JPH09177225A - ピン支持された折版アーチ構造物およびその支持装置 - Google Patents
ピン支持された折版アーチ構造物およびその支持装置Info
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- JPH09177225A JPH09177225A JP33657695A JP33657695A JPH09177225A JP H09177225 A JPH09177225 A JP H09177225A JP 33657695 A JP33657695 A JP 33657695A JP 33657695 A JP33657695 A JP 33657695A JP H09177225 A JPH09177225 A JP H09177225A
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Abstract
いてコンクリートの増打ちの必要をなくして、雨水およ
び風の侵入による発錆の虞れがなく、各折版アーチ構造
材の正確な位置決めをも可能にした低コストで工期の短
縮も図れるピン支持された折版アーチ構造物およびその
支持装置を提供する。 【解決手段】 断面凹型よりなる折版アーチ構造材2を
複数枚隣接して構築してある折版アーチ構造物1であっ
て、前記折版アーチ構造材2が下部構造体5上のアンカ
ーボルト6に櫛形金物7を介して取り付けられたことを
特徴とするものである。
Description
折版アーチ構造材を複数枚隣接して下部構造体(鉄筋コ
ンクリート造り等の基礎や鉄骨造り等の骨組を総称して
下部構造体と言う)上に構築される折版アーチ構造物お
よびその支持装置に関するものである。
材を複数枚隣接して下部構造体上に構築される折版アー
チ構造物としては、図7に示すようなものがある。この
種の折版アーチ構造物は比較的スパンSは小さいことか
ら(10〜20m)、折版アーチ構造材22A、22B
を折版成形機によって工場加工あるいは現場加工により
形成して複数枚隣接させ、折版アーチ構造材22Aを地
面Gにおける平面視矩形をした下部構造体25上にサポ
ート31とともに支持した後、折版アーチ構造材22B
を前記折版アーチ構造材22Aと連結して構築してい
た。そしてその際、図8(B)に示すように、前記折版
アーチ構造材22A、22Bの端部を下部構造体25上
に接合するのに、該下部構造体25上にアンカーボルト
26により固定されたアングル状の位置決め金物27に
溶接等により接合して固定し、その後、図8(A)に示
すように前記折版アーチ構造材22A、22Bの端部を
包み込むように再度コンクリートを増打ち部25Bとし
て打設していた。
折版アーチ構造物の構築方法では、本来の下部構造体2
5と増打ち部25Bとの間の打継ぎ部にクラックが発生
し易く、屋根を伝ってきた雨水が下部構造体25より建
物内へ侵入したり、鋼材に錆が発生する等多くの問題が
あった。また、折版アーチ構造材22A、22Bの端部
は位置決め金物27に溶接等により接合して固定するこ
とが多く、この場合は、折版アーチ構造材22A、22
Bの亜鉛めっき層を破壊し、これもまた錆を発生させる
原因となった。さらに、断面凹型よりなる各折版アーチ
構造材を複数枚隣接して下部構造体上に構築するに際し
て、特に成形機による現場加工によってパネルを断面凹
型およびアーチ形状に加工したり、各折版アーチ構造材
をはぜ絞めによるシーミングによって複数枚隣接してブ
ロック化することによる寸法の加工誤差が生じた場合に
は、それらの矯正をしながら構築する必要があって、き
わめて手間を要した。
アーチ構造物における諸課題を解決して、折版アーチ構
造材の下部構造財への固定においてコンクリートの増打
ちの必要をなくして、雨水および風の侵入による発錆の
虞れがなく、各折版アーチ構造材の正確な位置決めをも
可能にした低コストで工期の短縮も図れるピン支持され
た折版アーチ構造物およびその支持装置を提供する。
凹型よりなる折版アーチ構造材を複数枚隣接して構築し
てある折版アーチ構造物であって、前記折版アーチ構造
材が下部構造体上のアンカーボルトに櫛形金物を介して
取り付けられたことを特徴とするものである。また本発
明は、前記折版アーチ構造物において、前記折版アーチ
構造材の端部が下部構造体上面より外側下方に位置する
ように、前記折版アーチ構造材の端部近傍を各折版アー
チ構造材間に挿入挟持された前記櫛形金物にボルト接合
させたことを特徴とするもので、これらを課題解決のた
めの手段とするものである。
て説明する。図1〜図3は本発明の折版アーチ構造物お
よびその支持装置の1実施の形態を示し、図1(A)は
折版アーチ構造物の全体正面図、図1(B)は図1
(A)のA部の拡大図、図2は図1(A)のB矢視の側
面図、図3(A)は折版アーチ構造材と櫛形金物との接
合部を示す図1(B)のC矢視図、図3(B)は図3
(A)のD部拡大図、図3(C)はパッキングの斜視図
である。折版アーチ構造物1は、後述するようにコイル
状に巻かれた平板の亜鉛めっき長尺鋼板を適宜の寸法に
切断されたものを成形機により断面凹型よりなる折版ア
ーチ構造材2とし、図2および図3に示すように、該折
版アーチ構造材2を複数枚(5枚程度)隣接させ、はぜ
絞め連結してブロック化した折版アーチ構造材ブロック
3の多数を地面Gの下部構造体5上に設置されて構築さ
れるものである。符号12は折版アーチ構造物1の頂部
に設けられた採光窓を示している。
面凹型よりなる各折版アーチ構造材2がコンクリート下
部構造体5上のアンカーボルト6に櫛形金物7を介して
取り付けられたものであり、特に、前記折版アーチ構造
材2の端部(下端)2Dが下部構造体5の上面5Uより
外側下方(距離Hは適宜選定される。)に位置するよう
に、前記折版アーチ構造材2の端部2D近傍が前記櫛形
金物7にボルト8により接合されたものである。櫛形金
物7は、図1(B)および図3に示されるように、下部
構造体5に埋設されたアンカーボルト6にナット6Aに
よっていわゆるピン支持固定されるアングル部7Aと、
該アングル部7Aから各折版アーチ構造材2の間隔と一
致する所定間隔毎に直角に立設された櫛歯部7Bとから
なり、これらの櫛歯部7Bが、図3(A)に示すよう
に、5枚程度を隣接させ、はぜ絞め連結してブロック化
した前記折版アーチ構造材ブロック3における各折版ア
ーチ構造材2間に挿入挟持されてボルト・ナット8等に
よって接合固定される。図3(B)に示すように、折版
アーチ構造材ブロック3における互いに隣接する各折版
アーチ構造材2の連結部は、後述するように、一方の折
版アーチ構造材2における一側端2Aの折曲部を他方の
折版アーチ構造材2の他側端2Bが包み囲んでいわゆる
「はぜ絞め部」9を形成しており、これらの隣接する各
折版アーチ構造材2の側壁間に前記櫛形金物7における
各櫛歯部7Bが挿入挟持されてボルト・ナット8等によ
って接合固定されるものである。なお、各折版アーチ構
造材2の溝の底部と櫛歯部7Bとアングル部7Aとで囲
まれる空間には、図3(C)に示したようなゴム等のパ
ッキングが充填され、雨水や風の侵入の防止を万全なも
のにする。
なる各折版アーチ構造材2の形成方法およびこれらを隣
接設置して折版アーチ構造物を構築する方法について例
示する。図4では、建設現場における(A)〜(D)ま
での工程を説明する。(A)工程では、断面凹型でかつ
アーチ型の折版アーチ構造材2に形成されるコイル状に
巻かれた平板の亜鉛めっき長尺鋼板を適宜の寸法に正確
に切断するために、パネル長さのマーキングおよびリミ
ットスイッチ14の取付けを伴い、亜鉛めっき長尺鋼板
を搬送するローラーの調整を行う。(B)工程では、図
面右側の断面図に示すように、コイル状に巻かれた平板
の亜鉛めっき長尺鋼板を第1成形機13Aによって断面
凹型の折版アーチ構造材2に折り曲げ加工される。ロー
ラー上で所定の寸法の折曲げが完了すると、リミットス
イッチ14の位置検出によって折版アーチ構造材2は所
定の長さで切断され、点線のように平行移動し、第2成
形機13Bによって繰り出されて所定の曲率のアーチに
形成される。(C)工程では、前記(B)工程にて所定
の曲率のアーチに形成された各折版アーチ構造材2の複
数枚、例えば5枚を隣接設置して自動はぜ絞め機を用
い、5パネルシームとしてブロック化した折版アーチ構
造材ブロック3を前記図3(B)に示したような「はぜ
絞め」9により互いを連結するシーミングによってブロ
ック製作を行い、同時に折版アーチ構造材ブロック3の
ブロックとしてのセンター出しも行うものである。
(D)工程では、図3(A)に示したような5枚の連結
されたブロックとしての折版アーチ構造材ブロック3に
櫛形金物7および付属の金物等を取り付けるものであ
る。
て折版アーチ構造材ブロック3を、該折版アーチ構造材
ブロック3の端部近傍に接合された櫛形金物7によって
下部構造体5上のアンカーボルトに固定する吊り込みが
行われる。(F)工程では、工程(C)〜(E)の工程
を繰り返して、順次各折版アーチ構造材ブロック3を隣
接設置して下部構造体5上に固定して行く。図6の
(G)工程では、下部構造体5上に隣接設置された折版
アーチ構造材ブロック3間のシーミングおよび垂直方向
の建入れ調整によって折版アーチ構造物としての整容を
行い、アンカーの締め込みが行われる。(H)工程で
は、各ブロック毎に工程(C)〜(G)が繰り返されて
構築が完了する。
発明の趣旨の範囲内で、建物、下部構造体の形状(平面
形状も含む。)、折版アーチ構造材の曲率、櫛形金物の
形状、パネルとしての折版アーチ構造材ブロックの枚
数、折版アーチ構造材間のシーミング形態、櫛形金物の
アンカーボルトとの連結形態、櫛形金物と折版アーチ構
造材との接合形態、成形機による成形方式、折版アーチ
構造材ブロックの下部構造体への設置形態等については
適宜採用できることは言うまでもない。また、折版アー
チ構造材の端部と櫛形金物の接合は、リベットやスポッ
ト溶接等の固着手段を用いて行うことができることは言
うまでもない。
よれば、折版アーチ構造材が下部構造体上のアンカーボ
ルトに櫛形金物を介して取り付けられたことによって、
従来のもののように本来の下部構造体にコンクリートの
増打ち部を打設することによって該増打ち部と下部構造
体との間の打継ぎ部にクラックが発生することがないの
で、屋根を伝ってきた雨水が前記クラックを通じて下部
構造体より建物内へ侵入したり、鋼材に錆が発生する虞
れが全くない。 また、前記折版アーチ構造材の端部が
下部構造体上面より外側下方に位置するように、前記折
版アーチ構造材の端部近傍を各折版アーチ構造材間に挿
入挟持された前記櫛形金物にボルト等で接合されている
ことによって、さらに、屋根を伝ってきた雨水は下部構
造体に伝わることがなく、そのまま折版アーチ構造材の
下端部から地面に落下するので、雨水が下部構造体より
建物内へ侵入したり、鋼材に錆が発生する虞れは全くな
くなるものである。しかも、櫛形金物はコンクリート下
部構造体上にボルト接合によって支持されていることに
よって、簡単に取り付けられるだけでなく、折版アーチ
構造材を短時間に固定することができる。さらに、折版
アーチ構造材が複数枚からなるパネルでブロック化され
て櫛形金物に配置された櫛歯部によって正確に案内位置
決めされるので、これらの各折版アーチ構造材が下部構
造体上に構築される際に、特に成形機による現場加工に
よってパネルを断面凹型およびアーチ形状に加工した
り、各折版アーチ構造材をはぜ絞めによるシーミングに
よって複数枚隣接してブロック化する際に寸法の加工誤
差が生じた場合でも、それらは櫛形金物に接合される段
階で半ば強制的に正確な位置に矯正され、溶接等を伴う
ことのないきわめて簡素な構造によって短時間に構築を
行うことが可能になり、低コストで工期の短縮も図れる
ピン支持された折版アーチ構造物およびその支持装置が
提供される。
の1実施の形態を示し、(A)は折版アーチ構造物の全
体正面図、(B)は(A)のA部の拡大図である。
図で、(A)は図1(B)のC矢視図で、、(B)は図
3(A)のD部拡大図 、図3(C)はパッキングの斜
視図である。
で、ローラーの調整から櫛形金物の取付けまでを示す図
である。
で、折版アーチ構造材ブロックの吊り込みからセットま
でを示す図である。
で、垂直シーミングから最終工程を示す図である。
ある。
造材の下部構造体への支持装置を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 断面凹型よりなる折版アーチ構造材を複
数枚隣接して構築してある折版アーチ構造物であって、
前記折版アーチ構造材が下部構造体上のアンカーボルト
に櫛形金物を介して取り付けられたことを特徴とするピ
ン支持された折版アーチ構造物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の折版アーチ構造物にお
いて、前記折版アーチ構造材の端部が下部構造体上面よ
り外側下方に位置するように、前記折版アーチ構造材の
端部近傍を各折版アーチ構造材間に挿入挟持された前記
櫛形金物にボルト接合させたことを特徴とするピン支持
された折版アーチ構造物の支持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33657695A JP2837830B2 (ja) | 1995-12-25 | 1995-12-25 | ピン支持された折版アーチ構造物およびその支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33657695A JP2837830B2 (ja) | 1995-12-25 | 1995-12-25 | ピン支持された折版アーチ構造物およびその支持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09177225A true JPH09177225A (ja) | 1997-07-08 |
JP2837830B2 JP2837830B2 (ja) | 1998-12-16 |
Family
ID=18300581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33657695A Expired - Fee Related JP2837830B2 (ja) | 1995-12-25 | 1995-12-25 | ピン支持された折版アーチ構造物およびその支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2837830B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006161504A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Fulta Electric Machinery Co Ltd | 簡易型堆肥発酵装置の構築方法と、この簡易型堆肥発酵装置 |
JP2008517187A (ja) * | 2004-10-15 | 2008-05-22 | エム.アイ.シー.インダストリーズ,インコーポレイテッド | 建築パネルおよび建物構造体 |
-
1995
- 1995-12-25 JP JP33657695A patent/JP2837830B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008517187A (ja) * | 2004-10-15 | 2008-05-22 | エム.アイ.シー.インダストリーズ,インコーポレイテッド | 建築パネルおよび建物構造体 |
JP2006161504A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Fulta Electric Machinery Co Ltd | 簡易型堆肥発酵装置の構築方法と、この簡易型堆肥発酵装置 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2837830B2 (ja) | 1998-12-16 |
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