JPH09168877A - 配線基板の加工方法および加工装置 - Google Patents
配線基板の加工方法および加工装置Info
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Abstract
する場合には、レーザビーム照射部近傍の温度上昇によ
り切断面への炭化物の強固な付着や割れが発生してしま
うという課題があった。また、発生した高温のプルーム
が押しつぶされ配線基板を炭化,溶融するという課題が
あった。 【解決手段】 加工線に沿ってレーザビームを走査させ
全加工深さに比して浅い深さの加工溝を形成する加工溝
形成工程を複数回繰り返すことにより前記加工溝の加工
深さを順次増加させ、全加工深さの加工を行う形でレー
ザビームの走査を制御するレーザ走査制御手段を備えた
ものである。また、図示のレーザ加工用ヘッド10を設
けた。
Description
用いられる配線基板への穴抜き加工、溝加工、外形カッ
ト等をレーザビームの走査により行う配線基板の加工方
法および加工装置に関するものである。
加工方法を示す概略斜視図であり、図において、1は被
加工対象である配線基板、1a,1bは配線基板1が加
工により分割されてできる分割配線基板、7は切断部、
7aはミシン目、7bはV溝,8は回路パターン、9は
実装部品である。
a,1bが形成されており、各分割配線基板1a,1b
には、それぞれ回路パターン8が形成されている。ま
た、図19に示したように実装部品9が実装されている
場合もある。分割配線基板1a,1bの間は、機械加工
により切断部7としてのミシン目7aまたはV溝7bが
形成されている。
製造においては、積層,エッチング,穴あけ,めっき,
はんだ付け等により、配線基板1に複数の分割配線基板
1a,1bを同時に形成し、それぞれの分割配線基板1
a,1bに回路パターン8を形成、あるいはさらに実装
部品9を実装する。
分割においては、ミシン目7aまたはV溝7bに沿って
折り曲げる力を加えることにより切断部7を切断して、
分割配線基板1a,1bへと分割する。
溝をルータや回転鋸刃等の回転刃物で機械的に加工して
いたが、配線基板の材質は例えばガラスエポキシ樹脂積
層板などのガラス繊維に樹脂を浸透させた形のガラス繊
維強化プラスチック基板、またはガラスやアルミナなど
の単一材料より成るセラミックス基板が多く、ガラス繊
維やセラミックスなどの硬脆性のため、刃物など工具の
消耗が激しく、かつ切りくず、粉塵が多量に発生するた
め作業性が悪いものであった。さらに、このような加工
方法では複雑な形状の外形加工は不可能であった。複雑
な形状の加工にはプレスによる打ち抜き加工が行われて
いるが、この場合には実装部品の実装後には加工を行う
ことができなかった。
て、ミシン目やV溝の形成加工や部品実装後の配線基板
の切断加工を回転刃物に代わりレーザ光などの高密度エ
ネルギービームにより非接触で行うことが検討されてい
る。
ビームで配線基板を加工すると、ガラス繊維強化プラス
チック基板の場合、加工中の熱により配線基板を構成す
る樹脂層が炭化するため、照射部および照射部近傍の配
線基板表面に炭化物が強固に付着して配線基板の絶縁信
頼性を著しく低下させるといった問題が生じていた。ま
た、ガラスやアルミナなどのセラミックス基板の場合
は、加工中に生じる熱応力により加工終了後、被加工部
周辺に割れが残留し、基板の長期信頼性を低下させると
いった問題が生じていた。
て、特開昭62−234685号公報、特開昭62−2
34686号公報、および特開昭62−240186号
公報に示される方法がある。
は、パルス状の高密度エネルギービームを用い、1パル
スで1穴ずつ貫通穴を開け、ビームの相対移動速度とパ
ルス周波数との関係を調節してミシン目状の穴加工を行
い、このミシン目状の穴加工を複数回繰り返し行うこと
で前工程で形成された穴からずれた加工線上の位置に穴
を形成していき加工材を切断するものである。
方法は、パルス状の高密度エネルギービームを用い、1
パルスで1穴ずつ貫通穴を開け、ビームの相対移動速度
とパルス周波数との関係を調節してミシン目状の穴加工
を行い、加工後に配線基板に力を加えて加工材を分割す
るものである。
の方法は、パルス状の高密度エネルギービームを用い、
1パルスで1穴ずつ非貫通穴を開け、ビームの相対移動
速度とパルス周波数との関係を調節してミシン目状の穴
加工を行い、このミシン目状の穴加工が重ならないよう
に複数回繰り返し行い、加工後に配線基板に力を加えて
加工材を分割するものである。これらの方法によれば、
加工材への高密度エネルギービームの照射が非連続的で
あるため、ビーム照射部の温度上昇が抑制でき、ビーム
照射部への炭化物の強固な付着や割れの発生を抑制する
ことができる。
方法は以上のように構成されているので、板厚が0.5
mm程度以下の薄板であれば切断面への強固な炭化物の
付着や割れの発生はないが、板厚が0.8mm程度以上
に厚くなると、貫通穴や深い非貫通穴を形成するために
は照射するレーザの1パルスのエネルギーを大きく取っ
て被加工部に大きなエネルギーを投入する必要があり、
ビーム照射部に残留する熱量が多くなり、ビーム照射部
近傍の温度上昇により切断面への炭化物の強固な付着や
割れが発生してしまうという課題があった。
の被加工部より、一部プラズマ化した雲状の基板分解物
であるプルームが発生するが、発生したプルームが被加
工部から1mm程度直上にある加工ノズルにより配線基
板表面側に押しつぶされるため、ビーム照射部近傍の配
線基板表面が押しつぶされた高温のプルームに曝されて
炭化,溶融し、配線基板表面に炭化物が強固に付着した
り、割れを含む溶融層が発生したりするという課題があ
った。
ームを用いてミシン目状の穴加工を複数回繰り返して行
う場合、穴の形成位置のずれや基板のうねりによる焦点
位置のずれ、被加工材の表面状態の違いによるビーム吸
収率の変化、レーザ出力の変動等により完全に切断され
るまでのビーム照射の繰り返し回数が変化し、このた
め、完全に切断する場合には、繰り返し回数を余分に設
定しておく必要があり、加工時間が余分にかかるという
課題があった。また、残り代を残して完全に切断しない
場合にも、同じ理由により、繰り返し回数を少な目にす
る必要があり、このため残り代が多くなり、配線基板を
折り曲げ力により分割する際に加える力が大きくなって
基材に力学的ストレスがかかり、回路パターンを形成す
る銅箔やはんだが剥離するなどして、得られる分割配線
基板の品質低下を招きやすいなどの課題があった。
めになされたもので、加工後に、配線基板表面や切断面
に炭化物の付着、割れの残留がなく、分割時に回路パタ
ーンを形成する銅箔やはんだが剥離するなどの品質低下
を招くことのない加工を効率よく行うことが可能な配線
基板の加工方法および加工装置を得ることを目的とす
る。
以上に厚い配線基板においても、切断面への炭化物の強
固な付着や割れが発生することのない配線基板の加工方
法および加工装置を得ることを目的とする。
る配線基板の加工方法は、加工線に沿ってレーザビーム
を走査させ全加工深さに比して浅い深さの加工溝を形成
する加工溝形成工程を複数回繰り返すことにより前記加
工溝の加工深さを順次増加させ、全加工深さの加工を行
うことで、穴抜き加工,溝加工,外形カット等の加工を
行うようにしたものである。
方法は、レーザビームの走査をパルス状のレーザビーム
の繰り返し照射により行うようにしたものである。
方法は、1回の加工溝形成工程を1回のレーザビームの
走査により行うようにしたものである。
方法は、1回の加工溝形成工程を複数回のレーザビーム
の走査により行うようにしたものである。
装置は、加工線に沿ってレーザビームを走査させ全加工
深さに比して浅い深さの加工溝を形成する加工溝形成工
程を複数回繰り返すことにより前記加工溝の加工深さを
順次増加させ、全加工深さの加工を行う形でレーザビー
ムの走査を制御するレーザ走査制御手段を備えたもので
ある。
装置は、被加工部表面より基板面法線方向3mm以内に
部品を配置せず、開放された空間としたものである。
装置は、被加工部表面より基板面法線方向5mm以内に
部品を配置せず、開放された空間としたものである。
装置は、レーザビームの被加工部への照射軸方向を、基
板面法線方向より傾けたものである。
装置は、レーザビームの被加工部への照射軸方向を基板
面法線方向より傾け、かつ、被加工部表面付近の気体を
吸引するガス吸引手段を設けたものである。
工装置は、レーザビームの被加工部への照射軸方向を基
板面法線方向より傾け、かつ、被加工部へ気体を供給す
るガス供給手段を設けたものである。
工装置は、被加工部から発生する発光を検出する発光検
出手段と、前記発光検出手段による検出結果を基に加工
溝形成工程の繰り返しの終了時点を判定する終了時点判
定手段とを備えたものである。
工装置は、被加工部から発生する加工音を検出する加工
音検出手段と、前記加工音検出手段による検出結果を基
に加工溝形成工程の繰り返しの終了時点を判定する終了
時点判定手段とを備えたものである。
工装置は、被加工部から発生する振動を検出する振動検
出手段と、前記振動検出手段による検出結果を基に加工
溝形成工程の繰り返しの終了時点を判定する終了時点判
定手段とを備えたものである。
工装置は、被加工部から発生するプルームにより発生す
る起電力を検出する起電力検出手段と、前記起電力検出
手段による検出結果を基に加工溝形成工程の繰り返しの
終了時点を判定する終了時点判定手段とを備えたもので
ある。
ヘッドは、レーザ加工用ヘッド本体先端に設けられた外
側ノズルと、前記レーザ加工用ヘッド本体内面・前記外
側ノズル後方に設けられた内側ノズルと、前記レーザ加
工用ヘッド本体側面・前記外側ノズルと前記内側ノズル
との間に設けられて吸気手段と接続される流出孔と、前
記レーザ加工用ヘッド本体側面・前記内側ノズル後方に
設けられた気体供給用の流入孔と、前記レーザ加工用ヘ
ッド本体内・前記流入孔後方に設けられた集光レンズと
を備えたものである。
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による配
線基板の加工方法を示す概略斜視図であり、図におい
て、1は切断加工が行われる配線基板、2は被加工部以
外の部分を覆う厚さ100μmの銅箔製のパターン保護
材、3はZnSe製の集光レンズ、4は集光レンズ3に
より集光され、配線基板1を切断加工する炭酸ガスレー
ザによるレーザビーム、5は移動する加工テーブル、7
は切断部、8は回路パターンである。
して、ガラス繊維に樹脂を浸透させた形のガラス繊維強
化プラスチック基板である厚さ1mmのガラスエポキシ
配線基板(FR−4)を用い、被加工部以外の部分をパ
ターン保護材2により覆い、被加工部表面におけるビー
ム径が直径400μmとなるように集光レンズ3を用い
てレーザビーム4を集光して配線基板1の被加工部に照
射し、10枚の配線基板1を切断した。
テーブル5を6m/分の速度で移動させることにより、
レーザビーム4の相対的な走査速度を6m/分として直
線状に配線基板1上を走査させ、この走査を10回繰り
返した。
スレーザによるレーザビーム4を、ピーク出力5.6k
W、パルス幅50μs、パルス周波数300Hzで発振
させ、また、集光レンズ3保護用のアシストガスとして
酸素を10l/分の流量で配線基板1の表面より1mm
上方に設置した図示しないガスノズルを介してレーザビ
ーム4と同軸で被加工部に供給した。
工テーブル5の移動によれば、パルスとパルスの間のレ
ーザビーム4の進行距離が330μm、パルス持続中の
進行距離が5μmであり、被加工部表面におけるビーム
径が直径400μmであるため、1パルスで形成される
加工穴と次の1パルスで形成される加工穴とがつながっ
た状態となり、1回のレーザビーム4の走査により1回
の加工溝形成工程が行われる。
どの場合においても、8回から10回の走査回数により
完全に切断された。加工後、パターン保護材2を取り外
したところ、切断面、基板表面に炭化物はほとんど残留
せず、残留した炭化物も超音波洗浄で簡単に除去され
た。
ば、加工溝形成工程を繰り返すことにより全加工深さの
加工を行うため、1回の加工溝形成工程当たりの照射エ
ネルギーを小さく設定することができ、被加工部周辺の
温度上昇を抑制しながら多数回の加工溝形成工程を繰り
返して加工を行うことが可能である。このため、板厚が
0.8mm程度以上のガラス繊維強化プラスチック基板
の場合でも配線基板の厚さに関係なく、温度上昇による
炭化物の強固な付着を抑制しながら全加工深さの加工を
行うことができ、配線基板の絶縁信頼性を低下させない
良好な加工品質の加工を行うことができる。
キシ配線基板で、同じビーム照射条件で、走査速度のみ
1m/分とし、1/6の走査速度として1回の走査で切
断を行うようにしたところ、切断面に強固な炭化物が残
留した。この炭化物は超音波洗浄によっても除去不可能
であり、配線基板の絶縁信頼性を低下させた。
00μsとして、1パルスのエネルギーを10倍とし、
配線基板に1パルスで貫通穴を形成できるようにして、
走査速度6m/分で2回走査して切断を行ったところ、
切断面に強固な炭化物が残留した。この炭化物は超音波
洗浄によっても除去不可能であり、配線基板の絶縁信頼
性を低下させた。
態2による配線基板の加工方法を示す概略斜視図であ
り、図において、1は切断加工が行われる配線基板であ
り、この実施の形態2においては、単一材料より成るセ
ラミックス基板である厚さ1mmのノンアルカリガラス
基板を用いている。なお、図1に示した前記実施の形態
1におけるものと同様のものについては同一符号を付し
て重複説明を省略する。
被加工部以外の部分をパターン保護材2により覆い、被
加工部表面におけるビーム径が直径400μmとなるよ
うに集光レンズ3を用いてレーザビーム4を集光して配
線基板1の被加工部に照射し、10枚の配線基板1を切
断した。
り、レーザビーム4の相対的な走査速度を6m/分とし
て配線基板1の基板端面から5mmの加工線上を直線状
に走査させ、この走査を12回繰り返した。
スレーザによるレーザビーム4を、ピーク出力5.6k
W、パルス幅50μs、パルス周波数300Hzで発振
させ、また、集光レンズ3保護用のアシストガスとして
酸素を10l/分の流量で配線基板1の表面より1mm
上方に設置した図示しないガスノズルを介してレーザビ
ーム4と同軸で被加工部に供給した。
どの場合においても、10回から12回の走査回数によ
り完全に切断された。加工後、パターン保護材2を取り
外したところ、切断面の割れ、基板表面の割れを含む溶
融層は生じていなかった。
ば、加工溝形成工程を繰り返すことにより全加工深さの
加工を行うため、1回の加工溝形成工程当たりの照射エ
ネルギーを小さく設定することができ、被加工部周辺の
温度上昇を抑制しながら多数回の加工溝形成工程を繰り
返して加工を行うことが可能である。このため、板厚が
0.8mm程度以上のセラミックス基板の場合でも配線
基板の厚さに関係なく、温度上昇による割れの発生を抑
制しながら全加工深さの加工を行うことができ、配線基
板の信頼性を低下させない良好な加工品質の加工を行う
ことができる。
リガラス基板で、同じビーム照射条件で、走査速度のみ
0.5m/分とし、1/12の走査速度として1回の走
査で切断を行ったところ、加工中に被加工部から割れが
生じて加工不可能であった。
ルス幅のみ500μsとして、1パルスのエネルギーを
10倍とし、配線基板に1パルスで貫通穴を形成できる
ようにして、走査速度6m/分で2回走査して切断を行
ったところ、この場合も加工中に被加工部から割れが生
じて加工不可能であった。
施の形態2においては、レーザビーム4をパルス幅50
μs、パルス周波数300Hzで発振させ、レーザビー
ム4の相対的な走査速度を6m/分とすることにより、
1パルスで形成される加工穴と次の1パルスで形成され
る加工穴とをつながった状態として、1回のレーザビー
ム4の走査により1回の加工溝形成工程を行うようにし
たが、パルス周波数をより低くするなどして1パルスで
形成される加工穴と次の1パルスで形成される加工穴と
がつながらない状態となるようにし、最初のレーザビー
ム4の走査により加工線上にミシン目状の複数の加工穴
を形成し、次のレーザビーム4の走査により前回と少し
ずれた加工線上の位置にミシン目状の複数の加工穴を形
成し、という走査を繰り返すことにより所定深さの加工
溝を形成するなど、複数回のレーザビーム4の走査によ
り1回の加工溝形成工程が行われるようにしてもよい。
4の1パルスが照射された後にすぐに被加工部において
放熱が始まるため、温度の上昇を更に抑えることが可能
となり、照射部への炭化物の強固な付着や割れの発生を
更に抑制して良好な加工品質の加工を行うことができ
る。
工溝形成工程を行う際のレーザビーム4の走査を、パル
ス状のレーザビーム4の繰り返し照射により行ったが、
連続発振のレーザビーム4の照射により行うようにして
もよく、この場合はパルス状のレーザビーム4の繰り返
し照射の場合と比較して温度上昇抑制効果は小さいが、
配線基板1の材質によっては有効である。
態4によるレーザ加工用ヘッドの断面を示す模式図であ
り、図において、10はレーザ加工用ヘッド、11はレ
ーザ加工用ヘッド10先端に設けられた外側ノズル、1
2はレーザ加工用ヘッド10内面・外側ノズル11後方
に設けられた内側ノズル、13はレーザ加工用ヘッド1
0側面・外側ノズル11と内側ノズル12との間に設け
られた流出孔、14はレーザ加工用ヘッド10側面・内
側ノズル12後方に設けられたガス供給孔(流入孔)で
ある。また、15は流出孔13に接続された吸引ポンプ
(吸気手段)、16はレーザビーム4の照射された配線
基板1より発生した一部プラズマ化した雲状の基板分解
物であるプルーム、17は配線基板1より発生した発塵
物である。なお、6は集光レンズ3保護用のアシストガ
ス(気体)であり、集光レンズ3はガス供給孔14の後
方に設置されている。図1に示した前記実施の形態1に
おけるものと同様のものについては同一符号を付して重
複説明を省略する。
0は、吸引ポンプ15を用いて流出孔13より気体を吸
引しながら、ガス供給孔14より、集光レンズ3保護用
のアシストガス6を供給するものである。なお、基板表
面から外側ノズル11までの距離は1mm、基板表面か
ら内側ノズル12までの距離は8mmとしている。
して、ガラス繊維強化プラスチック基板である厚さ1m
mのガラス強化BTレジン基板を用い、被加工部表面で
のビーム径が直径400μmとなるように集光レンズ3
を用いてレーザビーム4を集光して配線基板1の被加工
部に照射し、10枚の配線基板1を切断した。
テーブル5を6m/分の速度で移動させることにより、
レーザビーム4の相対的な走査速度を6m/分として直
線状に配線基板1上を走査させ、この走査を10回繰り
返した。
スレーザによるレーザビーム4を、ピーク出力5.6k
W、パルス幅50μs、パルス周波数300Hzで発振
させ、また、集光レンズ3保護用のアシストガス6とし
て乾燥エアーを10l/分の流量で内側ノズル12内に
供給し、外側ノズル11内を吸引ポンプにより負圧とし
た。
の空気の流れが発生し、加工中のプルーム16、発塵物
17が外側ノズル11内に吸引され、また、ガス供給孔
14より供給されたアシストガス6により、プルーム1
6、発塵物17による集光レンズ3の汚れの発生が抑制
された。10枚の配線基板1のどの場合においても、8
回から10回の走査回数で完全に切断され、切断面、基
板表面には炭化層、発塵物17ともに残留していなかっ
た。
ば、配線基板1の被加工部より発生したプルーム16お
よび発塵物17を外側ノズル11内に吸引し、これによ
りレーザビーム4照射部近傍の配線基板1表面への炭化
物の強固な付着および発塵物17の堆積を抑制し、加工
品質の向上および洗浄工程の軽減を達成することができ
るとともに、ガス供給孔14より供給されるアシストガ
ス6により発塵物17の集光レンズ3への進入を防いで
集光レンズ3の汚れを防止して、集光レンズ3の長寿命
化を図ることができる。
態5によるレーザ加工用ヘッドの断面を示す模式図であ
り、図において、10はレーザ加工用ヘッド、18は空
気流入孔(流入孔)である。なお、図3に示した前記実
施の形態4におけるものと同様のものについては同一符
号を付して重複説明を省略する。
0は、空気流入孔18より外部から空気が流入可能な状
態として、吸引ポンプ15を用いて流出孔13より気体
を吸引するものである。なお、基板表面から外側ノズル
11までの距離は1mm、基板表面から内側ノズル12
までの距離は8mmとしている。
して、ガラス繊維強化プラスチック基板である厚さ1m
mのガラスポリイミド配線基板を用い、被加工部表面で
のビーム径が直径400μmとなるように集光レンズ3
を用いてレーザビーム4を集光して配線基板1の被加工
部に照射し、10枚の配線基板1を切断した。
テーブル5を6m/分の速度で移動させることにより、
レーザビーム4の相対的な走査速度を6m/分として直
線状に配線基板1上を走査させ、この走査を10回繰り
返した。
スレーザによるレーザビーム4を、ピーク出力5.6k
W、パルス幅50μs、パルス周波数300Hzで発振
させ、また、外側ノズル11内を吸引ポンプ15により
負圧とした。
の空気の流れ、および空気流入孔18から流入して内側
ノズル12内から内側ノズル12外へ向かう空気の流れ
が発生し、加工中のプルーム16、発塵物17が外側ノ
ズル11内に吸引され、また、プルーム16、発塵物1
7による集光レンズ3の汚れの発生が抑制された。10
枚の配線基板1のどの場合においても、8回から10回
の走査回数で完全に切断され、切断面、基板表面には炭
化層、発塵物17ともに残留していなかった。
ば、前記実施の形態4と同様にプルーム16および発塵
物17を外側ノズル11内に吸引し、これにより加工品
質の向上および洗浄工程の軽減を達成することができる
とともに、前記実施の形態4のようにアシストガス6を
特に供給することなく、発塵物17の集光レンズ3への
進入を防いで集光レンズ3の汚れを防止して、集光レン
ズ3の長寿命化を図ることができる。
態6による配線基板の加工装置の構成を示すブロック図
であり、図において、20は、例えば前記実施の形態
4,5に示したレーザ加工用ヘッド10等が配置されて
レーザビーム4が照射されるレーザ加工用ヘッド、21
はレーザ加工用ヘッド20にレーザビーム4を発振・供
給するレーザ発振器、22はレーザ発振器21を制御す
るレーザ発振器制御部(レーザ走査制御手段)、23は
加工テーブル5の移動を制御する加工テーブル制御部
(レーザ走査制御手段)、24はレーザ発振器制御部2
2および加工テーブル制御部23に指令を出すNC(N
umerical Control)操作盤等の制御部
(レーザ走査制御手段)である。
査制御手段は、前記実施の形態1,2,4,5において
レーザビーム4のパルス幅を50μs,パルス周波数を
300Hz,走査速度を6m/分とした場合と同様に、
1回のレーザビーム4の走査により1回の加工溝形成工
程を行うように制御するものとして説明する。
作者は、制御部24に加工テーブル5の移動速度、レー
ザビーム4の出力、パルス幅、パルス周波数、走査回数
等を入力し、加工開始を指示する。制御部24からの制
御指令を受けたレーザ発振器制御部22はレーザ発振器
21のON・OFFや出力等を制御し、また、制御部2
4からの制御指令を受けた加工テーブル制御部23は加
工テーブル5を操作者により入力された移動速度で移動
させ、以上によりレーザビーム4の走査が行われる。
令により図示しないシャッターが閉じるなどしてレーザ
ビーム4の配線基板1への照射が中断され、加工テーブ
ル制御部23が加工テーブル5の位置を戻した後、再度
走査が行われる。操作者により入力された走査回数の走
査の終了または全加工深さへの到達により加工が終了す
る。
各実施の形態1,2,4,5に示したように、加工テー
ブル5の移動速度を6m/分、炭酸ガスレーザによるレ
ーザビーム4のピーク出力を5.6kW、パルス幅を5
0μs、パルス周波数を300Hzに入力して各配線基
板1への加工を行ったところ、加工溝形成工程を繰り返
すことにより全加工深さの加工を行うことができ、前記
各実施の形態1,2,4,5に示した効果が得られた。
ば、加工溝形成工程を繰り返すことにより全加工深さの
加工を行うことができるため、1回の加工溝形成工程当
たりの照射エネルギーを小さく設定することができ、被
加工部周辺の温度上昇を抑制しながら多数回の加工溝形
成工程を繰り返して加工を行うことが可能である。この
ため、板厚が0.8mm程度以上の配線基板1の場合で
も配線基板1の厚さに関係なく、温度上昇による炭化物
の強固な付着や割れの発生を抑制しながら全加工深さの
加工を行うことができ、配線基板の信頼性を低下させな
い良好な加工品質の加工を行うことが可能な配線基板の
加工装置とすることができる。
段が1回のレーザビーム4の走査により1回の加工溝形
成工程を行うように制御するものとして説明したが、前
記実施の形態3に示したように、複数回のレーザビーム
4の走査により1回の加工溝形成工程を行うように制御
するものとしてもよく、また、レーザビーム4の走査
を、パルス状の繰り返し照射ではなく連続照射により行
うようにしてもよいことはいうまでもない。
構成および機能分担は一例であり、他の構成および機能
分担とすることも可能であることはいうまでもない。例
えば、加工テーブル5を固定としてレーザ加工用ヘッド
20を駆動して上記のようなレーザビーム4の走査を行
うことも任意であり、また、加工装置の操作者が制御部
24に入力する値を上記各値とせずに、1回の加工溝形
成工程において加工する加工溝の深さ等を入力して、配
線基板1の材質等に応じた適切な値の上記各値を制御部
24が自動的に算出するようにしてもよい。
態7による配線基板の加工装置の被加工部周辺の構成を
示す模式図であり、図において、30はレーザ加工用ヘ
ッド20の先端に設けられ、集光レンズ3保護用のアシ
ストガス6を被加工部に供給するガスノズルであり、そ
の配線基板1からの距離を調節することが可能なように
設けられているものである。なお、図1,図3,および
図5に示したものと同様のものについては同一符号を付
して重複説明を省略する。また、この配線基板の加工装
置の被加工部周辺以外の構成は、図5に示した前記実施
の形態6のものと同様である。
態7においては、配線基板1として、ガラス繊維強化プ
ラスチック基板である厚さ1mmのガラスエポキシ配線
基板(FR−4)を用い、配線基板1の基板表面からガ
スノズル30までの距離を通常の高さである1mmから
11mmまで変化させて、各ノズル高さ条件において1
0枚の配線基板1に対する切断加工を行い、ノズル高さ
条件と切断加工後の被加工部の状態との関係を検証し
た。
レンズ3の基板表面からの距離は一定として集光された
レーザビーム4の被加工部表面におけるビーム径が直径
400μm一定となるようにしながら、ガスノズル30
先端の基板表面からの距離のみを変化させた。
り、レーザビーム4の相対的な走査速度を6m/分とし
て直線状に走査させ、この走査を10回繰り返した。
スレーザによるレーザビーム4を、ピーク出力5.6k
W、パルス幅50μs、パルス周波数300Hzで発振
させ、また、集光レンズ3保護用のアシストガス6とし
て酸素を10l/分の流量でガスノズル30を介して被
加工部に供給した。
8回から10回の走査回数で完全に切断された。
さと基板表面の切断部両側に生じた炭化層の幅との関係
を示す。図4に示したように、ノズル高さを3mm以上
とした場合において炭化層の発生が抑制されており、ノ
ズル高さを5mm以上とした場合には炭化層の発生が認
められなかった。
洗浄後、短絡試験を実施したところ、ノズル高さ5mm
以上で加工が行われた分割配線基板では、短絡している
ものは認められなかった。これに対し、ノズル高さ2m
m以下で加工が行われた分割配線基板では、どのノズル
高さにおいても一部短絡していた。
ば、ノズル高さを3mm以上として加工を行うことによ
り、被加工部より発生する高温のプルーム16がガスノ
ズル30により押しつぶされて配線基板1に当たり、配
線基板1表面を炭化,溶融することを抑制することがで
き、配線基板表面に強固に付着する炭化物の発生を抑制
して絶縁信頼性を低下させない良好な切断面の分割配線
基板を得ることができる。また、ノズル高さを5mm以
上として加工を行うことにより、配線基板表面に強固に
付着する炭化物の発生をほぼ完全に抑制して良好な切断
面の分割配線基板を得ることができる。
態8による配線基板の加工装置の被加工部周辺の構成を
示す模式図であり、図において、3はその光軸を配線基
板1の基板面法線方向より進行方向後ろ側に60度傾け
て設けられた集光レンズ、4はレーザビームである。な
お、ガスノズルは設けていない。図1に示したものと同
様のものについては同一符号を付して重複説明を省略す
る。また、この配線基板の加工装置の被加工部周辺以外
の構成は、図5に示した前記実施の形態6のものと同様
である。
態8においては、配線基板1として、ガラス繊維強化プ
ラスチック基板である厚さ1mmのガラスエポキシ配線
基板(FR−4)を用い、この配線基板1に、被加工部
表面でのビーム径が直径400μmとなるように集光レ
ンズ3を用いて集光したレーザビーム4を、基板面法線
方向より進行方向後ろ側に60度傾けて照射して、10
枚の配線基板1を切断した。
り、レーザビーム4の相対的な走査速度を6m/分とし
て直線状に走査させ、この走査を10回繰り返した。レ
ーザビーム4の照射においては、炭酸ガスレーザによる
レーザビーム4を、ピーク出力5.6kW、パルス幅5
0μs、パルス周波数300Hzで発振させた。ガスノ
ズルは設けておらず、アシストガス6の供給は行わなか
った。
どの場合においても、6回から9回の走査回数で完全に
切断された。この走査回数はレーザビーム4を基板面法
線方向から照射した前記実施の形態7の場合と比較して
少ないものとなっている。これは、斜め方向より照射さ
れたレーザビーム4が被加工部より発生したプルーム1
6に干渉されずに被加工部に直接到達しやすくビームエ
ネルギーの損失が少ないためであると考えられる。
んど残留しておらず、得られた分割配線基板に対して超
音波洗浄後、短絡試験を実施したところ、短絡している
ものは認められなかった。
ば、被加工部表面の法線方向を開放された空間としてプ
ルーム16を自由に成長させることができ、ビーム照射
部近傍の配線基板表面への炭化物の強固な付着や基板表
面の割れを含む溶融層の発生を抑制することができる。
また、照射されたレーザビーム4を、被加工部表面の法
線方向へ成長するプルーム16と干渉しないようにする
ことができ、ビームエネルギーのプルーム16による損
失を低減して、加工効率を向上することができる。
を配線基板1の基板面法線方向より進行方向後ろ側に6
0度傾けて設けたが、特にこれに限るものではなく、基
板面法線方向より傾ければ、他の方向・角度でも程度の
差はあるが同様の効果が得られることはいうまでもな
い。
態9による配線基板の加工装置の被加工部周辺の構成を
示す模式図であり、図において、31は吸引ポンプ15
(ガス吸引手段)に接続された吸引ノズル(ガス吸引手
段)である。なお、図1,図3,および図8に示したも
のと同様のものについては同一符号を付して重複説明を
省略する。また、この配線基板の加工装置の被加工部周
辺以外の構成は、図5に示した前記実施の形態6のもの
と同様である。
配線基板の加工装置に、吸引ポンプ15に接続された吸
引ノズル31を加えたものである。吸引ノズル31は、
ノズル先端を基板表面から1mm上方に、基板面法線方
向に向けて配置した。
1による吸引以外を前記実施の形態8と同一条件とし
て、10枚の配線基板1を切断した。
ほとんど残留しないことに加え、吸引ノズル31による
吸引により、発塵物17の付着も抑制された。得られた
分割配線基板に対して超音波洗浄後、短絡試験を実施し
たところ、炭化層、発塵物17は完全に除去され、短絡
しているものは認められなかった。
ば、基板表面への炭化物の強固な付着の抑制、加工効率
の向上が可能であるとともに、従来、被加工部から発生
して被加工部近傍に堆積していた発塵物17を吸引ノズ
ル31により吸引し、配線基板1表面への発塵物17の
堆積を抑制して、加工後の発塵物17の洗浄工程を軽減
または省略することができる。
の形態10による配線基板の加工装置の被加工部周辺の
構成を示す模式図であり、図において、32はガス供給
孔14の設けられたガス供給ノズル(ガス供給手段)、
6はガス供給ノズル32より被加工部に供給されるアシ
ストガス(気体)である。なお、図9に示したものと同
様のものについては同一符号を付して重複説明を省略す
る。
の配線基板の加工装置に、ガス供給孔14の設けられた
ガス供給ノズル32を加えたものである。ガス供給ノズ
ル32は、レーザビーム4の照射軸と同軸に配置した。
4よりアシストガス6としての酸素ガスを10l/分で
供給してこれをガス供給ノズル32先端から被加工部に
供給しながら、これ以外を前記実施の形態8と同一条件
として、10枚の配線基板1を切断した。
留はさらに低減され、発塵物17の付着も抑制された。
また、集光レンズ3への発塵物17の付着も減少し、レ
ンズ寿命を向上することができた。
後、短絡試験を実施したところ、炭化層、発塵物17は
完全に除去され、短絡しているものは認められなかっ
た。
ば、基板表面への炭化物の強固な付着や発塵物17の堆
積の更なる抑制および加工効率の向上が可能であるとと
もに、集光レンズ3への発塵物17の進入を阻止して集
光レンズ3の汚れを防止し、集光レンズ3を長寿命化す
ることができる。
の形態11による配線基板の加工装置の構成を示す説明
図であり、図において、44は外側ノズル11内に設け
られ、プルーム16の発光量を検出するフォトダイオー
ド(発光検出手段)、40はフォトダイオード44によ
る前回の検出値を記憶する検出値記憶部(終了時点判定
手段)、41はフォトダイオード44による今回の検出
値と前回の検出値との比を演算する演算部(終了時点判
定手段)、42は検出値および比の基準値が設定される
基準値設定部(終了時点判定手段)、43は検出値およ
び比の基準値との比較を行う比較部(終了時点判定手
段)であり、検出値記憶部40,演算部41,基準値設
定部42,および比較部43はメモリ,マイコン,電気
回路等により構成されている。なお、図4および図5に
示したものと同様のものについては同一符号を付して重
複説明を省略する。
は、図5に示した前記実施の形態6の配線基板の加工装
置におけるレーザ加工用ヘッド20として、図4に示し
た前記実施の形態4のレーザ加工用ヘッド10を配置
し、このレーザ加工用ヘッド10の外側ノズル11内に
フォトダイオード44を配置して、制御部24の周辺に
検出値記憶部40,演算部41,基準値設定部42,お
よび比較部43を配置したものである。なお、一例とし
て、検出値記憶部40,演算部41,基準値設定部4
2,比較部43、およびフォトダイオード44との入出
力を、終了時点判定手段としての機能を有した制御部2
4が行うものとして説明する。
および終了時点判定手段の動作の概要は以下のようなも
のである。すなわち、切断加工中、被加工部から発生す
るプルーム16の発光量がフォトダイオード44により
検出され、この発光量と検出値記憶部40に記憶された
1回前の加工溝形成工程における発光量との比が演算部
41により変化率として計算される。比較部43では、
発光量の絶対値および変化率が予め基準値設定部42に
設定された絶対値および変化率の基準値と比較される。
この結果、絶対値が基準値よりも小さい場合、あるいは
変化率が基準値よりも大きい場合には、制御部24がレ
ーザ発振器制御部22および加工テーブル制御部23に
停止指令を出し、加工が終了する。
査回数に対する変化の測定結果を示すグラフ図である。
この発光量の変化は、加工進行による加工深さの増加に
伴い、レーザビーム4の焦点と被加工部との距離が変化
して被加工部でのビームエネルギー密度が変化すること
により、また、加工溝の一部が貫通すること等により生
じるものである。
る入力により基準値設定部42に基準値を適正に設定し
た上で、配線基板1として厚さ1mmのガラスポリイミ
ド基板を用い、基板表面から外側ノズル11までの距離
を1mm、内側ノズル12までの距離を8mmとし、被
加工部表面でのビーム径が直径400μmとなるように
集光レンズ3を用いてレーザビーム4を集光して配線基
板1の被加工部に照射して、10枚の配線基板1の切断
加工を行った。制御部24に対する設定としては、前記
各実施の形態と同様に、加工テーブルの移動速度6m/
分,炭酸ガスレーザによるレーザビーム4のピーク出力
5.6kW,パルス幅50μs,パルス周波数300H
zとし、また、外側ノズル11内を吸引ポンプ15によ
り負圧とした。
ろ、各配線基板1において、切断された直後に加工が停
止し、余分なレーザビーム4の照射が全くなくなった。
また、基準値を変更することにより、各配線基板1が完
全に切断される直前でレーザビーム4の照射を停止させ
ることも可能となった。
ば、残り代を形成して折り曲げ力を加えた分割により分
割配線基板を作成する場合には、少ない残り代を安定に
形成することができる。従って、分割時に加える力を小
さくして基材にかかる力学的ストレスを低減することが
でき、回路パターンを形成する銅箔やはんだの剥離など
の品質低下を抑制することができる。
了した時点で最低の繰り返し回数により加工が終了され
るため、加工のばらつきを考慮して余分な繰り返し回数
を設定して加工を行う必要がなくなり、加工時間を最小
限に低減することができる。
終了時点判定手段の構成および機能分担は一例であり、
他の構成および機能分担とすることも可能であることは
いうまでもない。
の形態12による配線基板の加工装置の構成を示す説明
図であり、図において、45は外側ノズル11に設けら
れ、被加工部から発生する加工音を検出するマイクロフ
ォン(加工音検出手段)である。また、50はマイクロ
フォン45による前回の検出値を記憶する検出値記憶部
(終了時点判定手段)、51はマイクロフォン45によ
る今回の検出値と前回の検出値との比を演算する演算部
(終了時点判定手段)、52は検出値および比の基準値
が設定される基準値設定部(終了時点判定手段)、53
は検出値および比の基準値との比較を行う比較部(終了
時点判定手段)である。なお、図11に示したものと同
様のものについては同一符号を付して重複説明を省略す
る。
段および終了時点判定手段の動作の概要は以下のような
ものである。すなわち、切断加工中、被加工部から衝撃
波を伴う加工音が発生し、この加工音がマイクロフォン
45により検出され、この加工音量と検出値記憶部50
に記憶された1回前の加工溝形成工程における加工音量
との比が演算部51により変化率として計算される。比
較部53では、加工音量の絶対値および変化率が予め基
準値設定部52に設定された絶対値および変化率の基準
値と比較される。この結果、絶対値が基準値よりも小さ
い場合、あるいは変化率が基準値よりも大きい場合に
は、制御部24がレーザ発振器制御部22および加工テ
ーブル制御部23に停止指令を出し、加工が終了する。
走査回数に対する変化の測定結果を示すグラフ図であ
る。この加工音量の変化は、加工進行による加工深さの
増加に伴い、レーザビーム4の焦点と被加工部との距離
が変化して被加工部でのビームエネルギー密度が変化す
ることにより、また、加工溝の一部が貫通すること等に
より生じるものである。
る入力により基準値設定部52に基準値を適正に設定し
た上で、配線基板1として厚さ1mmのガラス強化BT
レジン基板を用い、基板表面から外側ノズル11までの
距離を1mm、内側ノズル12までの距離を8mmと
し、被加工部表面でのビーム径が直径400μmとなる
ように集光レンズ3を用いてレーザビーム4を集光して
配線基板1の被加工部に照射して、10枚の配線基板1
の切断加工を行った。制御部24に対する設定として
は、前記各実施の形態と同様に、加工テーブル5の移動
速度6m/分,炭酸ガスレーザによるレーザビーム4の
ピーク出力5.6kW,パルス幅50μs,パルス周波
数300Hzとし、また、外側ノズル11内を吸引ポン
プ15により負圧とした。
ろ、各配線基板1において、切断された直後に加工が停
止し、余分なレーザビーム4の照射が全くなくなった。
また、基準値を変更することにより、各配線基板1が完
全に切断される直前でレーザビーム4の照射を停止させ
ることも可能となった。
ば、前記実施の形態11と同様に、残り代を形成する場
合には少ない残り代を安定に形成して品質低下を抑制す
ることができ、また、完全に切断する場合には、切断が
終了した時点で最低の繰り返し回数により加工を終了す
ることができる。
の形態13による配線基板の加工装置の構成を示す説明
図であり、図において、46は配線基板1付近に設けら
れ、被加工部において蒸発反力により発生した振動を検
出するAEセンサ(振動検出手段)である。また、60
はAEセンサ46による前回の検出値を記憶する検出値
記憶部(終了時点判定手段)、61はAEセンサ46に
よる今回の検出値と前回の検出値との比を演算する演算
部(終了時点判定手段)、62は検出値および比の基準
値が設定される基準値設定部(終了時点判定手段)、6
3は検出値および比の基準値との比較を行う比較部(終
了時点判定手段)である。なお、図11に示したものと
同様のものについては同一符号を付して重複説明を省略
する。
および終了時点判定手段の動作の概要は以下のようなも
のである。すなわち、切断加工中、被加工部において蒸
発反力により振動が発生し、この振動がAEセンサ46
により検出され、この振動強度と検出値記憶部60に記
憶された1回前の加工溝形成工程における振動強度との
比が演算部61により変化率として計算される。比較部
63では、振動強度の絶対値および変化率が予め基準値
設定部62に設定された絶対値および変化率の基準値と
比較される。この結果、絶対値が基準値よりも小さい場
合、あるいは変化率が基準値よりも大きい場合には、制
御部24がレーザ発振器制御部22および加工テーブル
制御部23に停止指令を出し、加工が終了する。
走査回数に対する変化の測定結果を示すグラフ図であ
る。この振動強度の変化は、加工進行による加工深さの
増加に伴い、レーザビーム4の焦点と被加工部との距離
が変化して被加工部でのビームエネルギー密度が変化す
ることにより、また、加工溝の一部が貫通すること等に
より生じるものである。
る入力により基準値設定部62に基準値を適正に設定し
た上で、配線基板1として厚さ1mmのガラスポリイミ
ド基板を用い、基板表面から外側ノズル11までの距離
を1mm、内側ノズル12までの距離を8mmとし、被
加工部表面でのビーム径が直径400μmとなるように
集光レンズ3を用いてレーザビーム4を集光して配線基
板1の被加工部に照射して、10枚の配線基板1の切断
加工を行った。制御部24に対する設定としては、前記
各実施の形態と同様に、加工テーブル5の移動速度6m
/分,炭酸ガスレーザによるレーザビーム4のピーク出
力5.6kW,パルス幅50μs,パルス周波数300
Hzとし、また、外側ノズル11内を吸引ポンプ15に
より負圧とした。
ろ、各配線基板1において、切断された直後に加工が停
止し、余分なレーザビーム4の照射が全くなくなった。
また、基準値を変更することにより、各配線基板1が完
全に切断される直前でレーザビーム4の照射を停止させ
ることも可能となった。
ば、前記実施の形態11および実施の形態12と同様
に、残り代を形成する場合には少ない残り代を安定に形
成して品質低下を抑制することができ、また、完全に切
断する場合には、切断が終了した時点で最低の繰り返し
回数により加工を終了することができる。
の形態14による配線基板の加工装置の構成を示す説明
図であり、図において、47a〜47dは外側ノズル1
1に設けられ、被加工部から発生するプルーム16によ
り発生する起電力を検出する電極(起電力検出手段)、
48は各電極47b〜47dと電極47aとの間の起電
力を検出する電圧計(起電力検出手段)である。また、
72は各電極47b〜47dと電極47aとの間の起電
力の基準値が設定される基準値設定部(終了時点判定手
段)、73は各電極47b〜47dと電極47aとの間
の起電力の検出値と基準値との比較を行う比較部(終了
時点判定手段)、74は比較部73における比較結果を
基にプルーム16の高さを判定する判定部(終了時点判
定手段)である。なお、図11に示したものと同様のも
のについては同一符号を付して重複説明を省略する。
mの銅線を用い、電極47aを配線基板1の表面直上
に、電極47bを外側ノズル11先端に、電極47cを
外側ノズル11先端から集光レンズ3側に1mmの位置
に、電極47dを外側ノズル11先端から集光レンズ3
側に2mmの位置に設置し、電極47aを接地した。ま
た、外側ノズル11先端が、配線基板1の表面から1m
m上方になるようにレーザ加工用ヘッド10を配置し
た。
被加工部において一部プラズマ化した雲状の基板分解物
であるプルーム16が発生し、このプラズマ化したプル
ーム16が電極47aおよび電極47b〜47dと触れ
ることにより電極47b〜47dと電極47aとの間に
起電力が発生し、この起電力が電圧計48により測定さ
れる。電極47b〜47dのうちプルーム16が触れた
電極は、試料表面直上の接地された電極47aとの間に
約−150mVの起電力が測定される。
6により、各電極47b〜47dに発生する起電力の走
査回数に対する変化の測定結果を示すグラフ図である。
この起電力の変化は、加工進行による加工深さの増加に
伴い、レーザビーム4の焦点と被加工部との距離が変化
して被加工部でのビームエネルギー密度が変化すること
により、また、加工溝の一部が貫通すること等により生
じるものであり、加工の進行により、まず最も上方にあ
る電極47dの電極47aとの間の起電力(絶対値)が
低下し、次に電極47cの電極47aとの間の起電力が
低下し、最後に電極47bの電極47aとの間の起電力
が低下する。従って、この各電極47b〜47dの起電
力の変化により、配線基板1の加工の進行状況を知るこ
とができる。
動作の概要は以下のようなものである。すなわち、基準
値設定部72には、予め、各電極47b〜47dの起電
力の基準値が制御部24における入力により設定され
る。また、制御部24に加工を終了するプルーム16の
高さが入力されて加工が開始される。
力は電圧計48により検出され、この検出値と基準値設
定部72に設定された各電極47b〜47dの起電力の
基準値とが比較部73において比較される。
る比較結果を基に、配線基板1表面からのプルーム16
の高さを、 ・電極47dの起電力の検出値が基準値以上の場合は3
mm以上、 ・電極47dの起電力の検出値が基準値に等しい場合は
3mm、 ・電極47dの起電力の検出値が基準値未満で電極47
cの起電力の検出値が基準値以上の場合は2mm以上3
mm未満、 ・電極47cの起電力の検出値が基準値に等しい場合は
2mm、 ・電極47cの起電力の検出値が基準値未満で電極47
bの起電力の検出値が基準値以上の場合は1mm以上2
mm未満、 ・電極47bの起電力の検出値が基準値に等しい場合は
1mm、 ・電極47bの起電力の検出値が基準値未満の場合は1
mm未満 というように判定する。
の高さが、制御部24に入力された加工を終了するプル
ーム16の高さに一致したとき、制御部24はレーザ発
振器制御部22および加工テーブル制御部23に停止指
令を出し、加工が終了する。
の起電力の基準値を適正に設定し、また、加工を終了す
るプルーム16の高さを1mm未満と入力した上で、配
線基板1として厚さ1mmのガラスエポキシ基板を用
い、基板表面から外側ノズル11までの距離を1mm、
内側ノズル12までの距離を8mmとし、被加工部表面
でのビーム径が直径400μmとなるように集光レンズ
3を用いてレーザビーム4を集光して配線基板1の被加
工部に照射して、10枚の配線基板1の切断加工を行っ
た。制御部24に対する設定としては、前記各実施の形
態と同様に、加工テーブル5の移動速度6m/分,炭酸
ガスレーザによるレーザビーム4のピーク出力5.6k
W,パルス幅50μs,パルス周波数300Hzとし、
また、外側ノズル11内を吸引ポンプ15により負圧と
した。
ろ、各配線基板1において、切断された直後に加工が停
止し、余分なレーザビーム4の照射が全くなくなった。
また、基準値を変更することや、加工を終了するプルー
ム16の高さを1〜2mmに変更することでそれぞれの
基板が完全に切断される直前でビーム照射を停止させる
ことも可能となった。
ば、前記実施の形態11から実施の形態13と同様に、
残り代を形成する場合には少ない残り代を安定に形成し
て品質低下を抑制することができ、また、完全に切断す
る場合には、切断が終了した時点で最低の繰り返し回数
により加工を終了することができる。
れば、加工線に沿ってレーザビームを走査させ全加工深
さに比して浅い深さの加工溝を形成する加工溝形成工程
を複数回繰り返すことにより前記加工溝の加工深さを順
次増加させ、全加工深さの加工を行うように構成したの
で、1回の加工溝形成工程当たりの照射エネルギーを小
さく設定することができ、被加工部周辺の温度上昇を抑
制することができる効果がある。多数回の加工溝形成工
程を繰り返して加工する際にも、被加工部に加工溝形成
工程により加えられた熱は次回の加工溝形成工程に入る
までに放散するため、何度でも加工溝形成工程を繰り返
すことが可能であり、このため、配線基板の厚さに関係
なく被加工部周辺の温度上昇を抑制しながら加工を行う
ことが可能となり、これにより、板厚が0.8mm程度
以上の配線基板の場合にも照射部への炭化物の強固な付
着や割れの発生を抑制しながら加工を行うことができ、
加工品質を向上することができる効果がある。
ムの走査をパルス状のレーザビームの繰り返し照射によ
り行うように構成したので、レーザビーム連続照射の場
合と比較して被加工部に残留する熱量を少量とすること
ができ、被加工部の温度上昇を更に抑制しながら加工を
行うことが可能となり、更に加工品質を向上することが
できる効果がある。
溝形成工程を1回のレーザビームの走査により行うよう
に構成したので、単純なレーザビームの走査制御および
少ない走査回数により、請求項2記載の発明の効果を得
ることができる効果がある。
溝形成工程を複数回のレーザビームの走査により行うよ
うに構成したので、レーザビームの1パルスが照射され
た後にすぐに被加工部において放熱が始まるため、温度
の上昇をより更に抑えることが可能となり、照射部への
炭化物の強固な付着や割れの発生をより更に抑制して加
工品質をより更に向上することができる効果がある。
ってレーザビームを走査させ全加工深さに比して浅い深
さの加工溝を形成する加工溝形成工程を複数回繰り返す
ことにより前記加工溝の加工深さを順次増加させ、全加
工深さの加工を行う形でレーザビームの走査を制御する
レーザ走査制御手段を備えるように構成したので、配線
基板の厚さに関係なく被加工部周辺の温度上昇を抑制し
ながら加工を行うことが可能となり、これにより、板厚
が0.8mm程度以上の配線基板の場合にも照射部への
炭化物の強固な付着や割れの発生を抑制することがで
き、良好な加工品質の加工を行うことができる効果があ
る。
面より基板面法線方向3mm以内に部品を配置せず、開
放された空間とするように構成したので、従来の、被加
工部上方の障害物のために高温のプルームが上方に自由
に成長できず配線基板表面に押しつけられ、配線基板表
面が高温のプルームに曝されて損傷が生じていた状況を
回避してプルームを上方に自由に成長させ、ビーム照射
部近傍の配線基板表面への炭化物の強固な付着や基板表
面の割れを含む溶融層の発生を抑制して加工品質を向上
することができる効果がある。
面より基板面法線方向5mm以内に部品を配置せず、開
放された空間とするように構成したので、ビーム照射部
近傍の配線基板表面への炭化物の強固な付着や基板表面
の割れを含む溶融層の発生をほぼ完全に抑制して加工品
質をより向上することができる効果がある。
ムの被加工部への照射軸方向を、基板面法線方向より傾
けるように構成したので、被加工部表面の法線方向を開
放された空間としてプルームを自由に成長させることが
でき、ビーム照射部近傍の配線基板表面への炭化物の強
固な付着や基板表面の割れを含む溶融層の発生を抑制す
ることができる効果がある。また、照射されたレーザビ
ームを、被加工部表面の法線方向へ成長するプルームと
干渉しないようにすることができ、ビームエネルギーの
プルームによる損失を低減して、加工効率を向上するこ
とができる効果がある。
ムの被加工部への照射軸方向を基板面法線方向より傾
け、かつ、被加工部表面付近の気体を吸引するガス吸引
手段を設けるように構成したので、ビーム照射部近傍の
配線基板表面への炭化物の強固な付着や基板表面の割れ
を含む溶融層の発生を抑制することができ、加工効率を
向上することができるとともに、従来、被加工部から発
生して被加工部近傍に堆積していた発塵物をガス吸引手
段により吸引し、配線基板表面への発塵物の堆積を抑制
して、加工後の発塵物の洗浄工程を軽減または省略する
ことができる効果がある。
ームの被加工部への照射軸方向を基板面法線方向より傾
け、かつ、被加工部へ気体を供給するガス供給手段を設
けるように構成したので、ビーム照射部近傍の配線基板
表面への炭化物の強固な付着や基板表面の割れを含む溶
融層の発生を抑制でき、加工効率を向上することができ
るとともに、被加工部から発生する発塵物を気体により
吹き飛ばすことができるため、被加工部周辺への発塵物
の堆積を低減し、加工後の発塵物の洗浄工程を軽減また
は省略することができる効果がある。また、ガス供給手
段の気体の供給方向をレーザ照射軸と同軸とすれば、レ
ーザ照射軸への発塵物の進入を阻止して集光レンズの汚
れを防止し、集光レンズを長寿命化することができる効
果がある。
から発生する発光を検出する発光検出手段と、前記発光
検出手段による検出結果を基に加工溝形成工程の繰り返
しの終了時点を判定する終了時点判定手段とを備えるよ
うに構成したので、被加工部から発生する発光の検出を
基に適切な加工溝形成工程の繰り返しの終了時点を判定
することが可能となり、残り代を形成して加工する場合
には少ない残り代を安定に形成することができ、例えば
折り曲げ力を加えた分割により分割配線基板を作成する
際には加える力を小さくして分割時に基板にかかる力学
的ストレスを低減することができ、回路パターンを形成
する銅箔やはんだの剥離などの品質低下を抑制すること
ができる効果がある。また、完全に切断する場合には、
切断が終了した時点で最低の繰り返し回数により加工が
終了されるため、加工のばらつきを考慮して余分な繰り
返し回数を設定して加工を行う必要がなくなり、加工時
間を最小限に低減することができる効果がある。
から発生する加工音を検出する加工音検出手段と、前記
加工音検出手段による検出結果を基に加工溝形成工程の
繰り返しの終了時点を判定する終了時点判定手段とを備
えるように構成したので、被加工部から発生する加工音
の検出を基に適切な加工溝形成工程の繰り返しの終了時
点を判定することが可能となり、請求項11記載の発明
と同様に、残り代を形成して加工する場合、完全に切断
する場合の両方の場合において良好な加工を行うことが
できる効果がある。
から発生する振動を検出する振動検出手段と、前記振動
検出手段による検出結果を基に加工溝形成工程の繰り返
しの終了時点を判定する終了時点判定手段とを備えるよ
うに構成したので、被加工部から発生する振動の検出を
基に適切な加工溝形成工程の繰り返しの終了時点を判定
することが可能となり、請求項11記載の発明と同様
に、残り代を形成して加工する場合、完全に切断する場
合の両方の場合において良好な加工を行うことができる
効果がある。
から発生するプルームにより発生する起電力を検出する
起電力検出手段と、前記起電力検出手段による検出結果
を基に加工溝形成工程の繰り返しの終了時点を判定する
終了時点判定手段とを備えるように構成したので、被加
工部から発生するプルームにより発生する起電力の検出
を基に適切な加工溝形成工程の繰り返しの終了時点を判
定することが可能となり、請求項11記載の発明と同様
に、残り代を形成して加工する場合、完全に切断する場
合の両方の場合において良好な加工を行うことができる
効果がある。
工用ヘッドを、レーザ加工用ヘッド本体先端に設けられ
た外側ノズルと、前記レーザ加工用ヘッド本体内面・前
記外側ノズル後方に設けられた内側ノズルと、前記レー
ザ加工用ヘッド本体側面・前記外側ノズルと前記内側ノ
ズルとの間に設けられて吸気手段と接続される流出孔
と、前記レーザ加工用ヘッド本体側面・前記内側ノズル
後方に設けられた気体供給用の流入孔と、前記レーザ加
工用ヘッド本体内・前記流入孔後方に設けられた集光レ
ンズとを備えるように構成したので、流出孔に接続され
た吸気手段により発塵物およびプルームを吸引し、これ
によりビーム照射部近傍の配線基板表面への炭化物の強
固な付着、基板表面の割れを含む溶融層の発生、および
発塵物の堆積を抑制し、加工品質の向上および洗浄工程
の軽減を達成することができるとともに、流入孔より供
給される気体の内側ノズル内から内側ノズル外への流れ
により発塵物の集光レンズへの進入を防いで集光レンズ
の汚れを防止して、集光レンズの長寿命化を図ることが
できる効果がある。
工方法を示す概略斜視図である。
工方法を示す概略斜視図である。
ヘッドの断面を示す模式図である。
ヘッドの断面を示す模式図である。
工装置の構成を示すブロック図である。
工装置の被加工部周辺の構成を示す模式図である。
基板表面に生じた炭化層幅との関係を示すグラフ図であ
る。
工装置の被加工部周辺の構成を示す模式図である。
工装置の被加工部周辺の構成を示す模式図である。
の加工装置の被加工部周辺の構成を示す模式図である。
の加工装置の構成を示す説明図である。
対する変化の測定結果を示すグラフ図である。
の加工装置の構成を示す説明図である。
に対する変化の測定結果を示すグラフ図である。
の加工装置の構成を示す説明図である。
に対する変化の測定結果を示すグラフ図である。
の加工装置の構成を示す説明図である。
電極に発生する起電力の走査回数に対する変化の測定結
果を示すグラフ図である。
図である。
図である。
アシストガス(気体)、10 レーザ加工用ヘッド、
11 外側ノズル、12 内側ノズル、13流出孔、1
4 ガス供給孔(流入孔)、15 吸引ポンプ(吸気手
段,ガス吸引手段)、16 プルーム、18 空気流入
孔(流入孔)、22 レーザ発振器制御部(レーザ走査
制御手段)、23 加工テーブル制御部(レーザ走査制
御手段)、24 制御部(レーザ走査制御手段,終了時
点判定手段)、31 吸引ノズル(ガス吸引手段)、3
2 ガス供給ノズル(ガス供給手段)、40,50,6
0 検出値記憶部(終了時点判定手段)、41,51,
61 演算部(終了時点判定手段)、42,52,6
2,72 基準値設定部(終了時点判定手段)、43,
53,63,73 比較部(終了時点判定手段)、44
フォトダイオード(発光検出手段)、45 マイクロ
フォン(加工音検出手段)、46 AEセンサ(振動検
出手段)、47a〜47d 電極(起電力検出手段)、
48 電圧計(起電力検出手段)、74 判定部(終了
時点判定手段)。
Claims (15)
- 【請求項1】 レーザビームを走査させて穴抜き加工,
溝加工,外形カット等の加工を行う配線基板の加工方法
において、加工線に沿ってレーザビームを走査させ全加
工深さに比して浅い深さの加工溝を形成する加工溝形成
工程を複数回繰り返すことにより前記加工溝の加工深さ
を順次増加させ、全加工深さの加工を行うことを特徴と
する配線基板の加工方法。 - 【請求項2】 レーザビームの走査をパルス状のレーザ
ビームの繰り返し照射により行うことを特徴とする請求
項1記載の配線基板の加工方法。 - 【請求項3】 1回の加工溝形成工程を1回のレーザビ
ームの走査により行うことを特徴とする請求項2記載の
配線基板の加工方法。 - 【請求項4】 1回の加工溝形成工程を複数回のレーザ
ビームの走査により行うことを特徴とする請求項2記載
の配線基板の加工方法。 - 【請求項5】 レーザビームを走査させて穴抜き加工,
溝加工,外形カット等の加工を行う配線基板の加工装置
において、加工線に沿ってレーザビームを走査させ全加
工深さに比して浅い深さの加工溝を形成する加工溝形成
工程を複数回繰り返すことにより前記加工溝の加工深さ
を順次増加させ、全加工深さの加工を行う形でレーザビ
ームの走査を制御するレーザ走査制御手段を備えたこと
を特徴とする配線基板の加工装置。 - 【請求項6】 被加工部表面より基板面法線方向3mm
以内に部品を配置せず、開放された空間としたことを特
徴とする請求項5記載の配線基板の加工装置。 - 【請求項7】 被加工部表面より基板面法線方向5mm
以内に部品を配置せず、開放された空間としたことを特
徴とする請求項6記載の配線基板の加工装置。 - 【請求項8】 レーザビームの被加工部への照射軸方向
を、基板面法線方向より傾けたことを特徴とする請求項
5記載の配線基板の加工装置。 - 【請求項9】 被加工部表面付近の気体を吸引するガス
吸引手段を設けたことを特徴とする請求項8記載の配線
基板の加工装置。 - 【請求項10】 被加工部へ気体を供給するガス供給手
段を設けたことを特徴とする請求項8または請求項9記
載の配線基板の加工装置。 - 【請求項11】 被加工部から発生する発光を検出する
発光検出手段と、前記発光検出手段による検出結果を基
に加工溝形成工程の繰り返しの終了時点を判定する終了
時点判定手段とを備えたことを特徴とする請求項5記載
の配線基板の加工装置。 - 【請求項12】 被加工部から発生する加工音を検出す
る加工音検出手段と、前記加工音検出手段による検出結
果を基に加工溝形成工程の繰り返しの終了時点を判定す
る終了時点判定手段とを備えたことを特徴とする請求項
5記載の配線基板の加工装置。 - 【請求項13】 被加工部から発生する振動を検出する
振動検出手段と、前記振動検出手段による検出結果を基
に加工溝形成工程の繰り返しの終了時点を判定する終了
時点判定手段とを備えたことを特徴とする請求項5記載
の配線基板の加工装置。 - 【請求項14】 被加工部から発生するプルームにより
発生する起電力を検出する起電力検出手段と、前記起電
力検出手段による検出結果を基に加工溝形成工程の繰り
返しの終了時点を判定する終了時点判定手段とを備えた
ことを特徴とする請求項5記載の配線基板の加工装置。 - 【請求項15】 レーザ加工用ヘッド本体先端に設けら
れた外側ノズルと、前記レーザ加工用ヘッド本体内面・
前記外側ノズル後方に設けられた内側ノズルと、前記レ
ーザ加工用ヘッド本体側面・前記外側ノズルと前記内側
ノズルとの間に設けられて吸気手段と接続される流出孔
と、前記レーザ加工用ヘッド本体側面・前記内側ノズル
後方に設けられた気体供給用の流入孔と、前記レーザ加
工用ヘッド本体内・前記流入孔後方に設けられた集光レ
ンズとを備えたレーザ加工用ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7333815A JPH09168877A (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 配線基板の加工方法および加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7333815A JPH09168877A (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 配線基板の加工方法および加工装置 |
Related Child Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005139840A Division JP2005303322A (ja) | 2005-05-12 | 2005-05-12 | 配線基板の加工方法、加工装置およびレーザ加工用ヘッド |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09168877A true JPH09168877A (ja) | 1997-06-30 |
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ID=18270260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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- 1995-12-21 JP JP7333815A patent/JPH09168877A/ja active Pending
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