JPH09170111A - ポリプロピレン繊維の製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン繊維の製造方法

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JPH09170111A
JPH09170111A JP34874495A JP34874495A JPH09170111A JP H09170111 A JPH09170111 A JP H09170111A JP 34874495 A JP34874495 A JP 34874495A JP 34874495 A JP34874495 A JP 34874495A JP H09170111 A JPH09170111 A JP H09170111A
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polypropylene
temperature
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polypropylene fiber
spinning
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Kenji Kobayashi
賢治 小林
Toru Matsumura
徹 松村
Toshikuni Hata
俊邦 畑
Tadashi Sezume
忠司 瀬詰
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高延伸倍率においても、繊維の白化、毛羽立
ち、糸切れが発生せず良好な引張強度を有するポリプロ
ピレン繊維を製造する方法を提供する。 【解決手段】 (a) 高立体規則性ポリプロピレンを3〜
100 g/10分のメルトフローレートまで減成し、(b) そ
の融点よりも40℃以上高い温度で溶融紡糸した直後に、
40℃以下の温度に急冷することにより、スメチカ晶の割
合が30%以上の未延伸糸を形成し、(c) 未延伸糸を75〜
155 ℃の温度で延伸することを特徴とするポリプロピレ
ン繊維の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン繊
維の製造方法に関し、特に高延伸倍率においても、耐白
化性、紡糸性及び延伸性に優れているとともに良好な引
張強度を有するポリプロピレン繊維を製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリプ
ロピレン繊維は、通常ポリプロピレンを溶融紡糸した後
延伸加工することにより製造される。ポリプロピレン繊
維では延伸温度を高く設定することにより4〜6倍まで
延伸することができるが、6倍以上の延伸倍率では糸の
表面に毛羽立ちが生じるという問題があり、通常は延伸
倍率を5倍前後までとせざるを得ない。そのため、得ら
れるポリプロピレン繊維は、機械的強度に優れたポリプ
ロピレン樹脂の特性を充分に生かすことができず、引張
強度を6g/d(デニール)以上とすることが困難であ
った。
【0003】また、通常ポリプロピレン繊維にはアイソ
タクチックペンタッド分率(IPF)が96%未満のポリ
プロピレンが使用されているが、IPFを増大させるこ
とにより、高い引張強度を有するポリプロピレン繊維を
得ることが試みられている。例えば、IPFが96%以上
の高結晶性ポリプロピレンを用いることにより、延伸倍
率が比較的低い場合でも6g/d以上の引張強度を有す
るポリプロピレン繊維を得ることができる。しかし、こ
のようなポリプロピレン繊維は結晶性の向上により毛羽
立ちや糸切れが発生し、延伸性及び成形性が低下するこ
ととなり、かつ延伸時の倍率を上げるとポリプロピレン
繊維が白化するという問題がある。この白化は、数μm
の大きさの空隙の存在に起因していると考えられる。特
に光沢性が要求される着色繊維として用いる場合には、
この空隙の存在に起因する色むらが生じるため好ましく
ない。
【0004】このためカーペット原糸、織物、布、不織
物、布団綿等の産業用資材、医療用資材、家庭用資材、
コンクリート補強繊維等の他の繊維(例えば、ビニロ
ン)と競合する分野への展開には限界があった。
【0005】従って、本発明の目的は、高延伸倍率にお
いても、繊維の白化、毛羽立ち、糸切れが発生せず良好
な引張強度を有するポリプロピレン繊維を製造する方法
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題に鑑み鋭意研
究の結果、本発明者等は、高立体規則性ポリプロピレン
から得られるスメチカ晶の割合が30%以上の未延伸糸を
延伸することにより、延伸倍率が高い場合にも、耐白化
性、紡糸性及び延伸性に優れているとともに良好な引張
強度を有するポリプロピレン繊維が得られることを発見
し、本発明に想到した。
【0007】すなわち、本発明のポリプロピレン繊維の
製造方法は、メルトフローレートが3〜100 g/10分
で、アイソタクチックペンタッド分率が96.5%以上であ
るポリプロピレンからなり、スメチカ晶の割合が30%以
上の未延伸糸を延伸することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。 [1] ポリプロピレン (1) 物性 本発明に用いるポリプロピレンのメルトフローレート
(JIS K7210 により荷重2.16kg、230 ℃で測定。以下
「MFR」という。)は3〜100 g/10分、好ましくは
5〜30g/10分である。MFRが3g/10分未満では、
高倍率の延伸が困難であり、一方100 g/10分を越える
とポリプロピレン繊維の引張強度が不十分である。
【0009】また本発明に使用するポリプロピレンは高
立体規則性ポリプロピレンであり、アイソタクチックペ
ンタッド分率(IPF)が96.5%以上である。IPFが
96.5%未満では、所望の引張強度が得られず、また紡糸
工程において糸が切れる恐れがある。
【0010】アイソタクチックペンタッド分率は、Macr
omolecules、6 、925(1973) に記載の13C−NMRスペ
クトル法により求める。すなわち、13C−NMRスペク
トルにおいて5個連続したプロピレン単量体単位を示す
ピークから、アイソタクチック結合に相当するピークの
分率を求める。ただし、ピークの帰属は、Macromolecul
es、8 、687(1975) に記載の方法により行う。
【0011】(2) 組成 本発明に用いるポリプロピレンは、上記の特性を満たせ
ば、プロピレン単独重合体に限定されず、重合体中に2
重量%以下のエチレン若しくはブテン-1、ペンテン-1、
4-メチルペンテン-1、ヘキセン-1、オクテン-1等の炭素
数4以上のα-オレフィンを含有するプロピレン共重合
体を使用することもできる。また、このようなポリプロ
ピレンに、5重量%以下のエチレン、上記のα- オレフ
ィン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル等とプロピレン
とのランダム共重合体若しくはブロック共重合体等を添
加した混合物でも良い。
【0012】高立体規則性ポリプロピレンの製造方法は
特に限定されないが、以下の触媒を用いる方法で製造す
るのが好ましい。 (A) マグネシウム、チタン、ハロゲン及び電子供与性化
合物を必須成分とする固体成分、(B) 有機アルミニウム
化合物、(C) 有機ケイ素化合物、及び(D) 必要に応じて
電子供与性化合物。
【0013】プロピレン重合反応は、気相、液相のいず
れでもよく、液相で重合させる場合は、ノルマルブタ
ン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、へ
キサン、へプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素中又は液状
モノマー中で行うことができる。重合温度は、通常−80
℃〜+150 ℃、特に40℃〜120 ℃の温度範囲である。重
合圧力は、例えば1〜60気圧でよい。得られる重合体の
分子量調節は、水素若しくは他の公知の分子量調節剤を
存在させることにより行う。重合反応は、連続又はバッ
チ式反応で行い、その条件は通常用いる条件でよい。ま
た重合反応は一段で行ってもよく、二段で行ってもよ
い。
【0014】本発明で使用するポリプロピレンは、減成
処理をして比較的狭い分子量分布(Mw/Mn=3〜
8)を持つようにするのが好ましい。具体的には、立体
規則性の触媒の存在下でプロピレンを重合して得たMF
R0.1 〜20g/10分の高立体規則性ポリプロピレンを有
機過酸化物、硫黄系化合物等の分解剤の存在下で熱減成
することにより、MFRを3〜100 g/10分、好ましく
は5〜30g/10分とする。減成前のポリプロピレンのM
FRが0.1 g/10分未満では、減成に用いる有機過酸化
物等の分解剤が多量に必要となり、減成後の樹脂中の残
存等により色相の悪化及び臭気発生の原因となる。一方
減成前のポリプロピレンのMFRが20g/10分を超える
と、ポリプロピレン繊維の製造方法における本発明の目
的が達成できず、好ましくない。
【0015】ポリプロピレンを減成するために用いられ
る有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、
メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパ
ーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t-ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-(t-ブチルパーオキ
シ)ヘキシン-3、1,3-ビス(t-ブチルパーオキシプロピ
ル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、アセチルパ
ーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシベン
ゾエート等が挙げられる。また、硫黄系化合物として
は、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリステア
リルトリチオフォスファイト等が挙げられる。
【0016】これらの分解剤を用いてポリプロピレンを
減成する方法は、従来から行われている方法で良く特に
限定されないが、例えば高立体規則性ポリプロピレン10
0 重量部に対して0.0005〜0.2 重量部、好ましくは0.01
〜0.1 重量部の分解剤を加え、押出機中等において樹脂
の溶融温度(例えば180 〜230 ℃)で溶融混練すること
により行うことができる。得られるポリプロピレンのM
FRは3〜100 g/10分であり、MFRが3g/10 分未
満では紡糸時の押出性が劣り良好な成形ができず、また
100 g/10分を超えると、ドローダウンが起こり、良好
な紡糸ができず引張強度等の機械的強度が低下し、好ま
しくない。
【0017】[2] 添加剤 (1) 着色顔料 本発明の方法によって得られるポリプロピレン繊維は、
紡糸性及び延伸性に優れ、延伸糸の表面に空隙が存在し
ないため、紡糸延伸後の光沢性に優れている。そのた
め、このようなポリプロピレン繊維は顔料を配合して使
用するのに好適であり、この場合、透明感のある光沢性
(鮮明な色調)を有するポリプロピレン繊維が得られ
る。本発明に用いることができる顔料は特に限定され
ず、一般の無機顔料及び有機顔料が使用できる。無機顔
料としては、各種金属の酸化物、水酸化物、硫化物、ク
ロム酸塩、硫酸塩、炭酸塩、珪酸塩、リン酸塩、ヒ素酸
塩、フェロシアン化物、カーボンブラック、金属粉等が
挙げられ、有機顔料としては、アゾ顔料、フタロシアニ
ン顔料、キナクリドン等の縮合多環顔料、天然染料系顔
料、有機蛍光顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔
料、インダンスレンブルー、チオインジゴレッド等の建
築染料系顔料、アリザリンレーキ等の媒染染料系顔料が
挙げられる。特に、有機顔料が好ましい。
【0018】(2) その他の添加剤 上述の顔料の他、その用途に応じて酸化防止剤、光安定
剤、有機カルボン酸、またはその金属塩等の造核剤、帯
電防止剤(界面活性剤を含む)、中和剤、エポキシ安定
剤、可塑剤、抗菌剤、難燃剤等の添加剤を本発明の目的
を損なわない範囲で配合することができる。
【0019】酸化防止剤としては、フェノール系酸化防
止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げ
られる。
【0020】中和剤(分散剤も兼ねる)としては、金属
石鹸、ハイドロタルサイト類、リチウムアルミニウム複
合水酸化物塩、ケイ酸塩、金属酸化物、金属水酸化物等
が挙げられる。中でも特に金属石鹸、ハイドロタルサイ
ト類が好ましい。
【0021】[3] ポリプロピレン繊維の製造方法 本発明において、ポリプロピレン繊維は、上述した特性
を有するポリプロピレン又は添加剤を含有するポリプロ
ピレン樹脂組成物から得られるスメチカ晶の割合が30%
以上の未延伸糸を延伸することにより得られる。具体的
には、ポリプロピレン又はポリプロピレン樹脂組成物
を公知の方法でペレット状あるいはパウダー状にし、
これをマルチフィラメント溶融紡糸装置やモノフィラメ
ント溶融紡糸装置を用いて、ポリプロピレンの融点より
も40℃以上高い温度で溶融紡糸した後に、40℃以下の温
度で急冷することにより、スメチカ晶の割合が30%以上
の未延伸糸を形成し、得られた未延伸糸を延伸装置を
用いて延伸することにより得ることができる。
【0022】スメチカ晶とは非晶に近い不完全な結晶で
あり、加熱延伸時の応力を受けて分子の一部が配向し、
α晶へ固相転移する性質をもつものである。この性質に
より、延伸後の繊維は、α晶からなる鎖結晶(ラメラ)
ブロックがスメチカ晶部分に存在するタイ分子により、
結び付けられた構造を有し、このタイ分子が引張応力に
対して抵抗体として働くために、本発明の方法で得られ
るポリプロピレン繊維は引張強度に優れているものと考
えられる。
【0023】なお、未延伸糸中のスメチカ晶の割合は、
広角X線回折装置(マックサイエンス社製)を用い、回
折角(2θ)が10°〜30°の範囲で回折強度を測定する
ことにより得られるスペクトル中のピークをスメチカ晶
とα晶由来のピーク分割し、相対面積を算出して求め
る。
【0024】溶融紡糸温度が上記の温度未満の場合又は
紡糸直後の冷却温度が40℃を超える場合には、スメチカ
晶が十分形成されず、紡糸性、延伸性及び引張強度に優
れているポリプロピレン繊維が得られない。
【0025】延伸方法は、溶融紡糸した未延伸糸を沸
騰水を満たしたバスあるいはスチームバス中で加熱延伸
する湿熱延伸方法、乾熱延伸ロールを用いて予熱し、
乾燥プレートヒーター上に延伸点がくるように配置され
た装置を用いて、フィードロールの速度とドローロール
の速度との違いにより延伸する乾熱延伸方法等により行
うことができる。また紡糸及び延伸工程は1段階で行う
こともできる。
【0026】延伸温度は75〜155 ℃、好ましくは90〜15
0 ℃である。延伸温度が75℃では、スメチカ晶からα晶
への固相転移が殆ど起こらないか、あるいは転移に長時
間要するので好ましくない。一方155 ℃を超えると、生
成したα晶の融解及びそれに続く再結晶化により、延伸
性、高速成形性、引張強度等が低下するので好ましくな
い。
【0027】
【実施例】本発明を以下の実施例及び比較例により詳細
に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではな
い。
【0028】実施例1 MFRが2g/10分でIPFが96.5%の高立体規則性ポ
リプロピレン100 重量部を、有機過酸化物として2,5-ジ
(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン(商品名:パーヘキサ
2・5B、日本油脂(株)製)0.05重量部の存在下で、
スーパーミキサーを用いてドライブレンドした後、50m
mφの押出成形機にて230 ℃で75rpmのスクリュー回
転数で溶融混練し、押出ペレット状のポリプロピレン
(MFR=22g/10分、分子量分布(Mw/Mn)=4.
0 )を得た。得られたポリプロピレン100 重量部に酸化
防止剤0.13重量部及び中和剤0.05重量部を配合し、押出
機及びギアポンプ付きマルチフィラメント紡糸機(ダイ
ス0.8 mm40ホール L/D=12)を用いて、紡糸温度
250 ℃、巻き取り速度50m/分で溶融紡糸した後、25℃
に急冷して約20デニールの未延伸糸を得た。広角X線解
析装置(マックスサイエンス社製)を用いて測定したと
ころ、スメチカ晶の割合は100 %であった。
【0029】次いでフィードスピード50m/分、フィー
ドロール温度90℃、プレヒーター(延伸点)温度130 ℃
及びドローロール110 ℃の条件下で延伸を行い、5倍延
伸糸を得た。得られた5倍延伸糸の物性を以下の方法で
測定した。
【0030】引張強度(g/d ):JIS K7113 により室
温で測定した。 紡糸性:次の基準により紡糸性を評価した。 ○・ ・ ・ 糸切れ及び糸揺れが認められなかったもの。 ×・ ・ ・ 糸切れ及び糸揺れが認められたもの。 延伸性:延伸糸の表面を観察し、次の基準により延伸
性を評価した。 ○・ ・ ・ ケバ立ちが認められなかったもの。 ×・ ・ ・ ケバ立ちが認められたもの。 空隙の有無:延伸糸の表面を光学顕微鏡で観察し、大
きさ1μm以上の空隙が存在するか否かを調べた。結果
を下記表1に示す。
【0031】実施例2〜10 表1に示す高立体規則性ポリプロピレンを、表1に示す
条件以外は実施例1と同じ方法により、熱減成処理、紡
糸及び延伸を行って、延伸糸を得た。結果を下記表1に
示す。
【0032】比較例1、3 未減成の高立体規則性ポリプロピレンを、表1に示す条
件以外は実施例1と同じ方法により、紡糸及び延伸を行
って、延伸糸を得た。結果を下記表1に示す。
【0033】比較例2、4、5 表1に示す高立体規則性ポリプロピレンを、表1に示す
条件以外は実施例1と同じ方法により、熱減成処理、紡
糸及び延伸を行って、延伸糸を得た。結果を下記表1に
示す。
【0034】 表1 実施例 No. 減成前のPPの特性 MFR (g/10 分) 2 1.5 3 2 9 IPF(%) 96.5 97.0 97.2 96.5 97.1 減成条件 有機過酸化物( 重量部) 0.05 0.05 0.1 0.05 0.03減成後のPPの特性 MFR (g/10 分) 22 10 80 22 22 分子量分布(Mw/Mn ) 4 3.8 4.4 4 7.5 紡糸条件 PPの押出温度( ℃) 230 230 230 230 230 紡糸温度(℃) 250 250 250 250 250 巻取速度(m/分) 500 500 500 1500 300 急冷温度(℃) 25 25 25 25 25 未延伸糸の特性 スメチカ晶の割合(%) 100 100 100 80 75 紡糸性 ○ ○ ○ ○ ○ 延伸条件 延伸温度( ℃) 130 130 130 130 130 延伸糸の特性 引張強度(g/d) 9.8 10.6 8.8 11.1 8.8 延伸性 ○ ○ ○ ○ ○ 空隙の有無 無 無 無 無 無
【0035】 表1( つづき) 実施例 No. 減成前のPPの特性 10 MFR (g/10 分) 2 9 0.5 2 2 IPF(%) 96.5 97.1 97.0 96.5 96.5 減成条件 有機過酸化物( 重量部) 0.05 0.03 0.02 0.05 0.05減成後のPPの特性 MFR (g/10 分) 22 22 3 22 22 分子量分布(Mw/Mn ) 4 7.5 3.9 4 4 紡糸条件 PPの押出温度( ℃) 230 230 230 230 230 紡糸温度(℃) 250 290 250 250 250 巻取速度(m/分) 500 500 500 500 500 急冷温度(℃) 40 25 25 40 25 未延伸糸の特性 スメチカ晶の割合(%) 75 50 38 75 100 紡糸性 ○ ○ ○ ○ ○ 延伸条件 延伸温度( ℃) 130 130 130 130 90 延伸糸の特性 引張強度(g/d) 9.4 8.4 8.3 9.0 8.6 延伸性 ○ ○ ○ ○ ○ 空隙の有無 無 無 無 無 無
【0036】 表1( つづき) 比較例 No. 減成前のPPの特性 MFR (g/10 分) 22 15 22 1.5 15 IPF(%) 96.5 97.1 96.5 92 97 減成条件 有機過酸化物( 重量部) − 0.1 − 0.03 0.05減成後のPPの特性 MFR (g/10 分) − 200 − 10 120 分子量分布(Mw/Mn ) 7.5 4.0 7.5 4.2 4.0 紡糸条件 PPの押出温度( ℃) 230 230 230 230 230 紡糸温度(℃) 250 250 250 250 250 巻取速度(m/分) 300 500 500 500 500 急冷温度(℃) 25 25 25 25 25 未延伸糸の特性 スメチカ晶の割合(%) 25 25 0 100 80 紡糸性 × × × × × 延伸条件 延伸温度( ℃) 130 130 130 130 130 延伸糸の特性 引張強度(g/d) 7 7 5 6 7 延伸性 × × × × × 空隙の有無 有 有 有 有 有
【0037】表1から明らかなように、実施例1〜10の
ポリプロピレン繊維は8g/d 以上の引張強度を有し、か
つ空隙がなく、紡糸性及び延伸性に優れている。一方比
較例1〜5のポリプロピレン繊維は、引張強度、紡糸性
及び延伸性に劣っている。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、高立体規則性ポリ
プロピレンから得られるスメチカ晶の割合が30%以上の
未延伸糸を延伸すると、得られるポリプロピレン繊維
は、紡糸性及び延伸性に優れているとともに、延伸倍率
が高い場合にも良好な引張強度を有している。このよう
なポリプロピレン繊維はカーペット原糸、織物、布、不
織物、布団綿等の産業用資材、医療用資材等に好適であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬詰 忠司 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 東 燃化学株式会社技術開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルトフローレートが3〜100 g/10分
    でアイソタクチックペンタッド分率が96.5%以上である
    ポリプロピレンからなり、スメチカ晶の割合が30%以上
    の未延伸糸を延伸することを特徴とするポリプロピレン
    繊維の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリプロピレン繊維の
    製造方法において、前記ポリプロピレンを融点よりも40
    ℃以上高い温度で溶融紡糸した直後に、40℃以下の温度
    に急冷することにより、スメチカ晶の割合が30%以上の
    未延伸糸を形成することを特徴とするポリプロピレン繊
    維の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のポリプロピレン
    繊維の製造方法において、前記未延伸糸を75〜155 ℃の
    温度で延伸することを特徴とするポリプロピレン繊維の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリプ
    ロピレン繊維の製造方法において、前記ポリプロピレン
    を減成することを特徴とするポリプロピレン繊維の製造
    方法。
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