JPH09173034A - コーヒー豆焙煎器 - Google Patents

コーヒー豆焙煎器

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JPH09173034A
JPH09173034A JP34988795A JP34988795A JPH09173034A JP H09173034 A JPH09173034 A JP H09173034A JP 34988795 A JP34988795 A JP 34988795A JP 34988795 A JP34988795 A JP 34988795A JP H09173034 A JPH09173034 A JP H09173034A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、コーヒー豆の焙煎過程における水
分除去工程と焼き工程をタイミング良く切り替えること
により、焼き具合のばらつきを無くし、品質の安定した
コーヒー豆を容易に得られるコーヒー焙煎器を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 熱源の火力とケーシング内を流れる風量
を調節する装置を備えた焙煎器において、ドラム内の温
度と排気温度とを検出する温度センサをそれぞれ設け、
その出力でドラム内への生豆の投入時と焙煎後冷却皿へ
の排出時に指示ランプを点灯できるようにし、また、そ
の出力でドラム内への生豆の投入と焙煎後冷却皿への排
出を自動的にできるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコーヒー豆焙煎器に
関するものであり、特にコーヒーの生豆を効率良くかつ
安定して焙煎するためのコーヒー豆焙煎器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】通常、コーヒーの生豆は焙煎され、この
焙煎されたコーヒー豆をコーヒーミルで挽いた後に適宜
熱湯を通してコーヒー飲料を得るようにしている。この
際のコーヒー豆の焙煎過程は、生豆に含まれる水分除去
の工程と、焼きの工程の2つに大別されるが、従来のコ
ーヒー豆の焙煎器ではこの2つの工程が明確に分けられ
ておらず、また熱源から供給される火力や、焙煎器内を
流れる風量は制御されることなく常に一定であった。そ
してヒーター等の熱源による火熱時間は豆の量によって
多少の増減が行われることがあるものの、コーヒーの生
豆に含まれる水分量が全く考慮されていなかったため、
豆の産地等による種類や新旧、あるいは保存状態の差に
よって焼き具合がばらつき、安定した品質のコーヒー豆
を得ることは熟練を要した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題に
鑑みてなされたもので、水分除去工程と焼き工程の2つ
の焙煎過程を明確に分けて焙煎を行い得るようにして、
コーヒーの生豆に含まれる水分量等の豆の状態が豆の種
類や新旧または保存状態により異なるような場合であっ
ても、2つの焙煎過程を切り替えるタイミングを調節し
て焼き具合のばらつきをなくし、品質の安定したコーヒ
ー豆を容易に得られるコーヒー焙煎器を提供することを
目的とする。特に本発明では、湿度センサより簡易で取
扱いの容易な温度センサだけを用いて、コーヒーの生豆
に含まれる水分量とうを考慮した各焙煎過程の切り替え
を行うことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本願第1の発明においては、ケーシング内に、駆動
装置で回転される円筒形のドラムと加熱用の熱源を設け
ると共に、熱源の火力とケーシング内を流れる風量とを
調節する装置を備え、上記ドラム内に投入されるコーヒ
ーの生豆を焙煎するコーヒー焙煎器において、前記ドラ
ム内の温度を検出する第1の温度センサと、前記ドラム
から排気される排気の温度を検出する第2の温度センサ
と、前記第1の温度センサと第2の温度センサとの出力
に応じて点灯するランプとを具備することを特徴とす
る。これにより、第1の温度センサによりドラム内の温
度が所定の温度に達したことが検出されたときにランプ
が点灯するので、生豆の投入時期と焙煎されたコーヒー
豆の取出し時期とをそれぞれ確実に知ることができる。
また、第2の温度センサによりドラムから排気される排
気の温度が、第1の温度センサにより検出される所定の
温度に対応する温度に達したときにランプが点灯するの
で、熱源の火力増の時期を確実に知ることができる。
【0005】また、本願第2の発明は、前記ランプは第
1の温度センサの出力と第2の温度センサの出力の対応
点で点灯するものであると好ましい。また、本願第3の
発明は、ケーシング内に、駆動装置で回転される円筒形
のドラムと加熱用の熱源を設けると共に、熱源の火力と
ケーシング内を流れる風量とを調節する装置を備え、上
記ドラム内に投入されるコーヒーの生豆を焙煎するコー
ヒー焙煎器において、前記ドラム内の温度を検出する第
1の温度センサと、この第1の温度センサの出力に応じ
てドラム内への生豆の投入と焙煎後の排出を行う第1の
制御手段と、前記ドラムから排気される排気の温度を検
出する第2の温度センサと、前記第1の温度センサの出
力と第2の温度センサの出力との対応点で熱源の火力増
を行う第2の制御手段とを具備することを特徴とする。
これにより、第1の温度センサによりドラム内の温度が
所定の温度に達したことが検出されたときにランプが点
灯するので、生豆の投入と焙煎されたコーヒー豆の取出
しとをそれぞれ自動的に行うことができる。また、第2
の温度センサによりドラムから排気される排気の温度
が、第1の温度センサにより検出される所定の温度に対
応する温度に達したときに、熱源の火力増が自動的に行
われる。これらは第1の制御手段と第2の制御手段を構
成するマイコンとその周辺装置により達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施の形態を説明する。図1は本発明に係るコーヒー
豆焙煎器の正面縦断面概略図であり、図2は図1に示し
たコーヒー豆焙煎器の正面外観図である。まず、図1及
び図2を参照して、本実施の形態を示すコーヒー焙煎器
の構成を説明する。図1において、1は閉空間2を形成
するケーシングであって、この下側側面には外気を導入
するための通風孔3が設けられ、上方側側面には後述す
る排気管24に通じる排気用の開口部4が設けられる。
この開口部4は後述する豆受け16とも入り口シャッタ
ー17を介して連通しており、この開口部4を介して生
豆が投入される。7は上記ケーシング1内部に回転可能
に支持、装着された円筒形のドラムであって、このドラ
ム7の外周面には多数の小孔8が設けられ、筒体の一方
の底面側は開口してケーシング側壁9に近接しかつ一部
は前記開口部4に開口部分を一致させ、他方の底面側に
は側板10が設けられている。このドラム7は軸11が
略水平となるように装着され、この軸11はケーシング
1外に設けた駆動装置12によって回転可能に連結され
る。またこのドラム7の下方にはドラム7を加熱するた
めの熱源13が設けられる。この熱源13は火力を任意
に調節可能な熱源であって、図面ではガスの火力を利用
した場合を示したが、電熱を利用するようにしても良
い。
【0007】14はケーシング側壁9に取付けられ、ド
ラム7内部の中央部分に届くように突設した第1の温度
センサとしての温度センサである。この温度センサ14
は、例えば熱源13によりドラム7が加熱され一定温度
(図3のt3 点)にまで上昇すると、それを検出して生
豆aの投入を指示する投入ランプ15を点灯するように
構成されている。豆受け16はケーシング側壁9の外側
に設けられ、その外側壁面は傾斜して下部に接続される
入り口シャッター17およびケーシング側壁9の開口部
4を介してドラム7内に生豆を投入し得るように形成さ
れる。すなわち、入り口シャッター17の開閉を調整す
ることにより、豆受け16内に収容された生豆を所望と
する量だけドラム7内に投入することができる。18は
豆受け16の下方に設けた冷却皿であり、19はドラム
7内から焙煎された豆を冷却皿18内に取出すためケー
シング側壁9に設けた出口シャッターを示す。この出口
シャッター19を操作することによりケーシング側壁9
に設けた開口9Aを開成し焙煎された豆をドラム7内か
ら冷却皿18に取り出すことができる。
【0008】20は底部内の通風路21に設けたファン
であって、上記駆動装置12のモーターに連結されてお
り、ファン20の回転により通風路21内の空気および
排気管24内の排気を吸引して外部に排気する。これに
より冷却皿18の加熱、焙煎されたコーヒー豆を冷却す
ると共にドラム7内を排気し得る。22は排気管24内
に取付けられた第2の温度センサとしての排気温度セン
サであり、ケーシング側壁9に設けた開口9Aに近い位
置のケーシング1上部の排気管24内に設けられてい
る。また、この排気管24は、その一方の先端をケーシ
ング側壁9に設けた開口9A近傍に開口し、ケーシング
1上部を通って、さらに他方の先端の先端口部25を前
記ファン20の近傍に開口する。この排気管24の排気
温度センサ22の上流側にはダンパ5が設けられる。こ
のダンパ5は図4に示すように、大小2つの開口、すな
わち小開口である通気孔6Aと大開口である通気孔6B
とが穿設され、通常は小開口である通気孔6Aを排気路
に位置させて、この孔からの排気温度を排気温度センサ
22で検知する。また、ダンパ5は図4に示す矢印方向
(図1では紙面と直交する方向)に自在に移動可能に構
成され、適宜通気孔6Aと通気孔6Bとを排気路に位置
させて、その通気量を制御することができる。
【0009】更に、27は豆取り出し温度の切替えレバ
ーであって、アメリカンコーヒー用の浅焼き、一般用の
中焼き、アイスコーヒー用の深焼きの焙煎温度によって
切り替えるためのものである。この切替えレバー27を
切替えることにより、後述する温度t6 を変更すること
ができる。具体的には、例えば図3に示すドラム内温度
t6 が206度以下なら浅焼き、210度を目安に20
7〜217度なら標準的な中焼き、218度以上なら深
焼きとなる。また前記温度センサ14で検出された温度
が温度t6 に達したときに取出しランプ28が点灯す
る。従って、取出しランプ28が点灯すると、出口シャ
ッター19を開け焙煎された豆を冷却皿18に取り出せ
ばよい。
【0010】なお、本実施の形態では生豆の入り口シャ
ッター17の開閉、ダンパ5の開放と同時に行われる熱
源13の火力アップ及び出口シャッター19の開閉は各
々投入ランプ15、熱量切替えランプ26および取出し
ランプ28のそれぞれの点灯と同時に手動で行うものと
して説明したが、マイコンおよびこれに連動するアクチ
ュエータ等の駆動装置を備えることにより、ドラム内の
温度を検出する温度センサ14の出力で、ドラム7内へ
の生豆の投入と焙煎後冷却皿18への排出動作、並びに
排気管24内の排気温度を検出する排気温度センサ22
の出力で、ダンパ5の開放と熱源13の火力増への切替
えを行う動作を自動的に操作できるように構成すること
ができる。また、適宜、ブザー等を設けブザー音による
報知を行うようにしても良い。なお、温度センサ14お
よび排気温度センサ22で得られる温度によって焙煎す
る際には、ドラム7内に一度に投入し焙煎する生豆の分
量を一定量とした方がより正確な焙煎を行い易いが、生
豆の分量と各温度センサ14,22との関係をテーブル
化してこれを基に制御を行うようにすることにより生豆
の分量に拘らず常に安定した焙煎を行うことが可能とな
る。
【0011】次に、図3を参照して上述した実施の形態
における作用を説明する。まず、コーヒー豆焙煎器の電
源スイッチ34を入れた後(図3のt0 の時点)、浅焼
き、中焼き、深焼きに応じて切替取レバー27を操作し
取り出し温度(t6 )を調整し、ケーシング1内(閉空
間2)の予熱を時間T1 だけ行ない、ドラム内温度をt
1 とする。この時間T1 は、閉空間2の容量、および室
温によっても異なるが通常5分程度であり、またドラム
内温度t1 は220℃程度になる。予熱工程が終了し
て、時間T2 だけ経過したときに、熱源13を着火する
と共にドラム7の回転駆動を開始する。このとき、時間
T2 は8分程度であり、ドラム内温度t2 は90℃程度
であり、排気温度はドラム内温度に比べ3〜4℃程度高
い(図中Aで示す)。ドラム内の温度が所定の温度t3
に達したときに、このドラム内温度t3 が温度センサ1
4で検出され、投入ランプ15が点灯する。これによ
り、豆受け16内に供給された一定量の生豆aを入り口
シャッター17からドラム7内に投入し焙煎を開始す
る。焙煎は先ず水分除去の工程に入るが、生豆は蒸し焼
き状態で段々加熱され、生豆に含まれる水分がドラム7
を囲むケーシング1内にどんどん放出される。
【0012】通常、ドラム内の温度が所定の温度t3 、
例えば110℃に達するのは10秒程度であり、また生
豆aのドラム7内への投入により、時間T4 (1分程
度)の間にドラム7内の温度t4 は一時的に63℃程度
まで下がるが、直ぐに上昇を開始する。一方、排気温度
は点線で示すように温度上昇の傾斜が緩くなるものの温
度が下がるまでには至らず、緩い傾斜で温度上昇を継続
する。そのため、時間T5 程度でドラム内の温度は排気
温度を追い越し(温度t5 )、さらに上昇する。この追
い越した時点で、熱源13の火力を高め、水分除去工程
から焼き工程に入る。この焼き工程(T6 )ではダンパ
5を小開口である通気孔6Aから大開口である通気孔6
Bにスライドさせ、熱源13の火力を充分に上げること
により、ケーシング1内は通風が良くなる。
【0013】その後、時間T6 程、経過してドラム内の
温度が温度t6 に達したときに取出しランプ28が点灯
するので、熱源13を消火すると共に、出口シャッター
19を開け、ドラム7内の焙煎されたコーヒー豆を冷却
皿18に取り出す。このとき時間T5 は6分から10
分、温度t5 は140〜150℃であり、時間T6 は標
準的な中焼きの場合6分程度であり、温度t6 は210
℃である。なお、時間T5 は、生豆に含まれる水分量、
室内の気温や湿度によって左右される時間であり、一定
ではない。なお、上述した時間、温度等の具体的な数値
は、ある所定の生豆の量、例えば250グラムと熱源の
熱量等に対応して設定されたものであり、特に本発明を
限定するものではない。
【0014】
【発明の効果】本発明によるコーヒー豆焙煎器は、以上
に述べた構造を持つことにより次の効果を奏する。請求
項1記載の構成により、水分除去工程及び焼き工程とい
う2つの焙煎過程を明確に区別できると共に、ランプの
指示に従って作業することにより、水分除去工程から焼
き工程への移行が最適のタイミングで行われ、焙煎され
た豆の品質が、生豆の種類や新旧、保存状態の差に左右
されない。しかして、浅焼きから深焼きまで自在に焼き
分けることができる。請求項2記載の構成により、ドラ
ム内への生豆の投入からダンパの開放と熱源のアップ、
そして焙煎後冷却皿へ排出する一連の動作をタイミング
良く自動的に操作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコーヒー豆焙煎器の正面縦断面概
略図である。
【図2】図1に示したコーヒー豆焙煎器の正面外観図で
ある。
【図3】焙煎工程の一例を示すタイムチャートである。
【図4】図1に示したダンパの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ケーシング、2 閉空間、3 通風孔、4 開口
部、5 ダンパ、6 小通気孔、7 ドラム、8 小
孔、9 ケーシング側壁、10 側板、11 軸、12
駆動装置、13 熱源、14 温度センサ、15 投
入ランプ、16 豆受け、17 入り口シャッター、1
8 冷却皿、19 出口シャッター、20ファン、21
通風路、22 排気温度センサ、23 吸気管、24
排気管、25 先端口部、26 熱量切替えランプ、
27 切替レバー、28 取出しランプ、29 ラン
プ、30 ランプ、31 、32 、33 、34 電
源スイッチ、35 、a 生豆。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング内に、駆動装置で回転される
    円筒形のドラムと加熱用の熱源を設けると共に、熱源の
    火力とケーシング内を流れる風量とを調節する装置を備
    え、上記ドラム内に投入されるコーヒーの生豆を焙煎す
    るコーヒー焙煎器において、 前記ドラム内の温度を検出する第1の温度センサと、 前記ドラムから排気される排気の温度を検出する第2の
    温度センサと、 前記第1の温度センサと第2の温度センサとの出力に応
    じて点灯するランプと、を具備することを特徴とするコ
    ーヒー豆焙煎器。
  2. 【請求項2】 前記ランプは第1の温度センサの出力と
    第2の温度センサの出力の対応点で点灯するものである
    ことを特徴とする請求項1記載のコーヒー豆焙煎器。
  3. 【請求項3】 ケーシング内に、駆動装置で回転される
    円筒形のドラムと加熱用の熱源を設けると共に、熱源の
    火力とケーシング内を流れる風量とを調節する装置を備
    え、上記ドラム内に投入されるコーヒーの生豆を焙煎す
    るコーヒー焙煎器において、 前記ドラム内の温度を検出する第1の温度センサと、 この第1の温度センサの出力に応じてドラム内への生豆
    の投入と焙煎後の排出を行う第1の制御手段と、 前記ドラムから排気される排気の温度を検出する第2の
    温度センサと、 前記第1の温度センサの出力と第2の温度センサの出力
    との対応点で熱源の火力増を行う第2の制御手段と、を
    具備することを特徴とするコーヒー豆焙煎器。
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