JPH09173776A - 吸音構造体 - Google Patents

吸音構造体

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JPH09173776A
JPH09173776A JP7334453A JP33445395A JPH09173776A JP H09173776 A JPH09173776 A JP H09173776A JP 7334453 A JP7334453 A JP 7334453A JP 33445395 A JP33445395 A JP 33445395A JP H09173776 A JPH09173776 A JP H09173776A
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titanium dioxide
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sound
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JP7334453A
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English (en)
Inventor
Akitsugu Ibusuki
堯嗣 指宿
Hiroshi Takeuchi
浩士 竹内
Nobuaki Negishi
信彰 根岸
Kazunobu Oota
和亘 太田
Takahiro Doi
尊弘 土井
Satoru Tachika
悟 田近
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Sekisui Jushi Corp
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Sekisui Jushi Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
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Abstract

(57)【要約】 【課題】騒音の低減を図ると共に窒素酸化物の低減も図
る吸音構造体を提供する。 【解決手段】二酸化チタン13を担持させた多孔質材1
2からなる吸音体1を有し、該吸音体1に光が照射され
るようになされてなる吸音構造体を用いることにより、
車両等の走行に伴う騒音は吸音体1に吸音されて低減さ
れると共に、車両等の走行に伴う風圧によって窒素酸化
物が多く存在する地表近くの空気が巻き上げられて吸音
体1に運ばれ、一方光の照射によって吸音体1に担持さ
れた二酸化チタン13が活性化されており、吸音体1に
運ばれた空気中の窒素酸化物がこの活性化された二酸化
チタン13に触れることにより、二酸化チタン13の活
性による強い酸化力で窒素酸化物が除去される。しかも
二酸化チタン13は表面積が大きい多孔質材12からな
る吸音体1に担持されているため、空気と触れる二酸化
チタン13の表面積が大きく、効果的に窒素酸化物が除
去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、車両等
の走行に伴う騒音を遮音、吸音するために、高速道路や
鉄道の沿線等に沿って設置される防音壁として、また橋
梁や高架道路橋、堀割、半地下道路等の構造体の下面部
や壁面、天井面等に取付けられる吸音構造体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の吸音構造体としては設置
される場所に応じて数々の形態があり、例えば高速道路
や鉄道の沿線等に沿って防音壁として設置されるように
なされたものとしては、多数の孔が形成された前面側の
有孔板と、裏面側に配設された遮音板とからなる中空パ
ネル体内に吸音体が内装されてなる吸音構造体があり、
また橋梁や高架道路橋、堀割、半地下道路等の構造体の
下面部に設置されるようになされたものとしては、特開
平4−174109号公報に記載される如く、吸音体の
両面をパンチングメタル等の多孔板で挟んで圧縮成形す
ることにより筒状体とした吸音構造体、およびその筒状
体の内部にさらに吸音体を挿入した吸音構造体等があ
り、さらに構造体の壁面や天井面等に直接取付けられる
ようになされたものとしては、特開昭63−30015
1号公報に記載される如く、エキスパンドメタル等の多
孔板に吸音体が積層されてなる板状の吸音構造体等があ
る。
【0003】そしてこれらの吸音構造体に用いられる吸
音体は一般には多孔質材から形成され、多孔質材として
は、一般にはグラスウールやロックウールからなるも
の、アルミニウム等の金属繊維からなるもの、金属繊維
をバインダーを介して結合させたもの、金属粉末やセラ
ミック粉末、金属短繊維等を焼結した焼結材からなるも
の、また金属発泡材や有機発泡材、無機発泡材等の発泡
材からなるもの等が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の吸音
構造体は、それが車両等の走行に伴う騒音を発する所に
設置されることにより、それなりの騒音公害を低減でき
るものであるが、近年車両等の走行に伴う公害として
は、他に車両等の排気ガスから排出される窒素酸化物に
よる環境汚染の問題が指摘されている。この窒素酸化物
は、人体に呼吸器障害を誘発するといわれ、また太陽紫
外線、炭化水素と関係してオキシダントを生成し、いわ
ゆる光化学スモッグを引き起こすものである。しかしな
がら上記の如く、従来の吸音構造体は騒音公害の低減の
みを目的としたものであり、窒素酸化物による環境汚染
については何ら効果がないものであった。
【0005】そこで本発明は上記の如き問題を解決し、
騒音の低減を図ると共に窒素酸化物の低減も図ることの
できる吸音構造体を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、吸音構造体
において、如何にして効果的に騒音の低減を図ると共に
窒素酸化物の低減も図るかを鋭意研究した結果、上記の
如く多孔質材からなる吸音体を用いることにより、騒音
の低減を図ることができること、また二酸化チタンに光
が照射されると酸化還元作用により窒素酸化物が効果的
に除去されること、さらに窒素酸化物は空気より重く地
表近くに多く存在すること、さらにまた多孔質材は無孔
質材に較べて露出されている表面積が大きく、この多孔
質材に前記二酸化チタンを担持させれば、空気に触れる
二酸化チタンの表面積も大きくなること等の知見から、
この露出表面積が大きい多孔質材からなる吸音体に、二
酸化チタンを担持させると共にその吸音体に太陽光等の
光が照射されるようになされた吸音構造体を構成すれ
ば、車両等の走行に伴う騒音は吸音体により低減される
と共に、車両等の走行に伴う風圧によって窒素酸化物が
多く存在する地表近くの空気が巻き上げられて吸音体に
運ばれ、これによって窒素酸化物が二酸化チタンに触れ
ることにより、窒素酸化物が効果的に除去されること等
を知得し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明に係る吸音構造体は、二酸
化チタンを担持させた多孔質材からなる吸音体を有し、
該吸音体に光が照射されるようになされていることを特
徴とするものである。
【0008】本発明によれば、車両等の走行に伴う騒音
は吸音体に吸音されて低減されると共に、車両等の走行
に伴う風圧によって窒素酸化物が多く存在する地表近く
の空気が巻き上げられて吸音体に運ばれ、一方光の照射
によって吸音体に担持された二酸化チタンが活性化され
ており、吸音体に運ばれた空気中の窒素酸化物がこの活
性化された二酸化チタンに触れることにより、二酸化チ
タンの活性による強い酸化力で窒素酸化物が除去され、
しかも二酸化チタンは表面積が大きい多孔質材からなる
吸音体に担持されているため、空気と触れる表面積が大
きく、効果的に窒素酸化物が除去される。
【0009】前記二酸化チタンはルチル型でもよいが、
活性の高さからアナターゼ型のものが好ましく、この二
酸化チタンに波長領域が300〜400nmの紫外光を
照射することによって活性化され、その活性化により強
い酸化力が発揮されて、二酸化チタンの表面に接する大
気中の窒素酸化物が水の存在によって硝酸等に酸化され
て除去される。この二酸化チタンに効率よく窒素酸化物
を除去させるためには、二酸化チタンは空気との接触面
積をできるだけ大きくすることが好ましく、従って表面
積の大きい状態、すなわち粒子径0.005〜0.00
7μm程度の超微粒子状や膜厚0.1〜0.8μm程度
の薄膜状で吸音体に担持させるのが好ましいが、本発明
では元々表面積が大きい多孔質材からなる吸音体に、二
酸化チタンを担持させ、それ自体で空気と触れる二酸化
チタンの表面積は大きくなっているので、粒子径や膜厚
は特に上記数値に限定されるものではない。
【0010】二酸化チタンが担持される多孔質材からな
る吸音体は、できるだけ露出表面積の大きな多孔質材か
ら形成されるのが好ましいが、特に限定されず多数の孔
が形成された多孔質状のものから形成されていればよ
く、例えばグラスウールやロックウールからなるもの、
アルミニウム等の金属繊維の集積体からなるもの、金属
繊維をバインダーを介して結合させたもの、金属粉末や
セラミック粉末或いは金属短繊維等を焼結した焼結材か
らなるもの、また金属発泡材や有機発泡材、無機発泡材
等の発泡体からなるもの等が用いられる。
【0011】前記多孔質材からなる吸音体に二酸化チタ
ンを担持させるには、吸音体の表面に二酸化チタンを薄
膜状に付着させるのが好ましいが、多孔質材内に練りこ
まれて分散されていてもよく、その場合は、少なくとも
二酸化チタンが吸音体の表面から露出されていることが
必要である。二酸化チタンを吸音体の表面に付着させる
には、吸音体に、二酸化チタンの粉末を溶融させて吹き
付ける溶射法、化学反応を介して二酸化チタンを析出さ
せるCVD(化学的製膜法)、スプレーにて吹き付ける
スプレー法、二酸化チタンをスパッタ蒸発させて沈着さ
せるスパッタ蒸着法、真空蒸着等により、直接または接
着剤を介して付着させてもよいし、予め多孔質材を構成
する繊維体や粉末体等に担持させたものを固めることに
より、吸音体に担持されるようにしてもよく、その方法
は特に限定されるものではなく、適宜方法が適用され
る。
【0012】次に前記吸音体に光が照射されるようにな
されているとは、吸音体に担持させた二酸化チタンに光
を照射させることにより、二酸化チタンを活性化させて
強い酸化力を発揮させるためである。この二酸化チタン
を活性化させる光の波長領域は300〜400nmの紫
外光であるが、この紫外光は太陽光に多く含まれ、また
水銀灯やブラックライト等の光にも含まれているため、
吸音体に太陽光が照射されるようになされていてもよい
し、水銀灯やブラックライト等の紫外光を多く含む人工
光源が付設され、その光が照射されるようになされてい
てもよい。
【0013】なお二酸化チタンが担持された吸音体に、
二酸化チタンと共に吸着剤が担持されていてもよい。こ
のようになされていると吸着剤に窒素酸化物が吸着され
ると共に、その吸着された窒素酸化物は二酸化チタンに
より硝酸等に酸化されるまで脱着されることが防止され
る。吸着剤としては、活性炭、ゼオライト、カーボン等
が一般に使用される。
【0014】本発明による吸音構造体は、二酸化チタン
が担持された吸音体のみから構成し、その吸音体が太陽
光や水銀灯やブラックライト等の人工光源に照射される
構造体、例えばトンネル、橋梁や高架道路橋、堀割、半
地下道路等の道路構造物の下面部や壁面、天井面、ビル
等の建造物の壁面、既設の防音壁等の側壁等に直接取付
けられるようになされていてもよいが、道路や鉄道の沿
線等に沿って設置される防音壁等として使用する場合
は、より強度性と施工性を付与するために、少なくとも
前面に開口部が形成された中空パネル体内の空間に内装
させて保持されているのが好ましい。前記前面の開口部
は、吸音体に騒音を導入させるためと、その開口部から
太陽光を入射させて吸音体に照射させるために設けられ
るものであって、多数の孔からなっていてもよいが、太
陽光を効率よく照射させるためには、前面がほぼ全体に
大きく開口されているのが好ましい。このように前面が
ほぼ全体に大きく開口されていると、降水が吸音体に接
触し、この降水により、窒素酸化物が酸化されて生じた
硝酸等が洗い流されて洗浄されことが期待できる。この
場合、洗い流された硝酸等が旨く排出されるように、中
空パネル体の下部に排出孔等を設けておくのが好まし
い。さらに開口部が形成された前記中空パネル体の前面
が、吸音体を保護すると共に太陽光を効率よく照射させ
るために、多数の孔からなる開口部が形成されたポリカ
ーボネートの如き透光板より形成されていてもよい。こ
のような形態の如く、降水による洗浄が期待できない場
合は、別途洗浄装置を設けるか、人為的に洗浄する必要
がある。
【0015】また二酸化チタンが担持された吸音体の背
後には遮音板が設けられていてもよい。このようになさ
れていると騒音は吸音体により吸音されると共に遮音板
により遮音され、遮音板の背後から騒音が漏れるのが防
止される。なお吸音体と遮音板との間に空気層を設ける
と、低周波領域の音が効果的に減音されるので好まし
い。
【0016】さらに二酸化チタンが担持された吸音体の
背後に、二酸化チタンを担持させていない別の吸音体が
配設されていてもよい。このようになされていると 吸
音効果が高まると共に、二酸化チタンが担持された吸音
体の厚みを薄くし、二酸化チタンが担持されていない吸
音体の厚みを厚くすることにより、二酸化チタンが担持
された吸音体を低コストにできると共に、二酸化チタン
が担持された前面側の吸音体で主に窒素酸化物の低減を
図り、二酸化チタンが担持されていない背後の吸音体で
騒音の低減を図ることができるため、二酸化チタンが担
持された前面側の吸音体に塵や油等が堆積して二酸化チ
タンの活性が低下すれば、この吸音体のみを取り替える
ことができ、メンテナンスの費用も安価になる。二酸化
チタンが担持されていない吸音体は、一般には上記に例
示した多孔質材から一般に形成され、またこの多孔質材
が耐水性に劣る場合は、フッ化フイルム等の防水フイル
ムで包んでおくのが好ましい。
【0017】なお前記と同様に、二酸化チタンが担持さ
れた吸音体と、その背後に設けられた二酸化チタンを担
持させていない吸音体とが、少なくとも前面に開口部が
形成された中空パネル体内の空間に内装されていてもよ
く、また開口部が形成された前記中空パネル体の前面
が、吸音体を保護すると共に太陽光を効率よく照射させ
るために、多数の孔からなる開口部が形成されたポリカ
ーボネートの如き透光板より形成されていてもよい。さ
らに二酸化チタンを担持させていない吸音材の背後に遮
音板が設けられていてもよい。
【0018】また二酸化チタンが担持された吸音体が、
周壁に開口部が形成された筒状体内の空間に内装されて
いてもよい。このような形態の吸音構造体は、橋梁や高
架道路橋、堀割、半地下道路等の構造体の下面部に好適
に設置されるものである。なお吸音体に対して、周壁の
開口部からの太陽光の照射が期待されない場合は、別途
開口部に向けて水銀灯やブラックライト等の人工光源を
設置しておく必要があり、また降水による洗浄が期待で
きない場合は、洗浄装置を設けたり定期的に吸音体を洗
浄し、二酸化チタンの活性が低下するのを防止する必要
がある。なお筒状体の中心付近は、低周波領域の音を減
音するために空間のまま残しておくのが好ましい。また
前記二酸化チタンが担持された吸音体の内側に二酸化チ
タンが担持されていない吸音体がもうけられていてもよ
い。
【0019】さらにまた上記と異なり、二酸化チタンが
担持された吸音体により、前面に開口部を有し、内部が
空間となされた中空パネル体が形成されていてもよい。
このようになされていると、二酸化チタンが担持された
吸音体が露出しているため、太陽光に照射されやすいと
共に、中空パネル体の表面では吸音と窒素酸化物の低減
がなされ、また開口部より中空パネル体内に導入された
騒音は、内部の空間で共鳴されて減音されると共に、中
空パネル体の内面でも吸音される。
【0020】なお前記中空パネル体内の空間に、二酸化
チタンを担持させていない吸音体および/または二酸化
チタンが担持された吸音体を内装させれば、これらの吸
音体によりさらに吸音されるので好ましい。なおこの場
合、低周波領域の音を効果的に減音するために、二酸化
チタンを担持させていない吸音体の背後に空気層を形成
しておくのが好ましい。
【0021】また二酸化チタンが担持された吸音体によ
り、筒状体が形成されていてもよく、このような形態の
吸音構造体は、橋梁や高架道路橋、堀割、半地下道路等
の構造体の下面部に好適に設置されると共に、複数個壁
状に積み重ねたり立設する等して防音壁としても設置で
き、また従来の防音壁の上端に横設されることにより、
騒音の回り込みを防止させることができる。なおさらに
吸音性を高めるために、前記筒状体の周壁に開口部を形
成し、内部が空間となされていてもよく、さらに前記筒
状体内の空間に、二酸化チタンを担持させていない吸音
体および/または二酸化チタンが担持された吸音体が内
装されていてもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照し、具体的に説明する。すなわち図1に係
る実施の形態は、二酸化チタンが担持された吸音体1
が、前面に開口部21が形成された中空パネル体2内の
空間に内装され、さらに吸音体1の背後に空気層22を
有して遮音板23が設けられているものであり、この前
面の開口部21より騒音が吸音体1に導入されて吸音さ
れると共に、開口部21より入射される太陽光により吸
音体1が照射され、その太陽光の照射により、吸音体1
に担持された二酸化チタンの活性による酸化力で窒素酸
化物が酸化されて除去され、また空気層22により低周
波領域の音が減音されると共に遮音板23により裏側へ
の音漏れも防止される。前記中空パネル体2を形成する
材料は、金属でもよいし、合成樹脂でもよい。
【0023】図2は二酸化チタンが担持された吸音体の
断面説明図であり、多数の孔11が形成された多孔質材
12に二酸化チタン13が薄膜状に付着されて担持され
ている様子を示すものである。この吸音体1は二酸化チ
タン13のみが担持されていてもよいが、二酸化チタン
13と共に吸着剤も担持されていてもよい。なお図2で
は吸音体1の表面のみに二酸化チタン13が担持されて
いるが、空気に触れる二酸化チタンの表面積を大きくす
るために、孔11の奥深くまで二酸化チタン13が付着
されているのが好ましい。
【0024】図3に係る実施の形態は、図1において、
中空パネル体2の前面が多数の孔からなる開口部31が
形成されたポリカーボネートの如き透光板3より形成さ
れているものであり、騒音はこの多数の孔からなる開口
部31から吸音体1に導入され、太陽光は透光板3を透
過し、この透過した太陽光により吸音体1が照射される
ようになされている。
【0025】図4に係る実施の形態は、二酸化チタンが
担持された吸音体1と、その背後に設けられた二酸化チ
タンを担持させていない他の吸音体4とが、前面に開口
部21が形成された中空パネル体2内の空間に内装さ
れ、さらに二酸化チタンを担持させていない吸音体4の
背後に空気層22を有して遮音板23が設けられている
ものである。この形態では図1の形態に加えて、二酸化
チタンを担持させていない吸音体4でも騒音が吸音され
る。
【0026】図5に係る実施の形態は、図3と同様に、
図4において、中空パネル体2の前面が多数の孔からな
る開口部31が形成されたポリカーボネートの如き透光
板3より形成されているものである。
【0027】図6に係る実施の形態は、二酸化チタンが
担持された吸音体1が、周壁に開口部51が形成された
筒状体5内の空間に内装され、中心付近は空間が残され
て空気部52とされているものであり、多方向からの騒
音がこの周壁の開口部51より効果的に吸音体1に導入
されて吸音されると共に、開口部51より入射される太
陽光により吸音体1が照射され、その太陽光の照射によ
り、吸音体1に担持された二酸化チタンの活性による酸
化力で窒素酸化物が酸化されて除去され、また中心付近
の空気部52により低周波領域の音が減音される。なお
二酸化チタンが担持された吸音体1の内側にさらに二酸
化チタンが担持されていない吸音体が内装されていても
よい。
【0028】図7に係る実施の形態は、二酸化チタンが
担持された吸音体1により、前面に開口部61を有し、
内部が複数に仕切られた空間となされた中空パネル体6
が形成されてなるものであり、この形態では、二酸化チ
タンが担持された吸音体1が露出しているため、太陽光
により照射されやすいと共に、中空パネル体6の表面で
は吸音と窒素酸化物の除去がなされ、また開口部61よ
り中空パネル体6内に導入された騒音は、内部の空間で
共鳴されて減音されると共に、中空パネル体6の内面で
も吸音される。なおこの中空パネル体6は、開口部61
を有する前面のみが、二酸化チタンが担持された吸音体
1により形成されていてもよい。
【0029】図8に係る実施の形態は、二酸化チタンが
担持された吸音体1により、前面に開口部61を有し、
内部が空間となされた中空パネル体6が形成され、その
中空パネル体6内の空間に、二酸化チタンが担持されて
いない吸音体4が内装され、さらに二酸化チタンを担持
させていない吸音体4の背後に空気層62を形成してい
るものである。この形態では図7の形態に加えて、二酸
化チタンが担持されていない吸音体4でも吸音される。
なお二酸化チタンが担持されていない吸音体4の代わり
に、さらに窒素酸化物の除去を行うために、二酸化チタ
ンが担持された吸音体1が内装されていてもよく、また
二酸化チタンが担持された吸音体1の背後に二酸化チタ
ンが担持されていない吸音体4が設けられていてもよ
い。
【0030】図9に係る実施の形態は、二酸化チタンが
担持された吸音体1により、棒状体や筒状体7が形成さ
れてなるものであり、この形態では多方向からの騒音が
直接吸音体1に導入されると共に、吸音体1の全周が効
率よく太陽光に照射される。この形態は、例えば図10
の如く、複数個壁状に積み重ねて防音壁として設置した
り、複数個立設して防音壁としても設置できる。また図
11の如く、他の防音壁Aの上端に横設されることによ
り、騒音の回り込みを防止させる用途に用いることがで
きる。
【0031】図12に係る実施の形態は、図9の筒状体
7の周壁に開口部71を形成し、内部がやや広い空間と
なされ、その筒状体7内の空間に、二酸化チタンを担持
させていない吸音体4が内装されているものであり、図
9の形態に加えて、前記開口部71より導入された騒音
が二酸化チタンを担持させていない吸音体4でも吸音さ
れる。なお中心付近は空気部72となされ、その空気部
72により低周波領域の音が減音されるようになされて
いる。なお二酸化チタンを担持させていない吸音体4の
代わりに二酸化チタンが担持された吸音体1が設けられ
ていてもよく、また二酸化チタンが担持された吸音体1
の内側に二酸化チタンを担持させていない吸音体4が設
けられていてもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明による吸音構造体によれば、二酸
化チタンを担持させた多孔質材からなる吸音体を有し、
該吸音体に光が照射されるようになされているので、車
両等の走行に伴う騒音は吸音体に吸音されて低減される
と共に、車両等の走行に伴う風圧によって窒素酸化物が
多く存在する地表近くの空気が巻き上げられて吸音体に
運ばれ、一方光の照射によって吸音体に担持された二酸
化チタンが活性化されており、吸音体に運ばれた空気中
の窒素酸化物がこの活性化された二酸化チタンに触れる
ことにより、二酸化チタンの活性による強い酸化力と水
の存在で窒素酸化物が除去される。しかも二酸化チタン
は表面積が大きい多孔質材からなる吸音体に担持されて
いるため、空気と触れる二酸化チタンの表面積が大き
く、効果的に窒素酸化物が除去される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吸音構造体の実施の一形態を示す
断面図である。
【図2】本発明に用いられる吸音体の実施の一形態を示
す断面説明図である。
【図3】本発明に係る吸音構造体の実施の他の形態を示
す断面図である。
【図4】本発明に係る吸音構造体の実施のさらに他の形
態を示す断面図である。
【図5】本発明に係る吸音構造体の実施のさらに他の形
態を示す断面図である。
【図6】本発明に係る吸音構造体の実施のさらに他の形
態を示す断面図である。
【図7】本発明に係る吸音構造体の実施のさらに他の形
態を示す断面図である。
【図8】本発明に係る吸音構造体の実施のさらに他の形
態を示す断面図である。
【図9】本発明に係る吸音構造体の実施のさらに他の形
態を示す斜視図である。
【図10】図9の吸音構造体の設置例を示す斜視図であ
る。
【図11】図9の吸音構造体の他の設置例を示す斜視図
である。
【図12】本発明に係る吸音構造体の実施のさらに他の
形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 二酸化チタンが担持された吸音体 11 孔 12 多孔質材 13 二酸化チタン 2 中空パネル体 21 開口部 22 空気層 23 遮音板 3 透光板 31 開口部 4 二酸化チタンを担持させていない吸音体 5 筒状体 51 開口部 52 空気部 6 二酸化チタンが担持された吸音体からなる中空パ
ネル体 61 開口部 62 空気層 7 二酸化チタンが担持された吸音体からなる筒状体 71 開口部 72 空気部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 根岸 信彰 茨城県つくば市小野川16番3 工業技術院 資源環境技術総合研究所内 (72)発明者 太田 和亘 滋賀県蒲生郡安土町桑実寺38−58 (72)発明者 土井 尊弘 滋賀県蒲生郡竜王町鏡2041 (72)発明者 田近 悟 滋賀県野洲郡野洲町行畑242−1

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二酸化チタンを担持させた多孔質材から
    なる吸音体を有し、該吸音体に光が照射されるようにな
    されていることを特徴とする吸音構造体。
  2. 【請求項2】 二酸化チタンが担持された吸音体に、二
    酸化チタンと共に吸着剤が担持されていることを特徴と
    する請求項1記載の吸音構造体。
  3. 【請求項3】 二酸化チタンが担持された吸音体が、少
    なくとも前面に開口部が形成された中空パネル体内の空
    間に内装されていることを特徴とする請求項1または2
    記載の吸音構造体。
  4. 【請求項4】 開口部が形成された前記中空パネル体の
    前面が透光板より形成されていることを特徴とする請求
    項3記載の吸音構造体。
  5. 【請求項5】 二酸化チタンが担持された吸音体の背後
    に遮音板が設けられていることを特徴とする請求項1、
    2、3または4記載の吸音構造体。
  6. 【請求項6】 二酸化チタンが担持された吸音体の背後
    に、二酸化チタンを担持させていない吸音体が配設され
    たことを特徴とする請求項1または2記載の吸音構造
    体。
  7. 【請求項7】 二酸化チタンが担持された吸音体と、そ
    の背後に設けられた二酸化チタンを担持させていない吸
    音体とが、少なくとも前面に開口部が形成された中空パ
    ネル体内の空間に内装されていることを特徴とする請求
    項6記載の吸音構造体。
  8. 【請求項8】 開口部が形成された前記中空パネル体の
    前面が透光板より形成されていることを特徴とする請求
    項7記載の吸音構造体。
  9. 【請求項9】 二酸化チタンを担持させていない吸音体
    の背後に遮音板が設けられたことを特徴とする請求項
    6、7または8記載の吸音構造体。
  10. 【請求項10】 二酸化チタンが担持された吸音体、ま
    たは二酸化チタンが担持された吸音体と二酸化チタンを
    担持させていない吸音体とが、周壁に開口部が形成され
    た筒状体内の空間に内装されたことを特徴とする請求項
    1または2記載の吸音構造体。
  11. 【請求項11】 二酸化チタンが担持された吸音体によ
    り、前面に開口部を有し、内部が空間となされた中空パ
    ネル体が形成されてなる請求項1または2記載の吸音構
    造体。
  12. 【請求項12】 前記中空パネル体内の空間に、二酸化
    チタンを担持させていない吸音体および/または二酸化
    チタンが担持された吸音体が内装されたことを特徴とす
    る請求項11記載の吸音構造体。
  13. 【請求項13】 二酸化チタンが担持された吸音体によ
    り、筒状体が形成されてなる請求項1または2記載の吸
    音構造体
  14. 【請求項14】 前記筒状体の周壁に開口部を有し、内
    部が空間となされた請求項13記載の吸音構造体。
  15. 【請求項15】 前記筒状体内の空間に、二酸化チタン
    を担持させていない吸音体および/または二酸化チタン
    が担持された吸音体が内装された請求項14記載の吸音
    構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012086127A (ja) * 2010-10-18 2012-05-10 Sekisui Jushi Co Ltd 浄化ユニット及び浄化ユニットを用いた浄化構造体

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