JPH09168596A - 医療用膨張・収縮駆動装置 - Google Patents

医療用膨張・収縮駆動装置

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JPH09168596A
JPH09168596A JP7329157A JP32915795A JPH09168596A JP H09168596 A JPH09168596 A JP H09168596A JP 7329157 A JP7329157 A JP 7329157A JP 32915795 A JP32915795 A JP 32915795A JP H09168596 A JPH09168596 A JP H09168596A
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balloon
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gas
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伸一 宮田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容量が異なるバルーンカテーテルを交換する
際にも、駆動用部品を交換する必要がなく、駆動装置の
軽量化を図り、駆動部品の交換時期の管理も容易である
医療用膨張・収縮駆動装置およびその使用方法を提供す
ること。また、患者の様態の機能回復に合わせて、比較
的容易に心拍補助量の低減を正確に行うことができる医
療用膨張・収縮駆動装置およびその使用方法を提供する
こと。 【解決手段】 バルーン22の膨張および収縮を繰り返
すように、バルーン22に連通する配管系18に、陽圧
と陰圧とを交互に印加する圧力伝達隔壁装置40と、配
管系18の内部圧力を検出する圧力センサ15と、圧力
センサ15により、バルーン22を収縮状態から膨張状
態に切り換えるタイミングで、配管系18の圧力を検出
し、その検出された圧力が、所定値となるように、配管
系18にガスを補充するガス補充装置60と、所定値を
変更する制御手段10と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば陽圧と陰
圧を交互に出力して大動脈内バルーンポンプ(IAB
P)などの医療機器を膨張・収縮駆動する医療用膨張・
収縮駆動装置およびその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばIABP用バルーンカテーテル
では、そのバルーンを患者の心臓の近くの動脈血管内に
挿入し、心臓の拍動に合わせて膨張および収縮させ、心
臓の補助治療を行う。バルーンを膨張・収縮させるため
の駆動装置として、たとえば特開昭60−106464
号公報に示す駆動装置が知られている。
【0003】この公報に示す駆動装置は、一次側配管系
と、二次側配管系とを有し、これら系を圧力伝達隔壁装
置(一般的には、容量制限装置(VLD)またはアイソ
レータと称する)により隔離し、一次側配管系に生じる
圧力変動を二次側配管系に伝達し、二次側配管系に生じ
る圧力変化によりバルーンを膨張および収縮駆動してい
る。このように一次配管系と二次配管系とに分離するの
は、バルーンを駆動するための流体と、陽圧および陰圧
の発生源となる流体とを別流体にし、バルーンの膨張・
収縮の応答性向上を図るためである。また、二次配管系
を拡散による洩れを除いて気密に保つことにより、比較
的高価な二次配管系内の流体を大量に消費せず、すなわ
ち低コストで圧力発生を行うためである。
【0004】この圧力伝達隔壁装置は、外殻を硬質のも
ので作ると同時に、ダイヤフラムが一次側配管系からの
陰圧及び陽圧に応じて、スムーズに隔壁装置の内壁に密
着し停止するような構造とする。このような構造によ
り、二次配管系の排除容積が一定に保たれる。よって、
この圧力伝達隔壁装置を介在させることで、バルーン膜
に損傷が生じた状態でバルーンを膨張および収縮させる
時に、一定容量以上のガスがバルーンから体内へ洩れ出
す危険を防止することができる。
【0005】ところで、IABP用バルーンカテーテル
では、患者の体の大きさに合致するように、複数種類の
容積のものを準備する必要がある。したがって、従来で
は、二次側配管系に接続されるバルーンカテーテルを、
容積の異なるバルーンカテーテルに交換した場合には、
圧力伝達隔壁装置も、駆動容量が異なるものに交換する
必要があった。または、圧力伝達隔壁装置内に圧力伝達
部材であるダイヤフラムの移動ストロークを調節可能に
する構造を持つ場合は、その調節が必要であった。ただ
し、移動ストロークを調節することにより、駆動容量を
変化させる方式の装置では、機構的に大がかりになり易
く、又、人手を介して設定を変更するなど、煩雑な操作
となり易い。更に、駆動機能としてモーター等を用いた
場合、応答速度等に難があることから、実際には、圧力
伝達隔壁装置自体を交換する方式の駆動装置が多く用い
られてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】もし、少ない駆動容量
の圧力伝達隔壁装置で大きな容量のバルーンを駆動する
と、十分な心臓補助効果が得られないおそれがある。ま
た、逆の場合には、バルーンに過剰な圧力が加わり、バ
ルーンからガスが漏れる危険性が増大する。
【0007】また、ガス漏れを防ぎながら、圧力伝達隔
壁装置を交換可能な装置とするためには、圧力伝達隔壁
装置と筐体側の受け口に適切なシール構造を設けると同
時に十分な締め付けを行なう必要がある。そのため、こ
の圧力伝達隔壁装置及びこの圧力伝達隔壁装置が交換可
能に収容される筐体側の受け口の剛性も高める必要があ
る。このことは、装置全体の重量が増大するばかりでな
く、精密な加工を要することから、コストの増大にもつ
ながる。一方、交換が不要となれば、ネジ止めや接着等
の恒久的な接続手段を用いることにより十分な気密性が
得られる。
【0008】さらに、圧力伝達隔壁装置内のゴム製ダイ
ヤフラムは、使用により疲労することから、適用限界の
使用回数に近づいた場合には、交換する必要がある。と
ころが、圧力伝達隔壁装置は、使われるバルーンカテー
テルの容量に応じて交換されるために、各々のダイヤフ
ラムの駆動回数を管理することは困難である。したがっ
て、圧力伝達隔壁装置内のダイヤフラムの交換時期を確
定することが困難である。そのため、安全を考えて、圧
力伝達隔壁装置内のダイヤフラムは、早めに交換するこ
とになり、その手間やコストが高くなると言う課題も有
する。
【0009】なお、特開平5−10952号公報には、
バルーンカテーテルの容量が変化しても、圧力伝達隔壁
装置の交換や調整作業を不要とするための技術が開示し
てある。この技術では、バルーンカテーテル側二次配管
(チューブまたはホースを含む)内の圧力を監視し、図
4(C)の*1に示すタイミングで、バルーン側圧力を
検出し、この圧力を一定に保つように、バルーン側配管
内のガス補充を行うようにしている。すなわち、この公
報に示す技術では、バルーンが膨らみきった時の圧力
(プラトー圧)を一定に保っている。この公報によれ
ば、このような構成により、容量の異なるバルーンカテ
ーテルを駆動する場合でも、圧力調整が自動的に行われ
るので、オペレータの調整操作が不要であるとしてい
る。
【0010】ところが、この公報に記載の技術では、バ
ルーンの繰り返し疲労や、不用意な加圧(間違った圧力
の適用、患者の血管の屈曲)や、患者血管内の突起物へ
の挿入時の引っかかりなどの不慮の事態で発生するバル
ーン容量の変動に気づかずに、バルーン側配管へ、駆動
ガスとしてのヘリウムガスを不足分充填し、使用し続け
る危険性が内在している。当然、このような変形したバ
ルーンの期待寿命は、本来の場合よりも短くなるため、
患者にとっては好ましくない。なお、密封された配管内
でヘリウムガスの不足が生じるのは、分子量の小さいヘ
リウムガスが、バルーンや配管を構成するチューブの壁
面から拡散透過により逃げて行くためである。
【0011】さらに、患者回復に伴う血圧上昇が、バル
ーンの内圧の設定上限値を越えれば、バルーンからヘリ
ウムガスを抜いてしまうように制御され、最悪、バルー
ンが膨らまなくなるおそれもある。このような状態で、
バルーンが患者体内に留置され続ければ、バルーンの表
面等に血栓を生成し、重篤な副作用を発生する危険があ
る。
【0012】また、特開平5−192396号公報に
は、患者心臓の回復期に合わせて、バルーンカテーテル
による心臓拍出補助量を減少させるために、一次側配管
系の陽圧タイミングバルブの開放時間を除々に減少させ
るように制御する技術が開示してある。
【0013】しかしながら、この公報に示す技術では、
患者の血圧変動や、バルブの機械的な精度によって生じ
る開閉時間のばらつきにより、心臓拍出補助量の減少を
正確に制御することは困難である。本発明は、このよう
な実状に鑑みてなされ、容量が異なるバルーンカテーテ
ルを交換する際にも、駆動用部品を交換する必要がな
く、駆動装置の軽量化を図り、駆動部品の交換時期の管
理も容易である医療用膨張・収縮駆動装置およびその使
用方法を提供することを目的とする。また、本発明は、
患者の容態の機能回復に合わせて、比較的容易に心拍補
助量の低減を正確に行うことができる医療用膨張・収縮
駆動装置およびその使用方法を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の観点に係る医療用膨張・収縮駆動装
置は、被駆動機器の膨張および収縮を繰り返すように、
被駆動機器に連通する配管系に、陽圧と陰圧とを交互に
印加する圧力発生手段と、前記配管系の内部圧力を検出
する圧力検出手段と、前記圧力検出手段により、前記被
駆動機器を収縮状態から膨張状態に切り換えるタイミン
グで、前記配管系の圧力を検出し、その検出された圧力
が、所定値となるように、前記配管系にガスを補充する
ガス補充手段と、前記所定値を変更する制御手段と、を
有する。
【0015】本発明の第2の観点に係る医療用膨張・収
縮駆動装置は、陽圧と陰圧を交互に発生する一次側圧力
発生手段と、前記一次側圧力発生手段で発生された陽圧
と陰圧とが一次配管系を通して交互に導入される第1室
と、この第1室と気密隔離され、第1室の圧力の少なく
とも一部が伝達される第2室とが形成された圧力伝達隔
壁手段から成る二次側圧力発生手段と、前記第2室に連
通し、膨張および収縮駆動される被駆動機器に連通する
二次配管系と、前記二次配管系の内部圧力を検出する圧
力検出手段と、前記被駆動機器が収縮状態で、二次配管
系に封入されるガスの充填時の圧力を、前記被駆動機器
の容積に応じて決定し、前記圧力検出手段により、前記
被駆動機器を収縮状態から膨張状態に切り換えるタイミ
ングで、前記二次配管系の圧力を検出し、その検出され
た圧力が、被駆動機器の容積に応じた所定値となるよう
に、前記二次配管系にガスを補充するガス補充手段と、
前記所定値を変更する制御手段と、を有する。
【0016】本発明において、「切り換えるタイミン
グ」とは、その直前のタイミングも含み、圧力を切り替
えるための電磁弁等を切り換える電気信号に、機械系の
応答時間(通常、数ミリ秒〜数十ミリ秒)を考慮する
と、電気信号の切替前50ミリ秒から切替後50ミリ秒
以内の時点を意味する。
【0017】本発明に係る医療用膨張・収縮駆動装置を
用いれば、圧力伝達隔壁手段から成る二次側圧力発生手
段の駆動容量を変えるために、機器を交換することな
く、異なる容量のバルーンカテーテルなどの被駆動機器
を、膨張・収縮駆動することができる。すなわち、異な
る容量の被駆動機器を接続した場合には、二次配管系に
封入されるガスの充填時の圧力を、被駆動機器の容積に
応じて決定する。そして、駆動の際には、圧力検出手段
により、被駆動機器を収縮状態から膨張状態に切り換え
るタイミングで、二次配管系の圧力を検出し、その検出
された圧力が、被駆動機器の容積に応じた所定値となる
ように、二次配管系にガスを補充する。
【0018】たとえば、小さい容量のバルーンカテーテ
ルを駆動装置に接続して膨張・収縮駆動する場合には、
二次配管系に封入するガス圧を低めに設定する。たとえ
ば40ccの容量のバルーンカテーテルを用いる場合に
は、その二次配管系の充填時のガス圧を+10±5mm
Hg(ゲージ圧)とし、30ccの容量のバルーンカテ
ーテルを用いる場合には、その二次配管系の充填時のガ
ス圧を−30±5mmHg(ゲージ圧)とする。なお、
従来では、圧力伝達隔壁手段から成る二次側圧力発生手
段の部品を交換することによりその駆動容量を変え、二
次配管系の充填圧は、被駆動機器の容量に関係なく一定
であった。
【0019】本発明では、小さい容量の被駆動機器を用
い、これを駆動する場合には、二次配管系の充填時のガ
ス圧を低くし、この低い圧力が保たれるように駆動時の
ガス圧を制御する。そのため、被駆動機器の収縮末期の
圧力が従来よりも低くなり、収縮開始時との差圧が大き
くなり、大きな容量の被駆動機器の場合よりも早く収縮
することとなり心臓の負担を低減させる効果が大きくな
る。。
【0020】また、本発明では、圧力伝達隔壁手段から
成る二次側圧力発生手段の駆動容量を変えるために、部
品を交換する必要がなくなる。その結果、圧力伝達隔壁
手段から成る二次側圧力発生手段を固定式にすることが
でき、カートリッジ式の交換を前提とした剛性が不要と
なり、装置の軽量化を図ることができる。さらに、圧力
伝達隔壁手段に内蔵されるダイヤフラムなどの膜の使用
時間あるいは使用回数は、駆動装置の運転時間及び駆動
回数と等しく、その管理が容易になり、そのメンテナン
スも容易になる。さらに、操作者から見れば、被駆動機
器の容量に応じて圧力伝達隔壁部分を交換したり、又
は、駆動ストロークを調整する手間がなくなり、その操
作が容易になる。
【0021】本発明に係る医療用膨張・収縮駆動装置
は、患者の治療の終期において、その心拍補助量を減少
させるための用途にも好適に用いることができる。本発
明では、被駆動機器に接続される配管系のガス圧を、被
駆動機器を収縮状態から膨張状態に切り換える直前のタ
イミングで、所定値に近づくように制御し、しかもその
所定値を変更することが可能である。そのため、患者の
治療の終期には、その所定値を低くすることで、被駆動
機器側配管系に封入されるガス圧を低くする。その結
果、被駆動機器の膨らむ量が減少し、心拍補助量を良好
に減少させることができる。 本発明は、バルブの開時
間で心拍補助量を減少させようとする特開平5−192
396号公報に示す技術に比較し、患者の血圧変動やバ
ルブの開閉時間のばらつきによらず、正確に心拍補助量
の減少を制御することができる。
【0022】又、回復期にある患者が高い血圧を示して
も、急激に、バルーン内のガス量を減らしてしまうこと
がないので、安全に、必拍補助量を減らせることから、
特開平5−10952号公報開示の技術より優れてい
る。本発明に係る医療用膨張・収縮駆動装置では、被駆
動機器の駆動時において、特開平5−10952号公報
とは異なり、被駆動機器を収縮状態から膨張状態に切り
換える直前のタイミングで、前記配管系の圧力を検出
し、その検出された圧力が、所定値となるように、被駆
動機器に接続される配管系にガスを補充する。すなわ
ち、上記公報に示す駆動装置では、被駆動機器としての
バルーンが膨らんだ状態の圧力(プラトー圧)を検出
し、これを一定になるように制御するのに対し、本発明
では、被駆動機器としてのバルーンが萎んだ状態での圧
力を検出し、所定値になるように制御する。言い替えれ
ば、本発明では、バルーンが萎んだ状態で、このバルー
ンに接続される閉鎖配管系に一定容量(一定モル数:化
学当量比)のガスを入れる。その後、バルーンなどから
の透過により減少したガス量の確認を、必ず、バルーン
が萎んだ状態で監視する。
【0023】このため本発明では、外力により変形し得
るバルーン部分の影響を排除し、任意の駆動配管系(チ
ューブやホースを含む)とバルーンの容量に応じて設定
されるガスの化学当量が一定に保たれるように制御する
ことが可能となる。また、このように制御すれば、プラ
トー圧(バルーンが膨らんだ状態での圧力)を観測する
ことにより、バルーンが曲折されているなどの不測の事
態によりバルーンの容積が変化したことを検出すること
ができる。たとえば、プラトー圧力が、通常よりも高く
なった場合には、バルーンが曲折されているなどの推測
ができる。また、プラトー圧力が、通常よりも小さくな
った場合には、ガスが透過以外の不測の事態で二次配管
系内から漏れていると判断することができる。
【0024】また、本発明では、患者血圧が所定のプラ
トー圧より多少高くなっても、プラトー圧を一定値に制
御していないのでバルーン内圧は患者血圧と同じ値に近
くなりバルーンの膨張容積はほぼ一定に保たれる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る医療用膨張・
収縮駆動装置を、図面に示す実施形態に基づき、詳細に
説明する。図1は本発明の一実施形態に係る医療用膨張
・収縮駆動装置の概略構成図である。
【0026】図1に示す実施形態に係る駆動装置は、I
ABP用バルーンカテーテル20のバルーン22を膨張
および収縮させるために用いられる。本実施形態に係る
医療用膨張・収縮駆動装置について説明するに先立ち、
まずIABP用バルーンカテーテル20について説明す
る。
【0027】図5に示すように、IABP用バルーンカ
テーテル20は、心臓の拍動に合わせて拡張および収縮
するバルーン22を有する。バルーン22は、膜厚約1
00〜150μm程度の筒状のバルーン膜で構成され
る。本実施形態では、拡張状態のバルーン膜の形状は円
筒形状であるが、これに限定されず、多角筒形状であっ
ても良い。
【0028】IABP用バルーン22は耐屈曲疲労特性
に優れた材質で構成される。バルーン22の外径および
長さは、心機能の補助効果に大きく影響するバルーン2
2の内容積と、動脈血管の内径などに応じて決定され
る。バルーン22は、通常、その内容積が30〜50c
cであり、外径が拡張時14〜16mmであり、長さが
210〜270mmである。
【0029】このバルーン22の遠位端は、短チューブ
25を介してまたは直接に内管30の遠位端外周に熱融
着または接着などの手段で取り付けてある。バルーン2
2の近位端には、金属チューブ27などの造影マーカー
を介してまたは直接に、カテーテル管24の遠位端に接
合してある。このカテーテル管24の内部に形成された
第1のルーメンを通じて、バルーン22内に、圧力流体
が導入または導出され、バルーン22が拡張または収縮
するようになっている。バルーン22とカテーテル管2
4との接合は熱融着あるいは紫外線硬化樹脂などの接着
剤による接着により行われる。
【0030】内管30の遠位端はカテーテル管24の遠
位端より遠方へ突き出ている。内管30はバルーン22
およびカテーテル管24の内部を軸方向に挿通されてい
る。内管30の近位端は分岐部26の第2ポート32に
連通するようになっている。内管30の内部には、バル
ーン22の内部およびカテーテル管24内に形成された
第1のルーメンとは連通しない第2のルーメンが形成し
てある。内管30は、遠位端の開口端23で取り入れた
血圧を分岐部26の第2ポート32へ送り、そこから血
圧変動の測定を行うようになっている。
【0031】バルーンカテーテル20を動脈内に挿入す
る際に、バルーン22内に位置する内管30の第2ルー
メンはバルーン22を都合良く動脈内に差し込むための
ガイドワイヤー挿通管腔としても用いられる。バルーン
カテーテルを血管などの体腔内に差し込む際には、バル
ーン22は内管30の外周に折り畳んで巻回される。図
5に示す内管30は、たとえばカテーテル管24と同様
な材質で構成される。内管30の内径は、ガイドワイヤ
を挿通できる径であれば特に限定されず、たとえば0.
15〜1.5mm、好ましくは0.5〜1mmである。この
内管30の肉厚は、0.1〜0.4mmが好ましい。内管
30の全長は、血管内に挿入されるバルーンカテーテル
20の軸方向長さなどに応じて決定され、特に限定され
ないが、たとえば500〜1200mm、好ましくは70
0〜1000mm程度である。
【0032】カテーテル管24は、ある程度の可撓性を
有する材質で構成されることが好ましい。カテーテル管
24の内径は、好ましくは1.5〜4.0mmであり、カ
テーテル管24の肉厚は、好ましくは0.05〜0.4
mmである。カテーテル管24の長さは、好ましくは30
0〜800mm程度である。
【0033】カテーテル管24の近位端には患者の体外
に設置される分岐部26が連結してある。分岐部26は
カテーテル管24と別体に成形され、熱融着あるいは接
着などの手段で固着される。分岐部26にはカテーテル
管24内の第1のルーメンおよびバルーン22内に圧力
流体を導入または導出するための第1ポート28と、内
管30の第2ルーメン内に連通する第2ポート32とが
形成してある。
【0034】第1ポート28は、たとえば図6に示すポ
ンプ装置9に接続され、このポンプ装置9により流体圧
がバルーン22内に導入または導出されるようになって
いる。導入される流体は特に限定されないが、ポンプ装
置9の駆動に応じて素早くバルーン22が拡張または収
縮するように、粘性および質量の小さいヘリウムガスな
どが用いられる。
【0035】ポンプ装置9の詳細については、図1を参
照にして後述する。第2ポート32は図6に示す血圧変
動測定装置29に接続され、バルーン22の遠位端の開
口端23から取り入れた動脈内の血圧の変動を測定可能
になっている。この血圧測定装置29で測定した血圧の
変動に基づき、図6に示す心臓1の拍動に応じてポンプ
装置9を制御し、0.4〜1秒の短周期でバルーン22
を拡張および収縮させるようになっている。
【0036】IABP用バルーンカテーテル20では、
前述したように、バルーン22内に導入および導出する
流体として、応答性などを考慮して、粘性および質量の
小さいヘリウムガスなどが用いられる。このヘリウムガ
スの陽圧および陰圧を直接ポンプやコンプレッサなどで
作り出すことはコスト面で問題があるとともに、容量の
制御が困難なことから、図1に示すような構造を採用し
ている。すなわち、バルーン22内に連通する二次配管
系18と、一次側圧力発生手段としてのポンプ4a,4
bに連通する一次配管系17とを、圧力伝達隔壁装置4
0により分離している。圧力伝達隔壁装置40は、たと
えば図2に示すように、ダイヤフラム52およびプレー
ト50により気密に仕切られた第1室46と第2室48
とを有する。
【0037】第1室46は、ポート42を通じて図1に
示す一次配管系17に連通している。第2室48は、ポ
ート44を通じて二次配管系18に連通している。第1
室46と第2室48とは、流体の連通は遮断されている
が、第1室46の圧力変化(容積変化)が、ダイヤフラ
ム52の変位により、第2室48の圧力変化(容積変
化)として伝達するようになっている。圧力伝達隔壁装
置40の外殻を硬質のもので作り、ダイヤフラムがこの
ような構造を採用することにより、一次配管系17と二
次配管系18とを連通させることなく、一次配管系17
の圧力変動を二次配管系18に伝達することができる。
また、二次配管系18に封入されるガスの容量(化学当
量)を一定に制御し易い。
【0038】本実施形態では、一次配管系17の内部流
体を空気とし、二次配管系18の内部流体をヘリウムガ
スとしている。二次配管系18の内部流体をヘリウムガ
スとしたのは、粘性および質量が小さいガスを用いるこ
とで、バルーン22の膨張・収縮の応答性を高めるため
である。
【0039】図1に示すように、一次配管系17には、
一次側圧力発生手段として、二つのポンプ4a,4bが
配置してある。一方の第1ポンプ4aは、陽圧発生用ポ
ンプ(コンプレッサとも言う;以下同様)であり、他方
の第2ポンプ4bは、陰圧発生用ポンプである。第1ポ
ンプ4aの陽圧出力口には、減圧弁7を介して、陽圧タ
ンクとしての第1圧力タンク2が接続してある。また、
第2ポンプ4bの陰圧出力口には、絞り弁8を介して陰
圧タンクとしての第2圧力タンク3が接続してある。
【0040】第1圧力タンク2および第2圧力タンク3
には、それぞれの内部圧力を検出する圧力検出手段とし
ての圧力センサ5,6が装着してある。各圧力タンク
2,3には、それぞれ第1電磁弁11および第2電磁弁
12の入力端に接続してある。これら電磁弁11,12
の開閉は、図示省略してある制御手段により制御され、
たとえば患者の心臓の拍動に同期して制御される。これ
ら電磁弁11,12の出力端は、二次側圧力発生手段と
しての圧力伝達隔壁装置40の入力ポート42(図2参
照)に接続してある。
【0041】図2に示す圧力伝達隔壁装置40の出力ポ
ート44が図1に示す二次配管系18に接続してある。
二次配管系18は、バルーン22の内部に連通してお
り、ヘリウムガスが封入された密閉系となっている。こ
の二次配管系18は、ホースまたはチューブなどで構成
される。この二次配管系18には、その内部圧力を検出
する圧力検出手段としての圧力センサ15が装着してあ
る。この圧力センサ15の出力は、制御手段へ入力する
ようになっている。
【0042】また、この二次配管系18には、電磁弁1
6を介して、排気用ポンプ35が接続してある。電磁弁
16および排気用ポンプ35は、バルーンカテーテルの
使用前に、二次配管系18の内部を、ヘリウムガスに置
換するために、配管系18内を真空引きするためのもの
であり、通常使用状態では、電磁弁16は閉じられ、ポ
ンプ35は駆動しない。
【0043】さらに、この二次配管系18には、電磁弁
19が装着してあり、二次配管系18のガス圧が所定値
以上に上昇した場合には、この電磁弁19が所定時間開
き、内部のガスを逃がすように構成してある。この制御
は、制御手段10が行う。さらにまた、この二次配管系
18には、二次配管系18内部に常時ガスの化学当量が
一定に保たれるように所定量のヘリウムガスを補充する
ための補充装置60が接続してある。補充装置60は、
一次ヘリウムガスタンク61を有する。ヘリウムガスタ
ンク61には、減圧弁62,63を介して、二次ヘリウ
ムガスタンク64が接続してある。二次ヘリウムガスタ
ンク64には、圧力センサ65が装着してあり、タンク
64内の圧力を検出し、タンク64内の圧力が一定に保
たれるように制御される。たとえばタンク64内の圧力
は、100mmHg以下程度に制御される。
【0044】二次ヘリウムタンク64には、絞り弁67
を介して補充用電磁弁66が接続してあると共に、その
補充用電磁弁66と並列に初期充填用電磁弁68が接続
してある。これら電磁弁66,68は、制御手段10に
より制御される。初期充填用電磁弁68は、電磁弁16
およびポンプ35に連動して開き、負圧にされた二次配
管系18内に最初にヘリウムガスを充填する際に用いら
れる。通常使用状態では、この電磁弁68は作動しな
い。
【0045】本実施形態では、二次配管系18内を負圧
にし、ヘリウムガス充填(置換)時に、圧力センサ15
により系内の圧力をモニタリングし、バルーン22の容
量により決定される圧力となるまでヘリウムガスを封入
する。たとえば40ccの容量のバルーンカテーテル2
0を用いる場合には、その二次配管系18の充填時のガ
ス圧を+10±5mmHg(ゲージ圧)とし、30cc
の容量のバルーンカテーテル20を用いる場合には、そ
の二次配管系18の充填時のガス圧を−30±5mmH
g(ゲージ圧)とする。
【0046】次に、本実施形態に係る医療用膨張・収縮
駆動装置の動作例について説明する。本実施形態では、
ポンプ4aを駆動することにより、第1圧力タンク2内
の圧力PT1が約300mmHg(ゲージ圧)に設定さ
れ、ポンプ4bを駆動することにより、第2圧力タンク
3内の圧力PT2が約−150mmHg(ゲージ圧)に設
定される。そして、図1に示す圧力伝達隔壁装置40の
入力端に加わる圧力を、電磁弁11,12を交互に駆動
することで、第1圧力タンク2および第2圧力タンク3
の圧力に切り換える。この切り替えのタイミングは、患
者の心臓の拍動に合わせて行われるように、制御手段1
0が制御する。
【0047】圧力センサ5,6により検出される圧力変
動を図3(A)に示す。また、電磁弁11,12による
圧力切り替え駆動の結果、図1に示す二次配管系18内
の圧力変動を、圧力センサ15で検出した結果を図3
(B)に示す。二次配管系18内の圧力変動の最大値
が、たとえば289mmHg(ケージ圧)であり、最小値
が−114mmHg(ゲージ圧)である。二次配管系18
内が、図3(B)に示す圧力変動を生じる結果、バルー
ン22では、図3(C)に示すような容積変化が生じ、
心臓の鼓動に合わせたバルーン22の膨張および収縮が
可能になり、心臓の補助治療を行うことができる。
【0048】本実施形態では、図4(D)に示すタイミ
ング*2(図4(A),(B)におけるバルーンの収縮
状態から膨張状態に切り換えるタイミング)で、図1に
示す圧力センサ15による検出圧力を検出し、その検出
圧力P3(図4(A))が、所定値となるように、電磁
弁66を開き、二次配管系18にガスを補充する。電磁
弁66の開度制御は、特に限定されないが、たとえば8
mmsec×n回のタイミングで弁66を開ける制御で
ある。n回は、たとえば2〜10回である。検出圧力P
3の所定値は、本実施形態では、バルーン22の容積に
より異なる値であり、たとえば40ccの容量の場合に
は、+10±5mmHg(ゲージ圧)とし、30ccの
容量の場合には、−30±5mmHg(ゲージ圧)とす
る。検出圧力P3が、これらの値を下回ったときに、制
御手段10により、電磁弁68を駆動し、二次ヘリウム
ガスタンク64から二次配管系18内にヘリウムガスを
補充し、図4(A)に示す検出圧力P3が所定値となる
ように制御する。
【0049】次に、本実施形態に係る医療用膨張・収縮
駆動装置の作用を説明する。この医療用膨張・収縮駆動
装置を用いれば、異なる容量のバルーンカテーテル20
を、圧力伝達隔壁装置40を交換することなく、膨張・
収縮駆動することができる。すなわち、異なる容量のバ
ルーンカテーテル20を接続した場合には、二次配管系
18に封入されるガスの充填時の圧力を、バルーン22
の容積に応じて決定する。そして、駆動の際には、圧力
センサ15により、バルーン22を収縮状態から膨張状
態に切り換えるタイミング(図4(D)に示す*2のタ
イミング)で、二次配管系18の圧力を検出し、その検
出された圧力が、バルーン22の容積に応じた所定値と
なるように、二次配管系18にガスを補充する。
【0050】このため、隔壁装置40を交換することな
く、異なる容量のバルーンカテーテル20でも駆動する
ことが可能になる。特に本実施形態では、小さい容量の
バルーンカテーテルを用い、これを駆動する場合には、
二次配管系18の充填時のガス圧を低くし、この低い圧
力が保たれるように駆動時のガス圧を制御する。そのた
め、バルーン22の収縮末期の圧力が従来よりも低くな
り、収縮開始時との差圧が大きくなり、早くバルーン2
2が収縮することとなって心臓の負担を低減する効果が
大きくなる。
【0051】また、本実施形態では、上述した理由か
ら、隔壁装置40の交換が不要になり、この隔壁装置4
0を固定式にすることができ、カートリッジ式の交換を
前提とした剛性が不要となり、装置の軽量化を図ること
ができる。さらに、圧力伝達隔壁装置40に内蔵される
図2に示すダイヤフラム52などの膜の使用時間あるい
は使用回数の管理が容易になり、そのメンテナンスが容
易になる。さらに、バルーンの容量に応じて隔壁装置4
0を交換する手間がなくなり、その操作が容易になる。
【0052】さらに、本実施形態の医療用膨張・収縮駆
動装置は、患者の治療の終期において、その心拍補助量
を減少させるための用途に好適に用いることができる。
本実施形態では、バルーンカテーテル20に接続される
二次配管系18のガス圧を、バルーン22を収縮状態か
ら膨張状態に切り換えるタイミングで、所定値に近づく
ように制御手段10で制御し、しかもその所定値を変更
することが可能である。そのため、患者の治療の終期に
は、その所定値を低くすることで、被駆動機器側配管系
に封入されるガス圧を低くする。その結果、被駆動機器
の膨らむ量が減少し、心拍補助量を良好に減少させるこ
とができる。
【0053】本実施形態に係る駆動装置は、バルブの開
時間で心拍補助量を減少させようとする特開平5−19
2396号公報に示す技術に比較し、患者の血圧変動や
バルブの開閉時間のばらつきによらず、正確に心拍補助
量の減少を制御することができる。
【0054】さらに、本実施形態に係る医療用膨張・収
縮駆動装置では、バルーンカテーテル20の駆動時にお
いて、特開平5−10952号公報とは異なり、バルー
ンカテーテル20のバルーン22を収縮状態から膨張状
態に切り換える直前のタイミング(図4(D))で、二
次配管系18の圧力P3を検出し、その検出された圧力
P3が、所定値となるように、二次配管系18にガスを
補充する。すなわち、上記公報に示す駆動装置では、図
4(C)に示すようにバルーン22が膨らんだ状態の圧
力(プラトー圧)P4を検出し、これを一定になるよう
に制御するのに対し、本実施形態では、バルーン22が
萎んだ状態での圧力P3を検出し、所定値になるように
制御する。言い替えれば、本実施形態では、バルーン2
2が萎んだ状態で、このバルーン22に接続される閉鎖
配管系18に一定容量(一定モル数:化学当量比)のガ
スを入れる。その後、バルーン22などからの透過によ
り減少したガス量を、必ず、バルーン22が萎んだ状態
で監視する。
【0055】このため本実施形態では、外力により変形
し得るバルーン22部分のガス圧への影響を排除し、任
意の駆動配管系18(チューブやホースを含む)とバル
ーンの容量に応じたガスの化学当量が一定に保たれるよ
うにすることが可能となる。このように制御すれば、プ
ラトー圧(バルーンが膨らんだ状態での圧力)P4をも
観測することにより、バルーン22が曲折されてるなど
の不測の事態によりバルーン22の容積が変化したこと
を検出することができる。たとえば、プラトー圧力P4
が、通常よりも高くなった場合には、バルーン22が曲
折されているなどの判断ができる。また、プラトー圧力
P4が、通常よりも小さくなった場合には、ガスが透過
以外の不測の事態で漏れていると判断することができ
る。
【0056】また、本実施形態では、患者血圧が所定の
プラトー圧より多少高くなっても、プラトー圧を一定値
に制御していないのでバルーン内圧は患者血圧と同じ値
に近くなりバルーンの膨張容積はほぼ一定に保たれる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の範囲内で種々に改変することができ
る。
【0057】たとえば、上述した実施形態では、一次側
圧力発生手段として、二つのポンプ4a,4bを用いた
が、本発明では、単一のポンプを用い、その陽圧出力端
に陽圧タンクとしての第1圧力タンク2を接続し、ま
た、ポンプの陰圧出力端に陰圧タンクとしての第2圧力
タンク3を接続しても良い。その場合には、ポンプの台
数を削減でき、装置の軽量化および省エネルギー化に寄
与する。
【0058】また、上記実施形態では、圧力切替え手段
として、第3電磁弁11と第4電磁弁12との二つの電
磁弁を用いたが、本発明は、これに限定されず、単一の
三方弁を用いて、圧力伝達隔壁40の入力端に加わる圧
力を切り換えるようにしても良い。
【0059】さらにまた、一次配管系17のガス種は、
空気に限定されず、その他の流体であっても良い。ま
た、二次配管系18のガス種もヘリウムガスに限定され
ず、その他の流体であっても良い。さらに本発明では、
一次配管系17および圧力伝達隔壁装置40を用いるこ
となく、二次側配管系18内に直接に所定容量のガスを
往復させる圧力発生手段を用いることもできる。その圧
力手段としては、たとえばベローズおよびベローズを軸
方向に伸縮駆動する駆動手段(たとえばモータ)から成
り、ベローズの内部または外部を直接二次配管系18内
に連通させる。このベローズを軸方向に往復移動させる
ことで、所定のタイミングで二次配管系18内にガスを
往復させ、バルーン22の膨張および収縮を行う。この
方式において、本発明を適用すれば、ベローズのストロ
ークを調整する必要がなくなる。
【0060】また、上述した実施形態では、被駆動機器
として、バルーンカテーテルを用いたが、本発明に係る
駆動装置は、膨張および収縮を繰り返す医療機器であれ
ば、その他の医療機器の駆動用に用いることもできる。
【0061】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、容量が異なる被駆動機器を交換する際にも、駆動用
部品を交換する必要がなく、駆動装置の軽量化を図るこ
とができる。また、駆動部品の交換時期の管理も容易で
ある。
【0062】また、本発明によれば、患者の様態の機能
回復に合わせて、比較的容易に心拍補助量の低減を正確
に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る医療用膨張・
収縮駆動装置の概略構成図である。
【図2】図2は圧力伝達隔壁装置の一例を示す要部断面
図である。
【図3】図3(A)は各圧力タンクの内圧変化を示すグ
ラフ、同図(B)はバルーン側の圧力変化を示すグラ
フ、同図(C)はバルーンの容積変化を示すグラフであ
る。
【図4】図4は圧力検出のタイミングを示すチャート図
である。
【図5】図5はバルーンカテーテルの一例を示す概略断
面図である。
【図6】図6はバルーンカテーテルの使用例を示す概略
図である。
【符号の説明】
2… 第1圧力タンク 3… 第2圧力タンク 4a,4b… ポンプ(一次側圧力発生手段) 5,6,15… 圧力センサ 10… 制御手段 11,12,,16,19,66,68… 電磁弁 17… 一次配管系 18… 二次配管系 20… バルーンカテーテル 22… バルーン 40… 圧力伝達隔壁(二次側圧力発生手段) 60… 補充装置(ガス補充手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被駆動機器の膨張および収縮を繰り返す
    ように、被駆動機器に連通する配管系に、陽圧と陰圧と
    を交互に印加する圧力発生手段と、 前記配管系の内部圧力を検出する圧力検出手段と、 前記圧力検出手段により、前記被駆動機器を収縮状態か
    ら膨張状態に切り換えるタイミングで、前記配管系の圧
    力を検出し、その検出された圧力が、所定値となるよう
    に、前記配管系にガスを補充するガス補充手段と、 前記所定値を変更する制御手段と、 を有する医療用膨張・収縮駆動装置。
  2. 【請求項2】 陽圧と陰圧を交互に発生する一次側圧力
    発生手段と、 前記一次側圧力発生手段で発生された陽圧と陰圧とが一
    次配管系を通して交互に導入される第1室と、この第1
    室と気密隔離され、第1室の圧力の少なくとも一部が伝
    達される第2室とが形成された圧力伝達隔壁手段から成
    る二次側圧力発生手段と、 前記第2室に連通し、膨張および収縮駆動される被駆動
    機器に連通する二次配管系と、 前記二次配管系の内部圧力を検出する圧力検出手段と、 前記被駆動機器が収縮状態で、二次配管系に封入される
    ガスの充填時の圧力を、前記被駆動機器の容積に応じて
    決定し、前記圧力検出手段により、前記被駆動機器を収
    縮状態から膨張状態に切り換えるタイミングで、前記二
    次配管系の圧力を検出し、その検出された圧力が、被駆
    動機器の容積に応じた所定値となるように、前記二次配
    管系にガスを補充するガス補充手段と、 前記所定値を変更する制御手段と、 を有する医療用膨張・収縮駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の医療用膨張・
    収縮駆動装置を使用する方法において、 前記被駆動機器の容積が小さい場合には、前記所定値を
    下げるように、前記制御手段を設定することを特徴とす
    る使用方法。
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