JPH09166624A - 位相補正方法及び波形監視装置 - Google Patents

位相補正方法及び波形監視装置

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JPH09166624A
JPH09166624A JP33012095A JP33012095A JPH09166624A JP H09166624 A JPH09166624 A JP H09166624A JP 33012095 A JP33012095 A JP 33012095A JP 33012095 A JP33012095 A JP 33012095A JP H09166624 A JPH09166624 A JP H09166624A
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value
sampling
phase
sampling clock
waveform
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JP33012095A
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Takeshi Shitani
毅 紫谷
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンプリングクロックの位相ずれを正確に検
出することができる位相補正方法を提供する。 【解決手段】 サンプリングクロックに従って、入力さ
れる交流波の所定のゼロクロス点のそれぞれの両側にあ
りゼロクロス点に最も近い、二つのサンプリング点にお
ける交流波の各波高値を求める工程と、これら各波高値
同士の差分値を求める工程(step 2)と、差分値が、第
一所定数回以上連続して所定値を超えた場合(step 4〜
step 7)、基準波形の位相に対する、サンプリングクロ
ックの位相ずれが生じたと判定して、所定補正値分のサ
ンプリングクロックの位相を補正する工程(step 8、st
ep 9)とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サンプリングクロ
ックの位相ずれを補正する位相補正方法に関し、特に、
交流電源のサグやサージ等の波形異常を監視する波形異
常監視装置において、被監視波形の電圧値をサンプリン
グするためのサンプリングクロックの被監視波に対する
位相遅延もしくは進みを補正する位相補正方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】商用電源の周数数は、日本国内では50
ヘルツあるいは60ヘルツであるが、一般に、交流波の
周波数は、50もしくは60ヘルツの本来あるべき中心
周波数から0.1ヘルツ以下程度の範囲で、数十秒の周
期で緩やかな変化を繰り返すという性質を持っている。
したがって、このような交流電源の波形監視装置におい
て、交流波の中心周波数の定数倍の周波数を持つように
設定されているサンプリングクロック(SCLK)の周
波数は、被監視波である交流波を基準にすると、相対的
に緩やかに変動する。図4は、60ヘルツの交流波を、
60×64ヘルツのサンプリングクロックによりサンプ
リングする波形監視装置における、交流波を基準にした
サンプリングクロックの周波数の変動の様子を表す図で
ある。縦軸fは、周波数を表し、横軸Tは時間を表して
いる。Aは、SCLKが、被監視波に対して全く位相ず
れがなく、常にその周波数が被監視波の周波数の64倍
になっている理想的な場合の、SCLK中心周波数であ
る。Cは、周波数を60×64で固定した場合の、Aを
基準にしたサンプリングクロックの周波数である。交流
電源の周波数変動に伴って、SCLK中心周波数が、被
監視波に対して相対的に変動しているのがわかる。B
は、サンプリングクロックの周波数に補正をかけて、A
に近似させた場合のサンプリングクロックの周波数であ
る。からまでの時間は、被監視波の周波数変動の周
期と一致する。
【0003】通常の入力信号の波高の異常を検出する波
形監視装置、例えば電源監視装置では、サンプリングク
ロックに同期して電源電圧をサンプリングし、求められ
たサンプリングデータと基準波のそのサンプリングタイ
ミングにおける電圧値を比較し、差が所定量以上の場合
には電源異常と判断するので、前述のようにサンプリン
グクロックの位相がずれた場合には、本来サンプリング
すべき位相からずれたサンプリングポイントにおける波
高値(電圧値)を読み取ってしまい、波高値としては正
しい波形の信号が入力されているにもかかわらず波形
(電圧)異常と判定してしまうおそれがある。
【0004】これを防ぐために、従来は、入力信号の波
高の異常を検出する波形監視装置において、一波長ごと
に、波長の半分の位置にあるゼロクロス点の両隣のサン
プリング点における波高値を検出してそれらの差を求
め、その差が所定値以上であれば位相ずれがあるものと
判定し、サンプリングクロックの位相を補正するという
位相補正方法を採用していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
位相補正方法においては、たとえばゼロクロス点の一方
の隣のサンプリング点付近で入力波形にサージ等の異常
が生じて電圧が降下した場合、この隣のサンプリング点
における波高値が小さくなるため、もう片方の隣のサン
プリング点における波高値との差が所定値以上となって
しまい、サンプリングクロックの位相が正常であるにも
かかわらず位相ずれとして誤検出されて位相補正が行わ
れ、位相がずれてしまうという問題があった。
【0006】そこで本発明においては、サンプリングク
ロックの位相ずれを正確に検出することができる位相補
正方法を提供することを第一の目的とする。また、一般
に波形監視装置においては、被監視波に、前記緩やかな
位相変化とは別に、短時間で急峻な位相変化が生じた場
合、各サンプリング点における被監視波と理想波との波
高値の差が極めて大きくなるため、実際は波形異常では
ないにもかかわらず、誤って波形異常が検出されてしま
うことがある。従来の波形監視装置においては、被監視
波に上記のような急峻で大きな位相変化が重畳した場
合、誤検出の発生頻度が高いという問題があった。
【0007】そこで本発明においては、このような誤検
出の発生頻度の低い波形監視装置を提供することを第二
の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の位相補正方法に
おいては上記課題を解決するために、サンプリングクロ
ックに従って、入力される交流波の所定のゼロクロス点
のそれぞれの両側にありゼロクロス点に最も近い、第一
のサンプリング点と、第二のサンプリング点における前
記交流波の波高値を求める第一の工程と、第一のサンプ
リング点と第二のサンプリング点のそれぞれにおいて求
めた各波高値同士の差分値を求める第二の工程と、差分
値が、第一所定数回以上連続して所定値を超えた場合、
基準波形の位相に対する、サンプリングクロックの位相
ずれが生じたと判定して、所定補正値分のサンプリング
クロックの位相を補正する第三の工程とを含む。
【0009】さらに、本発明における位相補正方法にお
いては、第三の工程における補正を第二所定数回行った
後、この第二所定数回分の、第三の工程における補正値
の総和を、第三の工程を前記第二所定数回行った間に行
われた差分値検出の回数で割った値を求める第四の工程
と、サンプリングクロック一周期毎に、第四の工程にお
いて求められた値に相当する分、サンプリングクロック
の位相補正を行う第五の工程とを更に含む。
【0010】また、本発明における波形監視装置におい
ては、サンプリングクロックに従って、各判定区間毎に
複数のサンプリング点における交流信号の波高値を求め
るサンプリング手段と、サンプリング手段により求めた
波高値と、基準波形のそのサンプリング点における波高
値との差分を求め、また、基準波形の複数の各所定ゼロ
クロス点の両側にある、第一のサンプリング点と第二の
サンプリング点のそれぞれにおける波高値同士の差分を
求める差分値検出手段と、差分値検出手段により求めら
れた差分値が、同符号の所定値を超える場合が連続して
第一所定数回発生した場合に、サンプリングクロックに
位相ずれが生じたと判定するサンプリングクロック位相
監視手段と、サンプリングクロック位相監視手段の判定
結果に応じて前記サンプリングクロックの位相を変化さ
せる第一サンプリングクロック位相調節手段とを備え
る。
【0011】更に、本発明における波形監視装置は、第
一サンプリングクロック位相監視手段によりサンプリン
グクロックの位相ずれが第二所定数回検出されると、こ
の第二所定数回分の位相ずれ値の総和を、この第二所定
数回の位相ずれ検出の間に行われた差分値検出の回数で
割った値を求める演算手段と、サンプリングクロック一
周期毎に、演算手段により求められた値に相当する分、
サンプリングクロックの位相を変化させる第二サンプリ
ングクロック位相調節手段とを備える。
【0012】
【発明の実施の形態】本実施形態では、数kHz程度ま
での交流電源の波形異常監視装置における、被監視波形
サンプリングのためのクロックの位相遅延/進みを検出
して補正する位相補正方法について説明する。通常の交
流電源異常監視装置においては、該装置内に取り込んだ
交流波をアナログからデジタルに変換する際、クロック
生成部で生成されるサンプリングクロック(SCLK)
がハイになるポイント毎に被監視波の波高値をサンプリ
ングし、サンプリングした各波高値の理想値からのずれ
を割り出して波形異常を検出するが、サンプリングクロ
ックの位相がずれた場合、被監視波の本来サンプリング
すべき位相からずれたサンプリングポイントの波高値を
読み取ってしまい、この結果、たとえ波形が正常であっ
ても理想波とのずれが生じエラー発生と誤診してしま
う。この誤診を防ぐために、SCLKの位相ずれを監視
し、ずれが生じた場合にはそれを補正するのに本発明に
かかる位相補正方法を用いる。
【0013】図3は本実施形態の位相補正方法を実現す
る交流電源異常監視装置のブロック図である。以下、図
3を用いてこの電源監視装置におけるSCLKの位相ず
れの検出方法を説明するが、先ず、電源監視装置の構成
について説明する。該装置は、コンセント9から交流波
を該装置内に取り込み、交流波信号処理部(図示せず)
によりその取り込んだ交流波に降圧及び全波整流処理を
施して得られる被監視波を、アナログ信号からデジタル
信号へと変換するA/D変換器1と、デジタル変換され
た被監視波の波形異常や位相ずれを検出するCPU2
と、サンプリング周波数に合わせて0から63までをカ
ウントするカウンタ3と、SCLKの周波数を調節する
分周器4と、SCLKが生成されるクロック生成部5
と、通常値50および60が格納されているROM6
と、SCLKの被監視波に対する位相ずれが生じると、
それを補正するための補正値Δxが入力される第一レジ
スタ7と、小刻みに常時細かい補正を施すための補正値
ΔXが入力される第二レジスタ8と、CPU2で検出さ
れた波形異常を知らせるためのエラー表示/通信部(図
示せず)とを備える。
【0014】次に、該装置の動作説明をする。まず交流
波信号処理部に、コンセント9から、被監視波である5
0ヘルツまたは60ヘルツの交流波が取り込まれ全波整
流される。仮に今交流波の周波数が60ヘルツであると
すると、次に、被監視波はA/D変換器1に入力され、
分周器4から出力される60×64ヘルツのサンプリン
グクロック(SCLK)に同期してアナログ信号からデ
ジタル信号へと変換され、CPU2へと出力される。S
CLKの周波数は、被監視波のそれの64倍であるの
で、被監視波一波長につき、64個のサンプリング点に
おいて64回サンプリングされる。また、交流波の周波
数が50ヘルツ、60ヘルツのいずれであるかにかかわ
らず、CLK生成部5から出力されるCLKの周波数
は、50×60×64ヘルツに設定されてある。SCL
Kに補正を施さないときは、被監視波が60ヘルツであ
るのでROM6に格納されている通常値50が選択され
て分周器4に入力され、分周器4から、CLK生成部5
で生成されたクロックの周波数値60×50×64を通
常値50で割った値、すなわち60×50×64/50
=60×64を周波数として持つSCLKが出力され
る。
【0015】サンプリングされた各サンプリングタイミ
ングでのデータは、次々とCPU2へと出力され、CP
U2からRAM(図示せず)へ、一波長分のデータが格
納される。そしてこの被監視波形のデータと、ROM
(図示せず)に格納されている、被監視波形が正常であ
る場合の理想波形のサンプリングデータとが、各サンプ
リング点毎に順にCPU2に読み出される。CPU2で
は、比較ソフトウエアにより、理想波形と被監視波形と
の各サンプリング点毎の差分値が検出され波形異常が判
定される。
【0016】また、CPU2では、一波長の半波長のと
ころにあるゼロクロス点の両側のサンプリング点A,B
における、被監視波形の波高値同士の差分値Δhを検出
し(図9参照)、この差分値Δhが一定変動方向に所定
値を超える場合がM1 回連続して生じると、位相ずれが
起きたものとして、CPU2内に格納されてある、差分
値Δhと補正値Δxの対照テーブルを参照して、差分値
Δhに基づいて補正値Δxが求められ、カウンタ3から
出力される補正要求信号に合わせて、CPU2から補正
値Δxが第一レジスタ7に入力される。なぜ、このよう
にゼロクロス点近傍のサンプリング点における波高値同
士の差分値算出により位相ずれを検出するかというと、
交流波形は、ゼロクロス点近傍における傾きが最も急峻
なので、ゼロクロス点近傍での波高値は微小な位相ずれ
が発生した場合でも比較的大きく変化するため、精度良
く位相ずれを検出することができるからである。そして
ROM6に格納されている通常値50が選択され、この
50に第一レジスタ7に入力された補正周波数値Δxを
加算した値が分周器4に入力され、分周器4において、
CLK生成部5からのクロックの周波数値を(50+Δ
x)で割った値が求められ、この値を周波数値として持
つクロックが、サンプリングクロックとしてA/D変換
器1に入力される。補正要求信号は、カウンタ3が47
までカウントすると発せられるので、交流波一周期毎
に、被監視波のピーク付近では正しいサンプリングが行
えるようにするために、各一波長の3/4波長の付近で
補正がかけられる。また、補正の必要がない間は、毎補
正要求信号の度に“0”が第一レジスタ7に入力され
る。
【0017】このような、Δxを補正値とする補正処理
を第一の位相補正とし、この第一の位相補正の作用を、
交流波の周波数が中心周波数よりもx%多くなり、位相
が中心周波数のそれよりも進んだ場合を例に挙げて説明
する。交流波を基準にすると、相対的にSCLKの位相
は本来あるべき位相よりも遅れ、周波数は減少し、被監
視波一波長分を64分割して64回サンプリングすべき
ところを64よりもやや少ない回数でサンプリングする
ようになる。すると、各サンプリング点でサンプリング
される波高値は、本来そのサンプリング点でサンプリン
グされるべき位相よりも、すすんだ位相の被監視波の波
高値であるので、たとえ波形が正常であっても、各サン
プリング点における理想波形との波高値差が生じ、波形
異常の誤検出をしてしまう恐れがある。このような場合
は、その位相ずれの程度(すなわち周波数の増加程度x
%(x>0))に基づいて求められた負の補正値Δx
(=−50×x/(x+100))が第一レジスタ7に
入力されると、分周器4から周波数60×50×64/
(50+Δx)のSCLKが出力されるので、SCLK
は、本来の60×64ヘルツよりも−Δx×100/
(50+Δx)%(=x%)大きい値の周波数を持つ。
したがって、被監視波の周波数の増加程度と同等分SC
LKの周波数も増加したので、両者間の位相ずれは解消
され、被監視波一波長分について64個のサンプリング
点で64回サンプリングするようになり、波形異常の誤
検出の発生は抑えられる。
【0018】図7は一波長分のサンプリングクロックの
第一の位相補正の様子を表す図である。図7において、
上段の破線は理想波形を、下段の実線は被監視波をそれ
ぞれ表しているが、このように、被監視波の周波数が、
理想波の周波数(中心周波数)よりも低くなった場合、
47個のサンプリング点p0 〜p46においては、カウン
タ3からは第一レジスタ7へ“0”が入力され続けるの
でSCLKの周波数は被監視波の周波数を基準にすると
高くなり、各サンプリング点p0 〜p46における、被監
視波の各波高値h0 〜h46と、ROMに格納されている
理想波の各波高値h0,0 〜h0,46との各差分値の絶対値
はかなり大きいが、48個目のサンプリング点におい
て、カウンタ3からの補正要求信号により第一レジスタ
7にΔxが入力されるので、SCLKの周波数が低くな
るよう補正がかけられる。その結果、p47とp48との間
隔が広がり、p48以降のサンプリング点における理想波
と被監視波との波高値差は減少する。
【0019】以上は、被監視波の一波長期間内でサンプ
リングクロックの位相が相対的にずれた場合の補正であ
る。次に被監視波に超低周波の信号が重畳され、数から
数百波長にわたって大きく緩やかな周波数変化が発生し
ている場合の補正について述べる。第一の位相補正が複
数回行われ、Δxの符号がM2 回にわたって連続して同
符号になると、その符号方向への、交流波の大きく緩や
かな周波数変化が発生しているものと判断される。する
とこのM2 回の各回における各Δxの総和が求められ
て、さらに、この総和をこのM2 回にわたる補正の間に
行われた差分値Δhの検出回数Nで割った値ΔXが求め
られる。そして、位相ずれが検出され前述のようにΔx
の補正が必要な場合には、補正要求信号に合わせて、第
一レジスタ7にはΔxが、第二レジスタ8にはΔXが入
力され、通常値50に、第二レジスタ8からのΔXと、
第一レジスタ7からのΔxとを加算した値(50+ΔX
+Δx)が分周器4に入力され、CLK生成部5からの
クロックの周波数値を(50+ΔX+Δx)で割った値
を周波数として持つサンプリングクロックが、A/D変
換器1に入力される。また、位相ずれが検出されないう
ちは、カウンタ3から出力される毎補正要求信号の度
に、CPU2から“0”が第一レジスタ7に入力される
一方、第二レジスタ8にはΔXが入力されるので、この
ような場合は、CLK生成部5からのクロックの周波数
値を(50+ΔX)で割った値を周波数として持つサン
プリングクロックが分周器4から出力される。以上のよ
うな、ΔXを補正値とする補正処理を第二の位相補正と
する。
【0020】図8は、一波長分のサンプリングクロック
の第二の位相補正の様子を表す図である。図8におい
て、上段の破線は理想波形を、下段の実線は被監視波を
それぞれ表しているが、このように、被監視波の周波数
が、理想波の周波数(中心周波数)よりも低くなった場
合、カウンタ3が63カウントおきに、サンプリング点
47のところで補正要求信号を発することにより、ΔX
が第二レジスタ8に入力され、SCLKの周波数が低く
なり、p47とp48との間隔が広がる。
【0021】このように、一定方向へ交流波の大きく緩
やかな周波数変化が発生しており、これによるSCLK
と交流波の位相ずれを軽減すべく第一の位相補正が複数
回行われた場合に、この第一の位相補正に加えて、交流
波一波長毎に、Δxと同符号でかつΔxに比し微小な値
ΔXを補正値とする第二の位相補正を更に行うことによ
り、一層効果的に位相ずれによる波形異常の誤検出を防
止することができる。
【0022】次に、図2のフローチャートを用いて、本
発明にかかる第一の位相補正方法を工程順に説明する。
以下の処理はCPU2内の比較ソフトウエアにより行わ
れる。まず、RAM(図示せず)から一周期分の被監視
波形をCPU2内に取り込む(step 1)。次に被監視波
形のサンプリング点A,Bにおける各データ値同士の差
分値Δhk を算出する(step 2)(図9参照)。次に後
述の補正値ΔXn-1 に相当する分、この一波長に補正を
かける(step 3)。その後、step 4において、k=0で
あるかどうか、そして、k=0でない場合には、step 2
において求められたΔhk の符号が、前回の一波長にお
いて求められた差分値の符号と同じであるかどうかを判
定する。k=0である場合、または、k=0でないとき
に今回の差分値の符号が前回の差分値の符号と同じであ
る場合、その差分値の絶対値が所定値μ以上であれば
(step 5)、これを1回とカウントしてkを1インクリ
メントして(step 6)step 7に移る。また、step 4にお
いて、k=0でないときに今回の差分値の符号が前回と
異なる場合、あるいは、step 5において、k=0又は差
分値の符号が同一であっても、Δhk の絶対値が所定値
μより小さい場合、これをカウントせずstep 0に移りk
=0にする。このような操作の結果、step 7においてk
=5となった場合、サンプリングクロックの、被監視波
の位相に対する、一定方向への緩やかで大きな位相ずれ
が起きているものと判断し、差分値Δh 5 に基づいて補
正値Δxn,i (添字の意味については後述する。)を求
め(step8)、SCLKの周波数の補正を行う(step
9)。なお、補正値は、次回も同方向に位相がずれるこ
とを見越して、Δxn,i に、Δxn,i と同符号の所定値
αを加算した値としてもよい。
【0023】次に、図1のフローチャートを用いて、本
発明にかかる第二の位相補正方法を工程順に説明する。
まず、step10でi=0に設定した後、図2に示すフロー
に従って、第一の位相補正を行う(step11)。次にstep
12に移り、i=0であるかどうか、そして、i=0でな
い場合には、補正値Δxn,i の符号が前回の第一の位相
補正における補正値Δxn,i-1 の符号と同じであるかど
うかを判定する。i=0である場合、または、i=0で
ないときに今回の補正値の符号が前回の補正値の符号と
同じ場合には、step13に移りiを1インクリメントして
step14に移る。そして、iが6より小さければstep11に
移り補正処理値Δxn,i+1 の第一の位相補正を行う。st
ep12において、i=0でないときにΔxn,i の符号が前
回と異なる場合、これをカウントせずstep10に移りi=
0にする。step14においてi=6となった場合、一定方
向に周波数の緩やかで大きな変化が生じているものとし
てstep15に移り、この6回の第一の位相補正の各回にお
けるΔxn,i (i:0〜5)の総和を、この6回の第一
の位相補正の間に差分値Δhを検出した回数Nn で割っ
た値を求め、この値に、いままでに同様にして求めた、
連続する6回の補正
【0024】
【外1】
【0025】Nm で割った値のm=1〜n−1までの総
和ΔXn-1 を加算した値ΔXn を求め、step16に移りn
を1インクリメントする。このように、Δxn,i 、ΔX
n における添字nは、第一の位相補正が複数回行われ、
Δxの符号が連続して6回同符号になった場合のカウン
ト値を表す。図5は、図4の周波数Bの[]部分を拡大
したものであり、図9の点Aと点Bにおける波高値同士
の差分値Δhに基づいて、SCLK中心周波数Aと周波
数Bとの周波数差を求め、基準となる周波数差ν0 を超
える周波数差が連続して5回検出されると、ν(Δx
1,i )(i=1〜6)だけ、サンプリングクロックの周
波数を補正する、第一の位相補正方法の様子を表してい
る。サンプリングクロック中心周波数A上に並ぶ点 ・・
・,sj ,sj+1 ,sj+2 ,・・・ は、Δh検出タイミン
グを表す。Δhは、被監視波一波長につき1回検出され
るので、各連続するΔh検出タイミング同士の間隔は、
交流波の中心周波数の周期に等しく、1/60secで
ある。また、{ν|Δxn,i →60×50×64/(5
0+Δxn,i)}である。たとえば、連続する5回のΔ
h検出タイミングs3,1 〜s3,5 における各周波数差ν
3,1 〜ν3,5 が、いずれも周波数νを超えているので、
周波数ν3,5 だけ補正をかけるよう、補正値Δx1,3
求められてν(Δx1,3 )≒ν 3,5 だけ周波数が補正さ
れる。
【0026】また、図10において、破線は一波長分の
基準波形、実線は一波長分として取り込んだ被監視波で
あるが、周波数差が図5および図6のNGラインを超え
ると、位相差がかなり大きくなるので、図10に示すよ
うに、64個の各サンプリング点p0 〜p63における理
想波形と被監視波形との波高値同士のデータ差Δh0
Δh63が大きくなり、実際には波形異常ではないにもか
かわらず、誤って波形異常が検出されてしまう恐れが高
い。
【0027】図6は、図5における時刻以降のBの様
子を表す図であり、差分値Δh検出
【0028】
【外2】
【0029】二の位相補正方法の様子を表している。こ
こで、N1 は、図5におけるΔh検出タイミングs0
6,5 の回数である。この方法においては、図5に示す
前回(n=1)の6回分の第一の位相補正の様子、すな
わちΔx1,1 〜Δx1,6 の値から、現在サンプリングク
ロックの位相の緩やかで大きな変化が、どちらの方向に
どの程度の割合で起こっているかを判断し、今回(n=
2)、その変化の傾向を加味して細かく補正を行うの
で、Δxi 補正をしてから次にΔxi+1 補正をするまで
の時間が非常に長くなり、その結果、周波数差がNGラ
インを超える頻度が極めて少なくなり、波形異常の誤検
出が激減するという効果が得られる。この方法において
は、次回(n=3)以降も、同様に、前回までの位相変
動傾向を加味して細かく補正を行う。
【0030】図11は、図6のBの一点鎖線で描いた丸
の部分を拡大したものである。図11においては、毎Δ
h検出タイミング ・・・,sj 〜sj+4 ,・・・ の度に、ν
(ΔX1 )だけ、Bを補正している。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
ゼロクロス点の両隣のサンプリング点における波高値の
差が、所定数個の連続する波長にわたって同符号でかつ
絶対値が所定値以上になったとき、電力線の性質であ
る、緩やかで大きな位相変化による位相ずれが、一定変
動方向に起きているものと判定し、サンプリングクロッ
クを補正するので、ある波長のゼロクロス点付近におい
て単発的に波形異常が起こり、両隣のサンプリング点に
おける波高値の差が所定値以上になった場合でも、その
直後に続く波長における前記両隣のサンプリング点同士
の差が所定値に達していなければ、位相の補正は必要な
いものと判定するので、誤った位相ずれ判定に基づく補
正による位相ずれの発生を防ぐことが可能な、高精度の
位相補正方法が実現できる。
【0032】さらに本発明においては、電力線に、緩や
かで大きな位相変化とは別の、急峻な位相変化の発生を
少なくすることができるので、入力波形異常の誤検出が
減少し、高性能の波形監視装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第二の位相補正方法を説明する
ためのフローチャートである。
【図2】本発明にかかる第一の位相補正方法を説明する
ためのフローチャートである。
【図3】本発明にかかる交流電源の波形監視装置のブロ
ック図である。
【図4】一般的な交流電源の波形監視装置における、交
流波の周波数に対する、サンプリングクロックの周波数
の相対的な変動の様子を表す図である。
【図5】図4における、周波数Bの[]部分を拡大した
図である。
【図6】図5における、時刻以降のBの様子を表す図
である。
【図7】一波長分のサンプリングクロックに、第一の位
相補正を施す様子を表す図である。
【図8】一波長分のサンプリングクロックに、第二の位
相補正を施す様子を表す図である。
【図9】一波長の半波長のところにあるゼロクロス点の
両側のサンプリング点A,Bにおける、基準波形と被監
視波形との波高値同士の差分値Δhを検出する様子を表
す図である。
【図10】一波長における、各サンプリング点での、理
想波形と被監視波形との波高値のデータ差が生じている
様子を表す図である。
【図11】図6における、Bの一点鎖線で描いた丸の部
分を拡大した様子を表す図である。
【符号の説明】
1 A/D変換器 2 CPU 3 カウンタ 4 分周器 5 CLK生成部 6 ROM 7 第一レジスタ 8 第二レジスタ 9 コンセント

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相のずれを補正する位相補正方法にお
    いて、 サンプリングクロックに従って、入力される交流波の所
    定のゼロクロス点のそれぞれの両側にある、第一のサン
    プリング点と、第二のサンプリング点における前記交流
    波の波高値を求める第一の工程と、 前記第一のサンプリング点と第二のサンプリング点のそ
    れぞれにおいて求めた各波高値同士の差分値を求める第
    二の工程と、 前記差分値が、第一所定数回以上連続して所定値を超え
    た場合、基準波形の位相に対する、前記サンプリングク
    ロックの位相ずれが生じたと判定して、サンプリングク
    ロックの位相を補正する第三の工程と、 を含む位相補正方法。
  2. 【請求項2】 位相のずれを補正する位相補正方法にお
    いて、 サンプリングクロックに従って、入力される交流波の所
    定ゼロクロス点のそれぞれの両側にある、第一のサンプ
    リング点と、第二のサンプリング点における前記交流波
    の各波高値を求める第一の工程と、 前記第一のサンプリング点と第二のサンプリング点のそ
    れぞれにおいて求めた各波高値同士の差分値を求める第
    二の工程と、 前記差分値が、第一所定数回以上連続して所定値を超え
    た場合、基準波形の位相に対する、前記サンプリングク
    ロックの位相ずれが生じたと判定して、サンプリングク
    ロックの位相を補正する第三の工程と、 前記第三の工程における補正を第二所定数回行った後、
    該第二所定数回分の、前記第三の工程における補正量の
    総和を、前記第三の工程を前記第二所定数回行った間に
    行われた、前記第二の工程数で割った値を求める第四の
    工程と、 サンプリングクロック一周期毎に、前記第四の工程にお
    いて求められた値に相当する分の位相の補正を行う第五
    の工程と、 を含む位相補正方法。
  3. 【請求項3】 入力される交流信号の波高値を、サンプ
    リングクロックに従って所定サンプリングタイミング毎
    に、そのサンプリングタイミングにおける基準値と比較
    し、両者の差分値が所定値を超えた場合に前記交流信号
    に波形異常があると判定する波形監視装置において、 前記サンプリングクロックに従って、各判定区間毎に複
    数のサンプリング点における前記交流信号の波高値を求
    めるサンプリング手段と、 前記サンプリング手段で求めた波高値と、基準波形のそ
    のサンプリング点における波高値との差分を求め、ま
    た、前記基準波形の複数の所定ゼロクロス点のそれぞれ
    の両側にある、第一のサンプリング点と、第二のサンプ
    リング点のそれぞれにおける波高値同士の差分を求める
    差分値検出手段と、 前記差分値検出手段により求められた差分値が、同一符
    号の所定値を超える場合が連続して所定数回発生した場
    合に、前記サンプリングクロックに位相ずれが生じたと
    判定するサンプリングクロック位相監視手段と、 前記サンプリングクロック位相監視手段の判定結果に応
    じて前記サンプリングクロックの位相を変化させるサン
    プリングクロック位相調節手段と、 を備えた波形監視装置。
  4. 【請求項4】 入力される交流信号の波高値を、サンプ
    リングクロックに従って所定サンプリングタイミング毎
    に、そのサンプリングタイミングにおける基準値と比較
    し、両者の差分値が所定値を超えた場合に前記交流信号
    に波形異常があると判定する波形監視装置において、 前記サンプリングクロックに従って、各判定区間毎に複
    数のサンプリング点における前記交流信号の波高値を求
    めるサンプリング手段と、 前記サンプリング手段で求めた波高値と、基準波形のそ
    のサンプリング点における波高値との差分値を求め、ま
    た、前記基準波形の複数の所定ゼロクロス点のそれぞれ
    の両側にある、第一のサンプリング点と、第二のサンプ
    リング点のそれぞれにおける波高値同士の差分値を求め
    る差分値検出手段と、 前記差分値検出手段により求められた差分値が、同一符
    号の所定値を超える場合が連続して第一所定数回発生し
    た場合に、前記サンプリングクロックに位相ずれが生じ
    たと判定するサンプリングクロック位相監視手段と、 前記サンプリングクロック位相監視手段の判定結果に応
    じて前記サンプリングクロックの位相を変化させる第一
    サンプリングクロック位相調節手段と、 前記サンプリングクロック位相監視手段によりサンプリ
    ングクロックの位相ずれが第二所定数回検出されると、
    該第二所定数回分の位相ずれ量の総和を、該第二所定数
    回の位相ずれ検出の間に行われた、前記差分値検出手段
    による差分値検出回数で割った値を求める演算手段と、 前記サンプリングクロック一周期毎に、前記演算手段に
    より求められた値に相当する分、前記サンプリングクロ
    ックの位相を変化させる第二サンプリングクロック位相
    調節手段と、 を備えた波形監視装置。
JP33012095A 1995-12-19 1995-12-19 位相補正方法及び波形監視装置 Pending JPH09166624A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6519303B1 (en) * 1999-02-12 2003-02-11 Kabushiki Kaisha Kenwood Clock reproduction circuit

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6519303B1 (en) * 1999-02-12 2003-02-11 Kabushiki Kaisha Kenwood Clock reproduction circuit

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