JPH09174566A - 光学素子複製用スタンパ - Google Patents

光学素子複製用スタンパ

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JPH09174566A
JPH09174566A JP33721395A JP33721395A JPH09174566A JP H09174566 A JPH09174566 A JP H09174566A JP 33721395 A JP33721395 A JP 33721395A JP 33721395 A JP33721395 A JP 33721395A JP H09174566 A JPH09174566 A JP H09174566A
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optical element
stamper
lens
pattern
groove
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Michio Miura
道雄 三浦
Yoshiro Ishikawa
芳朗 石川
Ippei Sawaki
一平 佐脇
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Publication date
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    • B29C43/00Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
    • B29C43/02Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor of articles of definite length, i.e. discrete articles
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    • B29C43/36Moulds for making articles of definite length, i.e. discrete articles
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    • B29L2011/005Fresnel lenses

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、光学素子複製用スタンパに関
し、光学素子形成時に発生する気泡をパターン表面から
外部へ逃がし、よりオリジナルに近い形状のレプリカを
作成するスタンパを提供することを課題とする。 【解決手段】 光学素子の複製を作成するスタンパにお
いて、光学素子の表面形状を形成する光学素子パターン
の一部に、光学素子の複製の作成時に発生する気泡を溜
めるための凹部を持つことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学素子複製用
スタンパに関し、特に、プリンタ、スキャナー、通信及
びコンピュータ用機器で利用されている光学素子の複製
に用いるスタンパに関する。
【0002】
【従来の技術】凸レンズなどの光学素子を作成する場
合、CD−ROMなどの成形品の作成に用いられている
2P(Photo-Polymer)法や射出成形法等が用いられる。
このとき、光学素子のオリジナル(原型)からレプリカ
を複製するために、オリジナルの形状と逆の凹凸形状を
持つスタンパが利用される。光学素子用のスタンパとし
ては、工作機械を使用してオリジナルの形状と逆の凹凸
を持つ金型を直接作成したものを用いることが多い。
【0003】また、その他に、フォトリソグラフィの方
法を用いて、まずオリジナルの形状と同じ形状を持つも
のを作成し、これにニッケル等の金属を蒸着したり、メ
ッキを施して成膜し、オリジナルの形状を転写したもの
をスタンパとして使用する場合もある。これらの方法で
作成したスタンパに樹脂を流しこむか、あるいは樹脂を
挟み込んでから加圧することで、光学素子のオリジナル
と同じ凹凸を持ったレプリカが作成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来
は、凸レンズ等の光学素子のオリジナルの形状そのまま
に、オリジナルと逆の凹凸を持つスタンパが用いられて
いた。このため、凸形レンズ、回折格子、表面が階段状
のフレネルレンズなどの光学素子では、その表面形状が
複雑なため、流し込まれた樹脂がスタンパ表面を満たし
ていく際に、空気がすべて逃げることができない場合が
あった。
【0005】図14に、従来におけるスタンパによる光
学素子のレプリカ作成の過程を示す。図14(a)に示
すように、レンズパターン1となる凹部を持ったスタン
パ2と基板4との間に、レプリカ用樹脂3を右側から流
し込む。このとき、レプリカ用樹脂3は、粘性を持って
いるため、図14(b)のように加圧するときに一様に
レンズパターン1を満たすことができず、図14(c)
のようにレンズパターン表面となるべき位置に気泡が残
ってしまう。
【0006】すなわち、作成すべき光学素子のパターン
表面とスタンパ2との間に気泡が残るため、スタンパ形
状を正確に転写することが困難であった。したがって、
スタンパによって製造される光学素子のレプリカは、厳
密にはその表面形状が一つ一つ異なり、製造品質上、問
題があった。
【0007】この発明は、以上のような事情を考慮して
なされたものであり、作成される光学素子のパターン形
状に影響を及ぼさないように気泡を逃がし、よりオリジ
ナルに近い形状を持ったレプリカを作成することができ
る光学素子複製用のスタンパを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、光学素子の
複製を作成するスタンパにおいて、光学素子の表面形状
を形成する光学素子パターンと、光学素子の複製の作成
時に発生する気泡を溜めるための凹部とを持つことを特
徴とする光学素子複製用スタンパを提供するものであ
る。ここで、前記凹部は、光学素子パターンの内部のみ
に存在してもよく、あるいは光学素子パターンの外部に
存在してもよい。また、この凹部は、光学素子パターン
の内部及び外部の両方に存在してもよい。
【0009】また、前記凹部は、前記光学素子パターン
の中心付近から端部まで延びた1本又は複数本の溝とし
てもよい。さらに、前記溝は、前記光学素子パターンの
外部にまで延びた溝としてもよい。また、前記溝のうち
前記光学素子パターンの外部に存在する部分が、光学素
子パターンから離れるにしたがって深くなるようにして
もよい。
【0010】光学素子パターン以外の位置に存在する凹
部は、光学素子パターンから離れている位置の方が深く
なるようにしてもよい。また、前記光学素子パターンの
外部にまで延びた溝とともに、光学素子の表面形状を形
成する光学素子パターン以外の位置に、光学素子の複製
の作成時に発生する気泡を溜めるための凹部を備えるよ
うにしてもよい。
【0011】さらに、前記溝と前記光学素子パターン以
外の位置に存在する凹部とが連結しているようにしても
よい。前記光学素子パターンは、通常の凸形レンズのほ
か、凹凸形状が繰り返される回折型光学素子や鋸歯形状
のフレネルレンズの表面形状を形成するパターンとする
ことができる。
【0012】この発明によれば、光学素子の複製の作成
時に発生する気泡を溜めるための凹部を、スタンパ表面
の光学素子パターンの一部に、あるいは、外部に設けて
いるので、レンズパターン表面上から気泡を外部へ逃が
し、よりオリジナルに近いレンズパターンを持つ光学素
子を正確に形成することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基
づいてこの発明を詳述する。なお、これによってこの発
明が限定されるものではない。図1に、この発明のスタ
ンパの表面形状の第1実施例の斜視図を示す。同図は、
スタンパをパターン面側から見た表面形状を示してい
る。ここで、このスタンパは、凸形レンズパターンのオ
リジナルとは逆の凹凸を持つ凹部を備え、さらに気泡を
逃がすための空間(凹部)となる溝を備えている。
【0014】この例では、凸形レンズパターンの中心付
近から、4方向に溝がきざまれ、パターン外部までその
溝が延びたスタンパ形状を示している。この発明の対象
とする凸形レンズは、主として、半径が100μmから
150μm程度、深さが1.2〜20μm程度の微少な
レンズであるが、これに限るものではない。また、溝の
大きさと数については、レンズの光学特性の劣化の程度
と空気の逃げやすさとのバランスを考慮して決定する必
要がある。一般に、溝の深さをレンズの深さよりも深く
することにより、気泡をより確実にレンズパターンの外
に逃がすことができるが、逆に溝の深さをレンズの深さ
よりも浅くすることにより、レンズの光学特性に与える
影響を少なくすることができる。
【0015】図2に、図1におけるスタンパによって、
光学素子のレプリカを作成する過程を示す。図2(a)
に示すように、レンズパターン1となる凹部と溝部5を
持ったスタンパ2と基板4との間に、レプリカ用樹脂3
を右側から流し込む。図2(b)に示すように、スタン
パ2を加圧すると、レプリカ用樹脂3は、レンズパター
ン1の形状に形成されるとともに、溝部5にも入り込
み、さらにスタンパ2とレプリカ用樹脂3の間にできた
気泡6は、溝部5の中に取り込まれる。すなわち、図2
(c)に示すように、スタンパ2にきざまれたレンズパ
ターン表面の部分は、レプリカ用樹脂3で完全に満たさ
れ、溝部5の中に気泡が閉じこめられるので、レンズパ
ターン表面となるべき位置には気泡6は残らない。した
がって、設計されたとおりの光学素子のレプリカが作成
できる。なお、レプリカ用樹脂の材料としては、紫外線
硬化樹脂などを用いることができるがこれに限定するも
のではない。また、スタンパの材料としては、ニッケル
(Ni)などを用いることができる。
【0016】図3に、図2に示したような溝をつけたス
タンパによって作成されるバイナリフレネルレンズの実
施例を示す。図3(a)は、1つのバイナリレンズの表
面形状を示しており、図3(b)は、このバイナリレン
ズをアレイ状に並べた光学素子の表面を示している。バ
イナリフレネルレンズとは、曲面形状のフレネルレンズ
パターン表面を段階状の凹凸面で近似して作成したレン
ズである。スタンパは、このバイナリフレネルレンズの
表面パターンと逆の凹凸を持つ。図3において、スタン
パの溝の位置に相当する部分に、レンズの中心から相異
なる2方向に延びた凸部が、レンズパターンの表面に存
在する。また、図3では、レンズパターンの断面がわか
りやすいように、スタンパの溝が延びる方向の断面形状
と、溝のない方向の断面形状を示している。
【0017】さらにバイナリフレネルレンズの表面とし
て、図3には4段の階段を持つものを示しているが、バ
イナリフレネルレンズとしては8段あるいは16段の階
段形状からなるものもある。2つの断面形状を比較すれ
ばわかるように、スタンパの溝のない方向では微少な階
段形状の繰り返しとなっており、これは、所望のレンズ
の光学特性を満たすように設計された形状である。一
方、スタンパの溝方向では、レンズ表面は直線的な形状
となっており、この部分は、レンズの光学特性の劣化の
要因となりうる。
【0018】従来のように、溝をつけないで、レンズパ
ターンの逆の凹凸のみを持つスタンパを利用してバイナ
リフレネルレンズを作成する場合には、レンズパターン
表面の任意の位置に気泡が残留する可能性があり、この
気泡の影響により階段形状の一部が欠ける場合がある。
この場合、気泡の残留量と位置によっては、レンズの光
学特性にかなりの悪影響を及ぼすことになるが、溝のな
いスタンパを用いてバイナリフレネルレンズを作成した
場合、実際に使用可能なレンズは約半数(歩留り:50
%)に留まることもある。
【0019】ここで、図3に示したバイナリフレネルレ
ンズの形状の具体例として次のような値を持つものを考
える。レンズの半径(r)を100μm、レンズの深さ
を1.2μmとする。さらにスタンパの溝に相当する部
分の長さを220μm、幅(w)を5μm、及び深さを
レンズの深さ(1.2μm)と同じとする。このとき、
レンズ表面の面積(S=πr2)は、S≒31400μ
2となる。また、溝に相当する部分の面積(a=2r
×w)は、a=2×100×5=1000μm2とな
る。したがって、レンズ表面の面積に対する溝に相当す
る部分の面積の面積比(a/s×100)は、約3.2
%となる。
【0020】この考察により、レンズ表面に溝をつけた
バイナリフレネルレンズは、溝をつけないレンズに比べ
て、レンズの回折効率が3%程度劣化するだけであるこ
とがわかる。この程度の劣化を生じても、結像のコント
ラスト等に及ぼす影響はごくわずかであり、この溝に相
当する凸部を持つレンズを用いた画像読取り装置やプリ
ンタなどの実際の使用上は問題がない。
【0021】それよりも、スタンパに溝をつけることに
よって、レンズ表面に相当する部分から完全に気泡を除
くことができるため、バイナリフレネルレンズの歩留り
を95%以上に向上できる。すなわち、バイナリフレネ
ルレンズの作成時における不良品の発生する確率を抑
え、製造品質の均一化の向上が可能となる。なお、以上
の実施例では、気泡を逃がすための空間として溝を形成
した例を示したが、レンズパターン表面上に気泡が残留
しないような形状であればよい。ただし、レンズの光学
特性に与える影響が少ないことを考慮する必要がある。
【0022】次に、図4にこの発明のスタンパ表面形状
の第2実施例を示す。同図はスタンパの表面形状を裏側
か見た斜視図であるが、わかりやすいように、溝に相当
する凹部を強調して図示している。この実施例では、凸
形レンズパターンの中心付近からパターンの端部まで4
方向に延びた溝を設けている。レンズパターンと溝の凹
部は、通常用いられるNC工作機械で作成することがで
きるがこれに限定されるものではない。ここで、レンズ
の直径は300μm、深さは20μmとし、溝の幅は2
0μm、深さはレンズと同じ20μm程度である。この
ような溝を設ければ、レンズのレプリカ用樹脂とスタン
パの間にできる気泡はすべてスタンパの溝部分に取り除
かれ、レンズパターンそのものの形状には影響を及ぼさ
ないようにできる。
【0023】図5に、スタンパ表面形状の第3実施例を
示す。ここでは、レンズパターンの端部の溝の深さをレ
ンズ中央部の溝の深さよりも大きくした点が、溝の深さ
をレンズ中央部からレンズパターンの端部まで一定とし
た前記第2実施例と異なる。図5において、レンズ中央
部の溝の深さは、レンズの深さと同じ20μmであり、
レンズ端部の溝の深さは30μmである。このように、
レンズ中央部よりもレンズ端部の溝の深さを大きくして
いるので、発生した気泡は、レンズ端部の溝の最上部付
近に集められる。したがって、第2実施例よりも確実
に、気泡をレンズパターン表面の外へ逃がすことができ
るので、設計どおりのレンズパターン表面を作成するこ
とが可能となる。
【0024】図6(a),(b)に、この発明の第4実
施例のスタンパの表面形状の底面図と、図6(a)のX
方向−Y方向で切断したときの断面図を示す。溝5は、
4方向に、レンズパターン1の外部にまで延びており、
溝の深さは、レンズパターンの深さと同じ(=20μ
m)とする。また、レンズパターン1の直径が300μ
m程度である場合に、レンズパターン1の端部からレン
ズパターン外部に延びる溝の長さは、50μm程度あれ
ば気泡をレンズパターン内から逃がすのに十分である。
また、4つの溝の幅は10〜20μm程度あればよい。
【0025】図7(a),(b)に、この発明の第5実
施例として、スタンパの表面形状の底面図と図7(a)
のX方向−Y方向で切断したときの断面図を示す。ここ
で、図6と異なる点は、レンズパターン1の中心部から
外部にかけて、溝5に傾斜をつけて溝の深さをレンズパ
ターンの深さよりも大きくしたことである。レンズパタ
ーン1の深さを20μmとしたとき、レンズパターン1
の外部の溝5の深さは30μm程度あればよい。このよ
うに、レンズパターンの中心部から外部にかけて溝に傾
斜をつけて、溝の深さをレンズパターンの深さよりも大
きくしているので、より確実に気泡をレンズパターン外
部へ逃がすことができる。
【0026】さらに、スタンパ表面形状の他の実施例と
しては、図8及び図9に示すような第6、第7実施例が
考えられる。図8(a),(b)では、レンズパターン
1の端部までは溝5の深さはレンズパターン1と同じ深
さであり、それより外部では溝5の深さを徐々に深くし
ていく実施例を示している。溝5の最外部では、30μ
m程度の深さがあればよい。また、図9(a),(b)
では、レンズパターン1の中心からレンズパターン外部
にかけて深さを大きくする傾斜を持たせた溝5の実施例
を示している。レンズパターン中心部の深さが20μm
程度なのに対して、溝5の最外部では溝の深さは30μ
m程度である。これにより、気泡をより確実にレンズパ
ターン表面部分から追い出すことが可能となる。なお、
溝の形状としては、これらに限定するものではなく、レ
ンズの光学特性に実質的に影響を及ぼさない形状で、気
泡をレンズパターン表面上から逃がすことができるよう
な空間がレンズ外部にあればよい。したがって、この空
間の形状としては、球面、円柱、角柱などの形状であっ
てもよい。
【0027】上記に説明したスタンパの形状の実施例で
は、レンズパターンの表面の内部からレンズパターン近
傍の外部にかけて溝を作る例を示したが、気泡を取り除
くための空間はレンズパターンとは離れた位置に設けて
もよい。一般に、光学素子が用いられる画像読取り装置
やプリンタでは、複数のレンズがアレイ状に並べられた
レンズアレイを用いることが多いため、このレンズアレ
イを一体成形する場合には、スタンパ表面のレンズパタ
ーン以外の位置に気泡を取り除くための空間を設けるの
は、光学特性上又は製造上効果的である。
【0028】図10に、この発明の第8実施例のスタン
パ表面の断面図を示す。図10では、溝のない設計どお
りの2つのレンズパターン1と、それ以外の位置に2つ
の「気泡溜め」7を設けた実施例を示している。但し、
実際に用いられるものでは、数十個のレンズパターン1
と数十個の「気泡溜め」7からなる。ここで、気泡溜め
7の形状は、たとえば、直径30μm、高さ40μm程
度の円柱形状とすることができる。しかし、これに限ら
れるものではなく、気泡を発生させることのない簡単な
構造を持ち気泡6を十分溜めることができるような形
状、大きさであればよい。なお、このとき、レンズパタ
ーン1は、その直径が300μm、深さが20μm程度
の微少なものである。
【0029】図10(a),(b)に示すように、レプ
リカ用樹脂3が左側から流し込まれたとき、スタンパ2
のレンズパターン表面とレプリカ用樹脂3の間に発生し
た気泡6は、レプリカ用樹脂3の流れに沿って右側へ送
られる。このとき、気泡溜め7が、レンズパターン1と
他のレンズパターン1との間にあれば、図10(c)に
示すように発生した気泡6はこの気泡溜め7に捕獲され
て、レプリカ用樹脂3の流れと共に他のレンズパターン
1へ送られるのを阻止できる。すなわち、気泡6を気泡
溜め7で捕獲してしまうことにより、レンズパターン内
あるいはレンズパターン以外の位置で発生した気泡6が
移動して、他のレンズパターンの形成に影響を及ぼすこ
とを最小限に抑えることができる。
【0030】図11に、気泡溜めの形状をテーパ状にし
たスタンパの表面形状の第9実施例を示す。すなわち、
気泡溜め7の形状を、レンズパターンの近傍では浅く、
レンズパターンから遠い位置では深くした円錐形状ある
いは角錐形状としてもよい。このようにすれば、より確
実に気泡を捕えることが可能となり、さらに、気泡の発
生を起こりにくくすることができる。
【0031】図12に、前記した図6の溝と図10の気
泡溜めの両方を備えたスタンパ表面形状の実施例(第1
0実施例)を示す。図12(a)は底面図であり、図1
2(b)はX方向−Y方向の断面図である。同図におい
て、溝部5の深さはレンズパターン1の部分の深さと同
じであり、溝部5の先端に備えられた気泡溜め7は円柱
形状とする。この円柱形状の高さは溝5の深さよりも1
0μm程度高いほうが気泡を溜めるには望ましい。この
ようにすれば、確実に気泡をレンズパターン表面以外の
部分に捕らえることが可能となる。なお、スタンパ形状
と気泡溜めの形状との組合せは、この第10実施例に限
られるものではなく、上記の他の実施例に示したものを
いくつか組合せてもよい。
【0032】また、図13に、溝と気泡溜めを連続的に
組合せた構造を持つスタンパ表面の実施例の平面図を示
す。ここでは、気泡溜めを、複数のレンズパターンから
なるレンズアレイと異なる位置に設け、さらに、レンズ
パターン内部から外部へ延びる溝を設けて、レンズパタ
ーンと気泡溜めを連結したものを示している。溝の大き
さ及び深さは、前記した第1実施例から第7実施例に示
されたものを用いてもよいが、これに限られるものでは
ない。気泡溜めも、第8実施例や第9実施例に示す大き
さ及び形状のものを用いてもよい。このように、溝と気
泡溜めを連続的に組合せた構造とすることで、スタンパ
表面全体にわたってより確実に気泡をレンズパターン表
面から逃がし、気泡溜めに捕らえることができる。
【0033】なお、スタンパは、工作機械を用いてレン
ズパターン、溝及び気泡溜めの形状を鉄又はステンレス
の鋼板の金型に作ることが一般的であるが、フォトリソ
グラフィにより、シリコン等の基板上に、溝等に相当す
る凸部を有するレンズパターンの原型を作成し、ニッケ
ル等のメッキをして原型を転写することでスタンパを作
成することもできる。
【0034】また、この発明のスタンパで作成される光
学素子としては、単純な凸型レンズのみならず、図3に
示したようなバイナリフレネルレンズや、複雑な凹凸形
状表面の繰り返しからなる回折格子でもよい。
【0035】
【発明の効果】この発明によれば、溝あるいは気泡溜め
をスタンパ表面に設けているので、レンズパターン表面
上から気泡を外部へ逃がし、よりオリジナルに近いレン
ズパターンを持つ光学素子を正確に成形することが可能
となる。したがって、光学素子の製造品質の均一化及び
歩留りの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明において、溝を持つスタンパの表面形
状の第1実施例の斜視図である。
【図2】図1に示したスタンパによって光学素子のレプ
リカを作成する過程を示した図である。
【図3】この発明の溝を持つスタンパによって作成され
るバイナリフレネルレンズの一実施例の斜視図である。
【図4】この発明の溝を持つスタンパの表面形状の第2
実施例の斜視図である。
【図5】この発明の溝を持つスタンパの表面形状の第3
実施例の斜視図である。
【図6】この発明の溝を持つスタンパの表面形状の第4
実施例の底面図及び断面図である。
【図7】この発明の溝を持つスタンパの表面形状の第5
実施例の底面図及び断面図である。
【図8】この発明の溝を持つスタンパの表面形状の第6
実施例の底面図及び断面図である。
【図9】この発明の溝を持つスタンパの表面形状の第7
実施例の底面図及び断面図である。
【図10】この発明の気泡溜めを持つスタンパの表面形
状の断面図(第8実施例)である。
【図11】この発明の気泡溜めを持つスタンパの表面形
状の断面図(第9実施例)である。
【図12】この発明の溝及び気泡溜めの両方を持つスタ
ンパの表面形状の第10実施例の底面図及び断面図であ
る。
【図13】この発明の溝と気泡溜めを連続的に組合せた
構造を持つスタンパ表面形状の実施例の平面図である。
【図14】従来におけるスタンパによって光学素子のレ
プリカを作成する過程を示した図である。
【符号の説明】
1 レンズパターン 2 スタンパ 3 レプリカ用樹脂 4 基板 5 溝 6 気泡 7 気泡溜め

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子の表面形状を形成する光学素子
    パターンと、光学素子の複製の作成時に発生する気泡を
    溜めるための凹部とを持つことを特徴とする光学素子複
    製用スタンパ。
  2. 【請求項2】 前記凹部が、前記光学素子パターンの中
    心付近から端部まで延びた1本又は複数本の溝であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学素子複製用スタン
    パ。
  3. 【請求項3】 前記溝が、前記光学素子パターンの外部
    にまで延びていることを特徴とする請求項2記載の光学
    素子複製用スタンパ。
  4. 【請求項4】 前記溝のうち前記光学素子パターンの外
    部に存在する部分が、光学素子パターンから離れるにし
    たがって深くなっていることを特徴とする請求項3記載
    の光学素子複製用スタンパ。
  5. 【請求項5】 前記凹部が、光学素子パターン以外の位
    置に存在することを特徴とする請求項1記載の光学素子
    複製用スタンパ。
  6. 【請求項6】 前記凹部は、光学素子パターンから離れ
    ている位置の方が深くなっていることを特徴とする請求
    項5記載の光学素子複製用スタンパ。
  7. 【請求項7】 光学素子の表面形状を形成する光学素子
    パターン以外の位置に、光学素子の複製の作成時に発生
    する気泡を溜めるための凹部をさらに備えることを特徴
    とする請求項3記載の光学素子複製用スタンパ。
  8. 【請求項8】 前記溝と前記光学素子パターン以外の位
    置に存在する凹部とが連結していることを特徴とする請
    求項7記載の光学素子複製用スタンパ。
  9. 【請求項9】 前記光学素子パターンが、回折型光学素
    子のパターンであることを特徴とする請求項1から8の
    いずれかに記載した光学素子複製用スタンパ。
  10. 【請求項10】 基板の一面に、光学素子パターンに対
    応する凹凸部と、前記光学素子パターンの中心付近から
    端部まで延びた気泡溜め用溝に対応する凸部とを備える
    ことを特徴とするバイナリフレネルレンズ。
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