JPH09174596A - 厚肉樹脂成形品の製造方法、および厚肉樹脂成形品 - Google Patents

厚肉樹脂成形品の製造方法、および厚肉樹脂成形品

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JPH09174596A
JPH09174596A JP34344195A JP34344195A JPH09174596A JP H09174596 A JPH09174596 A JP H09174596A JP 34344195 A JP34344195 A JP 34344195A JP 34344195 A JP34344195 A JP 34344195A JP H09174596 A JPH09174596 A JP H09174596A
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thick
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Keizo Yamamoto
恵造 山本
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Murata Manufacturing Co Ltd
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
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    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • B29C2045/1682Making multilayered or multicoloured articles preventing defects

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒケやボイド等の欠陥のない厚肉樹脂成形品
を、比較的簡単な設備を用いて安価に、かつ効率良く製
造し得る方法を提供する。 【解決手段】 樹脂を主成分とする前記第1の成形材
料からなる樹脂ブロック10を用意する工程と、樹脂ブ
ロック10を収容することができるキャビティ13を有
する成形金型11を用意し、この成形金型11のキャビ
ティ13内に、樹脂ブロック10を配置する工程と、樹
脂ブロック10が配置された前記キャビティ13内に、
樹脂を主成分とする第2の成形材料を射出して、樹脂ブ
ロック10と一体化するように第2の成形体を成形する
工程とを備える。キャビティー13の容積に対する樹脂
ブロック10の体積は、75%以上である。また、前記
第1の成形材料と前記第2の成形材料とは、同一成分で
あり、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはポリスチ
レンのいずれかの合成樹脂を主成分とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、通信、放
送用のマイクロ波受信用アンテナ素子として使用される
誘電体レンズなどの厚肉樹脂成形品の製造方法、および
厚肉樹脂成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、50GHz以上のマイクロ波の受
信用アンテナ素子としては、樹脂を主成分とする厚肉樹
脂成形品である誘電体レンズが知られている。通常、こ
の種の誘電体レンズは射出成形法で製造されているが、
通常の射出成形法でこのような肉厚物を成形すると、図
7に示すように成形品の表面にヒケ1が生じたり、成形
品の内部に多数のボイド2が発生する。
【0003】そこで、このような厚肉樹脂成形品である
誘電体レンズは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ
スチレン等の合成樹脂と、発泡剤と、誘電率調整剤とし
てのセラミック粉末とを混合した発泡材料をドーム形状
に発泡成形することで製造されている。
【0004】この製造方法によると、発泡成形時にその
表面部分が固化してレドーム層が形成され、レドーム層
は発泡本体部の耐候性、強度補強用の保護層として機能
する。
【0005】しかしながら、レドーム層が十分に固化し
ていない状態や、固化していてもレドーム層が薄い状態
で発泡成形体を成形金型から取り出すと、発泡成形体の
内部の発泡圧力でレドーム層が変形してしまう。一方、
成形金型を急冷すると、レドーム層が厚く成長してアン
テナ素子としてのレンズ効果が損われ、また成形金型内
での冷却時間を長く設定すると、成形サイクルが長くな
って生産効率が低下する。
【0006】このような問題点を解決する方法を、本願
発明の発明者が、特開平7−16941号により提案し
ている。つまり、樹脂を主成分とする発泡材料を成形金
型に充填し、発泡体の表面部分にレドーム層が薄く固化
した段階で、発泡成形体を成形金型から取り出し、発泡
成形体の外形と略同じ形状のキャビティを有する保形金
型へ収容する方法である。
【0007】この方法によれば、レドーム層を必要とす
る厚さで、変形することなく形成でき、かつ、発泡成形
サイクルもある程度短縮化することが可能である。
【0008】また、厚肉樹脂成形品である誘電体レンズ
の、より一般的な製造方法としては、射出圧縮成形法が
知られている。
【0009】射出圧縮成形法では、図8に示すように、
隙間tをあけて上型3及び下型4を対向させ、成形材料
を射出した後、型締めを行い、圧縮成形する。
【0010】上記射出圧縮成形法により得られた誘電体
レンズ5を図9に縦断面図で示す。誘電体レンズ5で
は、上記のように射出圧縮成形法により得られているた
め、成形密度が高く、従ってヒケやボイド等の欠陥は生
じ難い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平7−16
941号により示されている方法においては、発泡剤を
用いているので、発泡成形体の冷却が完了するまで、発
泡成形体の内部に発泡圧が発生している。この発泡圧を
抑えるため、成形金型内での一次冷却、保形金型内での
2次冷却、大気中での3次冷却が必要であり、また各冷
却工程において、それぞれ所定の冷却時間を要するた
め、発泡成形サイクルの短縮化には限界があった。
【0012】また、2次冷却用の保形金型、保形金型用
のプレス装置が必要となるため、コストアップの要因と
なっていた。
【0013】一方、射出圧縮成形法では、ヒケやボイド
等の欠陥が生じ難く、かつ誘電率の一定な誘電体レンズ
を得ることができるものの、金型の構造が複雑であるた
め、コストが高くつくという問題があった。のみなら
ず、射出圧縮用の専用の成形機を用いなければならない
という問題もあった。
【0014】また、発泡材を用いない射出圧縮成形法で
は、誘電体レンズの肉厚への対応に限界があり、誘電体
レンズの肉厚が一定のレベルを超えると、ヒケやボイド
等の欠陥が発生した。
【0015】よって、本発明の目的は、ヒケやボイド等
の欠陥のない厚肉樹脂成形品を、比較的簡単な設備を用
いて安価に、かつ効率良く製造し得る厚肉樹脂成形品の
製造方法を提供することにある。
【0016】また、本発明の目的は、ヒケやボイド等の
欠陥のない、安価な厚肉樹脂成形品を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の厚肉樹脂成形品
の製造方法は、樹脂を主成分とする第1の成形材料から
成形された、第1の成形体を用意する工程と、前記第1
の成形体を収容することができるキャビティを有する成
形金型を用意し、この成形金型のキャビティ内に、前記
第1の成形体を配置する工程と、前記第1の成形体が配
置された前記キャビティ内に、樹脂を主成分とする第2
の成形材料を射出して、前記第1の成形体と一体化する
ように第2の成形体を成形する工程とを備えることを特
徴とするものである。
【0018】この発明の厚肉樹脂成形品の製造方法によ
れば、成形金型のキャビティ内に、樹脂を主成分とする
第1の成形体を配置した状態で、樹脂を主成分とする第
2の成形材料を射出することで、射出時の熱と圧力とに
より第1の成形体と一体化するように第2の成形体を製
造することができる。
【0019】また、本発明の厚肉樹脂成形品の製造方法
は、厚肉樹脂成形品に対する前記第1の成形体の体積比
が、75%以上であることを特徴とするものである。
【0020】この場合には、厚肉樹脂成形品に対する前
記第2の成形体の体積比が、25%未満となるので、第
2の成形材料を射出することにより成形する第2の成形
体の肉厚を小さくすることが可能である。
【0021】また、本発明の厚肉樹脂成形品の製造方法
は、前記第1の成形部材が、樹脂を主成分とする樹脂ブ
ロックであることを特徴とするものである。
【0022】この場合には、第1の成形体を成形金型の
キャビティー内に配置する工程において、第1の成形体
の取扱いが容易となる。
【0023】また、本発明の厚肉樹脂成形品の製造方法
は、前記第1の成形体が、樹脂を主成分とする複数の樹
脂ペレットであることを特徴とするものである。
【0024】この場合には、成形金型のキャビティ内
に、樹脂ペレットを配置した状態で、樹脂を主成分とす
る第2の成形材料を射出することで、第2の成形材料が
複数の樹脂ペレットの隙間に浸透し、樹脂ペレットと一
体化するように第2の成形体を製造することができる。
樹脂ペレットは、一般に樹脂ブロックよりも安価である
ので、第1の成形体のコストダウンが可能となる。
【0025】また、本発明の厚肉樹脂成形品の製造方法
は、前記第1の成形材料と前記第2の成形材料とが、同
一成分であり、ポリプロピレン、ポリエチレン、または
ポリスチレンのいずれかの合成樹脂を主成分とすること
を特徴とするものである。
【0026】前記第1の成形材料と前記第2の成形材料
とが、同一成分であるので、アンテナ素子として良好な
レンズ効果を発揮する。また、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、またはポリスチレンは誘電体レンズの成形材料
として最適である。
【0027】また、本発明の厚肉樹脂成形品の製造方法
は、前記第1の成形材料と前記第2の成形材料とが、同
一成分であり、セラミック粉末を含有することを特徴と
するものである。
【0028】前記第1の成形材料と前記第2の成形材料
とが、同一成分であるので、アンテナ素子として良好な
レンズ効果を発揮する。また、セラミック粉末は、誘電
体レンズの誘電率調整剤として機能する。
【0029】また、本発明の厚肉樹脂成形品は、樹脂を
主成分とする第1の成形材料から成形された第1の成形
体と、前記第1の成形品の周囲に、樹脂を主成分とする
第2の成形材料が射出されて、前記第1の成形品と一体
化するように成形された第2の成形体とからなり、前記
第1の成形品と前記第2の成形品との間に界面を有する
ことを特徴とするものである。
【0030】この厚肉樹脂成形品は、上記の製造方法に
より製造することができる。
【0031】また、本発明の厚肉樹脂成形品は、厚肉樹
脂成形品に対する前記第1の成形体の体積比が、75%
以上であることを特徴とするものである。
【0032】この場合には、厚肉樹脂成形品に対する前
記第2の成形体の体積比が、25%未満となるので、第
2の成形材料を射出することにより成形する第2の成形
体の肉厚を小さくすることが可能である。
【0033】本発明の厚肉樹脂成形品において、前記第
1の成形体が、樹脂を主成分とする樹脂ブロックである
場合には、前記界面がブロック状となる。
【0034】この場合には、厚肉樹脂成形品の製造工程
において、第1の成形体の取扱いが容易となる。
【0035】本発明の厚肉樹脂成形品において、前記第
1の成形体が、樹脂を主成分とする複数の樹脂ペレット
である場合には、前記第1の成形体は、前記第2の成形
体よりも成形材料の密度が低くなる。
【0036】この場合には、樹脂ペレットは、一般に樹
脂ブロックよりも安価であるので、第1の成形体のコス
トダウンが可能となる。
【0037】また、本発明の厚肉樹脂成形品において、
前記第1の成形材料と前記第2の成形材料とが、同一成
分であり、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはポリ
スチレンのいずれかの合成樹脂を主成分とする場合に
は、前記第1の成形材料と前記第2の成形材料とが、同
一成分であるので、アンテナ素子として良好なレンズ効
果を発揮する。また、ポリプロピレン、ポリエチレン、
またはポリスチレンは誘電体レンズの成形材料として最
適である。
【0038】また、本発明の厚肉樹脂成形品において、
前記第1の成形材料と前記第2の成形材料とが、同一成
分であり、セラミック粉末を含有する場合には、前記第
1の成形材料と前記第2の成形材料とが、同一成分であ
るので、アンテナ素子として良好なレンズ効果を発揮す
る。また、セラミック粉末は、誘電体レンズの誘電率調
整剤として機能する。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る厚肉樹脂成形
品の製造方法、および厚肉樹脂成形品の一実施例につ
き、添付図面を参照して説明する。
【0040】まず、第1の成形体として、図1に示すよ
うな樹脂ブロック10を用意する。この樹脂ブロック1
0は、第1の成形材料であるポリプロピレン(三井石油
化学社製、商品名:FR−PP、グレード:K700
0)を用いて、射出成形法以外の公知の成形法、例えば
押出し成形法によって成形されたものである。なお、樹
脂ブロック10の体積は、後述する成形金型のキャビテ
ィの容積の80%とした。
【0041】次に、前記樹脂ブロックを収容することが
できるキャビティを有している成形金型を用意し、図2
に示すように、成形金型11の下型12のキャビティ1
3内に前記樹脂ブロック10を配置し、上型14を下型
12に取付ける。そして、射出成形機のノズル15を成
形金型11の上型14に当てがい、上型14に設けられ
たスプルー14aを通して、射出成形機のシリンダー内
に充填された第2の成形材料を、成形金型11のキャビ
ティ13内に射出する。このとき、第2の成形材料は、
第1の成形材料と同一であることが好ましい。また、第
2の成形材料の射出条件は以下の通りである。
【0042】 シリンダ温度:270度C 上型温度: 80度C 下型温度: 80度C 射出圧力: 1800kg/平方cm 射出速度: 110立方cm/秒 その後、以下の条件で保圧を加えた。
【0043】 保圧: 1000kg/平方cm 保圧時間: 30秒 保圧後の冷却時間: 180秒 射出時の熱と圧力とにより、第1の成形体である樹脂ブ
ロックと、第2の成形材料からなる第2の成形体とが一
体化され、冷却後に厚肉樹脂成形品である誘電体レンズ
が得られた。
【0044】冷却時間は、前述の特開平7−16941
号に示す従来の保型金型を用いる場合と比較して10分
の1となった。
【0045】なお、成形金型および射出成形機は、従来
より一般的に用いられている簡単な構造で安価なものを
用いた。
【0046】以上のようにして得られた誘電体レンズ1
6を図3に示す。この誘電体レンズ16では、表面にヒ
ケ、内部にボイドは全く発生していなかった。
【0047】また、この誘電体レンズ16の各部分の誘
電率を測定したところ、全体にほぼ一定であることが確
かめられた。
【0048】図4は、このようにして得られた誘電体レ
ンズ16の断面図である。第1の成形体である樹脂ブロ
ック10と、第2の成形材料からなる第2の成形体17
との間に、ブロック状の界面18が認められた。
【0049】また、第2の成形体17の肉厚は最大で、
110mmであることが確かめられた。
【0050】なお、この発明の厚肉樹脂成形品の製造方
法、および厚肉樹脂成形品は、上記実施例に限定される
ものではなく、この発明の要旨の範囲内で種々に変更が
できる。
【0051】上記実施例においては、第1の成形体とし
て、樹脂ブロックを用いたが、図5に示すように、複数
個の樹脂ペレット19を用いても良い。この場合、各樹
脂ペレット19は、文字通り小球状であって、各樹脂ペ
レット19の径寸法は、2mmであることが望ましい。
【0052】図6は、第1の成形体として、樹脂ペレッ
ト19を用いた場合の誘電体レンズ16の断面図であ
る。第1の成形体である樹脂ペレット19と、第2の成
形材料からなる第2の成形体17との間に、界面18が
認められた。さらに、第1の成形体の内部にも、複数の
小球状の界面18が認められた。また、複数の樹脂ペレ
ット19からなる第1の成形体は、第2の成形材料から
なる第2の成形体17よりも成形材料の密度が低いこと
が確認された。
【0053】また、第1の成形体として、発泡ペレット
を用いても良い。この場合には、厚肉樹脂成形品の軽量
化や低誘電率化が図れる。
【0054】また、上記実施例においては、第1の成形
体として、その体積が、キャビティの容積の80%のも
のを用いたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、得ようとする厚肉樹脂成形品の種類に応じて種々の
変更が可能である。得ようとする厚肉樹脂成形品が誘電
体レンズの場合には、第1の成形体の体積が、キャビテ
ィの容積の75%以上であることが好ましい。75%以
上であれば、第2の成形体の肉厚を、10mm以下に抑
えることができる。
【0055】また、上記実施例においては、第1の成形
材料として、ポリプロピレンを用いたが、誘電体レンズ
を構成するのに十分な誘電率を発揮することができ、射
出成形が可能なものであれば、種々の材料を用いること
ができる。例えば、ポリプロピレン以外では、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリブチレンテレフヌレート、A
BS樹脂等を用いることができる。また、これらの合成
樹脂材料に誘電体セラミックやガラスファイバー等を混
合した複合材料を用いても良い。
【0056】また、上記実施例においては、本発明を誘
電体レンズに適用した場合を例にして説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、例えば人体モデル
など各種の厚肉樹脂成形品に応用可能である。その場合
には、第1の成形材料と第2の成形材料とは、必ずしも
同一成分である必要はない。
【0057】なお、本発明でいう厚肉樹脂成形品とは、
樹脂を主成分とする成形材料からなる樹脂成形品であっ
て、肉厚が5mm以上のもののことである。
【0058】
【発明の効果】以上のように、本発明の厚肉樹脂成形品
の製造方法によれば、ヒケやボイド等の欠陥のない厚肉
樹脂成形品を、比較的簡単な設備を用いて安価に、かつ
効率良く製造することが可能となる。
【0059】すなわち、キャビティ内に、予め第1の成
形体を配置しておくことで、第2の成形材料から射出成
形する第2の成形体の肉厚を小さくすることが可能であ
る。したがって、発泡剤を用いることなく、通常の射出
成形により、ヒケやボイド等の欠陥のない厚肉樹脂成形
品を製造することができる。
【0060】また、第2の成形材料から射出成形する第
2の成形体の肉厚を小さくすることが可能であるので、
冷却による固化収縮が小さくなり、寸法精度が向上す
る。
【0061】また、厚肉樹脂成形品の肉厚をさらに大き
くしたい場合には、キャビティ内に、予め配置しておく
第1の成形体の体積を大きくすれば良く、肉厚への対応
が容易である。
【0062】また、発泡剤を用いないことにより、発泡
圧を抑えるための長時間の冷却が不要となり、生産効率
を向上させることができる。
【0063】また、発泡剤を用いないことにより、冷却
用の保形金型やプレス装置が不要となる。また、通常の
射出成形により製造することができるので、比較的簡単
な設備を用いることができる。したがって、コストダウ
ンを図ることが可能である。
【0064】また、本発明の厚肉樹脂成形品の製造方法
において、厚肉樹脂成形品に対する前記第1の成形体の
体積比が、75%以上である場合には、厚肉樹脂成形品
に対する前記第2の成形体の体積比が、25%未満とな
るので、第2の成形材料を射出することにより成形する
第2の成形体の肉厚を小さくすることが可能である。
【0065】したがって、この場合には、ヒケやボイド
等の欠陥の発生をより確実に防止でき、かつ厚肉樹脂成
形品の寸法精度が一層向上する。
【0066】また、本発明の厚肉樹脂成形品の製造方法
において、前記第1の成形体が、樹脂を主成分とする樹
脂ブロックである場合には、第1の成形体を成形金型の
キャビティー内に配置する工程において、前記第1の成
形体の取扱いが容易となる。
【0067】したがって、この場合には、厚肉樹脂成形
品の生産効率を一層向上させることができる。
【0068】また、本発明の厚肉樹脂成形品の製造方法
において、前記第1の成形体が、樹脂を主成分とする複
数の樹脂ペレットである場合には、樹脂ペレットは、一
般に樹脂ブロックよりも安価であるので、第1の成形体
のコストダウンが可能となる。
【0069】したがって、この場合には、厚肉樹脂成形
品のコストダウンをさらに図ることが可能である。
【0070】また、本発明の厚肉樹脂成形品の製造方法
において、前記第1の成形材料と前記第2の成形材料と
が、同一成分であり、ポリプロピレン、ポリエチレン、
またはポリスチレンのいずれかの合成樹脂を主成分とす
る場合には、特に厚肉樹脂成形品である誘電体レンズを
製造する場合に適当である。
【0071】すなわち、前記第1の成形材料と前記第2
の成形材料とが、同一成分であるので、アンテナ素子と
して良好なレンズ効果を発揮する。また、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、またはポリスチレンは誘電体レンズ
の成形材料として最適である。
【0072】また、本発明の厚肉樹脂成形品の製造方法
において、前記第1の成形材料と前記第2の成形材料と
が、同一成分であり、セラミック粉末を含有する場合に
は、特に厚肉樹脂成形品である誘電体レンズを製造する
場合に適当である。
【0073】すなわち、前記第1の成形材料と前記第2
の成形材料とが、同一成分であるので、アンテナ素子と
して良好なレンズ効果を発揮する。また、セラミック粉
末は、誘電体レンズの誘電率調整剤として機能する。
【0074】また、本発明の厚肉樹脂成形品は、上記の
製造方法により製造することができる。
【0075】したがって、上記の製造方法による効果が
得られ、ヒケやボイド等の欠陥のない、安価な厚肉樹脂
成形品を提供することができる。
【0076】また、本発明の厚肉樹脂成形品において、
厚肉樹脂成形品に対する前記第1の成形体の体積比が、
75%以上である場合には、厚肉樹脂成形品に対する前
記第2の成形体の体積比が、25%未満となるので、第
2の成形材料を射出することにより成形する第2の成形
体の肉厚を小さくすることが可能である。
【0077】したがって、この場合には、ヒケやボイド
等の欠陥の発生をより確実に防止でき、かつ厚肉樹脂成
形品の寸法精度が一層向上する。
【0078】本発明の厚肉樹脂成形品において、前記第
1の成形体が、樹脂を主成分とする樹脂ブロックである
場合には、前記境界線がブロック状となる。
【0079】この場合には、厚肉樹脂成形品の製造工程
において、第1の成形体の取扱いが容易となり、厚肉樹
脂成形品の生産効率を一層向上させることができる。
【0080】本発明の厚肉樹脂成形品において、前記第
1の成形体が、樹脂を主成分とする複数の樹脂ペレット
である場合には、前記第1の成形体は、前記第2の成形
体よりも成形材料の密度が低くなる。
【0081】この場合には、樹脂ペレットは、一般に樹
脂ブロックよりも安価であるので、第1の成形体のコス
トダウンが可能となり、厚肉樹脂成形品のコストダウン
をさらに図ることが可能である。
【0082】また、本発明の厚肉樹脂成形品において、
前記第1の成形材料と前記第2の成形材料とが、同一成
分であり、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはポリ
スチレンのいずれかの合成樹脂を主成分とする場合に
は、誘電体レンズとして適当な厚肉樹脂成形品が得られ
る。
【0083】すなわち、前記第1の成形材料と前記第2
の成形材料とが、同一成分であるので、アンテナ素子と
して良好なレンズ効果を発揮する。また、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、またはポリスチレンは誘電体レンズ
の成形材料として最適である。
【0084】また、本発明の厚肉樹脂成形品において、
前記第1の成形材料と前記第2の成形材料とが、同一成
分であり、セラミック粉末を含有する場合には、誘電体
レンズとして適当な厚肉樹脂成形品が得られる。
【0085】すなわち、前記第1の成形材料と前記第2
の成形材料とが、同一成分であるので、アンテナ素子と
して良好なレンズ効果を発揮する。また、セラミック粉
末は、誘電体レンズの誘電率調整剤として機能する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において用いられる樹脂ブロッ
クを説明するための斜視図。
【図2】本発明の実施例において用いられる成形金型を
説明するための断面図。
【図3】本発明の実施例によって得られた誘電体レンズ
を示すの側面図。
【図4】本発明の実施例によって得られた誘電体レンズ
を示すの断面図。
【図5】本発明の他の実施例において用いられる樹脂ペ
レットを説明するための断面図。
【図6】本発明の他の実施例によって得られた誘電体レ
ンズを示すの断面図。
【図7】従来の射出成形で得られた誘電体レンズの欠陥
を説明するための断面図。
【図8】従来の射出圧縮成形法において用いられる金型
を説明するための断面図。
【図9】従来の射出圧縮成形法により得られた誘電体レ
ンズを示す断面図。
【符号の説明】
10 樹脂ブロック(第1の成形体) 11 成形金型 13 キャビティ 16 誘電体レンズ(厚肉樹脂成形品) 17 第2の成形体 18 界面 19 樹脂ペレット(第1の成形体)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を主成分とする第1の成形材料から
    成形された、第1の成形体を用意する工程と、 前記第1の成形体を収容することができるキャビティを
    有する成形金型を用意し、この成形金型のキャビティ内
    に、前記第1の成形体を配置する工程と、 前記第1の成形体が配置された前記キャビティ内に、樹
    脂を主成分とする第2の成形材料を射出して、前記第1
    の成形体と一体化するように第2の成形体を成形する工
    程とを備えることを特徴とする厚肉樹脂成形品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 厚肉樹脂成形品に対する前記第1の成形
    体の体積比が、75%以上であることを特徴とする請求
    項1に記載の厚肉樹脂成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の成形体が、樹脂を主成分とす
    る樹脂ブロックであることを特徴とする請求項1、また
    は請求項2のいずれかに記載の厚肉樹脂成形品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第1の成形体が、樹脂を主成分とす
    る複数の樹脂ペレットであることを特徴とする請求項
    1、または請求項2のいずれかに記載の厚肉樹脂成形品
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の成形材料と前記第2の成形材
    料とが、同一成分であり、ポリプロピレン、ポリエチレ
    ン、またはポリスチレンのいずれかの合成樹脂を主成分
    とすることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項
    3、または請求項4のいずれかに記載の厚肉樹脂成形品
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の成形材料と前記第2の成形材
    料とが、同一成分であり、セラミック粉末を含有するこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、または請求項5のいずれかに記載の厚肉樹脂成形品
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 樹脂を主成分とする第1の成形材料から
    成形された第1の成形体と、 前記第1の成形品の周囲に、樹脂を主成分とする第2の
    成形材料が射出されて、前記第1の成形品と一体化する
    ように成形された第2の成形体とからなり、 前記第1の成形品と前記第2の成形品との間に界面を有
    することを特徴とする厚肉樹脂成形品。
  8. 【請求項8】 厚肉樹脂成形品に対する前記第1の成形
    体の体積比が、75%以上であることを特徴とする請求
    項7に記載の厚肉樹脂成形品。
  9. 【請求項9】 前記第1の成形体が、樹脂を主成分とす
    る樹脂ブロックであり、前記界面がブロック状であるこ
    とを特徴とする請求項7または請求項8のいずれかに記
    載の厚肉樹脂成形品。
  10. 【請求項10】 前記第1の成形体が、樹脂を主成分と
    する複数の樹脂ペレットであり、前記第2の成形体より
    も成形材料の密度が低いことを特徴とする請求項7また
    は請求項8のいずれかに記載の厚肉樹脂成形品。
  11. 【請求項11】 前記第1の成形材料と前記第2の成形
    材料とが、同一成分であり、ポリプロピレン、ポリエチ
    レン、またはポリスチレンのいずれかの合成樹脂を主成
    分とすることを特徴とする請求項7、請求項8、請求項
    9または請求項10のいずれかに記載の厚肉樹脂成形
    品。
  12. 【請求項12】 前記第1の成形材料と前記第2の成形
    材料とが、同一成分であり、セラミック粉末を含有する
    ことを特徴とする請求項7、請求項8、請求項9、請求
    項10または請求項11のいずれかに記載の厚肉樹脂成
    形品。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6539608B2 (en) * 1996-06-25 2003-04-01 Nortel Networks Limited Antenna dielectric
US7301504B2 (en) 2004-07-14 2007-11-27 Ems Technologies, Inc. Mechanical scanning feed assembly for a spherical lens antenna
WO2008150988A1 (en) * 2007-06-01 2008-12-11 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Over-molded thick wall parts
US7474271B2 (en) 2003-12-26 2009-01-06 Sharp Kabushiki Kaisha Feedhorn, radio wave receiving converter and antenna
CN104494037A (zh) * 2014-11-28 2015-04-08 湖北三江航天险峰电子信息有限公司 一种介质透镜的加工方法及利用该方法制备的介质透镜

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