JPH09169317A - シート供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋回アーム上に設けたシート供給ハンドでパ
レット上に段積みされるシート群の、天板取り外しと、
シート切り離しと空パレットの搬送とを自動的に行なえ
るようにした。 【解決手段】 旋回自在に設置されるアーム１７の先端
に、シート供給ハンド１９を回転自在に設け、該シート
供給ハンド１９に、パレット４上の段積みされるシート
群１上の天板３を取り外す天板支持手段２０とシート群
１を所定枚数に切り離すシート切り離し手段２１と、切
り離された所定枚数のシート２を搬送するシート支持手
段２２と空パレット４′を搬送するパレット支持手段２
３とを設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は包装機械における段
ボールケーサへのシート供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来段ボールケーサへのシート供給は図
９に示すようにパレット４上に段積みされているシート
１群を所定枚数２毎に切り離し、これをコンベア５上に
移載して、段ボールケーサのマガジンへ供給している。
ここでパレット４上のシート１群は、運搬のため最上部
に天板３を配し、天板３とパレット４を図示しないヒモ
でバンド掛けしている。シート供給時は、まずこの天板
３を取り除いたのち、所定枚数２に取り出す必要があ
る。

【０００３】さらに全シートを供給したら空パレット４
が残るが、このパレット４も取り除き、次のスペースを
確保する必要がある。この様な機能を必要とするシート
供給装置のシート切り離しの従来例を図８に示す。
（ａ）図は切り離し治具６のスライドにより取り出すシ
ート２を他方へずらす。このずれた部分をチャック７に
てチャッキングし、供給する方式である。この方式では
シート１枚又は少量分のスライド、取り出しとなる。
（ｂ）図は（ａ）図の方式に対し、２山のシート群１の
両側から所定枚数を同時に取り出す例である。この方式
では（ｃ）図に示すフック８にて段積みシート群１から
所定枚数２位置を下方より引き上げて切り離しを行な
う。その後、（ｂ）（ｄ）図の様に両端チャック７ａ，
７ｂでつかみ、さらに下方にフォーク８を挿入してシー
トを取り出す方式である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この様な従来法におい
て、ます図８（ａ）図の方式はシート１枚又は少量分の
取り出しのため生産性が悪い欠点がある。（ｂ）図の方
式は、シート所定枚数を両方から同時に取り出しできる
ため生産性はよいが、 １）（ｃ）図の様にシート切り離しにフック８を用いて
いるため、位置決め不良や、シートへのくい込み傷発
生、および支持不足によるシート落下等の欠点がある。 ２）（ｂ）図の様にシート支持フォーク８をシート下面
に挿入するとともに、シート上部を加圧板９にて加圧チ
ャッキングするが、図示の様にシートでは傾斜変形する
ため、チャッキング部の加圧板９およびフォーク８も同
様の傾斜角を有しておく必要がある。そのためシートサ
イズ変更や、パレット上最下層のシート取り出し時には
取り出し枚数が異なってくるため、両者の傾斜角が合致
しなくなる。そのためシート２に折れ傷が発生したり、
チャッキング不足によるシート落下が発生しやすくなる
欠点がある。

【０００５】また（ａ）（ｂ）図いずれの方式も、図９
で示した天板３の取り出し排出および空になったパレッ
ト４の取り出し、排出を同一のシート供給機構で行なっ
ていない。そのため現状では天板３およびパレット４は
人力もしくは別機能で実施しているため自動化が困難で
あり、作業能率も良くない。

【０００６】本発明は以上説明した従来法の欠点を解消
することを目的として提供するものである。以下の改良
点を示す。 １）取り出しシートのサイズ、枚数によらず、確実な支
持、搬送を可能とする。 ２）所定枚数のシート切り離しが確実に行なえ、しかも
負荷が小さく、落下等のトラブルが発生しにくい切り離
し方法の提供。 ３）シート支持フォークの確実な挿入方法の提供。 ４）天板およびパレットの同一機能での処理による自動
化、効率化の達成。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明の構成は旋回自在に設置されるアームの先端に
シート供給ハンドを回転自在に設け、該シート供給ハン
ドに、パレット上に段積みされるシート群上の天板を取
り外す天板支持手段と、シート群を所定枚数に切り離す
シート切り離し手段と、切り離された所定枚数を搬送す
るシート支持手段と、空パレットを搬送するパレット支
持手段とを設けたことを特徴とする。

【０００８】又前記天板支持手段はバキュームカップに
より形成したことを特徴とする。さらに前記切り離し手
段は、２山のシート群から所定枚数を同時に引き上げる
引き上げフックと、該引き上げフックにより引き上げら
れた隙間内に嵌挿される支持フォークとにより形成した
ことを特徴とする。さらに前記切り離し手段は、シート
群にくい込ませる複数の薄板状フックと、該薄板状フッ
クのくい込んだ所定枚数を引き上げる支持フックと、該
支持フックにより引き上げられた隙間内に嵌挿される支
持フォークとにより成形したことを特徴とする。

【０００９】さらに前記パレット支持手段は前記支持フ
ォークにより形成したことを特徴とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図１に基づい
て説明すると１０はシート供給装置を示し、該シート供
給装置は架台１１の上に立設した支柱１２と該支柱１２
に昇降モータ１３を介して昇降自在に設けられるチェー
ン１４と、該チェーン１４に係止される軸受１５に旋回
モータ１６を介して旋回自在に軸支されるアーム１７と
該アーム１７の先端に回動モータ１８を介して回動自在
に軸支されるシート供給ハンド１９とから構成されてい
る。

【００１１】更に前記シート供給ハンド１９にはパレッ
ト４上に段積みされるシート群１上の天板３を取り外す
天板支持手段２０とシート群１を所定枚数２に切り離す
シート切り離し手段２１と切り離された所定枚数２を搬
送するシート支持手段２２と、空パレット４′を搬送す
るパレット支持手段２３とが設けられている。そして前
記切り離し手段２１の一実施例は図３に示すようにシー
ト群１を２山分合わせて同時に処理するように左右両端
に一対に設けた引き上げフック２４から構成され、前記
シート支持手段２２は、前記引き上げフック２４と該引
き上げフック２４により引き上げられた隙間２５内に嵌
挿される支持フォーク２６とから構成され、切り離され
た所定枚数のシート２はフック２４と両側の支持フォー
ク２６との下方３ヶ所で支持することによりシートの落
下のない確実なシート取り出し搬送が行なえるようにし
た。

【００１２】さらに前記切り離し手段２１の他の実施例
は図４に示すように切り離し部材２７の一側に列設した
薄板状フック２８と切り離し部材２７の下端に回動自在
に設けた支持フック２９とから構成され、前記シート支
持手段２２は前記薄板状フック２８及び支持フック２９
と、該薄板状フック２８及び支持フック２９により引き
上げられた隙間２５内に嵌挿される支持フォーク２６と
から構成され、切り離された所定枚数のシート２は薄板
状フック２８及び支持フック２９と両側の支持フォーク
２６との下方３ヶ所で支持することによりシートの落下
のない確実なシート取り出し搬送が行なえるようにし
た。

【００１３】なお前記支持フォーク２６は前記切り離し
手段２１により切り離された隙間２５に円滑に挿入でき
るように図５（ｃ）に示すように隙間２５の広い方から
狭い方へ９０°回転させながら挿入して支持フォーク２
６の挿入を確実にした。又、前記パレット支持手段２３
は図６に示すように前記支持フォーク２６から構成し、
該支持フォーク２６を空パレット４の下部に挿入してパ
レット４を支持させた。

【００１４】さらに前記天板支持手段２０は図７に示す
ようにシート供給ハンド１９の天板の裏面に取り付けら
れるバキュームカップ３０から構成し、該バキュームカ
ップ３０は新パレットの最上部の天板３を吸着しシート
群から取り外す。次にシート供給装置１０を用いた操作
は図２に示すように、コンベア５で搬送されてくるパレ
ット４に段積みされたシート群１は、まずバキュームカ
ップ３０で天板３を取り外したのちシート切り離し手段
によりシートを切り離し、シート支持手段により搬送を
行なう。所定枚数のシート２はアーム１７の旋回により
図示下方のシート供給コンベア５ａに移載される。移載
されたシート２はコンベア５ａで搬送され、段ボールケ
ーサのマガジンへ供給されてゆく。シート供給装置１０
のアーム１７はこの動作を繰り返し、シート１がパレッ
ト４からなくなったらその後は空パレット４を支持フォ
ーク２６で図示上方へ逆旋回して空パレット４′へ搬送
する。その後新シート一式がコンベア５により供給され
るので同一パターンを繰り返してゆく。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によるときは
旋回自在のアームの先端にシート供給ハンドを回動自在
に設け、該シート供給ハンドにパレット上に段積みされ
たシート群上の天板を取り外す天板支持手段とシート群
を所定枚数に切り離す切り離し手段と、切り離された所
定枚数を搬送するシート支持手段と、空パレットを搬送
するパレット支持手段とを設けたものであるから段ボー
ルケーサのシート供給は全自動で行なえると共に、天板
と空パレットの処理も同一ハンドで行なえるため作業能
率が向上し、而もシート支持手段はシートの２山を同時
に処理できると共にシートは下方の三点で支持されるよ
うにしたためシート落下のない確実な旋回搬送が行なえ
更にシート支持手段の支持フォークは回転により挿入で
きるようにしたため支持フォークの挿入が確実となる等
の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すもので（ａ）は平面
図、（ｂ）は側面図である。

【図２】本発明の動作説明図で（ａ）は平面図、（ｂ）
は側面図である。

【図３】本発明のシート支持方法の説明図で（ａ）は平
面図、（ｂ）は側面図である。

【図４】本発明のシート切り離し方法の説明図で（ａ）
はフック挿入前の側面図、（ｂ）はフック挿入時の側面
図、（ｃ）はフック上昇時の側面図、（ｄ）は支持フッ
ク挿入時の側面図である。

【図５】本発明の支持フォーク挿入時の説明図で、
（ａ）は側面図、（ｂ）は平面図、（ｃ）は挿入後の平
面図である。

【図６】本発明の空パレット処理説明図で（ａ）は平面
図、（ｂ）は側面図である。

【図７】本発明の天板処理説明図で、（ａ）は処理前の
側面図、（ｂ）は処理中の側面図である。

【図８】従来のシート供給を示す説明図で、（ａ）は分
離中の側面図、（ｂ）は２山支持の側面図、（ｃ）は分
離中の側面図、（ｄ）は（ｂ）の平面図である。

【図９】従来のシート処理概念図である。

【符号の説明】

１０ シート供給装置 １７ アーム １９ シート供給ハンド ２０ 天板支持手段 ２１ シート切り離し手段 ２２ シート支持手段 ２３ パレット支持手段 ２４ 引き上げフック ２６ 支持フォーク ２７ 切り離し部材 ２８ 薄板状フック ２９ 支持フック ３０ バキュームカップ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯伏 順一 広島県広島市西区観音新町四丁目６番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 千蔵 孝 広島県広島市西区観音新町四丁目６番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 旋回自在に設置されるアームの先端にシ
   ート供給ハンドを回転自在に設け、該シート供給ハンド
   に、パレット上に段積みされるシート群上の天板を取り
   外す天板支持手段と、シート群を所定枚数に切り離すシ
   ート切り離し手段と、切り離された所定枚数のシートを
   搬送するシート支持手段と、空パレットを搬送するパレ
   ット支持手段とを設けたことを特徴とするシート供給装
   置。
2. 【請求項２】 前記天板支持手段は、バキュームカップ
   により形成したことを特徴とする請求項１記載のシート
   供給装置。
3. 【請求項３】 前記切り離し手段は、２山のシート群か
   ら所定枚数を同時に引き上げる引き上げフックと、該引
   き上げフックにより引き上げられた隙間内に嵌挿される
   支持フォークとにより形成したことを特徴とする請求項
   １記載のシート供給装置。
4. 【請求項４】 前記切り離し手段は、シート群にくい込
   ませる複数の薄板状フックと、該薄板状フックのくい込
   んだ所定枚数を引き上げる支持フックと、該支持フック
   により引き上げられた隙間内に嵌挿される支持フォーク
   とにより成形したことを特徴とする請求項１記載のシー
   ト供給装置。
5. 【請求項５】 前記パレット支持手段は、前記支持フォ
   ークにより形成したことを特徴とする請求項１記載のシ
   ート供給装置。