JPH09170579A - 冷媒用流体機械 - Google Patents

冷媒用流体機械

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Publication number
JPH09170579A
JPH09170579A JP33066795A JP33066795A JPH09170579A JP H09170579 A JPH09170579 A JP H09170579A JP 33066795 A JP33066795 A JP 33066795A JP 33066795 A JP33066795 A JP 33066795A JP H09170579 A JPH09170579 A JP H09170579A
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JP
Japan
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oil
pump
suction port
refrigerant
oil pump
Prior art date
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Pending
Application number
JP33066795A
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English (en)
Inventor
Shiyuuichi Shirotani
周一 城村
Toshiaki Yoshii
利彰 吉井
Yuji Sakata
勇嗣 坂田
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 代替フロン用の冷媒(R407C等)に対し
非相溶の油(アルキルベンゼン系のもの等)を使用して
も、この油を各摺動部位に確実に給油して、信頼性を向
上させ得る冷媒用流体機械を提供する。 【解決手段】ケーシング1の底部に油溜11を備え、駆
動軸2の内部に設ける給油通路21に油を汲み上げる油
ポンプ3を設ける。ケーシング1に封入する油は、冷媒
に対して非相溶な非相溶性油であり、油ポンプ3の吸込
口が、油溜11の上層部に開口する第1吸込口6と、油
溜11の下層部に開口する第2吸込口7とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来のフロンに代
わる冷媒を用い、かつ、この冷媒と非相溶の油を使用す
るときに好適な冷媒用流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ケーシングの底部に油溜を備え、
駆動軸の内部に設ける給油通路に油を汲み上げる油ポン
プを設けた冷媒用流体機械が、例えば実開平3ー879
93号公報に開示されているように知られている。
【0003】つまり、従来の油ポンプを有する冷媒用流
体機械は、図3に示すように、圧縮要素Aを内装したケ
ーシングBの下方底部に油溜Cを設け、また、前記圧縮
要素Aを駆動する駆動軸Dの下端部に前記油溜Cに臨む
油ポンプEを取付け、駆動時、該油ポンプEで前記油溜
Cの潤滑油を駆動軸D内の給油通路Fへと汲上げること
により、この駆動軸D周りの各潤滑部位に給油するよう
にしている。
【0004】ところで、近年代替フロン化のため、例え
ばHFC134a(52重量%)、R32(23重量
%)、R125(25重量%)から成る冷媒R407C
等が使用されており、そして、斯かる冷媒を用いるとき
潤滑油としては、主に前記冷媒よりも比重が小で互いに
非相溶なもの(例えばアルキルベンゼン等)が使用され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】所が、以上の代替フロ
ン冷媒R407Cとアルキルベンゼン系の潤滑油とを用
いる場合、これら両者は互いに非相溶であるため、液戻
り時や運転停止時などには前記油溜Cにおいて油層Aと
冷媒液層Bとに上下二層分離を起こす。
【0006】従って、圧縮機の駆動時、前記油溜Cの上
層側に位置される油層Aの油は汲上げられることなく、
下層側冷媒層Bの液冷媒が前記油ポンプEより駆動軸D
の給油通路F内に汲上げられ、この液冷媒が各潤滑部位
に供給される事態が発生して、該各摺動部位の摺動不良
を招き、信頼性を確保できない問題があった。
【0007】本発明の目的は、冷媒に対し非相溶の油を
使用しても、この油を各摺動部位に確実に給油できて、
信頼性を向上させることができる冷媒用流体機械を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、ケーシング1の底部に油
溜11を備え、駆動軸2の内部に設ける給油通路21に
油を汲み上げる油ポンプ3を設けた冷媒用流体機械にお
いて、前記ケーシング1に封入する油は、冷媒に対して
非相溶な非相溶性油であり、前記油ポンプ3の吸込口
が、前記油溜11の上層部に開口する第1吸込口6と、
前記油溜11の下層部に開口する第2吸込口7とを備え
るようにしたのである。
【0009】冷媒に対して非相溶な非相溶性油とは、冷
媒に代替フロン冷媒(例えばHFC134aを主成分と
するR407C)を使用し、このとき用いる潤滑油が、
該代替フロン冷媒と非相溶で、該冷媒よりも比重の小さ
い例えば、アルキルベンゼン油等の合成油や、鉱油であ
ることを意味する。前記油ポンプ3としては、遠心ポン
プや、容積形ポンプがある。
【0010】以上のように、請求項1記載の発明によれ
ば、冷媒に対し非相溶の油を使用して、液戻り時や運転
停止時などに前記油溜11において上層部の油層と下層
部の冷媒液層とに上下二層分離を起こしても、上層部に
位置する油層域の油を油ポンプ3の第1吸込口6から給
油通路21内に汲上げて各摺動部位に確実に給油するこ
とができ、運転起動時における信頼性を向上できるし、
下層部の冷媒液も、油ポンプ3の第2吸込口7から適量
を汲み上げて油溜11の液冷媒量の減少も可能となる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記第1吸込口6からの汲み上げ量を、第
2吸込口7からの汲み上げ量よりも多くしたのである。
【0012】前記第1吸込口6及び第2吸込口7からの
汲み上げ量は、例えば各吸込口6,7の油溜11への開
口面積を異ならしめることによって得られるし、また、
油ポンプ3に二本の油吸込管を接続して、各油吸込管の
端部を第1吸込口6または第2吸込口7とすると共に、
油吸込管の管の長さを異ならしめて通過抵抗に差を付け
ることにより汲み上げ量を異ならしめることもできる。
【0013】以上のように、請求項2記載の発明によれ
ば、駆動軸2の給油通路21には、常に上層部に位置す
る油層域の油を下層部の冷媒液よりも多く汲み上げるこ
とができるので、前記給油通路21内での油の液冷媒に
よる希釈を確実に防止できながら、油溜11からの液冷
媒の液抜きも適度に行えるのである。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の発明において、前記油ポンプ3に接続する油
吸込管5に、第1吸込口6と第2吸込口7とを設けたの
である。
【0015】前記油吸込管5としては、直線からなる管
や、屈曲部を有するU字管、または、上部と下部で管径
が異なる段付き管や円錐状の管等がある。
【0016】以上のように、請求項3記載の発明によれ
ば、油ポンプ3に一本の油吸込管5を接続しても、この
油吸込管5に上層部の油層に開口する第1吸込口6と下
層部の液冷媒層に開口する第2吸込口7とを設けている
ので、運転起動時等においても前記第1吸込口6から上
層部の油を確実に汲み上げることができる。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記油吸込管5を、前記油溜11の下層部
を経由する屈曲部51をもち、端部を油溜11の上層部
に臨ませた屈曲管から構成し、この屈曲管の端部に第1
吸込口6を、前記屈曲部51に第2吸込口7を設けたの
である。
【0018】前記油溜11の下層部を経由する屈曲部5
1とは、屈曲管からなる油吸込管5を油ポンプ3に接続
したときに、前記屈曲部51が、前記油溜11の下層部
に位置することを意味する。
【0019】以上のように、請求項4記載の発明によれ
ば、前記油吸込管5の端部から、前記油溜11の上層部
の油を取り入れて、該油吸込管5内を主として油を通過
させ、この油吸込管5内を流れる油に第2吸込口7から
適量の液冷媒を取り入れられるのである。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の発明において、前記油ポンプ3を、第1吸
込口6に通じる第1油ポンプ3aと、第2吸込口7に通
じる第2油ポンプ3bとをもつ二連式ポンプから構成し
たのである。
【0021】以上のように、請求項5記載の発明によれ
ば、油ポンプ3を独立した二つのポンプから成る二連式
ポンプとしているので、それぞれの油ポンプ3a,3b
において格別に決められた量の油または液冷媒を汲み上
げることができ、しかも、油または液冷媒が互いに影響
を受けることなく汲み上げられるので、信頼性をさらに
向上できる。
【0022】請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求
項5の何れか一記載の発明において、前記油ポンプ3を
容積形油ポンプとしたのである。
【0023】容積形油ポンプは、トロコイドポンプやヨ
ーク式ポンプ等を意味する。
【0024】以上のように、請求項6記載の発明によれ
ば、前記油ポンプ3を容積形油ポンプとしたので、駆動
軸2の回転に比例させて油または液冷媒を確実に汲み上
げることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の第一実施例について、図
1に基づいて説明する。図1の冷媒用流体機械は、スク
ロール圧縮機を示しており、圧縮機に使用する冷媒とし
ては、代替フロン冷媒(例えばHFC134aを主成分
とするR407C)を使用しており、圧縮機の密閉ケー
シング1に封入する油は、前記代替フロン冷媒に対して
非相溶な非相溶性油としている。この非相溶性油は、該
冷媒よりも比重の小さい例えば、アルキルベンゼン油等
の合成油や、鉱油を使用する。
【0026】また、圧縮要素(図示せず)を駆動する駆
動軸2の下端部に圧縮機の油ポンプ3を配設して、前記
密閉ケーシング1の底部に形成する油溜11の油を前記
油ポンプ3で汲み上げるようにしている。
【0027】また、前記駆動軸2は、密閉ケーシング1
に内装されるモータMにより駆動されると共に、該駆動
軸2の下部が、前記ケーシング1に固定される支持ハウ
ジング12の軸受13により支持されている。
【0028】前記油ポンプ3は、トロコイド式の容積形
油ポンプで、前記油溜11の油を駆動軸2に軸方向に形
成する給油通路21に汲み上げるようにしている。
【0029】前記油ポンプ3は、ケース本体41と、該
ケース本体41の下方開放部を閉鎖する閉鎖カバー42
と、前記駆動軸2の軸端部に対向するスラストプレート
43から構成されるポンプケース4をもち、前記ケース
本体41に、ポンプ軸31と、このポンプ軸31に嵌合
され、かつ、該ポンプ軸31と共に回転するインナーロ
ータ32と、このインナーロータ32の外側に嵌め込ま
れ、インナーロータ32の軸心に対しその軸心を偏心さ
せて位置させたアウターロータ33とを内装している。
【0030】また、前記インナーロータ32の外周に
は、複数の歯部を形成し、前記アウターロータ33の内
周には、前記インナーロータ32の歯部に係合する歯部
を複数形成して、前記インナーロータ32の外周面とア
ウターロータ33の内周面との間に、前記駆動軸2の回
転に伴って容積が変化するポンプ室34を形成してい
る。
【0031】また、前記油ポンプ3は、前記ケース本体
41、閉鎖カバー42、スラストプレート43のそれぞ
れに、その中央部において前記ポンプ軸31を挿通させ
るポンプ軸挿通穴41a,42a,43aを形成してい
る。
【0032】そして、前記ケース本体41のポンプ軸挿
通穴41aに、前記ポンプ軸31を挿通して、このポン
プ軸31に、前記インナーロータ32を前記駆動軸2と
共に回転可能に嵌合すると共に、前記アウターロータ3
3を前記インナーロータ32に嵌合して、前記ケース本
体41に前記インナーロータ32の軸心に対しその軸心
を偏心させた位置に支持させた後、前記閉鎖カバー42
で閉鎖して、前記ポンプケース4を前記支持ハウジング
12に固定するようにしている。
【0033】また、前記駆動軸2には、前記ポンプケー
ス4から突出させた前記ポンプ軸31の一端側を受け入
れる連結体22を設けるのであって、該連結体22を前
記駆動軸2に形成する給油通路21の開口部に圧入によ
り固定すると共に、前記連結体22への前記ポンプ軸3
1の嵌合により前記駆動軸2の回転力が前記ポンプ軸3
1に伝わるようにしている。
【0034】また、前記連結体22に形成した前記ポン
プ軸31を受け入れる被嵌合部23は、前記駆動軸2の
給油通路21に連通させており、前記ポンプ軸31に
は、前記連結体22の被嵌合部23を介して前記給油通
路21に連通し、前記油溜11から汲み上げた油を前記
給油通路21に給油する吐出通路35を形成している。
【0035】さらに、前記閉鎖カバー42には、前記ポ
ンプ室34の吸入側と連通する吸入孔44を形成する一
方、前記ケース本体41のポンプ軸挿通穴41aにおけ
る前記ポンプ室34側には該挿通穴41aの内径より大
径で、前記ポンプ室34とは区画される環状通路45を
形成し、この環状通路45を前記ポンプ室34の吐出側
に連通路46を介して連通させ、前記環状通路45に、
前記ポンプ軸31に形成した吐出通路35を開口させ
て、該吐出通路35から前記油ポンプ3で汲み上げた油
を前記駆動軸2の給油通路21に供給するようにしてい
る。
【0036】また、前記ケース本体41には、ケースの
軽量化を図るための複数の空洞部47を形成している。
【0037】そして、第一実施例では、前記ポンプケー
ス4の閉鎖カバー42に形成した吸入孔44に油吸込管
5を接続するのであって、この油吸込管5は、屈曲部5
1をもつU字管からなり、圧縮機の運転停止時や液戻り
などにより前記ケーシング1内の油溜11に多量の液冷
媒が溜って、油との非相溶性により油溜11が二層分離
したとき、前記油溜11の下層部の液冷媒層に前記屈曲
部51が位置し、該油溜11の上層部の油層において端
部開口部が開口するように、前記油吸込管5を図1に示
すように前記吸入孔44に接続するのである。
【0038】そして、前記油吸込管5の端部に前記油溜
11の上層部に開口する第1吸込口6を、前記屈曲部5
1に前記油溜11の下層部に開口する第2吸込口7とを
形成している。
【0039】即ち、前記第1吸込口6の開口位置は、前
記油溜11の適正油量の上限となる油面高さ位置近く
で、該設定油面高さ位置より低い位置に開口させると共
に、前記第2吸込口7を前記油溜11におけるケーシン
グ1底部近くに開口させるのである。
【0040】また、前記第1吸込口6からの汲み上げ量
は、第2吸込口7からの汲み上げ量よりも多くするよう
にしており、前記第1吸込口6の前記油溜11への開口
面積を前記第2吸込口7の前記油溜11への開口面積よ
り大きくすることにより汲み上げ量を異ならしめてい
る。
【0041】なお、圧縮機の通常運転時において、油溜
11の油面高さが前記第1吸込口6の高さより低くなっ
たときは、前記第2吸込口7から油溜11の油を汲み上
げるように成すのである。
【0042】以上のように、第一実施例によれば、冷媒
に対し非相溶の油を使用して、液戻り時や運転停止時な
どに前記油溜11において上層部の油層と下層部の冷媒
液層とに上下二層分離を起こしても、上層部に位置する
油層域の油を油ポンプ3の第1吸込口6から給油通路2
1内に汲上げて各摺動部位に確実に給油することがで
き、運転起動時における信頼性を向上できるし、下層部
の冷媒液も、油ポンプ3の第2吸込口7から適量を汲み
上げて油溜11の液冷媒量の減少も可能となる。
【0043】また、前記第1吸込口6からの汲み上げ量
を、第2吸込口7からの汲み上げ量よりも多くしている
ので、前記駆動軸2の給油通路21には、常に上層部に
位置する油層域の油を下層部の冷媒液よりも多く汲み上
げることができるので、前記給油通路21内での油の液
冷媒による希釈を確実に防止できながら、油溜11から
の液冷媒の液抜きも適度に行えるのである。
【0044】さらに、前記油ポンプ3に接続する油吸込
管5に、第1吸込口6と第2吸込口7とを設けたから、
油ポンプ3に一本の油吸込管5を接続しても、この油吸
込管5に上層部の油層に開口する第1吸込口6と下層部
の液冷媒層に開口する第2吸込口7とを設けているの
で、運転起動時等においても前記第1吸込口6から上層
部の油を確実に汲み上げることができる。
【0045】特に、第一実施例では、前記油吸込管5
を、前記油溜11の下層部を経由する屈曲部51をも
ち、端部を油溜11の上層部に臨ませた屈曲管から構成
し、この屈曲管の端部に第1吸込口6を、前記屈曲部5
1に第2吸込口7を設けたているので、前記油吸込管5
の端部から、前記油溜11の上層部の油を取り入れて、
該油吸込管5内を主として油を通過させ、この油吸込管
5内を流れる油に第2吸込口7から適量の液冷媒を取り
入れられるのである。
【0046】また、第一実施例では、前記油ポンプ3
を、インナーロータ32とアウターロータ33とをもつ
トロコイドポンプにより構成したので、前記駆動軸2の
一回転当たり油の汲み上げ量が一定になることから、駆
動軸2の回転に比例させて油または液冷媒を確実に汲み
上げることができる。
【0047】次に第二実施例について図2に基づいて説
明する。第二実施例は、第一実施例と同様、トロコイド
式の容積形油ポンプを備えたものであるが、前記油ポン
プ3は、上下に二つのトロコイド式の容積形油ポンプ3
a,3bを備えており、前記油溜11の適正油量の上限
となる油面高さ位置を設定しておいて、この設定油面高
さ位置近くで、該設定油面高さ位置より下方で開口する
第1吸込口6をもつ第1油ポンプ3aを上部側に、前記
油溜11におけるケーシング1底部近くで開口する第2
吸込口7をもつ第2油ポンプ3bを下部側に設けて、各
吸込口6,7から汲み上げる液を駆動軸2に軸方向に形
成する給油通路21に汲み上げるようにしている。
【0048】前記第1油ポンプ3aと第2油ポンプ3b
とは、一つのポンプケース4内に納められており、該ポ
ンプケース4は、軸方向中間部に仕切壁48を有するケ
ース本体41と、該ケース本体41の下部開放部を閉鎖
する閉鎖カバー42と、ケース本体41の上部開放部を
閉鎖する閉鎖カバーを兼ね、かつ、前記駆動軸2のスラ
スト軸受となるスラストプレート43とから構成してい
る。
【0049】さらに、前記第1油ポンプ3aと第2油ポ
ンプ3bとは、共通の一本のポンプ軸31と、このポン
プ軸31に上下に分けて嵌合され、かつ、該ポンプ軸3
1と共に回転する第1及び第2インナーロータ32a,
32bと、これらインナーロータ32a,32bの外側
に嵌め込まれ、インナーロータ32a,32bの軸心に
対しその軸心を偏心させて位置させた第1及び第2アウ
ターロータ33a,33bとを備えている。
【0050】また、前記ポンプケース4における前記仕
切壁48の上部側に前記第1インナーロータ32a、第
1アウターロータ33aを備える前記第1油ポンプ3a
を、下部側に前記第2インナーロータ32b、第2アウ
ターロータ33bを備える前記第2油ポンプ3bを設け
ると共に、前記ケース本体41の仕切壁48、閉鎖カバ
ー42、スラストプレート43のそれぞれに、その中央
部において前記ポンプ軸31を挿通させるポンプ軸挿通
穴41a,42a,43aを形成している。
【0051】また、前記各インナーロータ32a,32
bの外周には、複数の歯部を形成し、前記各アウターロ
ータ33a,33bの内周には、前記インナーロータ3
2a,32bの歯部に係合する歯部を複数形成して、前
記インナーロータ32a,32bの外周面とアウターロ
ータ33a,33bの内周面との間に、前記駆動軸2の
回転に伴って容積が変化するポンプ室34a,34bを
形成している。
【0052】そして、前記仕切壁48のポンプ軸挿通穴
41aに、前記ポンプ軸31を挿通して、このポンプ軸
31に、前記各インナーロータ32a,32bをそれぞ
れ前記駆動軸2と共に回転可能に嵌合すると共に、前記
各アウターロータ33a,33bを前記各インナーロー
タ32a,32bにそれぞれ嵌合して、前記インナーロ
ータ32a,32bの軸心に対しその軸心を偏心させた
位置にそれぞれ支持させた後、前記閉鎖カバー42及び
スラストプレート43で閉鎖して、前記ポンプケース4
を前記支持ハウジング12に固定するのである。
【0053】しかも、前記油ポンプ3a,3bは、前記
ポンプ軸31の一端部をポンプケース4のスラストプレ
ート43から突出させて、このポンプ軸31の軸端部を
前記駆動軸2の給油通路21の開口部に圧入固定する連
結体22に嵌合することにより、前記駆動軸2の回転力
が前記ポンプ軸31に伝わるようにしている。
【0054】また、前記連結体22に形成した前記ポン
プ軸31を受け入れる被嵌合部23は、前記駆動軸2の
給油通路21に連通させており、前記ポンプ軸31に
は、前記連結体22の被嵌合部23を介して給油通路2
1に連通し、前記第1油ポンプ3a及び第2油ポンプ3
bにより前記油溜11から汲み上げた油を前記給油通路
21に給油する吐出通路35を形成している。
【0055】そして、前記支持ハウジング12には、前
記設定油面高さ位置近く下方で開口する前記第1吸込口
6を形成すると共に、該第1吸込口6から下方に向かっ
て延びる吸入通路49を形成し、前記スラストプレート
43に、前記吸入通路49に対向する連通孔50を形成
して、この連通孔50を前記第1油ポンプ3aの吸入側
に連通させるようにしている。
【0056】さらに、前記スラストプレート43のポン
プ軸挿通穴43aにおける第1ポンプ室側には、該挿通
穴43aの内径より大径で第1ポンプ室34aと区画さ
れる第1環状通路45aを形成すると共に、この第1環
状通路45aと前記第1ポンプ室34aの吐出側とを第
1連通路46aを介して連通させ、前記第1環状通路4
5a内に、図2に示すように前記ポンプ軸31に形成し
た吐出通路35を開口させて、該吐出通路35から前記
第1油ポンプ3aで汲み上げた油を前記駆動軸2の給油
通路21に供給するようにしている。
【0057】また、前記閉鎖カバー42には、前記第2
油ポンプ3bの第2ポンプ室34bの吸入側に連通する
前記第2吸込口7を形成する一方、前記仕切壁48のポ
ンプ軸挿通穴41aにおける第2油ポンプ側に、該挿通
穴41aの内径より大径で前記第2ポンプ室34bと区
画される第2環状通路45bを形成し、この第2環状通
路45bと前記第2ポンプ室34bの吐出側とを第2連
通路46bを介して連通させ、前記第1環状通路45a
内に、前記ポンプ軸31に形成した吐出通路35を開口
させて、該吐出通路35から前記第1油ポンプ3aで汲
み上げた油を前記駆動軸2の給油通路21にも供給する
ようにしている。
【0058】また、前記第1油ポンプ3aのポンプ容量
を第2油ポンプ3bのポンプ容量よりも多くして、前記
第1吸込口6からの汲み上げ量を、第2吸込口7からの
汲み上げ量よりも多くするようにしている。
【0059】以上のように、第二実施例によれば、第一
実施例と同様、冷媒に対し非相溶の油を使用して、液戻
り時や運転停止時などに前記油溜11において上層部の
油層と下層部の冷媒液層とに上下二層分離を起こして
も、上層部に位置する油層域の油を第1油ポンプ3aの
第1吸込口6から給油通路21内に汲上げて各摺動部位
に確実に給油することができ、運転起動時における信頼
性を向上できるし、下層部の冷媒液も、第2油ポンプ3
bの第2吸込口7から適量を汲み上げて油溜11の液冷
媒量の減少も可能となる。
【0060】また、前記第1吸込口6からの汲み上げ量
を、第2吸込口7からの汲み上げ量よりも多くしている
ので、前記駆動軸2の給油通路21には、常に上層部に
位置する油層域の油を下層部の冷媒液よりも多く汲み上
げることができるので、前記給油通路21内での油の液
冷媒による希釈を確実に防止できながら、油溜11から
の液冷媒の液抜きも適度に行えるのである。
【0061】さらに、前記油ポンプ3を、インナーロー
タとアウターロータとをもつトロコイドポンプにより構
成したので、前記駆動軸2の一回転当たり油の汲み上げ
量が一定になることから、駆動軸2の回転に比例させて
油または液冷媒を確実に汲み上げることができるし、前
記油ポンプ3を、第1吸込口6に通じる第1油ポンプ3
aと、第2吸込口7に通じる第2油ポンプ3bとをもつ
二連式ポンプから構成したので、それぞれの油ポンプ3
a,3bにおいて格別に決められた量の油または液冷媒
を汲み上げることができ、しかも、油または液冷媒が互
いに影響を受けることなく汲み上げられるので、信頼性
をさらに向上できる。
【0062】以上説明した各実施例は、トロコイドポン
プを備えるものについて示したが、トロコイドポンプに
限らず、ヨーク式の容積形油ポンプでもよいし、遠心ポ
ンプでもよい。
【0063】また、圧縮機に限らず、膨張機にも適用で
きる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、前記油ポンプ3の吸込口が、前記油溜11
の上層部に開口する第1吸込口6と、前記油溜11の下
層部に開口する第2吸込口7とを備えるようにしたか
ら、冷媒に対し非相溶の油を使用して、液戻り時や運転
停止時などに前記油溜11において上層部の油層と下層
部の冷媒液層とに上下二層分離を起こしても、上層部に
位置する油層域の油を油ポンプ3の第1吸込口6から給
油通路21内に汲上げて各摺動部位に確実に給油するこ
とができ、運転起動時における信頼性を向上できるし、
下層部の冷媒液も、油ポンプ3の第2吸込口7から適量
を汲み上げて油溜11の液冷媒量の減少も可能となる。
【0065】請求項2記載の発明によれば、前記第1吸
込口6からの汲み上げ量を、第2吸込口7からの汲み上
げ量よりも多くしたから、駆動軸2の給油通路21に
は、常に上層部に位置する油層域の油を下層部の冷媒液
よりも多く汲み上げることができるので、前記給油通路
21内での油の液冷媒による希釈を確実に防止できなが
ら、油溜11からの液冷媒の液抜きも適度に行えるので
ある。
【0066】請求項3記載の発明によれば、前記油ポン
プ3に接続する油吸込管5に、第1吸込口6と第2吸込
口7とを設けたから、油ポンプ3に一本の油吸込管5を
接続しても、この油吸込管5に上層部の油層に開口する
第1吸込口6と下層部の液冷媒層に開口する第2吸込口
7とを設けているので、運転起動時等においても前記第
1吸込口6から上層部の油を確実に汲み上げることがで
きる。
【0067】請求項4記載の発明によれば、前記油吸込
管5を、前記油溜11の下層部を経由する屈曲部51を
もち、端部を油溜11の上層部に臨ませた屈曲管から構
成し、この屈曲管の端部に第1吸込口6を、前記屈曲部
51に第2吸込口7を設けたから、前記油吸込管5の端
部から、前記油溜11の上層部の油を取り入れて、該油
吸込管5内を主として油を通過させ、この油吸込管5内
を流れる油に第2吸込口7から適量の液冷媒を取り入れ
られるのである。
【0068】請求項5記載の発明によれば、前記油ポン
プ3を、第1吸込口6に通じる第1油ポンプ3aと、第
2吸込口7に通じる第2油ポンプ3bとをもつ二連式ポ
ンプから構成したから、それぞれの油ポンプ3a,3b
において格別に決められた量の油または液冷媒を汲み上
げることができ、しかも、油または液冷媒が互いに影響
を受けることなく汲み上げられるので、信頼性をさらに
向上できる。
【0069】請求項6記載の発明によれば、前記油ポン
プ3を容積形油ポンプとしたから、駆動軸2の回転に比
例させて油または液冷媒を確実に汲み上げることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の冷媒用流体機械を示す一
部切欠縦断面図。
【図2】本発明の第二実施例の冷媒用流体機械を示す一
部切欠縦断面図。
【図3】従来例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 ケーシング 11 油溜 2 駆動軸 21 給油通路 3 油ポンプ 3a 第1油ポンプ 3b 第2油ポンプ 5 油吸込管 51 屈曲部 6 第1吸込口 7 第2吸込口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシング(1)の底部に油溜(11)を
    備え、駆動軸(2)の内部に設ける給油通路(21)に
    油を汲み上げる油ポンプ(3)を設けた冷媒用流体機械
    において、前記ケーシング(1)に封入する油は、冷媒
    に対して非相溶な非相溶性油であり、前記油ポンプ
    (3)の吸込口は、前記油溜(11)の上層部に開口す
    る第1吸込口(6)と、前記油溜(11)の下層部に開
    口する第2吸込口(7)とを備えていることを特徴とす
    る冷媒用流体機械。
  2. 【請求項2】第1吸込口(6)からの汲み上げ量を、第
    2吸込口(7)からの汲み上げ量よりも多くしている請
    求項1記載の冷媒用流体機械。
  3. 【請求項3】油ポンプ(3)に接続する油吸込管(5)
    に、第1吸込口(6)と第2吸込口(7)とを設けてい
    る請求項1又は請求項2記載の冷媒用流体機械。
  4. 【請求項4】油吸込管(5)は、油溜(11)の下層部
    を経由する屈曲部(51)をもち、端部を油溜(11)
    の上層部に臨ませた屈曲管から成り、この屈曲管の端部
    に第1吸込口(6)を、前記屈曲部(51)に第2吸込
    口(7)を設けている請求項3記載の冷媒用流体機械。
  5. 【請求項5】油ポンプ(3)は、第1吸込口(6)と通
    じる第1油ポンプ(3a)と、第2吸込口(7)に通じ
    る第2油ポンプ(3b)とをもつ二連式ポンプから成る
    請求項1または請求項2記載の冷媒用流体機械。
  6. 【請求項6】油ポンプ(3)が容積形油ポンプである請
    求項1乃至請求項5の何れか一記載の冷媒用流体機械。
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