JPH09173854A - 触媒担体の製造方法およびそれを用いた水素化分解触媒の製造方法 - Google Patents

触媒担体の製造方法およびそれを用いた水素化分解触媒の製造方法

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JPH09173854A
JPH09173854A JP35052595A JP35052595A JPH09173854A JP H09173854 A JPH09173854 A JP H09173854A JP 35052595 A JP35052595 A JP 35052595A JP 35052595 A JP35052595 A JP 35052595A JP H09173854 A JPH09173854 A JP H09173854A
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道泰 萩尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゼオライトの持つ高い固体酸性を損なうこと
なく、優れた重質油の分解活性および脱硫活性を示すゼ
オライト含有水素化分解触媒の製造方法およびそれに使
用する触媒担体の製造方法の提供。 【解決手段】 (a)ゼオライトおよび(b)アルミニ
ウム−酸溶解指数が30以下のアルミナ水和物、とを混
合した後、成形、乾燥、焼成することを特徴とする触媒
担体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒担体の製造方
法およびそれを用いた水素化分解触媒の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】石油精製業界においては、重質油を水素化
分解して、付加価値の高い中間留分を製造する触媒は数
多く報告されている。このような触媒としては、高い分
解活性を得るための高い固体酸性を示すゼオライト(結
晶性アルミノシリケートゼオライト)とアルミナ含有担
体に、活性金属成分を担持したゼオライト含有水素化分
解触媒が使用されている。
【0003】例えば、特公昭56−38527、USP
4,894,142、USP4,401,556、US
P4,517,073等には、ゼオライトを種々規定し
た多くの先行発明があるが、これらの先願発明はマトリ
ックスであるアルミナの性状に関しては、ほとんど注意
は払われていない。また、USP3,536,605
は、マトリックスとして用いるシリカ−アルミナの組成
比を、USP3,535,229はマトリックスの組成
としてアルミナ−シリカ−(チタニアまたはジルコニ
ア)を指定しているが、マトリックスの化学的性質につ
いては言及されていない。
【0004】これらの先行発明においては、ゼオライト
含有水素化分解触媒の主な分解活性部位がゼオライトで
あるために、水素化分解触媒担体に使用するゼオライト
に関しては多くの研究がなされているものの、もう一つ
の水素化分解触媒担体の主成分であるアルミナ自体、あ
るいはゼオライトとアルミナの相互作用については、ほ
とんど研究されておらず、そこに工業的に有用なゼオラ
イト含有水素化分解触媒を得るための研究余地が充分残
っているのが実情である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、ゼオライトの持つ高い固体酸性を損なうこと
なく、優れた重質油の分解活性および脱硫活性を示すゼ
オライト含有水素化分解触媒の製造方法およびそれに使
用する触媒担体の製造方法を提供することを目的とした
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、マトリックス
として特定の性状を有するアルミナ水和物を使用した際
に、ゼオライトの持つ高い固体酸性を損なうことなく優
れた分解活性を示すことを見いだし本発明を完成するに
至ったものである。
【0007】本発明の1つは、(a)ゼオライト、
(b)アルミニウム−酸溶解指数が30以下のアルミナ
水和物および必要に応じて(c)シリカ前駆体、チタニ
ア前駆体およびジルコニア前駆体などの他の無機酸化物
前駆体、とを混合した後、成形、乾燥、焼成することを
特徴とする触媒担体の製造方法に関する。
【0008】本発明の他の1つは前記製造方法により得
られた触媒担体に、周期律表2B族、5A族、6A族お
よび8族よりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属
を担持させることを特徴とする水素化分解触媒の製造方
法に関する。
【0009】一般にゼオライト含有水素化分解触媒は次
に示す製法によって生産される。まずゼオライトを調製
する。次にゼオライトとは別の工程によりアルミナ水和
物を調製する。次いで調製されたゼオライトとアルミナ
水和物とを混合し、成形可能な水分に調整し、成形し、
乾燥し、焼成することにより担体を得る。この担体に水
素化活性金属成分を含浸、乾燥、焼成してゼオライト含
有水素化分解触媒を得る。
【0010】本発明に使用できるゼオライトは、天然品
あるいは合成品のいずれであってもよく、例えば、Y型
ゼオライト、L型ゼオライト、β−ゼオライト、ω−ゼ
オライト、モルデナイト、ZSM−5などを用いること
ができる。また、ゼオライトに脱アルミニウム処理を施
したものも用いることができ、特に、超安定性Y型ゼオ
ライト(USY)は好適である。この脱アルミニウム処
理には特に制限が無く、スチーミング処理、酸処理、キ
レート試薬による処理、四塩化珪素処理等、目的に応じ
た公知技術を用いることができる。また、合成段階ある
いは後処理において、第3の金属成分をイオン交換また
は骨格置換などの処理を行うことによって得られる金属
含有ゼオライトも使用できる。
【0011】次に、前述のゼオライトは、アルミナ水和
物と混合され、成形可能な濃度に水分調整され、成形、
乾燥および焼成工程により触媒担体となる。
【0012】本発明では、ゼオライトとアルミナ水和物
との混合割合は固形物換算で10:90〜90:10
(重量比)の間で好ましくは15:85〜70:30の
間で選択できる。ゼオライトの含有量は、触媒としたと
きに要求される分解活性や原料油性状によって調節さ
れ、一般に要求される分解活性が高いほど、また原料油
が重質になるほどゼオライト含有量が多くなる。一方、
重質油の分解触媒においては、高い分解活性と同時に優
れた脱硫活性、脱窒素活性が要求される。一般に脱硫活
性点や脱窒素活性点は、担体中のアルミナ上の活性金属
(または活性金属硫化物)に存在すると考えられてお
り、ゼオライト含有水素化分解触媒の脱硫活性および脱
窒素活性を高めるには、担体中のアルミナの含有量を高
めることが有利となる。
【0013】すなわち、高い分解活性と高い脱硫活性な
どを同時に発現させるためには、ゼオライトの持つ固体
酸性質を損なうことの少ないアルミナを用いることで、
より少ないゼオライト含有量で分解活性を発現させると
共に、担体中のアルミナ含有量を増加させることで脱硫
活性点などを多く発現させることが重要である。
【0014】ゼオライトは固体酸性を持ち、その固体酸
性が分解触媒の分解活性点となるが、分解触媒の製造工
程においては、ゼオライトと混合されるアルミナ水和物
に対しても酸として作用し、アルミナ水和物より遊離し
たアルミニウムを発生させる。この遊離したアルミニウ
ムは、イオン状のアルミニウム、または低分子量のポリ
水酸化アルミニウムと考えられる。この遊離したアルミ
ニウムは、ゼオライトとアルミナ水和物の混合工程、水
分調整工程、捏和工程および成形工程において発生し、
ゼオライトの固体酸点、分解活性部位あるいはゼオライ
ト粒子の外表面に存在するメソポアに吸着あるいは付着
し、ゼオライト自体が持つ、あるいは脱アルミニウム処
理などによって付与された酸特性等を損なう原因となっ
ている。
【0015】アルミナ水和物から発生する遊離したアル
ミニウムが多いほどゼオライトの持つ酸性質等への影響
が大きく、一方アルミナ水和物から遊離するアルミニウ
ムの発生が少ないほどゼオライトの持つ酸性質等への影
響が小さい。すなわち、ゼオライトとアルミナを含有す
る水素化分解触媒担体の調製において、遊離するアルミ
ニウムのより少ないアルミナ水和物を用いることが、優
れた分解活性を示す触媒担体を得るために重要である。
本発明の方法では、以下に規定されるアルミニウム−酸
溶解指数が30以下、好ましくは20以下のアルミナ水
和物とゼオライトを混合することを特徴とする。アルミ
ニウム−酸溶解指数が30よりも大きいアルミナ水和物
の場合、前述の理由により所望の分解活性を有する水素
化分解触媒が得られない。
【0016】アルミニウム−酸溶解指数が30以下、好
ましくは20以下、特に好ましくは15以下の場合、ゼ
オライトの持つ酸性質等への影響が極めて軽微で、高い
分解活性を示す触媒担体を得ることができる。
【0017】本発明でのアルミニウム−酸溶解指数はア
ルミナ水和物の硝酸水溶液に対する溶解性の難易度を表
わす指数であり次の方法により求められた値である。 (1)容積1リッターのガラス製ビーカーにアルミナ水
和物を酸化物換算で10.0g採取し、イオン交換水を
加え全容が約700mlの懸濁液を得る。 (2)次いでこの懸濁液のpHを25℃で、7.0±
0.2の範囲に10wt%苛性ソーダ溶液または10w
t%硝酸溶液を加えて調整する。 (3)つぎに10wt%硝酸溶液171gを加え、1リ
ッターのメスフラスコに移し、イオン交換水を用いて全
容を1リッターとする。この懸濁液全量を2リッターの
還流器付きセパラブルフラスコに移し、撹拌しながら9
0℃で1時間加熱する。 (4)冷却後0.4μおよび0.2μの濾紙(東洋濾紙
社製DISMIC−25HP)で濾過し、濾液中のアル
ミニウム濃度を測定する。 (5)次式によりアルミニウム−酸溶解指数を計算す
る。 (アルミニウム−酸溶解指数)=100×(濾液中のA
1濃度)÷〔アルミナ水和物10.0グラム(酸化物換
算)に含まれるアルミナが全量溶解したと仮定したとき
のA1濃度〕
【0018】次に本発明で使用されるアルミニウム一酸
溶解指数が30以下のアルミナ水和物調製方法の一例を
以下に示すが、本発明はこれにより何ら限定されるもの
ではない。
【0019】例えばアルカリ性アルミニウム塩水溶液と
酸性物質とを反応させて得られる水酸化アルミニウム
(擬ベーマイト)スラリーを洗浄した後、pH9以上、
温度90℃以上、撹拌などの条件の組み合せで必要時間
熟成することにより、アルミニウム−酸溶解指数が30
以下のアルミナ水和物を得ることができる。
【0020】この場合熟成条件は、用いる水酸化アルミ
ニウム(擬ベーマイト)スラリーの経歴により異なる
が、前もって実験的にアルミニウム−酸溶解指数が30
以下となる条件を求めることができる。また、熟成時の
撹拌は必須で撹拌による剪断力が小さい場合、アルミニ
ウム−酸溶解指数を30以下に低下させることが困難と
成る。熟成は、常圧で行うこともできるし、オートクレ
ーブ等の加圧条件下で、より高温で行うこともできる。
熟成時の温度が高いほど短時間でアルミニウム−酸溶解
指数を30以下に下げることができる。また、水酸化ア
ルミニウムのpH調整には、アンモニア水を用いること
が望ましい。熟成時のpHが9より低い場合にはアルミ
ニウム−酸溶解指数を30以下に低下させるに長時間を
要し、実用的ではない。さらにはアンモニア水を用いて
pH調整されたアルミナスラリーは、ゼオライトとの混
合に先立ち加熱処理等によりアンモニア成分を実質的に
取り除いておくことが望ましく、pHの高いアルミナス
ラリーとゼオライトを混合した場合、ゼオライトの結晶
構造が破壊される可能性がある。
【0021】本発明では前述のゼオライトと前述のアル
ミナ水和物および必要に応じてシリカ、チタニアおよび
ジルコニアの前駆体から選ばれた少なくとも1種とを混
合して、好適な水素化分解触媒を得る。
【0022】前述のアルミナ水和物に他の無機酸化物前
駆体が含まれる場合も同様に処理できる。例えば、アル
ミナ−シリカの場合、水酸化アルミニウムとシリカヒド
ロゲルの混合物、共沈物等公知の方法で得た前駆体スラ
リーを水熱熟成することによりアルミナ水和物のアルミ
ニウム−酸溶解指数を低下させることができる。また、
アルミナ−ジルコニア、アルミナ−チタニア、アルミナ
−シリカ−チタニア、アルミナ−シリカ−ジルコニア等
前駆体も同様の処方を採用できる。
【0023】また、アルミナ含有無機酸化物マトリック
スまたはその前駆体を調製する段階において、好適な条
件を設定することでアルミナ含有無機酸化物マトリック
スのアルミニウム−酸溶解指数を30以下に低下させる
ことも可能である。
【0024】一方、アルミナ水和物をゼオライトとの混
合に先立ち、焼成することにより水酸化物またはヒドロ
ゲル状物質から酸化物状物質へ変換して酸化アルミニウ
ムにすると、アルミニウム−酸溶解指数を30以下に低
下させることが可能であるが、この場合ゼオライトとア
ルミナの混合性が著しく低下し、優れた分解活性を示す
触媒を得ることができない。
【0025】ゼオライトとアルミナ水和物とを混合し、
水分調整後、成形される。成型方法に関して特に制限さ
れないが、押出成形が一般的である。成形された担体
は、通常の触媒担体の場合と同様に60〜200℃で乾
燥、および200〜800℃で焼成することができる。
【0026】得られた担体に、周期律表2B族、5A
族、6A族および8族に属する金属成分の中から選ばれ
た少なくとも1種を、好ましくはMo,W,Co,N
i,VおよびZnから選ばれた少なくとも1種を担持さ
せて、水素化分解触媒を得ることができる。また、これ
らの活性金属成分は通常の量が担持され、担持方法は通
常の方法で行うことができる。
【0027】また、本発明の方法で得られた水素化分解
触媒は、通常の水素化分解条件が採用可能である。ま
た、本発明の方法で得られた触媒担体は、前述の水素化
分解触媒の他に脱硝触媒、接触分解触媒、異性化触媒な
ど各種の触媒担体として使用可能である。
【0028】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳しく説明す
るが、これは本発明を限定するものではない。
【0029】合成例1(アルミナスラリーの調製) 内容積200リットルのスチームジャケット付きステン
レス容器に、希釈アルミン酸ナトリウム溶液(濃度Al
23として5.0wt%)80Kgおよび50wt%グ
ルコン酸溶液240gを加え、60℃に加熱した。次い
で希釈硫酸アルミニウム溶液(濃度Al23として2.
5wt%)88Kgを別容器に準備し、15分間でpH
が7.2になるよう前記希釈硫酸アルミニウム溶液を添
加して水酸化アルミニウム水和物のスラリー(調合スラ
リー)を得た。調合スラリーを更に60℃に保ったま
ま、60分熟成した。次いで、調合スラリー全量を平板
フィルターにより脱水し、60℃の0.3wt%アンモ
ニア水600リットルで洗浄した。洗浄したアルミナ水
和物ケーキの一部を純水および15wt%のアンモニア
水を用い、アルミナ酸化物濃度12.0wt%、pH1
0.5のスラリーを得た。このスラリーを還流器付きの
ステンレス製熟成タンクに入れ、撹拌しながら95℃で
熟成した。熟成時間8,15,20,30,42時間で
取り出し、それぞれアルミナ濃度で20wt%となるよ
う加熱濃縮すると同時に脱アンモニアし、それぞアルミ
ナ水和物スラリーA〜Eを得た。同様に、洗浄したアル
ミナ水和物ケーキの他の一部を純水および15wt%の
アンモニア水を用い、アルミナ酸化物濃度9.0wt
%,pH10.5のスラリーを得た。このスラリーを還
流器付きのステンレス製熟成タンクにいれ、撹拌しなが
ら95℃で熟成した。熟成時間8,15,20時間で取
り出し、それぞれアルミナ濃度で20wt%となるよう
加熱濃縮すると同時に脱アンモニアし、それぞれアルミ
ナ水和物スラリーF〜Hを得た。また、洗浄したアルミ
ナ水和物ケーキの他の一部を純水および15wt%のア
ンモニア水を用い、アルミナ酸化物濃度9.0wt%,
pH10.5のスラリーを得た。このスラリーを還流器
付きのステンレス製熟成タンクに入れ、撹拌しながら9
5℃で20時間熟成した後、このスラリーを撹拌機付き
オートクレーブに移し、145℃で3,7,11時間熟
成し、同様に濃縮しアルミナ水和物スラリーI〜Kを得
た。市販のアルミナ水和物粉末〔米国ラ・ロッシェ社製
バーサル250(Versal−250)〕を純水に加
えAl23濃度20wt%のアルミナ水和物スラリーL
を得た。同様にアルミナ水和物粉末〔独国コンディア社
製ピュラルSB−III(PURAL SB−III)〕を純
水に加えAl23濃度20wt%のアルミナ水和物スラ
リーMを得た。
【0030】(アルミニウム−酸溶解指数の測定)前述
したアルミナ水和物スラリーA〜Mのアルミニウム−酸
溶解指数を測定した結果を表1〜2に示した。アルミナ
水和物スラリーD,E,I,JおよびKは本発明範囲に
属するアルミナ水和物スラリーであることが分かる。
【0031】
【表1】
【表2】
【0032】合成例2(USYの調製) 合成Na−Yゼオライト(Na2O=13.3wt%、
SiO2/Al23モル比=5.0)をアンモニウム交
換し、NH4−Yゼオライト(Na2O=1.3wt%)
を得た。次いでこのNH4−Yゼオライトを580℃で
スチーミング処理しUSY−1を得た。10KgのUS
Y−1を純水200リットルに懸濁させた後、この懸濁
液を75℃に昇温し30分間撹拌した。次いでこの懸濁
液に10wt%硝酸溶液81.9Kgを40分間で添加
し、添加終了後10分間更に撹拌したのち、濾過、洗浄
し、固形分濃度30.5wt%のUSY−2スラリーを
得た。
【0033】実施例1 2130gのUSY−2スラリーと1750gのアルミ
ナ水和物スラリーD(ゼオライト/アルミナ重量比6
5:35)をニーダーに加え、加熱、撹拌しながら押出
し成形可能な濃度に濃縮し、捏和物を得た。濃縮に要し
た時間は3時間20分であった。この捏和物を直径1.
6mmの円柱状に押し出し形成した後、110℃で16
時間乾燥し、次いで550℃で3時間焼成し担体を得
た。この担体にMoO3として10.5wt%、CoO
として4.5wt%になるように活性金属成分を担持し
触媒Dを得た。同様にして、アルミナ水和物スラリー
E,JおよびKを用いて触媒E,JおよびKを得た。
【0034】比較例1 実施例1と同様にアルミナ水和物スラリーA,C,H,
LおよびMを用い、触媒A,C,H,LおよびMを得
た。
【0035】実施例2(分解活性測定) 実施例1で得られた触媒D,E,JおよびKまた比較例
1で得られた触媒A,C,H,LおよびMの常圧残油に
対する水素化分解活性を測定した。触媒400ミリリッ
トルを高圧固定床反応器に充填し、硫化処理した後、ア
ラビアンヘビー常圧残油を用いて反応温度400℃,L
HSV=0.3Hr-1、水素分圧135Kg/cm2
水素/油比1,000Nm3/キロリットルの条件下で
水素化分解反応を行った。得られた生成油をASTMの
D−1160蒸留法により分析を行い、343℃+留分
(343℃より高い温度の留分)分解率を求め、常圧残
油水素化分解活性を求めた。測定結果を表3に示した。
【0036】
【表3】
【0037】表3から明らかなように、本発明の範囲に
含まれる実施例1によって得られた触媒D,E,Jおよ
びKは用いられたアルミナ水和物のアルミニウム−酸溶
解指数が適切な範囲にあるため、本発明範囲に含まれな
い比較例1に示す触媒A,CH,LおよびMと同一の担
体組成、担持活性金属量であるに関わらず、高い分解活
性を示すことが分かる。
【0038】実施例3 656gのUSY−2スラリーと4000gのアルミナ
水和物スラリーJ(ゼオライト/アルミナ重量比20:
80)をニーダーに加え、加熱、撹拌しながら押し出し
成形可能な濃度に濃縮し、捏和物を得た。濃縮に要した
時間は3時間40分であった。この捏和物を直径1.6
mmの円柱状に押し出し形成した後、110℃で16時
間乾燥し、次いで550℃で3時間焼成し担体を得た。
この担体にMoO3として15.0wt%、NiOとし
て4.5wt%になるよう活性金属成分を担持し触媒J
(20)を得た。同様にして、USY−2とアルミナ水
和物スラリーの混合比率が30:70および40:60
(ゼオライト/アルミナ重量比)である触媒J(3
0)、およびJ(40)を得た。
【0039】比較例2 656gのUSY−2スラリーと4000gのアルミナ
水和物スラリーH(ゼオライト/アルミナ重量比20:
80)をニーダーに加え、加熱、撹拌しながら押し出し
成形可能な濃度に濃縮し、捏和物を得た。濃縮に要した
時間は3時間40分であった。この捏和物を直径1.6
mmの円柱状に押し出し形成した後、110℃で16時
間乾燥し、次いで550℃で3時間焼成し担体を得た。
この担体にMoO3として15.0wt%、NiOとし
て4.5wt%になるように活性成分を担持し触媒H
(20)を得た。同様にして、USY−2とアルミナ水
和物スラリーの混合比率が30:70および40:60
ゼオライト/アルミナ重量比)である触媒H(30)、
およびH40を得た。
【0040】実施例4(活性測定) 実施例3で得られた触媒J(20),J(30)および
J(40)また比較例2で得られた触媒H(20),H
(30)およびH(40)の減圧軽油に対する水素化分
解活性および脱硫活性を測定した。反応条件および原料
油である中東系減圧軽油の性状を以下に示す。 反応条件 反応温度 (℃) 400 LHSV (Hr-1) 1.7 水素分圧 (Kg/cm2) 56 水素/油比 (nL/L) 240 原料油性状 密度 (g/ml) 0.918 硫黄 (wt%) 2.245 窒素 (ppm) 820 CCR (wt%) 0.6 蒸留性状 C5〜190℃ (vol%) 0.0 190〜360℃(vol%) 10.0 360℃〜 (vol%) 90.0 触媒300ミリリットルを高圧固定床反応器に充填し、
硫化処理した後、中東系減圧軽油を用いて水素化分解反
応を行った。得られた生成油の脱硫率およびASTMの
D−1160蒸留法により360℃+留分(360℃よ
り高い温度の留分)分解率を求めた。測定結果を表4に
示した。
【0041】
【表4】
【0042】表4から明らかなように、本発明の範囲に
含まれる実施例2によって得られた触媒J(20)〜J
(40)はアルミナ水和物のアルミニウム−酸溶解指数
が適切な範囲にあるため、本発明範囲に含まれない比較
例2により得られた触媒H(20)〜H(40)と比較
し、担体中のゼオライト含有量が同一の場合、優れた分
解活性を示すことが分かる。また、図1に表4の結果を
図示したが、本発明範囲に含まれる触媒は、本発明範囲
に含まれない触媒と比較して、同一の分解活性を得るた
めには、より低いゼオライト含有量、すなわち、より高
いアルミナ含有量の担体を採用できるので、優れた分解
活性および脱硫活性を合わせ持つ触媒を得ることができ
る。
【0043】
【効果】本発明は、触媒担体の製造過程において、アル
ミニウム−酸溶解度指数が30以下のアルミナ水和物を
用いることにより、ゼオライトの分解活性部位を傷める
ことなく、触媒担体中のアルミナ含有率を高めることが
できた。その結果、この担体を用いて作った水素化分解
触媒は高い分解率とともに優れた脱硫活性、脱窒素活性
を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】分解率と脱硫率の関係を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ゼオライトおよび(b)アルミニ
    ウム−酸溶解指数が30以下のアルミナ水和物、とを混
    合した後、成形、乾燥、焼成することを特徴とする触媒
    担体の製造方法。
  2. 【請求項2】 (a)ゼオライト、(b)アルミニウム
    −酸溶解指数が30以下のアルミナ水和物および(c)
    シリカ前駆体、チタニア前駆体およびジルコニア前駆体
    よりなる群から選ばれた前駆体、とを混合した後、成
    形、乾燥、焼成することを特徴とする触媒担体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ゼオライトがY型ゼオライトである
    請求項1または2記載の触媒担体の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の製造方法に
    より得られた触媒担体に、周期律表2B族、5A族、6
    A族およおび8族よりなる群から選ばれた少なくとも1
    種の金属を担持させることを特徴とする水素化分解触媒
    の製造方法。
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JP2008512223A (ja) * 2004-09-08 2008-04-24 シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ 水素化分解用触媒組成物
WO2023051588A1 (zh) * 2021-09-30 2023-04-06 中国石油化工股份有限公司 抗金属污染催化剂及其制备方法

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