JPH04352739A - 3,5−キシレノールの製造方法 - Google Patents
3,5−キシレノールの製造方法Info
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- JPH04352739A JPH04352739A JP15560391A JP15560391A JPH04352739A JP H04352739 A JPH04352739 A JP H04352739A JP 15560391 A JP15560391 A JP 15560391A JP 15560391 A JP15560391 A JP 15560391A JP H04352739 A JPH04352739 A JP H04352739A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可塑剤、農薬等の合成
原料として有用な、3,5−キシレノールの製造方法に
関する。
原料として有用な、3,5−キシレノールの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】コールタール、石炭液化油等の石炭系油
から分離したキシレノール油中には、3,5−キシレノ
ールの他、これと沸点の近似した2,6−、2,4−、
2,5−、2,3−、3,4−キシレノール等のキシレ
ノール異性体及びクレゾール、メチルエチルフェノール
、トリメチルフェノール等のアルキルフェノール類が含
まれている。これらのうち、3,5−キシレノールは、
可塑剤、農薬等の合成原料や殺菌剤として有用な化合物
であり、キシレノール油からの効率的かつ経済的な分離
が望まれている。このため、高理論段数を持つ精密蒸留
装置でキシレノール油を蒸留する方法や、ゼオライト吸
着剤を用いて吸着分離する方法(特開平3−20234
号)および共融晶析法等が公知である。
から分離したキシレノール油中には、3,5−キシレノ
ールの他、これと沸点の近似した2,6−、2,4−、
2,5−、2,3−、3,4−キシレノール等のキシレ
ノール異性体及びクレゾール、メチルエチルフェノール
、トリメチルフェノール等のアルキルフェノール類が含
まれている。これらのうち、3,5−キシレノールは、
可塑剤、農薬等の合成原料や殺菌剤として有用な化合物
であり、キシレノール油からの効率的かつ経済的な分離
が望まれている。このため、高理論段数を持つ精密蒸留
装置でキシレノール油を蒸留する方法や、ゼオライト吸
着剤を用いて吸着分離する方法(特開平3−20234
号)および共融晶析法等が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、キシレノール
油を蒸留して3,5−キシレノールと他のキシレノール
異性体及びアルキルフェノール類と分離することは、そ
の沸点が他の異性体等と近似しているため非常に困難で
あり、例えば純度99%以上の3,5−キシレノールを
50%以上の高い収率で製造することは難しい。
油を蒸留して3,5−キシレノールと他のキシレノール
異性体及びアルキルフェノール類と分離することは、そ
の沸点が他の異性体等と近似しているため非常に困難で
あり、例えば純度99%以上の3,5−キシレノールを
50%以上の高い収率で製造することは難しい。
【0004】吸着剤を使って吸着分離する方法では、ク
ロマトグラフ的手法で吸着剤に吸着させたキシレノール
異性体及びアルキルフェノール類を脱着用溶媒中に順次
溶出させるため、3,5−キシレノールを濃縮するには
多段階で吸着、脱着を繰り返す必要があるが、溶出させ
た3,5−キシレノールの純度を95%以上に上げるこ
とは困難である。又、脱着用溶媒の使用量が多いため、
3,5−キシレノールと脱着用溶媒との分離に多大のエ
ネルギーを消費する。
ロマトグラフ的手法で吸着剤に吸着させたキシレノール
異性体及びアルキルフェノール類を脱着用溶媒中に順次
溶出させるため、3,5−キシレノールを濃縮するには
多段階で吸着、脱着を繰り返す必要があるが、溶出させ
た3,5−キシレノールの純度を95%以上に上げるこ
とは困難である。又、脱着用溶媒の使用量が多いため、
3,5−キシレノールと脱着用溶媒との分離に多大のエ
ネルギーを消費する。
【0005】本発明の目的は、高純度の3,5−キシレ
ノールを効率良く、かつ経済的にキシレノール油から分
離して、3,5−キシレノールを製造する方法を提供す
ることにある。
ノールを効率良く、かつ経済的にキシレノール油から分
離して、3,5−キシレノールを製造する方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記のよう
な問題点を解決するため鋭意研究を重ねて、共沸蒸留法
により純度98〜99%以上の高純度3,5−キシレノ
ールを分離する方法を見出すに至り、本発明を完成させ
た。 本発明はコールタール又は石炭液化油等の石炭系油から
分離されたキシレノール油に、同様に石炭系油から分離
されうるキノリン類やイソキノリン類等のタール塩基や
これらを含有するタール塩基油を加え、減圧下で共沸蒸
留して3,5−キシレノールを主成分とする共沸混合物
を留出させ、次いで得られた共沸混合物から3,5−キ
シレノールを分離して、3,5−キシレノールを製造す
る方法である。
な問題点を解決するため鋭意研究を重ねて、共沸蒸留法
により純度98〜99%以上の高純度3,5−キシレノ
ールを分離する方法を見出すに至り、本発明を完成させ
た。 本発明はコールタール又は石炭液化油等の石炭系油から
分離されたキシレノール油に、同様に石炭系油から分離
されうるキノリン類やイソキノリン類等のタール塩基や
これらを含有するタール塩基油を加え、減圧下で共沸蒸
留して3,5−キシレノールを主成分とする共沸混合物
を留出させ、次いで得られた共沸混合物から3,5−キ
シレノールを分離して、3,5−キシレノールを製造す
る方法である。
【0007】本発明で原料とするキシレノール油は、コ
ールタールや石炭液化油等の石炭系油を蒸留して得られ
たタール油から、蒸留、アルカリ抽出等の操作で分離さ
れたキシレノール異性体を主成分とするタール酸類混合
物である。好ましくは沸点範囲200〜250℃の留分
であり、キシレノール異性体を主成分とし、クレゾール
、エチルフェノール、メチルエチルフェノール、トリメ
チルフェノール等のアルキルフェノール類を含有し、3
,5−キシレノール濃度が20〜60重量%、3,4−
キシレノール濃度が3〜20重量%、2,4−及び2,
5−キシレノール濃度が5〜20重量%の留分である。 このような留分はタール油からアルカリ溶液で抽出し、
これを酸で分解して得られる留分を蒸留して、フェノー
ル、クレゾール等の低沸点成分を分離した残りの留分と
して得ることができる。この留分はキシレノール油と称
される。キシレノール油中に含まれるキシレノール類、
エチルフェノール類、メチルエチルフェノール類及びト
リメチルフェノール類は、互いに沸点が近接しており、
この中から3,5−キシレノールを通常の蒸留のみで分
離し、かつ98〜99%以上の高純度で得ることは困難
である。
ールタールや石炭液化油等の石炭系油を蒸留して得られ
たタール油から、蒸留、アルカリ抽出等の操作で分離さ
れたキシレノール異性体を主成分とするタール酸類混合
物である。好ましくは沸点範囲200〜250℃の留分
であり、キシレノール異性体を主成分とし、クレゾール
、エチルフェノール、メチルエチルフェノール、トリメ
チルフェノール等のアルキルフェノール類を含有し、3
,5−キシレノール濃度が20〜60重量%、3,4−
キシレノール濃度が3〜20重量%、2,4−及び2,
5−キシレノール濃度が5〜20重量%の留分である。 このような留分はタール油からアルカリ溶液で抽出し、
これを酸で分解して得られる留分を蒸留して、フェノー
ル、クレゾール等の低沸点成分を分離した残りの留分と
して得ることができる。この留分はキシレノール油と称
される。キシレノール油中に含まれるキシレノール類、
エチルフェノール類、メチルエチルフェノール類及びト
リメチルフェノール類は、互いに沸点が近接しており、
この中から3,5−キシレノールを通常の蒸留のみで分
離し、かつ98〜99%以上の高純度で得ることは困難
である。
【0008】上記キシレノール油に加えるタール塩基又
はタール塩基油(以下、両者をまとめてタール塩基等と
いうことがある。)は沸点235〜270℃のキノリン
類若しくはイソキノリン類から選ばれるタール塩基又は
この沸点範囲のタール塩基を含むタール塩基油である。 具体的にはタール塩基としてはキノリンやキナルジン、
8−メチルキノリン等のアルキルキノリン、メチルイソ
キノリン等がある。これらは単独で使用しても、他のタ
ール塩基と混合して使用することもでき、また格別高い
純度である必要もない。また、タール油から酸抽出、蒸
留等の手段で分離されたタール塩基油であって、沸点範
囲235〜270℃のタール塩基を含むものは、上記の
ようなキノリン類やイソキノリン類を多量に含むので、
タール塩基と同様に用いることができる。このようなタ
ール塩基等は共沸溶媒として作用するが、この使用量は
、キシレノール油1重量部に対し、1〜3重量部、好ま
しくは1.8〜2.5重量部である。過剰に加えること
は蒸留効率を低下させるだけであり、過少であることは
、3,5−キシレノールの分離を妨げ、回収率を低下さ
せる。
はタール塩基油(以下、両者をまとめてタール塩基等と
いうことがある。)は沸点235〜270℃のキノリン
類若しくはイソキノリン類から選ばれるタール塩基又は
この沸点範囲のタール塩基を含むタール塩基油である。 具体的にはタール塩基としてはキノリンやキナルジン、
8−メチルキノリン等のアルキルキノリン、メチルイソ
キノリン等がある。これらは単独で使用しても、他のタ
ール塩基と混合して使用することもでき、また格別高い
純度である必要もない。また、タール油から酸抽出、蒸
留等の手段で分離されたタール塩基油であって、沸点範
囲235〜270℃のタール塩基を含むものは、上記の
ようなキノリン類やイソキノリン類を多量に含むので、
タール塩基と同様に用いることができる。このようなタ
ール塩基等は共沸溶媒として作用するが、この使用量は
、キシレノール油1重量部に対し、1〜3重量部、好ま
しくは1.8〜2.5重量部である。過剰に加えること
は蒸留効率を低下させるだけであり、過少であることは
、3,5−キシレノールの分離を妨げ、回収率を低下さ
せる。
【0009】本発明の共沸蒸留を行うための装置として
は、理論段数80程度以上のものであればよく、蒸留条
件としては300Torr以下、好ましくは100To
rr以下の減圧がよく、還流比は20以上、好ましくは
40以上とすることがよい。この共沸蒸留ではまず、タ
ール塩基と低沸点共沸組成をつくる、2,6−、2,4
−及び2,5−キシレノール等が留出し、その後、3,
5−キシレノールとキナルジンや8−メチルキノリン等
のタール塩基との高沸点共沸混合物が留出する。高沸点
共沸混合物の概略組成は例えば、3,5−キシレノール
25〜45重量%、3,4−キシレノール0〜10重量
%、タール塩基55〜75重量%である。このようにし
て得られた高沸点共沸混合物は、アルカリ水溶液による
抽出で、3,5−キシレノールを分離することができる
し、操作圧力により共沸組成が変わることを利用して7
60〜600Torr程度の常圧付近で蒸留することに
より、3,5−キシレノールの60〜80重量%を留出
させることができる。また必要により更に蒸留等を行う
ことにより、純度をより高めることができる。
は、理論段数80程度以上のものであればよく、蒸留条
件としては300Torr以下、好ましくは100To
rr以下の減圧がよく、還流比は20以上、好ましくは
40以上とすることがよい。この共沸蒸留ではまず、タ
ール塩基と低沸点共沸組成をつくる、2,6−、2,4
−及び2,5−キシレノール等が留出し、その後、3,
5−キシレノールとキナルジンや8−メチルキノリン等
のタール塩基との高沸点共沸混合物が留出する。高沸点
共沸混合物の概略組成は例えば、3,5−キシレノール
25〜45重量%、3,4−キシレノール0〜10重量
%、タール塩基55〜75重量%である。このようにし
て得られた高沸点共沸混合物は、アルカリ水溶液による
抽出で、3,5−キシレノールを分離することができる
し、操作圧力により共沸組成が変わることを利用して7
60〜600Torr程度の常圧付近で蒸留することに
より、3,5−キシレノールの60〜80重量%を留出
させることができる。また必要により更に蒸留等を行う
ことにより、純度をより高めることができる。
【0010】
【作用】3,5−キシレノールを含み、その他のタール
酸類を主成分とするキシレノール油に、共沸溶媒として
タール塩基等を加えて減圧蒸留すると、2,6−キシレ
ノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール
及びタール塩基の、主として4成分系共沸混合物と、3
,5−キシレノール及びタール塩基の主として多成分系
共沸混合物が形成され、前者の方が低沸点で共沸組成物
をつくるために、前者が先に留出し、分離困難な不純物
を含まない多成分系共沸混合物が後から留出して、3,
5−キシレノールを効率良く分離できると考えられる。 又、3,4−キシレノール、トリメチルフェノール等の
アルキルフェノール類は、3,5−キシレノールより更
に沸点の高い共沸混合物を形成するものと考えられる。
酸類を主成分とするキシレノール油に、共沸溶媒として
タール塩基等を加えて減圧蒸留すると、2,6−キシレ
ノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール
及びタール塩基の、主として4成分系共沸混合物と、3
,5−キシレノール及びタール塩基の主として多成分系
共沸混合物が形成され、前者の方が低沸点で共沸組成物
をつくるために、前者が先に留出し、分離困難な不純物
を含まない多成分系共沸混合物が後から留出して、3,
5−キシレノールを効率良く分離できると考えられる。 又、3,4−キシレノール、トリメチルフェノール等の
アルキルフェノール類は、3,5−キシレノールより更
に沸点の高い共沸混合物を形成するものと考えられる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。実施例におい
て部は重量部を、%は重量%を示す。
て部は重量部を、%は重量%を示す。
【0012】実施例1
コールタールを通常の方法により蒸留し、且つアルカリ
抽出等の処理を施して得られたキシレノール油(組成:
2,6−キシレノール3.4%、2,4−及び2,5−
キシレノール9.9%、2,3−キシレノール2.9%
、3,5−キシレノール63.6%、3,4−キシレノ
ール13.2%及びその他7.0%)を使用し、このキ
シレノール油100部に、タール油から分離された沸点
範囲235〜270℃のタール塩基油50部を加え、理
論段数80の充填塔型蒸留装置で蒸留した。蒸留条件は
、蒸留圧力50Torr、還流比50とした。このとき
の3,5−キシレノール、イソキノリン及びキナルジン
の共沸混合物の留出温度は156〜159℃であり、留
出量は60部であった。この組成は3,5−キシレノー
ル31.2%、3,4−キシレノール6.1%、イソキ
ノリン37.1%及びキナルジン24.6%であった。 次に上記共沸混合物100部を上記と同じ蒸留装置を使
用して蒸留して、3,5−キシレノールを分離した。蒸
留条件は常圧、還流比50とした。最初に3,5−キシ
レノール20部が留出し、その純度は99.4%であっ
た。
抽出等の処理を施して得られたキシレノール油(組成:
2,6−キシレノール3.4%、2,4−及び2,5−
キシレノール9.9%、2,3−キシレノール2.9%
、3,5−キシレノール63.6%、3,4−キシレノ
ール13.2%及びその他7.0%)を使用し、このキ
シレノール油100部に、タール油から分離された沸点
範囲235〜270℃のタール塩基油50部を加え、理
論段数80の充填塔型蒸留装置で蒸留した。蒸留条件は
、蒸留圧力50Torr、還流比50とした。このとき
の3,5−キシレノール、イソキノリン及びキナルジン
の共沸混合物の留出温度は156〜159℃であり、留
出量は60部であった。この組成は3,5−キシレノー
ル31.2%、3,4−キシレノール6.1%、イソキ
ノリン37.1%及びキナルジン24.6%であった。 次に上記共沸混合物100部を上記と同じ蒸留装置を使
用して蒸留して、3,5−キシレノールを分離した。蒸
留条件は常圧、還流比50とした。最初に3,5−キシ
レノール20部が留出し、その純度は99.4%であっ
た。
【0013】実施例2
実施例1と同様にして得られたキシレノール油(組成:
2,6−キシレノール0.3%、2,4−及び2,5−
キシレノール43.1%、2,3−キシレノール7.8
%、3,5−キシレノール43.9%、3,4−キシレ
ノール2.7%及びその他2.2%)100部に、共沸
溶媒としてキナルジン50部を加え、実施例1と同じ装
置、条件で蒸留した。このときの3,5−キシレノール
及びキナルジンの共沸混合物の留出温度は165〜17
0℃であり、留出量は40部であった。この組成は3,
5−キシレノール21.0%及びキナルジン76.0%
であった。次に上記共沸混合物100部を実施例1と同
様に蒸留して、3,5−キシレノールを分離した。この
ときの3,5−キシレノールの留出量は38部であり、
その純度は99.3%であった。
2,6−キシレノール0.3%、2,4−及び2,5−
キシレノール43.1%、2,3−キシレノール7.8
%、3,5−キシレノール43.9%、3,4−キシレ
ノール2.7%及びその他2.2%)100部に、共沸
溶媒としてキナルジン50部を加え、実施例1と同じ装
置、条件で蒸留した。このときの3,5−キシレノール
及びキナルジンの共沸混合物の留出温度は165〜17
0℃であり、留出量は40部であった。この組成は3,
5−キシレノール21.0%及びキナルジン76.0%
であった。次に上記共沸混合物100部を実施例1と同
様に蒸留して、3,5−キシレノールを分離した。この
ときの3,5−キシレノールの留出量は38部であり、
その純度は99.3%であった。
【0014】
【発明の効果】本発明の方法によれば、キシレノール異
性体を主成分とするキシレノール油から、従来公知の技
術では分離困難であった3,5−キシレノールを高純度
で、かつ経済的に分離、回収することができ、その産業
的意義は多大である。
性体を主成分とするキシレノール油から、従来公知の技
術では分離困難であった3,5−キシレノールを高純度
で、かつ経済的に分離、回収することができ、その産業
的意義は多大である。
Claims (2)
- 【請求項1】 石炭系油を蒸留して得られるタール油
から分離したキシレノール異性体を主成分とするキシレ
ノール油に、沸点範囲235〜270℃のキノリン類若
しくはイソキノリン類から選ばれるタール塩基又はこの
沸点範囲のタール塩基を含むタール塩基油を加え、減圧
下で蒸留して3,5−キシレノールを主成分とする共沸
混合物を留出させ、次いで得られた共沸混合物から3,
5−キシレノールを分離することを特徴とする3,5−
キシレノールの製造方法。 - 【請求項2】 キノリン類がキノリン、キナルジン、
8−メチルキノリンである請求項1記載の3,5−キシ
レノールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15560391A JPH04352739A (ja) | 1991-05-30 | 1991-05-30 | 3,5−キシレノールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15560391A JPH04352739A (ja) | 1991-05-30 | 1991-05-30 | 3,5−キシレノールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04352739A true JPH04352739A (ja) | 1992-12-07 |
Family
ID=15609636
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15560391A Pending JPH04352739A (ja) | 1991-05-30 | 1991-05-30 | 3,5−キシレノールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04352739A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018225287A1 (ja) * | 2017-06-08 | 2018-12-13 | Jfeケミカル株式会社 | タール酸の製造方法 |
-
1991
- 1991-05-30 JP JP15560391A patent/JPH04352739A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018225287A1 (ja) * | 2017-06-08 | 2018-12-13 | Jfeケミカル株式会社 | タール酸の製造方法 |
JP6450503B1 (ja) * | 2017-06-08 | 2019-01-09 | Jfeケミカル株式会社 | タール酸の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19991130 |