ることができる。これらエポキ
シ基含有化合物は1種を単独でまたは2種以上を混合し
て用いることができ、添加量は上記共重合体100重量
部に対して、通常0.1〜20重量部で充分である。
【0016】また、本発明の接着性を有する光散乱体の
物性(機械的強度、接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿
熱性、耐候性、架橋速度)等の改良や調節のために、本
発明においては、上記組成物にアクリロキシ基、メタク
リロキシ基またはアリル基含有化合物を添加することが
できる。
【0017】この目的に供せられる化合物としては、ア
クリル酸あるいはメタクリル酸誘導体、例えばそのエス
テルやアミドが最も一般的である。この場合、エステル
残基としてはメチル、エチル、ドデシル、ステアリル、
ラウリルのような炭素数1〜24、特に1〜18のアル
キル基の他に、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基
や、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2−
ヒドロエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロ
ロ−2−ヒドロキシプロピル基などのハロゲン置換、水
酸基置換、アミノ基置換などの置換アルキル基などが挙
げられる。また、アクリル酸またはメタクリル酸とエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール等の多官能アルコールとのエステ
ルも同様に用いられる。
【0018】アミドとしては、ダイアセトンアクリルア
ミドが代表的である。更に、多官能架橋助剤としてトリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリ
ン等のアクリル、メタクリル酸エステルを用いることも
できる。
【0019】また、アリル基含有化合物としては、トリ
アリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フ
タル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジ
アリルなどが挙げられ、これらの1種または2種以上の
混合物が、上記共重合体100重量部に対し、0.1〜
50重量部、好ましくは0.1〜30重量部添加して用
いられる。0.1重量部未満であると前記機械的強度向
上という改良効果を低下させることがあり、50重量部
を越えると接着剤の調製時の作業性や成膜性を低下させ
ることがある。
【0020】なおまた、本発明の組成物には、光散乱体
の加工性や貼り合わせ等の加工性向上の目的で炭化水素
樹脂を添加することができる。この場合、添加される炭
化水素は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでも差し支え
ない。天然樹脂系ではロジン、ロジン誘導体、テルペン
系樹脂が好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、ト
ール油系樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロ
ジン誘導体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一
化、重合、エステル化、金属塩化したものを用いること
ができる。
【0021】テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネ
ン等のテルペン系樹脂のほか、テルペンフェノール樹脂
を用いることができる。また、その他の天然樹脂として
ダンマル、コーバル、シェラックを用いても差し支えな
い。一方、合成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹
脂、キシレン系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂で
は脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油
樹脂、共重合系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー
系石油樹脂、クマロンインデン樹脂を用いることができ
る。フェノール系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変
性フェノール樹脂を用いることができる。キシレン系樹
脂ではキシレン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることが
できる。
【0022】上記炭化水素樹脂の添加量は適宜選択され
るが、エチレン−酢酸ビニル並びにアクリレート系及び
/又はメタクリレート系モノマーからなる共重合体10
0重量部に対して1〜200重量部が好ましく、より好
ましくは5〜150重量部である。
【0023】本発明の接着性を有する光散乱体の対象と
なる光源としては、太陽光、蛍光灯、LEDなど種々の
光源が対象となるが、この中で可視光線のみならず人体
にとって有害な紫外光線を放出する光源も多く、このた
め本発明の光散乱体には、紫外光線をカットする目的で
上記組成物中に紫外線吸収剤を添加することができる。
【0024】紫外線吸収剤としては公知のものを使用す
ることができ、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤として、
2,4−ジギドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロ
キシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2,
2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベ
ンゾフェノンなどが挙げられる。
【0025】また、トリアゾール系紫外線吸収剤とし
て、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニー
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−t−ブチルフェニール)−5−クロル
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−
t−ブチル−5’−メチルフェニール)−5−クロルベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジ−t−アミノフェニール)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブ
チルフェニール)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−t−ブチルフェニール)ベンゾトリア
ゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチル
フェニール)ベンゾトリアゾール、2,4−ジ−t−ブ
チルフェニール−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−
ヒドロキシベンゾエートなどが挙げられる。
【0026】これらの紫外線吸収剤は1種を単独でまた
は2種以上を混合して用いることができ、添加量は上記
共重合体100重量部に対して0.01〜10重量部が
好ましい。
【0027】以上の添加剤の他、本発明の組成物には、
老化防止剤、染料、加工助剤などを本発明の効果を妨げ
ない範囲で添加することができる。
【0028】一方、上記熱硬化性接着性組成物(マトリ
ックス)中に添加分散される粒子は、上記エチレン−酢
酸ビニル共重合体と屈折率が異なるものであればいずれ
でのものでもよいが、特に上記エチレン−酢酸ビニル並
びにアクリレート系及び/又はメタクリレート系モノマ
ーからなる共重合体と0.01〜0.2、特に0.05
〜0.2の屈折率差を有し、かつ平均粒子径が0.5〜
200μm、特に1〜200μmの微粒子であることが
好ましく、またその添加量はエチレン−酢酸ビニル共重
合体100重量部に対し、0.05〜50重量部、特に
0.1〜45重量部が好ましい。
【0029】かかる微粒子としては、ガラス、石英、酸
化珪素、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛などの
無機粒子、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリウレタンなどの有機粒子が挙げ
られる。
【0030】本発明の光散乱体を得る場合、上記組成物
の構成成分と上記粒子とを均一に混合し、押出機、ロー
ル等で混練した後、これをカレンダー、ロール、Tダイ
押出し、インフレーション等の成膜法により所望の形状
に成膜して用いることができる。なお、成膜に際して
は、ブロッキング防止、被着体との圧着を容易にするた
め等の目的で、エンボス加工が施されていてもよい。
【0031】上記のようにして得られたシートは、常法
により部材と貼り合わせることができる。例えば熱プレ
スによる貼り合わせ法、押出機、カレンダーによる直接
ラミネート法、フィルムラミネーターによる加熱圧着法
等の手法を用いて積層することができる。
【0032】また、各構成成分を部材に何ら影響を与え
ない溶媒に均一に溶解させて、部材の表面に均一に塗布
し、他の部材と仮圧着した後、もしくはそのまま熱硬化
させることができる。
【0033】なお、本発明の接着性を有する光散乱体の
硬化条件としては、有機過酸化物の種類に依存するが、
70〜170℃、特に70〜150℃で2〜60分、特
に5〜30分とすることが望ましい。
【0034】
【発明の効果】本発明の光散乱体は、接着性を有するの
で、従来の光散乱体が各種部材を貼り合せ一体化する場
合、別に粘着剤もしくは接着剤を用いる必要があった
が、本発明により接着剤層という構成部材を削減でき、
また光散乱体自身がタック性を有するため、貼り合わせ
工程の位置合わせの際のすべりによるずれが生じないた
め、手間も大幅に軽減できるようになった。さらに、成
膜した光散乱体は従来のものに比べ柔軟性に冨んでいる
ため、平面ではない複雑な形状のものと組み合わせも可
能となった。しかも、熱硬化による架橋構造を有するた
め、耐熱、耐湿熱などの耐久性に優れるものである。
【0035】
【実施例】以下、実施例と比較例とを示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0036】[実施例1]エチレン−酢酸ビニル−グリ
シジルメタクリレート共重合体(住友化学工業社製、ボ
ンドファースト2A、酢酸ビニル含有量8%、グリシジ
ルメタクリレート含有量3%)100重量部に対して
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン2.0重量部、トリアリルイ
ソシアヌレート2.0重量部、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン0.5重量部、表面処理炭酸カル
シウム(ケミプロ化成社製、ケミプロンA)5重量部を
添加し、ミキシングロールにて90℃の温度で十分に混
練した後に、カレンダー法により0.4mm厚に成膜し
た。このシートをハロゲンランプ上に設置し、その正面
輝度(輝度計、ミノルタ製:S−100)を測定したと
ころ、2300cd/m2 であった。
【0037】さらにこのシートをガラス板とポリエステ
ルフィルムにはさみ、ゴム袋の中に入れ、真空ポンプで
脱気しながら130℃のオーブン中に30分間放置する
ことによってガラス板とポリエステルフィルムを接着一
体化した光散乱体を得た。この光散乱体をハロゲンラン
プ上に置き、その正面輝度を測定したところ、2500
cd/m2 であった。また、この接着複合化した光散乱
体を100℃のオーブン中に500時間放置後、その光
散乱体の状態を観察したところ、外観上全く変化が見ら
れず、正面輝度もほとんど変化しなかった。
【0038】[実施例2]実施例1で用いた構成成分を
トルエンに均一に溶解させた後、ロールコーターでポリ
エステルフィルム上に均一に塗布し、十分に乾燥させ、
ポリエステルフィルム上に30μmの光散乱被膜を設け
た。このようにして作成した光散乱体のヘイズ値及び全
光線透過率をカラーコンピューター(スガ試験機社製:
SM−5)で測定したところ、ヘイズ値は52.7%、
全光線透過率は、93.7%であった。さらにこの光散
乱体フィルムを130℃のオーブン中に30分間放置す
ることによって被膜を硬化させた後、ヘイズ値及び全光
線透過率を測定したところ、ヘイズ値は、40.0%、
全光線透過率は95.3%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B05D 5/06 B05D 5/06 B 7/24 302 7/24 302H 302P 303 303H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル並びにアクリレー
    ト系及び/又はメタクリレート系モノマーからなる共重
    合体を主成分とする熱硬化性接着性組成物に、上記共重
    合体と屈折率の異なる粒子を添加分散してなることを特
    徴とする接着性を有する光散乱体。
  2. 【請求項2】 熱硬化性接着性組成物が、エチレン−酢
    酸ビニル並びにアクリレート系及び/又はメタクリレー
    ト系モノマーからなる共重合体100重量部に対し、有
    機過酸化物を0.1〜10重量部、シランカップリング
    剤を0.01〜5重量部添加してなることを特徴とする
    請求項1記載の接着性を有する光散乱体。
  3. 【請求項3】 熱硬化性接着性組成物が、エチレン−酢
    酸ビニル並びにアクリレート系及び/又はメタクリレー
    ト系モノマーからなる共重合体100重量部に対し、ア
    クリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物
    及びアリル基含有化合物のうち少なくとも一つを0.1
    〜50重量部添加してなることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の接着性を有する光散乱体。
  4. 【請求項4】 添加される粒子がエチレン−酢酸ビニル
    並びにアクリレート系及び/又はメタクリレート系モノ
    マーからなる共重合体と0.01〜0.2の屈折率差を
    有し、かつ平均粒子径が0.5〜200μmであり、こ
    れをエチレン−酢酸ビニル並びにアクリレート系及び/
    又はメタクリレート系モノマーからなる共重合体100
    重量部に対し、0.05〜50重量部添加してなること
    を特徴とする請求項1、2または3のいずれか1項記載
    の接着性を有する光散乱体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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