JPH09176618A - 建築用外壁材のラップジョイント用水膨張性ホットメルト型プレシーリング材 - Google Patents

建築用外壁材のラップジョイント用水膨張性ホットメルト型プレシーリング材

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JPH09176618A
JPH09176618A JP33467195A JP33467195A JPH09176618A JP H09176618 A JPH09176618 A JP H09176618A JP 33467195 A JP33467195 A JP 33467195A JP 33467195 A JP33467195 A JP 33467195A JP H09176618 A JPH09176618 A JP H09176618A
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JP
Japan
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water
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presealing
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swellable
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JP33467195A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nakatani
裕之 中谷
Hideo Takamatsu
秀雄 高松
Masamitsu Murasawa
政実 村澤
Masao Ishii
正雄 石井
Akira Nishikawa
亮 西川
Yoshiki Nobuto
芳樹 延藤
Toshioki Kiuchi
敏恩 木内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Nitta Gelatin Inc
Nisseki Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Nitta Gelatin Inc
Nisseki Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外壁材のソリ・ヒズミに十分追随しうる弾性
を維持しつつ、水膨張性能を付与することで、止水性能
をさらに向上させる。 【解決手段】 建築用外壁材のラップジョイント用水膨
張性ホットメルト型プレシーリング材は、熱可塑性エラ
ストマー20〜50重量%と、粘着性付与剤5〜40重
量%と、可塑剤10〜50重量%と、水膨張性樹脂5〜
35重量%とを含む。また、外壁材は、板状の外壁本体
と、外壁本体に塗布された前記ラップジョイント用水膨
張性ホットメルト型プレシーリング材とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレシーリング
材、特に、建築用外壁材のラップジョイント用に使用さ
れる水膨張性ホットメルト型プレシーリング材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】住宅等の建造物のプレハブ化・ユニット
化が近年盛んに行われるようになり、従来施工現場で施
工されていた土壁仕上げ・セメントモルタル仕上げが、
工場において製造された外壁用パネルを取り付ける作業
に変遷してきている。外壁材のユニット化に用いられる
プレシーリング材として、溶剤型のもの、反応硬化型の
もの、ホットメルト型のもの、発泡テープ等があるが、
中でも以下のような優れた特性を有するホットメルト型
プレシーリング材の開発が進められている。
【0003】ホットメルト型プレシーリング材は、溶剤
型のプレシーリング材にみられる乾燥工程時の溶剤特有
の問題がなく、耐候性に優れている。また、反応硬化型
のものにおいて問題とされる、反応速度および発泡度合
等が温度・湿度等の気象条件に大きく依存する点、およ
び取扱が容易ではない点とは無縁である。さらに、発泡
テープをプレシーリング材として使用する場合に問題と
される価格が高く、しかも作業性および生産性が悪いと
いう難点とも無縁である。
【0004】一般にホットメルト型プレシーリング材に
要求される特性としては、ジョイントを構成する壁材間
を密着または接着することによって、壁材における水密
性を維持することが不可欠の事項である。そして、四季
の気候変化に伴う温度および湿度の変化、雨水等による
壁材の伸び、ソリおよびヒズミに十分追随できる、長期
間にわたる接着性および粘着性が必要とされている。こ
のような性能を満たすものとして、特公平2−5547
3号公報には、熱溶融時は粘着性を示すが冷時は表面粘
着性を示さない性能を有するホットメルト型プレシーリ
ング材が記載されている。しかし、そのプレシーリング
材は、温度、湿度、その他の環境要因によって発生する
建築用外壁材の反り・歪みが著しい場合は、十分に水密
性を維持することができないという問題点を有してい
る。
【0005】特開昭57−151670号公報には、水
膨張剤を含む熱可塑性ゴムからなる水膨張性シール材が
記載されている。しかし、水膨張剤を含むゴムを建築用
外壁材のラップジョイント用プレシーリング材として用
いることは、ゴムの押し出し機等の装置が必要になる。
また、水膨張剤を含むゴムでは、外壁材への接着性が不
足するため、接着力を維持するためには他の手段が必要
となり、経済性および生産性の面で問題となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、建築用外壁材のラップジョイントに使用さ
れるホットメルト型プレシーリング材において、外壁材
のソリ・ヒズミに十分追随しうる弾性を維持しつつ、水
膨張性能を付与することで、止水性能をさらに向上させ
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の建築用外壁材の
ラップジョイント用水膨張性ホットメルト型プレシーリ
ング材は、熱可塑性エラストマー20〜50重量%と、
粘着性付与剤5〜40重量%と、可塑剤10〜50重量
%と、水膨張性樹脂5〜35重量%とを含む。ワックス
2〜25重量%をさらに含むと好ましい。
【0008】前記熱可塑性エラストマーが、スチレン−
ブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレン−ブ
タジエンブロック共重合体の水添物(SEBS)、スチ
レン−イソプレンブロック共重合体(SIS)およびス
チレン−イソプレンブロック共重合体の水添物(SEP
S)から選ばれる少なくとも1種であると好ましい。前
記粘着性付与剤が、ロジン系樹脂、ポリテルペン系樹
脂、クマロンインデン樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂、脂
環族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂およびそれ
らの水添物から選ばれる少なくとも1種であると好まし
い。
【0009】前記可塑剤が、パラフィン系オイル、ナフ
テン系オイル、芳香族系オイル、ポリブテン液状ゴム、
ポリイソブチレン液状ゴム、ポリイソプレン液状ゴムお
よびその水添物から選ばれる少なくとも1種であると好
ましい。前記水膨張性樹脂の平均粒子径が150μm以
下であると好ましい。本発明の建築用外壁材のラップジ
ョイント用水膨張性ホットメルト型プレシーリング材は
発泡状態にあると好ましく、熱溶融状態下で加圧し、ガ
スを混入させた後、大気中に吐出させることによって得
られた状態であるとさらに好ましい。
【0010】また、本発明の外壁材は、板状の外壁材本
体と、前記外壁材本体に塗布された上述の水膨張性ホッ
トメルト型プレシーリング材とを備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳しく説明す
る。本発明の建築用外壁材のラップジョイント用水膨張
性ホットメルト型プレシーリング材は、熱可塑性エラス
トマーと、粘着性付与剤と、可塑剤と、水膨張性樹脂と
を含む。
【0012】熱可塑性エラストマーとしては、スチレン
−ブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレン−
ブタジエンブロック共重合体の水添物(SEBS)、ス
チレン−イソプレンブロック共重合体(SIS)、スチ
レン−イソプレンブロック共重合体の水添物(SEP
S)、アクリル系ブロック共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体が
例示されるが、これらに限定されない。上記エラストマ
ーは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0013】熱可塑性エラストマーとして、耐候性、復
元性および耐オイルブリード性の観点からは、スチレン
−ブタジエンブロック共重合体の水添物(SEBS)、
スチレン−イソプレンブロック共重合体の水添物(SE
PS)およびアクリル系ブロック共重合体が好ましい。
粘着性付与剤としては、粘着性を付与する効果や流動性
を改善する添加剤であれば特に限定はなく、ロジン、変
性(水素化等)ロジンおよびそれらのエステル体等のロ
ジン系樹脂;ダンマル、α−/β−ピネン、ジペンテン
等のテルペン類の重合体、テルペンフェノール樹脂等の
ポリテルペン系樹脂;クマロンインデン樹脂;脂肪族系
炭化水素樹脂;脂環族系炭化水素樹脂;芳香族系炭化水
素樹脂およびそれらの水添物が例示される。粘着性付与
剤として、熱可塑性エラストマーに対する相溶性の観点
からは、上記樹脂から選ばれる少なくとも1種を使用す
ると好ましく、熱可塑性エラストマーに対する相溶性お
よび耐候性に優れることから、脂肪族系炭化水素樹脂、
脂環族系炭化水素樹脂、ポリテルペン系樹脂およびそれ
らの水添物から選ばれる少なくとも1種を使用するのが
さらに好ましい。
【0014】可塑剤としては、パラフィン系オイル、ナ
フテン系オイル、芳香族系オイル、ポリブテン液状ゴ
ム、ポリイソブチレン液状ゴム、ポリイソプレン液状ゴ
ムおよびその水添物が例示される。熱可塑性エラストマ
ーに対する相溶性が良く、移行性の問題も生じにくい点
から、可塑剤として、上記オイル、液状ゴムから選ばれ
る少なくとも1種を使用すると好ましい。
【0015】本発明の水膨張性ホットメルト型プレシー
リング材中、上記各成分の配合比率は、熱可塑性エラス
トマー20〜50重量%、粘着性付与剤5〜40重量
%、可塑剤10〜50重量%である。水膨張性樹脂とし
ては、特に限定はなく、たとえば、高吸水性樹脂である
イソブチレン−無水マレイン酸共重合体がある。イソブ
チレン−無水マレイン酸共重合体を使用する場合は、イ
ソブチレン:無水マレイン酸がほぼ1:1(モル比)の
交互共重合体が好ましく、耐熱性、耐候性および耐久性
に優れている。市販されている水膨張性樹脂としてKI
ゲル(株式会社クラレ製)を挙げることができる。
【0016】水膨張性ホットメルト型プレシーリング材
中の水膨張性樹脂の配合比率は、水膨張性樹脂5〜35
重量%である。水膨張性樹脂が5重量%未満であると、
水を吸収した時のプレシーリング材の膨張率が小さくな
り、十分な止水性能が得られない。また、水膨張性樹脂
が35重量%を超えると、プレシーリング材の柔軟性が
失われ、吸水、乾燥による膨張、収縮によって、プレシ
ーリング材の表面にひびが発生することがある。
【0017】水膨張性樹脂の平均粒子径は、150μm
以下が好ましい。水膨張性樹脂の平均粒子径が大きすぎ
ると、アプリケーターで施工する場合、フィルターの目
詰まりが生じる。また、施工できたとしても流動性が悪
くなるため、アプリケーターにかかりにくくなり、作業
性が低下する。特に発泡させる場合、発泡状態が不均一
になることがある。
【0018】特に、プレシーリング材中の水膨張性樹脂
の配合比率は、プレシーリング材が発泡状態にない場
合、水膨張性樹脂を10〜30重量%配合するのが好ま
しい。また、発泡状態にある場合は、水膨張性樹脂を5
〜25重量%配合するのが好ましい。プレシーリング材
が発泡状態にあると、水を吸収した時に膨張等の変形が
しやすくなり、発泡状態にない場合よりも少ない量で水
膨張性効果が得られ、水膨張性能がさらに高くなり、止
水性能がさらに改善されるため好ましい。また、プレシ
ーリング材が発泡状態にあると、シーリング材としての
柔軟性、復元性および水膨張性のバランスをさらに優れ
たものにできる。
【0019】発泡方法としては、特に限定はないが、例
えば、プレシーリング材を熱溶融状態下で加圧し、ガス
を混入させることによってプレシーリング材を発泡状態
にする方法がある。これによって、プレシーリング材を
容易に発泡状態にすることができる。中でも、ガス混入
溶融塗布装置等を使用して、ヘリウム、窒素、空気、ア
ルゴンおよび二酸化炭素等の気体を混入させる、特開昭
53−17645号公報に記載されている方法が好まし
い。この方法では、プレシーリング材をタンク内等で加
熱溶融し、これを加圧しながら上記の気体を混入させ、
この加圧状態のプレシーリング材−気体混合溶液をガン
等によって大気圧下で塗布する。このガンのノズルから
吐出される時に、上記混合溶液内の気体は、溶液から泡
となって放出され、プレシーリング材は膨張し、均質な
気泡を有する固体発泡体として固化する。なお、発泡方
法としては、上記方法に限定されることはなく、化学反
応により気体を発生させる分解型発泡剤を使用する方
法、スプレー等による機械的に発泡させる方法であって
もよい。
【0020】発泡倍率については、特に限定されない
が、1.5〜3.5倍に調整されることが好ましい。発
泡倍率が1.5倍に満たないと発泡による効果が十分に
活かされず、止水性能も十分ではない。一方、3.5倍
を超えて発泡すると、均一で緻密な気泡とはならず、プ
レシーリング材に大きな気泡が混在する傾向が生じる。
この大きな気泡は、破泡しやすいため、プレシーリング
材の水密性が低下する恐れがある。
【0021】プレシーリング材は、熱可塑性エラストマ
ー、粘着性付与剤、可塑剤および水膨張性樹脂以外の成
分として、ワックスが配合されていてもよい。ワックス
は、プレシーリング材の施工後の粘着性を抑え、熱溶融
時の粘度を低下させ、作業性を上げる目的で添加され
る。ワックスの種類は、特に限定されないが、パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタリンワックスおよびポリ
エチレンワックスが例示される。上記ワックスは、単独
で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。ワック
スの配合量は、プレシーリング材中にワックスをさらに
2〜25重量%配合すると好ましく、5〜20重量%配
合するとより好ましい。ワックス量が2重量%未満であ
ると、プレシーリング材の施工後の粘着性を抑えて必要
時にのみ粘着性を付与することが困難になる。一方、2
5重量%を超えるとプレシーリング材の柔軟性および復
元性が悪くなり、吸水前のシーリング効果が悪くなる。
【0022】本発明の水膨張性ホットメルト型プレシー
リング材は、例えば、充填材、界面活性剤、酸化防止剤
(老化防止剤)、紫外線吸収剤、着色剤等の各種添加剤
が配合されていてもよい。発泡性を向上させる目的で充
填材、界面活性剤を添加するのも好ましい。充填材とし
ては、コロイダルシリカ、カーボンブラック、酸化チタ
ンが例示される。界面活性剤としては、アニオン系、カ
チオン系、非イオン系の界面活性剤が例示される。酸化
防止剤としては、フェノール系、芳香族アミン系、リン
系、イオウ系、ジチオカルバミン酸塩系、チオウレア系
の酸化防止剤が例示される。紫外線吸収剤としては、サ
リチル酸エステル類、ベンゾフェノン類、ベンゾトリア
ゾール類の紫外線吸収剤が例示される。着色剤として
は、二酸化チタン、炭酸カルシウム、亜鉛華が例示され
る。これらの添加剤は単独で使用してもよく、2種以上
を併用してもよい。
【0023】上記各種添加剤の配合量としては、プレシ
ーリング材中の熱可塑性エラストマー、粘着性付与剤、
可塑剤およびワックスの合計100重量部に対して、充
填材は3重量部以下、界面活性剤は3重量部以下、酸化
防止剤は0.1〜3重量部、紫外線吸収剤は2重量部以
下の範囲内でそれぞれ配合するのが好ましい。本発明の
外壁材は、板状の外壁材本体と、前記外壁材本体に塗布
された上記水膨張性ホットメルト型プレシーリング材と
を備えている。本発明の外壁材の一例を図1に示す。外
壁材1は、板状の外壁材本体2と、板状の外壁材本体2
に塗布された水膨張性ホットメルト型プレシーリング材
3とを備えている。本発明に用いられる板状の外壁本体
は、板状であれば、任意の素材、厚み、大きさのものが
使用される。
【0024】水膨張性ホットメルト型プレシーリング材
の塗布方法については、特に限定されないが、発泡させ
ながら塗布することができる前記装置を使用するのが好
ましい。また、2〜10mmの幅でビード状に塗布する
のが好ましい。水膨張性プレシーリング材が塗布された
外壁材に、他の板状の外壁材本体を貼り合わせ固定する
ことによって、外壁材のラップジョイント部の目止めが
できる。
【0025】得られた外壁材は、本発明特有の水膨張性
プレシーリング材が塗布されているため、外壁材のソリ
・ヒズミに十分追随しうる弾性を維持する特性を保持し
つつ、プレシーリング材に高い水膨張性能が付与される
ため、雨水等が入り込んだ場合、プレシーリング材が膨
張し、シーリング効果が高まり、外壁材の止め部分の止
水性能が改善され、耐久性が向上する。
【0026】このようにして得られた外壁材は、プレハ
ブ住宅等の外壁に用いられる。外壁材の製造は工場内で
行われるのが好ましく、これによって、施工現場での目
地仕上げの手数を省くことができ、住宅建設の施工日数
を短縮することができる。
【0027】
【実施例】下記の実施例は、本発明の例示であり、本発
明の特許請求の範囲を制限するものではない。実施例お
よび比較例における評価方法は以下の通りである。評価方法 (水膨張率)離型紙に、幅約10mm、長さ約50mm
のビード状にプレシーリング材を塗布し、試験サンプル
を作成した。試験サンプルを水道水に浸漬し、1日後お
よび2日後のビードの体積増加を%で示した。
【0028】(乾燥後のビードの状態)吸水率を測定
後、試験サンプルを22℃に1週間放置し乾燥させ、ビ
ードの状態を観察した。この時、水道水に浸漬する前の
ビードの状態と比較した。 (水密性)図2に示すようなポリプロピレン板4の上に
プレシーリング材5をU字型のビード状に塗布した(ビ
ードの形状:幅6mm、高さ約4.5mm)。塗布され
たプレシーリング材の上に別のポリプロピレン板を重
ね、プレシーリング材の圧縮率が20%になるまでポリ
プロピレン板をボルトとナットで圧縮圧締して、試験サ
ンプルを作成した。この試験サンプルに着色水6をU字
の底部から100mmの高さまで入れ、22℃で水の漏
れを経時的に観察した。実施例 (実施例1−1〜1−3,比較例1−1〜1−2)タフ
プレンA(スチレン−ブタジエン−スチレン・ブロック
共重合体)35重量部、YS−レジンPx800(ポリ
テルペン系粘着付与剤)30重量部、シェルフレックス
371(ナフテン系プロセスオイル)35重量部、パラ
フィンワックス135°F(ワックス)20重量部、イ
ルガノックス1010(老化防止剤)1重量部からなる
組成物Aを得た。
【0029】表1に示すように、組成物Aの100重量
部に対して、KIゲルの配合量を0〜70重量部の範囲
で変えて、プレシーリング材を得た。なお、プレシーリ
ング材は発泡させなかった。使用したKIゲルは、株式
会社クラレ製のKIゲル−201K−F2であり、その
含水率は7重量%以下、平均粒子径は200メッシュパ
ス以下、充填比重は0.5〜0.8であった。
【0030】得られたプレシーリング材の水膨張率、乾
燥後のビードの状態および水密性を測定した。結果を表
1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】(実施例2−1〜2−2,比較例2−1〜
2−2)タフプレンA(スチレン−ブタジエン−スチレ
ン・ブロック共重合体)50重量部、YS−レジンPx
800(ポリテルペン系粘着付与剤)30重量部、シェ
ルフレックス371(ナフテン系プロセスオイル)35
重量部、パラフィンワックス135°F(ワックス)2
0重量部、イルガノックス1010(老化防止剤)1重
量部からなる組成物Bを得た。
【0033】表2に示すように、組成物B100重量部
に対して、実施例1−1で使用したKIゲルの配合量を
0〜40重量部の範囲で変え、それぞれをノードソン
(株)製アプリケーターFM−151型を使用して発泡
させ、発泡したプレシーリング材を得た。発泡したプレ
シーリング材の色調は淡黄色であった。得られたプレシ
ーリング材の水膨張率、乾燥後のビードの状態および水
密性を測定した。結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】(実施例3−1〜3−2,比較例3−1〜
3−2)クレイトンG−1650(スチレン−エチレン
−ブチレン−スチレン・ブロック共重合体)30重量
部、YS−レジンPx800(ポリテルペン系粘着付与
剤)30重量部、シェルフレックス371(ナフテン系
プロセスオイル)35重量部、パラフィンワックス13
5°F(ワックス)20重量部、イルガノックス101
0(老化防止剤)1重量部からなる組成物Cを得た。表
3に示すように、組成物C100重量部に対して、実施
例1−1で使用したKIゲルの配合量を0〜40重量部
の範囲で変え、それぞれをノードソン(株)製アプリケ
ーターFM−151型を使用して発泡させ、色調が淡黄
色の発泡したプレシーリング材を得た。
【0036】得られたプレシーリング材の水膨張率、乾
燥後のビードの状態および水密性を測定した。結果を表
3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】上記の実施例で得られた建築用外壁材のラ
ップジョイント用水膨張性プレシーリング材を板状の外
壁本体のラップジョイント部に塗布して外壁材を得た。
なお、外壁本体として、石膏ボード、石膏表面に塗料を
塗工したボード、金属表面を塗装し加工したボードのい
ずれであっても使用することができた。得られた外壁材
に、他の板状の外壁本体を貼り合わせ固定することによ
って、外壁材のラップジョイント部の目止めを行った。
これらの外壁材は、プレシーリング材が従来の外壁材の
ソリ・ヒズミに十分追随しうる弾性を保持しつつ、高い
水膨張性能を有しているため、止め部分の止水性能が改
善され、耐久性が向上した。
【0039】
【発明の効果】本発明の建築用外壁材のラップジョイン
ト用水膨張性ホットメルト型プレシーリング材は、熱可
塑性エラストマー20〜50重量%と、粘着性付与剤5
〜40重量%と、可塑剤10〜50重量%と、水膨張性
樹脂5〜35重量%とを含むため、外壁材のソリ・ヒズ
ミに十分追随しうる弾性を維持しつつ、水膨張性能を付
与されることで、止水性能をさらに向上されることがで
きる。
【0040】ワックス2〜25重量%をさらに含むと、
プレシーリング材の施工後の粘着性を抑え、必要時にの
み粘着性を付与することができるようになる。前記熱可
塑性エラストマーが、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体(SBS)、スチレン−ブタジエンブロック共重
合体の水添物(SEBS)、スチレン−イソプレンブロ
ック共重合体(SIS)およびスチレン−イソプレンブ
ロック共重合体の水添物(SEPS)から選ばれる少な
くとも1種であると、プレシーリング材は、耐候性、復
元性および耐オイルブリード性に優れる。
【0041】前記粘着性付与剤が、ロジン系樹脂、ポリ
テルペン系樹脂、クマロンインデン樹脂、脂肪族系炭化
水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹
脂およびそれらの水添物から選ばれる少なくとも1種で
あると、粘着性付与剤は、熱可塑性エラストマーに対す
る相溶性に優れるようになる。前記可塑剤が、パラフィ
ン系オイル、ナフテン系オイル、芳香族系オイル、ポリ
ブテン液状ゴム、ポリイソブチレン液状ゴム、ポリイソ
プレン液状ゴムおよびその水添物から選ばれる少なくと
も1種であると、可塑剤は熱可塑性エラストマーに対す
る相溶性が良くなり、移行性の問題も生じにくなる。
【0042】前記水膨張性樹脂の平均粒子径が150μ
m以下であると、作業性が良好で、特に発泡させる場
合、発泡状態が均一になる。本発明の建築用外壁材のラ
ップジョイント用水膨張性ホットメルト型プレシーリン
グ材が発泡状態にあると、水を吸収した時に膨張等の変
形がしやすくなり、発泡状態にない場合よりも少ない量
で水膨張性効果が得られ、水膨張性能がさらに高くな
り、止水性能がさらに改善される。また、シーリング材
としての柔軟性、復元性および水膨張性のバランスをと
ることができる。
【0043】熱溶融状態下で加圧し、ガスを混入させた
後、大気中に吐出させることによってシーリング材を容
易に発泡状態にすることができる。本発明の外壁材は、
上述の水膨張性ホットメルト型プレシーリング材が外壁
材のソリ・ヒズミに十分追随しうる弾性を維持しつつ、
水膨張性能を付与されているため、止め部分の止水性能
が改善され、耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外壁材の一例を示す傾視図。
【図2】プレシーリング材の水密性を測定する試験サン
プルを示す平面図。
【符号の説明】
1 外壁材 2 外壁材本体 3 プレシーリング材 4 ポリプロピレン板 5 プレシーリング材 6 着色水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04B 1/68 E04B 1/68 1/682 L (72)発明者 高松 秀雄 東京都中央区日本橋2丁目3番10号 丸善 ビル 株式会社クラレイソプレンケミカル 事業本部ポリマー販売部内 (72)発明者 村澤 政実 東京都中央区日本橋2丁目3番10号 丸善 ビル 株式会社クラレ化学品第二事業部門 業務管理部内 (72)発明者 石井 正雄 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田36番地 株 式会社クラレ鹿島工場イソプレン研究開発 室内 (72)発明者 西川 亮 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田36番地 株 式会社クラレ鹿島工場イソプレン研究開発 室内 (72)発明者 延藤 芳樹 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田36番地 株 式会社クラレ鹿島工場イソプレン研究開発 室内 (72)発明者 木内 敏恩 千葉県佐原市佐原ホ1159 日石興産株式会 社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性エラストマー20〜50重量%
    と、粘着性付与剤5〜40重量%と、可塑剤10〜50
    重量%と、水膨張性樹脂5〜35重量%とを含む、建築
    用外壁材のラップジョイント用水膨張性ホットメルト型
    プレシーリング材。
  2. 【請求項2】ワックス2〜25重量%をさらに含む、請
    求項1に記載の建築用外壁材のラップジョイント用水膨
    張性ホットメルト型プレシーリング材。
  3. 【請求項3】前記熱可塑性エラストマーが、スチレン−
    ブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレン−ブ
    タジエンブロック共重合体の水添物(SEBS)、スチ
    レン−イソプレンブロック共重合体(SIS)およびス
    チレン−イソプレンブロック共重合体の水添物(SEP
    S)から選ばれる少なくとも1種である、請求項1また
    は2に記載の建築用外壁材のラップジョイント用水膨張
    性ホットメルト型プレシーリング材。
  4. 【請求項4】前記粘着性付与剤が、ロジン系樹脂、ポリ
    テルペン系樹脂、クマロンインデン樹脂、脂肪族系炭化
    水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹
    脂およびそれらの水添物から選ばれる少なくとも1種で
    ある、請求項1〜3のいずれかに記載の建築用外壁材の
    ラップジョイント用水膨張性ホットメルト型プレシーリ
    ング材。
  5. 【請求項5】前記可塑剤が、パラフィン系オイル、ナフ
    テン系オイル、芳香族系オイル、ポリブテン液状ゴム、
    ポリイソブチレン液状ゴム、ポリイソプレン液状ゴムお
    よびその水添物から選ばれる少なくとも1種である、請
    求項1〜4のいずれかに記載の建築用外壁材のラップジ
    ョイント用水膨張性ホットメルト型プレシーリング材。
  6. 【請求項6】前記水膨張性樹脂の平均粒子径が150μ
    m以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の建築用
    外壁材のラップジョイント用水膨張性ホットメルト型プ
    レシーリング材。
  7. 【請求項7】発泡状態にある、請求項1〜6のいずれか
    に記載の建築用外壁材のラップジョイント用水膨張性ホ
    ットメルト型プレシーリング材。
  8. 【請求項8】前記発泡状態は、熱溶融状態下で加圧し、
    ガスを混入させた後、大気中に吐出させることによって
    得られた状態である、請求項7に記載の建築用外壁材の
    ラップジョイント用水膨張性ホットメルト型プレシーリ
    ング材。
  9. 【請求項9】板状の外壁材本体と、 前記外壁材本体に塗布された、請求項1〜8のいずれか
    に記載の水膨張性ホットメルト型プレシーリング材と、
    を備えた外壁材。
JP33467195A 1995-12-22 1995-12-22 建築用外壁材のラップジョイント用水膨張性ホットメルト型プレシーリング材 Pending JPH09176618A (ja)

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