JPH09169484A

JPH09169484A - 加減速型乗客コンベヤの駆動装置

Info

Publication number: JPH09169484A
Application number: JP33304595A
Authority: JP
Inventors: Tomoaki Sato; 友章佐藤; Katsumi Ubusawa; 勝美生澤
Original assignee: NKK Corp; Nippon Kokan Ltd
Current assignee: JFE Engineering Corp
Priority date: 1995-12-21
Filing date: 1995-12-21
Publication date: 1997-06-30

Abstract

(57)【要約】【課題】加減速が確実に行えて、コンベヤの移動に無
理な力が作用せず、製作コストが安価な乗客コンベヤを
提供する。【解決手段】互いに出入りするパレット１ａ、１ｂ・
・に連結用のリンクＡ、Ｂを設け、隣合うリンクとＶ字
型に連結してその先端部を高低を有する内側ガイドレー
ル３に係合して該リンクＡ、Ｂの開き角度を変化させる
ことによって前記パレットの加減速を行う加減速型乗客
コンベヤの駆動装置において、前記外側および内側ガイ
ドレール２、３と併設され、かつ、エンドレスに設けら
れ溝を有する低、高速駆動ベルト７、９と、前記溝型の
低、高速駆動ベルト７、９の溝に係合し前記パレット１
ａ、１ｂ・・と一体となった係合ローラ１２とを設け、
低、高速駆動ベルト７、９の移動により係合ローラを移
動させて前記パレット１ａ、１ｂ・・が駆動されること
を特徴とする加減速型乗客コンベヤの駆動装置である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、動く歩道またはエ
スカレータ等の乗客コンベヤに関し、特に乗り口と降り
口との間で踏面であるパレットの移動速度を変化させる
加減速型乗客コンベヤの駆動装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】乗客を歩くことなしに搬送する乗客コン
ベヤは、最近、空港、駅または観光施設等で数多く設置
されている。

【０００３】従来の乗客コンベヤは、乗り口から降り口
まで一定速度のものが主流である。乗り口および降り口
は乗客の安全を図るため約４０ｍ／分以下の速度とする
必要があり、前記速度で乗り口から降り口まで一定速度
となっている。

【０００４】しかし、都市交通機関への利用等に設置さ
れた長距離の乗客コンベヤは、搬送速度をスピードアッ
プすることへの要望が強い。

【０００５】乗り口と降り口との間で踏面であるパレッ
トの移動速度を変化させる加減速型乗客コンベヤの駆動
装置は、以下の特許公報において公知である。

【０００６】特開昭５０ー４３６８６号公報に開示され
た「連続輸送装置」は、パレット間の連結に平面型のリ
ンク機構を用い、駆動機構としてチエーン上の駆動ロー
ラをパレット側壁部と摩擦板間に挟んで駆動伝達する方
法である。

【０００７】また、特開昭５７ー２０３６７９号および
特開昭５７ー２０３６８０号公報に開示された「中間高
速形乗客コンベヤ装置」は、Ｖ字型リンクのピンを専用
チエーンおよびスプロケットで駆動する方法である。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来技術として特許公報に開示された技術においては、
以下の問題点がある。

【０００９】特開昭５０ー４３６８６号公報に開示され
た「連続輸送装置」は、機構が著しく複雑であり、ま
た、ローラ〜摩擦板間の摩擦力による伝達では相対的な
滑りやローラの磨耗等による速度誤差が発生する懸念が
ある。

【００１０】特開昭５７ー２０３６７９号および特開昭
５７ー２０３６８０号公報に開示された「中間高速形乗
客コンベヤ装置」は、ガイドレール間隔の設置精度が十
分高くないと駆動チエーンのピッチに同期できないこと
になり、Ｖ字型に配置されたリンク、ピン連結部、ガイ
ドローラおよびガイドレール等の製作、据え付けに高い
精度が要求される。また、加減速部、低速部およびパレ
ット折り返し部には駆動機構がなく、曲がったガイドレ
ールに沿ってリンクが移動するため、リンクに大きな負
荷がかかる。特に、パレット折り返し部では、ガイドレ
ールが急に曲げられているので、高い強度部材や機構を
用いる必要がある。

【００１１】本発明は、前述の従来技術における課題を
解決することを目的とし、Ｖ字型配置のリンクに駆動の
ための大きな負荷が作用しない簡単な駆動装置を提供す
るものである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】前述の課題を解決する第
一の手段は、互いに出入りするパレットに連結用のリン
クを設け、隣合うリンクとの先端部をＶ字型に連結し、
該リンクの先端部を高低を有する内側ガイドレールに係
合し、前記リンクの開き角度を変化させることによって
前記パレットの加減速を行う加減速型乗客コンベヤの駆
動装置において、前記内側ガイドレールと併設され、か
つ、エンドレス状に配置され溝を有する駆動ベルトと、
前記溝型の駆動ベルトの溝に係合し前記パレットと一体
となった係合ローラとを設け、前記溝型の駆動ベルトの
移動により係合ローラを移動させて前記パレットが駆動
されることを特徴とする加減速型乗客コンベヤの駆動装
置である。

【００１３】前述の第一の手段によれば、係合ローラは
駆動ベルトに係合しているので、駆動ベルトの移動によ
り係合ローラが移動され、該係合ローラはパレットに取
付けられているので、パレットが駆動されることとな
る。

【００１４】また、駆動ベルトには溝があり、該溝に係
合ローラが嵌装されているので、移動力は摩擦力で行わ
れ、パレットの間隔が変化しても移動の相対速度を駆動
ベルトの溝とガイドローラとの摺動により吸収する。

【００１５】前述の課題を解決する第二の手段は、溝型
の駆動ベルトが低速用と高速用に分けて併設されている
前記第一の手段に記載の加減速型乗客コンベヤの駆動装
置である。

【００１６】前述の第二の手段によれば、低速用と高速
用の溝型の駆動ベルトが併設されているので、駆動ベル
トが無い区間が短くなり、乗客コンベヤの加減速を円滑
に行なうことができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面により
説明する。

【００１８】図１は、本発明にかかる乗客コンベヤの加
減速機構を示した側断面図である。図１において、１は
乗客コンベヤで、複数のパレット１ａ，１ｂ・・から構
成されている。２は外側ガイドレール、３は内側ガイド
レールである。

【００１９】前記内側ガイドレール３は、隣合うパレッ
トに一端が枢着されたリンクＡ、ＢをＶ字型に連結した
軸（図示せず）に枢着されたローラ４をガイドする。

【００２０】また、前記内側ガイドレール３は、低速ゾ
ーンＬから加速ゾーンＭさらに高速ゾーンＨになるに従
い、外側ガイドレール２との間隔が狭まっている。

【００２１】従って、パレット１ａ、１ｂ・・が移動さ
れると、対であるリンクＡ、Ｂの長さは一定であるの
で、リンクＡ、Ｂには開き作用が働き、リンクＡ、Ｂの
上部に枢着されているパレット１ａ、１ｂ・・は間隔を
広げ、相対的にパレット１ａ、１ｂ・・は速度が増加す
ることになる。

【００２２】また、減速ゾーンにおいては、前述と逆に
外側ガイドレール２と内側ガイドレール３との間隔が次
第に広がっているので、リンクＡ、ＢのＶ字角度は狭ま
り、パレット１ａ，１ｂ・・は接近し、減速状態とな
る。尚、１′は隣合うパレット間に踏面を形成するクシ
歯で、例えば、パレット１ａ、１ｂの間隔の変化に対
し、一方のパレット１ａから他方のパレット１ｂの踏面
に形成された固定クシ歯内に出入りする。

【００２３】９はパレット１ａ、１ｂ・・を高速移動さ
せる高速駆動ベルトで、該高速駆動ベルト９にはパレッ
ト１ａ、１ｂ・・の裏面に取付けられた係合ローラ１２
が嵌装されており、高速駆動ベルト９の移動に従い、該
係合ローラ１２が摺動しながら移動する。

【００２４】尚、後述の低速駆動ベルトも同様の溝を有
し、前述と同様に係合ローラ１２が嵌装されて低速駆動
ベルトの移動に従い、該係合ローラ１２が摺動しながら
移動する。

【００２５】図２は、本発明の駆動機構の側断面図で、
複数のパレット１ａ、１ｂ・・からなるコンベヤ１は、
エンドレスに構成されており、該パレット１ａ、１ｂ・
・は移送路の端部（乗り口および降り口）に設けられた
低速駆動スプロケット５、６に各々設けられた低速駆動
ベルト７、８により移動される。低速駆動スプロケット
５、６は、コンベヤの駆動を円滑に行なうために、ガイ
ドレ−ルが急に曲げられているパレット折り返し部に設
けられている。また、低速駆動スプロケット５、６の駆
動は、図示しない１台のモータからチエーン等で機械的
に各々連結して行われるか、または、低速駆動スプロケ
ット５、６の各々に１台ずつ独立したモータを設け、２
台のモータを同期させて行ってもよい。

【００２６】高速駆動ベルト９は、高速駆動スプロケッ
ト１０、１１により駆動され、駆動源は前記低速駆動ス
プロケット５、６のモータと同一とするか、または、別
個に設けてもよい。

【００２７】尚、ａ、ｂ、ｃ、ｄは前記低速駆動ベルト
７、８の経路を構成するプーリである。

【００２８】図３は、本発明にかかる図１のＡ−Ａ線断
面図で、１ａはパレットであり、１′はパレット１ａの
踏面に形成された固定クシ歯（図は中央部を一部省略）
である。

【００２９】パレット１ａ、１ｂ・・の裏面両側部には
ローラ１３が軸支されており、該ローラ１３は、図１で
述べた外側ガイドレール２にガイドされて移動する。

【００３０】Ｂは一端を前記ローラ１３と軸を同じにし
てパレットに枢着されたリンクであり、該リンクＢの先
端には図１で述べたローラ４が軸支されており、該ロー
ラ４は間隔が変化する内側ガイドレール３にガイドされ
て移動する。

【００３１】パレット１ａ、１ｂ・・の中央下部には縦
軸に軸支された係合ローラ１２が設けられ、高速駆動ベ
ルト９の溝部９′と接触しており、さらに前記高速駆動
ベルト９は、外側から縦型の位置決めローラ１４、１５
と当接している。従って、高速駆動ベルト９が移動する
と係合ローラ１２が移動させられ、該係合ローラ１２の
軸１２′と一体となったパレット１ａ、１ｂ・・が移動
する。尚、１６は図示しない架台に取付けられたフレー
ムである。

【００３２】前述の高速駆動ベルト９と係合ローラ１２
の嵌装状態は、図２における低速駆動ベルト７、８にお
いても同じである。

【００３３】

【発明の効果】本発明は以上のとおり、駆動ベルトの溝
に摺動ローラを嵌合させて移動する簡単な構造であるか
ら、リンクを直接駆動することなく、また、リンクやガ
イドレールの製作精度に影響されることもなく、リンク
で連結したパレットを安定した状態で搬送できる。

【００３４】また、本発明の加減速型乗客コンベヤの駆
動装置は、駆動ベルトを低速用と高速用に分けて設置し
たので、乗客コンベヤを円滑に駆動することが可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の加減速機構を示した側断面図。

【図２】本発明の駆動機構を示した側断面図。

【図３】図１のＡ−Ａ線断面図。

【符号の説明】

１乗客コンベヤ１′クシ歯１ａパレット１ｂパレット２外側ガイドレール３内側ガイドレール４ローラ５低速駆動スプロケット６低速駆動スプロケット７低速駆動ベルト８低速駆動ベルト９高速駆動ベルト９′高速駆動ベルトの溝１０高速駆動スプロケット１１高速駆動スプロケット１２係合ローラ１３ローラ１４位置決めローラ１５位置決めローラ１６フレームＬ低速ゾーンＭ加・減速ゾーンＨ高速ゾーンＡリンクＢリンクａプーリｂプーリｃプーリｄプーリ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】互いに出入りするパレットに連結用のリン
クを設け、隣合うリンクとの先端部をＶ字型に連結し、
該リンクの先端部を高低を有する内側ガイドレールに係
合し、前記リンクの開き角度を変化させることによって
前記パレットの加減速を行う加減速型乗客コンベヤの駆
動装置において、前記内側ガイドレールと併設され、かつ、エンドレス状
に配置され溝を有する駆動ベルトと、前記溝型の駆動ベルトの溝に係合し前記パレットと一体
となった係合ローラとを設け、前記溝型の駆動ベルトの移動により係合ローラを移動さ
せて前記パレットが駆動されることを特徴とする加減速
型乗客コンベヤの駆動装置。
【請求項２】溝型の駆動ベルトが、低速用と高速用に分
けて併設されていることを特徴とする請求項１に記載の
加減速型乗客コンベヤの駆動装置。