JPH09165768A - マンホール等の開口部落下防止用組立て柵 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて簡単に組み立て折り畳みができ、かつ
マンホール等の開口部に容易に取り付けて開口部の一部
を塞ぐことができ、これにより人の落下を防止できる。 【解決手段】二枚以上の分割板１を軸支して成る略水平
な下部基盤３を設け、この下部基盤３の上方に、当該下
部基盤３と同じ枚数の二枚以上の分割板５を軸支して成
る略水平な上部基盤４を設け、これらの上部基盤４と下
部基盤３の軸支部を上下で合わせ、これらの上部基盤４
と下部基盤３の相応する各分割板１と５を連結枠片７で
接続して二個以上の回転自在な分割部材となし、当該分
割部材を相互に拡げた際の上記下部基盤３はマンホール
等の開口部の一部を塞ぐ大きさとした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明はマンホール等の開
口部に載せて又は嵌め込んで開口部の一部を塞ぐマンホ
ール等の開口部落下防止用組立て柵に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来マンホール等の蓋をあけて、内部で
ケーブル布設工事を行う場合、工事中地表面に立てたバ
リケード等で当該マンホールの開口部の周囲を囲む方法
が取られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのバリ
ケードは単に地上に立てているため、人が当たると動い
てしまい、またマンホールの開口部は空いたままであり
完全な落下防止にはならなかった。またこれらのバリケ
ードは現場にその都度運搬してくる必要があるが、その
際嵩張る等の欠点があり、また現場でマンホールの開口
部の周囲にバリケードを張り巡らすため作業性が悪い。

【０００４】そこでこの発明は極めて簡単に組み立て折
り畳みができ、かつマンホール等の開口部に容易に取り
付けて開口部の一部を塞ぐことができ、これにより人の
落下を防止できるマンホール等の開口部落下防止用組立
て柵を提供し、上記課題を解決するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１項の発明は、二
枚以上の分割板を軸支して成る略水平な下部基盤を設
け、この下部基盤の上方に、当該下部基盤と同じ枚数の
二枚以上の分割板を軸支して成る略水平な上部基盤を設
け、これらの上部基盤と下部基盤の軸支部位置を上下で
合わせ、これらの上部基盤と下部基盤の相応する各分割
板相互を連結枠体で接続して二個以上の分割部材とし、
これらの分割部材を拡げた際の上記下部基盤はマンホー
ル等の開口部の一部を塞ぐ大きさとした、マンホール等
の開口部落下防止用組立て柵とした。

【０００６】上記分割部材は上部基盤及び下部基盤が同
一軸上で軸支されているため回動自在であり、各分割部
材を回動させて相互に重ねることにより折り畳んだり、
また各分割部材相互を引き離して拡げたりすることがが
できる。

【０００７】請求項２項の発明は、上記請求項１項記載
のマンホール等の開口部落下防止用組立て柵において、
上記分割部材を拡げた際下部基盤の外周がマンホール等
の開口部の段部外周に係止自在であるようにしたもので
ある。

【０００８】請求項３項の発明は、上記請求項１項記載
のマンホール等の開口部落下防止用組立て柵において、
上記各分割部材を拡げた際これらの分割部材により当該
柵が略球形を成し、当該柵の直径断面がマンホール等の
開口部の断面より大きく、マンホール等の開口部に上記
下部基盤含む当該柵の下部を嵌め込み自在としたもので
ある。

【０００９】

【実施の形態】以下この発明の実施の形態例を図につい
て説明する。図１乃至図３はこの発明の第１の実施の形
態例を示し、図１は柵を拡げた状態、図２は折り畳んだ
状態を夫々示す。三枚の扇状の分割板１の基部を重ねて
ピン２により軸支して略水平な下部基盤３を設け、この
下部基盤３の上方に略水平な上部基盤４を設けている。
この上部基盤４は三枚の分割板５を重ねてピン６により
軸支し、上記ピン２とピン６とは上下で位置を合わせ、
これらの下部基盤３の各分割板１と上部基盤４の相応す
る分割板５とを二つの連結枠片７で連結し、三個の各分
割部材８を構成している。また上記上部基盤４の最上部
の分割板５の上に表示板９を立設してもよい。

【００１０】図３はこの発明の使用状態を示す。上記分
割部材８は下部基盤３のピン２及び上部基盤４のピン６
により回動自在であり、これにより各分割部材８の分割
板１及び５を夫々引き離す様に拡げる。そしてこの柵を
マンホール１０の開口部１１に載せる。これには下部基
盤３の外周をマンホール１０の開口部１１の段部１１ａ
に係止させるようにする。これにより図１に示すごとく
下部基盤３の各分割板１は開口部１１の中心位置から夫
々１２０度間隔で位置し、これらの隣接する各分割板１
の間は間隙があるが開口部１１の一部は塞がれる。従っ
てこの状態では当該柵がマンホール１０の開口部１１上
に載置され、通行者に警告となるとともに万一誤って当
該柵に当たっても当該柵は動かず、また当該通行者が柵
内に踏み込んでも当該開口部１１から落下するおそれは
ない。

【００１１】上記実施の形態例では、下部基盤３を三枚
の扇形の分割板１により構成し、三個の分割部材８で構
成したが、これに限らず二枚以上の分割板とし、二個以
上の分割部材から構成してもよい。またこの場合下部基
盤３の分割板１の枚数又は形状によってマンホール１０
の開口部１１を完全に塞ぐ場合もあるが、その際各分割
板１を多数の小孔から成るパンチングメタルとし、通気
性を確保することもできる。また場合によっては各分割
板１の間に間隙が生じるが、これらの間にネットを張る
ようにしてもよい。これによって小石等の小さな物のマ
ンホールへの侵入も阻止できる。

【００１２】また上記実施の形態例では分割板１と分割
板５とを連結枠片７で連結して分割部材を構成している
が、この上下の分割板１と５とはこの連結枠片７に限ら
ず適宜の連結枠体で連結することができる。また上記実
施の形態例ではこの柵の上に表示板９を設けて、通行者
に警告しているが、この表示板９は文字や色彩による警
告に限らず、警告灯や警報音を発するものでもよい。

【００１３】次ぎに図５乃至図８はこの発明の第２の実
施の形態例を示し、四枚の扇状の分割板１２の基部を重
ねてピン１３により軸支して略水平な下部基盤１４を設
けている。この下部基盤１４は四枚の分割板１２を拡げ
ると略円形となる。この下部基盤１４の上方に上記下部
基盤１４と同構造の略水平な上部基盤１５を設けてい
る。この上部基盤１５は四枚の分割板１６を重ねてピン
１７により軸支している。上記ピン１３とピン１７とは
上下で位置を合わせ、これらの下部基盤１４の各分割板
１２と上部基盤１５の相応する分割板１６とを二つの湾
曲連結枠片１８で連結し、これらの二つの湾曲連結枠片
１８を湾曲横杆１９で接続して四個の各分割部材２０を
構成している。

【００１４】そしてこれらの四つの分割部材２０を拡げ
た際その直径がマンホール１０の開口部１１の直径より
大きい球体を成し、当該柵をマンホール１０の開口部１
１に設置した際当該柵の下部が開口部１１内に嵌まり、
下部基盤１４が当該開口部１１の一部を塞ぐよう構成さ
れている。またこの柵の四つの分割部材２０を図７に示
すごとく、重ねて折り畳むことができる。

【００１５】また上記実施の形態例では四つの分割部材
２０によって球形の柵を構成しているが、これに限らず
複数個の分割部材２０によって球状としてもよい。また
上記実施の形態例では分割板１２と分割板１６とを湾曲
連結枠片１８及び湾曲横材１９で連結して各分割部材２
０を構成しているが、この上下の分割板１２と１６とは
これらの連結部材に限らず適宜の連結枠体で連結するこ
とができる。また下部基盤１４がマンホール１０の開口
部１１の一部を塞ぎ、この下部基盤１４の外周と開口部
との間に間隙が生じるが、各分割部材２０の上下の分割
板１２及び１６を除く、湾曲連結枠片１８や湾曲横杆１
９の間にネットを張り、これによって通気性も確保しつ
つ小石等の小さな物のマンホールへの侵入も阻止でき
る。

【００１６】

【発明の効果】請求項１項の発明は、二個以上の分割部
材により構成しているため、これらの各分割部材を拡げ
れば極めて簡単に組み立てられ、マンホール等の開口部
に容易に取り付けて下部基盤で開口部の一部を塞ぐこと
ができる。これによりマンホールの開口部上を立体的な
柵が被うこととなり、通行者等への警告となるととも
に、開口部の一部を塞いでいるため通行者等のマンホー
ルへの落下を確実に防止できる。また不要の際は上記複
数の分割部材を折り畳み、各部材を重ねることができ、
コンパクトにして保管、運搬が可能である。従って保管
に際して折り畳んでマンホール内にも収納できる。

【００１７】請求項２項の発明は、上記請求項１項の発
明の効果に加え、各分割部材を拡げた際下部基盤の外周
がマンホールの開口部の段部に載置できるよう構成され
ているため当該柵に通行者等が当たっても容易に柵が外
れたりせず、当該開口部に安定して設置することができ
る。

【００１８】請求項３項の発明は、上記請求項１項の発
明の効果に加え、当該柵が略球形をなしているため、当
該球の直径より小さな内径のマンホール等の開口部であ
れば、異なる多種の内径の開口部にも使用でる。また当
該開口部は円形に限らず四角形でも、柵の下部が当該開
口部に嵌合でき、落下防止用の柵として使用することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１の実施の形態例の柵を拡げた状
態の斜視図である。

【図２】この発明の第１の実施の形態例の柵を折り畳ん
だ状態を示す斜視図である。

【図３】この発明の第１の実施の形態例の柵の使用状態
を示す断面図である。

【図４】この発明の第２の実施の形態例の柵を拡げた状
態の斜視図である。

【図５】この発明の第２の実施の形態例の柵の横断面図
である。

【図６】この発明の第２の実施の形態例の柵の使用状態
を示す断面図である。

【図７】この発明の第２の実施の形態径の柵を折り畳ん
だ状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 分割板 ２ ピン ３ 下部基盤 ４ 上部基盤 ５ 分割板 ６ ピン ７ 連結枠片 ８ 分割部材 ９ 表示板 １０ マンホール １１ 開口部 １２ 分割板 １３ ピン １４ 下部基盤 １５ 上部基盤 １６ 分割板 １７ ピン １８ 湾曲連結
枠片 １９ 湾曲横枠 ２０ 分割部材

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 二枚以上の分割板を軸支して成る略水平
   な下部基盤を設け、この下部基盤の上方に、当該下部基
   盤と同じ枚数の二枚以上の分割板を軸支して成る略水平
   な上部基盤を設け、これらの上部基盤と下部基盤の軸支
   部を上下で合わせ、これらの上部基盤と下部基盤の相応
   する各分割板相互を連結枠体で接続して二個以上の回転
   自在な分割部材となし、当該分割部材を相互に拡げた際
   の上記下部基盤はマンホール等の開口部の一部を塞ぐ大
   きさとしたことを特徴とする、マンホール等の開口部落
   下防止用組立て柵。
2. 【請求項２】 上記分割部材を拡げた際の下部基盤の外
   周がマンホール等の開口部の段部外周に係止自在である
   ことを特徴とする、請求項１項記載のマンホール等の開
   口部落下防止用組立て柵。
3. 【請求項３】 上記各分割部材を拡げた際これらの分割
   部材により当該柵は略球形を成し、当該柵の直径断面が
   マンホール等の開口部の断面より大きく、マンホール等
   の開口部に上記下部基盤を含む当該柵の下部を嵌め込み
   自在であることを特徴とする、請求項１項記載のマンホ
   ール等の開口部落下防止用組立て柵。