JPH09174111A - 熱延鋼板の製造方法 - Google Patents
熱延鋼板の製造方法Info
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- JPH09174111A JPH09174111A JP34025395A JP34025395A JPH09174111A JP H09174111 A JPH09174111 A JP H09174111A JP 34025395 A JP34025395 A JP 34025395A JP 34025395 A JP34025395 A JP 34025395A JP H09174111 A JPH09174111 A JP H09174111A
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Abstract
く、冷延鋼板と同等の板厚で表面粗さの良好な熱延鋼板
を製造する方法を提供する。 【解決手段】熱間圧延により熱延鋼板を製造する方法に
おいて、最終デスケーリング装置以降の仕上げ圧延にお
ける各仕上げ圧延機に、表面の中心平均粗さ(Ra)が
1.0μm以下のワークロールを用い、かつ前記各仕上
げ圧延機による圧延前の鋼板表面スケール厚さを6μm
以下にして圧延することを特徴とする熱延鋼板の製造方
法、及びこの方法において、潤滑油を用いて各圧延時の
摩擦係数を0.3以下とし、かつ前記各仕上げ圧延機に
よる圧延前の鋼板表面スケール厚さを13μm以下にし
て圧延することを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
Description
面性状に優れた熱延鋼板を製造する方法に係わり、更に
詳しくは冷延鋼板の表面粗さに匹敵するような表面粗さ
を有し、塗装またはメッキの原板等に用いることのでき
る熱延鋼板の製造方法に関する。
の高温下で、厚さ200〜260mmのスラブに熱間圧延
を施し熱延鋼板とし、次いで鋼板表面に生成した酸化被
膜(以下スケールと記す)を塩酸もしくは硫酸により酸
洗して除去し、更に冷間圧延により製品の板厚に仕上げ
る方法により製造されている。この冷延後の鋼板は、加
工硬化しているので、焼鈍を行った後出荷される。
の冷間圧延を省略して、熱間圧延のみで厚さ1.0mm程
度の鋼板まで製造できるようになってきた。熱間圧延の
みで薄い熱延鋼板を製造することができれば、冷間圧延
及び焼鈍工程を省略することがきるため、製造コスト面
で有利となる。
一般に表面色調が灰白色の無光沢を呈しており、また中
心平均粗さ(Ra)で1〜3μmと粗く、冷延鋼板の表面
粗さRa0.1〜1.0μmに比べてかなり劣るものであ
る。従って、熱間圧延で冷延鋼板と同じ程度の厚さの鋼
板の製造が可能となっても、表面粗さの問題で冷延鋼板
にとって代えることができないのが現状である。
に開示されているように、熱延鋼板の表面を研削した
後、軽いスキンパス圧延を施すか、液体ホーニング加工
する方法により、熱延鋼板に冷延鋼板と同等の表面粗さ
を与える試みがなされてきた。
4−115621号公報に示されている方法では、従来
の冷間圧延を省略することができるものの、表面研削ま
たは液体ホーニング加工という新たな工程が必要とな
る。これらの加工に必要な砥石や研磨材等は高価であ
り、また加工のための労力が必要となるため、冷間圧延
及び焼鈍工程が省略できても有利とはならない。
状が悪い場合に砥石が鋼板表面に接触しない部分が発生
し、コイル全長、全幅を均一に研削するのは難しいとい
う問題もある。
加することなく、冷延鋼板と同等の板厚で表面粗さの良
好な熱延鋼板を製造する方法を提供することを目的とす
る。
が冷延鋼板に比べ、表面粗さが悪化する原因を究明すべ
く調査を行った。熱延鋼板の表面粗さを決定する因子と
して、鋼板表面のスケール、熱間圧延機のワークロール
表面粗さ、酸洗、スキンパス圧延等があり、これらの因
子を個別に調査した結果、下記の知見を得た。
めに行う酸洗に伴って生じるピットは、目標鋼板表面粗
さ(Raで1.0μm以下)に比べて充分小さく、酸洗の
影響は考えなくともよい。
率が1〜3%と小さいので、スキンパス圧延により熱延
鋼板の表面粗さを改善することはできない。
表面粗さは、圧延時のロール表面粗さにほぼ等しいが、
スケールを酸洗により除去すると、鋼板自身の表面粗さ
は、スケールが付着した状態の表面粗さに比較して粗く
なっている。
なるほど、圧延、酸洗後の鋼板の表面粗さも粗くなる。
は、ロール表面粗さと仕上げ圧延時のスケール厚さにあ
り、ロール表面の中心平均粗さ(Ra)を1.0μm以
下、スケール厚さを6μm以下にすると、熱間圧延、酸
洗後の表面粗さを1.0μm以下と小さくできる。
の摩擦係数を0.3以下にすると、各仕上げ圧延時のス
ケール厚さは13μmまで許容できる。
たもので、その要旨は、「熱間圧延により熱延鋼板を製
造する方法において、最終デスケーリング装置以降の仕
上げ圧延における各仕上げ圧延機に、表面の中心平均粗
さ(Ra)が1.0μm以下のワークロールを用い、かつ
前記各仕上げ圧延機による圧延前の鋼板表面スケール厚
さを6μm以下にして圧延することを特徴とする熱延鋼
板の製造方法、及びこの方法において、潤滑油を用いて
各圧延時の摩擦係数を0.3以下とし、かつ前記各仕上
げ圧延機による圧延前の鋼板表面スケール厚さを13μ
m以下にして圧延することを特徴とする熱延鋼板の製造
方法」にある。
0601の規定によるものとする。
により製造され、通常粗圧延には可逆圧延機を用いた半
連続式又はタンデム化した連続式が用いられる。粗圧延
機の後には仕上げ圧延機が5〜7スタンド設けられてお
り、粗圧延の後連続的に仕上げ圧延できるように配置さ
れている。本発明者らは、加熱等により鋼板表面に生成
したスケールは、粗圧延の段階で鋼表面の表面粗さを粗
くするが、それが仕上げ圧延の鋼表面の粗さに影響しな
いことを確認した。それは、仕上げ圧延での圧下率が大
きいためである。また、粗圧延時に存在しているスケー
ルも仕上げ圧延前にデスケーラにより完全に除去される
ので仕上げ圧延には影響しない。本発明では粗圧延の後
の仕上げ圧延時におけるワークロールの表面粗さ、スケ
ール厚さ、及び摩擦係数を限定するものであり、粗圧延
段階は通常の半連続式であっても、連続式であってもよ
い。以下、本発明の製造方法における限定理由を説明す
る。
圧延機のワークロール表面の中心平均粗さ(Ra)が1.
0μm以下:通常の熱間圧延装置では、仕上げ圧延機の
直前に設置されたデスケーリング装置が最終となる。近
年、仕上げ圧延機列の第一スタンドと第2スタンド間、
更に第2スタンドと第3スタンド間にデスケーリング装
置が設けられるようになった。それは、仕上げ圧延機の
第1、第2スタンドを鋼板が通過する場合は鋼板温度が
高いため、鋼板表面の酸化が進行し、スケール厚さが厚
くなるためである。このような場合は、仕上げ圧延機間
のデスケーリング装置が最終のデスケーリング装置とな
る。
1.0μm以下とするのは、1.0μmを超えると熱間
圧延後酸洗した熱延鋼板の表面粗さが1.0μm以下に
ならないためである。このRaは、小さければ小さい程よ
いが、あまり小さくするのはロール表面仕上げに労力を
要し、また圧延中にスリップする恐れがあるので0.1
μm以上とするのが好ましい。
ークロールの表面粗さを1.0μm以下としても、スケ
ールの厚さが6μmを超えると、熱間圧延後酸洗した熱
延鋼板の表面粗さを1.0μm以下にすることができな
い。従って、圧延前のスケール厚さは6μm以下とし
た。
延、酸洗後の鋼板表面粗さが大きくなる原因は次のよう
に考えられる。すなわち、スケールの変形抵抗と鋼板の
変形抵抗とに差があるため、圧延時に鋼−スケール界面
が凹凸化し、スケール厚さが厚くなればなる程凹凸化が
顕著になるためである。
いので、下限はとくに限定しない。
前のスケール厚さ13μm以下:圧延時に潤滑油を用い
た場合の潤滑油の鋼板表面粗さに及ぼす影響を調べた。
の試験圧延設備である。重量%でCが0.05%の低炭
素鋼板から幅70mm、長さ300mmの試験片を切り
出し、その表面を切削加工によりスケールを除去し厚さ
8mmの試験片を製作した。
し、1000℃に加熱した後、試験片をステンレス薄鋼
板から引き抜きながら第1圧延機1で圧下率35%で圧
延した。この際、圧延材の第2圧延機2までの搬送時間
を種々変えることにより、第2圧延機による圧延前のス
ケール厚さを変化させ、第2圧延機で圧延を行った。
平均粗さ(Ra)が0.5μmのロールを用いた。
の入り側に設けた圧延油供給ノズル7より、合成エステ
ルを主成分とする熱間潤滑油を供給して圧延を行い、潤
滑油の鋼板表面粗さに及ぼす影響も調べた。
た後、鋼板表面粗さを測定した。
延した後、第2圧延機で圧下せずに直ちに窒素雰囲気中
で冷却装置6で冷却した後で測定した厚さとした。
ール厚さと酸洗後の鋼板表面粗さとを図にしたものであ
る。同図より圧延時に潤滑油を用いると、圧延前のスケ
ール厚さの鋼板表面粗さに及ぼす影響は小さくなること
が分かる。
ルが均一に変形し、圧延後のスケール厚さの変化が小さ
くなるためである。
ールが厚くなるほど酸洗後の表面粗さも大きくなってい
る。その理由は、圧延によってスケールが均一には伸び
ず、圧延後のスケール厚さに差が生じるためである。
下とするのは、0.3を超えると潤滑によるスケールの
均一変形効果が得られないためである。
スケール厚さを13μmまで厚くしても、熱間圧延後酸
洗した熱延鋼板の表面粗さを1.0μm以下にすること
ができる。従って、潤滑油を用いて圧延する場合の圧延
前のスケール厚さの上限を13μmとした。
中にスリップするので、0.1以上にするのが好まし
い。どの程度の摩擦係数でスリップするかは圧延条件に
より異なるので下限は限定しない。また、スケール厚さ
も薄ければ薄いほどよいので下限は限定しない。
ては、圧延前に高圧水によってスケールを除去する方
法、あるいは、高圧水によるデスケール後圧延機までの
間および圧延機間の雰囲気を制御し、酸化速度を抑制す
る方法、および、圧延温度を下げ、酸化速度を抑制する
方法等がある。また、鋼中にSi、Cr等の高温下での
酸化を抑制する合金元素を含ませ、酸化速度を抑制する
方法もある。
用いることができる。また、摩擦係数を0.3以下にす
るには、潤滑油の濃度及び粘度を調整することにより達
成できる。
の1/4 サイズの試験圧延機を用いて圧延を行った。粗圧
延後のスケールが付着した厚さ30mmの低炭素鋼板
(重量%でC含有量が0.05%)から、厚さ8mm、
幅70mm、長さ300mmの鋼板を40枚切り出し圧
延に供した。
枚を潤滑油を使用しないで、他の20枚を潤滑油を用い
て、表1に示す条件で一律圧下率35%で圧延を行っ
た。
ノズル8から圧延を開始するまでの時間を調整すること
により制御した。また、潤滑油を用いた圧延では、潤滑
油として合成エステルを用い、濃度により摩擦係数を変
えた。
して鋼板表面のスケールを除去し、鋼板の圧延方向(L
方向)の表面粗さを測定した。結果は表1に示す通りで
あった。
ークロールの中心平均粗さ(Ra)0.5μmで圧延した
鋼板については、酸洗前後の圧延方向の表面粗さ及び圧
延方向と直角の方向(C方向)の表面粗さも測定した
(但し、表1には、酸洗後のL方向のみ記載)。
μmのワークロールで圧延した圧延番号が1〜3、6〜
8の結果を図示したものである。
ワークロールで圧延した圧延番号が11〜14、18の
結果を図示したものである。
付着している状態での中心平均粗さ(Ra)は0.5μm
から0.8μmとほぼ一定となった。酸洗後の表面粗さ
は、圧延前のスケール厚さにほぼ比例し、圧延前のスケ
ール厚さが6μm以下の場合、酸洗後の表面粗さは1μ
m以下となった。
用した場合も表面にスケールが付着している状態での中
心平均粗さ(Ra)は0.5μmから0.8μmとほぼ一
定となった。酸洗後の表面粗さは、圧延前のスケール厚
にほぼ比例し、圧延前のスケール厚さが13μm以下の
場合、酸洗後の表面粗さRaは1μm以下となった。
なる実生産用連続熱間圧延機を用いての圧延を以下の条
件で実施した。
求めた表面温度より計算により求めた。
液で酸洗し、表面のスケールを除去して表面粗さを測定
した。測定結果を表2に示す。
いで圧延した圧延番号1〜3の場合は、各スタンドでの
圧延前のスケール厚さは、1000℃の第7スタンドで
の圧延を除き、全て6μmを超えており、酸洗後の鋼板
表面の中心平均粗さ(Ra)は1.2以上と粗くなってい
る。一方、本発明例の圧延番号4の場合、各スタンドで
の圧延前のスケール厚さは6μm以下となっており、酸
洗後のRaは0.9μmと小さくなっている。また、潤滑
油を用いた圧延番号5の場合、各スタンドでの圧延前の
スケール厚さは13μmであり、酸洗後のRaも0.8μ
mと小さい。
ーリング条件を一定にし、圧延開始温度を変化させてス
ケール厚さを変えたが、圧延開始温度を高温にしてもデ
スケーリングをよく行いスケール厚さを6μm以下、潤
滑油を用いる場合は13μm以下にすればよいことは言
うまでもない。
間圧延に頼らざるを得なかったが、本発明の方法によれ
ば、熱間圧延のみによって製造可能となり、新たな設備
を設けることなく冷間圧延、焼鈍工程の省略ができ、製
造コストが極めて有利となる。
る。
係を示す図である。
酸洗後の鋼板表面粗さとの関係を示す図である。
洗後の鋼板表面粗さとの関係を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】熱間圧延により熱延鋼板を製造する方法に
おいて、最終デスケーリング装置以降の仕上げ圧延にお
ける各仕上げ圧延機に、表面の中心平均粗さ(Ra)が
1.0μm以下のワークロールを用い、かつ前記各仕上
げ圧延機による圧延前の鋼板表面スケール厚さを6μm
以下にして圧延することを特徴とする熱延鋼板の製造方
法。 - 【請求項2】熱間圧延により熱延鋼板を製造する方法に
おいて、最終デスケーリング装置以降の仕上げ圧延にお
ける各仕上げ圧延機に、表面の中心平均粗さ(Ra)が
1.0μm以下のワークロールを用いると共に、潤滑油
を用いて各圧延時の摩擦係数を0.3以下とし、かつ前
記各仕上げ圧延機による圧延前の鋼板表面スケール厚さ
を13μm以下にして圧延することを特徴とする熱延鋼
板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34025395A JP3562084B2 (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 熱延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34025395A JP3562084B2 (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 熱延鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09174111A true JPH09174111A (ja) | 1997-07-08 |
JP3562084B2 JP3562084B2 (ja) | 2004-09-08 |
Family
ID=18335173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34025395A Expired - Fee Related JP3562084B2 (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 熱延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3562084B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105149348A (zh) * | 2015-09-07 | 2015-12-16 | 云南钛业股份有限公司 | 采用二十辊冷轧机组生产ta10合金卷的方法 |
-
1995
- 1995-12-27 JP JP34025395A patent/JP3562084B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105149348A (zh) * | 2015-09-07 | 2015-12-16 | 云南钛业股份有限公司 | 采用二十辊冷轧机组生产ta10合金卷的方法 |
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---|---|
JP3562084B2 (ja) | 2004-09-08 |
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