JPH09167733A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JPH09167733A
JPH09167733A JP7327115A JP32711595A JPH09167733A JP H09167733 A JPH09167733 A JP H09167733A JP 7327115 A JP7327115 A JP 7327115A JP 32711595 A JP32711595 A JP 32711595A JP H09167733 A JPH09167733 A JP H09167733A
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film
resist
etching
pattern
organic film
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JP7327115A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Sato
康彦 佐藤
Hideshi Shiobara
英志 塩原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レジストと被加工膜との間に介在させる有機
膜のエッチングレートを上げることにより、有機膜のエ
ッチング時のレジストパターンの削れ及び寸法変換差を
抑える。 【解決手段】 反射防止膜として機能する有機膜を用い
たパターン形成方法において、パターンを形成すべきポ
リSi膜11上にポリサルフォンを主成分とする有機膜
12を介してレジスト13を塗布した後、露光,現像処
理を施してレジストパターンを形成し、次いで有機膜1
2に対して電子ビームを照射し、主鎖切断反応を起こし
てエッチングレートを速め、次いでレジストパターンを
マスクに有機膜12を選択エッチングし、しかるのちレ
ジストパターン及び有機膜12をマスクにポリSi膜1
1を選択エッチングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
に使用するパターン形成方法に係わり、特に被加工物と
レジストとの間に有機膜を形成したパターン形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造においては、ウェハー
上に複数の物質を堆積し、これらを所望のパターンにパ
ターニングする工程が多く含まれている。このパターニ
ング工程は、一般にレジストと呼ばれる感光性物質をウ
ェハー上の被加工物の上に塗布した後、レジストを選択
的に露光することによって成される。
【0003】このようなパターン形成方法では、しばし
ば有機化合物からなる薄膜をレジストと被加工物の間に
介在させる場合が存在する。例えば、基板の露光光に対
する反射率が高い場合、レジスト中に露光光の定在波が
生じるため、レジスト膜厚の僅かなバラツキがパターン
寸法に影響して高い精度が得られないという問題が生じ
る。そこで、露光光の被加工物からの反射を防止する反
射防止膜を被加工物上に形成し、反射防止膜上にレジス
トを塗布する方法が一般に採られている。
【0004】レジストと被加工物との間に反射防止膜を
形成することにより、レジストを透過した露光光は反射
防止膜中で多重反射を起こし減衰するか、又は反射防止
膜に吸収されるため、レジスト下部の界面からの露光光
の反射が抑えられる。その結果、レジスト中に発生する
定在波が弱められ、レジストパターンの寸法制御性が増
す。反射防止膜としては、プロセスの簡易さからスピン
コーティング法によって成膜が成される有機膜が主に用
いられる。
【0005】また、電子ビームで露光を行った場合に
は、被加工物からの電子の散乱がレジストプロファイル
の劣化をもたらす。そこで、被加工物上に電子の散乱を
抑えるために有機膜を形成する方法がしばしば採られ
る。基板から散乱した電子は有機膜を通過する際に速度
が減衰し、レジストに再入射する量が減るために、レジ
ストプロファイルは散乱した電子の影響を受けにくくな
る。
【0006】以上のような方法で形成されたレジストパ
ターンをマスクとして、パターニングすべき物質を加工
する。図14にその工程の概略図を示す。図14(a)
は、被加工膜1上に反射防止膜としての有機膜2が形成
され、その上にレジスト3のパターンが形成された状態
である。このようにレジスト3と被加工膜1との間に有
機膜2が介在する場合は、図14(b)に示すように、
レジストパターンをマスクとして、有機膜2を酸素系ガ
スを用いた反応性イオンエッチング法により除去する。
その後、図14(c)に示すように、所望の寸法に加工
された有機膜2とレジストパターンをマスクとして被加
工膜1のエッチングを行う。そして、エッチング終了
後、レジスト3と共に有機膜2をアッシング除去する。
【0007】しかしながら、この種の方法にあっては次
のような問題があった。即ち、レジスト3と被加工物1
との間に有機膜2を介在させた場合、レジスト3と有機
膜2とのエッチング選択比が低く、有機膜2のエッチン
グ時にレジストパターンも削られ、レジストパターンの
膜減りや細りが生じる。さらに、有機膜2が所望の寸法
でパターニングできないため、寸法変換差が生じる問題
があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、レジ
ストと被加工物との間に有機膜が介在する場合、有機膜
のエッチング時にレジストパターンも削られるため、レ
ジストパターンの膜減りや細りが起こったり、有機膜が
所望の寸法でパターニングできず寸法変換差が生じる。
このため、レジストパターンが被加工物のエッチング途
中で全て削れて無くなったり、所望の寸法に被加工物を
加工できない問題が生じた。
【0009】本発明は、上記事情を考慮して成されたも
ので、その目的とするところは、有機膜のエッチング時
に生じるレジストパターンの削れ、寸法変換差を低減さ
せることができ、パターン加工精度の向上をはかり得る
パターン形成方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】 (構成)上記課題を解決するために本発明は、次のよう
な構成を採用している。即ち、本発明(請求項1)は、
被加工物とレジストとの間に有機膜を介在させてパター
ンを形成するパターン形成方法において、パターンを形
成すべき被加工物上にエネルギービームの照射により主
鎖切断反応を起こす高分子化合物を主成分とする有機膜
を形成する工程と、前記有機膜上にレジストを形成した
後、露光,現像処理を施してレジストパターンを形成す
る工程と、前記レジスト及び有機膜に対してエネルギー
ビームを照射する工程と、前記レジストパターンをマス
クに前記有機膜を選択エッチングする工程とを含むこと
を特徴とする。
【0011】また、本発明(請求項2)は、被加工物と
レジストとの間に有機膜を介在させてパターンを形成す
るパターン形成方法において、パターンを形成すべき被
加工物上にエネルギービームの照射により主鎖切断反応
を起こす高分子化合物を主成分とする有機膜を形成する
工程と、前記有機膜に対してエネルギービームを照射す
る工程と、前記有機膜上にレジストを形成した後、露
光,現像処理を施してレジストパターンを形成する工程
と、前記レジストパターンをマスクに前記有機膜を選択
エッチングする工程とを含むことを特徴とする。
【0012】ここで、本発明において有機膜を反射防止
膜として用いる場合は、高分子化合物に露光光を吸収す
る染料を加えてもよい。主鎖切断反応を起こす直鎖状の
高分子化合物としては、ポリサルフォン,ポリアミド,
ポリイミド,ポリイソブチレン,ポリ−α−メチルスチ
レン,ポリメタクリル酸,ポリメチルメタクリレート,
ポリメタクリルアミド,ポリメチルイソプロピニルケト
ン,ポリイソプロピニルフェノール等があげられる。ま
た、染料としては露光光を吸収するものなら特に限定は
されないが、具体的にはクマリン,クルクミン等があげ
られる。
【0013】有機膜を反射防止膜として用い、かつレジ
ストの露光前に有機膜に対してエネルギービームを照射
する時は、エネルギービーム照射後の該膜の光学特性、
照射前と照射後での膜厚の縮みを測定し、文献(P.H.Be
rning:Physics of Thin Film, Vol.1,pp69-121(1963),
A.E.Bell & F.W.Spong:IEEE Journal of Quantum Elect
ronics,Vol.QE-14,pp487-95(1978), K.Ohta & H.Ishid
a:Applied Optics,Vol.29,pp1952-1958(1990) )等に詳
述されている方法で、反射防止膜の膜厚に対して反射防
止膜とレジストとの界面での光強度反射率を計算し、反
射防止効果の高い膜厚を算出するのが望ましい。また、
エネルギービームとしては、電子ビーム,紫外光,又は
プラズマを用いることができる。 (作用)有機化合物を酸素プラズマ等でエッチングする
際は、有機化合物が低分子量であればあるほど、酸素ラ
ジカルと炭素が結合しやすくエッチングレートが速くな
る。また、ポリサルフォン,ポリアミド,ポリイミド,
ポリイソブチレン,ポリ−α−メチルスチレン,ポリメ
タクリル酸,ポリメチルメタクリレート,ポリメタクリ
ルアミド,ポリメチルイソプロペニルケトン,ポリイソ
プロピニルフェノール等の高分子化合物は、高エネルギ
ーを照射することにより主鎖切断反応を起こす。従っ
て、これらの高分子化合物か、若しくはこれらの高分子
化合物にクマリン,クルクミン等の露光光を吸収する染
料を加えたものをレジストと被加工物の間に介在させる
有機膜として用い、該膜に対してエネルギービームを照
射することにより、高分子の分解が進み低分子量化する
ため有機膜のエッチングレートは増加する。そのため、
レジストと有機膜のエッチング選択比が上がり、有機膜
のエッチング時のレジストパターンの削れ及び寸法変換
差を従来より抑えることができ、パターン加工精度の向
上をはかることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 (実施形態1)図1は、本発明の第1の実施形態に係わ
るパターン形成工程を示す断面図である。本実施形態で
は、被加工物上に反射防止膜,レジストを順次塗布し、
露光,現像処理を行いレジストパターンを形成した後、
電子ビーム照射を行い反射防止膜のエッチングレートを
高めた場合について、0.25μmラインアンドスペー
スパターン(L&Sパターン)にポリSi膜を加工する
場合を例に説明する。
【0015】まず、図1(a)に示すように、膜厚20
0nmのポリSi膜(被加工膜)11上にポリサルフォ
ンを主成分とする反射防止膜(有機膜)12をベーキン
グ後の膜厚が115nmになるように塗布し、225℃
で120秒間ベーキングを行った。反射防止膜12上に
化学増幅型ネガレジスト13を膜厚500nmで塗布
し、130℃で90秒間ベーキングを行った。
【0016】なお、ポリSi膜11の下地としては、半
導体基板、半導体基板上のゲート絶縁膜,導電膜,層間
絶縁膜等、いかなるものであってもよい。反射防止膜1
2の膜厚の決定方法について述べる。分光エリプソメー
タを用いて、ベーキング後の反射防止膜12,レジスト
13,及びポリSi膜11の複素屈折率の測定を行っ
た。その測定結果を、下記の(表1)に示す。
【0017】
【表1】
【0018】(表1)に掲載された複素屈折率を用いて
レジスト13と反射防止膜12との界面での光強度反射
率を反射防止膜(ARC)12の膜厚に対して計算した
結果を、図2に示す。図2から、反射防止膜12の膜厚
を115nmとすれば高い反射防止効果が得られること
が分る。
【0019】反射防止膜12上に塗布したレジスト13
に対して、波長248nmのKrFエキシマレーザを光
源とした縮小光学型のステッパ(NA=0.5)を用い
て露光を行い(露光量40mj/cm2 )、125℃で
90秒間のベーキングを行った後、0.27Nのテトラ
メチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液を用いて
60秒間の現像処理を行い、レジストパターンを形成し
た。
【0020】次いで、10KeVの電圧で加速した走査
型電子ビーム14をウェハー基板表面に対して照射す
る。ビームスポット径は直径900μmで、電子ビーム
の照射が終了した後、150℃で10分間ベーキングを
行った。なお、電子ビーム照射を行ったことによるレジ
スト形状の変化は見られなかった。
【0021】電子ビームの照射量の決定方法について述
べる。図3に、照射ビームのドーズ量に対するレジスト
及び反射防止膜のエッチングレートの関係を示す。な
お、エッチングは後述する反射防止膜のエッチング条件
と同様の条件で行った。図3から、10mC/cm2
上のドーズ量でビームを照射すると、レジストと反射防
止膜のエッチング選択比が向上することが分る。
【0022】次いで、マグネトロン型反応性イオンエッ
チング装置を用い、図1(b)に示すようにレジストパ
ターンをマスクに反射防止膜12を選択エッチングし、
さらに図1(c)に示すようにレジストパターン及び反
射防止膜12をマスクにポリSi膜11を選択エッチン
グした。
【0023】その際、反射防止膜12のエッチングは、
圧力が10mTorrの酸素ガスを用いて励起電力1.5W
/cm2 で行った。反射防止膜12のエッチング時に削
れたレジスト13の膜厚方向での削れの量と横方向の削
れの量を比較したところ、膜厚方向に30nm、横方向
に15nm削れていることが分った。さらに、圧力が2
0mTorrのCCl4 ガスを用いて励起電力1.5W/c
2 のエッチング条件でポリSi膜11のエッチングを
行ったところ、所望のパターン寸法にポリSi膜11の
加工を行うことができた。
【0024】なお、ポリサルフォン以外の高分子化合物
で、本実施形態と同様の処理によりエッチングレートが
向上する高分子化合物を用い、反射防止膜のエッチング
時に起こるレジストの膜厚方向での削れの量と横方向の
削れの量を測定した結果を、下記の(表2)に示す。
【0025】
【表2】
【0026】電子ビームの照射時間は、それぞれの材料
でレジストと反射防止膜のエッチング選択比を最も取れ
るところとした。エッチング条件は、反射防止膜がポリ
サルフォン系樹脂を主成分とする場合と同様である。 (比較例1)次に、第1の実施形態の比較例として、電
子ビーム照射を行わなかった場合について述べる。レジ
ストパターンの形成条件、反射防止膜12とポリSi膜
11のそれぞれをエッチングするときのエッチング条件
は、第1の実施形態と同様である。
【0027】レジストパターン形成時に、レジストパタ
ーンに図4(a)のようなテーパ角が付いていたので、
図4(b)に示すように反射防止膜12のエッチング時
にレジストパターンが膜厚方向に150nm、横方向に
50nm削られ、レジストパターンに顕著な細りが生じ
た。その結果、図4(c)に示すように、所望のパター
ン寸法にポリSi膜11を加工することができなかっ
た。
【0028】なお、ポリサルフォン以外の高分子化合物
を反射防止膜として用いた場合でプラズマ処理を行わな
かった場合、反射防止膜のエッチング時にレジストの横
方向、膜厚方向に削られた量を測定したところ、それぞ
れ前記(表2)のようになった。
【0029】このように本実施形態によれば、有機物か
らなる反射防止膜12に電子ビーム照射を行うことによ
り、反射防止膜12のエッチングレートを速め、レジス
ト13と反射防止膜12のエッチング選択比を上げるこ
とができる。このため、反射防止膜12のエッチング時
にレジストパターンが削られる量が減り、テーパ角を持
ったレジストパターンでも所望の寸法で加工することが
可能になる。 (実施形態2)本実施形態では、電子ビーム露光を行う
際に電子の下地基板からの散乱防止のため、被加工物上
に有機膜,レジストを順次形成し、電子ビームで描画を
行いレジストパターンを形成した後、ウェハー基板に対
して紫外光を照射した場合について、0.25μmのL
&SパターンにAl膜を加工する場合を例に説明する。
【0030】所望の寸法に加工すべき膜厚400nmの
Al膜上に、散乱防止膜としてポリメタクリル酸アミド
をベーキング後の膜厚が150nmになるように塗布し
た後、225℃で120秒間のベーキングを行った。次
いで、散乱防止膜上に化学増幅型ポジレジストを膜厚8
50nmで塗布し、98℃で90秒間ベーキングを行っ
た後、電子ビームで描画を行い(露光量10μC/cm
2 )、さらに98℃で90秒間ベーキングし現像処理を
行い、0.25μmのL&Sパターンを形成した。
【0031】次いで、ウェハー基板表面全面に対して低
圧水銀灯を光源としたウェハー基板上での照射パワーが
1300W/cm2 の紫外光を、酸素雰囲気下でウェハ
ー基板の温度を150℃に保ちながら200秒間照射し
た。このとき、紫外光の照射によるレジストプロファイ
ルの劣化は見られなかった。
【0032】紫外光の照射量の決定量について述べる。
図5に、照射ビームのドーズ量に対するレジスト及び散
乱防止膜のエッチングレートの関係を示す。なお、この
時のエッチング条件は、第1の実施形態で述べた反射防
止膜のエッチング条件と同様である。図5から、200
秒以上照射するとレジストと反射防止膜とのエッチング
選択比が向上することが分る。
【0033】次いで、第1の実施形態で反射防止膜のエ
ッチングを行った時と同様のエッチング条件で、散乱防
止膜のエッチングを行った。紫外光の照射処理を施すこ
とにより、散乱防止膜のエッチング時に起きるレジスト
パターンの膜厚方向での削れの量を40nmに抑えるこ
とができ、散乱防止膜のエッチング後のレジストパター
ンの膜厚を810nmにすることができた。
【0034】さらに、パターニングされた散乱防止膜と
レジストパターンをエッチングマスクとしてAl膜のエ
ッチングを、マグネトロン型反応性イオンエッチング装
置を用いて、Cl2 とBCl3 の混合比が1対1で圧力
10mTorrの混合ガスで励起電力0.9W/cm2 の条
件で行った。その結果、エッチング途中でレジストパタ
ーンがなくなることなく、Al膜を所望のパターン寸法
に加工することができた。
【0035】なお、ポリメタクリル酸アミド以外で、本
実施形態と同様の処理によりレジストとのエッチング選
択比を上げることができる高分子化合物を用い、散乱防
止膜のエッチング時に起こるレジストの膜厚方向での削
れの量を測定した結果を、下記の(表3)に示す。
【0036】
【表3】
【0037】エッチング条件は、本実施形態で述べた方
法と同様である。その結果、いずれの材料を用いた場合
もエッチングの途中でレジストパターンがなくなること
なく、Al膜を所望の寸法に加工することができた。 (比較例2)次に、第2の実施形態の比較例として、散
乱防止膜に紫外光を照射しなかった場合について述べ
る。レジストパターンの形成条件、散乱防止膜とAl膜
のそれぞれをエッチングするときのエッチング条件は第
2の実施形態と同様である。
【0038】この場合、散乱防止膜のエッチング時にレ
ジストパターンは膜厚方向に200nm削れ、散乱防止
膜のエッチング時に残ったレジストの膜厚は650nm
となった。その結果、Al膜のエッチング終了後、レジ
ストパターンは全て、散乱防止膜も大部分が削られ、寸
法制御性の良いAl膜のエッチング加工はできなかっ
た。
【0039】なお、ポリメタクリル酸アミド以外の高分
子化合物を散乱防止膜として用いた場合で紫外光照射を
行わなかった場合、散乱防止膜エッチング終了後のレジ
ストの膜厚方向での削れの量を測定したところ、それぞ
れ前記(表3)に示す結果が得られた。即ち、散乱防止
膜に対して紫外光の照射を行わないと、レジストの膜厚
方向での削れの量が増大することが分る。 (実施形態3)図6は、本発明の第3の実施形態に係わ
るパターン形成工程を示す断面図である。本実施形態で
は、パターニングすべき被加工物上に反射防止膜を形成
し該膜に対して紫外光を照射した後、反射防止膜上にレ
ジストを塗布し、露光,現像処理を行いレジストパター
ンを形成した場合について、0.25μmL&Sパター
ンにAl膜を加工する場合を例として説明する。
【0040】まず、図6(a)に示すように、所望の寸
法に加工すべき膜厚400nmのAl膜(被加工膜)3
1上に、ポリアミドを主成分とする反射防止膜(有機
膜)32を、ベーキング後の膜厚が136nmになるよ
うに塗布した後、225℃で120秒間のベーキングを
行った。その後、反射防止膜32に対して、低圧水銀灯
を光源としたウェハー基板上での照射パワーが1300
W/cm2 の紫外光34を、酸素雰囲気下でウェハー基
板の温度を150℃に保ちながら160秒間照射した。
【0041】紫外光の照射時間は、次のように決定し
た。紫外光の照射時間に対してエッチングレートの測定
を行った結果については、図7に示す。エッチングレー
トの測定を行った時の反射防止膜のエッチングは、第1
の実施形態と同様の方法で行った。図7から、紫外光の
照射時間が増すほどエッチングレートが向上しているこ
とが分る。
【0042】また、紫外光の照射時間に対する反射防止
膜の露光波長(λ=248nm)での複素屈折率を分光
エリプソメータで測定した結果を、図8に示す。紫外光
を160秒間以上照射すると、消衰係数の低下が著しく
反射防止効果が弱まることが分る。そこで、紫外光の照
射時間はエッチングレートが向上し、かつ反射防止効果
を保てるように160秒間とした。
【0043】また、反射防止膜の膜厚は次のように決定
した。レジストと反射防止膜の界面での光強度反射率
を、下記の(表4)の複素屈折率を用いて計算した結
果、膜厚124nmで反射率が低く、レジスト膜厚の変
動に対するレジストパターンの寸法変動を効果的に抑え
ることができることが分った。
【0044】
【表4】
【0045】紫外光の照射を上記条件で行った時、照射
前後での反射防止膜の膜厚を測定した結果を、図9に示
す。紫外光を照射したことで膜減りが起こっていること
が分る。図9から、紫外光を照射後の反射防止膜の膜厚
を反射防止効果の高い124nmとするためには、紫外
光の照射前のベーキング後の反射防止膜の膜厚を136
nmとすれば良いことが分る。
【0046】以上の方法で膜厚を決定し、紫外光の照射
を行った反射防止膜32上に、図6(b)に示すよう
に、化学増幅型ポジレジスト33を850nmの膜厚で
塗布し、125℃で90秒間ベーキングを行った。そし
て、波長248nmのKrFエキシマレーザを光源とし
た縮小光学型のステッパ(NA=0.5)を用いて露光
35を行い(露光量45mj/cm2 )、125℃で9
0秒間ベーキングを行った。
【0047】次いで、0.27Nのテトラメチルアンモ
ニウムハイドロオキサイド水溶液を用いて60秒間の現
像処理を行い、図6(c)に示すようにレジストパター
ンを形成した。
【0048】次いで、図6(d)に示すように、レジス
トパターンをマスクに反射防止膜32をエッチングし
た。このエッチングを第1の実施形態と同様の方法で行
ったところ、反射防止膜32のエッチング時に起こるレ
ジストパターンの膜厚方向での削れの量を40nmに抑
えることができ、反射防止膜32のエッチング後のレジ
ストパターンの膜厚を810nmにすることができた。
【0049】次いで、図6(e)に示すように、パター
ニングされた反射防止膜32とレジストパターンをエッ
チングマスクとして膜厚400nmのAl膜31のエッ
チングを行った。このとき、第2の実施形態と同様の条
件でエッチングを行った。その結果、エッチング途中で
レジストパターンがなくなることなく、Al膜31を所
望のパターン寸法に加工することができた。
【0050】なお、ポリアミド以外の高分子化合物で、
本実施形態と同様の処理により反射防止膜のエッチング
レートを向上することができる高分子化合物を用い、反
射防止膜のエッチング加工時に起こるレジストの膜厚方
向での削れの量を測定した結果を、下記の(表5)に示
す。
【0051】
【表5】
【0052】紫外光の照射時間、反射防止膜の膜厚の決
定方法は本実施形態で述べた方法で行った。エッチング
条件は本実施形態で述べた方法と同様である。その結
果、いずれの材料を用いた場合もエッチングの途中でレ
ジストパターンがなくなることなく、Al膜を所望の寸
法に加工することができた。 (比較例3)次に、第3の実施形態の比較例として、反
射防止膜に紫外光を照射しなかった場合について述べ
る。
【0053】図10は、この比較例における工程断面図
であり、前記図6と対比して示している。反射防止膜3
2の膜厚は、第3の実施形態で述べた方法で紫外光の照
射前の複素屈折率の値(表4参照)を用い、レジストと
反射防止膜との界面での光反射率を計算し、光反射率が
最小となる膜厚124nmとした。レジストパターンの
形成条件、反射防止膜とAl膜のそれぞれをエッチング
する時のエッチング条件は、第3の実施形態と同様であ
る。
【0054】この場合、反射防止膜32のエッチング時
にレジストパターンは膜厚方向に160nm削れ、反射
防止膜32のエッチング時に残ったレジスト33の膜厚
は690nmとなった。その結果、Al膜31のエッチ
ング終了後、レジストパターンは全て、反射防止膜32
も大部分が削られ、寸法制御性の良いAl膜のエッチン
グ加工はできなかった。
【0055】なお、ポリアミド以外の高分子化合物を反
射防止膜として用いた場合で紫外光照射を行わなかった
場合、反射防止膜エッチング終了後のレジストの膜厚方
向での削れの量を測定したところ、前記(表5)に示す
結果が得られた。反射防止膜に対して紫外光の照射を行
わないと、レジストの膜厚方向での削れの量が増大する
ことが分る。 (比較例4)次に、第3の実施形態の別の比較例とし
て、反射防止膜上のレジストをパターニングした後、紫
外光を照射した場合について述べる。
【0056】Al膜に対して、第3の実施形態と同様の
ポリアミドを主成分とする反射防止膜を、ベーキング後
の膜厚が124nmになるように塗布し、225℃で1
20秒間ベーキングを行った。
【0057】次いで、第3の実施形態と同様の化学増幅
型ポジレジストを膜厚850nmで塗布し、波長248
nmのKrFエキシマレーザを光源とした縮小光学型の
ステッパ(NA=0.5)用いて露光を行い(露光量5
0mj/cm2 )、125℃で90秒間ベーキングを行
った。そして、0.27Nのテトラメチルアンモニウム
ハイドロオキサイド水溶液を用いて60秒間の現像処理
を行い、レジストパターンを形成した。
【0058】次いで、レジストパターンが形成されたウ
ェハー基板に対して、第3の実施形態と同様の方法で紫
外光を160秒間照射した。照射時間の決定方法は、第
1の実施形態と同様である。紫外光の照射前でのレジス
ト形状を図11(a)に、照射後のレジスト形状を図1
1(b)に示す。パターニングしたレジスト33に対し
て紫外光を照射するとレジスト33が縮み、所望の寸法
で被加工物の加工ができないことが分った。
【0059】このようにレジストによっては、レジスト
に高エネルギーを照射するとレジストプロファイルの劣
化が起こる場合があるが、このような場合は第3の実施
形態のように、有機膜に対して高エネルギーを照射した
後、レジストを有機膜上に塗布し露光を行う方が良い。 (実施形態4)被加工物上に反射防止膜を塗布し、該膜
に対してアルゴンプラズマを照射した後、レジストを塗
布し、露光,現像処理を行いレジストパターンの形成を
行った場合を、TiN膜上に形成されたTEOS酸化膜
に直径0.15μmのコンタクトホールパターンを形成
する場合を例に説明する。
【0060】ポリメタクリル酸を主成分とし、露光波長
λ=248nmの光を吸収する染料としてクマリン,ク
ルクミンを加えた反射防止膜を、15nmの膜厚で被加
工物である膜厚500nmのTEOS酸化膜に塗布し、
250℃で90秒間ベーキングを行った。
【0061】次いで、マグネトロン型のエッチング装置
を用いて、圧力2.3Torrの窒素ガスに120mWの励
起電力をかけて発生させたアルゴンプラズマを60秒間
ウェハー基板上に照射した。プラズマの照射時間は第3
の実施形態と同様の手法を用いて決定した。
【0062】また、反射防止膜の膜厚は、次のように計
算した。レジストと反射防止膜の界面での光強度反射率
を反射防止膜とTEOS酸化膜の膜厚に対して計算を行
い、等高線表示した結果を、図12に示す。計算には、
下記の(表6)の複素屈折率を用いた。
【0063】
【表6】
【0064】図12から反射防止膜の膜厚が140nm
の時、反射率が低く、またTEOS酸化膜の膜厚に反射
率が大きく依存しないことが分る。従って、反射防止膜
の値は140nmとした。また、プラズマの照射を上記
条件で行うと反射防止膜の膜減りが起こる。そこで、プ
ラズマ照射時の膜減り量を第3の実施形態で述べた方法
で算出し、反射防止膜の膜厚を反射防止効果が高い膜厚
140nmにするため、紫外光の照射前のベーキング後
の反射防止膜の膜厚を151nmとした。
【0065】以上のように膜厚の決定、プラズマの処理
が成された反射防止膜上に化学増幅型ポジレジストを膜
厚500nmで塗布し、98℃で120秒間ベーキング
を行った。そして、KrFエキシマレーザ光を光源とし
た縮小光学型ステッパ(NA=0.5)で露光を行い
(露光量45mj/cm2 )、98℃で120秒間ベー
キングを行った後、0.27Nのテトラメチルアンモニ
ウムハイドロオキサイド水溶液を用いて60秒間現像処
理を行いレジストパターンを形成した。
【0066】次いで、第2の実施形態と同じエッチング
条件で反射防止膜のエッチングを行った。この状態を図
13(a)に示す。図中の41は被加工膜としてのTE
OS酸化膜、42は反射防止膜、43はレジストを示し
ている。ここで、反射防止膜のエッチング時に生じた反
射防止膜の寸法変換差(図13(b)でt−sで定義す
る)は0.001μm以下で問題にならない量に抑える
ことができた。
【0067】次いで、パターニングされた反射防止膜4
2とレジストパターンをエッチングマスクとしてTEO
S酸化膜41のエッチングをマグネトロン型反応性イオ
ンエッチング装置を用いて、圧力10mTorrのCHF
3 、励起電力1.5W/cm2の条件で行った。その結
果、TEOS酸化膜41を所望のパターン寸法で開孔す
ることができた。
【0068】なお、ポリメタクリル酸アミド以外の高分
子化合物を反射防止膜として用い、図13(b)で定義
した寸法変換差をそれぞれの反射防止膜で測定した結果
を、下記の(表7)に示す。最適なプラズマ照射量、反
射防止膜膜厚は本実施形態と同様の手法を用いて算出し
た。反射防止膜のエッチング条件は本実施形態と同様で
ある。
【0069】
【表7】 (比較例5)次に、第4の実施形態の比較例として、反
射防止膜にプラズマの照射を行わなかった場合について
述べる。なお、ベーキング後の反射防止膜の膜厚は、第
4の実施形態で述べた方法で反射防止膜の複素屈折率と
してプラズマ照射前の値を用い、レジストと反射防止膜
との界面での光反射率を計算して140nmとした。
【0070】レジストパターンの形成条件、反射防止膜
とTEOS酸化膜のそれぞれをエッチングする時のエッ
チング条件は、第1の実施形態と同様である。反射防止
膜のエッチングを行ったところ、反射防止膜に図13
(b)のようなテーパ角が付き寸法変換差が生じたた
め、所望の寸法に被加工物の加工を行うことができなか
った。
【0071】なお、ポリメタクリル酸アミド以外の高分
子化合物を反射防止膜として用い、プラズマの照射を行
わなかった場合、寸法変換差をそれぞれの反射防止膜で
測定したところ、前記(表7)に示す結果が得られた。
プラズマの処理を行ったことにより、寸法変換差が減少
していることが分る。 (比較例6)次に、第4の実施形態の別の比較例とし
て、反射防止膜上のレジストをパターニングした後、プ
ラズマを照射した場合について述べる。
【0072】TEOS酸化膜に対して第4の実施形態と
同様の反射防止膜をベーキング後の膜厚が140nmに
なるように塗布し、225℃で120秒間ベーキングを
行った。そして、反射防止膜上に化学増幅型ポジレジス
トを膜厚500nmで塗布し、98℃で120秒間ベー
キングを行った。そして、KrFエキシマレーザ光を光
源とした縮小光学型ステッパ(NA=0.5)で露光を
行い(露光量50mj/cm2 )、98℃で120秒間
ベーキングを行った後、0.27Nのテトラメチルアン
モニウムハイドロオキサイド水溶液を用いて60秒間の
現像処理を行いレジストパターンを形成した。
【0073】次いで、レジストパターンが形成されたウ
ェハー基板上に、第4の実施形態と同様にプラズマを7
0秒間照射した。照射量の決定方法は、第1の実施形態
で示した方法と同様の方法で行った。その結果、第3の
実施形態と比較例4で述べたように、レジストパターン
に図11(b)のような縮みが見られ、所望のパターン
通りに被加工物のパターニングを行うことができなかっ
た。 (実施形態5)電子ビーム露光を行う際に下地基板から
の電子の散乱防止のため被加工物上に形成した有機膜に
対して紫外光を照射した後、レジストを有機膜上に塗布
し電子ビームで描画を行い、0.25μmL&Sパター
ンにAl膜を加工した場合について説明する。
【0074】所望の寸法に加工すべき膜厚400nmの
Al膜上に散乱防止膜としてパリメタクリル酸アミドを
ベーキング後の膜厚が150nmになるように塗布した
後、225℃で120秒間のベーキングを行った。次い
で、散乱防止膜に対して、低圧水銀灯を光源としたウェ
ハー基板上での照射パワーが1300W/cm2 の紫外
光を、酸素雰囲気下でウェハー基板の温度を150℃に
保ち160秒間照射した。
【0075】次いで、紫外光照射を行った散乱防止膜上
に化学増幅型ポジレジストを膜厚850nmで塗布し、
98℃で90秒間ベーキングを行った後、電子ビームで
描画を行い(露光量10μC/cm2 )、98℃で90
秒間ベーキングし、さらに現像処理を行い、0.25μ
mL&Sパターンを形成した。
【0076】散乱防止膜のエッチングを第1の実施形態
の反射防止膜のエッチングと同様に行ったところ、散乱
防止膜のエッチング時に起こるレジストパターンの膜厚
方向での削れの量を40nmに抑えることができ、散乱
防止膜のエッチング後のレジストパターンの膜厚を81
0nmにすることができた。
【0077】次いで、パターニングされた散乱防止膜と
レジストパターンをエッチングマスクとして、膜厚40
0nmのAl膜のエッチングを行った。この時のエッチ
ング条件は、第1の実施形態で述べたAl膜のエッチン
グ条件と同様である。その結果、エッチング途中でレジ
ストパターンがなくなることなく、Al膜を所望のパタ
ーン寸法に加工することができた。
【0078】なお、ポリメタクリル酸以外で本実施形態
による方法によりレジストとのエッチング選択比を上げ
ることができる高分子化合物を用い、散乱防止膜のエッ
チング加工時に起こるレジストの膜厚方向での削れの量
を測定した結果を、下記の(表8)に示す。
【0079】
【表8】
【0080】エッチング条件は、本実施形態で述べた方
法と同様である。その結果、いずれの材料を用いた場合
もエッチングの途中でレジストパターンがなくなること
なく、Al膜を所望の寸法に加工することができた。 (比較例7)次に、第5の実施形態の比較例として、散
乱防止膜に紫外光を照射しなかった場合について述べ
る。
【0081】レジストパターンの形成条件、散乱防止膜
とAlのそれぞれをエッチングする時のエッチング条件
は第5の実施形態と同様である。このとき、散乱防止膜
のエッチング時にレジストパターンは膜厚方向に160
nm削れ、散乱防止膜のエッチング時に残ったレジスト
の膜厚は690nmとなった。その結果、Al膜のエッ
チング終了後、レジストパターンは全て、散乱防止膜も
大部分が削られ、寸法制御制のよいAl膜のエッチング
加工はできなかった。
【0082】なお、ポリメタクリル酸アミド以外の高分
子化合物を用いた場合で紫外光を照射しなかった場合、
散乱防止膜エッチング終了後のレジストの膜厚方向での
削れの量を測定したところ、前記(表7)に示す結果が
得られた。散乱防止膜に対して紫外光の照射を行わない
と、レジストの膜厚方向での削れの量が増大することが
分る。
【0083】以上から、プラズマ照射を行うことにより
散乱防止膜のエッチングレートが速まり、散乱防止膜の
エッチング時にレジストが崩れる量を抑えることができ
た。 (比較例8)次に、第5の実施形態の別の比較例とし
て、散乱防止膜上のレジストをパターニングした後、プ
ラズマを照射した場合について述べる。
【0084】Al膜に対して第5の実施形態と同様の散
乱防止膜を、ベーキング後の膜厚が150nmになるよ
うに塗布し、225℃で120秒間のベーキングを行っ
た。そして、散乱防止膜上に化学増幅型ポジレジストを
膜厚850nmで塗布し、98秒間で120ベーキング
を行った。
【0085】次いで、KrFエキシマレーザ光を光源と
した縮小光学型ステッパ(NA=0.5)で露光を行い
(露光量50mj/cm2 )、98℃で120秒間ベー
キングを行った後、0.27Nのテトラメチルアンモニ
ウムオキサイド水溶液を用いて60秒間の現像処理を行
い、レジストパターンを形成した。そして、レジストパ
ターンが形成されたウェハー基板上に、第5の実施形態
と同様に紫外光を170秒間照射した。
【0086】照射量の決定方法は、第1の実施形態で示
した方法と同様の方法で行った。その結果、第3の実施
形態と比較例4で述べたようにレジストパターンに図1
1(b)のような縮みがみられ、所望のパターン通りに
被加工物のパターニングを行うことができなかった。
【0087】なお、本発明は上述した各実施形態に限定
されるものではない。有機膜に照射する高エネルギーと
しては、有機膜に対して主鎖切断反応を起こすものであ
ればよく、紫外光,電子ビーム,プラズマ等に限定され
ない。また、有機膜が反射防止膜として機能するとき、
露光波長はλ=248nmに限定されないことも明らか
である。
【0088】また本発明では、レジストと被加工物の間
に形成された有機膜が露光を行う時の反射防止膜、電子
ビーム露光を行う時の散乱防止膜である場合について説
明したが、有機膜をレジストと被加工物の間に介在させ
た作用がなんであれ、有機膜に照射し主鎖切断反応を起
こし、有機膜のエッチングレートを速めた場合は本発明
の範囲内である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で、種々変形して実施することができる。
【0089】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、レ
ジストと被加工物の間に形成した有機膜にエネルギービ
ームを照射することにより、有機膜のエッチングレート
を向上させてレジストと有機膜とのエッチング選択比を
上げることができ、これにより有機膜のエッチング時の
レジストパターンの削れ及び寸法変換差を従来より抑え
ることができ、被加工物のパターン加工精度の向上をは
かることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わるパターン形成工程を示
す断面図。
【図2】第1の実施形態において、レジストと反射防止
膜との界面での光強度反射率を反射防止膜の膜厚に対し
て計算した結果を示す図。
【図3】第1の実施形態における電子ビームの照射量に
対するレジスト及び反射防止膜のエッチングレートの関
係を示す図。
【図4】比較例2におけるパターン形成工程を示す断面
図。
【図5】第2の実施形態における紫外光の照射時間に対
するレジスト及び反射防止膜のエッチングレートの関係
を示す図。
【図6】第3の実施形態に係わるパターン形成工程を示
す断面図。
【図7】第3の実施形態における反射防止膜のエッチン
グレートの紫外光照射時間に対する依存性を示す図。
【図8】第3の実施形態における紫外光の照射時間に対
する反射防止膜の複素屈折率の関係を示す図。
【図9】第3の実施形態における紫外光の照射時間と反
射防止膜の膜減り量との関係を示す図。
【図10】比較例3におけるパターン形成工程を示す断
面図。
【図11】第4の実施形態における紫外光照射前後のレ
ジスト形状の変化を示す断面図。
【図12】第5の実施形態において、レジストと反射防
止膜の界面での光強度反射率を反射防止膜とTEOS酸
化膜の膜厚に対して計算した結果を示す図。
【図13】本発明の場合と従来の場合での反射防止膜の
エッチング変換差を示す断面図。
【図14】レジストと被加工物間に有機膜を有する時の
パターン形成工程を示す断面図。
【符合の説明】
11…ポリSi膜(被加工膜) 12,42…反射防止膜(有機膜) 13,33,43…レジスト 14…紫外光 31…Al膜(被加工膜) 32…散乱防止膜(有機膜) 34…深紫外光 35…KrFエキシマレーザ光 41…TEOS酸化膜(被加工膜)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/30 573

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エネルギービームの照射により主鎖切断反
    応を起こす高分子化合物を主成分とする有機膜をパター
    ンを形成すべき被加工物上に形成する工程と、前記有機
    膜上にレジストを形成した後、露光,現像処理を施して
    レジストパターンを形成する工程と、前記レジスト及び
    有機膜に対してエネルギービームを照射する工程と、前
    記レジストパターンをマスクに前記有機膜を選択エッチ
    ングする工程とを含むことを特徴とするパターン形成方
    法。
  2. 【請求項2】エネルギービームの照射により主鎖切断反
    応を起こす高分子化合物を主成分とする有機膜をパター
    ンを形成すべき被加工物上に形成する工程と、前記有機
    膜に対してエネルギービームを照射する工程と、前記有
    機膜上にレジストを形成した後、露光,現像処理を施し
    てレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパ
    ターンをマスクに前記有機膜を選択エッチングする工程
    とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
  3. 【請求項3】前記エネルギービームは、電子ビーム,紫
    外光,又はプラズマであることを特徴とする請求項1又
    は2記載のパターン形成方法。
  4. 【請求項4】前記有機膜には、前記レジストの露光に用
    いる露光光を吸収する染料が添加されていることを特徴
    とする請求項1又は2記載のパターン形成方法。
JP7327115A 1995-12-15 1995-12-15 パターン形成方法 Abandoned JPH09167733A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6090523A (en) * 1997-04-17 2000-07-18 Nec Corporation Multi-resin material for an antireflection film to be formed on a workpiece disposed on a semiconductor substrate
US6255225B1 (en) * 1999-02-09 2001-07-03 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Method of forming a resist pattern, a method of manufacturing semiconductor device by the same method, and a device and a hot plate for forming a resist pattern
KR100675875B1 (ko) * 2000-06-30 2007-02-05 주식회사 하이닉스반도체 유기 barc를 이용한 반도체소자의 미세 패턴 형성방법
JP2008085330A (ja) * 2006-09-26 2008-04-10 Tokyo Electron Ltd レジストの光学特性を変化させる方法及び装置
JP2013044887A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Murata Mfg Co Ltd 電子部品の製造方法
CN104916530A (zh) * 2014-03-14 2015-09-16 台湾积体电路制造股份有限公司 用于集成电路图案化的方法

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