JP3949840B2 - スクロール流体機械 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、スクロール圧縮機、スクロールポンプなどのスクロール形流体機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は、例えば特開平8−14169号公報に示されたものに準ずる従来のスクロール形流体機械の断面図である。図において、11は揺動スクロール、11aは揺動スクロール11の台板、11bは揺動スクロール11の渦巻体、また、揺動スクロール渦巻体11bが存在する面と反対側の中心部分に設けられた中空の凸部内に軸受け11cが配設されている。また、前記反対側の端面はフレーム15と一体で形成されるスラスト軸受け15bと接するスラスト面11dとなる。このスラスト軸受けにより揺動スクロール11は軸方向に支承される。揺動スクロール11は軸受け11cを介して主軸12の偏芯部12aと連結しており、主軸12の回転とオルダム継手20による自転抑制のために固定スクロール10に対して揺動運動を行うことで流体の圧縮作用が行われている。
【0003】
また、底部油溜50の潤滑油は、主軸12の回転による遠心ポンプあるいは容積型ポンプなどのポンプ作用または差圧を利用することにより、クランク軸内に設けた給油穴12bに汲み上げられ、揺動スクロール台板11aとフレーム15により形成されるフレーム内油溜である油溜15cに溜められた後、前記スラスト軸受け15bの潤滑を行う。
【0004】
また、前記の構造のスクロール圧縮機では図12に示すように、揺動スクロール11のスラスト軸受15bを潤滑した潤滑油が揺動スクロール11の外周側より吸入室15aに流入し、作動流体と一緒に圧縮され圧縮機外に吐出される、いわゆる圧縮機の油上りとなる。ここで、吸入室15aに供給される潤滑油の流量Qはオイルポンプで給油される油溜15cの油圧P1と吸入室15aの圧力P2の差圧によって決まる。
【0005】
また、動作流体が吸入管(図示せず)よりフレーム15下部空間60に導入されると、主軸受15dを潤滑した後の潤滑油の一部が動作流体と混合し、更に動作流体がフレーム15の吸入口(図示せず)より吸入室15aに導入されるとスラスト軸受15bを潤滑した後の潤滑油の一部が混合される。この潤滑油が混合した動作流体を圧縮室53に取り込むことで圧縮室53内の気密ならびに揺動スクロール11と固定スクロール10の摺動部の潤滑を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の構造のスクロール圧縮機では、オイルポンプにより供給される油溜15cの油圧P1が、例えば軸回転数の低下により低くなると、上記の流量Qが低下し、適切な潤滑油量が得られず、圧縮室53の密閉性低下による性能の低下や、揺動スクロール11と固定スクロール10の摺動部に摩耗が生じる問題点があった。
【0007】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、揺動スクロール台板とフレームにより形成される油溜から、潤滑油を揺動スクロールと固定スクロールの渦巻体摺動部に供給することにより摺動部の摩耗を防止すると共に圧縮室の気密性を向上し、信頼性が高く、高性能なスクロール流体機械を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るスクロール流体機械は、揺動スクロール台板のスラスト面にフレーム内油溜に常時連通する凹部を、フレームのスラスト支持面に凹部をそれぞれ設け、揺動スクロールの公転運動の一回転における所定の位相区間にて、フレームのスラスト支持面に設けた凹部が揺動スクロールのスラスト面に設けた凹部と連通し、また、揺動スクロールの公転運動の一回転における他の所定の位相区間にて、フレームのスラスト支持面に設けた凹部が揺動スクロール台板外側の吸入室に連通する構成としたものである。
【0009】
また、フレームのスラスト支持面に設けた凹部の容積を変えることによりフレームと揺動スクロール台板とにより形成されるフレーム内油溜から吸入室に供給される潤滑油量を調整する構成としたものである。
【0010】
また、フレームのスラスト支持面に設けた凹部の開口面積と深さの少なくともいずれか一方を変える構成としたものである。
【0011】
また、揺動スクロールのスラスト面にフレーム内油溜に常時連通する凹部を、スラストプレートに穴部を、それぞれ設け、揺動スクロールの公転運動の一回転における所定の位相区間にて、穴部が揺動スクロールのスラスト面に設けた凹部に連通し、また、揺動スクロールの公転運動の一回転における他の所定の位相区間にて、穴部が揺動スクロール台板外側の吸入室に連通する構成としたものである。
【0012】
また、スラストプレートに設けた穴部の容積を変えることによりフレームと揺動スクロールのスラスト面とにより形成されるフレーム内油溜から吸入室に供給される潤滑油量を調整するものである。
【0013】
また、スラストプレートに設けた穴部の開口面積とスラストプレートの厚さの少なくともいずれか一方を変える構成としたことものである。
【0014】
また、フレームのスラスト支持面にスラストプレートの穴部と連通した凹部を設けたものである。
【0015】
また、スラストプレートの穴部の容積と、フレームのスラスト支持面の凹部の容積とを合せた容積を変えることにより、フレーム内油溜から吸込室に供給される油溜から吸込室に供給される潤滑油量を調整する構成としたものである。
【0016】
また、フレームのスラスト支持面に凹部を、揺動スクロール台板内に揺動スクロールのスラスト面に開口し、揺動スクロール中空凸部内と連通した揺動スクロール台板内油通路をそれぞれ設け、揺動スクロールの公転運動の一回転における所定位相区間にてフレームのスラスト支持面に設けた凹部が、揺動スクロール台板内に設けた揺動スクロール台板内油通路により揺動スクロール中空凸部内の軸受と連通し、また、揺動スクロールの公転運動の一回転における他の所定位相区間にて、フレームのスラスト支持面に設けた凹部が揺動スクロール台板外側の吸入室に連通する構成としたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図面を参照して説明する。前記従来例のものと同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
図1はこの発明の実施の形態1を示す図で、スクロール流体機械の圧縮機構部を示す断面図である。図において、11fは揺動スクロール11のスラスト面11dに設けた凹部、15gはフレーム15のスラスト支持面15bに設けた凹部である。図1(a)は後述する図2に示す揺動スクロール11のクランク角0゜の位置を示すものであり、図1(b)はクランク角180゜の位置を示すものである。ここで、スラスト支持面の凹部15gは揺動スクロール11の揺動運動における所定位相区間にてスラスト面11dの凹部11fによりフレーム内油溜である油溜15cと連通し、他の所定位相区間にて図2中のクランク角が90゜、180゜、270゜のように吸入室15aと連通する位置に配置している。
【0019】
図2は揺動スクロール11の揺動運動の各クランク角におけるスラスト支持面15bの凹部15gがスラスト面11dの凹部11fならびに吸入室15aと連通する様子を示す。図において、スラスト支持面15bの凹部15gがスラスト面11dの凹部11fと重なり合った位置を揺動スクロール11の揺動運動のクランク角が0゜として示してあり、揺動スクロール11は、図2中の(1)クランク角0゜、(2)クランク角90゜、(3)クランク角180゜、(4)クランク角270゜の通りに回転し、(1)ではスラスト支持面15bの凹部15gは吸入室15aと連通していないが、(2)〜(4)においては凹部15gは吸入室15aと連通している。
【0020】
図3は揺動スクロール11の揺動運動のクランク角によるスラスト支持面15bの凹部15gが吸入室15aへ連通する面積を図2同様、スラスト支持面15bの凹部15gと揺動スクロール11のスラスト面11dの凹部11fが重なりあった位置を揺動スクロール11の揺動運動のクランク角が0゜として示したものである。また、図4は圧縮機の回転数と吸入室15aに供給される潤滑油量の関係を示したものである。
【0021】
次に上記構成において、油溜15c内の潤滑油が吸入室15aに供給される様子の詳細を図2、図3における揺動スクロール11の揺動運動のクランク角が0゜の位置を基点として説明する。
図1において破線矢印は潤滑油の流れを示したもので、主軸12に設けられた給油穴12bにより軸受11cに供給された潤滑油は軸受11cを潤滑した後、油溜15cを経て一部はフレーム15に設けられた排油穴15hによりフレーム15の下部空間に排出され、また、一部はスラスト軸受11dを潤滑した後、吸入室15aに流出し動作流体と混合されて圧縮室53で圧縮され圧縮機外へと吐出される。この時、クランク角0゜では、揺動スクロール11のスラスト面11dに設けた凹部11fによりフレーム15のスラスト支持面15bに設けた凹部15gと油溜15cが連通しているため油溜15c内の潤滑油は凹部11fを通り、スラスト支持面15bに設けた凹部15gに導かれる。
【0022】
次に揺動スクロール11の揺動運動によりクランク角が進むに従い、スラスト面11dに設けられた凹部11fとスラスト支持面15bの凹部15gとの連通面積は減少し始め、図3に示すようにスラスト支持面15bに設けた凹部15gが吸入室15aに連通し始めるクランク角になる前にスラスト支持面15bの凹部15gはスラスト面11dの凹部11fと分離される。
【0023】
揺動スクロール11の揺動運動のクランク角が進むと、スラスト支持面15bの凹部15gは図2(2)、図3に示すように吸入室15aと連通しはじめる。スラスト支持面15bの凹部15g内の潤滑油が吸入室15a内に供給され始め、図2(3)、図3に示すようにクランク角180゜付近ではスラスト面15bの凹部15gは吸入室15aに完全に開口し、更に揺動スクロール11の揺動運動のクランク角が進むにつれて凹部15gは逆に吸入室15aとの連通面積を図2(4)、図3に示すように減少させて行く。
【0024】
そして、図3に示すように、スラスト支持面15bの凹部15gと吸入室15aが完全に分離するクランク角を過ぎるとスラスト支持面15bの凹部15gは揺動スクロール11のスラスト面11dに設けた凹部11fと再び連通しはじめ油溜15cの潤滑油がスラスト面11dの凹部11fにより凹部15gへ供給されるようになり、揺動スクロール11が再び揺動運動によりクランク角0゜の位置に戻ってくる。
【0025】
以上のサイクルの中で、油溜15cからスラスト支持面15bの凹部15gへ導かれた潤滑油は、スラスト支持面15bの凹部15gが吸入室15aと連通している間に吸入室15a内に供給され、作動流体と一緒に圧縮室53に吸入される。このことにより、図4に示すように、従来潤滑油量が確保できず制限されていた圧縮機の下限回転数を拡大することができる。
【0026】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2を示す図で、スクロール流体機械の凹部を示す断面図である。本実施の形態は、上記実施の形態1で示した給油機構において、スラスト支持面15bの凹部15gの開口面積S1を変化させることで油溜15cから吸入室15aに供給される潤滑油の量を調整できるようにしたものである。
また同様に、図5に示すスラスト支持面15bの凹部15gの深さd1を変化させることでも同様の効果を得ることができる。
【0027】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3を示す図で、スクロール流体機械の穴部を示す断面図である。図において、揺動スクロール11のスラスト面11dとフレーム15のスラスト支持面15bの間にスラストプレート16が介装されており、スラストプレート16には実施の形態1で述べたフレームスラスト支持面15bの凹部15gに相当する位置に穴部16aが設けられている。
【0028】
ここで、スラストプレート16の穴部16aは、揺動スクロール11の揺動運動における所定位相区間にてスラスト面11dの凹部11fにより油溜15cと連通し、他の所定位相区間にて吸入空間15aと連通する位置に配置している。
【0029】
以上の構成においては、スラストプレート16の穴部16aは上記実施の形態1記載のスラスト支持面15bの凹部15gと同じ機能を有し、スラストプレート16の穴部16a内に導いた潤滑油を吸入室15aに供給でき、スラスト軸受にスラストプレート16を介装した構造においても油溜15c内の潤滑油を吸入室15aに間欠的に供給することができる。穴部16aを有するスラストプレート16を用いることにより、フレーム15のスラスト支持面15bに凹部の加工が不要になり、加工費が低減する。スラストプレート16の穴部16aは成形加工時に形成でき、機械加工は不要である。
【0030】
実施の形態4.
図7はこの発明の実施の形態4を示す図で、スクロール流体機械の穴部を示す断面図である。上記実施の形態3で示したスラストプレート16に設けた穴部16aの開口面積S2、ならびにスラストプレート16の厚みt1を変化させることにより油溜15cから吸入室15aに供給される潤滑油の量を調整するようにしたものである。
【0031】
実施の形態5.
図8はこの発明の実施の形態5を示す図で、スクロール流体機械の凹部および穴部を示す断面図である。上記実施の形態3で示したスラストプレート16に設けた穴部16aと同じ位置のフレーム15のスラスト支持面15bに凹部15gを設け、スラストプレート16に設けた穴部16aの開口面積S3、スラストプレート16の厚みt2、ならびにフレーム15のスラスト支持面15bに設けた凹部15gの開口面積S4、深さd2をそれぞれ変えることによって、スラストプレートの穴部16aだけでは調整範囲が限られる油溜15cから吸入室15aに供給される潤滑油の給油量をフレーム15の凹部15gと組み合わせることで広範囲に調整できるようにしたものである。
【0032】
実施の形態6.
図9はこの発明の実施の形態6を示す図で、スクロール流体機械の揺動スクロール台板内の油通路とフレームのスラスト支持面に設けた凹部を示す図である。図において、11hは揺動スクロール11の渦巻体11b突設面と反対面で内部に軸受11cを有する中心部分に設けられた中空凸部であり、11gは台板11a内に設けられた揺動スクロール台板内油通路である油通路で、前記中空凸部11h内部とスラスト面11dとを連通している。また、フレーム15には実施の形態1で述べたフレームスラスト支持面15bの凹部15gが設けられている。ここで潤滑油は給油穴12bにより揺動スクロール11の中空凸部11h内に供給される。そしてフレーム15の凹部15gは揺動スクロール11の揺動運動における所定位相区間にてクランク角において台板11a内の油通路11gにより中空凸部11h内部と連通し、他の所定位相区間にて吸入空間15aと連通する位置に配置している。
【0033】
以上の構成においては、揺動スクロール11の台板11a内の油通路11gは上記実施の形態1記載のスラスト面11dの凹部11fと、中空凸部11h内部は油溜15cとそれぞれ同じ機能を有し、フレーム15の凹部15g内に導いた潤滑油を吸入室15aに供給でき、上記実施の形態1で示した油溜15cに潤滑油を貯めることなく中空凸部11h内の潤滑油を吸入室15aに間欠的に供給することができる。
従って、フレーム15内に油溜15cを形成しにくい構造のスクロール流体機械に適する。
【0034】
実施の形態7.
図10はこの発明の実施の形態7を示す図で、スクロール流体機械のフレームに設けた油通路を示す図である。図において、15iはフレーム15のスラスト支持面15bと油溜15cを連通させる油通路である。ここでフレーム15の油通路15iは揺動スクロール11の揺動運動における所定位相区間にてクランク角においてスラスト面11dにより吸入室15aと分離されており、他の所定位相区間にて吸入空間15aと連通する位置に配置している。
【0035】
以上の構成において、上記実施の形態1で示した油溜15c内の潤滑油は揺動スクロール11の揺動運動に従い、吸入室15aに間欠的に供給することができ、しかも揺動スクロール11に油通路等の加工を行うことなく、油溜15c内の潤滑油を吸入室15aに間欠的に供給することができる。
揺動スクロール11の台板11aに凹部11f、油通路11gがないため、台板11aが変形しにくく、異常摩耗等を抑制できる。
【0036】
【発明の効果】
この発明に係るスクロール流体機械は、フレームのスラスト支持面の凹部にフレーム内油溜から揺動スクロールのスラスト面の凹部を介して潤滑油が供給され、フレームのスラスト支持面の凹部が吸入室に連通すると、その潤滑油が吸入室に供給されることで動作流体中に潤滑油を不足なく供給でき、揺動スクロールならびに固定スクロールの渦巻体接触部の摩耗を防止しできると共に渦巻体間の気密性を向上させ、スクロール流体機械の信頼性および性能を確保することができる。
【0037】
また、フレームのスラスト支持面に設けた凹部の容積を変えることにより、フレーム内油溜から吸入室に適量の潤滑油を供給することができる。
【0038】
また、スラストプレートに設けた穴部にフレーム内油溜から揺動スクロールのスラスト面の凹部を介して潤滑油が供給され、スラストプレートの穴部が吸入室に連通すると、その潤滑油が吸入室に供給されることで、スラストプレートを有するスラスト軸受構造のスクロール流体機械の信頼性および性能を確保することができ、しかもフレームのスラスト面に凹部の加工が不要になるので、加工費が低減する。
【0039】
また、スラストプレートの穴部の容積を変えることにより、フレーム内油溜から吸入室に適量の潤滑油を供給することができる。
【0040】
また、スラストプレートの穴部に加えて、その穴部に連通するフレームフラスト支持面の凹部を設けたことにより、吸入室に供給される潤滑油を増すことができるので、吸入室に供給される潤滑油を広範囲に調整することができる。
【0041】
また、フレームのスラスト支持面の凹部に揺動スクロール台板内油通路により揺動スクロールの中空凸部内の潤滑油を吸入室へ間欠的に供給して、フレーム内に潤滑油を貯めることなく潤滑油を吸入室内に供給することができるので、フレーム内油溜を形成しにくい構造のスクロール流体機械に適用できる。
【0042】
また、フレームに設けたフレーム内油通路によりフレーム内油溜の潤滑油を揺動スクロールにスラスト面の凹部、及び揺動スクロール台板内油通路を加工することなく吸入室へ間欠的に供給することができるので、揺動スクロール台板が変形しにくく、異常摩耗等を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係わるスクロール流体機械の要部断面図である。
【図2】 実施の形態1に係わるスクロール流体機械の揺動スクロールのクランク角部の連通を示す図である。
【図3】 実施の形態1に係わるスクロール流体機械の揺動スクロールのクランク角に対する凹部と吸入室との連通面積を示す図である。
【図4】 実施の形態1に係わるスクロール流体機械の回転数と潤滑油供給量の特性を示す図である。
【図5】 実施の形態2に係わるスクロール流体機械の凹部を示す断面図である。
【図6】 実施の形態3に係わるスクロール流体機械の穴部を示す断面図である。
【図7】 実施の形態4に係わるスクロール流体機械の穴部を示す断面図である。
【図8】 実施の形態5に係わるスクロール流体機械の凹部および穴部を示す断面図である。
【図9】 実施の形態6に係わるスクロール流体機械の揺動スクロール台板内の油通路とフレームのスラスト支持面に設けた凹部を示す図である。
【図10】 実施の形態7に係わるスクロール流体機械のフレームに設けた油通路を示す図である。
【図11】 従来のスクロール流体機械の断面図である。
【図12】 従来のスクロール流体機械におけるスラスト軸受部の潤滑油の流れを示す図である。
【符号の説明】
10 固定スクロール、11 揺動スクロール、11a 揺動スクロール台板、11d スラスト面、11f 凹部、11g 油通路、11h 中空凸部、12 主軸、12b 潤滑油通路、13 電動機、15 フレーム、15a 吸入室、15b スラスト支持面、15c 油溜、15g 凹部、15i 油通路、16 スラストプレート、53 圧縮室。
Claims (9)
- それぞれの台板の片側に渦巻体を突設し、これらの渦巻体を対向させて互いに組み合わせることにより圧縮室を形成する固定スクロールおよび揺動スクロールと、前記揺動スクロール台板の渦巻突設面と反対面に形成されたスラスト面を摺動自在に支持する平面を有するとともに、前記圧縮室以外の空間が吸入室となるよう揺動スクロールを収容し、前記揺動スクロール台板のスラスト面下方にフレーム内油溜を形成するフレームと、前記揺動スクロールを主軸を介して駆動させる電動機と、圧縮機構成要素を収容するとともに、底部に底部油溜を有する密閉容器と、前記底部油溜内の潤滑油を少なくとも前記揺動スクロール台板とフレームにより形成される前記フレーム内油溜に供給する機構とを備えたスクロール流体機械において、前記揺動スクロール台板のスラスト面に前記フレーム内油溜に常時連通する凹部を、前記フレームのスラスト支持面に凹部をそれぞれ設け、前記揺動スクロールの公転運動の一回転における所定の位相区間にて、前記フレームのスラスト支持面に設けた凹部が前記揺動スクロールのスラスト面に設けた凹部と連通し、また、前記揺動スクロールの公転運動の一回転における他の所定の位相区間にて、前記フレームのスラスト支持面に設けた凹部が前記揺動スクロール台板外側の前記吸入室に連通する構成としたことを特徴とするスクロール流体機械。
- 前記フレームのスラスト支持面に設けた凹部の容積を変えることにより前記フレームと前記揺動スクロール台板とにより形成されるフレーム内油溜から前記吸入室に供給される潤滑油量を調整する構成としたことを特徴とする請求項1記載のスクロール流体機械。
- 前記フレームのスラスト支持面に設けた凹部の開口面積と深さの少なくともいずれか一方を変える構成としたことを特徴とする請求項2記載のスクロール流体機械。
- それぞれの台板の片側に渦巻体を設け、これらの渦巻体を対向させて互いに組み合わせることにより圧縮室を形成する固定スクロールおよび揺動スクロールと、前記揺動スクロール台板の渦巻突設面と反対面に形成されたスラスト面を摺動自在に支持する平面を有するとともに、前記圧縮室以外の空間が吸入室となるよう揺動スクロールを収容し、前記揺動スクロール台板のスラスト面下方にフレーム内油溜を形成するフレームと、前記揺動スクロールを主軸を介して駆動させる電動機と、圧縮機構成要素を収容するとともに、底部に底部油溜を有する密閉容器と、前記底部油溜内の潤滑油を少なくとも前記揺動スクロール台板とフレームにより形成されるフレーム内油溜に供給する機構を備え、前記フレームのスラスト支持面と前記揺動スクロールスラスト面との間にスラストプレートが介装されたスクロール流体機械において、前記揺動スクロールのスラスト面に前記フレーム内油溜に常時連通する凹部を、前記スラストプレートに穴部をそれぞれ設け、前記揺動スクロールの公転運動の一回転における所定の位相区間にて、前記穴部が前記揺動スクロールのスラスト面に設けた凹部に連通し、また、前記揺動スクロールの公転運動の一回転における他の所定の位相区間にて、前記穴部が前記揺動スクロール台板外側の前記吸入室に連通する構成としたことを特徴とするスクロール流体機械。
- 前記スラストプレートに設けた穴部の容積を変えることにより前記フレームと前記揺動スクロールのスラスト面とにより形成されるフレーム内油溜から前記吸入室に供給される潤滑油量を調整することを特徴とする請求項4記載のスクロール流体機械。
- 前記スラストプレートに設けた穴部の開口面積と前記スラストプレートの厚さの少なくともいずれか一方を変える構成としたことを特徴とする請求項5記載のスクロール流体機械。
- 前記フレームのスラスト支持面に前記スラストプレートの穴部と連通した凹部を設けたことを特徴とする請求項4記載のスクロール流体機械。
- 前記スラストプレートの穴部の容積と、前記フレームのスラスト支持面の凹部の容積とを合せた容積を変えることにより、前記フレーム内油溜から前記吸込室に供給される潤滑油量を調整する構成としたことを特徴とする請求項7記載のスクロール流体機械。
- 台板の片側に渦巻体を突設した固定スクロールと、台板の片側に渦巻体を突設し、前記固定スクロールの渦巻体と対向させて互いに組み合わせることにより圧縮室を形成し、かつ、渦巻体突設面と反対側の中心部分の中空凸部内に軸受を有する揺動スクロールと、前記揺動スクロール台板の渦巻突設面と反対面に形成されたスラスト面を摺動自在に支持する平面を有するとともに、前記圧縮室以外の空間が吸入室となるよう前記揺動スクロールを収容するフレームと、中心部に前記揺動スクロール中空凸部内の軸受と連通した主軸内油通路を有し、一端が前記揺動スクロールの中空凸部内の軸受に挿入される主軸と、前記揺動スクロールを前記主軸を介して駆動させる電動機と、圧縮機構成要素を収容するとともに、底部に底部油溜を有する密閉容器と、前記底部油溜内の潤滑油を少なくとも前記主軸内油通路により前記揺動スクロール中空凸部内の軸受に供給する機構とを備えたスクロール流体機械において、前記フレームのスラスト支持面に凹部を、前記揺動スクロール台板内に該揺動スクロールのスラスト面に開口し、該揺動スクロール中空凸部内の軸受と連通した揺動スクロール台板内油通路をそれぞれ設け、前記揺動スクロールの公転運動の一回転における所定の位相区間にて前記フレームのスラスト支持面に設けた凹部が、前記揺動スクロール台板内に設けた揺動スクロール台板内油通路により前記揺動スクロール中空凸部内と連通し、また、前記揺動スクロールの公転運動の一回転における他の所定の位相区間にて、前記フレームのスラスト支持面に設けた凹部が前記揺動スクロール台板外側の前記吸入室に連通する構成としたことを特徴とするスクロール流体機械。
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