JPH09165351A - 3,5−キシレノールの製造方法 - Google Patents
3,5−キシレノールの製造方法Info
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- JPH09165351A JPH09165351A JP7348307A JP34830795A JPH09165351A JP H09165351 A JPH09165351 A JP H09165351A JP 7348307 A JP7348307 A JP 7348307A JP 34830795 A JP34830795 A JP 34830795A JP H09165351 A JPH09165351 A JP H09165351A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 キシレノール異性体混合物から3,5−キシ
レノールを分離回収するとともに、3,5−キシレノー
ルを分離した後のキシレノール異性体混合物を有効に利
用する方法を提供する。 【解決手段】 3,5−キシレノールを含むキシレノー
ル異性体混合物から3,5−キシレノールを分離する工
程と、3,5−キシレノールを分離した後のキシレノー
ル異性体混合物を固体酸触媒と接触させて異性化する工
程からなり、該異性化工程において、フェノール、クレ
ゾール及びトリメチルフェノールを共存させるととも
に、該異性化工程で得られた異性化反応生成物からキシ
レノール異性体混合物を分離し、これを前記3,5−キ
シレノール分離工程へ循環させることを特徴とする3,
5−キシレノールの製造方法。
レノールを分離回収するとともに、3,5−キシレノー
ルを分離した後のキシレノール異性体混合物を有効に利
用する方法を提供する。 【解決手段】 3,5−キシレノールを含むキシレノー
ル異性体混合物から3,5−キシレノールを分離する工
程と、3,5−キシレノールを分離した後のキシレノー
ル異性体混合物を固体酸触媒と接触させて異性化する工
程からなり、該異性化工程において、フェノール、クレ
ゾール及びトリメチルフェノールを共存させるととも
に、該異性化工程で得られた異性化反応生成物からキシ
レノール異性体混合物を分離し、これを前記3,5−キ
シレノール分離工程へ循環させることを特徴とする3,
5−キシレノールの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3,5−キシレノ
ールを製造する方法に関するものである。
ールを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】キシレノールは高沸点タール酸の200
〜230℃留分中に異性体混合物として存在する。ま
た、石油系熱分解残渣物中にもキシレノールは異性体混
合物として存在する。さらに、合成によっても製造され
る。これらのキシレノール異性体のうち、3,5−キシ
レノールは合成樹脂原料や、ビタミンE、殺虫剤、香料
等の原料として広く利用されている。キシレノール異性
体混合物から3,5−キシレノールを分離回収する方法
としては、従来各種の方法が知られている。例えば、こ
のような方法としては、蒸留と晶析を組合せた方法や、
吸着分離方法(特開昭59−122433号、特開平3
−20234号)等が挙げられる。しかしながら、これ
らの従来法においては、3,5−キシレノールを分離し
た後のキシレノール異性体混合物の処理について格別有
利な方法は提案されておらず、2,4−キシレノール
や、2,5−キシレノールを有効に利用する方法の開発
が要望されている。
〜230℃留分中に異性体混合物として存在する。ま
た、石油系熱分解残渣物中にもキシレノールは異性体混
合物として存在する。さらに、合成によっても製造され
る。これらのキシレノール異性体のうち、3,5−キシ
レノールは合成樹脂原料や、ビタミンE、殺虫剤、香料
等の原料として広く利用されている。キシレノール異性
体混合物から3,5−キシレノールを分離回収する方法
としては、従来各種の方法が知られている。例えば、こ
のような方法としては、蒸留と晶析を組合せた方法や、
吸着分離方法(特開昭59−122433号、特開平3
−20234号)等が挙げられる。しかしながら、これ
らの従来法においては、3,5−キシレノールを分離し
た後のキシレノール異性体混合物の処理について格別有
利な方法は提案されておらず、2,4−キシレノール
や、2,5−キシレノールを有効に利用する方法の開発
が要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、キシレノー
ル異性体混合物から3,5−キシレノールを分離回収す
るとともに、3,5−キシレノールを分離した後のキシ
レノール異性体混合物を有効に利用する方法を提供する
ことをその課題とする。
ル異性体混合物から3,5−キシレノールを分離回収す
るとともに、3,5−キシレノールを分離した後のキシ
レノール異性体混合物を有効に利用する方法を提供する
ことをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、3,5−キシレノー
ルを含むキシレノール異性体混合物から3,5−キシレ
ノールを分離する工程と、3,5−キシレノールを分離
した後のキシレノール異性体混合物を固体酸触媒と接触
させて異性化する工程からなり、該異性化工程におい
て、フェノール、クレゾール及びトリメチルフェノール
を共存させるとともに、該異性化工程で得られた異性化
反応生成物からキシレノール異性体混合物を分離し、こ
れを前記3,5−キシレノール分離工程へ循環させるこ
とを特徴とする3,5−キシレノールの製造方法が提供
される。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、3,5−キシレノー
ルを含むキシレノール異性体混合物から3,5−キシレ
ノールを分離する工程と、3,5−キシレノールを分離
した後のキシレノール異性体混合物を固体酸触媒と接触
させて異性化する工程からなり、該異性化工程におい
て、フェノール、クレゾール及びトリメチルフェノール
を共存させるとともに、該異性化工程で得られた異性化
反応生成物からキシレノール異性体混合物を分離し、こ
れを前記3,5−キシレノール分離工程へ循環させるこ
とを特徴とする3,5−キシレノールの製造方法が提供
される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、キシレノール異性体混
合物からそれに含まれている3,5−キシレノールを分
離する工程を含む。この分離工程に採用される分離方法
としては、キシレノール異性体混合物から3,5−キシ
レノールを選択的に分離し得る方法であればどのような
方法でもよい。このような分離の方法としては、従来公
知の各種の方法、例えば、吸着分離方法や、晶析分離方
法等が挙げられるが、特に、吸着分離方法の採用が好ま
しい。
合物からそれに含まれている3,5−キシレノールを分
離する工程を含む。この分離工程に採用される分離方法
としては、キシレノール異性体混合物から3,5−キシ
レノールを選択的に分離し得る方法であればどのような
方法でもよい。このような分離の方法としては、従来公
知の各種の方法、例えば、吸着分離方法や、晶析分離方
法等が挙げられるが、特に、吸着分離方法の採用が好ま
しい。
【0006】吸着分離方法により3,5−キシレノール
を分離する場合、その吸着剤としては、ゼオライト系吸
着剤が用いられる。このゼオライト系吸着剤としては、
金属イオンで置換されたY型ゼオライトやX型ゼオライ
ト等が挙げられる。また、金属イオンとしては、カリウ
ムや、バリウム、鉛等が挙げられる。また、脱着剤とし
ては、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサ
ノール、n−オクタノール等の炭素数4〜8のアルキル
アルコールが好ましく用いられ、その他、酢酸プロピル
エステル、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、エチル
プロピルケトン等を用いることもできる。この吸着分離
方法は、吸着工程と脱着工程を含むものであるが、この
吸脱着工程における温度は100〜300℃、好ましく
は150〜250℃であり、また、その圧力は系内が液
相状態に保持される圧力であればよい。前記吸着分離方
法は、クロマトグラフィー法により実施され、固定床、
流動床等の従来公知の方式を採用することができる。
を分離する場合、その吸着剤としては、ゼオライト系吸
着剤が用いられる。このゼオライト系吸着剤としては、
金属イオンで置換されたY型ゼオライトやX型ゼオライ
ト等が挙げられる。また、金属イオンとしては、カリウ
ムや、バリウム、鉛等が挙げられる。また、脱着剤とし
ては、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサ
ノール、n−オクタノール等の炭素数4〜8のアルキル
アルコールが好ましく用いられ、その他、酢酸プロピル
エステル、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、エチル
プロピルケトン等を用いることもできる。この吸着分離
方法は、吸着工程と脱着工程を含むものであるが、この
吸脱着工程における温度は100〜300℃、好ましく
は150〜250℃であり、また、その圧力は系内が液
相状態に保持される圧力であればよい。前記吸着分離方
法は、クロマトグラフィー法により実施され、固定床、
流動床等の従来公知の方式を採用することができる。
【0007】本発明は、擬似移動床方式による吸着分離
方法の採用が好ましい。この方法は、既に確立された技
術であり、キシレン異性体混合物の吸着分離に適用され
ており、例えば、特公昭42−15681号公報、特公
昭50−10547号公報等に記載されている。このよ
うな吸着分離技術においては、強吸着成分と脱着剤とか
らなるエクストラクトが得られ、弱吸着成分と脱着剤と
からなるラフィネートが得られる。これらのエクストラ
クト及びラフィネートは蒸留処理に付されてそれぞれの
成分に分離され、そして分離された脱着剤は再び循環使
用される。次に、擬似移動床方式による吸着分離技術に
ついてさらに詳述すると、この吸着分離技術は、基本的
操作として次に示す吸着操作、濃縮操作、脱着操作及び
脱着剤回収操作を連続的に循環して実施される。 (1)吸着操作:キシレノール異性体混合物が吸着剤と
接触し、その異性体混合物のうちの強吸着成分が選択的
に吸着され、弱吸着成分はラフィネート流れとして脱着
剤とともに回収される。 (2)濃縮操作:強吸着成分を選択的に吸着した吸着剤
は後で述べるエクストラクトの一部と接触させられ、吸
着剤上に残存している弱吸着成分が追い出され強吸着成
分が濃縮される。 (3)脱着操作:濃縮された強吸着成分を含む吸着剤
は、脱着剤と接触させられ、強吸着成分が吸着剤から追
い出され、脱着剤を伴なってエクストラクト流れとして
回収される。 (4)脱着剤回収操作:実質的に脱着剤のみを吸着した
吸着剤は、ラフィネート流れの一部と接触し、吸着剤に
含まれる脱着剤の一部が脱着剤回収流れとして回収され
る。 図1に擬似移動床による吸着分離装置の模式図を示す。
この図において、1〜16は吸着剤の入った吸着室であ
り、相互に連結されている。17は脱着剤供給ライン、
18はエキストラクト抜出ライン、19は原料供給ライ
ン、20はラフィネート抜出ライン、21はリサイクル
ラインを示す。図1に示した吸着室1〜16と各ライン
17〜20の配置状態では、吸着室1〜3で脱着操作、
吸着室4〜8で濃縮操作、吸着室9〜13で吸着操作、
吸着室14〜16で脱着剤回収操作がそれぞれ行われて
いる。このような擬似移動床では、一定時間間隔ごと
に、バルブ操作により、各供給及び抜出ラインを液流れ
方向に吸着室1室分だけそれぞれ移動させる。従って、
次の吸着室の配置状態では、吸着室2〜4で脱着操作、
吸着室5〜9で濃縮操作、吸着室10〜14で吸着操
作、吸着室15〜1で脱着剤回収操作がそれぞれ行われ
るようになる。このような操作を順次行うことによっ
て、擬似移動床による吸着分離処理が達成される。な
お、図1においては、吸着室は16個に特定されている
が、この吸着室の数は限定されるものではないことを留
意すべきである。ゼオライト系吸着剤を用いる吸着分離
方法によるキシレノール異性体混合物からの3,5−キ
シレノールの分離は、特開昭59−122433号公報
及び特開平3−20234号公報等に詳述されている。
方法の採用が好ましい。この方法は、既に確立された技
術であり、キシレン異性体混合物の吸着分離に適用され
ており、例えば、特公昭42−15681号公報、特公
昭50−10547号公報等に記載されている。このよ
うな吸着分離技術においては、強吸着成分と脱着剤とか
らなるエクストラクトが得られ、弱吸着成分と脱着剤と
からなるラフィネートが得られる。これらのエクストラ
クト及びラフィネートは蒸留処理に付されてそれぞれの
成分に分離され、そして分離された脱着剤は再び循環使
用される。次に、擬似移動床方式による吸着分離技術に
ついてさらに詳述すると、この吸着分離技術は、基本的
操作として次に示す吸着操作、濃縮操作、脱着操作及び
脱着剤回収操作を連続的に循環して実施される。 (1)吸着操作:キシレノール異性体混合物が吸着剤と
接触し、その異性体混合物のうちの強吸着成分が選択的
に吸着され、弱吸着成分はラフィネート流れとして脱着
剤とともに回収される。 (2)濃縮操作:強吸着成分を選択的に吸着した吸着剤
は後で述べるエクストラクトの一部と接触させられ、吸
着剤上に残存している弱吸着成分が追い出され強吸着成
分が濃縮される。 (3)脱着操作:濃縮された強吸着成分を含む吸着剤
は、脱着剤と接触させられ、強吸着成分が吸着剤から追
い出され、脱着剤を伴なってエクストラクト流れとして
回収される。 (4)脱着剤回収操作:実質的に脱着剤のみを吸着した
吸着剤は、ラフィネート流れの一部と接触し、吸着剤に
含まれる脱着剤の一部が脱着剤回収流れとして回収され
る。 図1に擬似移動床による吸着分離装置の模式図を示す。
この図において、1〜16は吸着剤の入った吸着室であ
り、相互に連結されている。17は脱着剤供給ライン、
18はエキストラクト抜出ライン、19は原料供給ライ
ン、20はラフィネート抜出ライン、21はリサイクル
ラインを示す。図1に示した吸着室1〜16と各ライン
17〜20の配置状態では、吸着室1〜3で脱着操作、
吸着室4〜8で濃縮操作、吸着室9〜13で吸着操作、
吸着室14〜16で脱着剤回収操作がそれぞれ行われて
いる。このような擬似移動床では、一定時間間隔ごと
に、バルブ操作により、各供給及び抜出ラインを液流れ
方向に吸着室1室分だけそれぞれ移動させる。従って、
次の吸着室の配置状態では、吸着室2〜4で脱着操作、
吸着室5〜9で濃縮操作、吸着室10〜14で吸着操
作、吸着室15〜1で脱着剤回収操作がそれぞれ行われ
るようになる。このような操作を順次行うことによっ
て、擬似移動床による吸着分離処理が達成される。な
お、図1においては、吸着室は16個に特定されている
が、この吸着室の数は限定されるものではないことを留
意すべきである。ゼオライト系吸着剤を用いる吸着分離
方法によるキシレノール異性体混合物からの3,5−キ
シレノールの分離は、特開昭59−122433号公報
及び特開平3−20234号公報等に詳述されている。
【0008】本発明は、3,5−キシレノールが分離さ
れた後のキシレノール異性体混合物を異性化する工程を
含む。この工程においては、触媒として固体酸触媒が用
いられる。固体酸触媒としては、従来公知の各種のも
の、例えば、シリカ−アルミナ、結晶性アルミノシリケ
ート(ゼオライト)、酸化ニッケル含有シリカ、酸化銀
含有シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、アルミナ
−ボリア、固体燐酸等が挙げられる。異性化用原料と固
体酸触媒との接触は、液相又は気相で行われるが、好ま
しくは気相で行われる。液相で行う場合、その接触温度
は150〜500℃、好ましくは200〜450℃であ
り、その圧力は異性化用原料を液相に保持する圧力であ
る。気相で行う場合、その接触温度は100〜450
℃、好ましくは150〜400℃であり、その圧力は特
に制約されないが、好ましくは常圧ないしやや加圧(約
5気圧)である。反応方式としては、バッチ方式及び流
通方式のいずれも採用し得るが、流通方式の採用が好ま
しい。
れた後のキシレノール異性体混合物を異性化する工程を
含む。この工程においては、触媒として固体酸触媒が用
いられる。固体酸触媒としては、従来公知の各種のも
の、例えば、シリカ−アルミナ、結晶性アルミノシリケ
ート(ゼオライト)、酸化ニッケル含有シリカ、酸化銀
含有シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、アルミナ
−ボリア、固体燐酸等が挙げられる。異性化用原料と固
体酸触媒との接触は、液相又は気相で行われるが、好ま
しくは気相で行われる。液相で行う場合、その接触温度
は150〜500℃、好ましくは200〜450℃であ
り、その圧力は異性化用原料を液相に保持する圧力であ
る。気相で行う場合、その接触温度は100〜450
℃、好ましくは150〜400℃であり、その圧力は特
に制約されないが、好ましくは常圧ないしやや加圧(約
5気圧)である。反応方式としては、バッチ方式及び流
通方式のいずれも採用し得るが、流通方式の採用が好ま
しい。
【0009】前記の異性化工程は、フェノール、クレゾ
ール及びトリメチルフェノールを共存させ、これらの化
合物の共存下において反応を行う。それらの化合物の存
在量を示すと、それらの化合物を含む全異性化用原料
中、フェノールは、0〜40モル%、好ましくは0〜3
0モル%、クレゾールは0〜50モル%、好ましくは0
〜30モル%、トリメチルフェノールは0〜60モル
%、好ましくは0〜50モル%である。また、このよう
なフェノール、クレゾール及びトリメチルフェノールを
含む異性化用原料は、そのアルキル化度を1〜3、好ま
しくは1.5〜2.5の範囲に調節するのが好ましい。
このアルキル化度の調節は、異性化用原料中のフェノー
ル、クレゾール及びトリメチルフェノールの割合により
行うことができる。異性化工程に対してフェノール、ク
レゾール及びトリメチルフェノールを共存させるには、
後記する異性化反応生成物分離工程で分離されたフェノ
ール、クレゾール及びトリメチルフェノールの少なくと
も一部を異性化工程へ循環するかあるいはそれらの化合
物の一部又は全部を外部から異性化工程に添加すればよ
い。
ール及びトリメチルフェノールを共存させ、これらの化
合物の共存下において反応を行う。それらの化合物の存
在量を示すと、それらの化合物を含む全異性化用原料
中、フェノールは、0〜40モル%、好ましくは0〜3
0モル%、クレゾールは0〜50モル%、好ましくは0
〜30モル%、トリメチルフェノールは0〜60モル
%、好ましくは0〜50モル%である。また、このよう
なフェノール、クレゾール及びトリメチルフェノールを
含む異性化用原料は、そのアルキル化度を1〜3、好ま
しくは1.5〜2.5の範囲に調節するのが好ましい。
このアルキル化度の調節は、異性化用原料中のフェノー
ル、クレゾール及びトリメチルフェノールの割合により
行うことができる。異性化工程に対してフェノール、ク
レゾール及びトリメチルフェノールを共存させるには、
後記する異性化反応生成物分離工程で分離されたフェノ
ール、クレゾール及びトリメチルフェノールの少なくと
も一部を異性化工程へ循環するかあるいはそれらの化合
物の一部又は全部を外部から異性化工程に添加すればよ
い。
【0010】なお、前記異性化用原料のアルキル化度
は、次式で定義される。 前記フェノール、クレゾール及びトリメチルフェノール
を含むクレゾール異性体混合物からなる異性化用原料を
固体酸触媒と接触させることにより、キシレノール相互
のトランスアルキル化を抑制し、キシレノール異性体の
3,5−キシレノールへの異性化を選択的に行わせるこ
とができる。
は、次式で定義される。 前記フェノール、クレゾール及びトリメチルフェノール
を含むクレゾール異性体混合物からなる異性化用原料を
固体酸触媒と接触させることにより、キシレノール相互
のトランスアルキル化を抑制し、キシレノール異性体の
3,5−キシレノールへの異性化を選択的に行わせるこ
とができる。
【0011】本発明は、異性化反応生成物から、それに
含まれるキシレノール異性体混合物を分離する工程を含
む。この分離工程は、従来公知の工程、例えば蒸留工程
により行うことができる。この分離工程で分離されたキ
シレノール異性体混合物は、前記3,5−キシレノール
分離工程へ循環される。また、この分離工程で分離され
たキシレノール以外のフェノール、クレゾール及びトリ
メチルフェノールの少なくとも一部は、これを前記異性
化工程に循環するのが好ましい。
含まれるキシレノール異性体混合物を分離する工程を含
む。この分離工程は、従来公知の工程、例えば蒸留工程
により行うことができる。この分離工程で分離されたキ
シレノール異性体混合物は、前記3,5−キシレノール
分離工程へ循環される。また、この分離工程で分離され
たキシレノール以外のフェノール、クレゾール及びトリ
メチルフェノールの少なくとも一部は、これを前記異性
化工程に循環するのが好ましい。
【0012】次に本発明を図面により詳述する。図2
は、本発明の方法を実施する場合のフローシートの1例
を示す。図2において、原料キシレノール異性体混合物
は、ライン31を通って、ライン40を通って循環され
るキシレノール異性体混合物とともに、3,5−キシレ
ノール分離工程Aに導入され、ここで3,5−キシレノ
ールが選択的に分離され、ライン3を通って回収され
る。
は、本発明の方法を実施する場合のフローシートの1例
を示す。図2において、原料キシレノール異性体混合物
は、ライン31を通って、ライン40を通って循環され
るキシレノール異性体混合物とともに、3,5−キシレ
ノール分離工程Aに導入され、ここで3,5−キシレノ
ールが選択的に分離され、ライン3を通って回収され
る。
【0013】一方、3,5−キシレノールを分離した後
のキシレノール異性体混合物は、ライン34を通って
3,5−キシレノール分離工程から抜出され、ライン3
9を通って循環されるトリメチルフェノール及びライン
37を通って循環されるフェノール及びクレゾールとと
も、ライン36を通ってキシレノール異性化工程Bに導
入され、異性化処理される。この異性化処理は、固体酸
触媒を充填した触媒塔を流通させることにより好ましく
実施されるが、その場合の接触温度は150〜500
℃、好ましくは200〜450℃、接触圧力は0〜50
kg/cm2G、好ましくは0〜35kg/cm2G、L
HSVは0.02〜6hr-1、好ましくは0.4〜2.
5hr-1である。
のキシレノール異性体混合物は、ライン34を通って
3,5−キシレノール分離工程から抜出され、ライン3
9を通って循環されるトリメチルフェノール及びライン
37を通って循環されるフェノール及びクレゾールとと
も、ライン36を通ってキシレノール異性化工程Bに導
入され、異性化処理される。この異性化処理は、固体酸
触媒を充填した触媒塔を流通させることにより好ましく
実施されるが、その場合の接触温度は150〜500
℃、好ましくは200〜450℃、接触圧力は0〜50
kg/cm2G、好ましくは0〜35kg/cm2G、L
HSVは0.02〜6hr-1、好ましくは0.4〜2.
5hr-1である。
【0014】前記異性化工程Bにおいては、キシレノー
ル異性体の3,5−キシレノールへの異性化反応が主反
応として生起するとともに、キシレノール相互のわずか
なトランスアルキル化反応とともに、トリメチルフェノ
ールとフェノール及び/又はクレゾールとの間のトラン
スアルキル化反応が生起する。
ル異性体の3,5−キシレノールへの異性化反応が主反
応として生起するとともに、キシレノール相互のわずか
なトランスアルキル化反応とともに、トリメチルフェノ
ールとフェノール及び/又はクレゾールとの間のトラン
スアルキル化反応が生起する。
【0015】異性化工程Bからの異性化反応生成物は、
ライン38を通って蒸留工程Cに送られ、ここで蒸留分
離される。この蒸留工程においては、3,5−キシレノ
ールを含むキシレノール異性体混合物が分離され、この
ものはライン40を通って前記3,5−キシレノール分
離工程Aに循環される。また、この工程Cにおいては、
トリメチルフェノールが分離されるが、このものはライ
ン39を通って前記異性化工程Bへ循環される。さら
に、この工程Cにおいては、フェノール及びクレゾール
が分離されるが、これらのものは、それぞれ単独で又は
混合物の形でライン37を通って前記異性化工程Bへ循
環される。
ライン38を通って蒸留工程Cに送られ、ここで蒸留分
離される。この蒸留工程においては、3,5−キシレノ
ールを含むキシレノール異性体混合物が分離され、この
ものはライン40を通って前記3,5−キシレノール分
離工程Aに循環される。また、この工程Cにおいては、
トリメチルフェノールが分離されるが、このものはライ
ン39を通って前記異性化工程Bへ循環される。さら
に、この工程Cにおいては、フェノール及びクレゾール
が分離されるが、これらのものは、それぞれ単独で又は
混合物の形でライン37を通って前記異性化工程Bへ循
環される。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
する。
【0017】実施例1 原料キシレノール異性体混合物として、表1に示す成分
組成のものを用いた。
組成のものを用いた。
【0018】
【表1】
【0019】前記キシレノール異性体混合物を図2に示
したフローシートに従って処理した。この場合の3,5
−キシレノールの分離工程A、異性化工程B及び蒸留工
程Cは以下のようにして実施した。 (3,5−キシレノールの分離工程A)吸着剤としてカ
リウムイオンでイオン交換したカリウムイオン含有Y型
ゼオライトを用い、脱着剤としてn−ヘキサノールを用
い、図1に示した擬似移動床方式により原料混合物の吸
着分離を行った。この場合、処理温度は180℃、処理
圧力は10kg/cm2Gであり、脱着剤/原料比=
3.1m3/m3及び原料/吸着剤比=0.25m3/m3
である。また、異性化用原料のアルキル化度は1.7で
ある。 (キシレノールの異性化工程B)固体酸触媒としてシリ
カ−アルミナ(シリカ含有量:81.6wt%)を用
い、これをカラムに充填して触媒塔を作った。この触媒
塔に対して原料混合物を流通させることにより異性化反
応を行った。この場合、反応温度は400℃、反応圧力
は常圧であり、LHSVは0.5hr-1である。 (蒸留工程C)蒸留塔として、理論段数が50段の蒸留
塔を用いて原料混合物を蒸留した。この蒸留塔の塔底温
度は250℃、塔頂温度は190℃とした。この蒸留処
理において、塔底留分としてトリメチルフェノール、塔
頂留分としてフェノール、第1側流留分としてクレゾー
ル、第2側流留分としてキシレノールをそれぞれ得た。
したフローシートに従って処理した。この場合の3,5
−キシレノールの分離工程A、異性化工程B及び蒸留工
程Cは以下のようにして実施した。 (3,5−キシレノールの分離工程A)吸着剤としてカ
リウムイオンでイオン交換したカリウムイオン含有Y型
ゼオライトを用い、脱着剤としてn−ヘキサノールを用
い、図1に示した擬似移動床方式により原料混合物の吸
着分離を行った。この場合、処理温度は180℃、処理
圧力は10kg/cm2Gであり、脱着剤/原料比=
3.1m3/m3及び原料/吸着剤比=0.25m3/m3
である。また、異性化用原料のアルキル化度は1.7で
ある。 (キシレノールの異性化工程B)固体酸触媒としてシリ
カ−アルミナ(シリカ含有量:81.6wt%)を用
い、これをカラムに充填して触媒塔を作った。この触媒
塔に対して原料混合物を流通させることにより異性化反
応を行った。この場合、反応温度は400℃、反応圧力
は常圧であり、LHSVは0.5hr-1である。 (蒸留工程C)蒸留塔として、理論段数が50段の蒸留
塔を用いて原料混合物を蒸留した。この蒸留塔の塔底温
度は250℃、塔頂温度は190℃とした。この蒸留処
理において、塔底留分としてトリメチルフェノール、塔
頂留分としてフェノール、第1側流留分としてクレゾー
ル、第2側流留分としてキシレノールをそれぞれ得た。
【0020】表2に、図2における主要ラインを通る混
合物の組成をラインNo.とともに示す。
合物の組成をラインNo.とともに示す。
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、キシレノール異性体混
合物を原料として効率よく3,5−キシレノールを製造
することができる。即ち、キシレノール異性体混合物に
含まれる3,5−キシレノールはこれを分離回収し、ま
た、3,5−キシレノール以外のキシレノール異性体
は、その実質的全量を3,5−キシレノールに異性化し
て分離回収する。これによってキシレノール異性体混合
物の実質的全量を3,5−キシレノールとして回収する
ことができる。
合物を原料として効率よく3,5−キシレノールを製造
することができる。即ち、キシレノール異性体混合物に
含まれる3,5−キシレノールはこれを分離回収し、ま
た、3,5−キシレノール以外のキシレノール異性体
は、その実質的全量を3,5−キシレノールに異性化し
て分離回収する。これによってキシレノール異性体混合
物の実質的全量を3,5−キシレノールとして回収する
ことができる。
【図1】擬似移動床方式による吸着分離装置の模式図を
示す。
示す。
【図2】本発明の方法を実施する場合のフローシートの
1例を示す。
1例を示す。
1〜16 吸着室 17 脱着剤供給ライン 18 エクストラクト抜出ライン 19 原料混合物供給ライン 20 ラフィネート抜出ライン 21 リサイクルライン 22 ポンプ A 3,5−キシレノール分離工程 B 異性化工程 C 蒸留工程
フロントページの続き (72)発明者 若松 周平 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 浅岡 佐知夫 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 3,5−キシレノールを含むキシレノー
ル異性体混合物から3,5−キシレノールを分離する工
程と、3,5−キシレノールを分離した後のキシレノー
ル異性体混合物を固体酸触媒と接触させて異性化する工
程からなり、該異性化工程において、フェノール、クレ
ゾール及びトリメチルフェノールを共存させるととも
に、該異性化工程で得られた異性化反応生成物からキシ
レノール異性体混合物を分離し、これを前記3,5−キ
シレノール分離工程へ循環させることを特徴とする3,
5−キシレノールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7348307A JPH09165351A (ja) | 1995-12-18 | 1995-12-18 | 3,5−キシレノールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7348307A JPH09165351A (ja) | 1995-12-18 | 1995-12-18 | 3,5−キシレノールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09165351A true JPH09165351A (ja) | 1997-06-24 |
Family
ID=18396151
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7348307A Pending JPH09165351A (ja) | 1995-12-18 | 1995-12-18 | 3,5−キシレノールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09165351A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109251132A (zh) * | 2018-10-18 | 2019-01-22 | 西北化工研究院有限公司 | 一种2,6-二甲基苯酚异构化合成高附加值二甲酚的方法 |
JP2022524907A (ja) * | 2019-02-04 | 2022-05-11 | チャイナ・ペトロリアム・アンド・ケミカル・コーポレーション | クレゾールを製造するための混合フェノールの脱アルキル化およびトランスアルキル化 |
-
1995
- 1995-12-18 JP JP7348307A patent/JPH09165351A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109251132A (zh) * | 2018-10-18 | 2019-01-22 | 西北化工研究院有限公司 | 一种2,6-二甲基苯酚异构化合成高附加值二甲酚的方法 |
JP2022524907A (ja) * | 2019-02-04 | 2022-05-11 | チャイナ・ペトロリアム・アンド・ケミカル・コーポレーション | クレゾールを製造するための混合フェノールの脱アルキル化およびトランスアルキル化 |
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