JP4101936B2 - 工事用バリケード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、工事現場等において、一般人の立ち入り制限等のために設置される工事用バリケードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の工事用バリケードとしては、例えば図13に示すような構成のものが知られている。すなわち、この従来構成の工事用バリケード51においては、側面形ほぼA字状をなす一対の脚体52の上端部間に、架設体53が一体に架設固定されていた。そして、この工事用バリケード51を工事箇所等に沿って複数個連設して、その工事箇所等への立ち入りの制限等を行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前述のようにこの従来の工事用バリケードにおいては、一対の脚体52と架設体53とが一体的に固定された構成になっている。このため、複数の工事用バリケード51を工事箇所等に沿って直線状に設置する場合には問題がないが、工事箇所等を包囲して湾曲状等に設置する場合には問題があった。
【0004】
すなわち、図14に示すように、隣り合う工事用バリケード51を傾斜状態で設置しようとした場合、両者の間に隙間が形成される。従って、バリケード51の間から人が簡単に入り込めるため、バリケードとしての機能を十分に発揮できないという問題があった。
【0005】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、工事箇所等に応じた湾曲状等の任意の形に、容易に連設設置することができる工事用バリケードを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、1つの架設体13と、その架設体13を支持する1つの脚体12とを備え、架設体13をほぼ水平面内において傾動可能に構成した工事用バリケードにおいて、前記脚体12は、側面形ほぼA字状をなし、脚片14bと横桟14aを有する脚本体部14と、その脚本体部14の上端に取り付けられ、上面に連結部33を有する連結部材15とから構成され、前記架設体13は、その一端部が脚本体部14の上端と連結部材15との間にほぼ水平面内において傾動可能に装着されるとともに、同一端部が脚本体部14の上端にて軸18により上下に回動可能に支持され、架設体13の先端に有する被連結部22を他の工事用バリケードの連結部33に連結することでほぼ水平に支持される使用位置と、前記架設体13の先端を前記横桟14aの側面中央に形成した嵌合凹部24に嵌合することで脚体12に沿ってほぼ垂直に折り畳まれる折り畳み位置とに配置される。
【0007】
従って、架設体13の水平面内における向きを変更できるため、複数の工事用バリケードを、全体として湾曲状等の任意の形に、容易に連設設置することができる。加えて、一対の脚体と1つの架設体とを備えた従来の工事用バリケードに比較して、バリケード全体の構造を簡略化することができる。また、架設体13を脚体12に対して水平面内で傾動させるとともに、架設体13の先端を他の工事用バリケードにおける脚体12上の連結部33に連結することにより、複数の工事用バリケードを、全体として湾曲状等の任意の形に容易に連設設置することができる。さらに、工事用バリケードの不使用時には、架設体13を使用位置から折り畳み位置に変移させることにより、全体を小型にすることができる。よって、広いスペースを要することなく、大量の工事用バリケードを容易に保管及び運搬することができる。また、工事用バリケードを工事箇所等へ移動設置する際にも、架設体13を折り畳み位置に配置した状態で、手軽に取り扱うことができる。しかも、脚体12が複雑な形状であっても、分割して成形することができ、成形型が複雑な形状になるのを避けることができる。また、架設体13の折り畳み状態において、工事用バリケード全体を薄くすることに寄与でき、運搬時等における取扱いを容易に行うことができる。
【0010】
請求項に記載の発明では、請求項1において、架設体13はその凹部17内において傾動可能に支持されるとともに、凹部17に設けた規制部17a,17b,32aにより傾動範囲を規制される。
【0011】
従って、架設体13が所要範囲を越えて妄動することがなく、架設体13の位置決めを行い得て、バリケード連の組立てが容易になる
【0015】
請求項に記載の発明では、請求項1または2において、軸18は、脚本体部14と連結部材15との間に支持されている。
従って、軸18を脚本体部14と連結部材15との間に挟み込めばよく、軸18を固定するための専用部品が不要になり、構成が簡単になる。
【0016】
請求項に記載の発明においては、請求項1〜3のいずれかにおいて、架設体13が折り畳まれた状態において、全体として扁平状をなすものである。
従って、工事用バリケードの不使用時において、工事用バリケードの保管,運搬等に際して、その取扱いを容易に行うことができる。
【0018】
請求項に記載の発明においては、請求項1〜4のいずれかにおいて、脚体12に、折り畳まれた架設体13を係止保持するための係止部31を設けた。
従って、架設体13の折り畳み状態において、架設体13の妄動を防止でき、運搬時等における取扱いを容易に行うことができる。
【0019】
請求項においては、請求項1〜5のいずれかにおいて、架設体13を、折り畳まれた状態において倒伏状態となるように横転可能にした。
従って、架設体13はその幅方向が脚体12の幅方向に沿うことになり、架設体13が幅広であっても、工事用バリケード全体を扁平にできる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下に、この発明の第1の実施形態を、図1〜図8に基づいて説明する。
【0022】
図1及び図2に示すように、この実施形態の工事用バリケード11は、それぞれ扁平形状をなす1つの脚体12と1つの架設体13とから構成されている。脚体12は、側面形ほぼA字状をなす脚本体部14と、一対のネジ16により脚本体部14の上端に取り付けられた連結部材15とから構成されている。
【0023】
前記脚体12の脚本体部14は、合成樹脂のブロー成形によりほぼ全体が中空状に形成されるとともに、上端部が充実状に形成されている。また、連結部材15は、その全体が射出成形により充実状に形成されている。さらに、架設体13は、合成樹脂のブロー成形によりほぼ全体が中空状に形成されるとともに、両端部が充実状に形成されている。
【0024】
図2及び図3に示すように、前記脚体12の脚本体部14及び連結部材15にはそれらの間に位置する取付凹部17が形成され、脚体12の側方及び下方に向かって開口されている。脚本体部14と連結部材15との間には支軸18が挟着保持され、その半球状をなす先端が取付凹部17内に突出されている。
【0025】
前記架設体13の基端の一側面には凹溝19が形成され、側方及び上方に開口されている。凹溝19の奥部に位置するように、架設体13の基端には支持孔20が形成され、その一方の開口縁には斜状の切欠部21が形成されている。
【0026】
そして、図2及び図3に示すように、支軸18が凹溝19側から支持孔20に嵌挿されることにより、架設体13が脚体12の上端に上下方向に回動可能に取付けられている。これにより、架設体13は、図1に実線で示すとともに図4に鎖線で示すように横方向へほぼ水平に延び、前記取付凹部17の上面で規制される使用位置P1と、図4に実線で示すように縦方向へほぼ垂直に延びる折り畳み位置P2とに回動配置されるようになっている。
【0027】
また、架設体13は、使用位置P1に回動配置された状態において、図1及び図3に鎖線で示すように、ほぼ水平面内で傾動できるようになっている。
さらに、架設体13は、折り畳み位置P2に回動配置された状態において、図4の矢印方向に回転されることにより、図5に示すように、支軸18の延長方向に沿って倒伏するように格納位置P3に横転配置される。このとき、図6に実線で示すように、支軸18が支持孔20から離脱されて、凹溝19内に収容されるようになっている。
【0028】
図1及び図2に示すように、前記架設体13の先端には鈎状突起よりなる被連結部22が形成されている。架設体13の中間部にはほぼ三角状をなす一対の表示部23が突出形成されている。従って、表示部23の部分が幅広となり、架設体13が使用位置P1に回動配置された状態で、これらの表示部23により架設体13の存在を目立たせるようになっている。
【0029】
前記脚本体部14の横桟14aの側面中央には嵌合凹部24が形成されている。そして、図4及び図5に示すように、架設体13が折り畳み位置P2及び格納位置P3に配置されたとき、その先端がこの嵌合凹部24内に嵌合されるようになっている。これにより、架設体13が格納位置P3に配置された状態で、その全体が脚体12の外側方に飛び出すことなく、脚本体部14の両脚片14b間に格納され、この工事用バリケード11全体が扁平状をなす。
【0030】
前記脚本体部14の横桟14a上には凹所25が形成されている。そして、図1に示すように、工事用バリケード11の使用状態で、この凹所25に土のう26を乗せて、脚体12の転倒や位置ずれを防止するようになっている。横桟14aの上面中央には挿通溝27が形成されるとともに、横桟14aの両側には挿通孔28が形成されている。そして、図1に示すように、工事用バリケード11の使用状態で、これらの挿通溝27または挿通溝28を介して、隣接する複数のバリケード11の脚体12間に長尺材としてのパイプ材29を挿通し、脚体12の転倒や位置ずれを防止するようになっている。
【0031】
図1及び図5に示すように、前記脚本体部14の一方の脚片14bに格納凹部30が形成され、その下端縁には係止部31が突設されている。そして、図5に示すように、架設体13が折り畳み位置P2から格納位置P3に横転配置されたとき、架設体13上の一方の表示部23が格納凹部30内に格納されて、係止部31に係合される。これにより、架設体13が格納位置P3に係止保持されるようになっている。
【0032】
図3及び図6に示すように、前記連結部材15の取付凹部17の開口縁には係止部32が突設されている。そして、図6に示すように、架設体13が折り畳み位置P2から格納位置P3に横転配置されたとき、架設体13の基端縁が係止部32に係合される。これにより、架設体13が格納位置P3に係止保持されるようになっている。
【0033】
図1及び図3に示すように、前記連結部材15の上面において、架設体13の使用位置P1への延長方向と反対側の端縁及び延長方向と直交する両側縁には、3つの鈎形状の溝よりなる連結部33が形成されている。そして、複数の工事用バリケード11を工事箇所等に沿って設置する場合、隣接するバリケード11における架設体13の被連結部22を、これらの連結部33に異なった方向から選択的に連結できるようになっている。
【0034】
図3に示すように、架設体13は脚体12の側方へほぼ直角に延びる位置と、そこからほぼ45度傾斜した位置との間を傾動される。前記直角位置は取付凹部17の内側面17a及び係止部32の先端面32aにより規制され、前記傾斜位置は取付凹部17の開口部17bにより規制される。
【0035】
次に、前記のように構成された工事用バリケードの使用方法を説明する。
さて、この工事用バリケード11を工事現場等で使用する場合には、複数のバリケード11を工事箇所等に沿って所定間隔おきに配置する。そして、各バリケード11において、架設体13を図1に鎖線で示す折り畳み位置P2から、実線で示す使用位置P1に回動させる。
【0036】
その後、各バリケード11において脚体12を起立させながら、図1及び図3に鎖線で示すように、架設体13の先端の被連結部22を、隣接するバリケード11における脚体12上の連結部33に選択的に連結させる。これにより、複数の工事用バリケード11を工事箇所等に沿って、直線状あるいは屈折状に連設設置して、工事箇所等への一般人の立ち入り等を制限することができる。
【0037】
図7においては、架設体13の傾動角度をゼロにするとともに、架設体13の反対側の連結部33を選択して、そこに架設体13の被連結部22を嵌合することにより、複数の工事用バリケード11をそれらの脚体12が平行に、かつ架設体13が一直線状になるように連設された例を示す。この場合、バリケード連の一端部の工事用バリケード11はその架設体13が格納位置に保持された状態にして、使用位置には配置しない。
【0038】
図8においては、一部の工事用バリケード11の架設体13の傾動角度を斜めにするとともに、被連結部22が連結される連結部33を変更することにより、図7のようなバリケード連において一部を屈曲させた例を示す。従って、工事箇所に凸部等が存在する場合には、その凸部等に沿って複数の工事用バリケード11を湾曲状に連設設置して、立ち入りを制限することができる。
【0039】
図9においては、各工事用バリケード11の架設体13の傾動角度を斜めにするすることにより、バリケード連を全体として環状にした例を示す。従って、工事箇所等の全体を包囲する必要がある場合には、複数の工事用バリケード11を傾斜状態で順に連結することにより、その工事箇所等の全体を隙間なく包囲して、立ち入りを制限するすることができる。
【0040】
このように、工事箇所に応じて各種形状のバリケード連を隙間を生じることなく、自在に組み立てることができる。なお、図8の例においても、バリケード連の一方の端部の工事用バリケード11は、その架設体13を格納位置に保持した状態にする。
【0041】
前記の実施形態によって期待できる効果について、以下に記載する。
・ この実施形態の工事用バリケードにおいては、架設設体13が水平面内で傾動可能に組み付けられている。このため、架設体13の水平面内の角度を適宜に選択することにより、複数の工事用バリケード11を、工事箇所等の形状に応じた湾曲状等の任意の形に、隙間なく容易に連設設置することができる。
【0042】
・ そして、脚体12上には他の工事用バリケード11における架設体13の先端に連結可能な連結部33が設けられている。このため、一対の脚体と1つの架設体とを備えた従来の工事用バリケードに比較して、バリケード11全体の形状を小さくすることができる。また、架設体13を脚体12に対して水平面内で傾動させるとともに、架設体13の先端を他の工事用バリケード11における脚体12上の連結部33に連結することにより、複数の工事用バリケード11を、湾曲状等の任意の形に容易に連設設置することができる。
【0043】
・ 架設体13は、脚体12の凹部17内に設けた規制部17a,17b,32aにより、脚体12に対してほぼ直角をなす傾斜ゼロ及び45度の傾斜角度との間において傾動範囲を規制される。このため、脚体12の向きを適宜に選択することにより、所要形状のバリケード連を得ることができる。すなわち、脚体11の向きを適宜に設定するとともに、適当な連結部33を選択することにより架設体13の角度が最大45度であれば、所要の湾曲形状を得ることができる。しかも、架設体13は必要範囲以上に傾動することがなく、バリケード連の設置が容易になる。
【0044】
・ 架設体13に、表示部23を形成した。このため、架設体13を使用状態にしたとき、表示部23により架設体13を目立たせることができ、バリケードの存在を一目で確認できて、安全性向上に寄与できる。
【0045】
・ 架設体13が脚体12に対して、横方向に延びる使用位置P1と、縦方向に延びる折り畳み位置P2とに変移可能に取り付けられている。このため、工事用バリケード11の不使用時には、架設体13を使用位置P1から折り畳み位置P2に変移させることにより、全体を小型にすることができる。よって、広いスペースを要することなく、大量の工事用バリケード11を保管及び運搬することができる。また、工事用バリケード11を工事箇所等へ移動設置する際にも、架設体13を折り畳み位置P2に配置した状態で、手軽に取り扱うことができる。
【0046】
・ 架設体13を軸18を介して脚体12に回動可能に取付け、その軸18を脚本体部14と連結部材15との間に支持した。このため、軸18を脚本体部14と連結部材15との間に挟み込めばよく、軸18をそれ専用の部品を使用することなく、脚体12に支持することができて、部品点数の増加を抑制して構成を簡単にすることができる。
【0047】
・ 脚体12に、折り畳まれた架設体13を嵌合するための嵌合凹部24が設けられている。このため、架設体13の折り畳み状態において、工事用バリケード11全体を薄くできる。従って、折り畳み状態の工事用バリケード11を小さなスペースで縦方向あるいは横方向に積層することができ、保管や運搬時に便利である。
【0048】
・ 折り畳まれた架設体13を係止保持するための係止部31が脚本体部14に設けられている。このため、架設体13の折り畳み状態において、架設体13の妄動を防止でき、運搬時等における取扱いを容易に行うことができる。
【0049】
・ 脚体12を脚本体部14と連結部材15とにより構成した。従って、例えば連結部材15が複雑な形状であっても、その連結部材15が脚本体部14と別体であるため、それらの成型用型が別々になる。従って、成型用型の製作が簡単になり、型費用のコストアップを抑制できる。
【0050】
・ 架設体13は、折り畳まれた状態において倒伏状態となるように横転可能である。このため、架設体13はその幅方向が脚体12の幅方向に沿うことになり、架設体13が幅広であっても、あるいは実施形態のように表示部23が形成されていても、架設体13が脚体12から突出することがなく、工事用バリケード11全体を扁平にできる。
【0051】
(第2の実施形態)
次に、この発明の第2の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0052】
さて、この第2の実施形態においては、図10に示すように、一対の脚体12と1つの架設体13とが装備されている。そして、架設体13の両端が支軸43を介して各脚体12に対し、水平面内で傾動可能に装着されている。
【0053】
従って、この第2の実施形態においては、脚体12の少なくとも一方を、対応する架設体13に対して傾動させることにより、複数の工事用バリケード11を、脚体12が干渉することなく接近させた状態で、湾曲状等の任意の形に容易に連設設置することができる。また、不使用時には、両脚体12を折り畳むことにより全体を扁平状にして、保管や運搬等に都合がよい。
【0054】
(第3の実施形態)
次に、この発明の第3の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0055】
さて、この第3の実施形態においては、図11に示すように、一対の脚体12と1つの架設体13とが装備されている。そして、架設体13が2つの部材44,45に分割して構成され、両部材44,45の外端部が各脚体12に固定されるとともに、両部材44,45の内端部が支軸46を介して水平面内で中折れ傾動可能に連結されている。
【0056】
従って、この第3の実施形態においては、架設体13の中間部を水平面内で中折れ傾動させることにより、複数の工事用バリケード11を、脚体12が干渉することなく接近させた状態で、湾曲状等の任意の形に容易に連設設置することができる。
【0057】
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記各実施形態とは逆に、架設体13の先端に鈎状溝よりなる被連結部を形成し、脚体12の連結部材15上に鈎状突起よりなる複数の連結部を形成すること。
【0058】
・ 前記第2の実施形態において、架設体13の一端部のみを一方の脚体12に傾動可能に装着し、架設体13の他端部を他方の脚体12に傾動不能に固定すること。
【0059】
・ 図12に示すように、連結部材15の連結部33を円形孔により構成するとともに、架設体13の被連結部22を円柱状に形成すること。このように構成すれば、連結部33と被連結部22との嵌合において方向性がなくなり、架設体13と脚体12とのなす角度を自在に選択できる。
【0060】
・ 前記図12に示す円形の連結部33の数を1または2にすること。
・ バリケード連の一端部に設置される専用の工事用バリケードとして、架設体13を設けず、脚体12上に連結部材15を設けた構成にすること。このように構成すれば、バリケード連の端部専用の工事用バリケードとして好適なものになる。
【0061】
・ 架設体13を脚体12に対して着脱可能に構成すること。
・ 前記実施形態では脚本体部14及び架設体13の端部に充実部を設けたが、全体を中空状に形成したり、連結部材15を中空状に構成したりすること。このようにすれば、いっそうの軽量化が可能になる。
【0062】
・ 架設体13を脚体12に対して支持するための支軸を架設体13側に設け、脚体12にはその支軸を支持するための支持孔を設けること。この場合、架設体13が使用位置において傾動できるように、また、架設体13が折り畳み位置位置において格納位置まで横転できるように、前記支持孔の周辺に支軸の移動を許容する空間を設ける。
【0063】
・ 前記第1,第2の実施形態において、架設体13の表示部23の表面に反射材を貼着し、または蛍光剤を塗布すること。
前記実施形態から把握される技術的思想は以下の通りである。
【0064】
(1) 架設体13は、表示部を有する請求項1〜のいずれかに記載の工事用バリケード。このように構成すれば、架設体13を使用状態にしたとき、表示部23を目立たせることができ、バリケードの存在を一目で確認できて安全性向上に寄与できる。
【0065】
(2) 架設体13は、傾動状態において軸18との干渉を避けるための切欠部21を有する請求項に記載の工事用バリケード。
(3) 脚体12は、隣接する他の脚体12との間に長尺材29を掛け渡すための掛け渡し部27,28を有する請求項1〜,前記(1),(2)項のいずれかに記載の工事用バリケード。このように構成すれば、従って、脚体12間がその連結において長尺材29によって拘束されることになり、工事用バリケードが連設位置からずれたりすることを防止できる。
【0067】
) 脚体12はブロー成形された請求項1〜,前記(1)〜()項のいずれかに記載の工事用バリケード。このように構成すれば、脚体12全体を軽量化して取扱いが簡単になるとともに、使用材料を少なくでき、しかも、荷重が集中する端部の強度を確保できる。
【0068】
) 架設体13は、ブロー成形により構成された請求項1〜,(1)〜()項のいずれかに記載の工事用バリケード。このように構成すれば、架設体13全体を軽量化して取扱いが簡単になるとともに、使用材料を少なくでき、しかも、荷重が集中する端部の強度を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の工事用バリケードの第1の実施形態を示す斜視図。
【図2】 その工事用バリケードの分解斜視図。
【図3】 工事用バリケードの使用状態を示す要部拡大断面図。
【図4】 工事用バリケードにおいて脚体の折り畳み状態を示す斜視図。
【図5】 工事用バリケードにおいて脚体の格納状態を示す斜視図。
【図6】 脚体の折り畳み及び格納状態の要部拡大断面図。
【図7】 工事用バリケードの直線状設置使用例を示す平面図。
【図8】 同じく屈曲状使用例を示す平面図。
【図9】 同じく環状使用例を示す平面図。
【図10】 この発明の第2の実施形態を示す工事用バリケードの平面図。
【図11】 この発明の第3の実施形態を示す工事用バリケードの平面図。
【図12】 この発明の別の実施形態を示す工事用バリケードの一部斜視図。
【図13】 従来の工事用バリケードを示す斜視図。
【図14】 従来の工事用バリケードの設置使用例を示す平面図。
【符号の説明】
11…工事用バリケード、12…脚体、13…架設体、14…脚本体部、15…連結部材、17…取付凹部、17a…内側面、17b…開口部、18…支軸、20…支持孔、21…切欠部、22…被連結部、23…表示部、24…嵌合凹部、31,32…係止部、32a…先端面、33…連結部。

Claims (6)

  1. 1つの架設体(13)と、その架設体(13)を支持する1つの脚体(12)とを備え、架設体(13)をほぼ水平面内において傾動可能に構成した工事用バリケードにおいて、
    前記脚体(12)は、側面形ほぼA字状をなし、脚片(14b)と横桟(14a)を有する脚本体部(14)と、その脚本体部(14)の上端に取り付けられ、上面に連結部(33)を有する連結部材(15)とから構成され、
    前記架設体(13)は、その一端部が脚本体部(14)の上端と連結部材(15)との間にほぼ水平面内において傾動可能に装着されるとともに、同一端部が脚本体部(14)の上端にて軸(18)により上下に回動可能に支持され、架設体(13)の先端に有する被連結部(22)を他の工事用バリケードの連結部(33)に連結することでほぼ水平に支持される使用位置と、前記架設体(13)の先端を前記横桟14aの側面中央に形成した嵌合凹部24に嵌合することで脚体(12)に沿ってほぼ垂直に折り畳まれる折り畳み位置とに配置されることを特徴とする工事用バリケード。
  2. 脚体(12)は、凹部(17)を有し、架設体(13)はその凹部(17)内において傾動可能に支持されるとともに、凹部(17)に設けた規制部(17a,17b,32a)により傾動範囲を規制される請求項1に記載の工事用バリケード。
  3. 軸(18)は、脚本体部(14)と、連結部材(15)との間に支持されている請求項1または2に記載の工事用バリケード。
  4. 架設体(13)が折り畳まれた状態において、全体として扁平状をなす請求項1〜3のいずれかに記載の工事用バリケード。
  5. 脚体(12)は、折り畳まれた架設体(13)を係止保持するための係止部(31)を有する請求項1〜4のいずれかに記載の工事用バリケード。
  6. 架設体(13)は、折り畳まれた状態において倒伏するように横転可能である請求項〜5のいずれかに記載の工事用バリケード
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