JPH09165272A - 工業窯炉補修用の吹付材 - Google Patents

工業窯炉補修用の吹付材

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JPH09165272A
JPH09165272A JP7347360A JP34736095A JPH09165272A JP H09165272 A JPH09165272 A JP H09165272A JP 7347360 A JP7347360 A JP 7347360A JP 34736095 A JP34736095 A JP 34736095A JP H09165272 A JPH09165272 A JP H09165272A
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JP
Japan
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magnesia
adhesiveness
refractory aggregate
silicate
spray material
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Application number
JP7347360A
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English (en)
Inventor
Taizo Tamehiro
泰造 為広
Sumikazu Murakami
角一 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Harima Ceramic Co Ltd
Original Assignee
Harima Ceramic Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 付着性および接着性に優れた工業窯炉補修用
の吹付材を提供することを目的とする。 【解決手段】本発明は、耐火骨材100wt%に対し
て、外掛けで、比表面積;3〜320m2/gの軽焼マ
グネシア0.5〜15wt%およびケイ酸塩1〜7wt
%を添加してなることを特徴とする、工業窯炉補修用の
吹付材である。本発明の吹付材は、軽焼マグネシアが施
工水分との水和反応で硬化し、付着性が向上する。一
方、ケイ酸塩は付着性にも寄与するが、軽焼マグネシア
の水和反応で生じたMg(OH)2とのゲル化反応によ
り、接着性に効果を持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は付着性および接着性
に優れた工業窯炉補修用の吹付材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】転炉、取鍋、タンディシュ、混銑車、真
空脱ガス炉などの工業窯炉の耐火物部位を吹付け補修す
ることが行なわれている。これに使用される吹付材が要
求される特性として、耐食性、付着性および接着性があ
る。吹付材は、通常の耐火物と違って付着性および接着
性に優れていなければ、耐食性も発揮することができな
い。
【0003】ここで付着性とは、付着率の大小のことで
ある。また、接着性は、付着後、被補修面に対する接着
力のことである。吹付材の付着性、接着性の向上のため
に、従来から種々提案がなされている。例えば特公平5
−80432号においては、結合剤としてケイ珪酸塩あ
るいはリン酸塩を添加した吹付材が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、最近の炉操
業の過酷化から、従来材質は付着性、接着性において十
分な効果が得られない。この対策として、結合剤の添加
量を増すことが考えられるが、耐食性の低下を招き、根
本的な解決策とはならない。本発明は、耐食性を損なう
ことなく、付着性および接着性に優れた吹付材を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明の吹付材は、特
定の比表面積を有する軽焼マグネシアとケイ酸塩とを併
用添加する。軽焼マグネシアは、水酸化マグネシウムを
1300℃程度以下で焼成して得られる微細結晶が凝集
した状態の微粉である。焼結マグネシアの焼成温度18
00℃以上に比べ、低温で焼成される。
【0006】吹付材は、施工時に多量の水分が添加され
る。本発明の吹付材は、軽焼マグネシアが施工水分との
水和反応〔MgO+H2O→Mg(OH)2〕で硬化し、
付着性が向上する。一方、ケイ酸塩は付着性にも寄与す
るが、軽焼マグネシアの水和反応で生じたMg(OH)
2とのゲル化反応により、接着性に効果を持つ。
【0007】本発明は、軽焼マグネシアの中でも、比表
面積が3〜320m2/gのものを使用する。比表面積
がこの範囲内のものは特に活性であり、水和反応に起因
する本発明の付着性および接着性の効果が得られる。ま
た、リンは鋼製品の品質低下を招くが、本発明の吹付材
はリン酸塩などのリン化合物の結合剤を使用しないた
め、鋼製品の高品質化の面からも好ましい。
【0008】ケイ酸塩が付着性の効果を持つことは従来
材質と同様であるが、本発明ではその解こう作用で軽焼
マグネシアの分散性を向上させ、軽焼マグネシアの水和
反応による付着性を向上させる。また、前記したよう
に、Mg(OH)2とのゲル化反応により、接着性に効
果がある。
【0009】本発明において、軽焼マグネシアとケイ酸
塩の組合せは、付着性および接着性の向上を図る反面、
吹付け施工体の組織が緻密化し、熱間で吹付け施工する
場合は、添加水分の急激な蒸発で剥離を生じやすい。有
機短繊維の添加は、熱間補修時の炉残熱を受けて分解
し、吹付材組織内に水蒸気の逃路となる空隙を形成する
ことで、この剥離を防止する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の吹付材で使用する耐火骨
材は特に限定されるものではないが、耐食性の観点か
ら。電融または焼結のマグネシア、マグネシア−カルシ
ア、Al23・MgO系スピネル(以下、単にスピネル
と称する)、アルミナなどを主材とすることが好まし
い。
【0011】マグネシアの具体例は、電融または焼結の
合成マグネシア、天然マグネシアなどである。マグネシ
ア−カルシアは電融または焼結の合成マグネシア−カル
シア、天然ドロマイトなどである。スピネルは、合成ス
ピネルである。スピネルのMgOとAl23の比は、理
論組成のものに限らず、例えばMgOの割合いが少ない
Al23リッチのものでもよい。。
【0012】アルミナの具体例は、電融アルミナ、焼結
アルミナの他、ばん土頁岩、ボ−キサイトなどでもよ
い。また、耐火骨材は、以上の材質にシリカ、粘土、ム
ライト、クロム鉱、ジルコン、ジルコニア、炭素、炭化
物、ほう化物、窒化物などを組合せてもよい。粒度につ
いても従来どおり、密充填組織が得られるように粗粒、
中粒、微粒に調整する。
【0013】本発明では、比表面積;3〜320m2
gの活性な軽焼マグネシアを添加する。比表面積が3m
2/g未満のものでは付着性および接着性に劣り、32
0m2/gを超えると活性度が過多となるためか、吹付
時のノズル詰りなどの作業性の低下で緻密な施工体が得
られず、結局は耐食性に劣る。軽焼マグネシアの添加割
合は、耐火骨材100wt%に対し、0.5wt%未満
では付着性にに劣り、本発明の効果が得られず、15w
t%を超えると耐火骨材との粒度のバランスがくずれて
付着性および耐食性に劣る。さらに好ましい範囲は、1
〜10wt%である。
【0014】ケイ酸塩の具体例は、液体または固体のケ
イ酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、ケイ酸ソーダ、ケイ酸
カリウムなどである。耐火骨材100wt%に対し、1
wt%未満では付着性および接着強度に劣る。7wt%
を超えると耐食性の低下とノズル詰りを招く。さらに好
ましい範囲は、1〜5wt%である。
【0015】有機短繊維の具体例は、ビニロン(アセタ
ール化しないものも含む)、レーヨン、ポリエステル、
ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどである。
長さは、1〜10mmが好ましい。有機短繊維の添加量
は、耐火骨材100wt%に対し、2wt%以下、好ま
しくは0.01〜1wt%である。0.01wt%未満
では剥離防止の効果が不十分となる。3wt%を超える
と吹付材への分散性に劣ると共に、吹付け施工時にノズ
ル詰りを生じやすい。
【0016】図1は、粒度調整された焼結マグネシアよ
りなる耐火骨材100wt%に対し、粉末1号ケイ酸ソ
ーダを外掛け3wt%添加した吹付材(符号A)とヘキ
サメタリン酸ソーダを外掛け3wt%添加(硬化剤とし
て、さらに消石灰を外掛け3wt%添加)した吹付材
(符号B)のそれぞれについて、比表面積153m2
gの軽焼マグネシアを耐火骨材100wt%に対する外
掛けで0.5〜10wt%の範囲で添加し、付着性を測
定した結果をグラフ化したものである。また、図2は図
1と同じ条件で、接着性を測定した結果をグラフ化した
ものである。
【0017】なお、ここでの付着性、接着強度の測定
は、後述の実施例の欄に示した方法と同様にした。図の
結果からも明らかなように、ケイ酸ソーダと軽焼マグネ
シアとの併用添加の吹付材(符号A)が、付着性、接着
強度のいずれにも優れていることが確認できる。
【0018】本発明の吹付材は、吹付材に添加物として
知られている、例えばピッチ、フェノール樹脂、黒鉛、
シリカフラワー、耐火性超微粉、CMC、セピオライ
ト、アルギン酸ナトリウム、粘土、消石灰、ベントナイ
ト、有機繊維、無機繊維、金属繊維、吸水性ポリマー、
金属粉などを添加してもよい。また、リン酸塩について
も、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、添加して
もよい。
【0019】
【実施例】表1に本発明実施例とその比較例を示す。各
例の吹付材は、乾式法にて吹付け、その性能について試
験した。
【0020】
【表1】
【0021】付着性;表面温度800℃に加熱したレン
ガ積み垂直壁に吹付け、付着率を求めた。 熱間接着性;表面温度800℃に加熱したレンガ積み垂
直壁に吹付け、その温度下での剪断接着強度を測定し
た。 耐食性;前記の吹付けで形成された吹付層からサンプル
を切り出し、回転侵食試験によって侵食寸法を測定し
た。試験結果は指数で示し、数値が大きいものほど溶損
が小さい。
【0022】施工性;吹付け施工時のノズル詰りを試験
した。表に示す試験結果から、本発明実施例はいずれも
耐食性を損なうことなく、付着性および接着性にすぐれ
ている。また、有機短繊維を添加したものは、施工水分
からの水蒸気のスムーズな逸散のためか、付着性、接着
性および耐食性が一段と優れている。
【0023】これに対し、軽焼マグネシアを添加しない
比較例1は、付着性、接着性に劣る。比表面積が本発明
で限定した範囲より大きい軽焼マグネシアを使用した比
較例2と軽焼マグネシアの添加量が多い比較例3は、耐
食性に劣ると共に、ノズル詰りを生じる。ケイ酸塩を添
加しない比較例4、ヘキサメタリン酸ソーダを添加した
比較例5は、付着性および接着性に劣る。ケイ酸塩の添
加量が多い比較例6および有機短繊維の添加量が多い比
較例7は、耐食性に劣り、しかもノズル詰りが生じる。
【0024】
【発明の効果】吹付材は、他の耐火物と違って、付着性
および接着性は特に重要な特性である。本発明の吹付材
は、以上の試験結果からも明らかなように、耐食性を低
下させることなく、付着性および接着性に優れた効果を
発揮する。その結果、本発明による吹付材を使用しての
補修は、最近の炉操業の過酷化にも十分な耐用を示し、
炉の稼働率向上、補修材の節減、補修工数の低減など、
幾多の利点かある。
【図面の簡単な説明】
【図1】軽焼マグネシアの添加量と付着性との関係を示
したグラフである。
【図2】軽焼マグネシアの添加量と接着性との関係を示
したグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐火骨材100wt%に対して、外掛け
    で、比表面積;3〜320m2/gの軽焼マグネシア
    0.5〜15wt%およびケイ酸塩1〜7wt%を添加
    してなることを特徴とする、工業窯炉補修用の吹付材。
  2. 【請求項2】 耐火骨材100wt%に対して、さらに
    有機短繊維を2wt%以下添加した請求項1記載の工業
    窯炉補修用の吹付材。
  3. 【請求項3】 耐火骨材100wt%が、電融または焼
    結のマグネシア、マグネシア−カルシア、Al23・M
    gO系スピネル、アルミナなどを主材とする請求項1ま
    たは2記載の工業窯炉補修用の吹付材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008120635A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Shinagawa Refract Co Ltd 熱間吹付け補修材
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