JP2006036602A - セラミック部材およびその製造方法、ならびにこれを用いた電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】凹部表層部ならび凹部周縁にマイクロクラックの発生を抑制して高信頼性のセラミック部材を提供する。
【解決手段】少なくとも一方の主面に凹部2を備えてなるセラミック部材1であって、該セラミック部材1は主成分と複数の添加剤成分とからなり、前記凹部2は熱照射で形成され、前記凹部2の表層部2aには前記主成分をなすセラミックの溶融層が実質的に存在しないようにする。
【選択図】図1

Description

本発明はセラミック部材への凹部形成方法に関するもので、特に電子部品に用いられるセラミック基板の分割用凹部や半導体チップ搭載用凹部に関する。
セラミック部材に形成される凹部は、特に電子部品用セラミック基板においては、分割用として、また、半導体チップ等の回路搭載用として用いるために形成されている。
これらの凹部形成方法として一般的なものは、シート状のセラミックグリーンシートに金型に備えられた刃を押し当てて凹部を形成するものが主流であるが、その後に焼成を行うため焼結による製品の収縮バラツキが大きく寸法精度が劣るという問題があり、高寸法精度が要求される近年は、焼結後のセラミック部材をレーザー等の熱的加工による方法が多くなりつつある。
そして、焼結後のセラミック部材へレーザー光を照射して凹部を形成する方法は、被加工物をレーザー光の熱エネルギーで溶融させて所望の形状に加工するものであり、レーザー加工の欠点として、溶融したセラミックが凹部の表層部に残留すること、また、凹部の周縁やレーザー装置の光学系に溶融物が飛着するといった問題が発生していた。
そこで、上記のレーザー加工で形成された凹部への溶融層の残留を防止する方法として、(以下不図示)レーザー光照射と同時にアシストガス或いはアシストガスとは別のガスを被加工面に吹き付け、レーザー光により昇華したセラミックの蒸気を吸引することにより凹部表層部に溶融層を残留させない方法が開示されている(特許文献1)。
上記の方法による先行技術は多数あるがいずれの方法も溶融層を満足に除去できるものではなかった。それが故に、以下に述べるように、レーザー光で加工した凹部に残留する溶融層を除去する方法について、さらに多数の先行技術が開示されている。
その方法のひとつとして、ケミカルエッチングによる方法もあり(以下不図示)、ここでは貫通孔を形成する事例であるが、アルミナ基板にレーザー光により貫通孔を形成後に燐酸液中に浸し貫通孔の溶融層をエッチング処理し内壁面を粗化することが開示されている(特許文献2)。
その他の方法として、サンドブラストにより溶融層を除去する方法もあり(以下不図示)、この場合も貫通孔を形成する事例であるが、レーザー光で加工された貫通孔に対し球状のガラスビーズを吹きつけることにより、セラミック基板の表面を荒らすことなく貫通孔の溶融層を除去できることが開示されている(特許文献3)。
また、加工メカニズムの異なる方法として、図16に示すように、セラミック部材101にCOレーザーにより発振されたレーザー光121を集光レンズ122を介して照射し照射面に600℃以下の温度をかけて熱応力により亀裂119を発生させて上記セラミック部材101を切断する方法が開示されている(特許文献4)。この方法は前述した方法とは異なり被加工物への熱的ダメージが少なく溶融層も発生しない。
凹部表面への溶融層の残留と同様に、レーザー加工の大きな問題点として、加工部位周辺への溶融物の飛着がある。溶融物の飛着は被加工物ならびにレーザー装置の光学系いずれに対して発生しても大きな問題となる。
上記課題を解決する方法として、前述した特許文献1では、(以下不図示)被加工物にレーザー光を照射しながら、アシストガスとは異なったガスを被加工物の製品となる側から廃材となる側に吹きつけるとともに、吸引ノズルで被加工物であるセラミックの昇華した蒸気を吸引することにより被加工物の製品側に溶着物が付着することを防止している。
しかし、上記の方法により溶着物を完全に防止することは出来ないだけでなく、レーザー光による加工は常に片側に廃材となる部分があると限るものでは無い。そのために、(以下不図示)レーザー光照射部以外を樹脂膜等の保護層でパターンニングし溶着物が被加工物に付着することを防止することも開示されている(特許文献5)。
特開平8−141764号公報 特開平1−112794号公報 特開2004−22643号公報 特開2000−323441号公報 特開平3−252384号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているレーザー加工部位にガスを吹きつけて被加工物の昇華した蒸気をノズルで吸引する方法は、切断加工や孔加工であっても完全に吸引することは難しく、さらに凹部形状であれば、凹部表層部への溶融層の残留をなくすことは出来なかった。このような方法で加工しても図17に示すように、セラミック部材101に分割用溝103として凹部102を形成した場合、凹部102の加工深さd2に対し、溶融層116の残留があるために実質上の凹部102は深さd1となり、従って、凹部102の深さが浅くなることにより、凹部102にそって分割するとセラミック部材101の分割不良となったり、或いは分割不良を避けるために凹部102を深く形成すると、分割工程前で割れたり、クラックが入るなどの課題が多発していた。
さらに、凹部102の溶融層116は、レーザー光によりセラミックが加熱され溶融後に冷却され固化したものであるために、冷却時の収縮により無数のマイクロクラック117が発生している。図18に示すように、セラミック部材101の主面に回路パターン106を形成し凹部102にそって分割後、上記回路パターン106と接続するように端面電極107を形成する電子部品105があるが、分割した凹部102の表面の溶融層116にマイクロクラック117があると、マイクロクラック117により溶融層116とセラミック部材101が剥がれやすく、よって端面電極107の密着強度が低下するという問題と、また、溶融層116の表層部が平滑面であるためにアンカー効果が低く、端面電極107と溶融層116を含むセラミック部材101との密着強度が低下するという課題があった。
これらの課題を解決するために、溶融層116をケミカルエッチングにより除去する方法が特許文献2であるが、エッチング液にセラミック部材101そのものを浸すために粗化したくない部分はレジスト膜で保護する必要があり、レジスト膜でパターンニングしてもレジスト膜の境界付近ではエッチング液が粗化したくない部分まで入り込み面荒れが起こるという課題と、セラミック部材101に例えば格子状の繊細かつ多数の凹部102が形成されているものでは、実質この方法は採用できないという課題があった。
また、特許文献3のサンドブラストで強制的に溶融層116を除去する方法では、溶融層116を除去するだけでなく、アルミナ基板の表面も研削されてしまうため、基板表面の平滑性が要求されるセラミック部材101には相応しい方法とは言えなかった。
また、上述した特許文献1〜3の方法は、被加工物であるセラミック部材101をレーザー光により溶融、昇華させるものであるため、図19に示すように、加工された凹部102の周縁のセラミック部材101や集光レンズ122にはセラミックの溶着物118が付くことは避けられなかった。このような光学系の溶着物118による汚損はレーザー加工能力の低下となり、セラミック部材101の表面への溶着物118の付着は回路パターン106の形成不良や回路パターン形成用のマスクの破損の要因となるという課題があった。
ここで、上記被加工物の表面に付着した溶着物118は、セラミック部材101の表面をバフ研磨等で除去するのが一般的であって、この溶着物118の除去工程はレーザー加工後の基本工程となっているのが現状である。しかし、バフ研磨等の物理的な処理で溶着物118を除去すると、被加工物のセラミック表面の粒子破壊が発生し、これを電子部品105に用い回路パターン106を形成した場合、そのパターンの密着強度が低下するという課題があった。
一方、特許文献4は、レーザー本来の高エネルギーの熱照射加工によるものではなく、セラミックが溶融しない低温度の熱照射の熱応力により亀裂119を走らせ切断加工するものである。しかしながら、この方法では、図20(a)(b)(c)のセラミック部材101に形成した凹部102の断面図に示すような、凹部102の略V字形状や略U字形状の分割用溝103や半導体チップ搭載用凹部104等の所望の形状や深さの加工は不可能であった。
また、上述した従来の溶融層116の除去処理工程を有するレーザー加工では、非加工部に存在する主成分のセラミックと微量の種々の添加剤を溶融させ、それにより発生した溶融層116を除去しているため、レーザー加工後の凹部の表層部の組成は、凹部以外のセラミック部材が有する組成とほぼ同一であり、主成分のセラミック中に種々の添加剤が略均一に分散されているものであった。
しかしながら、セラミック部材の分割用凹部102に端面電極107を形成する電子部品105では、端面電極107を構成する導電材とセラミック部材101を構成する主成分のセラミックとの密着性が劣るため、近年求められる電子部品105の極小化に伴い、セラミック部材101と端面電極107の接触面積が小さくなり、前記密着性の問題が露呈してきた。
さらに、従来のレーザー加工は、図21(a)の平面図に示すように、より連続溝に近い分割用溝103を形成しても該分割用溝103の幅の広い部分D1と幅の狭い部分D2があり、この幅D1、D2の差は少なくとも10μm以上は免れなかった。これは、そのまま形状加工の寸法精度の低下となっているとともに、分割用溝103にそって分割した後、その側面が凹凸状になっているために、セラミック部材同士或いは治工具等と上記側面が接触にするとセラミック部材101のカケが発生しやすいという課題があった。そして、この分割用溝103は図21(b)の断面図に示すように、深さ方向にも上下の波状を呈し、例えば、最大深さd3を100μm以上に加工した場合、浅い部分d4との差d5は少なくとも20μm以上は免れず、分割不良の発生または割れ、クラックという課題は解決できなかった。
さらに、図22に半導体チップ搭載用凹部104を備えたセラミック部材101を図示したが、凹部102、104の底面104aが平坦でかつ、セラミック溶融層が実質的に存在しない凹部102を形成することはレーザー加工では不可能であり、このような凹部102の製造方法はセラミックグリーンシートに貫通孔を形成したものと貫通孔のないものを貼り合わせ焼成する方法や焼結後の基板にサンドブラスト等で凹部を形成する方法が採用されていて、これらの方法はいずれもコスト高になるという課題があった。
上述した課題を総合的に解決するために、本発明者は試行錯誤の末、画期的で信頼性の高いセラミック部材とその加工技術を見いだした。
本発明のセラミック部材は、少なくとも一方の主面に凹部を備えてなるセラミック部材であって、該セラミック部材は主成分と複数の添加剤成分とからなり、前記凹部は熱照射で形成され、前記凹部の表層部には前記主成分をなすセラミックの溶融層が実質的に存在しないことを特徴とする。
また、本発明のセラミック部材は、少なくとも一方の主面に凹部を備えてなるセラミック部材であって、該セラミック部材は主成分と複数の添加剤成分とからなり、該添加剤成分の一部を前記凹部の表層部に偏在させたことを特徴とする。
さらに、前記凹部の前記セラミック部材の溶着物が実質的に存在しないことを特徴とする。
さらに、前記添加剤成分の一部を前記凹部の表層部の面積の80%以下に存在させたことを特徴とする。
さらに、前記凹部の表層部は、実質的に前記主成分をなすセラミック結晶粒の粒界面からなることを特徴とする。
さらに、前記凹部と前記セラミック部材の主面との境界線間距離のバラツキが4μm以下であることを特徴とする。
さらに、前記凹部の深さのバラツキが8μm以下であることを特徴とする。
さらに、前記セラミック部材は主成分としてAl92.0〜99.9質量%、添加剤としてSiO、MgO、CaOを含有したことを特徴とする。
さらに、前記セラミック部材を板状体とし、前記凹部が前記セラミック部材を分割する溝であることを特徴とする。
また、本発明の電子部品は前記セラミック部材を用いて、該セラミック部材の主面に回路パターンが形成され、かつ該回路パターンと前記凹部を接続するように導体が形成され、該凹部に沿って前記セラミック部材を分割した端面に電極を形成したことを特徴とする。
また、本発明の電子部品は前記セラミック部材を用いて、該セラミック部材の凹部に少なくとも一層以上の薄膜金属層を蒸着し、該薄膜金属層上に少なくとも一層以上の金属メッキ層を形成し、該金属メッキ層上に半導体チップを搭載したことを特徴とする。
主成分と複数の添加剤成分からなるセラミック基板の少なくとも一方の主面に導電体を形成し、前記添加剤成分の一部を前記セラミック基板の側面表層部に偏在させ該側面表層部に電極を形成するとともに、該電極と前記導電体とを導通したことを特徴とする電子部品。
本発明のセラミック部材の製造方法は、複数の成分からなる添加剤を含むセラミックを板状に焼成し、得られたセラミック部材の少なくとも一方の主面に凹部を有するセラミック部材の製造方法であって、該凹部を形成する部位に前記セラミック部材の主成分の融点未満で、かつ、前記添加剤のうち少なくとも1種の成分が有する融点より高い温度の熱照射をすることで、前記凹部を形成することを特徴とする。
さらに、前記熱照射の移動速度が10m/分以上であることを特徴とする。
さらに、前記熱照射に用いる熱がレーザー光であることを特徴とする。
さらに、前記レーザー光がCOレーザーであることを特徴とする。
このように本発明のセラミック部材によれば、該セラミック部材の凹部の表層部に主成分をなすセラミックの溶融層が実質的に存在しないことから、上記凹部を分割用溝として用いると、溶融層が存在しないことから分割性が良好であるとともに、凹部の深さを浅くできるため分割工程前で割れたりクラックが入るという問題を防止することができる。
また、本発明のセラミック部材の凹部の表層部に、上記添加剤成分の一部を偏在させたことにより、上記凹部に厚膜ペーストにより端面電極などの導体を形成すると、ペースト中に含有されるガラス質を形成する添加剤が、上記表層部のセラミック部材中の上記添加剤成分の一部が実質的に存在しない部分に移動し、一方で、セラミック部材を構成する上記添加剤成分の一部が上記ペーストに移動することで相互拡散するため、セラミック部材に対する導体密着強度が向上する。
また、本発明のセラミック部材の凹部の周縁にはセラミック部材の溶着物が実質的に存在しないことから、溶着物の除去工程が不要であり、従って、溶着物の除去によるセラミック部材の表面の結晶粒子が破壊され、この粒子破壊面に回路パターンを形成した場合の密着強度不良や、また、セラミック部材表面の溶着物が残留することにより回路パターン不良や印刷用マスクが破損するという問題の発生も防止できる。
このように、本発明のセラミック部材の製造方法によれば、主成分をなすセラミックの融点以下の熱照射により凹部を形成するため、セラミックの溶着物が周縁に飛散することがなく、上記熱照射がレーザー加工による場合、光学系の汚損も発生しない。さらに、熱照射の移動速度が10m/分以上と高速加工であるために、従来のレーザー加工に比べ著しく生産性向上が図れる。
以下、本発明のセラミック部材の実施形態について説明する。
図1は、本発明のセラミック部材1の一例を示す斜視図で、図1(a)は凹部2を分割用溝3として形成したもの、図1(b)は凹部2を半導体チップ搭載用凹部4として形成したものを示す。尚、上記凹部2は、セラミック部材1の両主面1a、1a’に備えても良い。
本発明のセラミック部材1は、少なくとも一方の主面に凹部2を備え、上記セラミック部材1は主成分と複数の焼結助剤となる添加剤からなり、上記凹部2を熱照射により形成し、該凹部2の表層部2aには図17に示すような溶融層116が実質的に存在しない。
従来のレーザー加工の熱照射部には、主成分のセラミックならびに添加剤がレーザー光の高熱で溶融し凹部表層部を覆っていて、これを溶融層116としているが、このように、主成分をなすセラミックの溶融層116が凹部2の表層部2aに存在しないことから、上記凹部2を分割用溝3として用いると、溶融層116が存在しないことから分割性が良好であるとともに、凹部2の深さdを浅くできるため分割工程前で割れたりクラックが入るという問題を防止することができる。これは、溶融層116が存在するように加工すると、予め、溶融層116の厚みを考慮して深めに凹部2を形成しなければならなかったため、上述したように、分割工程前に割れが発生していた。
また、この凹部2を半導体チップ搭載用凹部4として用いると凹部2の底面4aに溶融層116が存在しないことから、図2に示すように、Ni等の薄膜金属層8を凹部2、4の表層部4aに蒸着しその上にAu等の金属層9をメッキし、さらにその上に半導体チップ10を搭載するが、凹部2、4の底面4aに溶融層116が存在しないことから、アンカー効果が強く、薄膜金属層8のセラミック部材1への密着強度が向上できる。
一方で、本発明のセラミック部材1は、主成分と複数の添加剤からなり、少なくとも一方の主面に熱照射により形成された凹部2を備え、該凹部2の表層部2aには、上記主成分であるセラミック(アルミナ)より低い融点を有する成分(シリカ)を上記凹部2の表層部2aに偏在させている。図3(a)に、上記熱照射により加工されたセラミック部材1の凹部2の表層部2aのEPMA分析(Electron Probe Micro Analysis)の図面代用写真を示し、図3(b)には、非熱照射部のEPMA分析の図面代用写真を示している。ここでは本発明の一実施例としてセラミック部材1の主成分をなすセラミックがアルミナ、また、添加剤としてカルシア、マグネシアとセラミックより融点の低い添加剤としてシリカを用いている。EPMA分析の方法は、いずれも分析部位を金にて蒸着後、分析エリアを縦横ともに67μmの領域とし、マッピング条件をK分光線、分光結晶TAPとしてSi元素の分布状況を分析した。ここで、図3(a)、(b)の写真の黒色部は上記方法においてSiが実質的に存在していない部分を表している。
即ち、図3(b)に示すように、非熱照射部はアルミナより低い融点の添加剤であるシリカが全体に分散しているが、図3(a)に示すように、凹部2の表層部2aには上記シリカが偏在していることがわかる。
このように、ガラス質を形成する添加剤の成分の一部を凹部2の表層部2aに一様に分散せずに偏在させたことから、上記凹部2に厚膜ペーストで端面電極などの導体を形成すると、ペースト中に含有する添加剤の一部がセラミック部材1のガラス質を形成する添加剤が実質的に存在しない部分に移動し、一方で、セラミック部材1を構成する主成分のセラミックより低い融点の添加剤(シリカ)が前記ペーストに移動することで相互拡散するため、セラミック部材1に対する導体密着強度が向上するという効果がある。
また、本発明のセラミック部材1は、前記した凹部2の周縁に、図19に示すような溶着物118が実質的に存在しないことが好ましい。ここで、溶着物118とは、前述した主成分であるセラミックならびに添加剤がレーザー光等による高熱により溶融し、加工部位の周縁に付着したものである。これは、バフ研磨などによる溶着物118の除去工程を行う必要がなくなるとともに、前記除去工程によるセラミック部材1の表面の結晶粒子破壊により、粒子破壊面に回路パターンを形成した場合の密着強度不良や、また、溶着物118が残留することによる回路パターンの不良や印刷用マスクの破損といった問題の発生も低減できる。
また、本発明のセラミック部材1は前記の主成分であるセラミックより融点の低い添加剤が前記凹部2の80%以下の表層部2aの面積に存在することが好ましい。これは、図4に示すように、セラミック部材1に形成した凹部2を分割し、該凹部2を含めた側面1bに端面電極7を形成し回路パターン6と接続するような小型電子部品において、側面1bと端面電極7との密着強度を高めることができる。例えば、通称0402ミリタイプの電子部品は長さが0.4mm、幅が0.2mm、厚みが0.1mmで、幅0.2mmの側面に端面電極7を形成するもので、凹部2の表層部2aに溶融層116や、またマイクロクラック117が存在すると、端面電極7の密着強度を大幅に低下することになる。また、前述した方法により、溶融層116を除去したとしても、電極形成面積が小さいことから、その密着強度を満足できなかったが、前記したように、端面電極7を形成するペースト中に含まれる添加剤の一部とセラミック部材1中の添加剤とが互いに移動し合い相互拡散することにより、セラミックの融点より低い成分の添加剤が一様に分散しているセラミック部材1と端面電極7との密着強度より、セラミック部材1と端子電極7との密着強度が向上しやすくなる。そして、セラミックより低い融点の成分が凹部2の表層部2aに偏在することにより、偏在させていない場合と比較し、密着強度が向上するのが80%以下の凹部2の表層部2aの面積に主成分のセラミックより低い融点の成分が存在する条件下である。
ここで、上記した主成分であるセラミックより融点の低い添加剤が前記凹部2の表層部2aの80%を越える面積を占めて存在すると、上記導体の密着強度の向上が困難になり、また、上記値が50%未満となる場合は、主成分となるセラミックの溶融が一部に生じ、本発明の特長が損なわれることになる。主成分であるセラミックより融点の低い添加剤が凹部2の表層部2aの面積に存在する割合のより好ましい範囲は50%以上70%以下である。
また、凹部2の表層部2aは、図5(a)の模式図に示すように、実質的に主成分をなすセラミックスの結晶粒子13の粒界面からなることが好ましい。これは、図5(b)に従来のレーザー加工した凹部102の表層部102aの模式図を示すが、表層部102aは溶融したガラス質14と、レーザー加工直後にその溶融したガラス質14が固化するときの収縮によるマイクロクラック117で覆われている。この表層部102aに導体を形成すると厚膜、薄膜のいずれの導体形成においても、その密着強度は低下する。この問題を解決するために、物理的方法で溶融層116を除去すると、図5(c)に示すように、溶融層116は存在しないが、その下部のセラミックスの結晶粒子13まで破壊されているので凹部102の表層部102aは粒内破壊面となる。
しかしながら、粒内破壊面に厚膜或いは薄膜により導体を形成した場合、粒子表面が平滑面であるために、アンカー効果が低く、導体の密着強度は低下する可能性がある。これに対して、本発明のセラミック部材1の凹部2の表層部2aは、セラミックスの結晶粒子13が粒界面であり、かつ、溶融層116が表面を覆っていないために、厚膜、薄膜いずれによる導体形成でもアンカー効果が大きく、従って、導体の高い密着強度を得ることができる。
また、図6に示すように、凹部2とセラミック部材1の主面1aとの境界線間距離Dのバラツキが4μm以下であることが好ましい。これは、従来、セラミック部材に深さ100μm以上の凹部を形成する場合、パワーのあるCOレーザーで加工せざるをえず、この場合、少なくとも、上記の境界線間距離Dのバラツキは50μm以上となるという問題があった。そして、この凹部を分割用溝とした場合、分割後の側面には少なくとも25μm以上の凹凸が有り、セラミック部材1の側面と治工具等が接触するとセラミック部材1にカケが発生しやすく、また、前記側面における導体形成が困難になり、十分な密着強度を得られない可能性がある。
これに対して、境界線間距離Dのバラツキが4μm以下であると、上記凹部2を分割用溝3として用いても、分割後の側面の凹凸は2μm以下と低減でき、上記分割後の側面が治工具等と接触してもセラミック部材1のカケ発生を防止できるとともに、導体形成の印刷不良も抑制することができる。さらに、図7に示すような、繊細な格子状の分割用溝3を形成しても高い寸法精度を確保できる。
ここで、境界線間距離Dのバラツキはレーザー加工距離においては凹部2の長さが1mm以上であれば、レーザー光のドットが従来レーザーにおいても10ドット前後は含まれるために、長い加工距離で調べた場合と大差のないバラツキがわかるため、1mm以上の所定長さにおいての凹部2の対向する主面の境界線間距離Dの最大値D1と最小値D2を測定しその差を境界線間距離Dのバラツキとしている。その測定方法は、従来のレーザー加工品では工場顕微鏡でも良いが、本発明品の測定においては、バラツキが小さいために工場顕微鏡の測定誤差範囲内となることもあり、測定精度を上げるためにセラミック部材1の凹部2を含む主面側を表面分析用の金を蒸着し、SEM分析写真を撮り写真上で距離の測定を実施した。尚、図6(a)では略直線状の凹部2を示しているが、図6(b)のように、蛇行した凹部2を形成してもよい。
また、図8に示すように、前記凹部2の深さdのバラツキd5は8μm以下であることが好ましい。これは、従来ではセラミック部材に深さ100μm以上の凹部2を分割用の連続溝となるように形成しても、三角波形溝になり上記バラツキd5が少なくとも30μm以上になり、高精度な凹部2の形成が困難であるとともに、セラミック部材1の厚みtの20%以上の深さdを加工しないと分割不良が発生しやすかった。
これに対して、深さdのバラツキd5が8μm以下と小さいために、凹部2を分割用溝とした場合、セラミック部材1の厚みtの15%以上20%以下であれば分割性に支障がなく、また、必要以上に深さdを大きくしなくてもよいため、分割工程前での取り扱いや熱処理工程でクラックや割れの発生を防止できる。
ここで、凹部2の深さdのバラツキd5とは、前記境界線間距離Dのバラツキと同様に、レーザー加工品であれば、長さ1mm以上について確認すると精度の高い値を得ることができる。その所定距離における凹部2の最大深さd3と最小深さd4の差を深さdのバラツキd5とし、一般には、赤色探傷液を凹部2に塗布後、凹部2に沿って分割し工場顕微鏡で着色部分の深さを測定するが、本発明品では上記深さdのバラツキd5が小さいために工場顕微鏡による測定では測定誤差範囲内となることがある。したがって、凹部2に沿って分割後に、その分割した側面に表面分析用の金を蒸着してSEM分析写真を撮り、その写真から深さdのバラツキd5を求めた。
また、本発明のセラミック部材1は、主成分にAl91〜99.6質量%のアルミナ、添加剤としてSiO、MgO、CaOとを含有していることが好ましい。ここで、Alの範囲は、電子部品用セラミック部材としての必要特性を確保でき、また、上記添加剤が粘結剤として望ましいものである。そして、本発明のセラミック部材1凹部2の表層部2aでは、主成分を成すアルミナは実質的に溶融していないため粒界結晶面を有し、また、アルミナより融点の低いシリカが表層部2aに均一に分散して存在しているのではなく、上記シリカが存在する領域と実質的に存在しない領域があり、表層部2aにシリカが偏って分布(偏在)している。従って、上記凹部2の表層部2aに、厚膜、薄膜等による導体を形成した場合、上述したセラミック部材1中の添加剤と導体中の添加剤との相互拡散作用とともに、上記粒界結晶面による高いアンカー効果により導体の密着強度を向上できる。
ここで、本発明の主成分をなすセラミックとして、上記アルミナ以外に窒化アルミニウム、窒化珪素、フェライト、アルミナジルコニア系のセラミックスを用いてもよい。
また、本発明のセラミック部材1は該セラミック部材1を板状体とし、前記凹部2がセラミック部材1を分割する溝としているので、1シートの板状体に精細な多数の分割用溝3を形成してもその寸法精度が高い。さらに、凹部2の深さdのバラツキも小さいために、深さdを浅く形成しても分割性が良好で、かつ、クラックや割れの発生を防止できる。
本発明の電子部品5は、前記セラミック部材1の凹部2を、分割する溝として形成したものを上記凹部2にそって分割したものを用いて、図4に示すように、セラミック部材1の主面aに回路パターン6が形成され、かつ、該回路パターン6と前記凹部2を接続するように導体が形成され、該凹部2に沿って前記セラミック部材1を分割した端面1bに電極7を形成している。上記電極7は、通常厚膜ペーストをセラミック部材にディップし、焼成することにより形成するが、凹部2の表層部2aに溶融層が存在せず、主成分のセラミックの結晶粒は粒界結晶面であり、また、上記セラミックより融点の低い成分の添加剤を偏在させていることから、厚膜ペーストのセラミック部材1への入り込みがよく、かつ、厚膜ペーストに含まれるガラス質を構成する添加剤の一部とセラミック部材1中の主成分のセラミックより低い融点の添加剤とが互いに移動することにより、高いアンカー効果と添加剤の相互拡散作用により導体の密着強度を向上できる。
また、本発明の電子部品5は、前述した本発明のセラミック部材1を用いて、図2に示すように、該セラミック部材1の凹部2に少なくとも一層以上の薄膜金属層8を蒸着し、該薄膜金属層8上に少なくとも一層以上の金属メッキ層9を形成し、該金属メッキ層9上に半導体チップ10を搭載したことである。半導体チップ搭載用凹部4の底面4aに溶融層116がなく、主成分を成すセラミックの結晶粒子が粒界面であり、かつ、上記セラミックの融点より低い成分の添加剤を偏在させたことから、上記半導体チップ搭載用凹部4の底面4aに蒸着により薄膜金属層8を形成した場合、高いアンカー効果と添加剤の相互拡散作用により密着強度の高い薄膜金属層8を形成できる。従って、その上にメッキ等により金属層9を形成し、半導体チップ10を実装した場合、いずれも密着強度が高く信頼性の高い電子部品5が得られる。
つぎに、図9に示すように、本発明の電子部品5は、主成分と複数の添加剤成分からなるセラミック基板16において、少なくとも一方の主面16aに導電体11を形成し、前記添加剤のうち主成分より低い融点を有する成分を前記セラミック基板16の側面表層部16bに偏在させ、該側面表層部16bを含む側面表層部16cに電極17を形成するとともに、該電極17と前記導電体11とを導通している。このように側面表層部16bに、前記添加剤成分の一部を偏在させたことから、その部分に厚膜ペーストにより電極17を形成した場合、厚膜ペースト中のガラス質を構成する成分の一部が、セラミック基板16の側面表層部16bの前記添加剤成分の一部が実質的に存在しない部分に移動し、一方で、セラミック基板16を構成する前記添加剤成分の一部が前記ペーストに移動することにより、添加剤同士が相互拡散して電極17との密着強度が向上でき、信頼性の高い電子部品5が得られる。
つぎに、本発明のセラミック部材1の製造方法を説明する。
図10に示すように、熱照射20によりセラミック部材1の少なくとも一方の主面1aに凹部2を形成するセラミック部材1の製造方法であって、該凹部2を形成する部位に前記セラミック部材1の主成分の融点未満で、かつ、前記添加剤のうち少なくとも1種の成分が有する融点より高い温度の熱照射20をすることで、前記凹部2を形成する製造方法である。
より詳細に説明すると、上記主成分のセラミックがアルミナ、上記添加剤がシリカ、マグネシア、カルシアであるとき、アルミナの融点は約2050℃、シリカの融点は約1730℃、マグネシアの融点は約2800℃、カルシアの融点が約2570℃である。従来のレーザー加工では、約3500℃付近の熱照射により加工されるため、主成分のアルミナ、添加剤のシリカ、マグネシア、カルシアの全てが溶融し、また一部は昇華することにより、溶融物が周囲に飛散し溶着物を形成し、また、加工部位には溶融したものが冷却、固化し溶融層を形成するとともに、その溶融層には上記冷却によりマイクロクラックが生じる。
しかしながら、本発明のセラミック部材の製造方法によれば、主成分であるセラミック(アルミナ)の融点未満で、上記添加剤のうち、アルミナの融点より低い融点を有するシリカの融点以上の熱照射20をセラミック部材1の加工部位に照射するために、アルミナの溶融が実質的に起こらないため、上記した溶融層や溶着物が形成されないので、マイクロクラックの発生を抑制することができるとともに、所望形状の凹部2が形成できる。
また、図11(a)は、本発明の方法で加工された凹部2の加工後の断面形状を示し、凹部2は変質層18で閉塞されている。この変質層18の発生メカニズムは、主成分のセラミックを溶融させず、ガラス質を構成する添加剤の一種以上の融点より高い温度の熱照射により、熱照射20がかかった部位のみ上記添加剤が移動し、また、一部は昇華することにより、固着力の弱い変質層18が形成されるのである。つまり、変質層18は主成分をなすセラミックとガラス質を構成する添加剤のうち、セラミックの融点より高い融点を有する添加剤成分の分布は熱照射前との変化はないが、セラミック部材1全体に一様に分布していた上記ガラス質を構成する添加剤成分のセラミックより融点の低い成分は、上記した熱照射により移動し、セラミック部材1中でその分布に偏りが生じた。そのため、溶融層116とは組成が異なり、また、熱照射前のセラミック部材1のマトリックスとも異なるために変質層と定義した。
上記変質層18の部分は熱照射20が高速移動でかかることにより、加熱されなかった部分と明瞭な境界線が亀裂19により形成されているので、凹部2に変質層18が緩く詰まっている状態になっている。よって、変質層18は、超音波振動など物理的な方法により容易に除去することが可能で、図11(b)では、凹部2から変質層18を除去したものを示している。
また、前記熱照射の移動速度sは、10m/分以上とすることが好ましい。これは、熱伝導性に劣るセラミックの特性を利用するもので、熱照射部位を高速移動することにより、熱照射部位とそれ以外の部位の熱応力差により亀裂19を発生させるもので、上記移動速度sが10m/分未満であると正確に亀裂が形成しにくい。尚、熱照射がレーザー光21による場合、一般的に加工開始はダミー部から入り製品部の加工に入っていくが、ダミー部の幅には大小があり、加工テーブルの移動速度sが所定速度となるために僅かな助走距離を要することから、その余裕をみた場合、上記移動速度のより好ましい値は13m/分以上である。ここで、移動速度sの上限値は、加工テーブルの能力(移動速度、精度)により制限されるのが実情であって、本発明の製造方法においては、100m/分においても所望の凹部2を形成できることが確認されている。
また、本発明のセラミック部材1の製造方法の熱照射20に用いる熱としてレーザー光21を用いることが好ましい。レーザー光21による熱照射20は寸法精度の高い熱照射20が可能であり、従って、所望の形状の凹部2が形成できる。
また、前記レーザー光21をCOレーザーとすることが好ましい。これは、COレーザーによるレーザー光21で熱照射20することから、厚いセラミック部材1に対しても、安定した深さの加工が高速で加工できる。
次に、本発明のセラミック部材1の凹部をレーザー光で作製する製造方法を詳細に説明する。
一般にセラミック加工に用いられるパルス波形24を図12(a)に示す。セラミックの加工は高エネルギーを必要とするために、レーザー発振後、立ち上がりの早いパルス波形24が用いられてきた。具体的にはレーザー発振後、20〜60μsec.で最高温度域24aに達し、約3500℃前後の温度で、セラミックを溶融、昇華することにより所望の形状の加工をするものである。したがって、この際に、セラミックの溶融層や溶着物が発生するというレーザー加工特有の問題が発生したのである。これに対して、本発明の方法は、図12(b)に示すように、立ち上がりの遅いレーザー波形24を用いるもので、具体的にはレーザー発振後、最高温度24aに達するまでの時間を90〜200μsec.としている。
さらに、図13(a)のON−OFF信号図に示すように、ノーマルレーザーの発振信号25の1パルスを200μsec.としたときに比較し、本発明の製造方法は上記ノーマル信号25の1パルス間に、たとえばON信号26が2回の短パルスで合計発振時間が約60μsec.とノーマルレーザー発振信号25の30%程度と短く設定している。以上の立ち上がりの遅いパルス波形24を短いON信号26で発振させることにより、図13(b)の模式図に示すように、短いON信号26の中で立ち上がりの遅いパルス波形24を発振することにより、最高温度24aを制御した熱照射ができる。すなわち、主成分のセラミックの融点aより低く、添加剤の成分の一種以上の融点bより高い温度で加工するように設定が可能である。また、パルス周期を200μsec.以下とすることによりCW(Continuity Wave)連続発振に近似したパルス波形が得られ、これにより加工された凹部2は、図6、図8で前述したように、平面視したときの凹部2の境界線間距離のバラツキDや深さdのバラツキを抑制した加工が可能となる。
本発明のセラミック部材を以下の方法で作成した。
(実施例1)主成分のセラミックにAl96質量%のアルミナと、残部が添加剤及び不純物とからなり、上記添加剤としてSiOを2.0質量%、CaOを0.2質量%、MgOを1.0質量%添加してセラミックグリーンシートを成形し、上記セラミックグリーンシートを所定の形状に切断後、約1600℃の温度で焼成し、厚み0.635mmのセラミック焼結体を作製した。
次に、図14(a)に示すように、セラミック焼結体1’の主面1’aに、凹部2の加工幅Dが30μm、深さdが100μmの連続した分割用溝3を作製した。尚、凹部2は先端の曲率半径Rを5μmで形成した。
熱照射の条件は、COレーザー発振により図12(b)に示すような立ち上がりの遅いパルス波形24を用い、図13に示すように、ON信号26の時間を30μsec.とし、パルス周期を100μsec.(周波数10KHz)、レーザー光21の移動速度sを13m/分とした。試料数は5シートで試料番号1〜5である。ここで本発明実施例の熱照射の温度はレーザー光21の照射面において約1850℃である。
また、比較例として、セラミック焼結体1’は、上述した本発明と同じ部材を用い、凹部102の加工幅Dを90μm、深さdが100μm、先端曲率半径Rが5μmの分割用溝103を作製した。ここで深さdと先端曲率半径Rは、レーザー光21での加工深さを示し、加工後上記凹部2、102に堆積する溶融層116を含む加工深さdを指している。
この際の熱照射条件は、COレーザー発振により図12(a)に示すような立ち上がりの早いパルス波形24を用い、図13に示すように、ON信号26の時間を400μsec.とし、パルス周期を1050μsec.(周波数952Hz)、レーザー光21の移動速度sを8m/分で凹部102を加工した。試料数は5シートで試料番号6〜10である。ここで比較例のレーザー光21の照射面における温度は約3400℃である。
上述した条件で加工された凹部2、102の長手方向の長さHが12mmの表層部2a、102aの溶融層116の有無を目視で確認した。つぎに、同じく、凹部2、102の長さHが12mmの距離における幅Dの最大値と最小値の差、つまり主面1a、101aと凹部2、102の境界線間距離のバラツキについてSEM分析(走査型電子顕微鏡分析)を実施しSEM写真より算出した。また、凹部2、102の深さdについても、上記凹部2、102に沿って分割後、その破断面を蒸着しSEM分析写真を撮り、凹部1,102の長さHが12mmにおいての、最大深さと最小深さの差を上記写真より算出し深さdのバラツキとした。
また、凹部2、102の抗折加重は、上記SEM分析の分割前のセラミック部材1、101において、図14(b)に示すように、凹部2、102を中心にスパンLを28mmとし、凹部2、102の裏面側から押圧加重Pをかけ、分割されたときの抗折加重を測定した。尚、試料の幅Hは12mmで押圧速度は5mm/分とした。以上の測定結果を表1に示す。
Figure 2006036602
表1から解るように、比較例である試料番号6〜10においては、凹部102の表層部102aには溶融層116が有り、また、表には記載していないが、凹部102の周縁には、溶着物118が付着していたため、レーザー加工後に溶融層116や溶着物118が冷やされて、表層部102aや凹部102の周縁にマイクロクラックが発生した。
これらに対し、本発明実施例の試料番号1〜5は、凹部2の表層部2aには溶融層116は実質的に存在せず、また、表には記載してはいないが、凹部2の周縁には溶着物118の付着もなかったため、マイクロクラックが実質的に存在しない凹部2を形成することができた。
また、凹部2、102の幅Dのバラツキつまり境界線間距離のバラツキは、上記比較例の試料番号6〜10の平均値は52μm、また深さのバラツキは35μmと、いずれも大きな値であったのに対し、本発明実施例の試料番号1〜5の境界線バラツキの平均値は2.4μm、深さのバラツキの平均値は5.8μmと良好であったため、凹部2で分割すると凹部2の表層部2aの表面の凹凸が少なく表面状態が良好で、かつ、深さのバラツキが小さいことから分割不具合によるバリ等の発生もなかった。
さらに、凹部2、102の抗折加重は比較例の試料番号6〜10の平均値が6.4Nでかつ、そのバラツキも大きいが、本発明実施例の試料番号1〜5の平均値は5.0Nと低い値で、かつバラツキも小さいので、凹部2における分割性が向上した。
これらから、本発明のセラミック部材1は、従来のレーザー加工の欠点とされていた、溶融層116や溶着物118の付着がなく、また、高精度な寸法位置精度の凹部2が形成できるとともに、その深さdも、従来のレーザー加工では得られないバラツキの少ないものが作製できるので、分割用溝3或いは半導体チップ搭載用凹部4として好適である。
(実施例2)つぎに、上述したセラミック部材1を用いて、熱照射の移動速度sを変化させた試料を作成し、溶融層116、溶着物118の発生の確認をおこなった。
本発明のセラミック部材1の加工条件は、実施例1と同様に上記セラミック焼結体1’の主面1’aに、凹部2の加工幅Dが30μm、深さdが100μmの連続した分割用溝3を、COレーザー発振により図12(b)に示すな立ち上がりの遅いパルス波形24を用い、図13に示すように、ON信号26の時間を30μsec.とし、パルス周期を100μsec.(周波数10KHz)で照射し、レーザー光21の移動速度sを8、9、10、13、20m/分でおこない、それぞれ試料番号を11〜15とした。
ここで、上記レーザー光21の照射面における温度は、試料番号11、12では約2100〜2200℃、一方で、試料番号13〜15では約1770〜1950℃である。
そして、上記加工されたセラミック部材1の凹部2への溶融層116の有無ならびに、凹部2の周縁への溶着物118の付着の有無の確認を目視でおこなった。以上の結果を表2に示す。
Figure 2006036602
表2から解るように、レーザー光21の熱照射の移動速度sが8m/分の試料番号11は凹部2に溶融層116が存在し、また、凹部2の周縁には溶着物118が付着していた。上記移動速度sが9m/分の試料番号12は凹部2に溶融層116は存在ししていたが、凹部2の周縁には溶着物118の付着は無かった。上記移動速度sが10m/分以上の試料番号13〜15は凹部2への溶融層116の存在ならびに、凹部2の周縁への溶着物118の付着のいずれも皆無であった。
これより熱照射の移動速度sを遅くすると、前述したような立ち上がりが遅く、立ち上がりの途中でカットするパルス波形24で加工する方法であっても、主成分であるセラミックの溶融が始まり溶融層や溶着物が発生することが解る。したがって、好ましい熱照射の移動速度sは10m/分以上で誤差範囲を考慮すると13m/分以上とすることがより好ましい。
(実施例3)実施例1で用いたものと同一のセラミック焼結体1’、101’を用いて、凹部2、102を次の条件により形成した。
本発明のセラミック部材1は、上記セラミック焼結体1’の主面1a’に、凹部2の加工幅Dが30μm、深さdが100μmの連続した分割用溝3をレーザー光21の移動速度sを13m/分で凹部2を作製した。
熱照射の条件は、COレーザー発振が図12(b)に示すような立ち上がりの遅いパルス波形24を用い、試料番号16は図13に示すように、ON信号26の時間を38μsec.とし、パルス周期を125μsec.(周波数8000Hz)、試料番号17は上記ON信号26の時間を33μsec.とし、パルス周期を111μsec.(周波数9000Hz)、試料番号18は上記ON信号26の時間を30μsec.とし、パルス周期を100μsec.(周波数10KHz)、試料番号19は上記ON信号26の時間を25μsec.とし、パルス周期を87μsec.(周波数11.5KHz)、試料番号20は上記ON信号26の時間を23μsec.とし、パルス周期を77μsec.(周波数13KHz)で加工した。ここで、上記レーザー光21の照射面における温度は試料番号16が約2030℃、一方で、試料番号17〜20は約1770℃〜1950℃である。
また、比較例として、同一のセラミック焼結体1’を用いて、上記セラミック焼結体1’の主面に、凹部102の加工幅Dが90μm、深さdが100μmの分割用溝103をレーザー光21の移動速度sを8m/分で作製した。この時の熱照射条件は、COレーザー発振により図12(a)に示すような立ち上がりの早いパルス波形24を用い、ON信号26の時間を400μsec.とし、パルス周期を1050μsec.(周波数952Hz)、照射面における温度を約3400℃で加工したものを試料番号21とした。
そして、各試料に形成された凹部2、102の表層部2a、102aについてEPMA分析をおこなうことにより、添加剤の分散状態とその割合を確認した。ここで凹部2、102の表層部2a、102aの面積に対し、95%以下の面積にシリカが存在する場合を偏在すると定義する。尚、熱照射等を加えないセラミック部材1の表面及び断面に存在するシリカの面積の割合は、ある任意に定められた面積中の97〜99%程度である。
つぎに、上記凹部2、102の幅12mmに亘る、主面1a、101aとの境界線間距離のバラツキと深さのバラツキを実施例1と同様の方法で測定した。
つぎに、上記凹部2、102に沿って分割後、図15に示すように、分割した凹部2、102の表層部2a、102aに電極17をテスト用に形成した。電極17のペーストは市販されている銅電極ペーストを用い膜厚が50μmとなるように塗布し、窒素還元炉にて850℃で焼成した。尚、上記ペーストには添加剤としてシリカが含まれているものである。
そして、直径1mmのアルミニウム円柱を上記電極17の表面に樹脂接着剤で接着し、電極17の面に対し、垂直方向に引っ張ることにより電極17とセラミック部材1、101の剥離強度の測定を行った。尚、引っ張り速度は1mm/分とした。以上の結果を表3に示す。
Figure 2006036602
表3から解るように、比較例である試料番号21の凹部102の表層部102aには、シリカが一様に分散をしており、また、その分散は表層部102aの面積の99%に相当するものであり、また、試料番号16は、上記シリカの分布の割合は90%であり、偏在の程度が小さかった。これにより、試料番号21では、上記シリカと電極17中のシリカとの相互拡散の作用が小さかったため、セラミック部材1に対する電極の剥離強度が低くなり、セラミック部材1と電極17との密着強度が著しく低下した。
これに対して、本発明実施例の試料番号17〜20は、いずれも上記シリカは表層部102aで偏在し、その分布の割合は表層部102aの面積において50〜80%を占めていた。これにより、上記シリカと電極17中のシリカとが相互拡散することによって、セラミック部材1と電極17との密着強度が向上したため、電極17の剥離強度が増大した。
一方で、試料番号16は、境界線間距離のバラツキが4.3μm、深さバラツキが8.4μmと各バラツキが大きかったため、電極形成時に印刷不良が生じ、電極の剥離強度が若干増大した。
しかしながら、試料番号17〜20の境界線間距離のバラツキは4.0μm以下、また深さバラツキは8.0μm以下であったため、上述したような電極形成時の印刷不良を抑制でき、電極の密着強度がさらに改善された値となった。
また、上記凹部2、102に電極形成し、その剥離強度のテスト結果は、比較例の試料番号21が30MPa、また、試料番号16が39MPaに対し、本発明実施例の試料番号17〜20は45〜54MPaであり、凹部の表層部にシリカの偏在があると、たとえば、上記凹部を分割後に端面電極を形成すると、電極の密着強度を向上できることがわかる。また、実施例中にはないが、本発明のセラミック部材の凹部を半導体チップ搭載用凹部として用いると、凹部の表層部に溶融層が無く、その周縁に溶着物も付着していないので、下地層として薄膜金属層を蒸着した場合、高いアンカー効果がえられるとともに、周縁の繊細な回路パターンが溶着物により断線する虞も無い。
(a)、(b)は本発明のセラミック部材の一例を示す斜視図である。 本発明の電子部品の一例を示す断面図である。 (a)は本発明のセラミック部材の凹部表層部、(b)は非熱照射部のおのおのEPMA分析結果の図面代用写真である。 本発明のセラミック部材を電子部品として用いた場合の断面図である。 (a)、(b)、(c)は凹部表層部の結晶粒子の模式図である。 本発明のセラミック部材の平面図である。 本発明のセラミック部材の一例を示す平面図である。 本発明のセラミック部材の凹部分割破断面である。 本発明の電子部品の部分断面図である。 本発明のセラミック部材の製造方法の一例を示す斜視図である。 (a)、(b)は本発明のセラミック部材の凹部断面図である。 (a)、(b)はパルス波形の模式図である。 (a)、はパルス信号のON−OFFの模式図、(b)はパルス波形の立ち上がりと温度の関係を示す模式図である。 (a)はセラミック部材の斜視図、(b)は抗折荷重測定の断面図である。 凹部表層部に電極を形成した斜視図である。 従来のレーザー加工方法の一例を示す斜視図である。 従来のセラミック部材の斜視図である。 従来のセラミック部材をもちいた電子部品の部分断面図である。 従来のレーザー加工の断面図である。 (a)、(b)、(c)は凹部を有するセラミック部材の一例を示す断面図である。 従来のセラミック部材を示すものであり、(a)は平面図、(b)は断面図である。 従来のセラミック部材の斜視図を示す。
符号の説明
1、101:セラミック部材
2、102:凹部
2a、102a:表層部
3、103:分割用溝
4、104:半導体チップ搭載用凹部
5、105:電子部品
6、106:回路パターン
7、107:端面電極
8:薄膜金属層
9:金属層
10:半導体チップ
11:導電体
13:結晶粒子
14:ガラス質
15:添加剤
16:セラミック基板
17:電極
18:変質層
19:亀裂
20:熱照射
21:レーザー光
22:集光レンズ
23:加工テーブル
24:パルス波形
25:ノーマルレーザーの発振信号
26:ON信号
116:溶融層
117:マイクロクラック
118:溶着物
119:亀裂

Claims (16)

  1. 少なくとも一方の主面に凹部を備えてなるセラミック部材であって、該セラミック部材は主成分と複数の添加剤成分とからなり、前記凹部は熱照射で形成され、前記凹部の表層部には前記主成分をなすセラミックの溶融層が実質的に存在しないことを特徴とするセラミック部材。
  2. 少なくとも一方の主面に凹部を備えてなるセラミック部材であって、該セラミック部材は主成分と複数の添加剤成分とからなり、該添加剤成分の一部を前記凹部の表層部に偏在させたことを特徴とするセラミック部材。
  3. 前記凹部の周縁に前記セラミック部材の溶着物が実質的に存在しないことを特徴とする請求項1記載のセラミック部材。
  4. 前記添加剤成分の一部を前記凹部の表層部の面積の80%以下に存在させたことを特徴とする請求項2記載のセラミック部材。
  5. 前記凹部の表層部は、実質的に前記主成分をなすセラミック結晶粒の粒界面からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のセラミック部材。
  6. 前記凹部と前記セラミック部材の主面との境界線間距離のバラツキが4μm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のセラミック部材。
  7. 前記凹部の深さのバラツキが8μm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のセラミック部材。
  8. 前記セラミック部材は主成分としてAl92.0〜99.9質量%、添加剤としてSiO、MgO、CaOを含有したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のセラミック部材。
  9. 前記セラミック部材を板状体とし、前記凹部が前記セラミック部材を分割する溝であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のセラミック部材。
  10. 請求項9記載のセラミック部材を用いて、該セラミック部材の主面に回路パターンが形成され、かつ該回路パターンと前記凹部を接続するように導体が形成され、該凹部に沿って前記セラミック部材を分割した端面に電極を形成したことを特徴とする電子部品。
  11. 請求項1乃至8のいずれかに記載のセラミック部材を用いて、該セラミック部材の凹部に少なくとも一層以上の薄膜金属層を蒸着し、該薄膜金属層上に少なくとも一層以上の金属メッキ層を形成し、該金属メッキ層上に半導体チップを搭載したことを特徴とする電子部品。
  12. 主成分と複数の添加剤成分からなるセラミック基板の少なくとも一方の主面に導電体を形成し、前記添加剤成分の一部を前記セラミック基板の側面表層部に偏在させ、該側面表層部に電極を形成するとともに、該電極と前記導電体とを導通したことを特徴とする電子部品。
  13. 複数の成分からなる添加剤を含むセラミックを板状に焼成し、得られたセラミック部材の少なくとも一方の主面に凹部を有するセラミック部材の製造方法であって、該凹部を形成する部位に前記セラミック部材の主成分の融点未満で、かつ、前記添加剤のうち少なくとも1種の成分が有する融点より高い温度の熱照射をすることで、前記凹部を形成することを特徴とするセラミック部材の製造方法。
  14. 前記熱照射の移動速度が10m/分以上であることを特徴とする請求項13に記載のセラミック部材の製造方法。
  15. 前記熱照射に用いる熱がレーザー光であることを特徴とする請求項13または14に記載のセラミック部材の製造方法。
  16. 前記レーザー光がCOレーザーであることを特徴とする請求項15記載のセラミック部材の製造方法。
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