JPH0917293A - 自励転流式直流遮断装置及びその容量設定方法 - Google Patents
自励転流式直流遮断装置及びその容量設定方法Info
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- JPH0917293A JPH0917293A JP7247861A JP24786195A JPH0917293A JP H0917293 A JPH0917293 A JP H0917293A JP 7247861 A JP7247861 A JP 7247861A JP 24786195 A JP24786195 A JP 24786195A JP H0917293 A JPH0917293 A JP H0917293A
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Abstract
ンサ容量で構成される転流回路をもつ小型の自励転流式
直流遮断装置を得る。 【解決手段】 自励転流式直流遮断装置は、直流遮断器
と、適する容量の並列リアクトルと適する小さい容量の
並列コンデンサを有する転流回路と、サージアブソーバ
とで構成される。転流回路として、特定の計算式で求め
た適する容量の並列リアクトルと、適する小さい容量の
並列コンデンサとが用いられているので、遮断器の性能
を充分に引き出した直流遮断装置が構成でき、短い遮断
時間である高い遮断性能が得られる。また並列コンデン
サ容量が小さいので、コンパクトでコスト低減ができ
る。
Description
え、電力系統の直流を通電遮断する自励転流式直流遮断
装置に関すると共に、その転流回路に用いる並列リアク
トル容量と並列コンデンサ容量の容量設定方法に関する
ものである。
ネルギー部門大会部門誌」No.621第824頁,第825頁に
示された一般的な自励転流式直流遮断装置を示す構成回
路図である。図において、自励転流式直流遮断装置は、
直流遮断器1、転流回路を構成する並列リアクトル2と
並列コンデンサ3、並列コンデンサ3の過電圧を吸収す
るために並列コンデンサ3と並列リアクトル2に並列に
接続したサージアブソーバ4、電力系統の直流ライン5
で構成される。なお、サージアブソーバ4は単に並列コ
ンデンサ3に並列に接続しても良い。
るパッファ型ガス遮断器を示す断面図で、これは、直流
遮断装置の直流を通電する固定コンタクト11と、パッ
ファシリンダ12と共に絶縁ノズル13を固定した可動
コンタクト14を有し、開極時に固定コンタクト11と
固定されたパッファピストン15に対して、可動コンタ
クト14と一体のピストンロッド16を移動させると、
両コンタクト11,14間にアーク17が発生する。こ
のときピストンロッド16が移動するにつれて、可動コ
ンタクト14とパッファシリンダ12とパッファピスト
ン15で囲まれたSF6ガス18が圧縮され、開孔19
を通ってSF6ガス18が吹き出して、上記アーク17
に吹き付けられる。
ス遮断器の直流を通電する固定コンタクト11と可動コ
ンタクト14を開極すると、交流遮断時と同様に両コン
タクト11,14間にアーク17が発生する。しかしな
がら、直流の場合には、交流と違って周期的に電流零点
をクロスすることがないので、このまま直流アークにS
F6ガスを吹き付けても遮断することは難しい。そこ
で、直流遮断器1に並列に並列リアクトル2と並列コン
デンサ3を接続することで、電流を転流させる一方、ア
ークの電流を共振させて零点に近づけて、パッファピス
トン15で昇圧されたSF6ガス18を開孔19から吹
き出させ、絶縁ノズル13からアーク17に吹き付けて
これを消弧させている。
ク電流を拡大振動させて、転流させる並列リアクトルと
並列コンデンサが重要な役割をしているが、直流の遮断
電流値と直流遮断器の性能により、どのような容量の並
列リアクトルと並列コンデンサを設けたら良いのか、ま
たどのような方法で上記容量を設定したら良いか明らか
になっていない。この発明は以上のような問題点を解決
するためになされたもので、適するリアクトル容量と適
する小さいコンデンサ容量で構成される転流回路をもつ
小形の自励転流式直流遮断装置を得ることを目的とする
と共に、適するリアクトル容量と適する小さいコンデン
サ容量の設定方法を提供することを目的とする。
わる自励転流式直流遮断装置は、電力系統の直流を通電
遮断する直流遮断器と、この直流遮断器に並列に接続し
並列コンデンサと並列リアクトルを有する転流回路と、
上記並列コンデンサのサージアブソーバとを備える自励
転流式直流遮断装置において、直流の遮断電流値をiO
(A)、上記直流遮断器が遮断できる臨界無次元遮断電
流をICとするとき、並列リアクトル容量L(μH)を
下記数式(2)を満足する値としたものである。
ルギー損失、θはアーク時定数、Cは並列コンデンサ容
量である。)
流遮断装置は、並列リアクトル容量L(μH)を下記数
式(3)を満足する値としたものである。
流遮断装置は、並列リアクトル容量L(μH)を下記数
式(4)の値に基づいて設定したものである。
流遮断装置は、適する並列リアクトル容量L(μH)に
対して、並列コンデンサ容量C(μF)を下記数式
(5)を満足する値としたものである。
流遮断装置は、適する並列リアクトル容量L(μH)に
対して、並列コンデンサ容量C(μF)を下記数式
(6)を満足する値としたものである。
流遮断装置は、最適な並列リアクトル容量L(μH)に
対して、並列コンデンサ容量C(μF)を下記数式
(7)の値以上の値に基づいて設定したものである。
流遮断装置は、適する並列リアクトル容量L(μH)に
対して、適する小さいコンデンサ容量C(μF)に設定
した転流回路を持ち、直流遮断器が、直流を通電する固
定コンタクトと可動コンタクトと、開極時に両コンタク
ト間に発生するアークにSF6ガスを吹き付けるパッフ
ァピストンと絶縁ノズルとを有するパッファ型ガス遮断
器である。
流遮断装置は、直流遮断器を、実質的に同じ能力の遮断
器がk個直列に接続された直列体で構成すると共に、直
流の遮断電流値をiO(A)、1個の遮断器が遮断でき
る臨界無次元遮断電流をICとするとき、並列リアクト
ル容量L(μH)を下記数式(9)を満足する値とし、
並列コンデンサ容量C(μF)を下記数式(10)を満
足する値としたものである。
するアークのエネルギー損失、θはアーク時定数、Cは
並列コンデンサ容量である。)
流遮断装置は、並列リアクトル容量L(μH)を下記数
式(11)を満足する値とし、並列コンデンサ容量C
(μF)を下記数式(12)を満足する値としたもので
ある。
直流遮断装置は、並列リアクトル容量L(μH)を下記
数式(13)の値に基づいて設定すると共に、並列コン
デンサ容量C(μF)を下記数式(14)の値以上の値
に基づいて設定したものである。
転流式直流遮断装置の容量設定方法は、並列コンデンサ
の容量C(μF)と並列リアクトルの容量L(μH)を下
記数式(15)(16)を用いて、下記数式(15)
(16)を満足する領域内の値とするように設定するも
のである。
ICは直流遮断器が遮断できる臨界無次元遮断電流で、
無次元遮断電流I0は
ルギー損失、θはアーク時定数である。)
どのような容量の並列リアクトルと並列コンデンサを設
けたら良いのか明らかにするため、マイヤーモデルを用
いた理論計算と試験データの比較検討を行った。また、
異なる遮断電流と異なる性能の遮断器に対する一般的事
実を引出すために電圧、電流、抵抗および時間等の状態
量を無次元化して解析した。マイヤーのアークモデル
は、アークを直径一定の均質な円柱状アークとすると共
に、アークのエネルギー損失nが一定であるとしてい
て、下記数式(20)で与えられる。
圧,アーク電流,アーク抵杭,時間であり、θはアーク
時定数で、アークコンダクタンスが1/e=0.37に低下
するのに要する時間である。
性能に対する適するリアクトル容量L(H)と適する小さい
コンデンサ容量C(F)を与えるために次の無次元解析を行
った。アークのエネルギー損失をn(W)と、アーク時定
数をθ(sec)とすると、電圧v、電流i、抵抗r、時間
tは、それぞれ以下のように無次元化できる。なお、こ
の明細書及び図面において、同符号で小文字と大文字が
あるときは、小文字は有次元の値を、大文字は無次元の
値を示す。
θは、それぞれ次のように無次元化できる。
す。この回路の基礎方程式は、下記数式(27)〜(3
1)となる。
Cの端子間電圧、reはストレイ抵抗である。
数式(21)〜(24)(26)の無次元状態量を使っ
て、無次元化すると、下記数式(32)〜(36)を得
る。
〜(36)は、次の3つのパラメータΘとI0とReに
より決まる。
re≒0としてよく、したがって、遮断現象は、無次元
アーク時定数Θと無次元の直流の遮断電流I0に支配さ
れる。この無次元状態量、数式(32)〜(38)を用
いて、遮断解析を行った結果を図2と図3に示す。図2
は、遮断成功時の一例で無次元アーク電圧,アーク電
流,アーク抵抗,転流電流の時間的変化を示す波形図で
ある。図3は、遮断失敗時の一例で無次元アーク電圧,
アーク電流,アーク抵抗,転流電流の時間的変化を示す
波形図である。図2は、マイヤーモデルにより、アーク
電流と転流電流の遮断解析を行ったシミュレーション結
果で、転流回路の並列リアクトルと並列コンデンサおよ
びSF6ガスアークの電圧電流負特性の相互作用によ
り、アーク電圧電流振動が拡大して電流零点を形成する
様子と、転流回路に電流が転流されてアーク電流遮断に
至る過程を示している。
1.4、無次元アーク時定数Θ=0.2の場合の無次元
アーク電圧Va、アーク電流Ia、アーク抵抗Ra、転
流回路の電流Ieを示したもので、この場合は、アーク
電流Iaが零点に達し、遮断に成功した場合である。な
お、図2において、無次元アーク時定数Θ=0.2のと
きの臨界無次元遮断電流はIC=2.0であり、すなわ
ち、I0=2.0まで遮断でき、このときのi0=3500
A、L=400μH、C=25μF、n=10MW、θ=20μ
sである。これを見ると、無次元アーク電圧電流は、無
次元アーク時間Tが大きくなるとともに振幅が拡大し
て、アーク電流Iaが零点に達したときにアーク抵抗R
aが大きくなり、遮断が行われていることがわかる。ま
た、転流回路の電流Ieは、アーク電流Iaが小さくな
るときに、大きくなっていることがわかる。
0=1.4、無次元アーク時定数Θ=0.5の場合の無
次元アーク電圧Va、アーク電流Ia、アーク抵抗
Ra、転流回路の電流Ieを示したもので、この場合
は、アーク電流Iaが零点をクロスしているが振動が継
続していて、遮断に失敗した場合である。なお、図3に
おいて、無次元アーク時定数Θ=0.5のときの臨界無
次元遮断電流はIC=1.3であり、すなわち、I0=
1.3まで遮断できるが、I0=1.4は遮断できな
い。このときのi0=3500A、L=400μH、C=4μ
F、n=10MW、θ=20μsである。このように、無次
元アーク時定数の値Θが大きくなると、遮断できる電流
が小さくなる。これを見ると、無次元アーク電圧電流
は、無次元アーク時間Tが大きくなるとともに振幅が拡
大して、アーク電流Iaが零点を何度もクロスしている
が、アーク抵抗Raが大きくなることができず、遮断が
できないことがわかる。
断器Aの無次元遮断電流I0の試験データをアーク時間
tに対して示したものである。さらにその時のアークの
エネルギー損失nとアーク時間tとの関係を示したもの
である。この無次元遮断電流の遮断成功データの上限で
かつ、遮断失敗データの下限となる電流値は、I0=
1.4となっていて、この値が、遮断器Aの遮断できる
臨界無次元遮断電流Icとなる。また、この遮断器では、
アーク時間tは約19msecでアークエネルギー損失nが
最大となるが、このときに遮断できる電流値が臨界無次
元遮断電流となる。
0=1.4を与える無次元アーク時定数の上限値を求め
ると、Θ=0.44となる。試験データから、この無次
元遮断電流I0=1.4のときの無次元アーク時定数を
調べると、Θ>0.44では遮断できず、Θ<0.44
となったときに遮断できている。すなわち、実験と一致
するので、マイヤーモデルを用いた無次元解析により、
異なる性能の遮断器と異なる遮断電流の遮断判定が説明
できることが明らかとなった。また、マイヤーモデルで
は、無次元アーク時定数Θに対する臨界無次元遮断電流
ICを計算できる。そして、図5,図6に示すように、
マイヤーモデルの遮断線は直線になる。即ち、この直線
の下側の電流では、遮断可能、上側の電流では、遮断不
可能となる。一方、試験データでは、遮断点が近づくに
つれて無次元アーク電流Ia(無次元遮断電流I0に関
係する)と無次元アーク時定数Θは低下し、遮断成功デ
ータでは、必ず同じ点で上記マイヤーモデルの遮断線を
横切っている。この値は、直流遮断器固有の値で、ここ
では臨界無次元遮断電流ICと臨界無次元アーク時定数
Θと定義して性能を示す指標としている。
i0/(nCC/θC)0.5}を与える有次元のアー
ク時定数をθC、アークエネルギー損失nC(nCは一
般にアークエネルギー損失の最大値)とすると、遮断直
前1/4サイクルのアーク時定数がθCより小さい場合
は遮断可能で、θCより大きい場合は遮断ができないこ
とになる。
で、無次元アーク電流Iaと無次元アーク時定数Θの相
関を示す図である。このときは臨界無次元遮断電流IC
=1.3で、遮断電流i0=1750Aである。なお、
Noは試験番号である。図6は、550kVクラスの上
記遮断器Aで、無次元アーク電流Iaと無次元アーク時
定数Θの相関を示す図である。このとき臨界無次元遮断
電流IC=1.4で、遮断電流i0=3500Aであ
る。なお、Noは試験番号である。このように、理論検
討から、遮断解析は、遮断器の性能を規定する無次元遮
断電流I0、そしてその臨界無次元遮断電流ICと、無
次元アーク時定数Θを見つけることが重要である。
定数Θを下に、適する並列リアクトル容量と適する小さ
い並列コンデンサ容量を求めて見る。図7および図8
は、無次元遮断電流I0を横軸にとり、無次元アーク時
定数Θに関係するアーク時間を基にして、それぞれ上記
遮断器Aとある遮断器Cに対する並列リアクトルと並列
コンデンサの遮断領域を示す図で、適する並列リアクト
ル容量Lと適する小さい並列コンデンサ容量Cを異なる
性能の遮断器(無次元遮断電流I0の臨界無次元遮断電
流Ic)と異なる遮断電流i0に共通する普遍的相関式
として与えるために、試験データの無次元遮断電流I0
に対するサージインピーダンス(L/C)0.5(Ω) の定
数倍(k1)と周波数 (1/LC)0.5(1/sec)の定数
倍(k2)の関係を示したものである。ここで、(L/C)
0.5と(1/LC)0.5は、L,Cを特定するために、導
入したものである。また、異なる性能の遮断器(IC)
と異なる遮断電流i0に共通する普遍的相関式とするた
め、k1とk2には、その中にICとi0を変数として
入れる必要がある。なお、図中、ir=1000(A)であ
り、○,□,◇の中の数字は、試験番号を示す。以下同
様とする。
間が短い遮断成功データ(適する遮断領域)は、横軸の
無次元遮断電流値I0が、遮断器の臨界無次元遮断電流
Ic以下で、かつ、縦軸のサージインピーダンス k
1(L/C)0.5 と周波数k2 (1/LC)0.5の値が2.
2〜3.6の間にあることがわかる。ここで、サージイ
ンピーダンス(L/C)0.5 と周波数(1/LC)0.5の定数
倍は、統計処理を施して検討の結果、それぞれ下記数式
(40),(41)で与えられることが判った。
遮断電流I0の臨界無次元遮断電流Icと遮断電流i0
を取り込み普遍的相関を持たせている。
は、短い遮断時間の意味であり、図4でアークのエネル
ギー損失nが最大のときのアーク時間tまでに遮断され
たことを意味している。これはSF6ガスのコンタクト
への吹き付け速度が充分速い領域で遮断されたことを意
味している。またアーク時間大は、図4でアークのエネ
ルギー損失nが最大のときのアーク時間tを過ぎて遮断
されたことを意味している。これはSF6ガスのコンタ
クトへの吹き付け速度がやや弱くなってきた領域で遮断
されたことを意味している。
る適する並列リアクトル容量と、アーク時間小の短い遮
断時間である適する小さい並列コンデンサ容量の領域を
示す図で、図7,図8で明らかとなった サージインピーダンス: 2.2≦ k1(L/C)
0.5 ≦3.6 ーーー(42) 周波数
: 2.2≦ k2 (1/LC)0.5≦3.6 ーーー
(43)の両相関を並列リアクトル容量L(μH)と並
列コンデンサ容量C(μF)に対して示したものであ
る。この図で、4つの曲線で囲まれた領域が、異なる性
能の遮断器と異なる遮断電流に共通する普遍的な短い遮
断時間である適する遮断領域を与えている。
とにより、適する並列リアクトル容量と適する小さいコ
ンデンサ容量の設定方法が容易となる。なお、数式(4
2)(43)は直流電圧によって規制されていないの
で、全直流電圧にわたって適用されるものである。その
ため、遮断器の性能を充分に引き出し、短い遮断時間で
ある適する並列リアクトル容量L(μH)は、点P2か
ら点P3の領域
容量L(μH)に対して、短い遮断時間である適する小
さい並列コンデンサ容量C(μF)は、点P1からP4
の領域
式(44)で決る適する領域よりより適するより短い遮
断時間である領域は、その中間領域であり、下記数式
(46)で与えられる。
式(45)で決る適する小さい値となる領域に比較して
適するより小さい値となる領域は、その下部領域であ
り、下記数式(47)で与えられる。
し、最も短い遮断時間である最適並列リアクトル容量L
(μH)は、点P1で、その並列リアクトル容量L(μ
H)は、 L=3.16×103IC 5/i0 0.5 - - - - (48) として与えられる。また、短い遮断時間である適する最
小形の並列コンデンサ容量C(μF)は、点P1で、そ
の並列コンデンサ容量C(μF)は、 C=2.44i0 1.5/104IC 3 - - - - (49) であり、その値以上の値に基づいて設定される。
適する一定の値にしておいて、並列リアクタンス容量L
が、数式(44)→数式(46)→数式(48)を満足
する最適な値になるにつれ、その遮断時間は短くなる。
並列コンデンサ容量Cは、小さい値にするほどコストを
安くすることができる。数式(49)→数式(47)→
数式(45)の領域で容量の大きな値を選択すると、並
列リアクタンス容量Lの値が領域内で多少変化しても、
遮断時間は短くなる。しかしコストは増加する。また、
数式(44)(45)の直流の遮断電流値(A)をio
=0〜5kAとするとき、直流遮断器が遮断できる臨界無
次元遮断電流は、通常の遮断器の性能レベルでは、Ic
=0.5〜2、望ましいものでは、Ic=1.0〜1.
5のところにある。
21において、直流遮断器1、転流回路を構成する上述
で規定した適する容量の並列リアクトル2と、適する小
さい容量の並列コンデンサ3、サージアブソーバ4、電
力系統の直流ライン5で構成される。このように、転流
回路として上述で規定された適する容量の並列リアクト
ル2と、上述で規定された適する小さい容量の並列コン
デンサ3が用いられているので、直流遮断器の性能が充
分に引き出された直流遮断装置が構成され、短い遮断時
間である高い遮断性能が得られる。また並列コンデンサ
容量が小さいので、コンパクトで、コスト低減ができ
る。
並列コンデンサ容量に対する適する遮断領域を示す図
で、図10は、550kVクラスの臨界無次元遮断電流
IC=1.4の性能を持つ上記遮断器Aを用いてi0=
3500Aの直流の遮断電流のときの特性で、図11は、1
40kVクラスの臨界無次元遮断電流IC=0.7の性
能を持つ上記遮断器Cを用いてi0=700A、1000Aの直
流の遮断電流のときの特性で、遮断電流i0および臨界
無次元遮断電流ICに対する並列リアクトルと並列コン
デンサの適する遮断領域と試験データを比較したもので
ある。これらを見ると、アーク時間が短い試験データ
は、いずれも無次元化解析により決まる並列リアクトル
と並列コンデンサの適する遮断領域と一致することがわ
かる。
量と最小並列コンデンサ容量を示す図で、無次元化解析
により、遮断電流i0および臨界無次元遮断電流ICに
対する最適並列リアクトル容量と最小並列コンデンサ容
量を示したものである。これは、図9の点P1の値を各
遮断電流i0および臨界無次元遮断電流ICに対して示
したものである。これらを見ると、最適並列リアクトル
容量L(μH)は、遮断電流i0が大きくなるほど、や
や低下する傾向があり、また、臨界無次元遮断電流IC
が大きくなる(遮断器の性能が良くなる)ほど大きくな
る。一方、最小並列コンデンサ容量C(μF)は、遮断
電流i0が大きくなるほど、大きくなり、また、臨界無
次元遮断電流ICが大きくなる(遮断器の性能が良くな
る)ほど小さくなる。
C=0.7の140kVクラスの遮断器の遮断電流i0
に対する適する並列リアクトル容量L(μH)と適する
小さい並列コンデンサ容量C(μF)の領域を示す図で
ある。図から分るように、臨界無次元遮断電流IC=
0.7クラスのパッファ型ガス遮断器を用い、直流の遮
断電流値が1000Aクラスの場合、この遮断器に転流
回路として接続する並列リアクトル容量は、10.3〜
27.5μHより望ましくは、13.6〜22.2μH、
最適は16.8μHで、並列コンデンサ容量は22.5
〜60.2μFより望ましくは、22.5〜41.4μ
F、最小は22.5μFとするとよい。なお、パッファ型
ガス遮断器の一般的構成は上述した図22で示される。
また、臨界無次元遮断電流IC=0.7クラスのパッフ
ァ型ガス遮断器を用い、直流の遮断電流値が2000A
クラスの場合、この遮断器に転流回路として接続する並
列リアクトル容量は、7.3〜19.5μHより望まし
くは、9.6〜15.7μH、最適は11.9μHで、並
列コンデンサ容量は63.6〜170μFより望ましく
は、63.6〜117μF、最小は63.6μFとすると
よい。なお、「平成6年電気学会電力・エネルギー部門
大会部門誌」No.621第824頁,第825頁に記載されてい
る内容では、140kVクラスの遮断器で、遮断電流i
0=700Aに対する適する並列リアクトル容量L(μ
H)は、L=180〜300μHで、この発明の適する
値とは、大幅に相違していることが判る。
電流IC=1.4の550kVクラスの遮断器の遮断電
流i0に対する適する並列リアクトル容量L(μH)と
適する小さい並列コンデンサ容量C(μF)の領域を示
す図である。図から分るように、臨界無次元遮断電流I
C=1.4クラスのパッファ型ガス遮断器を用い、直流
の遮断電流値が2000Aクラスの場合、この遮断器に
転流回路として接続する並列リアクトル容量は、232
〜622μHより望ましくは、305〜501μH、最適
は380μHで、並列コンデンサ容量は8.0〜21.
4μFより望ましくは、8.0〜14.7μF、最小は
8.0μFとするとよい。また、臨界無次元遮断電流I
C=1.4クラスのパッファ型ガス遮断器を用い、直流
の遮断電流値が3500Aクラスの場合、この遮断器に
転流回路として接続する並列リアクトル容量は、175
〜470μHより望ましくは、230〜379μH、最適
は287μHで、並列コンデンサ容量は18.4〜4
9.2μFより望ましくは、18.4〜33.8μF、最
小は18.4μFとするとよい。
展すると、直流遮断器は、その遮断能力を分散化するた
めに、2個以上の遮断器を直列に接続して構成すること
が考えられる。図18は、この発明の自励転流式直流遮
断装置に係わる構成回路図である。ここでは、直流遮断
器が、直列接続したk個の遮断器1a,1b,・・・,
1kで構成されている直列体になっている。これらの遮
断器1a,1b,・・・,1kは、それぞれ(1個の遮
断器の平均アークエネルギ−損失nSと平均アーク時定
数θで決る)実質的に同じ能力の遮断器である。上記直
列体には、並列リアクトル2と並列コンデンサ3を有す
る転流回路が並列接続されている。転流回路には、並列
コンデンサ3のサージアブソーバ4が並列接続されてい
る。そして、直列接続したk個の遮断器は、その各固定
コンタクトと各可動コンタクト間を、それぞれ実質的に
同時に開閉するように動作する。
同じ能力の遮断器がk個直列に接続された直列体で構成
する場合には、どのような容量の並列リアクトルと並列
コンデンサを設けたら良いかを検討する。この場合は、
アーク時定数がθ,アークエネルギー損失がknSにな
った1個の直流遮断器(1個の直流遮断器のアークエネ
ルギー損失をnとすると、n=knS)として考えるこ
とができるので、1個の直流遮断器の場合の並列コンデ
ンサ容量C(μF)を、同じ能力の遮断器がk個直列に
接続された直列体の場合には、C/k(μF)とするこ
とで全く同様な関係式が成り立つことになる。
個直列に接続された直列体の場合において、適する並列
リアクトル容量と適する小さいコンデンサ容量の設定方
法は、並列リアクトル容量L(μH)と並列コンデンサ
容量C(μF)を下記数式(50)(51)を用いて設
定すればよい。 2.2≦ k1(L/kC)0.5 ≦3.6 ーーー(50) 2.2≦ k2 (1/kLC)0.5≦3.6 ーーー(51) ここで、k1,k2はそれぞれ上記数式(40),(4
1)で与えられる。(但し、iOは直流の遮断電流値
(A)、ICは1個の遮断器が遮断できる臨界無次元遮
断電流で、無次元遮断電流I0は上記数式(8)で定義
され、ここでnSは1個の遮断器の遮断時に発生するア
ークのエネルギー損失、θはアーク時定数である。)
個直列に接続された直列体の場合において、アーク時間
小の短い遮断時間である適する並列リアクトル容量と、
アーク時間小の短い遮断時間である適する小さい並列コ
ンデンサ容量の領域を示す図で、数式(50)(51)
の両相関を並列リアクトル容量L(μH)と並列コンデ
ンサ容量C(μF)に対して示したものである。この図
で、4つの曲線で囲まれた領域が、異なる性能の遮断器
と異なる遮断電流に共通する普遍的な短い遮断時間であ
る適する遮断領域を与えている。図20は、図19のk
1,k2と交点座標P1,P2,P3,P4の値をそれ
ぞれ示す図である。
直列に接続された直列体の場合において、数式(50)
(51)を用いることにより、適する並列リアクトル容
量と適する小さいコンデンサ容量の設定方法が容易とな
る。なお、数式(50)(51)は直流電圧によって規
制されていないので、全直流電圧にわたって適用される
ものである。そのため、遮断器の性能を充分に引き出
し、短い遮断時間である適する並列リアクトル容量L
(μH)は、点P2から点P3の領域
容量L(μH)に対して、短い遮断時間である適する小
さい並列コンデンサ容量C(μF)は、点P1からP4
の領域
式(52)で決る適する領域よりより適するより短い遮
断時間である領域は、その中間領域であり、下記数式
(54)で与えられる。
式(53)で決る適する小さい値となる領域に比較して
適するより小さい値となる領域は、その下部領域であ
り、下記数式(55)で与えられる。
し、最も短い遮断時間である最適並列リアクトル容量L
(μH)は、点P1で、その並列リアクトル容量L(μ
H)は、 L=3.16×103IC 5/i0 0.5 - - - - (56) として与えられる。また、短い遮断時間である適する最
小形の並列コンデンサ容量C(μF)は、点P1で、そ
の並列コンデンサ容量C(μF)は、
k個直列に接続された直列体の場合においては、1個の
直流遮断器の場合に比べ、並列コンデンサ容量C(μ
F)は、1/kに減少できるが、並列リアクトル容量L
(μH)は変化しない。
遮断器の能力の増加でなく、上述ように実質的に同じ能
力の遮断器がk個直列に接続された直列体を用いる場合
には、その1個の遮断器の能力を、その1個の遮断器の
平均アークエネルギー損失nSと平均アーク時定数θの
比が数式(58)となる遮断器とするとよい。
示す。
がk個直列に接続された直列体を用いる場合には、電力
系統の大容量化に対応できるばかりではなく、適する並
列リアクトル容量に対して、適する小さい並列コンデン
サ容量に設定した転流回路を採用することにより、遮断
器の性能が充分に引き出され、短い遮断時間である高い
遮断性能を得ることができると共に、小形でコスト低減
できる。
ける自励転流式直流遮断装置によれば、適する並列リア
クトル容量に設定した転流回路を持つので、直流遮断器
の性能が充分に引き出され、短い遮断時間である高い遮
断性能を得ることができる。この発明の請求項2におけ
る自励転流式直流遮断装置によれば、より適する並列リ
アクトル容量に設定した転流回路を持つので、直流遮断
器の性能がより一層充分に引き出され、より短い遮断時
間である高い遮断性能を得ることができる。この発明の
請求項3における自励転流式直流遮断装置によれば、最
適な並列リアクトル容量に設定した転流回路を持つの
で、直流遮断器の性能が最大限に引き出され、最も短い
遮断時間である高い遮断性能を得ることができる。
流遮断装置によれば、適する並列リアクトル容量に対し
て、適する小さい並列コンデンサ容量に設定した転流回
路を持つので、直流遮断器の性能が充分に引き出され、
短い遮断時間である高い遮断性能を得ることができると
共に、小形でコスト低減できる。この発明の請求項5に
おける自励転流式直流遮断装置によれば、適する並列リ
アクトル容量に対して、適するより小さい並列コンデン
サ容量に設定した転流回路を持つので、直流遮断器の性
能が充分に引き出され、短い遮断時間である高い遮断性
能を得ることができると共に、より小形でコスト低減で
きる。この発明の請求項6における自励転流式直流遮断
装置によれば、最適な並列リアクトル容量に対して、適
する最小の並列コンデンサ容量に設定した転流回路を持
つので、直流遮断器の性能が最大限に引き出され、最も
短い遮断時間である高い遮断性能を得ることができると
共に、最小形でコスト低減できる。
流遮断装置によれば、適する並列リアクトル容量に対し
て、適する小さい並列コンデンサ容量に設定した転流回
路を持ち、直流遮断器がパッファ型ガス遮断器であるの
で、信頼性があり、直流遮断器の性能が充分に引き出さ
れ、短い遮断時間である高い遮断性能を得ることができ
ると共に、小形でコスト低減できる。
流遮断装置によれば、実質的に同じ能力の遮断器がk個
直列に接続された直列体を用いているので、電力系統の
大容量化に対応できるばかりではなく、適する並列リア
クトル容量に対して、適する小さい並列コンデンサ容量
に設定した転流回路を採用することにより、遮断器の性
能が充分に引き出され、短い遮断時間である高い遮断性
能を得ることができると共に、小形でコスト低減でき
る。
流遮断装置によれば、実質的に同じ能力の遮断器がk個
直列に接続された直列体を用いているので、電力系統の
大容量化に対応できるばかりではなく、より適する並列
リアクトル容量に対して、適するより小さい並列コンデ
ンサ容量に設定した転流回路を持つので、直流遮断器の
性能がより一層充分に引き出され、より短い遮断時間で
ある高い遮断性能を得ることができると共に、より小形
でコスト低減できる。
直流遮断装置によれば、実質的に同じ能力の遮断器がk
個直列に接続された直列体を用いているので、電力系統
の大容量化に対応できるばかりではなく、最適な並列リ
アクトル容量に対して、適する最小の並列コンデンサ容
量に設定した転流回路を持つので、直流遮断器の性能が
最大限に引き出され、最も短い遮断時間である高い遮断
性能を得ることができると共に、最小形でコスト低減で
きる。
転流式直流遮断装置の容量設定方法によれば、並列コン
デンサの容量Cと並列リアクトルの容量Lを上記数式
(15)(16)を用いて設定するので、適する並列リ
アクトル容量と適する小さいコンデンサ容量の設定方法
が容易である。
解析回路図である。
ク電流,アーク抵杭,転流電流の時間的変化を示す波形
図である。
ク電流,アーク抵杭,転流電流の時間的変化を示す波形
図である。
tに対して示すと共に、その時のアークのエネルギー損
失nとアーク時間tとの関係を示す図である。
ーク時定数Θの相関を示す図である。
ーク時定数Θの相関を示す図である。
間を基にして、遮断器Aに対する並列リアクトルと並列
コンデンサの遮断領域を示す図である。
間を基にして、遮断器Cに対する並列リアクトルと並列
コンデンサの遮断領域を示す図である。
と適する小さい並列コンデンサ容量の領域を示す図であ
る。
列コンデンサ容量に対する適する遮断領域を示す図であ
る。
列コンデンサ容量に対する適する遮断領域を示す図であ
る。
図である。
図である。
適する並列リアクトル容量L(μH)の領域を示す図で
ある。
適する小さい並列コンデンサ容量C(μF)の領域を示
す図である。
列リアクトル容量L(μH)の領域を示す図である。
さい並列コンデンサ容量C(μF)の領域を示す図であ
る。
発明の自励転流式直流遮断装置に係わる構成回路図であ
る。
発明の遮断に適する並列リアクトル容量と適する小さい
並列コンデンサ容量の領域を示す図である。
2,P3,P4の値をそれぞれ示す図である。
成回路図である。
図である。
クトル 3 並列コンデンサ 4 サージア
ブソーバ 5 直流ライン 11 固定コンタクト 12 パッフ
ァシリンダ 13 絶縁ノズル 14 可動コ
ンタクト 15 パッファピストン 16 ピスト
ンロッド 17 アーク 18 ガス 19 開孔
Claims (11)
- 【請求項1】 電力系統の直流を通電遮断する直流遮断
器と、この直流遮断器に並列に接続し並列コンデンサと
並列リアクトルを有する転流回路と、上記並列コンデン
サのサージアブソーバとを備える自励転流式直流遮断装
置において、直流の遮断電流値をiO(A)、上記直流
遮断器が遮断できる臨界無次元遮断電流をICとすると
き、並列リアクトル容量L(μH)を下記数式(2)を
満足する値としたことを特徴とする自励転流式直流遮断
装置。(但し、無次元遮断電流I0は 【数1】 で定義され、ここでnは遮断時に発生するアークのエネ
ルギー損失、θはアーク時定数、Cは並列コンデンサ容
量である。) 【数2】 - 【請求項2】 並列リアクトル容量L(μH)を下記数
式(3)を満足する値としたことを特徴とする請求項1
記載の自励転流式直流遮断装置。 【数3】 - 【請求項3】 並列リアクトル容量L(μH)を下記数
式(4)の値に基づいて設定したことを特徴とする請求
項1又は請求項2記載の自励転流式直流遮断装置。 【数4】 - 【請求項4】 並列リアクトル容量L(μH)に対し
て、並列コンデンサ容量C(μF)を下記数式(5)を
満足する値としたことを特徴とする請求項1〜3のいず
れか1項に記載の自励転流式直流遮断装置。 【数5】 - 【請求項5】 並列コンデンサ容量C(μF)を下記数
式(6)を満足する値としたことを特徴とする請求項4
に記載の自励転流式直流遮断装置。 【数6】 - 【請求項6】 並列コンデンサ容量C(μF)を下記数
式(7)の値以上の値に基づいて設定したことを特徴と
する請求項3に記載の自励転流式直流遮断装置。 【数7】 - 【請求項7】 直流遮断器は、直流を通電する固定コン
タクトと可動コンタクトと、開極時に両コンタクト間に
発生するアークにSF6ガスを吹き付けるパッファピス
トンと絶縁ノズルとを有するパッファ型ガス遮断器であ
る請求項1〜6のいずれか1項に記載の自励転流式直流
遮断装置。 - 【請求項8】 電力系統の直流を通電遮断する直流遮断
器と、この直流遮断器に並列に接続し並列コンデンサと
並列リアクトルを有する転流回路と、上記並列コンデン
サのサージアブソーバとを備える自励転流式直流遮断装
置において、上記直流遮断器を、実質的に同じ能力の遮
断器がk個直列に接続された直列体で構成すると共に、
直流の遮断電流値をiO(A)、1個の遮断器が遮断で
きる臨界無次元遮断電流をICとするとき、並列リアク
トル容量L(μH)を下記数式(9)を満足する値と
し、並列コンデンサ容量C(μF)を下記数式(10)
を満足する値としたことを特徴とする自励転流式直流遮
断装置。(但し、無次元遮断電流I0は 【数8】 で定義され、ここでnSは1個の遮断器の遮断時に発生
するアークのエネルギー損失、θはアーク時定数、Cは
並列コンデンサ容量である。) 【数9】 - 【請求項9】 並列リアクトル容量L(μH)を下記数
式(11)を満足する値とし、並列コンデンサ容量C
(μF)を下記数式(12)を満足する値としたことを
特徴とする請求項8記載の自励転流式直流遮断装置。 【数10】 - 【請求項10】 並列リアクトル容量L(μH)を下記
数式(13)の値に基づいて設定すると共に、並列コン
デンサ容量C(μF)を下記数式(14)の値以上の値
に基づいて設定したことを特徴とする請求項8記載の自
励転流式直流遮断装置。 【数11】 - 【請求項11】 電力系統の直流を通電遮断する直流遮
断器と、この直流遮断器に並列に接続し並列コンデンサ
と並列リアクトルを有する転流回路と、上記並列コンデ
ンサのサージアブソーバとを備える自励転流式直流遮断
装置の容量設定方法において、上記並列コンデンサの容
量C(μF)と並列リアクトルの容量L(μH)を下記数
式(15)(16)を用いて、下記数式(15)(1
6)を満足する領域内の値とするように設定する自励転
流式直流遮断装置の容量設定方法。 【数12】 (但し、iOは直流の遮断電流値(A)、ICは上記直
流遮断器が遮断できる臨界無次元遮断電流で、無次元遮
断電流I0は 【数13】 で定義され、ここでnは遮断時に発生するアークのエネ
ルギー損失、θはアーク時定数である。)
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